坂本慎太郎の新譜「ナマで踊ろう」は期待通りのアルバムだった。ジャケットに
描かれているようにラップ・スティールを取り入れてハワイアンのような雰囲気を
出した曲でも、それが実は極寒の地のスタジオ内に「ハワイ」を現出させたような
違和感というか居心地の悪さを感じさせるのが面白い。
ゆらゆら帝国への私の想いというのは、10年4月の当ブログに記した。その想いは今でも
変わらない。今の御時勢は、少々突飛であっても変わり者であっても売る側の思惑が
働けば簡単にメジャー・デビューできる。ただそれがいつまで聴いた者の心に残るのかは
甚だ疑問だ。
坂本慎太郎は全ての面で突き抜けていた。素面でドアを突き破ったと言っても
いいだろう。酩酊していない状態で固い物を殴るのは痛いはずだが、その痛みと引き換えの
快楽というのを私は楽しんだ。若い女性の聴き手を多く惹きつけたバンドであったということも
素敵なことだと思う。
今回の「俺ベスト盤坂本慎太郎編」はゆらゆら帝国とソロ・アルバムから選曲。
それでは、覚書を兼ねて、ここに曲目を記す。
DISC1
01 できない
02 ズックにロック
03 昆虫ロック
04 すべるバー
05 夜行性の生き物3匹
06 太陽の白い粉
07 星ふたつ
08 なんとなく夢を
09 太陽のうそつき
10 バカのふり
11 思い出が消えてゆく
12 ナマで踊ろう
13 フランキー・ティアドロップ
14 発行体
15 男は不安定
16 ミーのカー
DISC2
01 ゆらゆら帝国で考え中
02 アーモンドのチョコレート
03 はて人間は?
04 冷たいギフト
05 悲しみのない世界
06 傷とともに踊る
07 義務のように
08 つぎの夜へ
09 時間
10 彼女のサソリ
11 ラメのパンタロン
12 頭異常なし
13 EVIL CAR
14 ドア
15 空洞です
16 まともがわからない
私が解っているのは・・・。
この世はもっと素敵なはず、ということ。そして、狂っているのは君のほう、ということだ。
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