パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

パピヨン★★★・5

2019年06月28日 | アクション映画ーハ行

アンリ・シャリエールの壮絶な実体験をスティーヴ・マックィーンとダスティン・ホフマンの共演で映画化した73年の名作「パピヨン」を、「パシフィック・リム」のチャーリー・ハナムと「ボヘミアン・ラプソディ」のラミ・マレックでリメイクした感動ドラマ。自由を求めて何度も脱獄を繰り返す男の不屈の精神と、囚人仲間との熱き友情を描く。監督は、これが長編3作目となるデンマークの新鋭、マイケル・ノアー。

あらすじ:1931年、パリ。胸に彫られた蝶の刺青から“パピヨン”と呼ばれた金庫破りの男は、身に覚えのない殺人の罪で終身刑を言い渡され、フランス領ギアナにある史上最悪の流刑地“悪魔(デビルズ)島”に送られる。周囲を海に囲まれた脱出不可能なこの場所で、囚人たちは過酷な労働を強いられていた。尊厳を踏みにじられ、誰もが絶望とともに生きていく中、パピヨンだけは諦めることなく自由を求め続け、必ず脱獄すると誓う。やがて偽札づくりの天才ルイ・ドガが仲間に加わると、いつしか2人の間に奇妙な友情が芽生えていくのだったが。

<感想>実話を基に、無実の罪をきせられた男の脱獄劇を描いた「パピヨン」。73年に生まれた脱獄モノの名作が時を超えて、45年ぶりの現代に甦った。リメイク版では、「キング・アーサー」で華麗なアクションを披露したチャーリー・ハナムが、金庫破りのプロで、殺人の濡れ衣を着せられてしまうパピヨン役を務める。「ボヘミアン・ラプソディ」で伝説のバンド「クイーン」のフレディ・マーキュリーに扮し、その熱演が話題となったラミ・マレックが、パピヨンと奇妙な絆で結ばれるドガ役を担う。

リメイク版でのハナムとマレックの演技は、だいぶ昔に観たオリジナル版と比較しても遜色はないと思う。2人が並んだその姿は若き日のマックィーン&ホフマンを彷彿とさせ、その気迫を十二分に感じることができる。

あまりにも過酷で残虐な刑務所の状況を生々しくリアルに描写。だからこそパピヨンの脱獄への強い意志と生きることへの渇望が、鮮やかに伝わって来る。

中でも、恐怖の独房で過ごすパピヨンを演じたハナムが、やせ細りながらも筋トレを課し鍛え上げた肉体美を披露しているシーンもある。その後18キロ痩せたそうです。

何度も同じ絶望と痛みを共有し、いつしか目的を超えて結びついていくパピヨンとドガ。次第に芽生える男同士の友情にも、胸を熱くさせられます。

一度目の脱獄計画では、4人でしたが、やはりボートが必要なのでお金が必要で、お金はドガがお尻の穴に隠し持っていた札束を渡す。それも刑務所の見張りの見つかり、捕まってしまう。

そして、パピヨンは独房へ2年間入れられ、そこでは食事も酷いもので、でも、ドガが手をまわしてくれて、ミズを入れるバケツの中にココナツを入れてもらう。それもバレてしまう。

この独房生活は、狭い檻の中で暗いし、食事なんてしろものではない。汚い缶にスープだけだ。グロテスク極まりない。原作では床を這うゴキブリ、ムカデを腐ったスープの中へ入れて食べたと言うのだから。

そして、2年の独房生活の後に、ドガと再会してまたもや脱獄計画を立てる。今度こそ失敗したら、脱獄のできない島へ送られてしまうのだから。

ドガが最後に隠していた全財産で、ボートを手に入れてまたもや脱獄をするも、船はボロ船で穴が開いており、海水が入って来て沈んでしまうので、ひっきりなしに海水を汲んでは捨てる。嵐が来て船は転覆して、パピヨンとドガたちは、ある島へ漂流して助けらる。だが、そこにも刑務所からの追手がやって来る。それから、5年間の独房生活に舞い戻り、脱出不可能な断崖絶壁の島、悪魔島へと流される。そこでも脱獄の夢は諦めずに、手作りの浮袋を使って潮の流れに身を任せて、脱出に成功するパピヨンの自由へのあくなき執念たるや、凄いと唸るしかない。

原作はフランス生まれの作家、アンリ・シャリエールの実体験を基にした回顧録であり、13年間の獄中生活で9回もの脱獄を試みた経験が綴られている。本作の基になっているのは、シャリエールの原作と、名脚本家ダルトン・トランボによる73年版のシナリオ。前作にはなかったパリのエピソードなども加えられ、オリジナルに敬意を払いながらも新しい作品になっている。

2019年劇場鑑賞作品・・・96  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30669033

 


ザ・ファブル★★★★

2019年06月26日 | アクション映画ーサ行

「SP」「図書館戦争」の岡田准一が、一般人として普通の生活を送るという過酷なミッションに挑む伝説の殺し屋を演じる痛快アクション・コメディ。南勝久の大人気コミックスを原作に、誰も殺してはならないというボスの指令を忠実に守ろうとする主人公に、次々と試練が襲いかかるさまを、迫力のアクションとともにコミカルに描く。共演は木村文乃、山本美月、佐藤二朗、安田顕、佐藤浩市。監督は「ガチ星」「めんたいぴりり」の江口カン。

あらすじ:どんな相手でも6秒以内に殺してしまう伝説の殺し屋“ファブル(寓話)”。ある日、彼の育ての親でもあるボスに呼び出され、一年間の休養を命じられる。しかも、その間は決して人を殺してはならないとクギを刺される。ボスには絶対服従のファブルは佐藤アキラという偽名を使い、相棒のヨウコと兄妹のフリをして、大阪の街で一般人として暮らし始める。不慣れなことばかりで戸惑いつつも、真面目に普通の生活を学び、一般社会に溶け込もうと奮闘するアキラ。バイト先の女子社員ミサキや社長の田高田とも親しくなり、少しずつ普通の生活が板についてきたアキラだったが…。

<感想>あなたの隣のちょっとヘンな人は、休業中の殺し屋かもしれない。“伝説の殺し屋”が挑む究極のミッション!1年間一般人として暮らすことを命じられた彼は、殺人厳禁と言う新たな掟(破るとボスに殺される)に従って、「プロの普通」を目指すのだが、・・・。

「どんな相手でも6秒以内に殺す」をモットーに、伝説の殺し屋と言うと、デンゼル・ワシントンの「イコライザー」を真似した感じであり、拳銃の撃ち方は、キアヌの「ジョン・ウィック」のようでもあり、プロフェショナルな殺戮を繰り返して来た凄腕の殺し屋のアキラ。それを演じているのが時代劇での殺陣技が続いていた俳優の岡田准一。

そんな、実写化するには物理的にも肉体的にも、相当ハードルが高いことが予想される、南勝久の大人気コミックのトリッキーな設定を、ガチンコハードなアクションの造形と、肩の力を抜いたユーモアの合わせ技で痛快エンターテインメントに仕立て上げてしまったのが、この「ザ・ファブル」である。

邦画の現代劇でここまでアクションを全面に押し出し、血が湧き肉躍るような動的な興奮を呼び覚ます作品は、近年まったくもってなかったと思う。だが、それが格闘家のプロである主演の岡田准一の、肉体のリアリティなくしては実現不可能だったに違いない。しかも彼はアクション制作にも参加して、シーンを理解しながら自分たち役者が動く、リズミカルな導線を自らガンガン引いていくという活躍なのだ。

岡田准一のアクションセンスは、ここまでスピーディに動ける俳優は観たことがない、と絶賛したくなるほどの、人殺しを禁じられた「殺し屋」という役の中で魅せているのだ。

劇中で、まさに水を得た魚のごとくの大活躍を見せるシーン。驚いたのが、岡田が演じるプロの殺し屋「ファブル」が、机を挟んで座る組織の人間(光石と安田)を、机を飛び越え瞬殺するその俊敏さ(これは、ファブルの妄想シーン)。

そして、ゴミ処理場でのアクションは、まるで映画の中で誰かが言ってた「ジャッキー・チェンか」みたいな風体でもあった。それくらいキレキレの技量と銃撃戦とか、敵が大勢いてもどうってことない。ファブルは黒の目出し帽を被っているので、当然顔を隠しているので、例えばファブルが壁と壁の間をスルスル登っていくシーンも、スタントマンなしで、自分でやっているのだ。

例えば、大人数の敵が入り乱れて戦うシーンを、殺し屋役の福士蒼汰君と、上下になって闘うようなシーンで、いかにプロ対プロの闘いに見えるか、拳銃の構え方や見ずに撃つ動作など、芝居部分でも「ファブル」のキャラクター感を足しながら、ハンディカムで追いかけながらリアルに撮る映像美に痺れました。

そうなんです、アクション映画として究極な質と実績のフォーカスが絞られた作品なのだが、そこにはオフビートな笑い(実は猫舌)や、お笑い芸人、ジャッカル富岡のつまらないギャグを見て大笑いをする場面とか、温かなヒューマニズムが当たり前に同居しているのが本作の魅力だと思う。

女優さんでは、清水ミサキに扮したちょっと水商売には向いていない山本美月が、借金とりの刑務所帰りの小島に脅されるところとか。

他にも、刑務所帰りの小島に扮した柳楽優弥の、完全なるやさぐれヤクザにハマっていたのも、そして同じ組の福士蒼汰が扮していたフードに、向井理が扮していた砂川。砂川が組を乗っ取る計画を知り、世話になっている安田顕の海老原に教える。つまり、福士蒼汰も向井理も殺し屋みたいなもの。

「来る」で演じた胡散臭いフリーライター役の、岡田くんのやさぐれっぷりも良かったが、彼の芝居の引き出しの多さを改めて実感する機会が続いた映画にもなる。「ザ・ファブル」の続編が観たいですよね。

2019年劇場鑑賞作品・・・95  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30665884

 


X-MEN ダーク・フェニックス★★★・8

2019年06月25日 | アクション映画ーア行

マーベルコミック原作の大ヒット作「X-MEN」シリーズの7作目で、原作コミックでも重要な作品として名高い「ダーク・フェニックス サーガ」を映画化。大ヒットテレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」で注目され、前作「X-MEN:アポカリプス」でジーン役に抜てきされたソフィー・ターナーが、今作でも再び同役を演じる。そのほか、プロフェッサーX役のジェームズ・マカボイ、マグニートー役のマイケル・ファスベンダー、ミスティーク役のジェニファー・ローレンスら、おなじみの豪華キャストが出演。これまでの「X-MEN」シリーズや「デッドプール」「LOGAN ローガン」などで製作や脚本を務めてきたサイモン・キンバーグがメガホンをとり、長編映画監督デビューを果たした。

あらすじ:X-MENのリーダーであるプロフェッサーXの右腕として、メンバーからの信頼も厚い優等生のジーン・グレイだったが、ある宇宙ミッションでの事故をきっかけに、抑え込まれていたもうひとつの人格「ダーク・フェニックス」が解放されてしまう。ジーン自身にも制御不能なダーク・フェニックスは暴走をはじめ、地上の生命体が全滅しかねない、かつてない危機が訪れる。

<感想>さよなら、M-MEN。また会う日まで。00年公開の1作目を皮切りに、スピンオフ作「ウルヴァリン」「デッドプール」も含めると、計11作品が制作されてきた「X-MEN」の映画シリーズ。人気の面では「アベンジャーズ」に追い抜かれた感が否めないが、マーベル・ヒーロー映画のカラフルな楽しさを最初に教えてくれた点では、その功績は実に大きかったと思う。

でも、20世紀フォックス社がディズニーに買収されたことにより、現行のシリーズは、事実上の“閉店”が確定。本作は、20年続いた「X-MEN」のフィナーレを飾る「最終作」であります。

今作でのヒロインは、謎の熱放射を浴びたジーン・グレイであり、自らの身体に強大なパワーが宿っていることに気づくが、次第にその力を制御できなくなっていき、プロフェッサーXやミスティークなど、お馴染みのX-MENメンバーも勢揃いする本作では、ある種の「異端者」でもあるミュータントたちの悲しみに焦点を当てている点では、シリーズの総決算にふさわしいストーリーとなっている。

ジーン・グレイがダーク・フェニックスとなり、彼女が目覚めたシーンの暴走を止めようとしたミスティークが、ジーン・グレイに吹き飛ばされて、材木の下に落ちて背中から角材を貫き通して死亡する。

あっと言う間の出来事で、誰にもジーンの暴走を止めることは出来なかった。チームの姉御であり、新シリーズを支えた青き英雄のフィナーレ、雨の葬式が悲しみを誘う。

ミスティーク=レイブンを演じるジェニファー・ローレンス、足技中心のアクロバティックな体術、青い鱗が波打つような独特な変身シーン、全身が青塗りの爬虫類めいた外見だからこそ得られる高まりのようなものがあった。変身能力で若さを保ちつつ、プロフェッサーX、ビースト、マグニートーとの間で、揺れ動く恋多きミュータントだった。

暴走したダーク・フェニックスによって滅ぼされた悲劇の星、ドゥバリ帝国には50億もの人々が一瞬で消滅した。謎の女ヴークのジェシカ・チャステインは、その生き残りで、元々はマーガレットなる裕福な家の女性であり、豪邸でパーティを開いているところへ、ドゥバリ帝国の宇宙人に殺害され、そのままアイデンティティを乗っ取られてしまう。

彼女は冷酷非情で、何を考えているのか分からない女で、恐るべき強敵である。後に戦闘用アーマーを身に着けてスターハンマーと名のり、ジーンに復讐しようとする。

チャールズ・エグゼビア=プロフェッサーXを演じるジェームズ・マカボイ。まだまだ人格面で不安定さが見え隠れしており、一貫してミュータントの平和共存を目指すものの、そのために親友エリックと志を違えて宿敵同士となった末、半身の自由を失う。今回の物語は、かつて幼いジーン・グレイに施したある精神操作が露見する。これで、ジーンはおろかレイヴン、ハンク・マッコイら旧友たちからの信頼を失なってしまう。

見どころは、人類になすすべ無し、大地が割れ、列車が宙に舞い、人々は木っ端微塵に。初めての宇宙大作戦から始まり、チームは宇宙で事故に見舞われたスペースシャトル・ディスカバリー号の救難に向かう。大統領からの命令で宇宙へヒトッ飛び、ミスティークの指示のもと、それぞれの能力を活かして連携を見せるX-MENたち。

ここでは時間の中を一人超スピードで駆け巡る、クイックシルバーの活躍が見られ、レスキュー作戦に向かう。

X-MENと決裂したジーンは、今や政府からも追われる身となってしまう。やむなくマグニートーの築いたミュータント・コミュニティを訪ねる。ジーンは招かざる客だったが、追ってきた米軍の部隊から彼女を匿ってやる。しかし、ジーンはそこでもテレキネシスでヘリを投げ飛ばし、平和なミュータント島に大混乱をもたらす。マグニートーはそれを見て、磁力操作で何とかこれを食い止め、憎いはずの人間たちを助けようとするのだ。米軍の部隊を残ったヘリに乗せて逃がしてやる。ここでは、ジーンとマグニートーがヘリを使った綱引きバトルを見せつける。

出て行けとマグニートーに追い出されるジーンは、ニューヨークにいる謎の女ヴークのジェシカ・チャステインのところへ。追いかけるX-MENたちと、レイブンがジーンに殺されたことを知り、怒りに燃えて殺すといい、NYへと向かう。NYのド真ん中で激突する両陣営を尻目に、ジーンは暗黒のパワーをますます増幅させる。

ミュータントたちが捕らえられた、護送列車の中でラストバトルが繰り広げられる。列車の中でそれぞれのミュータント・パワーが全開し、地に足がついた肉弾戦が展開。次々と襲い掛かるエイリアンの群れを、片づけて行くX-MENたちがかっこいい。

ナイトクローラーのテレポーテーション能力も、使いようには殺人スキルになることも分るし、サイクロップスも、これまでにない勢いでオプティック・ブラストを出しっぱなしだ。

そして、これまでは重金属を持ち上げては投げるという戦法だったが、緩急の利いた磁力操作のバラエティを見せてくれるのだ。

潜在能力はマーベルヒーロー中でも有数だったジーン・グレイが、宇宙空間での事故によって悪の道に“覚醒”したことで最強無敵のパワーを解放させてしまい、かつてない壮絶バトルになってしまう。観客は度肝を抜かれることになるだろう。その果てに到達する、長く語り継がれるであろう万感のラストご覧あれ。

2019年劇場鑑賞作品・・・94  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

 トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30664289


きみと、波にのれたら★★★

2019年06月23日 | アクション映画ーカ行

「夜は短し歩けよ乙女」「夜明け告げるルーのうた」の湯浅政明監督が、消防士の青年と出会ったサーファーの女子大生の甘く切ない恋と成長を描いた青春ラブストーリー。声の出演は消防士の港役に片寄涼太、ヒロインのひな子役に川栄李奈。共演は松本穂香、伊藤健太郎。

あらすじ:サーフィンが大好きな大学生のひな子は、消防士の港と運命的に出会い、たちまち恋に落ちる。永遠の愛を誓ってくれる港は、いつしかひな子にとってかけがえのない存在となっていく。ところがある日、港が海の事故で命を落としてしまう。すっかり憔悴してしまったひな子だったが、ふと2人の思い出の歌を口ずさんだ時、港が水の中に現われた。思い出の歌が港を呼び戻してくれるとわかり、2人だけの世界に浸って幸せを感じるひな子だったが…。

<感想>守りたい人がいる。会いたい人がいる。このアニメは、恋愛映画というよりも、千葉ボートタワーが舞台のサーフィン映画であると共に、消防士やバリスタ、そしてライフセイバーなどの仕事の手順についてのヴィヴィッドな描写が、魅力的な職業をめぐるアニメーションの映画にもなっていた。

主人公のひな子は幼いころからサーフィンに夢中になり、今ではいっぱしのサーファーになっていた。そこへ登場する消防士の港との恋、それにひな子がまだ小さい頃に、海で溺れていた港を救助したという運命の相手だったのだ。

彼は卵サンドを素早く作れる男で、名前が雛罌粟港(ひなげし・みなと)という変わった名前の男で、サーフィンを教えてあげるひな子との交流や、オムライスも作れないひな子とのこれから愛を育むはずだったというのに。ひな子のことを、港は「あのこは僕のヒーローなんだ」と、いつもみんなに言っていた。

だが、その運命も港が事故で亡くなってしまう。諦めきれないひな子の心は、水を見ると港を思い出してしまう。その他にも、港の妹洋子と、港の後輩の消防士である川村山葵という、もう一組のカップルが生まれるという展開もある。

そして港の死に寄り、海に近づけなくなったひな子が、グラスの水に向かって思い出の歌を歌うと、そこに港が現れる。ファンタジックです。絶対に港は死にきれなかったのだと思う。だから、ひな子の前に水の精となって出てきたのだと思った。

他の人には見えない、自分だけの港だから、嬉しくってイルカに水を入れて、その中に港を閉じ込めて街のなかを走り回るひな子。だが、港と出会ったのは、ひな子が引っ越しをしてきたアパートの火事でのこと。消防士である港がひな子を助けてくれたのが始まり。

その火事のことが、後でトンデモないハプニングに発展していく結末に、驚きます。

ある夏のこと、廃墟で街の若い連中が花火をして遊んでいた。空き家の廃墟だから、花火の引火で火事が起きても平気な若い連中。その花火を見て、きっと火事が起こると注意をしに行く、ひな子と港の妹の洋子がその廃墟へと急ぐ。

しかし、そこはマンションで階段を上ると、そこからの海の眺めは抜群でもあり、そこで花火を上げるのも綺麗なのだが、その花火の炎が廃墟の木材やビニールに燃え移り、大事になってしまうのだ。

火事の騒ぎで消防士の川村山葵も出動するも、彼女たちはだいぶ上の階に避難しているも、火は上空へと燃え上がり、彼女たちは上の屋上へと非難する。ところが彼女たちのところへも火の手が伸びてきた。

ひな子は水のある場所で、歌を口ずさめば必ず亡くなった港が現れるのを知って、その場所でペットボトルの水に向かって歌い、港が現れるのだ。

だが、今度は比べ物にならないほどの高層ビルの廃墟であり、火事を起こした若い連中もいるし、港は悩んだ末にドでかいことを計画する。いくら水の精でもありえないことをするんです。

そこへ消防車も来て、消火活動が行われるも、火事の場合は上へ逃げては危険なのに、彼女たちは、花火で遊んでいたやつらを写真に撮り、通報しようとしたことがアダとなり、危険なことに炎は自分たちのところまで来るのだ。

 

ペットの中の港に助けを求めるひな子、洋子は足をねん挫して歩けないし、どうしたらいいのか。そこで、港のダイナミックなマジック的な水の芸ともいうべき、ビルの下から水が屋上へと水の渦巻きが起きて、屋上へいたひな子と洋子の2人は、びっくりするやら、港の一世一代の水のマジックショーですよ。そしてひな子に「水の上でサーフィンをして、下まで降りるのだ」と言うのですから。

屋上まで消防士である川村山葵が助けに来てくれて、洋子を頼み自分はサーフィンで、屋上から下まで波乗りダイブを楽しむひな子なのでした。

もう、最後が港がこれで自分の勤めも果たしたかのように、天に昇って行くのが見えましたね。なんというファンタジーな物語、こんなのって現実にあったら凄いのにね。火が大きな花火で綺麗でしたし、水の精になって現れる港の男らしさにも、これほどまでに水と火を、新しい感覚で描いたのは初めてでした。

2019年劇場鑑賞作品・・・93  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

 トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30660805


町田くんの世界★★★・5

2019年06月22日 | アクション映画ーマ行

安藤ゆきの人気少女漫画を「舟を編む」の石井裕也監督が、ともに映画初主演となる細田佳央太と関水渚を起用して実写映画化したハートフル青春ストーリー。何事にも不器用で地味でありがら、どこまでもピュアで善意に満ちた町田くんが、その無自覚な優しさで周囲を包み込んでいくさまと、町田くん自身の成長をハートウォーミングに綴る。共演は岩田剛典、高畑充希、前田敦子、太賀、池松壮亮、戸田恵梨香、佐藤浩市、北村有起哉、松嶋菜々子。

あらすじ:物静かでメガネの男子高校生・町田くんは、その見た目に反して勉強が苦手で、しかも見た目どおり運動はまるでダメ。自分ではまったく取り柄がないと思っている町田くんだったが、人が好きで誰に対しても心の底から優しくできるという最強の才能を持っていた。ある日、授業中にケガをした町田くんは、保健室でサボっていた猪原さんと出会う。“人が嫌い”と言い放つ猪原さんのことが気になり始める町田くん。一方の猪原さんも、いつしか町田くんに恋心を抱くようになるのだったが…。

<感想>この世界は悪意に満ちている。でも――町田くんがいる。「そもそも町田くんって誰?」、そう思う方もいるだろう。町田くんとは、安藤ゆき氏の人気コミックを「舟を編む」の石井裕也監督が映画化した本作の主人公。「全人類を家族だと思っている」ほどの超・親切さんで、困っている人を放っておけないお人好しな男子高校生だ。

この町田くん、“親切”のスケール&熱意が半端じゃない。その規格外の優しさで、出会う人全員を幸せにしてしまう「ヒーロー」なのだ! 「え!? 気になる」と思ったアナタは、以下に記載する体験者の“声”に耳を傾けてほしい!

 “人を愛する才能”と“人から愛される才能”を持つ男子高校生・町田が、“人間嫌い”のクラスメイト・猪原奈々(関水渚)と出会い、生まれて初めての感情と向き合いながら、周囲を取り巻く人々の価値観までも変革していく姿を描いていく。オーディションで抜てきされた細田と関水が主演を務めているのも良かった。

みんなをトリコにする“とにかく今、気になる男”・町田くん。しかし本作の真の実力は、そこにとどまらない! “魅力的なキャラクター”に加え、“常識をぶっ壊す展開”が見た者の間で大きな反響を生み、これほどの“熱狂の渦”に成長しているのだ。

一番気になったのが、モテモテの高校生の氷室を演じた岩田剛典が、町田につかみかかるシーン。自身に好意を寄せる高嶋さくら(高畑充希)からのプレゼントを捨てる氷室に対し、町田は「君はもっと人の気持ちを大事にしなきゃだめだ。これはゴミなんかじゃない。君は自分の気持ちを考えないから、人の気持ちもわからないんだ、もっと自分を大事にしたほうがいい」と“町田語録”をぶつけていく。これって、勇気のいる行動ですよね。

町田につられヒートアップしていく氷室は「なんでおまえはいつも一生懸命なんだよ! そんなに必死こいて生きても意味ねえぞ!」と胸ぐらをつかむ。町田との出会いを通して氷室が変化していく瞬間を切り取った、重要なシーンになっている。

それに、町田くんの家族構成の、母親に松嶋菜々子が扮している。お腹が大きい妊婦役である。父親は北村有起哉が扮していて、家にはいつもいないし、仕事は学者のようだ。兄弟姉妹がたくさんいて、一が長男なので父親が不在の間は、弟や妹たちの面倒を良く観ているのだ。

それだけでも大変なのに、學校でも登校する間にも、みんなに親切にするのだから、こんな人間になってしまったのは、両親の教えか教育のせいなのかもしれませんね。

中でも、町田くんの心の代弁者で語り部的な役割をも担うのが、栄りら役の前田敦子であります。手のかかる主役カップルの成り行きに、いちいち口を添えるスケバン系キャラの怪演である。ひねくれ者の応援団であり、出番は多くないが、ジレったがっての一言が、話の軽い節目となり実に笑える。

もう一人、人物造形に深みを持たせた高畑充希の演技アプローチが秀逸でしたね。純粋でいることが、これほど困難な時代であるという事実に、絶望させられるがゆえに、町田くんの猪突猛進な姿は、みんなに希望を抱かせるのもいい。

善意の天使の町田くんと、人嫌いの女性徒との綱引きドラマは、さして珍しくはないが、緑と水辺のロケ地が、新人コンビの真っ直ぐな演技を、ビジュアル的に支えていて、この映画の余裕にもなっていた。

町田くんがお気にいりの川べりの場所で、ヒロインと追っかけあう遠景のカットとか、こういう画面としての遊びはかつてVシネマ時代の黒沢清映画で、しばしば見たように覚えているが、それが邦画の進歩かどうかは分らないが、変化ではあると思う。

 

週刊誌の記者、吉高洋平(池松壮亮)は世界に絶望していた。したくもない仕事に追われ、妻ともすれ違いの日々です。上司からは次のスクープを獲ってこいとせがまれ、書きたいものが書けなくなっていました。そんな彼の前に“劇的イイ人”な町田君が現れ、彼の心を大きく揺さぶります。町田くんの影響で、生き方をリセットする週刊誌の記者、池松壮亮が嘘っぽく見えた。

氷室に冷たくされ、町田くんに優しく慰められるさくらは、町田君に好意を持ち始める。積極的にさくらに好きだと言われる町田くんは、恋愛について初めて考えます。ただ、さくらの気持ちはまだ氷室のもとにあるのではと、感じています。

やがて、町田くんの心に変化が生じて、猪原という存在によって彼の心の中には、今までにない感情が芽生えていることに気付き、戸惑う彼ですが、その一方でいよいよ臨月を迎えた母親のことも心配で、いつになく頭がいっぱいです。

六人目の弟である六郎の誕生に合わせて、世界中を飛び回っている生物学者の父親が帰ってきます。一は父親に、自分の気持ちについて相談を持ち掛けるのですが、ついに、猪原のへの気持ちが恋だと確信しました。しかし、猪原は海外留学を決めてしまうのです。

空港に向かう電車の中で、猪原は週刊誌の記者・吉高に『町田くんの世界』というタイトルの原稿を渡される。そこには、世界には絶望で溢れている、しかし“町田くんの見る世界は美しいに違いない”と綴られていたのですね。

町田くんの初めての恋、必死になって猪原を追いかける姿に、彼のその背中を前田敦子や最初に恋の相談をした西野。そして、毎日のように彼からの善意を受け取った人たちが、町田くんの背中を押してくれのです。

空港では、『町田くんの世界』を読み終えた猪原が、町田くんに会いたくなったと感想を伝えます。その時、必死に追いかけてきた町田くんの手が、彼女の手を掴むのでした。もう離さない、これからはいつも一緒にね。

 

2019年劇場鑑賞作品・・・92  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30659376


マローボーン家の掟★★★

2019年06月20日 | アクション映画ーマ行

「永遠のこどもたち」「インポッシブル」の脚本家セルヒオ・G・サンチェスが、同作の監督J・A・バヨナの製作総指揮の下、記念すべき監督デビューを飾ったサスペンス・ホラー。母を亡くし子どもたちだけになったマローボーン家の4兄妹を待ち受ける哀しくも恐ろしい運命をミステリアスな筆致で描き出す。主演は「わたしは生きていける」のジョージ・マッケイ、共演にアニャ・テイラー=ジョイ、ミア・ゴス、チャーリー・ヒートン。

<感想>マローボーン家の4兄弟が、守る“掟に隠された謎”が打ち破られた時、あなたは衝撃の結末を目撃する!まず本作は登場人物、とくに子どもたちの面々が非常に素晴らしいです。ローズが連れてきたジャック、ジェーン、ビリー、サムの4人。見えない何かに怯える兄弟の対立と愛を描いた作品です。

かなり細かく作られた内容なので、ホラー映画というよりはストーリーの展開を楽しむ映画になっています。特に時系列をよく理解することが大切ですね。母親のローズが亡くなるまえに、長男のジャックに法的に大人になる21歳になるまで、この家のことを頼みます。と遺言します。それが、マロンボーン家の掟、(1)成人になるまでは屋敷を離れてはならない (2)鏡を覗いてはならない (3)屋根裏部屋に近づいてはならない (4)血で汚された箱に触れてはならない (5)“何か”に見つかったら砦に避難しなくてはならない の5つ。 

全ては「大人になるまで、屋敷を離れない事」という、母親の遺言でもある第1の掟を守る為に作られた約束事です。中には「鏡を覗かない事」「屋根裏部屋に近づかない事」など、不可解な掟も存在します。しかし、これら全てには意味があり、兄弟たちが屋敷内で安全に暮らすには不可欠なのです。家族は、長男のジャックに長女のジェーン、それに弟のビリーと末っ子のサム。そして、友達になったアリーという少女です。

母親の死後6か月に黒服の男が銃を屋敷に向かって発砲します。恐怖におびえる子供たち、長男のジャックは天井の上や、屋根裏部屋、鏡の中の存在を異常に気にするようになる。この家の弁護士であるポーターが、ジャックたちと友達になった美少女アリーに恋愛感情を抱くのですが、アリーがジャックと恋愛関係になっていくのです。

ポーターが家の手数料の200ドルを請求するのですが、この家にはお金はありません。仕方なく、死んだ父親が遺したあの秘密の古い缶を思い出し、それが海の近くの洞窟の中にあることを想いだし、見つけに行く。古い缶の中にはイギリスの紙幣であるポンドの札束が入ってました。

そのお金を娘のジェーンが綺麗に洗ってアイロンをかけ、兄のジャックはそのお金をポーターに渡すのですが、小切手でくれと言うのですね。そして、母親のサインがいるとのこと。困ったジャックは、ポーターには、母親が病気で部屋で寝ていると嘘をついていたので、困ったジャックは、妹のジェーンに母親のサインを真似るように練習をさせます。

何度も練習をして、母親のローズと言う字に真似て書き、渡すのですが、それが後で、偽物のサインだということが見破られるのです。それでも、ジャックはこれでこの家に安心して住んでいられると大喜びです。その夜は兄弟、妹でパーティを楽しむのです。でも、末っ子のサムが何だか幽霊がいるといい、その存在を感じるのです。

次男のビリーは、父親のお金を使ったから幽霊が出たのだといい、ジャックはその古い缶を屋根裏へ置いてこいとビリーに命令をし、ビリーは怖がりながらも屋根に上り、煙突から屋根裏部屋にその古い缶を落とすのですね。

そのころ、ジャックはアリーと恋仲になり、海岸でデートを楽しみキスをしてお互いの愛を確認するのですが、家へ帰ってみると、下の弟2人と妹たちが、ジャックばかり遊んでと怒り、しまいには兄弟げんかになってしまう。

末っ子のサムは、亡くなった母親の部屋に入り、そこで昔の新聞記事を見て、そこに父親の写真を見て、お化けだといい気を失うわけ。ジャックはそのことを知っており、父親の弔いをしていないので、化けで出てきたのかもと言う。幽霊の正体は、そのせいかもなんて思ってしまう。

それに、弁護士のポーターは、アリーを旅行に誘うのですが、アリーはジャックの事が好きなので、断ります。すると、ポーターは、古い新聞記事に載っていたジャックの父親のことを知り、父親が逃走中だと判り、家の事もまだ母親に会ってないので、何か隠し事をしているのかと疑い始める。

ジェーンが、屋根裏部屋の隙間に動物がいることを知り、それがアライグマだということがわかり安心します。ですが、次にジャックがそのアライグマが隙間から顔を覗かせたと言うのを信じて、自分ものぞくとそこには、人間の手があり、アライグマを捕らえて消えたのです。

弁護士のポーターは、契約書のサインが母親のサインではないことを見抜いて、きっと娘のジェーンによる偽造だと知ってしまう。だが、ポーターは自分が出世をするために、別の弁護士事務所に行くのには、投資金が必要だということで、新聞記事で読んだジャックたちの父親が10,000ポンドの大金を盗んだと言うことがわかる。

そうして投資金の金策に、ポーターはジャックに偽造したサインのことを非難して、その代わりに、1万ポンドの口止め料を支払えと迫るのです。

困ったジャックは、弟のビリーに屋根裏へいって、またあの古い缶を持ってこいと命令するのですが、ビリーは怖くて屋根裏部屋には行きたくないと断るのですが、仕方なく屋根裏部屋へ降りて行くと、死んだと思っていた父親が、やせ細った幽霊のような男が潜んでいて、傍には、アライグマの死骸や鳩などの死骸が散乱していて、どうやら、父親は屋根裏部屋で、動物を食べて生きていたのですね。

ビリーは、その父親と思われる幽霊男に乱暴されて、血だらけになって戻ってくるわけ。長男のジャックは、そのことを知り失神してしまう。

ここからが重要なシーンで、実は母親が亡くなった後に、家に男が銃を持って現れて、家族のみんなを恐怖に陥れます。それからが、実はこういうことだったのね、という結末が想像されます。

だって、家族は、どうやって食べていままで暮らしてきたのか?・・・ジャックにしろ、ビリーとジェーンにして、學校へも行かないで、お金は誰が働いているのか、今までに、食事の風景が映っていなかったし、これって、生きているのは、長男のジャックだけってことなのでは、と思ってしまう。

つまりは、その後に、父親が家の中に入って来て、兄弟妹の3人を殺してしまう。本当は、父親はとんでもない悪党で、子供たちよりも、盗んだ金が欲しくて帰って来たらしい。家族全員を射殺して、金を持ってここで一人で暮らすことを考えたのでしょう。

長男のジャックが失神したのは、そのことを全部思い出して、ポーターは、屋根裏部屋から出てきた父親に殺されてしまい、アリーも父親に見つかり殺されそうになるも、ジャックが勇気を奮い、父親に銃を向けて殺してしまう。結局は、今までアリーの前では、ジャックはビリーやジェーンにサムと3人の兄弟たちと想像の世界でお話をして暮らしてきたのですね。

精神科医の医師が、ジャックの精神病のことを想って、いままでの記憶を忘れてしまう薬をアリーに渡します。これで、ジャックは嫌な思い出を忘れて暮らせると。でも、アリーの優しさが、ジャックがいつまでも兄弟と幻覚の中で暮らすことを選び、薬を飲ませることはしませんでした。

すみませんね、ネタバレですが、何だかこれでは、あまりにも残酷過ぎて、ジャックの思い出の中でこの後も死ぬまで生きていくことになるというのも、悪くないなぁって思いました。

これまでのお話の展開では、少なくとも『永遠のこどもたち』が好きな人は、この映画も大好きな作品となるでしょう。

 

2019年劇場鑑賞作品・・・91  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30656193


メン・イン・ブラック:インターナショナル★★★・5

2019年06月19日 | アクション映画ーマ行

ウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズが地球に生息するエイリアンの監視と取締りに当たる最高機密機関“メン・イン・ブラック(MIB)”の敏腕エージェントを演じて大ヒットしたSFアクション・シリーズのスピンオフとして、MIBのロンドン支部を舞台に贈るシリーズ第4弾。

主演は新たに「マイティ・ソー」のクリス・ヘムズワースと「クリード チャンプを継ぐ男」のテッサ・トンプソン。共演にリーアム・ニーソンと前作「メン・イン・ブラック3」に続いての登場となるエマ・トンプソン。監督は「ストレイト・アウタ・コンプトン」「ワイルド・スピード ICE BREAK」のF・ゲイリー・グレイ。

あらすじ:ニューヨークに本部を置く最高機密機関“メン・イン・ブラック(MIB)”の女性エリート新人、エージェントMは、ニューヨーク本部を率いるエージェントOに命じられ、危機に直面していたロンドン支部に派遣される。彼女はそこで、イケメンでチャラ男ながら、ロンドン支部でエースを張るエージェントHとコンビを組むことに。そんな2人はやがて、MIB内部に潜伏するスパイの陰謀に巻き込まれ、次第に追い詰められていくのだったが…。

<感想>地球は、ド派手に裏切られる。地球上に生息するエイリアンを取り締まる最高機密機関“MIB”の活躍を、ウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズ共演で描き、シリーズ三作品が制作された大ヒットSFアクション「メン・イン・ブラック」の7年ぶりの最新作。

今度はイケメン先輩エージェントと新人エリート女子というMIB初の男女チームが新たなミッションに挑んでいく。主人公の男女コンビに扮するのは「マイティ・ソー バトルロイヤル」でもタッグを組み、「アベンジャーズ/エンドゲーム」に続く再共演が話題の、クリス・ヘムズワース&テッサ・トンプソン。

また、共演にリーアム・ニーソンと前作「メン・イン・ブラック3」に続いての登場となるエマ・トンプソン。監督は「ワイルド・スピード ICE BREAK」のF・ゲイリー・グレイ。

待望の最新作は、豪快さ、ユーモア、スペクタル、そして驚異のビジュアルという「MIB」のあらゆる魅力がアップデートされていた。地球上に暮らすエイリアンが多様化し、彼らを取り締まるMIBも戦力を増強。

ところがそのMIB内部にスパイが潜入するという、あってはならない事態が発生する。そんな危機に立ち向かうのは、優等生タイプの新人エージェントのMと、有能&経験豊富なようで、実は適当なイケメンの先輩エージェントのH。

どうみても息が合わない男女チームの活躍に、興奮と笑いは加速するばかり。お馴染みのガジェットは機能が進化し、エイリアンとのバトルもスケールが拡大。まさに新時代型のエンタメSFアクションがここに誕生。銀河系最大の戦いを繰り広げる快作を堪能せよ!!

新シリーズでも不変のトレードマークである、MIBと言えばブラックスーツとサングラス。本作でもそのスタイルで颯爽と街を駆け抜けるのだ。今回は、ポール・スミスがスーツのデザインを提供。シンプルなスーツをサラリと着こなすエージェントたちの姿はいつ観てもかっこいいのだ。特に際立っていたのが、クリス・ヘムズワースが痩せていて、スタイル抜群なのね、これじゃ、人間の女性だけでなく、エイリアンの女性にもモテモテなのが分かる。

二人が魅せる抜群のコンビネーション。優等生でまじめタイプのMと、腕は確かだがチャラい性格のHはまさに水と油。その場のノリで行動してしまうHに、Mはイライラしてしまう。事あるごとに言い合いになってしまうので、この凸凹コンビにMIBの命運を任せて本当に大丈夫なのか心配です。

思わず欲しくなるスタイリッシュなガジェットの数々。ピカっと光るエイリアンに遭遇した人間の記憶を消す“ニューラライザー”や、スタイリッシュに改良された車や、空を飛ぶ高速バイクなど。

ニューヨークのMIB本部とロンドン支部を繋ぐ地下鉄もMIB仕様であり、地球の国を周るのに、宇宙飛行船のような、ワープをして最短な速度で、見た目も宇宙新幹線みたいでカッコいい。

それにエイリアン戦闘銃“スペースガン”もたくさんあって、愛車ジャガーに隠されてるミラーや、パーツを組み合わせて作るスペースガンなどが、いたるところに隠してある。一つ欲しくなってしまう。青い光線を放ち、エイリアンを倒す新型の“スペースガン”など、かっこいいガジェットに興奮が止まらない。今回は砂漠も吹っ飛ばしてしまう超強力なウェポンが登場する!

特に、エージェントMが、エイリアンのヴァンガスに託される小さい紫色した花ビラの形をしている新兵器は、威力が物凄くて、ほんの少し押しただけでも、もの凄い砂埃と共に、デカイ穴が開きあっと言う間に敵を倒すことが出来るしろもの。

その新兵器を狙って、エイリアンの謎の美女(レベッカ・ファーガソン)。3本の腕を操るクレオパトラのような美女で、冷酷な兵器ディーラーでもある。それが、エージェントHの元恋人なのだ。要塞のような豪華なお城に住み、エイリアンの用心棒タランシアンを傍に置き、敵としてもっとも手強い相手である。その女が、Mからあの紫の花びらのような最大の武器を奪ってしまうのだ。

砂漠の国、そこへエイリアンのヴァンガスを助けにいく2人のエージェントだが、任務の極秘情報が漏れていたことで、MIB内部に裏切りものがいることが判明する。HとMは世界中を飛び回りながら独自捜査を進める。

地球を救った伝説の大物、ハイTのリーアム・ニーソンは聡明であり、歳は取っているが素晴らしい動きでアクションをこなす優れもの。パリのエフェル塔での、エイリアンとの戦いが見ものです。

そして、MIBニューヨーク本部を率いるOのエマ・トンプソン。ロンドン支局の不穏な空気に気づき、Mを送りこむのだが。そのエージェントの中にいるスパイが、意外な人物なので唖然としまうから。どうやら、凶悪なエイリアンに身体を乗っ取られてしまったらしい。

Mが子供のころに、エイリアンのタランシアンと遭遇して、両親はMIBの記憶消去を受けてしまう。しかし、彼女だけが、偶然にもその記憶消却を免れて、ずっと憧れていたMは念願が叶ってMIBの新米エージェントとしてロンドン支局に赴任する。

その時にまだ子供だったエイリアンのタランシアと、モロッコで大人になって強くなったエイリアンのタラアンシアが、謎の美女(レベッカ・ファーガソン)の用心棒になっていた。

だから、本当だったらMはとてもエイリアンとの戦いには勝てないのだが、そのエイリアンのタランシアや、小さいおもちゃみたいなエイリアンの、ポーニィに手助けしてもらい、強くなっていく。そして毎度おなじみタバコとコーヒーが大好物のお調子者エイリアン集団ニーブルたち。

それに、影の主役とも言えるエージェントFことパグ犬エイリアンのフランクが登場する。 可愛い見た目からは想像ができない、厚かましさと皮肉っぽさは今作でも健在ですよ。入り口にいましたね。

やはり「メン・イン・ブラック」というだけあってか、前作の男性2人組の方が魅力があって良かった。女性を入れて悪いというわけではないが、ちょっとイメージが合わないと思う。

地球に潜伏するエイリアンは多種多様。彼らはMIBの施設内だけでなく、人間社会にも変装して溶け込んでいるのだ。殆どは隠れて暮らすだけの無害な存在なのだが、中には人間に危害を及ぼす凶悪なやつらもいるのだ。あなたの近くにも、いるかもしれませんね。ご注意下さいな。

2019年劇場鑑賞作品・・・90  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30653994


パリの家族たち★★★

2019年06月17日 | アクション映画ーハ行

「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」のマリー=カスティーユ・マンシヨン=シャール監督が、パリで働く母親たちに焦点を当て、仕事と家庭の狭間で葛藤しながらも、家族との関わりを通して幸せを見出していく姿を描いた群像ドラマ。主演は「最強のふたり」のオドレイ・フルーロ、共演にクロチルド・クロ、オリヴィア・コート、カルメン・マウラ。

あらすじ:母の日を目前に控えたフランスのパリ。女性大統領アンヌは、職務と初めての母親業の狭間で不安に揺れていた。2人の子どもを持つシングルマザーのダフネ。ジャーナリストの彼女は、仕事を優先するあまり、思春期の子どもたちとの間の溝は深まるばかり。ダフネの妹で大学教授のナタリーが独身を謳歌する一方、長女で小児科医のイザベルは幼少期の母との関係にトラウマを抱えながらも、認知症が進む母の介護のことで頭を悩ませているのだったが。

<感想>母の日をテーマに、母について深く切り込んでいます。女性大統領、ジャーナリスト、舞台女優、花屋、ベビーシッター、大学教授、小児科医…パリで働く女たちとその家族の“幸せ”と“自分”探しの物語。監督・脚本のマリー=カスティーユ・マンシヨン=シャール。「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」と今作しか観ていないが、日常、あるいはそのすぐ近くに題材を見つけて、群像劇にするのが得意のようですね。

パリの生きのいい女性たちを一皮めくり、子供を持つ女性にも、持たない女性にも、自分が命を授かった母親の存在を通して、個々の女性たちの幸せを見つけさせるのだから。ですが、人はみな母親から生まれ、母親の影響を受ける。存在しても、しなくても母の存在は大きいということを実感してしまう。

母親になった女性大統領は言う、「4年後、国民は母親を選ぶでしょう」と。大統領執務室の隣の部屋に赤ん坊を寝かせて、ミルクやおむつ替えなどは、執事のような老人がしていた。ベビーシッターを雇えばいいのにと思いましたね。

そしてまた、舞台女優アリアンが若い男性とタップダンスを繰り広げる場面は、見応えがありました。かなり練習をしたのでしょうね。

家族というよりも、母親たちの群像劇になっていた。日本よりは女性が子供を産んでも、生きやすいとされているフランスでも、母親になる選択と向き合う個人的・社会的試練は同じだと思う。登場人物の多さは、そのまま生き方や選択技の多様性を意味しており、ややサンプルケースのカタログっぽく見えなくもないが、カタログを作ること自体には意味があるようだ。

花屋の娘は、恋人の子供を妊娠しているのに、彼にそのことを言えないのだ。とうとう、コウノトリの着ぐるみを着て、赤ん坊の人形を加えて恋人の前に現れるのだ。

女性賛歌は何の解決にもならない。子どもを持つことがリスクよりも可能性でありますように、またそれと同じぐらい子供を持たない意志や、権利も尊重されますように。

「パリ 嘘つきな恋」とは対照的に、同じフランス映画でも日々奮闘する女性たちを描いた群像劇になっていました。働く女性が、仕事と家族と恋愛の間で葛藤して、自分なりの生き方を見つける姿を描いている。それと、女性が母親業と仕事のどちらかの選択を、迫られなくてすむようにとのメッセージには共感しました。

物語を通して伝わって来るメッセージは尊いと思うのですが、それが作者の頭の中に先にあり、映像や登場人物や物語が、メッセージに従っているように見えるのだ。それでは、代理店が作るCMと変わらないのではないか。

ですが、女は強し、母親はもっと強しという感想に行き当たると思う。だからこそ揺れ動く女性たちの日々の苦労が、画面から滲み出てくるのだ。女4姉妹が集まり、母親の世話をするのは誰が?・・・という問題に、みな仕事や自分の家族がいて、母親の世話が出来ないし、結局は老人ホームへ入れてしまうのだ。自分の年老いた母親の姿を見れば、なおさらのこと、そんなことが伺い知れる。

2019年劇場鑑賞作品・・・89  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

 トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30651023


パリ、嘘つきな恋★★★

2019年06月17日 | アクション映画ーハ行

人気コメディアンのフランク・デュボスクが主演に加えて初監督も務め、本国フランスで大ヒットした大人のラブコメディ。ふとしたイタズラ心から車椅子のフリをした中年プレイボーイが、本物の車椅子の女性と出会い、引っ込みのつかないまま本気の恋に落ちていく様を描く。共演は「グレート デイズ! -夢に挑んだ父と子-」のアレクサンドラ・ラミー。

<感想>トンデモナイ嘘から最高の恋が始まる!? 軽薄なモテ男が、美女の気を引くため“車いす”のフリ! この恋の行方は!?“笑い”“感動”、そして“大切な何か”を持って帰れるラブストーリー!本作は、プレイボーイの主人公が思わぬウソをついたことから始まる恋の行方を描く。フランスの人気コメディアン、フランク・デュボスクが脚本・主演のほか監督デビューも果たしている。車椅子生活ながらも行動力とユーモア、優しさにあふれた魅力的な女性・フロランスを「グレート デイズ! 夢に挑んだ父と子」のアレクサンドラ・ラミーが演じて魅力的ですから。

このご時世、50歳を目前にして、若い女性の胸の谷間にときめきを感じ、車いす女性のヒロインと恋に落ちる嘘つき男に、共感を寄せてもよいのかどうかと悩む。でも、日本では許されなくても、愛について延々と語り合うことが出来るフランスなら可能かもですね。

あらすじ:亡き母が遺した車椅子に座っていた主人公ジョスラン(デュボスク)が、隣に越してきた美しい女性ジュリーと遭遇するシーンから始まる。ジョスランは、自身を車椅子利用者だと思い込み助けを申し出るジュリーの気をひくため、その勘違いを利用し思わず「よろしく」と答えてしまう。

そんな彼の計画も知らずに、ジュリーは姉のフロランス(ラミー)をジョスランに紹介。フロランスは以前事故に遭い車椅子生活を送っているが、バイオリニストとして世界を飛び回る傍ら、車椅子テニスプレーヤーとしても活躍していた。ヴァイオリニストであるフロランスの公演に追いかけてゆくジョスラン。素晴らしいソロの演奏に、会場はわれんばかりの拍手に驚くジョスラン。フロランスとデートを重ねるにつれ、彼女にどんどん惹かれていくジョスラン。本当のことを伝えようとするも、なかなか勇気のでないジョスランの不器用な姿が滑稽ですから。

イケメンで裕福だが、恋を“遊び”としか考えていない男が、美女の気を引くために「車いす生活」のふりをしたことから、驚きの“恋のから騒ぎ”が始まります。“ウソ”が彩る人生初の“本気の恋”、果たしてうまくいくのかしら。

相手に良く思われたくてウソをついてしまった経験は、誰にでもあるはず。だけどこれほどの「大ウソ」は、さすがにない! 真実を明かせないまま、ジョスランは、フロランスを本気で好きになってしまい……さあどうする?

ですが、会社のジョスランの秘書をしている彼女も社長に恋をしている。そのことに気づかないジョスランは、フロランスをデートに誘うことで頭の中が一杯なのだ。もう少し、近くの彼女の存在にも気づいて欲しいですね。

[まさかのウソ!]美女の気を引くため、「車いす」のフリをしてしまったのに、「本当は車いす生活じゃない」健常者だとバレたら、この恋は終わなの。焦ったジョスランは、秘書や友人を巻き込んで“車いす生活”を続行するが、突然の会社訪問や国外デートなどハプニングが続出です。 

スマートな大人だったジョスランが、人生初の“本気の恋”に四苦八苦する姿に、爆笑させられつつも共感するところもある。実は、彼女にも「人には言えない」“秘密”があるんですね。 恋の相手に「言えないウソ」があるのは、ジョスランだけではなかった? 人前では明るく振る舞うが、過去の失恋を引きずっており、時折物憂げな表情を見せるフロランス。彼女の“本当の気持ち”は一体どこに? ジョスランが彼女の“真実”を知ったとき、サプライズが巻き起こる!

驚いたのは、ジョスランがフロランスを自宅に招いてディナーをするシーン。母親のマンションじゃなく、自分の大邸宅に彼女を招くのですが、食事を楽しんでいた最中、ジョスランは唐突に「泳げる?」と質問し、浮き具のポールをフロランスに渡す。その瞬間、テーブルがゆっくり沈み始め、2人は車いすのままプールに沈んでいく。水中に浮いた2人が重力から解放され、美しく円形に広がるフロランスの、真っ赤なドレスが印象的な、ロマンティックな場面になっているのが素敵です。

ジョスランを演じ、脚本・監督も手がけたデュボスクは「2人はどんな風に初めて愛を交わすだろうか、と思ったそうです。プールでは、ディナーの終わりに地面が下がっていき、2人は浮き上がる。車いすが水底に沈んでしまえば、2人はあらゆる制約から自由になる」と語っている。

「恋は遊び」だった主人公の“成長”が胸を打ちます。 独善的だったジョスランが、真の恋に出合うことで「弱さ」や「痛み」を知り、思いやりの心に目覚めていく――。主人公の内面の成長が丁寧に描かれる部分も、本作の特長だ。包み込むようなフロランスの“慈愛”も心を温めてくれ、年齢に関係なく、“恋の素晴らしさ”をひしひしと感じられる。

それと、秀逸な《テーマ》:ありのままを見せる難しさ…… “恋の壁”を斬新に描写 している。どんな人でも、恋をする気持ちは同じ。それでも、“真実の自分”を見せることには葛藤や苦悩がつきもの。徐々に距離が近づく2人だが、ジョスランは自分の中にある差別や偏見と愛情の狭間で葛藤し、実はフロランスにもある“隠し事”が……。大人になればなるほど自分を繕い、憶病になってしまう「恋のリアル」を、繊細に見つめた本作。見る者の心に寄り添うような、自然と共感できる“温度感”が心地よい。

本作では、「明るく楽しい」だけでは終わらない“深み”をも備えている。健常者と障がい者の間に横わたる「気持ちの壁」といったシリアスな部分を、ラブストーリー仕立てで追求。声高に主張するのではなく、観客の心にしっとりと“残る”良質な作品に仕上げていた。

罪悪感から少し困惑した表情のジョスランとは対照的に、彼をもっと知ろうと笑顔を向けるフロランスの姿が印象的に仕上がっていました。「うっとりできて、笑いもあって、お洒落で、最後は感動できて、驚きも詰まったラブストーリーが見たい」……そんな欲張りなあなたに、ぴったりな映画。劇場で、恋とウソが織りなす至福の時間を楽しんで下さい。

 

2019年劇場鑑賞作品・・・88  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30650926


クローゼットに閉じ込められた僕の奇想天外な旅★★

2019年06月14日 | アクション映画ーカ行

ロマン・プエルトラスの世界的ベストセラー『IKEAのタンスに閉じこめられたサドゥーの奇想天外な旅』を「大いなる休暇」「人生、ブラボー!」のケン・スコット監督で映画化。ひょんなことから思いがけない形で世界各地を旅することになるインド人青年の冒険と成長の物語をユーモラスかつ奇想天外に綴る。主演は「ラーンジャナー」のダヌーシュ。共演にエリン・モリアーティ、ベレニス・ベジョ、バーカッド・アブディ。

あらすじ:インドのムンバイで大道芸人をして暮らす青年アジャは、母の死をきっかけにまだ見ぬ父に会うためパリへ向かう。そしてパリに着くや、憧れの家具店にやってきた彼は、アメリカ人女性のマリーと出会い、たちまち恋に落ちる。翌日のデートを約束した彼は、お金がないので店のクローゼットの中で夜を明かすことに。ところが、そのクローゼットは彼が寝ている間にロンドンまで運ばれてしまう。その後も次々とトラブルに巻き込まれ、結果として世界各地を旅するハメになるアジャだったが…。

<感想>ありえない世界旅行へ!ふとしたきっかけからクローゼットの中に身を潜めることになったインド人青年が、パリから英ロンドンへと“出荷”される場面がコミカルに描かれていた。ファンタジックな旅への夢が膨らみ心が和む、ロードムービーになっていました。その夢のある冒険の旅を、少年院に入ることになった3人の少年達の元にやって来た男が、自身のやんちゃな過去や数奇な旅について話をする物語です。インド映画に外れ無しと思っていたら、これはガッカリの駄作でしたね。

冒頭では、父親が誰かは知らされず母親と二人で暮らす少年が、ある日自分が貧乏であることと貧乏から抜け出したいということに気付き、金を貯めてパリへ行くことを夢見るところから展開していく。働き過ぎで過労死をしてしまう母親が、気の毒に思えてならない。それに、偽札と知っても、それを手に旅をする気が知れない。

アジャが列車の長旅で、疲れて家具店のクローゼットの中で寝てしまい、そのクローゼットが車でロンドンへと運ばれていく。トラックの中にはたくさんの荷物と、数人の男たちが潜んでいる、薄暗い荷台の中。つまり密入国の難民たちである。全く状況を理解できないアジャがロンドンという地名を告げられ、混乱する様子が映し出されている。

アジャを演じるのは、インド映画界のスーパースター・ラジニカーントの娘婿であるダヌーシュ。アジャが旅で出会う人々に、ベレニス・ベジョ(「アーティスト」)、エリン・モリアーティ(「キングス・オブ・サマー」)、バーカッド・アブディ(「ブレードランナー 2049」)、ジェラール・ジュニョたち。

あり得ないほど、ハプニングに満ちた世界旅行の始まりを描いている。お金がなくても何とかなるって、それは無いですからね。 インドからパリへ、そしてロンドン、スペイン、ローマ、リビアへと、旅の移動手段は、飛行機やローマの街で追われて公園で気球を発見し思わずに乗る、それに船と思いがけない旅を続けるうちに、自分にとって一番大切な人、一番大切な場所が見えてきたアジャ。 

ヒューマンドラマとはいえ、コメディ全開のおとぎ話的ストーリーで、何でもあり過ぎるが故に、楽しい空気感ではあります。ですが、笑いも少なく、何だか白けて来て、感動もあまりなかったですね。

旅の途中で一緒に乗り合わせた、難民問題など、世界情勢もさりげなく盛り込まれているのに、あまり突っ込んで描かれていないので、まったく薄い印象のまま終わってしまった。

それに、運命の出会いをした恋人のスタンスも不可解です。パリについて、家具やへ入り、そこで美しい女性と出会い意気投合します。デートの約束を取り付けるも、主人公のアジャと再会の約束をすっぽかされてしまい、ここでは、アジャがクローゼットの中に入り込み眠り込んでしまったから、ロンドンへ行ってしまうんですね。

その後は、ロンドンから大きな衣裳ケースの中に入って寝てしまう。そして目が覚めると、ホテルのスィートルーム。目の前には美女(大女優)が拳銃をアジャに向けているし。大慌てで部屋を出るアジャ。

恋人は他の完璧な男性と偶然の出会いをして、幸せな生活のはずなのに、何故だか、全て放り出してインドまで主人公のアジャを追ってきたのか、もうどこまでが本当の話なのか解りませんし、主人公が語るお伽噺なので、ほとんどが妄想や作り話的な可能性もありますよね。

それでも、インド映画らしく奇想天外な冒険と運命的な恋、そして主人公の成長を描いた物語。中でも歌や踊りのシーンが華やかで楽しいですから。

2019年劇場鑑賞作品・・・87  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30645608

 


スノー・ロワイヤル★★★★

2019年06月11日 | アクション映画ーサ行

殺された息子の復讐に立ち上がった男の大暴走が評判を呼び、世界的に話題となった2014年のノルウェー映画「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」を、監督のハンス・ペテル・モランド自らハリウッドで英語リメイクしたバイオレンス・アクション。息子を殺された真面目な除雪作業員が、ギャングを相手に繰り広げる壮絶な復讐劇を、ブラックなユーモアを織り交ぜつつ過激に描き出す。主演は「96時間」「トレイン・ミッション」のリーアム・ニーソン。共演にトム・ベイトマン、エミー・ロッサム、ローラ・ダーン。

あらすじ:雪深いコロラド州キーホー。人々のために黙々と除雪作業に励む真面目な男ネルズ・コックスマン。その働きが認められ模範市民賞を受賞するが、そんな彼のもとに息子が薬物の過剰摂取で亡くなったとの知らせが届く。しかし、その死に疑問を抱いた彼は独自に捜査を進め、地元の麻薬王バイキング率いるギャング組織が関わっていることを突き止めると、すぐさま復讐へと乗り出す。やがてその復讐は、バイキングと敵対するホワイトブル率いるネイティブ・アメリカンの組織や警察をも巻き込んだ大混乱へと発展していくのだったが…。

<感想>模範市民賞受賞直後にキレる男。壮絶であり無謀な、そして全くかみ合わない戦いが始まる。キレる親爺に「96時間」のリーアム・ニーソンが主演を務め、「パルプ・フィクション」のプロデューサーとタッグを組んだ復讐アクション。監督はノルウェーのハンス・ペテル・モランドであり、自身の作品「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」をハリウッドセルフ・リメークしたもの。

だが、ハリウッド的な味付けを一切することなく、復讐の連鎖や拡散、先住民と先住民面をする移民の対立といったテーマを、こちらでもガツンと打ち出している。ただし主人公がリーアム・ニーソンであるために、はなから無奴なオヤジにしか見えないと言う欠点が生じてしまっている気がした。

真面目な除雪作業員が息子を殺され復讐に立ち上がるが、その行動が思わぬ波紋を呼び、マフィアや警察を巻き込んだ四つ巴の戦いへと発展してゆく。

リーアム・ニーソン主演の復讐劇の固定観念を覆い隠す意欲作であります。復讐劇でありながら、ダークなユーモアも漂う本作。警察なんて当てにすらしない。犯罪小説で殺しを学んだと言う主人公なのだが、こんなにも簡単に人殺しが出来るのかと思うほどで、ギャングの子分3人を素手で殴り殺し、銃身と台座をノコギリで短くしたライフル銃で射殺して、死体を金網でぐるぐる巻きにし、す巻きにして滝に落とし流してしまうのだ。

日本公開のタイトル名は、「バトル・ロワイヤル」のもじりだろうか、その名のとおり、父親による息子の敵討ちが、やがては二つの犯罪組織総がかりでの、盛大なる殺し合いへと発展するのだ。ちょっと黒澤明監督の「用心棒」みたいな事態でもある。だから警察もまさか犯人が、模範市民賞受賞の真面目な男ネルズ・コックスマンとは思ってもいない。

驚いたのが息子役には、リーアムの本当の息子マイケル・ニーソンが扮していて、リーアムが直々に企画の段階で監督やプロデューサーにお願いしたというのだから、実の息子と共演できて嬉しそうだった様子も伺える。

登場人物はクセモノばかりで、海外では「タランティーノが「96時間」を撮ったらこうなる」とも評価されたと言う。

寒々とした雪景色の中でリーアムが運転する除雪車が迫力満点でした。息子を麻薬ギャングに殺されたリーアムの復讐物語だが、最終のターゲットとなるトム・ベイトマンがこれ以上嫌なキャラクターはないという人物を演じて話を盛り上げていた。

いつも陽気な先住民族のギャング団もトム・ジャクソン以下、作品に味を添えているのも良かった。婦人警官役のエミー・ロッサムなど描きたりないが、スタイリッシュな娯楽作品になっていると思う。

しかし、アゲアゲのアクションではなく、少しずつずれている感じのオフビートな可笑しさもある。ギャングの親分トム・ベイトマンの、利発な男の子を中心に、「お前如きがこの息子を持つのはもったいない」と言いたくなるそのダメ父親と、息子を失った父親二人とが集結する終盤の図式も、女たちの賢明さ(妻たちは去っていく)もよかった。

 

2019年劇場鑑賞作品・・・86  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30641353


アラジン★★★★・5

2019年06月10日 | アクション映画ーア行

1992年の名作ディズニー・アニメを実写化したファンタジー・アドベンチャー大作。砂漠の王国を舞台に、貧しくも清らかな心を持つ青年と自由に憧れる王女の身分違いの恋の行方を、アニメ版でアカデミー賞歌曲賞に輝いた『ホール・ニュー・ワールド』をはじめとする名曲の数々とともに描き出す。出演は主人公アラジン役にメナ・マスード、王女ジャスミンにナオミ・スコット、そして“ランプの魔人”ジーニーにウィル・スミス。監督は「シャーロック・ホームズ」「コードネーム U.N.C.L.E.」のガイ・リッチー。

あらすじ:砂漠の王国アグラバーで相棒の猿アブーと自由気ままな毎日を送る青年アラジン。生活は貧しかったが、その心は“ダイヤモンドの原石”のように清らかだった。そんなアラジンはある日、市場で泥棒の疑いを掛けられていた若い女性を助ける。実は彼女は王宮をこっそり抜け出した王女ジャスミンだった。互いに惹かれ合う2人だったが、王位を狙う国務大臣ジャファーの魔の手がアラジンに迫る。やがてアラジンはジャファーから“魔法の洞窟”からランプを持ち出すよう命じられる。それは、手に入れた者に強大な力を与えてくれるという魔法のランプだったのだが…。

<感想>その願いは、心をつなぐ。そして――世界は輝きはじめる。1992年制作の27年前のディズニー・アニメーションを、キレのあるダイナミックな映像表現で知られる技巧派ガイ・リッチー監督が、冒頭から怒涛の勢いで繰り広げられるミュージカルシーンの数々、そしてアクションもロマンスもフルスロットルで魅せる実写版が最高です。

アラジン役には新星メナ・マスタードが活躍、ヒロインの王女ジャスミン役に抜てきされたのは、アクション大作「パワーレンジャー」(17)でキンバリー/ピンク・レンジャー役を演じた、シンガーソングライターでもあるナオミ・スコット。今度リプートされる「チャーリーズ・エンジェル」では、エンジェルの一人を演じるから今後の注目株ですよね。

アグラバー国の国務大臣ジャファーには、「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」で注目度上昇中のオランダ人俳優マーワン・ケンザリが演じていて、人の心を操ることが出来る杖を持ち、いつかは自らが国王となり、他国に攻め入ろうと企んでいる。

そして千年もの間、魔法のランプに閉じ込められていた魔人のジーニーには、ウィル・スミスが演じて、まさにハマリ役と言った演技で、主人公のアラジンよりも、見どころはやはりウィル・スミスの、ジーニーが繰り出す魔法の数々と歌に踊りであります。

アラジンとジーニーの初対面シーンで披露されるご機嫌なミュージカルナンバーに、グラミー賞受賞ラッパーでもあるスミスの個性をリミックスさせ、ヒップホップ調のアレンジが効いたアッパーな神曲として生まれ変わっていた。

始めはウィル・スミス自身が演じていると思っていたのに、全身が青い状態のジーニーはすべてCGであり、本当に驚きました。ウィル・スミスは、そのおかげで自由に、臨機応変にアドリブを試すこともできたと言っている。

もちろん、人間の姿に変身したジーニーはウィル・スミス本人が演じ、主人公アラジンとの胸が高鳴るアドベンチャー、思わず体が動き出すミュージカルシーンを披露。俳優だと思っている人たちには、ラッパーとしてデビューした経歴をもち、歌に演技に大活躍。まさにキャリア30年の集大成といえる役どころ。

アラジンが悪徳の国務大臣のジャファーから、砂のライオンの口の形をした“魔法の洞窟”からランプを持ち出すよう命じられる。そこでランプを見つけ、魔法の絨毯も見つける。

一緒にお供をする猿のアブーは、アラジンよりも手が速いスリの名人で、あっという間にランプを手にして、崩れ始める“魔法の洞窟”から魔法の絨毯で逃げ出すシーンもスリル満点でした。

それに冒頭では、お城を抜け出して街で、万引きと間違われる王女ジャスミンを助け出す出会いも、アラジンが迫りくる追手をかわす場面では、パラクールによる高速アクションの数々、もうスリル満点ですから。

彼女にもう一度会いたいと、お城へ行くのに、魔法のランプをコスリ付けて、魔人のジーニーが出て来るところとか、ジーニーにお城へ行く為に、王子様に変身させてもらうところ。それが、ここでもう2つの願いを使ってしまうというのだ。

しかし、王女のジャスミンと結婚するには、王子様でなければ結婚は出来ないという国の法律。そのことも、王女ジャスミンが父王に、自分が王様になりたいと願う、アニメ版とは違い自分で王国を治めたいと考える、とても現代的なプリンセス像なんですね。

魔法の絨毯で空を飛び回りながら、アラジンとジャスミン王女が「ホール・ニュー・ワールド」をデュエットする、ロマンチックなシーン。実写映画ならではのダイナミックな映像美。

魔人ジーニーが初登場する場面で歌い踊る「フレンド・ライク・ミー」から、アリ王子に変身したアラジンと、そのお付きの人たちによる盛大なるパレードなどは、目を見張るほどの美しさと煌びやかさでした。これはアニメ版とはまた違って良かったです。

それに、魔人ジーニーが恋をする王女ジャスミンの侍女ダリアに扮した、ナシム・ペドラドもジャスミン王女のよき理解者であり、自分も魔人ジーニーに恋をしていて、冒頭での人間になったジーニーと一緒に子供2人を連れて、船旅をするシーンがあります。

アラジンが国務大臣ジャファーに命じられて、新人ながら魔法のランプが眠る洞窟でのアクションや、怪物とのスピーディなチェイス、城へアリ王子に変身したのがバレてしまい、北極のようなところへ飛ばされて、氷山でのスペクタクルなど、目も耳も、スクリーンに釘付け状態。

その他にも、CGによる猿のアブーやオウムのイアーゴに、王女の愛犬じゃなくトラのラジャーといった動物のキャラクターも表情豊かなCGで動かしているのだ。

「アラジン」のアニメ版で声の出演をした、故ロビン・ウィリアムズのイメージがあるけれど、ウィル・スミスの魔人ジーニーが人間の姿になった場面でも、エモーショナルな演技で見せてくれて見事であり、歌やダンスなどでの身のこなしはさすがエンターテイナーだと感心しました。それにしても、ディズニーはアニメの実写版が多いですよね。もうすぐ「ライオン・キング」に、これからもたくさんの実写版が公開されるので楽しみです。

2019年劇場鑑賞作品・・・85  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30640047

 


長いお別れ★★★・5

2019年06月07日 | アクション映画ーナ行

直木賞作家・中島京子の同名ベストセラーを「チチを撮りに」「湯を沸かすほどの熱い愛」の中野量太監督が映画化した家族ドラマ。認知症を患い、症状がゆっくりと進行していく父と、それに戸惑いつつも懸命に支えていく妻や、それぞれに人生の岐路に立つ娘たちが織りなすお別れまでの7年間を切なくも温かな筆致で綴る。出演は蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山崎努。

あらすじ:かつて中学校の校長をしていた厳格な東昇平が認知症と診断される。父の70歳の誕生日に、久々に顔を揃えた娘たちは、母・曜子からその事実を告げられ、動揺を隠せない。近所に住む次女の芙美は、カフェを開く夢を抱いて奮闘しながらも、上手くいかない恋愛に思い悩む日々。一方、夫の転勤でアメリカ暮らしの長女・麻里は、いつまでたっても現地の生活に馴染めず、思春期の息子のことも気がかり。そんな中、徐々に記憶を失っていく昇平が引き起こす、いくつもの予測不能のアクシデントに振り回されていく妻と娘たちだったが…。

<感想>だいじょうぶ。記憶は消えても、愛は消えない。父親に山崎努さん、いつもながら演技が秀悦であります。私の父親は胃癌で30年前に他界しましたが、親が認知症になるということは、一緒に暮らす家族の介護が必要であり、いろんな映画でも取り上げられてきましたが、何といっても身内である家族の苦労が一番大変ですね。

冒頭での遊園地のメリーゴーラウンドの前に、雨傘を持って現れる山崎さんの顔にドキリとさせられた。それは認知症がかなり進んだ段階であることが後でわかるのだが。

この辺りの病気の進行具合を、時間軸で切っているのですが、山崎がそれを肉体的な表現として見せたのはさすがだと思った。そんな彼に対して、常に変わらないのが、妻役の松原智恵子さん、かなりの高齢なのだろうが美しく年を重ねていて、夫の認知症の世話などと大変なのに、怒らずにいつも優しく夫に接しているのが微笑ましい。

母親が白内障手術 をした時に、医師からうつ伏せ状態維持することと言われて、本当に大変な姿勢で寝なければならないんですね。これって、本当なのかしらって思ってしまった。松原智恵子さんの母親役は、のんびりしていていいですね。

一番に父親のことに世話をやくのが、次女の芙美役の蒼井優と父親の山崎努が、縁側での二人のやりとりですね。これは本当に自然であり、自分のことも大変だし、家族のことも大変なのに、以前はかなり厳格であったであろう父が、校長先生まで勤め上げ、今では認知症になってしまった父との心温まるシーンですかね。娘が何を言っても、とんちんかんな答えしか返ってこないことが、娘にはどうしようもなく哀しくてしょうがないのだ。

長女の竹内結子さんは、アメリカへ夫と一緒にカリフォルニア州モントレー在住している。日本にいる両親のことを心配しながら、全部妹に任せてきたのが心の重荷になっている。だから、毎日のように電話をしては、両親の様子を聞くのだ。それが、アメリカで海外生活をしているのに、英語が話せず困った長女なのだが、夫は仕事のことで頭がいっぱいであり、妻の両親のことなど相談されても上の空。それに、アメリカ生活に馴染めず、すぐに実家のことばかり口にするのだ。

そして孫の崇は反抗期で、登校拒否をしている。ガールフレンドのエリザベスちゃんがいるのだが、お爺ちゃんに電話で漢字に詳しいので、エリザベスと漢字で書いてと電話をしてくる。それが、認知症なので、当て字のエリザベスになっていたのが笑える。

アメリカでは、認知症を患い少しずつ記憶を失っていく事を、「長いお別れ」=ロンググッドバイと言うそうだ。

それでも、認知症の父親にふり回されて、苛立つ次女の蒼井優ちゃんなのだが、万引きをしてポケットの中に入っていたものは、ボンタンアメとじゃがいもに生鮭の切り身だった。自分が大好きなものを自然にポケットに入れたらしいですね。

警察では、かなりお小言を言われましたが、確かに認知症の老人を抱えている家族にしてみれば、老人ホームに預けるのが一番いいのだろう。

しかし、その老人ホームの入所者が一杯で、順番が回ってこないのだ。国の介護保険制度で、ケアプランを立ててくれる役所の人に聞いて、先に、1日置きでもいいからデイサービスに入所するといいですよね。現在母親が認知症で、実際にデイサービスや、介護ヘルパーさんなどお願いして、自分の時間を作っては映画を観に行ってます。

2019年劇場鑑賞作品・・・84  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

 トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30634166


ゴジラ キング・オブ・モンスターズ★★★★★

2019年06月03日 | アクション映画ーカ行

2014年にハリウッドで製作され、世界的に大ヒットした「GODZILLA ゴジラ」の続編にして、同一世界観で描かれた2017年の「キングコング:髑髏島の巨神」に続く“モンスター・バース”シリーズの第3弾。前作「GODZILLA ゴジラ」から5年後を舞台に、世界各地で伝説の怪獣たちが次々と復活し、地球壊滅の危機が迫る中、再び目を覚ましたゴジラと人類の運命を壮大なスケールで描き出す。本作ではゴジラに加え、日本版オリジナル・シリーズでおなじみのキングギドラ、モスラ、ラドンら人気怪獣も登場し、迫力の究極バトルを繰り広げる。出演はカイル・チャンドラー、ヴェラ・ファーミガ、ミリー・ボビー・ブラウン、渡辺謙、チャン・ツィイー。監督は「クランプス 魔物の儀式」のマイケル・ドハティ。

あらすじ:ゴジラが巨大生物ムートーと死闘を繰り広げ、サンフランシスコに壊滅的な被害をもたらしてから5年。その戦いに巻き込まれ、夫マークと破局を迎えた科学者のエマは、特務機関モナークで怪獣とコミュニケーションがとれる装置の開発に当たっていた。そんなある日、エマと娘のマディソンが、装置を狙う環境テロリストのジョナ一味によってさらわれてしまう。事態を重く見たモナークの芹沢博士とグレアム博士は、マークにも協力を仰ぎ、ジョナたちの行方を追うのだったが…。

<感想>ゴジラ、モスラ、ラドン、ギドラ大地を揺るがす世紀の一戦!ハリウッド版「GODZILLAゴジラ」(2014)の続編にして、「キングコング:髑髏島の巨人」(17)に続く、“モンスターバース”第3弾。前作で現代に甦ったゴジラを始め、モスラ、ラドン、キングギドラという東宝版シリーズでお馴染みの怪獣たちが登場し、巨大怪獣バトルはさらに熾烈を極めるのであった。

ゴジラによる文明破壊に人類が危機感を募らせる中、世界各地で太古の怪獣たちが覚醒する。世界は滅ぶしかないのだろうか?・・・。今回メガホンをとったのはマイケル・ドハティ監督。ハリウッドきってのゴジラオタクであり、それだけに今作のいたるところに、シリーズや怪獣たちへの愛をビシビシと感じさせていた。

いや、それどころではないのだ。超がつくくらいゴジラ大好きが、莫大な製作費を手に入れ、趣味全開でゴジラ映画を作ったらとんでもない作品ができてしまったというわけ。「自分がゴジラを撮るならこうする」と、ドハティ監督はまさにそれを世界最高峰の舞台で実現。

前作に続いて渡辺謙が芹沢猪四郎博士役で出演する。前作においてサンフランシスコを破壊したゴジラを死滅させようとする政府に対して、芹沢は「ゴジラは人類を救うために闘った」と主張するのだから。ゴジラを含めた怪獣たちが何者なのか。人類にとって有害なのか、有益なのか、誰にも分からないわけですよね。そこは芹沢も同じで、ゴジラの存在を全て肯定しているわけではない。今起きている危機を食い止める術が他にないからという理由で、ゴジラに接近しているところもある。

出演のシーンは、飛行機の中だと思ったら、翌日は潜水艦の中のシーンだし、極寒の南極基地のシーンや、その真逆の設定シーンを撮影。だからコスチュームも非常に厳密に、何着も用意されていて、シチュエーションに合わせて変えているという。

今回の渡辺は、台本で読んだ以上に人間ドラマが際立ち、なおかつ怪獣映画としてエンターテイメントを追求したものになっていた。ゴジラが一体何を考えているのか、何をしたいのか、人類にとって敵なのか、それとも救世主なのか、全く分からない訳なんですね。

単なる伝説に過ぎないと思われていた古来の、圧倒的な力を持つ生物たちが、再び目覚め、世界の覇権をかけて争いを始め、全人類の存在する危ぶまれてゆく。人智を超えた圧倒的な脅威と対峙、モンスターが現れた時、我々人類はどう立ち向かうのかが問われる。

人類の行く末に深く関わる芹沢博士役で登場し、果たして科学者たちは人類の未来のために何ができるのか。に苦悩してゆく。ヴェラ・ファーミガ、チャン・ツィイーらに加え、ドラマ「ストレンジャー・シングス未知の世界」の名子役ミリー・ボビー・ブラウンら女優陣の豪華共演も見もの。

物語は:ゴジラの生態を研究する特務機関モナークの研究施設をテロ集団が襲撃。開発中の怪獣との交信機“オルカ”を強奪した一味は、世界中に眠っている怪獣たちを覚醒させようとしていた。モナークの芹沢博士らは、テロ一味を追って世界を駆け巡る。一方ゴジラは、ギドラをはじめとする怪獣たちの目覚めに呼応して、再びその姿を現すのだ。

日本の原爆事故の跡地に建設されたモナークの研究施設で、太古の巨大生物ムートーが覚醒する。ハワイに向かったこの怪獣の出現と時を同じくして、ゴジラが眠りから醒める。ムートーに立ち向かうゴジラの目的とは?・・・。

世界中で17体もの怪獣が太古の眠りから目覚め、そのうち3体がゴジラの前に姿を現した。陸海空を我が物顔で暴れ始める怪獣たちに、人類はもはや成す術もないのか?・・・。

ギドラ:宇宙から飛来した地球外生命体。口から引力光線を発し、地球のみならず、金星でも破壊を行った。ゴジラとの対戦は最多の8作品。

“モンスター・ゼロ”は三つの首の竜、ギドラであり、南極のモナークの研究施設に保護され、氷の中で眠っていた。太古から存在していた生物で、中央の首がリーダー挌であり、口から一斉に発せられるビームは協力な武器となる。それに両方の翼を広げて、その翼の先から光線を発する様は脅威に感じた。

モスラ:インファント島に棲息する巨神。小美人と呼ばれる妖精コンビの歌により呼び出される。協力な糸を吐いて敵の動きを封じ込めるのだ。

神秘的な光をまとう巨大な蛾のモスラ。中国のモナークの施設に保護されていた。孵化して幼虫として姿を現した後、神々しい光を放つ成虫へと成長。類まれな生命力に加えて、鋭い爪を武器にする。ゴジラがギドラに倒された時に、モスラがギドラの身体に銀粉を撒き散らして、爪を立てて攻撃する。

ラドン:プテラノドンの突然変異と思われる。阿蘇火山の炭鉱奥に残されていた卵から孵化。武器は鋭いクチバシや爪。音速飛行も可能である。マッハのスピードで空を飛ぶラドン!・・・メキシコ、イスラ・デ・マーラの火山の中で眠り続けていた太古の怪獣。翼竜型であり、羽ばたくだけで地上の人間や車を吹き飛ばす力がある。脚で戦闘機をキャッチしては撃墜させてしまう。

ゴジラが海から姿を現す場面や、ラドンが火山から出現する場面では、恐怖や驚き「凄い!」というような多様な感情が沸き上がりワクワクさせられた。

今回の目玉は何といってもキングギドラですね。造形や動きも、こいつはいままで観たことが無い。というくらいの迫力で、ハリウッドが本気でやると凄いもんが出来るのだと思いました。怪獣たちの演出もよく心得ているというか、感心するところが多かったですね。日本のゴジラやモスラ、ギドラなどの音楽を含めた登場のさせ方とか、ある種、歌舞伎を彷彿とさせるような見得の切り方とか非情に巧かったです。

地球を守るという目的は同じでも、急進派と穏健派の違いがある。途中でアグル側の女性科学者エマが、地中に眠る怪獣を爆発物によって蘇らせ、地上を破壊させることによって人類の覚醒を促そうとするものの、悲劇の死を遂げる。

クライマックスのファイト場面では、終末の危機にそれまで争っていた人類と怪獣たちが、「共闘」して立ち向かっていく高揚感のある展開がみられる。危機が去った後、再び共存していけるかどうかという確証までは描かれていない。ただ、地球には両者とも必要な存在であったことが示されるだけ。

モスラが一見か弱そうに見えるのだけれども、実際は驚くほど強くて、あの辺りがやはり「怪獣の女王(クィーン)なんだな」って気がしました。

クライマックスでの4体の怪獣のバトルは迫力満点でしたね。怪獣ってやつは強いやつには逆らえない。言ってみればギャングみたいで、力で他を圧倒して支配していく。それにラストで、ゴジラに他の怪獣たちがこうべを垂れて、敬意を表すところも良かった。

後半は徹底した怪獣対決の連続を見せきるのだ。ハイテンションなエンディングを観ながら、スクリーンに向かって茫然とする我々に、観客をおバカにしてくれる怪獣大暴れの爽快感に、あっけらかんとした気持ちにさせてくれる。

 

2019年劇場鑑賞作品・・・83  アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 

  トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/30627730