パピとママ映画のblog

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くるみ割り人形 ★★.5

2015年01月03日 | か行の映画
チャイコフスキー作曲の名作バレエを基にサンリオが1979年に製作・公開した人形アニメーションに、CGや3D加工、色彩処理を施し新たに作り上げたファンタジー。原宿カワイイ・カルチャーの第一人者として知られ、きゃりーぱみゅぱみゅの美術などを手掛けてきたアーティスト、増田セバスチャンが初めて監督を務める。声優陣には、『思い出のマーニー』で声優に初挑戦した有村架純が主人公クララ、その相手役の将校を松坂桃李が演じるほか、広末涼子、市村正親ら豪華キャストがそろう。
あらすじ:雪が降る晩、とても大事なくるみ割り人形がネズミの大群に持っていかれてしまった少女クララは、ネズミを追ううちに、いつの間にか人形の国に足を踏み入れる。そこで彼女は、ふたつ頭の白ネズミの女王の呪いによって眠らされたお姫様と出会う。呪いの解除をめぐって起こった人形とネズミの戦いに巻き込まれたクララは、大切なものを守るため命懸けで奮闘する。

<感想>昨年の12月に観賞したのだが、あまり投稿するのに気のりしなかったので、年明けにでもと思っていたら正月になってしまった。とにかく可愛らしい人形の1979年製作のコマ撮りアニメ「くるみ割り人形」を基に、アートディレクターの増田セバスチャンが3D映像化したファンタジーです。
これは以前に観たような記憶が曖昧だが、今回は3D映像ということで、3Dが邪魔ではという不安がありましたが、昔の記憶が壊されることなく原版を活かした作りと鮮やかな色彩で甦ったような感じがした。

冒頭のゆっくりと落ちてくる雪の3D映像が美しくリアルで、その後を期待したのがいけなかった。何やら未完成を見せられているようで、この作品の基になっているという79年版の人形アニメをもう一度見直してみたい気がする。

それにしても、カラフルな色彩に美術はおままごとのようだし、キャラの造形も動きもお子ちゃま映画で、3歳の子供向きですから。ですが、物語りにはダークな部分もあります。そのわりには、声優さんたちが豪華キャストで、ただしあまり効果は感じませんね。

35年前に作られた人形アニメのパートは、1コマずつ人形を動かすため、1日でわずか3秒分しか撮影できず、5年の歳月をかけて製作されたそうですからね。
監督の増田セバスチャンの野心はともかくも、極彩色だけが目立っていて音楽も盛り上がらないのが残念といえます。だって、原曲のチャイコフスキーのメロディーがほとんど出て来ないんですもの。

観ていて思ったのだが、これって3Dの立体映画であることが効いていたのかどうかが判然としない。これ見よがしにアクションをしているように見えました。
ですが、本作を見ていて3Dというと、これまでのように飛び出すのではなく、顔を突っ込んで、中の世界をの覗き見する3Dにしたいということなので、それは見事に表現されていると思います。箱庭感といい、人形の世界を覗いている感じはそれに支えられていたのかもしれませんね。
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