もう何年もたってしまったけれど鹿賀丈史と市村正親の久々の共演ということでチケットがすぐに売り切れた『You are The Top』。今のように観劇三昧でなかった私はチケットもとれずに当日券で観るつもりだったが鹿賀さんが盲腸で降板。昨年の『デモクラシー』でやっと共演してくれた。その時の感想はこちら
でもやっぱりミュージカルでの共演が観たかった。その想いがかなった今回の舞台。ホリプロが買いとって生まれ変わった「天王洲 銀河劇場」。その杮落とし公演でもあるブロードウェイミュージカル『ペテン師と詐欺師』。東京公演の千穐楽に2階の最前列で観劇してきた。
あらすじは以下の通り。
南仏のリゾート地リビエラ。バカンスを楽しむリッチな女性たちを次々と虜にするローレンス(鹿賀丈史)。ハンサムで洗練された身のこなし、巧みな話術を駆使してねらった相手から次々に大金を巻き上げていく。相棒はアンドレ(鶴見辰吾)。ある時は某小国のプリンスになりすまして大金持ちのミュリエル(愛華みれ)を騙す。
しばらく姿を消すための旅行で若いアメリカ人ペテン師フレディ(市村正親)と出会う。その幼稚な手口を笑われたフレディは、ローレンスの華麗な手腕と豪奢な生活に憧れて弟子入りを志願。ローレンスは共にアメリカの石油成金の娘ジョリーン(高田聖子)を騙して大金を巻き上げる。ローレンスはいつまでも一緒に仕事をする気がないことをフレディに告げるがそうは問屋が卸さない。次のカモをどちらが落とすかの勝負になる。標的は純情可憐な旅行者クリスティーン(奥菜 恵)。
あらゆる手練手管を駆使しての口説き合戦・邪魔合戦が始まる。最後の勝者はどちら・・・・・・。ところが勝ったのはクリスティーンだった!?
今回の席はある意味とても良い席だった。さすがに50代後半の主役のおふたりはお顔にも皺が目立つのが双眼鏡を通してはっきりわかる。双眼鏡なしで見るとまことにちょうどいい。歌舞伎の大向こうさんによると年取った役者を双眼鏡を使って観るのは野暮というものらしい。野暮でもしっかり使う私ではあるが、その辺はのぞいたりはずしたりのバランスをとるということで(^^ゞ
鹿賀丈史はナイスミドルの役柄。クサイほど気障でもったいぶった話し方なのが魅力。最小限の動きでそれを表現。対する市村正親はGパンできったない姿で貧乏くさい作戦で人を騙すヤンキー野郎。可愛いし本当によく動くし、これもクサイほどなのだがこれも魅力。市村正親のこの可愛さは若いシノリョウが惚れるのも納得してしまう感じだ。
本当に対照的なふたりを観ているだけで嬉しい。全く馬鹿のような贔屓の私。
対する女優陣のトップバッター愛華みれ。大地真央主演の『十二夜』のオリヴィアが初めてだった。とっても美人さんなのにあまりの歌の下手さに驚いたものだ。歌はその時よりは段違いによくなっていたが、まだまだ修行していただかないといけない。ミュリエルはローレンスをずっと信じて追いかけ回すというちょっと変な女だった。オリヴィアといい今回といい「美人だけどちょっと変な女」が似合っていた。
2番手の高田聖子。いつものようにパワー全開で下品な成金の娘を魅力的に演じてくれる。最高だ~。
そしてこの公演のチラシやポスター写真の中央を陣取る奥菜恵。登場シーンは可愛いのでちょっと期待。芝居はまあ許容範囲。さあ、歌は??
なんという歌詞かききとれない。特にお嬢さんぶっている時の歌は音域が合わないのか全くお話にもならない。最後に正体をあらわしてからのドスをきかせた方の場面の方がまだよかった。再演が決まったというのを聞いていたのだが、次回は別の方にしていただきたい。
予想以上によかったのは鶴見辰吾!ソフトムードのローレンスに従う硬い人柄の相棒アンドレ。その組合せがよかった~。それが最後はミュリエルと大人の恋に落ちるというそのエピソードはこの芝居の底をささえていたような気がする。だってあとの三人は結局またまた楽しく悪事を働いていきそうだし、まともな恋愛ができて幸せな二人は見ていてホッとできてしまった。
演出は『サラ』で観た宮田慶子。こういうコメディも演出するんだなと再認識。衣裳は小峰リリーだったが、ポスターやチラシやプログラムの中の写真の衣装と舞台の衣装の雰囲気がガラリと違っていることがちょっと不満。確かに舞台の衣装の方がお話にあっているんだけれど、これって撮影時には話の内容を踏まえた衣装になっていなかったっていうことなのだろうか。市村正親と高田聖子の衣装が写真では上品そうだったのに舞台では思いっきりカジュアルだったりケバかったりしていて落差が大きかった。もちろん舞台の方の衣装の方がよかったけれど。
他の出演者は以下の通り。
乾あきお ひのあらた 野沢聡 小暮清貴 萬谷法英 蝦名孝一 東山竜彦 清野秀美 原慎一郎 ももさわゆうこ 秋園美緒 柏木ナオミ 一倉千夏 浅野実奈子 秋山千夏
芝居の場面と歌やダンスの場面とがうまく組み合わさって楽しい舞台。まさにブロードウェイミュージカルっていう感じ。でも1公演1回で十分な作品だな。あまりにも物語に内容がなくって物足りない。DVD出たら買うかな?二人の共演の記念に買うかな?聞きたくない曲は飛ばせばいいからBGMにしても楽しいかな?
千穐楽のカテコらしく、最後は二人の簡単な挨拶があった。来年の再演が日程はまだわからないが決まったという。来年また行くかな?主役の女優が同じだったら行かないなぁ。DVD買ったらそれで満足してしまっていかないかもしれない。まあ、その時になったらまた考えることにしようっと。
写真は今回の公演の公式サイトよりの画像。
でもやっぱりミュージカルでの共演が観たかった。その想いがかなった今回の舞台。ホリプロが買いとって生まれ変わった「天王洲 銀河劇場」。その杮落とし公演でもあるブロードウェイミュージカル『ペテン師と詐欺師』。東京公演の千穐楽に2階の最前列で観劇してきた。
あらすじは以下の通り。
南仏のリゾート地リビエラ。バカンスを楽しむリッチな女性たちを次々と虜にするローレンス(鹿賀丈史)。ハンサムで洗練された身のこなし、巧みな話術を駆使してねらった相手から次々に大金を巻き上げていく。相棒はアンドレ(鶴見辰吾)。ある時は某小国のプリンスになりすまして大金持ちのミュリエル(愛華みれ)を騙す。
しばらく姿を消すための旅行で若いアメリカ人ペテン師フレディ(市村正親)と出会う。その幼稚な手口を笑われたフレディは、ローレンスの華麗な手腕と豪奢な生活に憧れて弟子入りを志願。ローレンスは共にアメリカの石油成金の娘ジョリーン(高田聖子)を騙して大金を巻き上げる。ローレンスはいつまでも一緒に仕事をする気がないことをフレディに告げるがそうは問屋が卸さない。次のカモをどちらが落とすかの勝負になる。標的は純情可憐な旅行者クリスティーン(奥菜 恵)。
あらゆる手練手管を駆使しての口説き合戦・邪魔合戦が始まる。最後の勝者はどちら・・・・・・。ところが勝ったのはクリスティーンだった!?
今回の席はある意味とても良い席だった。さすがに50代後半の主役のおふたりはお顔にも皺が目立つのが双眼鏡を通してはっきりわかる。双眼鏡なしで見るとまことにちょうどいい。歌舞伎の大向こうさんによると年取った役者を双眼鏡を使って観るのは野暮というものらしい。野暮でもしっかり使う私ではあるが、その辺はのぞいたりはずしたりのバランスをとるということで(^^ゞ
鹿賀丈史はナイスミドルの役柄。クサイほど気障でもったいぶった話し方なのが魅力。最小限の動きでそれを表現。対する市村正親はGパンできったない姿で貧乏くさい作戦で人を騙すヤンキー野郎。可愛いし本当によく動くし、これもクサイほどなのだがこれも魅力。市村正親のこの可愛さは若いシノリョウが惚れるのも納得してしまう感じだ。
本当に対照的なふたりを観ているだけで嬉しい。全く馬鹿のような贔屓の私。
対する女優陣のトップバッター愛華みれ。大地真央主演の『十二夜』のオリヴィアが初めてだった。とっても美人さんなのにあまりの歌の下手さに驚いたものだ。歌はその時よりは段違いによくなっていたが、まだまだ修行していただかないといけない。ミュリエルはローレンスをずっと信じて追いかけ回すというちょっと変な女だった。オリヴィアといい今回といい「美人だけどちょっと変な女」が似合っていた。
2番手の高田聖子。いつものようにパワー全開で下品な成金の娘を魅力的に演じてくれる。最高だ~。
そしてこの公演のチラシやポスター写真の中央を陣取る奥菜恵。登場シーンは可愛いのでちょっと期待。芝居はまあ許容範囲。さあ、歌は??
なんという歌詞かききとれない。特にお嬢さんぶっている時の歌は音域が合わないのか全くお話にもならない。最後に正体をあらわしてからのドスをきかせた方の場面の方がまだよかった。再演が決まったというのを聞いていたのだが、次回は別の方にしていただきたい。
予想以上によかったのは鶴見辰吾!ソフトムードのローレンスに従う硬い人柄の相棒アンドレ。その組合せがよかった~。それが最後はミュリエルと大人の恋に落ちるというそのエピソードはこの芝居の底をささえていたような気がする。だってあとの三人は結局またまた楽しく悪事を働いていきそうだし、まともな恋愛ができて幸せな二人は見ていてホッとできてしまった。
演出は『サラ』で観た宮田慶子。こういうコメディも演出するんだなと再認識。衣裳は小峰リリーだったが、ポスターやチラシやプログラムの中の写真の衣装と舞台の衣装の雰囲気がガラリと違っていることがちょっと不満。確かに舞台の衣装の方がお話にあっているんだけれど、これって撮影時には話の内容を踏まえた衣装になっていなかったっていうことなのだろうか。市村正親と高田聖子の衣装が写真では上品そうだったのに舞台では思いっきりカジュアルだったりケバかったりしていて落差が大きかった。もちろん舞台の方の衣装の方がよかったけれど。
他の出演者は以下の通り。
乾あきお ひのあらた 野沢聡 小暮清貴 萬谷法英 蝦名孝一 東山竜彦 清野秀美 原慎一郎 ももさわゆうこ 秋園美緒 柏木ナオミ 一倉千夏 浅野実奈子 秋山千夏
芝居の場面と歌やダンスの場面とがうまく組み合わさって楽しい舞台。まさにブロードウェイミュージカルっていう感じ。でも1公演1回で十分な作品だな。あまりにも物語に内容がなくって物足りない。DVD出たら買うかな?二人の共演の記念に買うかな?聞きたくない曲は飛ばせばいいからBGMにしても楽しいかな?
千穐楽のカテコらしく、最後は二人の簡単な挨拶があった。来年の再演が日程はまだわからないが決まったという。来年また行くかな?主役の女優が同じだったら行かないなぁ。DVD買ったらそれで満足してしまっていかないかもしれない。まあ、その時になったらまた考えることにしようっと。
写真は今回の公演の公式サイトよりの画像。