HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

SAVAGE SONGS

2013-04-21 06:37:10 | BRASIL

いい加減、ボサノヴァとかサンバを取り上げないと自分でも「何やってんだか。」
という状態なのだが、「ブラジル音楽100選」は蛇行を繰り返す。(笑)

掲載写真は、ブラジルにおける電子音楽の先駆者であるジョルジ・アントゥネスの
編集盤「SAVAGE MUSIC」。副題にEARLY BRAZILLIAN ELECTRIC MUSICと
あるように61年から70年までの様々な録音の中から代表的とされる録音を
集めている。

収録曲は録音年代順に並べられているものの、この手の音楽の最良の
聴き手とはいえない私には、機材の進化も録音技術の進化も特に解らない。
しかしながら、曲が長尺になることで遊び心の占める割合が増えていくとは
感じ取れる。

ノイズの編集や針飛びするレコードをループさせる技というのは、宅録マニアにとっては
最初にトライする必須項目(笑)的な遊びなのだろうが、この所作を一つの曲として
提示して、数多とは言わなくとも幾許かの他人の耳に訴える内容に仕上げるのは
それほど簡単ではないだろう。

ロック者の男気を見せる(笑)ためにも、この盤を100選の中に忍び込ませようと思う。
これもブラジリアン・ミュージック。

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CARAVANA SEREIA BLOOM

2013-03-28 19:21:47 | BRASIL

既に旧聞に属するが、菅○美穂が結婚するという新聞記事がテレビで報じられた日、
私は職場で「菅○美穂、結婚しますね。」と話しかけられた。しかも3人から別々の機会に。(笑)

「結婚しますね。どうしますか。」
別にどうするわけでもない。逆に私にどうしろというのだ。(笑)
「次は誰を応援するんですか?。」
結婚したから応援しなくなるわけではないし、別に「応援」しているわけでもない。
単に可愛らしいと思っているだけなのだが、どうも私はからかい易いのかもしれない。

ふざけたことに相方までがこんなことを言う。
「あんたは、私と結婚しているから菅○美穂と結婚できんかったね。」
アホか。俺は押○学か。(笑)いや、正味な話、堺雅○は好きな俳優なので、実に目出度いと
思っている。本当だ。次は栗○千明が結婚するよう、密かに「応援」しよう。(笑)

掲載写真はブラジルのSSW、セウが昨年リリースしたアルバム「CARAVAN SEREIA
BLOOM」。彼女のキャリアでは3枚目のアルバムで、それまでのスタッフを大幅に変えて
制作した盤とのことだが、実は私は最初の2枚を聴いていない。(笑)

セウを指して、カエターノ・ヴェローゾが「ブラジルの未来」と言った話は知っていたが、何だか
それが大袈裟に思えたので「美人は得じゃのう。」くらいの反応しかできなかったのだが、
たまたま聴いたこのアルバムは大いに気に入ってしまった。

日本人好みの、どこかで聴いたことのあるような温かみのあるメロディーの曲があれば、
打ち込みのリズムから始まって気が付けば美メロの転調に惹きこまれる曲もある。
70年代のアナログ・レコーディングを思わせる肌触りの曲と、浮遊感漂うギターが環境音楽の
ような曲が同列に並んでいるのが楽しいし、何より彼女の時に危うい瞬間もみせる
ハスキーながら艶のある歌唱が良い。

最近は密かにブラジルの若い女性歌手(笑)のアルバムをよく聴いている。
全ては「気持ちよさ」の追求の果てなのだが、今年は「ブラジル音楽100選」が頭の片隅にあるので
追求にも熱が入る。

果たして彼女は結婚しているのだろうか。いや、そんな追求はどうでもいい。
彼女もTATOOあり、である。それも、どうでもいいか。(笑)

それにしても、この商売っ気の無いジャケット写真はどういう意図があったのだろう。
今夜も眠れない。

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鷲鼻の女

2013-01-14 07:18:17 | BRASIL

時々、私は職場の若い衆から「ベスト10」を確認される。何のベスト10か?。
いや、つまらない話なのだが、「好きな女性芸能人・ベスト10」(笑)である。
女子アナやスポーツ選手等、テレビで見かける人なら全て対象なのであるが、
稀に特殊な嗜好が災いして、名前を言っても誰にもわからなかったりする場合もあるが
いちいち解説はしない。

何故、頻繁に「ベスト10」を確認されるかというと、それで私が最近どんなテレビ番組を
見ているか、どんなCMを気に留めているかを推察するのが面白いらしい。
実に煩わしいのだが(笑)、それは彼らが、私が惚れっぽく誰でも好きになってしまうことを
知っているからに他ならない。

この半年ほどは上位3人は変動がない。というか、ここ4,5年ほど1位は「○野美穂」である。
○野美穂の1位が不動なのは、次を考えるのが面倒くさいからである。いや、本当は
書くのも憚られる理由があるのだが、それは誰にも言えない。(笑)
2位は○山千明で、3位は○崎あおい。これは、明白な理由があって、2位は中学生の時に
「私が」好きだった子に似ているからで、3位は中学生の時に「私を」好きだった子に
似ているから。まるで阿呆である。勿論、この理由も職場の若い衆は知らない。

今までの嗜好を冷静に分析すると、鼻筋の通った顔、口の大きい顔が好きなようだ。
口が大きいと表情が豊かに見えるような気がするのだが、尖った鼻が好きなのは
これはもう、初めて好きになった子がそういう顔だったからとしか、言い様がない。(笑)

カエターノ・ベローゾの妹、マリア・ベターニア。偉大なる兄の妹という位置づけであるが、
音楽の道を歩き始めたのは妹の方が早い。
革新者であるが故の、自信と自由が彼女のアルバムにはある。数あるアルバムに
甲乙つけるのは難しい。だとすれば、印象的なポートレイトをあしらったアルバムを
贔屓にするのが道理というもの。
掲載写真は72年のアルバム「DRAMA」。この横顔に痺れた。

リア・ジャケットには汗で胸が透けたマリアの写真。DVD「PHONO 73」で見ることが
できたマリアの衣装は確かに胸が透けていた。
マリアの胸とガル・コスタの縦筋に、女性としての意志と自信を感じるなんて書く私は
きっと頭がおかしいのだろう。

もっとも、私が一番好きなガルの盤は「INDIA」ではないし、私の相方は先の「ベスト10」の
上位3人の誰にも似ていないのだけれど。(笑)

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南半球のゲイリー・グリッター

2013-01-04 19:39:37 | BRASIL

さて、今年は「ブラジリアン・ミュージック100選」を完成させることを標榜したわけで、
何とか完成させたいと思う。私が選ぶのだから、その第一弾はサンバでもボサノヴァでも
なくロックが相応しいだろう。それもグラム・ロックが。

掲載写真はエディー・スターが74年にリリースした「. . . SWEET EDY . . .」。
ハウル・セイシャスやセルジオ・サンパイオといった曲者達とバンドを組んでいたと
いうのだから、それだけでエディーという男は只者ではない。

アルバムの中身は全編これロック。ホーンのリフが格好良いオープニングは
ホベルト・カルロス&エラスモ・カルロス作だし、2曲目の『EDYTH COOPER』はジルベルト・ジル作。
タイトルからして、エディーとアリス・クーパーを合体させた架空の人名なのが笑わせ、
曲中では平気な顔して『LA BAMBA』を引用。つまり、上品なんて言葉をどこかへ追いやった
自分賛歌というわけか。ルックスに反してギトギトしたメイクと衣装なので「南半球の
ゲイリー・グリッター」なんて表題にしたが、ここでは南半球のマーク・ボランと言ったほうが
良いかもしれない。(笑)

典型的なロックとブギーとバラッド。これらの配置が絶妙で、間にテープの早回しで録音した
ボーカル曲も入れ、笑いも誘う。アルバム・タイトル曲が一番スィートな出来であるのも
絶妙な計算があったりして。全体的にバラエティーに富んでいる内容のロックで
センセーショナル・アレックス・ハーヴェイ・バンドに理解があれば、この盤も大丈夫だろう。

先に書いた3人が参加したバンドというのは、ソシエダーヂ・ダ・グラを指すのだが、
私は聴いたことが無い。いつかは聴いてみたいものだ。

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TOQUINHO

2011-06-05 09:13:35 | BRASIL

問1 : 次の文中の間違った表記を訂正しなさい。

1982年スペインW杯において、ブラジル代表の4人のMFは「黄金のカルテット」と呼ばれましたが、
その4人とは、「ジーコ」「ファルカン」「トッキーニョ・セレーゾ」「ソクラテス」の4人である。
ああ・・・。(笑)

                        

いや、どうでもいい話を枕に使いました。掲載写真はトッキーニョが自身の名前を冠して70年に出した
アルバム。今のところ日本のみでCD化されていて、つまり世界初CD化。親がイタリア移民ということで、
なかなか顔つきも女性受けしそうな感じなのだが、それほど時を経ずに、このジャケット写真で見られる
風体とは様変わりしてしまうのが、求道さんといった感じで男の私にはかえって好感がもてる。(笑)

ギターの名手の側面が強いのだが、このアルバムは、ヴォーカル・アルバムとしても楽しめる。
なんといってもジョルジュ・ベンの参加が強力で、彼とのデュオは聴いているだけで楽しくなる。
トッキーニョのボーカルも素直な感じで良く、クラシック・ギターの腕前を存分に発揮した
インストもあるので、ジャケットの格好良さと相まってアルバムにカラフルな印象を残す。
近い将来の「ブラジル音楽100選」を見据えて、こちら方面の探索も、静かに進行中なのである。

さて、冒頭の「問い」の答えは、もうわかりましたね。
勿論答えは『トッキーニョ・セレーゾ』が間違い。正しくは『トニーニョ・セレーゾ』。

トニーニョ・セレーゾは鹿島アントラーズの監督を6年ほど務めたのだが、こんな笑い話がある。
とあるアントラーズの選手へのインタビューでの話。
「今、アントラーズで一番上手いのは誰ですか?。」
「えぇ~と・・・。トニーニョ・セレーゾ。」
ああ・・・。(笑)          

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アラン・プロストが好きだった

2011-04-24 17:49:03 | BRASIL

子供の頃に所謂スーパーカー・ブームというものがあった。なんとなく格好良いデザインに
惹かれて興味を持ったが、あくまで興味を持ったのは、その造形でレース自体には何の関心も
抱かなかった。

「バブルの時代」とは具体的に何時頃を指すのか、と問われると返答に自信が無いが
大体87年から92年位までを指すのではないかと思う。日本人ドライバーのF1参戦や日本企業の
参入もあって、F1ブームが起こったのも同時期。最初に就いた仕事が早起きを要求されない
仕事であったことや周囲の影響もあって、夜中に放送されるF1を私も見るようになる。
そうすると応援するF1ドライバーというものが自然と出来るもので、私はアラン・プロストを
応援するようになった。

掲載写真は73年にリリースされた「O FABULOSO FITTIPALDI」。ブラジル人F1ドライバーである
エマースン・フィッティパルディを取り上げた映画のサントラで、車のエグゾースト・ノートや本人の
声も入っていてファンには堪らないアルバムだろう。音楽ファンとしては、全ての曲をマルコス・
ヴァーリが作曲し、アジムスが演奏を担当しているという点が最大の魅力。私はフィッティパルディーの
ことは名前くらいしか知らなかったのだが、煙草のパッケージ・デザインと同じである、黒のボディーに
金文字で「ジョン・プレイヤーズ・スペシャル」と書かれた車の記憶はある。
因みにこのアルバムが出た73年の世界チャンピオンはジャッキー・スチュワートで、フィッティパルディーが
チャンピオンになったのは前年の72年と翌年の74年であった。

 F1関連で忘れられないのが、ジョージ・ハリスンが79年にリリース
した「FASTER」。アルバム「GEORGE HARRISN (慈愛の輝き)」からのシングルで、当時事故から復帰した
ニキ・ラウダと英国人ドライバーであるジャッキー・スチュワートにインスパイアされて出来た曲で、
プロモ・ビデオには、ジョージが乗るタクシーの運転手としてジャッキーが登場する。
個人的に曲の出来は、さほど良いとは思わないが。(笑)

 映画ではないがノヴェラ(連続ドラマ)のサントラで、
車がジャケットに描かれた印象的なジャケットの1枚が69年の「VEU DE NOVIA(花嫁のヴェール)」。
この盤で重要な曲がずばり「AZIMUTH」。あのアジムスのグループ名はここから来ているというのは
有名な話である。同曲は2バージョンが収録されていて、マルコス・ヴァーリのピアノ主体のバージョンは、
マルコス自身の69年のアルバム「MUSTANG COR DE SANGUE」に収録されているが、テンポを落とした
バージョンはこの盤でしか聴くことができない。因みにマルコスと後のアジムスの面々は、ここでは
『APOLO Ⅳ』と名乗っている。

エマースン・フィッティパルディーは、F1世界チャンピオンに2度君臨したが、ブラジル人ドライバーだと
後にネルスン・ピケとアイルトン・セナが、共に3度世界チャンピオンになっている。彼らを称えたレコードって
あるのだろうか?。

アラン・プロストを応援していた私が、アイルトン・セナを応援したことは一度も無かったが、流石に彼の
事故死はショックだった。セナが無くなった数日後に今は無き西新宿のブート屋で、探し物をしていると
男二人組のこんな会話が聞こえてきた。
「それでさ、セナが死んだのはやっぱりショックだよな。」
「F1はよく知らないのだけど、そのセナっていう人は、ロックでいうとどれくらい有名な人なんだ?。」
「俺にとっては、ジェフ・ベックと同じくらいの位置にいる人。」
普段なら笑ってしまうような例えだが、セナをジェフ・ベックに例えた人の気持ちがなんとなく解かる気がした。

今の私はモーター・スポーツには全く興味が無いのだけれど・・・。

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男前の肖像シリーズ・ドラムと男前その3

2011-04-07 20:51:25 | BRASIL

「フル・ネーム」で最初に覚えたビートルズのメンバーの名前が「リンゴ・スター」である、
というのは我が国では笑い話としても、真実としても十分納得のいく話である。
だからといって、最初に覚えたブラジルのドラマーが「ミルトン・バナナ」だというのは、
後付け上等の受け狙いの話になってしまうかもしれない。勿論、先の「リンゴ・スター」が
前振りにあってこその「オチ」なのだが。(笑)

掲載写真はミルトン・バナナ・トリオが66年に発表した「バランサンド」。
私が所持するCDは94年に発売された日本盤で、当時の帯のキャッチ・コピーが
物凄く気持ち悪かったのだが、ジャケットに写る髪を撫でつけて笑みを浮かべた男の
表情に惹かれて購入した。ブラジルの音楽を聴き始めた頃は、ムタンチスやマルコス・ヴァーリの
ようなロックやSSW寄りの音を探していて、どちらかというとジャズやボサノヴァ寄りの音は
後廻しにしていた。で、このCDが後者の音であったのだが、私はこの盤を大いに気に入って
しまったのだ。

何と言えばいいか。私はローリング・ストーンズの音の気持ちよさのかなりの部分を、
チャーリー・ワッツのドラムが占めると思っているのだが、この盤もそれと同義で
派手ではないのだが、リズムを刻み続けることによって得られる快感の持続というものを
認識するのに最適な盤だとさえ感じた。この大きさでは見にくいのだが、指でミュートしながら
リム・ショットを繰り出すというのは、斬新な技ではなかったかと改めて思うのである。

 

自身の名前を冠した盤以外では、ボサノヴァの誕生を告げたと言われるジョアン・ジルベルトの
59年のデビュー盤「CHEGE DE SAUDADE(想いあふれて)で、ドラムを叩いたことは有名だ。
ボサノヴァ誕生に立ち会ったという意味でも特筆すべきドラマーということになろう。
私が買った日本盤CDのライナーには、あの映画「UN HOMME ET UNE FEMME(男と女)」
収録曲「SAMBA SARAVAH(男と女のサンバ)」の録音に参加していることが書かれていた。
「男と女」のメイン・タイトルはおそらく多くの方が耳にすれば「ああ、あの曲か」とすぐに
反応できると思うのだが、それ以外に注目すべき曲があるというわけで、このサントラも
捕獲の対象となったわけだ。このサントラはピエール・バルーとフランシス・レイの天才が
見事に結実したサントラで、アルバム全体が美しいトーンで統一されていて聴き応えがある。

たまたま買ったアルバムから、それなりに拡がった聴きかたが出来る盤に更に出会えたという
意味で「バランサンド」は個人的に忘れられない盤なのであった。

ところで。「バランサンド」の日本盤CDの帯につけられたコピーはこうだ。
『今、サウダージ・フィーリング溢れる柔かな光が瑞々しい季節を彩る』
私にはトゥー・マッチなコピーである。雰囲気も大事だが、「真剣にリラックスする」ことを
楽しみたいと思う気持ちは持ち続けようと思う。

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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 11

2009-07-20 17:33:13 | BRASIL
2008年はボサノヴァ生誕50周年ということだった。
何がボサノヴァの起源かというと、それはジョアン・ジルベルトの
「CHEGA DE SAUDADE(想いあふれて)」という曲で1958年の話。
検索してみると、53年にジョニー・アルフが歌った「RAPAZ DE BEM」を
オリジナルとする説もあるようだが、前者を50周年とすることで
ワーナー・ブラザーズ創立50周年と偶然の一致を演出し、なかなか
聴くことのでいないレアなアルバムをCD化してくれるというなら
58年説大歓迎。いや、学術的なことはどこかの誰かに任せておけばいい。
どうせ、私もこの記事を書いた数日後には忘れているのだから。(笑)

掲載写真はクアルテート・エン・シーが米ワーナーで録音した際に
使用したグループ名「ザ・ガールズ・フロム・バイーア」の2枚目の
アルバムで発表は68年。1枚目を発表してからメンバーが一人入れ替わる
ものの、前作(こちらも目出度くCD化)と変わらないコーラスを
聴くことができる。

前作と同じくブラジルの曲を英語で、アメリカの曲をポルトガル語で歌う
というコンセプトが面白い。何れにしろ私はネイティヴでないので
どちらも違和感なく聴いてしまえるのだが、英語はかなり練習したはずだ。
それにしても何でアメリカ録音なのだろう、というか米国のレーベルと
契約したのだろう。推測だが、アルバムを製作する側は、ブラジルにいては
得ることのできない、ゴージャスなアレンジの妙を求めてアメリカに
出向いたのではないだろうか。政治的、政策的な感情を持たない
アイドルとは言わないまでも、この可愛らしいコーラス・グループは
プロデューサーやアレンジャーの冒険には最適の素材だった筈だし。

ジャケットのカラフルさと同じように、アルバムもバラエティに富んでいて
楽しむことができる。軍事政権と対抗するようなロックの精神は横に置いて
純粋にコーラスとアレンジを楽しむべくCDをかければ、ゆっくり
陽も落ちていくというものだ。
そして、夜には夜の楽しみがあるのだ。(笑)

今年は結成45周年。
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鯵鱒

2008-04-19 21:51:22 | BRASIL
ぼんやりとテレビを見ていたら、番組の中で様々な魚の名前の
漢字の読み方を当てるクイズのようなものをやっていた。
たいてい、魚へんの横に何か漢字が入って文字が構成されるのだが、
自分のあまりの「読め無さ加減」に少々落ち込んでしまう。
だいたい、寿司屋に行かないし・・・と言い訳しながらも、常識として
知っておくべきことは、ソっと勉強しておこうと思う次第。

で、鯵鱒である。もとい「アジムス」である。
なんといっても掲載写真左の「AGUA NAO COME MOSCA」1曲目収録の
「VOO SOBRE O HORIZONTE」につきる。というか、この曲を聴きたいがために
このアルバムを購入したのだから。
そう、「クロスオーバー・イレブン」のオープニング曲。
番組のテーマ曲は数回変わっているとのことだが、私がFMを聴きだしたころは
これがオープニングであった。単に「サウンド・ストリート」が終わったあとも
そのままにしていたら、この曲が流れ出しそれをそのまま聴いていただけで
実のところ、「クロスオーバー・イレブン」の選曲は全く私好みでなく
番組を最後まで聞いたことは一度も無い。今聴けば違うかもしれないけど
10代の血気盛んなガキには退屈であったのだ。
よって、エンディングもアジムスの曲であったということだが、その曲を
今聴かされても全く耳覚えの無い曲ということになる。

今でもフュージョンというだけで、一歩退いてしまうがなんとなく
このテーマ・ソングだけは何回も聴いていたので、これを含むというだけで
アジムスのアルバムを買ったところ、私も経験値があがったのか
アルバムを通してそれなりに聴けたから、長生きはするものだ。

掲載写真右は75年のアルバム「AZIMUTH」。このアルバムの1曲目の
タイトルは「LINHA DO HORIZONTE」。彼らは一体「地平線」の何に
魅せられていたのだろうか・・・・?。
そんなことに思いを馳せながら、夜は更けていくのであった。
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コカ・コーラを飲む女

2008-01-27 20:02:14 | BRASIL
量が多ければいいってものではない。
例えば、何かの映画でも写真撮影でもいいのだけどテーブルに
ビールとか缶ジュースとかがある風景で、それが500mlの缶だったら
いまひとつ絵的に格好悪い。あくまで小道具としての扱いなので
小道具が写真や画面に占める割合の問題の話である。
たくさん飲みたい時や、喉が渇いているのならそれはまた別の話。

今では瓶に入ったコカ・コーラの1リットル・サイズなんてのは
見かけなくなったが、それよりも量の多いペット・ボトルが店頭で
幅を利かせる。私はそんなものは買わないけれど。

掲載写真左はヒタ・リーが72年に出した「Hojo E O Primeiro Dia Do
Resto Da Sua Vida(今日は残りの人生最初の日)」。
オリジナルのジャケットはヒタ・リーのイラストが描かれたものだが
2006年にrev-olaから再発されたCDはコーラを飲むイラストに変わって
いた。オリジナル・ジャケットの図柄もちゃんと印刷されているので
一安心だが、私はこっちのジャケットのほうが好きだ。
コカ・コーラの瓶のデザインは秀逸だ。それに負けず劣らずアルバムの
中身も素晴らしく、ムタンチスの最高の演奏を聴くことができる。
ちなみに私が一番好きなムタンチスのアルバムは70年の「神曲」。

掲載写真右はジョイスが本国ブラジルで77年に出した「Passarinho
Urbano(都会の小鳥)」。こちらは缶コーラである。
75年にイタリアで録音され、76年に発売されブラジルではその後に
発売された。サイケ者には別のアルバムの人気が高いようだが
エドゥ・ロボやカエターノ・ヴェローゾらの曲を気持ちよくカバーする
このアルバムの魅力には抗えない。

ビールとかじゃなくて、コーラというのがなんとなく可愛い
両者である。音は全然違うけど。(笑)


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ジャケ買いのススメ

2007-03-18 16:15:30 | BRASIL
普段、主に聴くのはいわゆる「ロック」なのだが、それもほとんどが
60年代から70年代の物である。
気が向いた時に、ジャズやレゲエも聴くが、まあほとんど「さわり」程度なので
多くは語れない。ブラジルものも然り。

クラシックは全くダメなのだが、それでもクラシックっぽいスコアの
サントラはO.K.なのである。
映画を見たことのあるなしにかかわらず、音楽だけを抜き出して「いいなぁ」と思う
盤に出くわすこともあって、例えば「世界残酷物語」のサントラはかなり前から
愛聴している。一昔前の渋谷系と呼ばれた人の影響下で手にした人も多いであろう
「黄金の七人」(これは映画も面白かった)や「禁じられた欲望」、
他にも沢山あるが、西部劇のサントラも欲しいのが沢山ある。

ブラジルものの場合、映画もそうだが、テレビ・ドラマのサントラが多く
リリースされていて、スコア以外に有名なミュージシャンがそれ用に提供した
楽曲もあって見過ごせない物が多い。
一般のアルバムに比べて、市場から消えるのも早いので再発情報を知ったら
すぐに購入しないと手遅れになるのが、慢性金欠の私にとっては悩ましいところ。

昨年出たシャルレス・ガヴィンが監修したサントラ・シリーズの復刻は
嬉しかった。「ムジカ・ロコモンド」誌上でしか見たことが無かったジャケットの
数々を見たときは、思わず後先考えずに購入してしまった。
掲載写真の「O PRIMERIO AMOR」は「ムジカ・ロコモンド1」には掲載されていない。
しかし、この可愛らしいジャケットを見たら買わずにいられないじゃないですか。
ジャケットに違わず、内容も楽しく簡単に言えば「当たり」であった。

綺麗な女性の写真をうまく使用したモノだけが「ジャケ買いのススメ」では
ないのである。そりゃ、エマニエル夫人のサントラがあの写真でなかったら
買う人は減ったと思うのだけどね。(笑)

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そこに愛はあるのかい?

2006-09-10 22:44:55 | BRASIL
ライナーは1998年のものなので、今回の発売がまんま同じ装丁なのかどうか、
よくわからないが、たぶん同じだろう。
掲載写真は、今年の5月に1500円という廉価で発売された、カルロス・リラの
CDで、一応タイトルは「僕と彼女たち」となっている。

いわゆる2in1のスタイルで、掲載写真は二つ折りで収納され
トレイに入れると右のヘッドフォンをした写真が表にくるようになっている。
だが、表の写真は「でも歌わなければならない」である。
「僕と彼女たち」のジャケは折り込まれて、CDを開封しないと
見る事は出来ない。
「でも・・・」のほうがジャケ写が格好いいので、そうしたのなら
日本盤のアルバム・タイトルは、これではおかしい。
「僕と彼女たち」という、なんだか擽るタイトルのほうが、ボサノバ初心者や
ボサノバ無党派層(なんじゃ、それ)の購買意欲を掻き立てるとでも
思ったのかな。
なんで、「でも歌わなければならない/僕と彼女たち」というタイトル表記じゃ
ダメなんだろう。
発売年も「でも・・・」のほうが先ということで、2in1でジャケを
表に持ってきたのなら、納得なのだが、それでも日本盤タイトル表記は許せない。

アルバムはボサノバを離れ、シンガーソングライター然としたもので
同時期のアメリカの一連のその手の音を聞くような感じで、
言語以外は、ブラジル云々をあまり意識させない。
優しい曲とメロディは、繰り返して聴くに耐える好盤の証、各アルバムで
1曲ずつ歌う女性ボーカル(奥方である)も、いいアクセントになっている。
値段が抑えられているのが救いなので、見つけたら購入をお奨めする。


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PHONO 73 O CANTO DE UM POVO

2006-04-13 22:52:09 | BRASIL
例えば・・・。
故人の名前も含めて列挙するが、こんな面子でのコンサートが
3日間繰り広げられたら、どうしますか?。
出演:ニール・ヤング、ローラ・ニーロ、ジェリー・ガルシア、ジャクスン・ブラウン、
フィル・オクス、リチャード・トンプスン、ケヴィン・エアーズ、ルー・リード
ボブ・ディラン&ザ・バンド、カーリー・サイモン・・・・。
なんだかよくわからないけど、凄そうな感じがします。

ここに紹介する2枚のCDと1枚のDVDからなるセットはブラジル音楽の
歴史の中で、先にあげた英米のミュージシャンの集合を上回るくらいの面子で行われた
コンサートの記録ということになる。
軍事政権の弾圧に抗う意味合いも含まれたコンサートでの狂熱のライブ!。
なかでも残された映像の断片をうまく繋いで40分近くの作品に仕上げたDVDは
素晴らしい。静かに冷たく燃えるジョルジュ・ベン、緊張感みなぎる
ジルベルト・ジルとシコ・ブアルキの共演、セクシーなガル・コスタと、
マリア・ベターニャ、マリアの兄でまさに革命者的で、そのパフォーマンスも
飛びぬけているカエターノ・ベローゾ、そしてエリス・レジーナ・・・。

CDにはイヴァン・リンス&MPB4やナラ・レオンといった有名どころも含まれ
贅沢を言えば彼らの映像がないのが残念だが、DVDで見ることが出来る
映像もほとんど初出で見たことがある人はほとんどいないくらいの代物である。
日本語字幕なんてもちろんないのだが、演奏中に歌われる歌詞を英語字幕で
出すことが出来るので、なんとか意味を汲み取ろうと奮闘中。
私がブラジル音楽を聴く時は完全に快楽のみを求めているのだが、
たまにはしっかりとメッセージを受け止めたいと思わせるのに十分な
映像と音源である。映像は断片的なものも、CD音声ではしっかりと収録されて
いるので音楽を楽しみたい時はCDがいい。もちろん、映像はフェスティバルの
雰囲気やアーティストのパフォーマンスをリアルに伝えるので、
どちらも欠かすことは出来ない。それにしても凄いライブ集である。

「みんなのうた」とは、こういうモノを指すのだなとつくづく思った
春の一夜。
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TEMA 3 / MADRUGADA 1:30

2004-11-24 20:48:52 | BRASIL
ロックなら、様々なガイド・ブックやら、名盤○○選とやらを
何冊となく何度となく目にしてきたので、大抵のアルバムの
ジャケットはインプットされている。それが自分に合うか
合わないか、名盤か見掛け倒しか、ある程度判別がつく。
ところが、ブラジルものはまだまだその比でない私は、
このジャンルにおいては「ジャケ買い」というものが
成立するのである。

このジャケットを見て即買いした結果、大当たり。
名キーボーディスト兼アレンジャーのジルソン・ペランゼッタが
率いるピアノ・トリオの幻盤にして名盤との触れ込みに
違わず、素晴らしいジャズ・ボサ・アルバムである。
ジルソンは70年代前半のブラジル・ソウルの名盤の多くに
アレンジャーとして参加しているので、詳しい諸兄には
ジャケ買いでも何でもないのだろうけど。
ピアノ・トリオといっても各曲に3~5人のホーンが
加わり、時にファンクだったり、時にムーディーだったりする。

ディオンヌ・ワーウィックの当たり曲に「WALK ON BY」という
曲がある。ロック者にはストラングラーズのカバーが有名な、
このバカラック・ナンバーが収録されているのも嬉しい。

このCDを手にして思わずこう呟いた・・。

ジョーよぉぉぉぉぉ・・・・・。(意味なし)

コメント (1)
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JORGE BEN / AFRICA BRASIL

2004-11-21 21:08:51 | BRASIL
76年発表のジョルジ・ベンの大傑作。
(現在はジョルジ・ベンジョールと改名している。)

CMでも使われて耳なじみがあろう「マシュ・ケ・ナダ」は
彼がオリジナル(1ST収録)である。
サンバのワン・パターン男と揶揄されることもあるが、
彼の功績はボサノバとはまた別のもう一つの
ブラジル音楽の大きな潮流であるサンバを、
よりソウルフルに解釈し、世界に広めたことであろう。
ボーカルも時にボブ・マーリーっぽかったりする。
(つまりはハリー・ベラフォンテ風だったりする。)
その事がアメリカやその他の国の
ポピュラー・ミュージックのファンにアピールし易かったのでは
ないだろうか。

このアルバムは非常にソウルフルでロック色も強い。
有名な曲は「タジ・マハール」だろう。ディスコ路線を走って
大ヒットとなったロッド・スチュワートの「アイム・セクシー」
はこの曲を下敷きにしている。

このアルバムの後ろジャケは録音に参加したミュージシャンの
集合写真となっている。ルー・リードの「都会育ち」の後ろジャケも
そうだが、結構こういう写真は好きだ・・・。

タジ・マハールというミュージシャンがいる。ブルースやレゲエなどを
うまく取り入れて演奏する好きなミュージシャンである。
彼がベンの「タジ・マハール」を演奏したライブ盤があるが、その時の
曲のタイトルは「ジョルジ・ベン」となっていた。(笑)
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