総括その4は発掘物。今年も例年と同じく箱物が多くを占めたが、収録された物量と内容を 鑑みて、この並びとなった。
先に選考から漏れた10組を取り上げたが、今年は何というか多くの発掘物がリリースされて聴く時間を確保するのが大変だった。(笑)
01 V.A. / WOODSTOCK - BACK TO THE GARDEN DEFINITIVE 50 TH ANNIVERSARY
02 FRANK ZAPPA / HOT RATS SESSIONS
03 GENTLE GIANT / UNBURIED TREASURE
04 BOB DYLAN / THE ROLLING THUDER REVUE THE 1975 LIVE RECORDINGS
05 GONG / LOVE FROM THE PLANET GONG
06 PRINCE / 1999 SUPER DELUXE EDITION
07 FRANK ZAPPA / ZAPPA IN NEW YORK 40TH ANNIVERSARY
08 ROLLY GALLAGHER / BLUES
09 PRINCE / ORIGINALS
10 STEVE MILLER BAND / WELCOME TO THE VAULT
ウッドストックの(ほぼ)完全版がリリースされるとは夢にも思わなかった。38枚のCDと
1枚のブルーレイの39枚組。もうこれ以上は無いのだから1位にするしかない。シャナナは
ともかく、未収録のジミ・ヘンドリックスの2曲はブートレグで補完。(笑)
今年のザッパ関連のリリースは凄かった、と数日前にも書いたが敢えてまた書く。1枚の
アルバムを掘り下げるなら、これくらいの量が欲しいと思うのは贅沢な話なのだが
「HOT RATS SESSIONS」は凄かった。87年リミックス版が「HOT RATS」との
出会いであったが、オリジナルとの違いを知るのに数年かかり、また年月が経ってこんな
出会いがあるのだから不思議だ。「ZAPPA IN NEW YORK」も数奇な運命を辿った盤で
あるが、今回は5枚組。マンホールの蓋を模した缶に入っているのが楽しい。
ジェントル・ジャイアント・・・。これも大箱で29枚のCDと1枚のブルーレイで
構成される。音質こそ今ひとつの盤もあるが未発表のライブ盤が数多く収録されているのと
数多くのグッズが同梱されているのが琴線を擽る。パズルが崩れたらどうしようと
心配しながら慎重に取り扱うべし。(笑)
ディランのライブ盤、何故かブートレグ・シリーズと銘打たれていない。それはともかく
これは聴きたかった時期の音源だけに嬉しい。今回は75年であったが76年のライブ集も
出して欲しい。勿論、映像も。
ゴングは73年から75年の間にリリースされたスタジオ盤と同時期のライブを収録した
12枚のCDと1枚のDVDで構成される。何といっても「LIVE ETC」に収録された各会場の
演奏を完全版で聴くことができるのが肝。
プリンスは「1999」のスーパー・デラックス・エディションを上位に置いたが、
「ORIGINALS」も嬉しい1枚であった。このジャンルは豪華な組物が占めるのが常であるが
「ORIGINALS」は1枚物。それでもバングルズに提供した『MANIC MONDAY』や
シーラEに提供した『THE GLAMOROUS LIFE』のプリンス版を聴けるというだけで
ワクワクするというもの。
ロリー・ギャラガーは3枚組でマディーとの録音を除けばほぼ全てが未発表音源の3枚組。
実のところ、ロリーをブルーズの枠で捉えたことは無かったが、ここでは素晴らしい演奏の
数々を聴くことができブルーズ・マンとしてのロリーの魅力を思い知った次第。
スティーヴ・ミラー・バンドは3枚のCDと1枚のDVDで構成される組物。いつぞやの
ロキシー・ミュージックと同じように割高感があるのだが、それでも未発表音源を多く
含む初めてのアーカイブ集ということでランク・イン。
さて、今年は特別にもう1セット。
これは「ANN ARBOR BLUES FESTIVAL 1969」と題された2枚組CD。今回の1位は
ウッドストック完全版であったが、ウッドストックと同じ69年8月に3日間開催された
ブルーズ・フェスティバルを捉えたのがこのCD。面子を見たらブッ飛ぶこと間違いなしの
正にオールスター戦。
アナログ盤は2枚組2セットのリリースでそちらの方が数曲多く収録されているのだが、
いずれこれも完全版が出ることを願い、それに備えて(笑)とりあえずCDを購入。
各人1曲しか収録されていないので、これはサンプルなのだと勝手な妄想は膨らむ。
この後50年は待てないので、2、3年の内にコンプリート版が出ることを願って今回の
掲載と相成った。
来年はどんな物に出会えるやら。
いや、マジで金欠なので来年こそは緊縮財政でGO !なのです。