ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

06/01/26 歌舞伎座藤十郎襲名公演夜の部①「口上」は18人

2006-01-27 23:49:40 | 観劇
歌舞伎座藤十郎襲名公演夜の部は1/2の教育TVの「新春初芝居中継」で一度観ていて、「口上」も千穐楽で二度目になった。その頃、他の方のブログで今月出演している橋之助と染五郎は出ていなかったが...という話題が出ていた。それが気になってあらためて今回は「口上」で何人並んでいるのだろうかと数えてしまった。18人だった。

家に帰って筋書がある分で確認すると勘三郎襲名の時の2005年3月が19人、4月が16人だった。海老蔵襲名の2004年6月が18人(「助六」の夜の部だけしか観ていないので「口上」は未見)。
橋之助と染五郎が出ても20人だから、19人の時もあるのだからそんなに変わらない気もする。まあ人数が増えると時間が延びるか一人当たりの時間を短くするかという問題が起きてくる。襲名する本人がいろいろなバランスも考えて何人にするかを決めるのではないだろうかなどと考えてしまった。今回はまず藤十郎の直系がご本人を含めて5人も並ぶというのもあるだろう。そうなると勘三郎襲名時よりもゲスト枠が少ない。幸四郎と福助が列座しているのだから家の代表はちゃんと並んでいるのでよいということになるのだろう。

TVで観た時も思ったのだが、「口上」を仕切る雀右衛門丈の声がいつも舞台で聞くお声と違って男声なのが印象的。昨年10月の「河庄」の小春は休演されていた日だったのでしばらくぶりで今月お姿拝見。夕霧の風情がよかった~。そして勘三郎襲名の時の口上ではちょっと大丈夫か状態のような感じだったのに、今回の「口上」では長老としての威厳もにじませながらしっかりと仕切っているお姿になんか感じ入ってしまった。この間、著書『私事』や写真集『四世中村雀右衛門の世界』での対談などを読んでいてすっかり贔屓になってしまっていることもあり、お元気な姿にとても嬉しかった。

「口上」がずっと右にすすんでいって、右端の幸四郎がお兄さんには相手役に引き立てていただいたりずっとお世話になり、扇雀時代の美しさにはすっかり心酔していた→今も変わらず美しいというような口上をした。

そして左端の吉右衛門に飛んだが、ご一門のさらなるご活躍をとさらっとした口上。他にも兄弟は左右に散らしてうまい配列になっていた。この飛ぶ→受けるというのが「先代萩」の床下にも重なったのだった。う、うますぎる!

そしてご一門、壱太郎くんなかなか男前だ~。翫雀が父が山城屋に移り成駒屋もライバルとして頑張るというようなことを言っていた。藤十郎丈ご本人の口上、憧れの藤十郎襲名で上方歌舞伎の発展に生涯をかけるという決意表明が頼もしい。最後に初舞台の扇雀の長男虎之助くんがしっかりご挨拶。目がくりくりと大きくて可愛い~。「先代萩」の千松もうまかったし~。藤十郎丈もこんなに跡継ぎが充実しているとさらに後輩の育成に力が入るのだろうなあ。

写真は、2階ロビーに飾られていた祝い幕の箱。②は「藤十郎の恋」を書く予定。