やっと我が家にも「STICKY FINGERS」のスーパー・デラックス・エディションが
到着。どうしても好きになれない曲が1曲あるのだが、それを差し引いても素晴らしい
アルバムであることには変わりない。
このLPを買ったのは高校2年生の時で、家庭訪問とやらで教師が家に来る日で
あった。教師が何時に来るのかわからないので、鉢合わせを避けるべく街をブラついて
時間を潰し、レコ屋でかなりの時間レコードを見た挙句に摘み上げた1枚であった。
チャーリーやキースが参加していない曲があるのに驚いたのも懐かしい思い出だ。
「バンドなのに・・・。ストーンズなのに・・・。」なんてことを思った初心な時期で
あったが、ビートルズの『YESTERDAY』なんかとっくに聴いていたはずなのに
そんなことまで頭が回っていなかった時期でもある。(笑)
さて、そんなボックスの中には、掲載写真に写るメンバーを形取った「CUT OUT」の
レプリカがランダムにメンバー一人分だけ封入されている。
私の箱の中にはミック・ジャガーが入っていた。
キース・リチャーズ原理主義者ではあるが、何となく「ミックで嬉しいな。」という
気分である。
えっ、ボックスの内容はどうだったのかって?
いや、そんなもの最高に決まっているじゃないですか。
しこたま酒を飲んで『BROWN SUGAR』『BITCH』『YOU GATTA MOVE』
『DEAD FLOWERS』を弾けもしないギターを持ち出して盤に合わせて弾きまくりです。(笑)
『SWAY』『DEAD FLOWERS』といった曲でのニッキーの
ピアノの転がり具合は実に美しいです。
ニッキーだけでなくビリー・プレストンやジャック・ニッチェといったところも上手く使うのがこの時期のストーンズの冴えているところでしょう。
『BROWN SUGAR』の後に、チューニングを戻すのに
手間取るので、気が付いたらA面が終わりそうだったりして。(笑)
実は私も一時期、各ミュージシャンの追悼盤を何に
するか、などというけしからん事を考えた時期がありました。ディランにも裕也さんにも長生きして欲しいものです。
>ギターを持ち出して盤に合わせて弾きまくり
このあたり、らしくて、カワイイ限りです(笑)。
このレコを自分が買ったのは比較的遅く、1975年ごろ、
英国盤が欲しくこだわって買った1枚でした。
パッケージシールをはがしてからはレコを聴きながら
当然ようにジッパーを何回も上下して遊んでいたものです。
しかし、豪快なSAXを楽しませてくれたボビーキーズももういません。
あと15年もしたら、ストーンズメンバーくらいの歳の人はほとんど鬼籍にはいって
しまっているのだろうな、とこの前考えていました。
ディランしかり、ジミーページしかり、内田裕也も。。
はたしてそのときに、自分は追悼のために聴く盤をまだ持っているだろうか、と。