パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

轢き逃げ 最高の最悪な日★★★・5

2019年05月15日 | アクション映画ーハ行

「TAP THE LAST SHOW」で監督デビューを飾った水谷豊が、今度は脚本も自ら手がけて撮り上げた長編第2作。一つの轢き逃げ事件を巡り、現場から逃走してしまった加害者の葛藤と恐怖、突然最愛の娘を奪われた被害者家族の悲しみと怒りを、二転三転する真相の行方とともに描き出す。主演は「アノソラノアオ」の中山麻聖、共演に石田法嗣、小林涼子、檀ふみ、岸部一徳。また水谷豊自身も被害者の父親役で出演。

あらすじ:大手ゼネコンに勤める若きエリート・宗方秀一は、白河早苗との結婚式を3日後に控え、その打ち合わせへと車で向かっていた。式の司会を務める親友で同僚の森田輝が助手席に座る中、急ぐあまり不慣れな抜け道で若い女性をはねてしまう。しかし周囲に誰もいなかったことから、秀一と輝はその場を立ち去り、そのまま打ち合わせへと向かってしまう。警察の捜査に怯えながらも、結婚式の準備を進めていく秀一だったが…。一方、突然の轢き逃げ事件で一人娘を失い、悲しみに暮れる時山光央と妻の千鶴子。ある日、遺品の返却に訪れた2人組の刑事、柳公三郎と前田俊から“娘さんの携帯電話が見あたらない”との報告を受けるのだったが…。

<感想>俳優・水谷豊が、自ら脚本も手掛けた監督第二作目である。轢き逃げ事故を起こしてしまった親友二人と、事故の被害者家族の人間模様を、若手俳優たちを起用して描いた作品。繊細な人物描写にこだわった水谷監督の演出が見事でした。映画の設定ある地方都市だが、実際は18年春にほぼ神戸市内で撮影されたもの。

冒頭シーンから友人の森田輝が遅刻をしてきて、主人公の宗方秀一が運転するブルーのジープに乗り、ややスピードを上げて走り出す。結婚式を3日前に控えており、結婚式場での最後の打ち合わせという事らしいが、遅刻を気にしている運転手は、裏道を行こうと一方通行の狭い道をスピートを挙げて登ってゆく。目の前に女性が出て来て、轢いてしまったのだ。茫然としながらも、自分が人身事故を起こしてしまったことに、これからの人生が真っ暗になってしまうと考える男。

本当だったら、どんなことがあろうと、一度車から降りて轢いてしまった人を見て救急車を呼び、警察へ電話を入れるべきである。それから、保険会社へ電話するなり、そして、待ち合わせをしている女性にも遅れることを知らせるべきだと思います。主人公・中山麻聖が、結婚式を目前に控えながらもひき逃げ事件を起こしてしまう秀一役を、石田法嗣がその親友・輝役。物語の鍵を握る加害者側2人は、オーディションで抜てきされた。さらに小林涼子が秀一の妻・早苗役に扮している。

ところが、この2人の男性は、後ろを前を、周辺をチラ見して誰もいないかを調べて、逃げるのですからね。これは絶対にやってはいけないことであり、いくら結婚式を控えているからといっても、事故を起こした責任としては、人間としての責任を取るべきです。ですから、びくびくしながらも上手く逃げおうせたと思っている、加害者の主人公宗方秀一のこれからの人生は、お先真っ暗状態なんですから。家へ戻り車を見て塗料を指で塗り、バンパーのナンバープレートが曲がっているのを治す。

この男に良心の呵責はないのか。同乗者の遅刻男・森田輝は、小心者らしく怖れおののいて、大丈夫さと空元気。そして、TVのニュース番組では、早速轢き逃げ事故のニュースを取り上げていた。

次の日会社へ行くと、2人は喫煙室へ行き、これからどうするかを話し合うつもりだったが、社員の仲間たちは、副社長の娘と結婚する玉の輿の宗方秀一を虐める人たちもいるのだ。これでは、この二人が轢き逃げ事故のことを知らぬふりするのが当然のような感じもするでもない。

友達の森田輝が、郵便受けに脅迫めいた張り紙が送られてきたことにびくつき、秀一の所にも同じ脅迫が来ていた。しかし、後2日で結婚式だし、その後は新婚旅行へ行ってしまう秀一に対して、どうにかして轢き逃げ事故のことを上手く処理できないか相談する輝。二人で、夜の海岸へ行き、裸ではしゃぎまわる。この風景は何か意味があるのか。何かの伏線とみたのだが。

やっと被害者宅の様子が映し出され、一人娘を轢き逃げ事故で亡くした夫婦の姿が。父親は、娘の幼いころのビデオを涙を浮かべて、酒を飲みながら見ている。そして寝てしまうのだった。父親に水谷豊さん、檀ふみがその妻・千鶴子役で共演している。

それが、突然犯人が捕まってしまうという早急な展開。岸部一徳さん扮する刑事に、犯人の一人である同乗者の森田輝が白状するには、秀一とは子供のころからの仲良しで、いつも頭のいいイケメンの秀一の金魚のフンのごとく、後ろにぴったりくっ付いていた輝。自分が出来ないことを、いつも羨ましく嫉妬をしていたと言う。

友人の.嫉妬による悪戯の仕込みは要らないのでは、「それじゃ、被害者女性があまりにも報われなさ過ぎて可哀想だ」と思われた。父親に土下座をして謝る森田輝。

脚本も執筆した水谷豊さんがこだわったのは、犯人探しではなく登場人物の“心の軌跡”だ。否応なく運命に翻ろうされる人々が、いかにして悲劇の先にある“人生の答え”にたどり着くのかを追っていく。

父親が亡き娘のために素人探偵よろしく真実に迫ろうとする姿に、内容的にはビックリする展開なんですね。被害者の父親役の水谷豊が、目星をつけた森田輝のアパートに、強盗みたいにベランダから侵入して、部屋の中を物色する。娘が付き合っていたと思われる男の白いジーンズと、野球帽がクローゼットの中から出て来て、それに娘のケータイ電話も出て来る。そこへ森田輝が帰って来て、父親と揉み合いながらベランダから下へ転落するのだ。被害者である父親が、終盤で犯罪を犯しても逮捕されてないのが不思議でした。

しかし、不満だったのが、加害者が簡単に逮捕され、サスペンスの要素も少なかったし、それに友人の轢き逃げ工作は嫉妬によるものだったので、何だか支離滅裂な映画化と思えば、ラストシーンでの救いを感じたあのシーンがあってよかった。

 

2019年劇場鑑賞作品・・・74  アクション・アドベンチャーランキング

 

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名探偵ピカチュウ★★★・5

2019年05月11日 | アクション映画ーマ行

日本が世界に誇る大人気コンテンツ“ポケモン”をハリウッドがシリーズ初の実写映画化したミステリー・アドベンチャー大作。同名の人気ゲームソフトを原作に、行方不明になった父を捜すため、父の元相棒だったポケモンの名探偵ピカチュウとコンビを組み、父が巻き込まれた事件の謎に立ち向かっていく青年の姿を、ミステリアスかつ迫力のアクション満載に描き出す。主演は「ジュラシック・ワールド/炎の王国」のジャスティス・スミス、共演にキャスリン・ニュートン、渡辺謙、ビル・ナイ。また見た目はカワイイけれど中身は“おっさん”の名探偵ピカチュウの声を「デッドプール」のライアン・レイノルズが担当。監督は「シャーク・テイル」「グースバンプス モンスターと秘密の書」のロブ・レターマン。

あらすじ:ある日、青年ティムは敏腕刑事だった父ハリーが事故で亡くなったとの知らせを受け、荷物を整理するためライムシティにあるハリーの部屋へと向かう。するとそこでハリーの元相棒だったという名探偵ピカチュウと出会う。彼は事故の衝撃で以前の記憶を失っていたが、ハリーはまだ生きていると確信していた。そこで2人は協力してハリーの行方を追うのだったが…。

<感想>世界中で愛されている日本生まれの“ポケモン”がついにハリウッドで実写映画化された。人間とポケモンが共存する街“ライムシティ”を舞台に、ピカチュウたちが新しい表情を見せる楽しい作品。

主人公はもちろんピカチュウなんですが、ここでは保険会社に勤めるティムと言う青年であり、離れて暮らしている父親が事故死をしたという連絡を受けて駆けつける。荷物を整理するために父親の部屋を訪れたティムの目の前に、父親のパートナーだった名探偵ピカチュウが現れるのだ。

この見た目はふさふさとした毛並みと可愛らしい瞳、ティムにしか聞こえないおっさんの声(ライアン・レイノルズ)で話す言葉にギャップがある。もちろん、コダック、バリヤード、ミュウツー、フシギダネにルンパッパといったポケモンたちが、ストーリーにどう絡むかにも注目であります。

青年ティムとピカチュウは、人間とポケモンたちが共存するライムシティへと向かうのだが、・・・。そこで起きる事件の謎とは?新米記者のルーシーの力も借りて手がかりを追って行く内に、大事件の衝撃的な真相に辿り着くのです。

他にもティムの父親ハリーの同僚だったライムシティの刑事、ヨシダ(渡辺謙)と出会い、彼は残されたティムのことを気に掛けているのだ。ですがあまり出番は少なかったです。それと、悪役にビル・ナイが出ていました。

いやぁ、驚いたのがピカチュウの声が“ピカピカ”というTVアニメなどで慣れ親しんだ声ではなく、おっさんの声であること。TVアニメでしか観たことのないファンには、しょうがないところだが、この設定は本作のベースとなるゲームに則っており、ゲームのピカチュウも中年男性の声なのだそうです。

誰もが夢見たポケモンと人間が共存する世界を現実にするため、ロンドンをメインにして、主にイギリスで撮影を敢行。市街地でカメラを回した場面もあれば、スタジオに建設された街並みを収めたシーンもあり、そのビジュアルは実に多彩です。スコットランドでも行われたロケでは、高原や湖、森の場面も収められ、辺境の様子もリアルに映し出されていた。ライムシティは、バラエティに富んだルックを持っているのだった。

自分の大好きなキャラのポケモンが、いつも傍にいるなんて最高ですよね。それに、事件を調べて行くうちに、父親が最後に行ったポケモンの遺伝子研究施設へと。そこでは、ハワード(ビル・ナイ)が捕まえたミュウツーから、自分の頭に精神を移してミュウツーの頭脳の能力をハワード自身に宿そうとしていた。

その遺伝子研究施設へ行き、ピカチュウが窮地に追い込まれて、体が動かなくなるような、死んでしまうようなシーンもあります。心配しながら、ライムシティへ運び、どうなるかと思っていたら、なんとあの“ミュウツー”が現れて、ピカチュウの身体に電流を流し入れて、無事に元どおりに回復するシーンは、感激でした。

ミュウツーがまたもやハワードの息子ロジャーに捕らえられてしまい、ハワードの頭脳を宿して人間やポケモンたちを襲うシーン。ハワードがライムシティでは、火を吐くラドン型のモンスターを使って、ポケモンたちと戦わせるという決闘シーンもあります。しかし、ティムとルーシーたちが、ハワードの頭のバンドを取ると、操られていたミュウツーが自分を取り戻すのです。

やはり何と言っても“ミュウツー”が強いのなんのって、可愛いモフモフでぬいぐるみのピカチュウが戦うのも見どころですね。

少しずつ強まっていく彼らのバディ感が、父親捜しのミステリーを盛り上げていて、お馴染みのポケモンたちが、次々と登場するライムシティの臨場感やアクションのスケール感は、ハリウッド映画だからこそですね。

5,6歳ころに母親が亡くなり、お婆ちゃんと暮らすか父親と暮らすかの選択に、お婆ちゃんと暮らす方を選んだティム。仕事に没頭していた父への、複雑な想いを抱えるティムの心の旅も描かれており、親子の物語としても見ごたえのある作品になってました。ラストは、ティムが父親へのわだかまりも消えて、仲良くなるのが良かったです。

2019年劇場鑑賞作品・・・73  アクション・アドベンチャーランキング

 

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ザ・プレイス 運命の交差点★★★

2019年05月08日 | アクション映画ーサ行

アメリカのTVドラマ「The Booth ~欲望を喰う男」を「おとなの事情」のパオロ・ジェノヴェーゼ監督が、ヴァレリオ・マスタンドレア、マルコ・ジャリーニ、アルバ・ロルヴァケルらイタリアを代表するキャスト陣の共演でリメイクした不条理ドラマ。ローマのカフェを舞台に、そこに居座り続ける謎の男が、訪れる相談者たちの不可能と思える願いを聞き入れ、それを叶える条件として途方もない課題を与えるさまと、次第に交差していく相談者それぞれの運命の行方をミステリアスな筆致で描き出す。

あらすじ:ローマにあるカフェ“ザ・プレイス”。そこに分厚い手帳を手にした謎の男が居座り続けていた。男のもとには、入れ代わり立ち代わり9人の訪問者がやって来る。男はどんな願いでも叶えることができるという。ただし、そのためには男が与える課題を遂行しなければならなかった。ところがその課題は、息子を癌の病気から救いたいと願う父親には見ず知らずの少女を殺せ、アルツハイマーの夫を助けたいという老婦人には人が集まる場所に爆弾を仕掛けろ、視力を取り戻したいという盲目の男には女を犯せ、といったあまりにも支離滅裂で非情な無理難題ばかりだったのだが…。

<感想>欲望の代償は、他人の運命。舞台はあるカフェ(ザ・プレイス)の店内のみである。しかも主人公は座席から一歩も動かないのだ。どうしてわざわざ映画でこんな無謀な試みをするのか?・・・TVドラマでもいいだろうに。

しかし、よくよく観れば、この状況って、何かに似ていないか?・・・。それは映画館の座席と観客である。上映中の観客は基本的に限られた空間に留まり、席を立たないからだ。

それぞれの声をセリフにすれば会話劇だって成り立つと思うのだが。問題は主人公の男を演じる居心地の悪さなのだ。正体不明の男の抱く嫌悪感は、無名の傍観者でいることによって、高みからスクリーンを見物している、自分自身へのそれと同じなのだから。

現代演劇の良くできた戯曲かと思ったのだが、米国のテレビドラマが原作ということで驚いてしまった。相談者に課題を与えて、望みを叶えてやる主人公の男は、いったい何者なのか。どうして相談者たちは、カフェに座っているこの男に相談をしに来るのか。

この男の説明がないので、いろいろと余白を想像で埋めることができる。カフェに限定されている空間を描くために、スタジオセットかと思うほど考える限りのアングルやフレームサイズ、人物の動線を駆使していて、映像を演出する側の挑戦が感じられた。

生きている限り、人間は何らかの欲望や願望から逃れられないと思っている。けれども、それが叶えられるとなると、そのために強盗をするだろうか?・・・。

人が集まる場所に爆弾を仕掛けるだろうか。もちろん、謎の主人公が次々とやって来る相談者に課すこれらの課題は、殺人やレイプ、爆弾テロなどの犯罪行為ばかりではなく、すべては伏線である。まるで悪魔の囁きのようにもとれる。

カフェの店員である女、アンジェラは名前の如く天使を象徴しているのだろう。だから、主人公の男が相談者に無茶な課題を与えるのは、実際に言われた通りにすれば地獄へ落ちるということなのか。天使がいつもその男を見守っているので、その課題を与える男は悪魔ではなさそうだ。

ワン・シチュエイションで紡ぐこの会話劇は、人生の哲学書の趣があると思った。誰もが楽しめるとは言えないのが難点なのだが、伏線の読み解きに没頭する至福をたっぷりと堪能できるのであります。

2019年劇場鑑賞作品・・・72  アクション・アドベンチャーランキング

 

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アガサ・クリスティー ねじれた家★★★

2019年05月07日 | アクション映画ーア行

アガサ・クリスティーが自作の中でもっとも好きな作品の一つと語る同名ミステリーを「サラの鍵」「ダーク・プレイス」のジル・パケ=ブランネール監督が映画化。出演は「天才作家の妻 -40年目の真実-」のグレン・クローズの他、マックス・アイアンズ、テレンス・スタンプ、ジリアン・アンダーソン、クリスティナ・ヘンドリックス。

あらすじ:一代で巨万の富を築いた大富豪レオニデスが毒殺された。私立探偵のチャールズは、かつて恋人だったレオニデスの孫娘ソフィアから依頼を受け、事件解決にあたることに。大邸宅にやって来たチャールズは、さっそく家族たちへの聞き込みを開始する。しかしレオニデスの前妻の姉イーディスや若い後妻ブレンダをはじめ、誰もが一筋縄ではいかない個性の持ち主ばかり。しかもその全員に殺害の動機があるという状況の中、捜査が遅々として進まないチャールズだったが…。

<感想>華麗なる一族の大富豪が毒殺された。残されたのは“心のねじれた”家族と巨額の遺産。嘘をついているのは、誰?・・・原作は未読ですが、犯人をあれこれ想像しながら観ると、終盤まで飽きさせない展開で楽しめました。

アガサ・クリスティーの作品というと、名探偵エルキュール・ポアロやミス・マープルが登場するのが定番ですが、ここには2人は登場しません。

このミステリーで、事件を解決する若きチャールズ探偵。演じているのが「天才作家の妻/40年目の真実」で、作家の息子を演じてグレン・クローズとは、立て続けの共演となるマックス・アイアンズ。あの有名な父が俳優のジェレミー・アイアンズの息子です。このマックス・アイアンズの演じる探偵が情けなくてよかった。孫娘ソフィア(ステファニー・マティーニ)が、かつての恋人だった私立探偵チャールズ(マックス・アイアンズ)を訪ねて犯人捜しを依頼する、というのが始まり。

屋敷で大富豪の毒殺事件があり、容疑者はそこに暮らす一族郎党という、王道の“館もの”です。イケメンの私立探偵マックスが、一人一人の部屋を訪ね歩き、その動機を掘り下げていくわけ。

ハードボイルドでも、変人でも、ヒーローでもなく、単身アウェーに乗り込んで、老人から子供まであらゆる容疑者に翻弄されまくり、探偵という職業が本来持つ孤独の属性が、ロマンではなしに浮彫になるのだ。

レオニデスの大きな屋敷に住むのは、レオニデスの前妻の姉(グレン・クローズ)、と愛人がいるらしい若い後妻。破産寸前で女優の妻の映画を作る資金が欲しいレオニデスの長男。無能で事業に失敗した次男夫婦。長男の上の娘がソフィアで、息子は姉ソフィアが祖父を殺したと思っている。生意気少女の次女は大人たちの話を聞いて何でもノートに書きとめている・・・という中から見つかる意外な犯人像が浮かぶ。

一族は、巨額の遺産を巡って、疑惑と嫉妬、敵意と憎しみをぶつけ合っていた。そして、アリスタイドの遺言書が実は無効であることが発覚した。このことをきっかけに、チャールズには真相が見え始める。そう確信したチャールズだったが、彼の推理を覆す次の殺人が起こってしまうのであった。

マックスと、グレン・クローズは二度目の共演だが、やっぱりグレン・クローズは耐え忍ぶ妻役よりも、アクの強い方がよほど生き生きとしているのが、お似合いですね。

ここでもう少し推理やトリックを披露したいところですが、後ほどに。第二の殺人が起きて、予想外の犯人と、その動機が明らかになるあたりは、それをアクション場面に仕立て上げていて、演出にスピード感があり、謎が解ける痛快さが良かった。

大勢の登場人物のキャラが濃いので、彼らの個性が醸し出す不穏さがストーリーを支配してゆく。加えて、舞台となる富豪の邸宅の絵画や調度品も一代で富を築いた当主の背景を反映して、クリスティーの物語に特徴的な、上品な贅沢さとは趣を変えていた。

イギリスの古い邸宅と庭園のロケーションをドラマに生かした画つくりは、映画ならではの醍醐味ですね。犯人は中盤で予想できてしまうのだが、想定外の幕切れに驚愕します。

2019年劇場鑑賞作品・・・71  アクション・アドベンチャーランキング

 

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ザ・フォーリナー/復讐者★★★★

2019年05月04日 | アクション映画ーサ行

ジャッキー・チェンが「007/カジノ・ロワイヤル」のマーティン・キャンベル監督とタッグを組んで贈るクライム・アクション。スティーヴン・レザーの『チャイナマン』を原作に、過去を封印して生きてきた男が、最愛の娘がテロの犠牲となったことで冷酷な戦闘マシンとなり、犯人を追い詰めていく壮絶な復讐劇を描く。共演はピアース・ブロスナン。

あらすじ:ロンドンで中華レストランを経営し、高校生の娘と2人だけの穏やかな日々を送るクァン。だがある日、その大切な愛娘が無差別テロの犠牲となってしまう。犯人への復讐を誓うクァンは、やがてテロを実行した北アイルランドの過激派組織と繋がりのある大物政治家リーアム・ヘネシーにたどり着く。犯人の名を明かすよう迫るが、リーアムは平然としらを切りとおす。失うもののないクァンは、そんなリーアムに対し、彼のオフィスに小型爆弾を仕掛け、自らの固い意志を過激な行動で示す。クァンはかつてアメリカの特殊部隊に所属していた一流の工作員だったのだ。クァンはこれまで封印してきた戦闘スキルを駆使し、実行犯を突き止めるべくリーアムを追い詰めるとともに、テロ組織へと迫っていくのだったが…。

<感想>60歳を越えたジャッキー・チェン。年齢不詳のアクションも変わらずで安心しました。久しぶりのジャッキーに燃えましたね。さすがに60歳を超えたジャッキーは、体もぶよぶよのご老体ですが、アクションのキレは相変わらずで、超人と言わざるを得ないアクションスタントぶりで、もうこれだけでも充分ですからね。観ていて気持ちがいいほど頑張っていましたね。

いくら老いを前提にした役柄が近年増えていたとはいえ、ここまでしょぼくれていて、平凡な初老男に成り切っているジャッキーには驚かされた。

冒頭での爆破シーンがあり、娘をテロの爆破事故で亡くす、悲しいシーンについ涙で熱くなりました。これは絶対に娘の仇をとって復讐の鬼になると思った。彼が只者ではないことが明らかになっていく過程が最高にいい。

人間関係が相当に複雑になっているが、「007」シリーズを手掛けた監督だけに、狭い部屋でのアクションや爆弾テロの場面に手が込んでいて迫力満点。

怒らせてはいけない人を、怒らせてしまったのだ。普段は英ロンドンでレストランを経営するクァン。慎ましく平穏な生活を送るなか、高校生のひとり娘が無差別テロで命を奪われてしまうのだ。復しゅうの炎に焼かれ、激しく、しかし静かに身を焦がしていくクァン。犯人を探すうち、北アイルランド副首相のリーアム・ヘネシー(ピアース・ブロスナン)にたどり着く。

とは言え、話の重心はむしろこのピアース・ブロスナン側にあって、本格スパイスリラーを思わせる結構複雑な物語になっていた。ですが、ピアース・ブロスナンの若い女とのベッドシーンも旺盛で、中々元気な叔父様ですから。

夫が浮気をすれば、妻も甥っ子のイケメンのショーンと不倫関係になっているとは。ショーンのロリー・フレック・バーンズ君、彼も特殊部隊あがりの優れもので、森の中でジャッキーと戦うのが面白かった。

 

ターゲットの北アイルランド副首相のヘネシーは、官僚時代に抱えた“ある問題”におびやかされていた。クァンの犯人を追うあくなき執念が、かつてアメリカの特殊部隊に身を置いていたことを浮き彫りにする。次第に明らかになる2人の過去。敵か、味方か、孤独な男たちの戦いは、想像もしない結末へと向かっていく。

ジャッキーが狭い部屋の民家で暴れまわる様子は、いつもの自分の作品のアクションだ。カンフーに飛び蹴り、自由に動き回る身のこなし方、一人で何人もの敵と戦う姿はいつもと同じでした。

ジャッキーが徐々に復讐の鬼と化すありさまが、見どころですね。アイルランドへと行き、ヘネシーの屋敷の中へ潜入し、屋敷の森の中へと逃げ込むジャキーは、まるで屈強な戦士。ブービートラップを用いたゲリラ戦を仕掛けたり、ワイヤーで罠を仕掛けて、敵の足を奪う。すかさず拳銃をぶっ放し、森の中を走り抜ける。枯れ葉で身の隠し処にするなんて、日本の忍者顔負けでしたね。

ジャッキーが、コツコツと爆弾を作る姿には、ショックを受けるが新鮮でもある。トイレに仕掛ける爆弾は、火炎瓶のような瓶が3本にマッチを付けて、火を付けるだけで物凄い威力があるのだ。

ただし、IRA敵組織内のゴタゴタが非常に多く描かれており、スクリーンを追うのがしんどくなる。ジャッキーの使い方も布陣も悪くないのに、いくらでもハードボイルドなタッチに出来そうなのに、明朗な雰囲気がどことなく漂うのは、ジャッキーの身体が生理的に持つ、個性が生かされていないのも惜しい出来でした。

2019年劇場鑑賞作品・・・70  アクション・アドベンチャーランキング

 

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バイス ★★★

2019年05月03日 | アクション映画ーハ行

「ダークナイト」「アメリカン・ハッスル」のクリスチャン・ベイルがジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領(バイス・プレジデント)を務めたディック・チェイニーを演じた実録政治ブラック・コメディ。9.11同時多発テロを受けてイラク戦争へと突入していったブッシュ政権の驚きの内幕を、チェイニーの知られざる実像とともに過激かつ皮肉いっぱいに描き出す。共演はエイミー・アダムス、スティーヴ・カレル、サム・ロックウェル。監督は「俺たちニュースキャスター」「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のアダム・マッケイ。

あらすじ:1960年代半ば。酒癖が悪くしがない電気工に甘んじていた若きチェイニーは、婚約者のリンに叱咤されて政界を目指し、やがて下院議員ドナルド・ラムズフェルドのもとで政治のイロハを学び、次第に頭角を現わしていく。その後、政界の要職を歴任し、ついにジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領の地位に就く。するとチェイニーは、それまでは形だけの役職に過ぎなかった副大統領というポストを逆用し、ブッシュを巧みに操り、権力を自らの元に集中させることで、アメリカと世界を思い通りに動かし始めるのだったが…。

<感想>ジョージ・W・ブッシュ政権でアメリカ史上最も権力を持った副大統領と言われ、9・11後のアメリカをイラク戦争へと導いたとされるディック・チェイニーを描いた社会派エンタテインメントドラマ。

これまでも数々の作品で肉体改造を行ってきたクリスチャン・ベールが、今作でも体重を20キロ増力し、髪を剃り、眉毛を脱色するなどしてチェイニーを熱演した。

妻リン役に「メッセージ」「アメリカン・ハッスル」のエイミー・アダムス、ラムズフェルド役に「フォックスキャッチャー」「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のスティーブ・カレル、ブッシュ役に「スリー・ビルボード」のサム・ロックウェルとアカデミー賞常連の豪華キャストが共演。

副大統領にスポットを当てた政治劇ということだけでも興味深いが、ジョージ・W・ブッシュのような大統領だと、クリスチャン・ベールの迫力ある演技もあってか、イラク戦争も始めた黒幕はやはりチェイニーに違いないと思える。

チェイニー夫妻の演技にはシリアスさがあるが、しかし、しょっぱなのライス国務長官のそっくりさんぶりに笑ってしまった。コリン・パウエル(ライスの前任)の国務長官なんてもうそのまんまですから。タイラー・ペリーという俳優さんですが、もろ激似ぶりですからね。

もっと凄かったのが、スティーブ・カレルがラムズフェルド国防長官に見えて来ることです。さらには、あのサム・ロックウェルが、まさかのブッシュ大統領にしか見えなくなってくるという奇跡。

でも「バイス」はごく最近の出来事で、かつチェイニーを始めほぼ存命中の人物たちを描いているにもかかわらず、その限界を軽々と超えてきます。史実であり、実在の人物なのに、思わず大笑いをするコメディでもある。おふざけよりも怒りの気持ちが勝っているから、最終的には軽やかさを志向しながらも、そうなれずにいるみたいな映画になっていた。

しかし、イェール大学を素行不良で放校された男が、リン夫人の支えがあったとはいえ、どうしてアメリカを動かす人物になれたのか。新保守主義を支えたディック・チェイニーの思想や信条が、どのように生まれていったのかには触れてはいない。ワイドショー的手法では、判然としないのだ。

それでも、なにかと夫をけしかける妻の背景は短いが、パシッと理解できるように描かれていた。憶測でもいいから彼なりの大義や価値観について踏み込まないと、この手の政治家はただの悪玉にしか見えなくなってしまう。まぁ、けっして善人ではないだろうが。

というわけで、アメリカが嫌な感じになっていく家庭を追った実録ものとしては問題なく観られます。

2019年劇場鑑賞作品・・・69  アクション・アドベンチャーランキング

 

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アベンジャーズ/エンドゲーム★★★★★+★

2019年04月30日 | アクション映画ーア行

アイアンマンやキャプテン・アメリカをはじめとするマーベル・コミックが誇るスーパー・ヒーローたちによって結成された“アベンジャーズ”の活躍を描く空前のメガヒット・アクション超大作の第4弾にして完結編。出演はロバート・ダウニー・Jr、クリス・エヴァンス、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナー、ジョシュ・ブローリンらの続投組に加え、新たにキャプテン・マーベル役のブリー・ラーソンが初参戦。監督は引き続きアンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ。

あらすじ:6つのインフィニティ・ストーン全てを手に入れた最強最悪の敵サノスによってアベンジャーズのメンバーを含む全宇宙の生命の半分が消し去られてしまう中、生き残ったヒーローたちによる命を懸けた史上最大の逆転への戦いを壮大なスケールで描き出す。

<感想>前作「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」ここでは、サノスが思いを遂げ、銀河の生命が一瞬にして半分になってしまった世界。MCU初のヴィランが勝つ映画でした。あれから1年、ついに「アベンジャーズ/エンドゲーム」の衝撃の幕が開く。もちろんヒーローたちも例外ではなく、アベンジャーズやガーディアンズ、オブ・ギャラクシーのメンバーも多くの仲間が消えてしまった。生き残ったヒーローたちはこの危機的状況にどう立ち向かうのか?・・・。

そして今回はヒーローたちがアベンジ(逆襲)するわけですが、サノスを倒すことが目的ではなく世界を元に戻すことが重要な戦いになるでしょうね。そうなると、過去に戻って歴史を変えるか、サノスからインフィニティ・ガントレットを奪ってもう一度、指パッチンかなんかして、世界を改変させるしか方法がないわけです。

しかし監督のルッソ兄弟はこっちの読みをはるかに超えてくるでしょうから、どう予想を裏切ってくれるかも楽しみです。

ここで気になるのがアベンジャ-ズの初期のメンバー6人が生き残っていること。これは偶然なのか?・・・6人のオリジナル・アベンジャーズに6つのインフィニティ・ストーン。各ストーンが一人一人を導く、という驚愕の展開もあるかもです。

前作の序盤ではサノスに殺されるという、まさかの展開でファンの涙を誘ったロキですが、彼は人をも欺く神、もしかすると死すら偽造かも。また敵に渡したストーンも本物とは限らないのでは。原作ではインフィニティ・ガントレットを巡る戦いで、ネビュラが重要な役割を果たすのです。

 

本作ではネビゥラがどうなるのかに注目したい。それでも「マイティ・ソー/バトルロイヤル」で大ファンになった女戦士ヴァルキリーと、「ドクター・ストレンジ」の兄弟子ウォンが、サノスによる死滅を逃れて生存していたことが判明。地味だが戦闘力は高い2人が、意外な活躍を見せるかもです。

そして、「キャプテン・マーベル」の役割とは、絶大な宇宙のパワーをその身に宿し、フューリーが最後の切り札としてとっていたキャプテン・マーベル。彼女なら単身でサノスを倒せる可能性は大だ。しかし戦いの目的がサノスを殺すことではなく、世界を取り戻すものだとしたら、彼女の最強のパワーはどう生かされるのか?

映画ではスーパーマンもびっくりの圧倒的な強さだったので、「彼女さえいてくれれば、サノスなんてへっちゃら」だと言いたくもなるが、それだと3時間もの上映は必要ないだろうに。

だが、「インフィニティ・ウォー」には登場せず、「アントマン&ワスプ」で超ミクロ世界=量子世界にいたため、消滅を免れたアントマン。ミシェール・ファイファーが演じるジャネットが、“量子世界の中にはタイム・ボルテックス(時間の渦)がある”と警告しており、その名前からしてここを使えばタイム・トラベルが出来るのでは?このタイム・ボルテックスを通って時間を遡り、サノスがインフィニティ・ストーンを手に入れる前の時代に行けば、彼の野望を阻止できるのではないかと。

そして、生き残ったヒーローたちが、揃いの白いスーツを着て、何処かへ向かおうとしているシーンでは、トニー・スタークの姿があることから、彼が宇宙漂流から生還しことが分かるのだが、なんとキャプテン・マーベルが宇宙の果てまで行き連れて帰ったというのだ。

彼らが来ている白いスーツが「アントマン&ワスプ」のゴーストのスーツに似ていることから、ヒーローたちは元気を取り戻したトニー・スタークが、制作したタイム・ボルテックスの渦巻く量子世界に向かい、タイムタラベルを決行することになる。ここで、アントマンが試しに何度もタイムタラベルを繰り返すのが面白かった。

これは日本に向けてのサービスと思われるシーンが、ホークアイことバートンが黒いフードを被り、刀を使って真田広之のヤクザと戦っているのが見れる。でも、家族を殺されるという設定もあったので、ブラック・ウィドウが犠牲になることで、ホークアイが家族と再会できることになる。

そして、キャプテン・アメリカが「アベンジャーズ」1作目のコスチュームで、NYの戦いで街を襲ったエイリアン部族チタウリとのアクションが再現される。時空を超えて「エンドゲーム」とリンクをするNYの戦い。そもそも生き残ったアベンジャーズの主な顔ぶれが、“NYの戦い”のメンバーだったことを考えるとNYの戦いが大きな意味を持つのだろう。

かつてのヒーロー映画では、世界の危機を救うのはいつだってイケメンの白人ヒーローだった。でもMCUに登場するヒーローたちは、いろんな意味においてもずっと個性的なのだ。

様々な境遇を持つキャラクターたちが、時にはお互いの意見をぶつけ合いながら、相手を尊ぶことを学んで成長していく。白人も黒人も、大きな人も、小さな人も、アライグマも、木の枝も、見た目の違いは一切関係ないのだ。そんな「多様性」の精神こそは、MCUの物語世界のもっとも核となるメッセージであります。これからのMCUの作品に期待したい。

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シャザム! ★★★・5

2019年04月29日 | アクション映画ーサ行

DCコミックスの異色スーパーヒーローを映画化した痛快アクション・コメディ。ひょんなことからスーパーパワーを手に入れ、ヒーローマニアの友人とその力で悪ふざけを繰り返していた少年が、真の敵を前にスーパーヒーローとして目覚めていく姿をコミカルなタッチで描き出す。主演はザカリー・リーヴァイ、共演にアッシャー・エンジェル、ジャック・ディラン・グレイザー、マーク・ストロング。監督は「ライト/オフ」「アナベル 死霊人形の誕生」のデヴィッド・F・サンドバーグ。

あらすじ:身寄りのない孤独な里子の少年ビリー・バットソン。ある日突然、謎の魔術師に“選ばれし者”と認められ、スーパーパワーを授けられる。魔術師に言われたとおり“シャザム”と唱えると、本当に筋肉ムキムキのスーパーヒーローに変身してしまうのだった。さっそく同じ里子でヒーローオタクのフレディといろいろな能力を試し始めるビリー。しかし見た目は大人のヒーローでも、中身は思春期真っ只中の少年のまま。フレディと一緒に悪ノリ全開で、せっかくのスーパーパワーを無意味なことにばかり使ってはしゃいでいた。ところがそこへ、彼のスーパーパワーを狙う謎の科学者Dr.シヴァナが現われ、フレディがさらわれてしまう。大切な仲間と街を守るため、ヒーローとしてDr.シヴァナに立ち向かっていくビリーだったが…。

<感想>見た目はオトナ、中身はコドモって日本の代表的なアニメ「名探偵コナン」と真逆な感じだが。ちょっとは期待はしていたが、“ダサかわ”ヒーロー、笑えるだけじゃなく最高にグッときます。 ギャグ、アクション、ノリ、予想外の「エモい」ドラマ……人々がエンターテインメントに求めるものが全て備わっており、見ている間中、とにかくずっと面白いのには間違いない。

ある日突然、運命の導きにより、魔導士シャザム(ジャイモン・フンスー)、なぞの魔術師から魔法の力を与えられた。「シャザム(SHAZAM)」とは、S=ソロモンの知恵、H=ヘラクラスの剛力、A=アトラスのスタミナ、Z=ゼウスの万能、A=アキレスの勇気、M=マーキューリーの神速、という6つの力をあわせもつ、地上最強の存在に変身するのだった。

扮しているのは、「マイティ・ソー」シリーズでファンドラル役を演じたザカリー・リーヴァイ。少年のビリーには、アッシャー・エンジェルが扮している。

誰だって、異世界に呼ばれて魔法の力を授けてもらうことを夢見ているのだ。しかしだ、ビリーは未成年なのに、コンビニでビールを買って飲むという無茶ぶりに驚く。そして、変身能力を授業をさぼるために使うし、中身は子供のままで成長しないのがダメなのだ。

一緒に住んでいる里子たちの家族の中にフレディという少年がいる。彼はスーパーヒーローのオタクであり、生まれつき足に障害のあるフレディは、自在に空を飛び回る力を夢見る少年なのだ。だから、ビリーが羨ましくて、パワーの無駄遣いをしているのを怒るのだ。

始めは自分の本当の母親を探しに翻弄するが、見つかってみると母親は自分を捨てたのが分かる。それからビリーは人助けに精を出すが、フレディにシャザムの力を試してみてはと言われる。

コンビニ強盗に遭遇する2人、ビリーがシャザムに変身をして強盗の銃弾を浴びるも、拳銃の銃弾を弾き飛ばす強靭なボディ、もちろん顔面もだ。

それにだ、電撃ビームを発する“稲妻ハンド”は、攻撃だけでなく携帯の充電も可能だった。ビリーがシャザムに変身して手に入れた力に、全力ではしゃぎまくる姿には爆笑の連続でした。バスケス家の家族との交流に自分の居場所を見出すビリー。

マーク・ストロングがDr.シヴァナを演じて、彼は本当はシャザムになりたかったのに、夢が叶わず自分で魔術を取得して、眼球の中に「七つの大罪」という魔物を閉じ込めて復讐を始めるのだ。絶対にシャザムを殺す気でいるのだ。

だが、ビリーも馬鹿ではない。兄弟たちにスーパーパワーを身に着けさせて、変身させる。つまりシャザムと同じパワーを持つスーパーマンが6人も登場するのだ。これは日本の“ウルトラマン兄弟”かよって思ってしまった。

そして、七つの大罪の悪魔の化身たちと戦うわけ。この魔物たちにはグロイ感じで恐ろしいが、それでもファンタジー要素があるので大丈夫。

それと忘れてはならないのが、イモムシの存在である。冒頭でもちょっと出てはいるが、ラストでもサデウス・サド・シヴァナ博士の所へ出て来るのだ。意味ありげに蠢く「イモムシ」は古参のヴィランのMr.マインドである。要注意なイモムシちゃんである。

本作では、何と言っても子供がスーパーヒーローになるってことが面白い。それに家族の問題では、家族は選べないのが世間の常識だが、この映画の中では自分で選べるというメッセージが込められている。

シャザムはこの先、他のDCヒーローとも絡んでいく可能性もあり、シリアスなバットマン、立派な大人のスーパーマン、豪快オレ様のアクアマンたちと、中身は少年のシャザムがどう絡んでいくか楽しみだし、ワンダーウーマンに興奮しちゃうシャザムなんて観てみたいですよね。

 

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あなたはまだ帰ってこない ★★・5

2019年04月28日 | アクション映画ーア行

マルグリット・デュラスの自伝的小説『苦悩』を「海の上のピアニスト」「ザ・ダンサー」のメラニー・ティエリー主演で映画化した戦時下ドラマ。ナチス占領下のパリを舞台に、ゲシュタポに連行された夫の奪還のために、いつしか身も心もぼろぼろになっていくマルグリットの苦悩と愛の葛藤を描く。共演はブノワ・マジメル、バンジャマン・ビオレ。監督は日本での劇場公開は本作が初となるエマニュエル・フィンケル。

あらすじ:1944年6月、ナチス占領下のパリ。作家になったばかりの30歳のマルグリット・デュラスは、夫のロベールとともにレジスタンスの一員として活動していた。ところがある日、ロベールがゲシュタポに捕まり、どこかへ連れ去られてしまう。夫の情報を得ようと、パリのナチス本部に日参するマルグリット。やがてそんな彼女にゲシュタポの手先となって働く刑事ラビエが近づいてくる。ロベールの情報をエサに彼女との逢瀬を迫るラビエ。マルグリットの愛人でレジスタンスの同志ディオニスは、ラビエを警戒しながらも情報を引き出すチャンスととらえ、2人の逢瀬を許すのだったが…。

<感想>わたしは待つ。それがわたしの愛の姿――。第二次世界大戦時、ナチス占領下ノパリを舞台に、ゲシュタボに逮捕された夫の帰還を待ち続ける女の愛と苦悩を描く。主演のマルグリット役を演じたのは「ザ・ダンサー」のメラニー・ティエリー。マルグリット・デュラスは映画「愛人/ラマン」の原作者としても知られているが、彼女には先鋭的な映像作家という、もう一つの顔があった。

監督としては「インディア・ソング」など十数本の作品を発表している。原作者のマルグリットの映画化すると、どうしてもこの女性のカラーに染まってしまう。占領下のレジスタンスをしていた女が、逮捕された夫の情報を聞き出すため、ゲシュタボの手先の男と逢瀬を重ねる物語となっているためか、何とも艶めかしいデュラス的になっていた。

何しろ、主人公のマルグリットをフレームの中に収めつつ、彼女の意識の流れのようなモノローグを重ねる映像と音声の構図もデュラス的なのだ。

ゲシュタボの手先ラビエにブノワ・マジメルが扮している。いつの間にかすっかりと貫禄がつき、時の流れを感じると共に、別人になったかのような容貌の変化をみせている。それでも、役柄を魅力的に見せる俳優としてはいい。

男たちの目線が女として美しいマルグリットに群がるのだが、貞操を守りつつも、一人だけレジスタンスの同志ディオニスとは、密通を重ねて寝ているのだ。

やがて戦争も終結し、パリは解放され、戦時捕虜の帰還が始まるのだが、マルグリットの夫、ロベールは帰ってこないのだ。情報によると、ロベールは赤痢を患い死と戦っているというのだ。無事に帰って来るのを心待ちにするマルグリットの元に、フラフラになりながら、友人たちと一緒に戻って来た。

その後、夫のロベールは病気で死ぬかと思っていたが、その後の療養がよかったのか、元気になり海へみんなと行くようになるのだ。だが、かくも長き不在により、夫を愛していた苦悩に、マルグリットの夫を愛せなくなってしまっている苦悩。陰影をもって絡み合わせた演出が優雅でした。

 

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僕たちのラストステージ★★★・8

2019年04月27日 | アクション映画ーア行

「あなたを抱きしめる日まで」のスティーヴ・クーガンと「シカゴ」のジョン・C・ライリーが、伝説のお笑いコンビ“ローレル&ハーディ”の晩年を演じる伝記ドラマ。すでに過去の人となっていた2人が、英国で新人芸人並みの過酷なホール巡業を行っていた史実を基に、衝突を繰り返しながらも強い絆で結ばれた2人の友情の軌跡をユーモラスかつ哀愁あふれる筆致で綴る。監督は「フィルス」のジョン・S・ベアード。

あらすじ:1953年。スタン・ローレルとオリバー・ハーディは、“ローレル&ハーディ”としてハリウッドで一時代を築いた伝説のお笑いコンビ。しかしすっかり落ち目となり、2人は再起を期してイギリスでホール・ツアーを敢行することに。ところが用意されたホテルは2流で、小さなホールにもかかわらず客席はガラガラ。かつての栄光には程遠い試練が続く。それでもめげずにイギリス中を巡っていくスタンとオリバー。次第に観客も増え始め、ロンドンでの公演が決まったのを機に、アメリカに残してきたお互いの妻を呼び寄せる。少しずつ明るい兆しが見え始めたかに思われたローレル&ハーディだったが…。

<感想>アメリカのやせのスタン・ローレルと、でぶのオリヴァー・ハーディのコメディアンの2人組は、1927年から1950年まで、多くの長短編のサイレント映画に出演し、日本では極楽コンビとして親しまれ、トーキーの時代に入ってもなお歌って踊り、1950年代まで人気を保ったという。

ですが、失礼ながらこのコンビの名前は知らなかった。チャップリンの時代なんですね、彼と一緒に仕事をしたことがあると言うから、凄い人たちなんだと思いましたね。

お笑いコメディの王道というべきもので、日本ではドリフのコントや、コント55号の欽ちゃんたち、その後のお笑いコンビたちが、彼らのネタを繰り返し真似をして笑わせていたようにも思えました。とにかく、シンプルでありコメディの基本に乗っ取り、殆どが思った通りの流れにしかならない優等生コンビの2人でした。

客席がまばらな小さな劇場での舞台でも、家の2つのドアから交互に2人が、出たり入ったりするだけで、そのタイミングのずれでとめどなく笑わせる2人の定番のギャグの楽しさに笑い、感動する。あたかも一世紀前の時代にタイムスリップしたみたいな気分にとらわれた。

そして、痩せのローレルが舞台のネタの脚本をすべて書き、興行スタッフたちとの交渉などもすべて行っていることが分かる。一方のデブのハーディは、競馬が好きで、ロンドンの地下鉄ストランド駅から出て来ると、スポーツ新聞を買って目を通し、自分の買った馬券が外れたのを知りののしるといった具合。

ローレル&ハーディにそっくりの雰囲気を持ったスティーヴ・クーガンとジョン・C/ライリーがハリウッドのスタジオに登場し、6分間1カットで喜劇的な芝居をするオープニングには感動しました。

舞台はイギリスに移り、すでに過去の人となりかけた2人の感情を追っていくので、興味深く、新鮮でもあった。おまけに駅が舞台のコントも登場するし、そこで旅を絡められるのではないかという想いが頭をよぎる。

ですが、それは主演2人が織りなす絶妙なコンビぶりを眺めているうちに、途中からホテルの中へと、フロントでベルを取り合うシーンには、本当にニヤリとさせられた。

それから妻たちを、ニューヨークからロンドンに呼んでの、アイルランド公演の大成功の模様が描かれ観ていてほっとした。その妻たちを、タイプの違うシャーリー・ヘンダーソンとニナ・アリアンダが、闘志むき出しに珍コンビを競演するのも良かった。

しかしながら、デブのハーディが心臓発作を起こし、舞台に出るのは無理だということになるも、ローレルは他の誰ともコンビを組みたくないと言い張る。だから、ハーディをアメリカへ帰して公演は中止ということになるのだが。

病院でのハーディは、今までの息の合った相棒ローレルの気持ちを良く知っているので、最後の力を振り絞りながら、最後の舞台に立つのだった。

このシーンは観ていて、何時倒れるのかとハラハラしていたが、最後までやり遂げるハーディのプロ根性に涙せずにはいられない。

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バハールの涙★★★★

2019年04月24日 | アクション映画ーハ行

「彼女が消えた浜辺」「パターソン」のゴルシフテ・ファラハニが、IS(イスラミックステート)に奪われた息子を助け出すべく、女性武装部隊を結成して戦いの最前線に身を投じた女性を演じる戦場ドラマ。共演は「モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由」のエマニュエル・ベルコ。監督は「青い欲動」のエヴァ・ユッソン。

あらすじ:戦場で夫を亡くしたフランス人女性ジャーナリストのマチルドは、中東の紛争地域に入ると、女性だけの戦闘部隊を率いるバハールと出会い、彼女の戦いの日々に密着していく。愛する夫と息子と幸せな日々を送っていたクルド人女性弁護士のバハールだったが、ある日突然ISの襲撃を受け、自らは性奴隷として売られる一方、夫は殺され、息子をISの戦闘要員として連れ去られてしまう。やがて命からがら逃げ出したバハールは、息子を必ず取り戻すと誓い、女性武装部隊を結成すると自ら銃を手に立ち上がる。やがて彼女たちは、“女に殺された者は天国に行けない”と信じるISの戦闘員たちに恐れられる存在となっていくのだったが…。

<感想>対IS(イスラミックステート)レジスタンスの女性部隊の隊員バハールを演じたゴルシフテ・ファラハニの顔がとにかく美しくて素晴らしかった。埃にまみれてお化粧もなく、髪の毛のバサバサで唇がかさつき、それでも愁いを帯びつつも、確固とした意志の力を宿らせた眼差しがとにかく美しいのだ。

女性兵士のリーダー、バハールは「敵のISが殺したのは恐怖心」だと言う。夫を殺され息子を奪われ、性的奴隷としてたらい回しにされて、全てを失った女たちは、「女に殺されると天国へ行けない」と、信じているIS戦闘員たちの恐怖心を逆手にとり、男たち以上に大胆に戦うのだった。

しかし、全てを失ったと言いながらも、彼女たちが戦う理由には、少年兵としての戦闘訓練を強いられる子供たちの奪還があるからなのだ。

生きるとは、かくも哀しい。事実を語り伝えることで戦う、もう一人の女戦士、戦争記者のマチルドの存在が効いているのだ。彼女も夫を戦争で亡くし、娘とは離れ離れになり、自分も片目を失ってもなお、戦場の写真を撮りながら記事を書き、世界へと発信しているのだ。

女性たちの尊厳を取り戻す戦いという、絞り込みがテーマ主義に流れてはいるが、作品に明確な訴えをもたらしているのも事実であります。戦う側と報道する側、女と男、支配者と開放者、恐怖と勇気など、いくつもの二文法が図式的に配置されたこの作品を評価するのは難しい。でもそれらの最上位に君臨するのが、バハールを演じたゴルシフテ・ファラハニの顔なのだ。

まさに、今、言わなければ、描かなければという熱情に溢れていた。埃にまみれた服を着たまま、冷たいシャワーを浴びさせられ、何事かと思ったら、男たちの性の奴隷になることなのだ。それも、若い女を選び、そして、妊娠をして、大きなお腹を抱えて逃げ惑う女たち。

出産シーンもある。妊産婦とて、手に銃を持ち、何時、何時に敵が襲撃してくるか分からない。着の身着のままで逃げては、隠れて生きていると言う実感がわく。食料も不足しているし、睡眠だってゆっくりとは寝ていられない。生きるために、拉致された子供を救うためにも、男たちと同等に銃を持ち敵を戦うのだ。

国境を超えれば、この戦場から逃れられると、必死になって車に乗り目指すのだが、途中でも車が襲われるし、妊婦は産気づいて破水する。今にも出産が始まってもおかしくない。ここで子供を出産すれば、母親も赤子も殺されてしまうだろう。妊婦が呻きながらもかろうじて国境までたどり着く。そこで車から降りた途端に、地面に立ったまま出産する壮絶な場面には、それこそが女の闘いであり強さであることを示していた。無事に女の子が生まれた。この瞬間は、本当に祈らずにはいられなかった。

泣いてもなにも始まらない。立ち上がって戦うのだった。これは女たちの戦争映画であります。ですが、男たちのそれとは違うのは、戦闘時の顔が悲しげなことなのだ。

それからが、女性部隊が小学校のある所まで行くも、爆弾が仕掛けられてあり爆発する。息子が生きているのか心配なバハール。爆発で顔が埃で真っ白になりながら、土煙の中から男の子が走り寄って来る。そして抱き着く瞬間も、また涙が溢れてならない。

主人公の隊長と戦場ジャーナリストの、我が子への想い。それが重なり、最後の幻想となって切ないですね。こんなのってあるか、誰に怒鳴ったらいいのか、怒りが沸々と湧き上がって来るのだった。

 

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キングダム★★★★・5

2019年04月22日 | アクション映画ーカ行

中国の春秋戦国時代を舞台に、大将軍になるという夢を抱く戦災孤児の少年と、中華統一を目指す若き王(後の始皇帝)の物語を壮大なスケールで描く原泰久の大ヒット漫画を、「図書館戦争」「BLEACH」の佐藤信介監督が豪華俳優陣をキャストに迎えて実写映画化した歴史エンタテインメント大作。主演は「四月は君の嘘」「羊と鋼の森」の山崎賢人。共演に吉沢亮、長澤まさみ、橋本環奈、本郷奏多、高嶋政宏、要潤、大沢たかお。

あらすじ:紀元前245年、春秋戦国時代の秦。戦災孤児の少年・信と親友の漂は、天下の大将軍になることを夢みて剣術の鍛練に励んでいた。そんなある日、漂だけが王宮に召し上げられ、2人は別々の道を歩み始める。しかしその後、致命傷を負った漂が信の前に姿を現わし、地図を信に託して落命する。悲しみに暮れる信が地図の示す小屋にたどり着くと、そこには漂と瓜二つの男が静かに佇んでいた。男はクーデターを起こした弟・成キョウによって玉座を追われた秦の若き王・エイ政だった。漂がエイ政の身代わりで命を落としたことを知り、一度は激高した信だったが、エイ政の中華統一に懸ける信念と漂から託された遺志を受け止め、エイ政と行動を共にすることを決意する。こうして王宮奪還への過酷な戦いに身を投じていく信だったが…。

<感想>原作をまったく知らなかった私でも、『キングダム』が中国を舞台にした壮大なストーリーであることは知っている。そのため、「実写化」はかなり厳しいのではないかと疑ったのだが。ところがである、広大な原野での戦闘シーンや王宮セットなど、中国での大掛かりなロケが物語のスケール感になっていて、各キャラクターの衣装や、メイクも凝っているのだ。

壮大な背景に蟻のような人の大群は、なんか想像の中の『キングダム』っぽさがあった。キャスティングを知らなくともコスプレには見えなかったし。馬やエキストラの数にも感心した。特に王宮とか山の民の国とか、建築物に迫力がありますね。さすが中国でロケしただけはあると思った。

ただし、どうしても戦闘絵巻ふうの物語にこちらの気持ちが乗って行かず、観るというよりも人物やそのアクションを眺めている気分でもあった。

ですが、始めの主人公である信の山崎賢人は最高でした。鬼気迫る演技、ストイックに絞り込んだ体など……下僕の頃の信を完全再現していると言っても過言ではなく、作品に込める思いとプロフェッショナル魂を感じました。

そして、もう一人の主人公である政を演じた吉沢亮さんも、代えがきかないくらい存在感がありハマリ役でした。信の山崎賢人さん同様、いやそれ以上に完全なる政。吉沢亮さんの信の親友である漂(ひょう)役、王の政と2つの役を演じる難しさはあったに違いないが、違和感を微塵も感じさせないほどハマり役で素敵でした。

 

きっと貴方も、信と政を演じる2人に引き込まれて涙腺が緩んでしまうと思いますね。惚れてしまったと言っていいほどに、嬴政(えいせい)を演じた吉沢亮が、これがマジで嬴政であった! 冷静な言動の中にも確固とした熱い情熱が見え隠れし、それでいてあの高貴な佇まい、目が完全に政だった。

そして特別なのが、ズバリ、長澤まさみ演じる楊端和(ようたんわ)である。

山の神ともいえる楊端和が、王都奪還の戦闘シーンに入ったが最期、馬上の太もも、そして戦闘中の太ももと、いまだかつてここまで白く眩しい太ももがあっただろうか? 真面目な話、まさみが演じる楊端和の美しさと、抜群のスタイルからスラリと伸びる美しすぎる脚は、和製ワンダーウーマンと言ってもいいだろう。

そして誰もが気になるであろう、大沢たかおが演じる王騎(おうき)の貫禄ぶりである。かなり頑張って筋肉作りをしたであろう、体つきなんてほぼレスラーで、本人の努力がひしひしと伝わってくるかのようでした。

 

大沢たかおが演じる王騎は、コミック同様映画でも重要なキャラクターである。体のサイズやビジュアルは、素晴らしく王騎であったが、その王騎がしゃべり始めた瞬間、私は「えっ!?」と面喰らってしまった。王騎のオカマ口調がどうしてもすんなり入って来なかったのだ。原作の王騎がオカマ口調なので、映画の王騎がオカマ口調にしたのであろう。でも「ンフゥ♡」の溜息の度に “絶対に笑ってはいけない” 的な感覚に襲われたのは確かです。

そして、個人的良かったのは成蟜の本郷奏多。ずるがしこい弟の役、成蟜(せいきょう)を、本当にいい味を出していましたね。

しかし、全体を通して作品を見ると「良かった」という感想だが、当然ながら腑に落ちない部分もあった。橋本環奈の河了貂(かりょうてん)が可愛すぎて性別を隠すどころか完全に女性だったり、彼女の活躍するシーンなどが明瞭でなかったのも事実だ。

クライマックスは、城内に入り戦うシーンと、巨漢なラスボスのランカイを信が倒すシーンも見どころの一つといっていい。

無表情ながらも姿勢や所作に対する細やかな配慮によって、荘厳さを感じさせる独特のオーラを漂わせている吉沢亮。

それに漫画原作の映画化に再現性が求められがちだが、漫画の特性でもある“明確なビジョン”を超越したキャラクターを山崎賢人は実践して見せている。そして、脇役陣のキャラクターにも抜かりのないのも最高。よくぞやってくれたと感無量であります。ですが、1年に1本制作しても、完結するには十年以上を要する憂慮はあるのが心配です。

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多十郎殉愛記★★★

2019年04月20日 | アクション映画ータ行

「木枯し紋次郎」シリーズ、「極道の妻たち」シリーズなどの大ベテラン中島貞夫監督が、京都撮影所の伝統を次世代に伝えるべく20年ぶりに劇映画の監督を務め、自身初のちゃんばらに挑戦し撮り上げた時代劇。主演は「横道世之介」「悼む人」の高良健吾。共演に多部未華子、寺島進。

あらすじ:時は幕末。かつては長州で名うての剣士だった清川多十郎。とある事情で脱藩した今は、京都の貧乏長屋で小料理屋女将のおとよに世話を焼かれながら無為な日々を送っていた。そんなある日、故郷から腹違いの弟・数馬がやって来る。一方、浪人の取り締まりを強化していた京都見廻組にその存在を嗅ぎつけられてしまう多十郎だったが…。

<感想>“巨匠”中島貞夫監督20年ぶりの最新作。59年の映画人生を次世代に受け継いだ、日本映画史に残る新しい「ちゃんばら映画」が誕生した。中島監督の優れたチャンバラ映画の中の短篇時代劇を見た時から、次なる展開を期待していただけに、堂々たる長篇として実現したのは素直に嬉しかった。

しかも配役も豪華だし、中でも主演の高良健吾扮する剣の達人が、幕末のご時世、腕の立つのに人を斬る気が無いという設定も気が利いている。監督はフィルムで撮りたかったらしいが、映画館にはフィルムの映写機がない時代なので、仕方なくデジタル撮影をされたということだった。

中でも清川多十郎が住んでいた京都の貧乏長屋の人たちの関西弁のやりとりがユーモラスでとても魅力的でしたね。彼に惹かれるおとよが、なにくれとなく世話をやく長屋の住居と、その周囲の路地を捉えた画面もよかった。全部セットなのだが、それを映すショットがいかにもうらぶれた街の一角という、空気を醸し出しているのだ。

それに小料理屋女将のおとよに多部未華子が扮していて、店の用心棒の役目もしているし、恋仲の様子が伺われた。自分の弟が故郷から京都に住んでいる兄の清川多十郎を訪ねてくるも、取り方たちに囲まれて目を斬られてしまい、おとよに頼んで医者にみせて、逃げるようにと指示をする。

おとよが、自分の故郷の高雄へ逃げる途中で、取り方たちに囲まれてしまい、もう逃げきれないことを悟る。

始めは、多十郎ものんびりと着物の柄を描く仕事をしていたが、食い扶ちにも困り果て、故郷長州藩から来ていた伊藤様から、多十郎の剣の腕を見込んで、京都にいる長州藩の侍たちの後継人として京都見廻組の相手をしてくれないかと頼まれる。

見せ場は、迫りくる竹林での、大勢の京都見廻組の取り方たちを切り捨てながら、逃げる高良健吾が人を斬るということに慣れていないので、どうしても躊躇してしまう場面もある。弟に言う言葉も「生きて、生きて、生きて、この世の中を見定めてくれ」という多十郎のセリフがある。

これは、多十郎の立ち廻りが「人を斬る」ためのものではなく、愛する女性と弟の数馬を逃がすための時間稼ぎのチャンバラだというのだ。

以前に観た、熊切和嘉監督が手掛けた「武曲 MUKOKU」も、人を斬るのが嫌だという侍がいたが、この作品もそのような感じであり、最後までバッタバッタと人を斬り捨てるというシーンは無かった。だから、取り押さえられて終わりである。取り方には、吉本興業の芸人たちの力を借りたそうです。そういえば、観たことのある取り方もいた。

ただし、問題は弟を護る為の殺陣、というコンセプトが何か煮え切らないのだ。凶暴さに欠けるというか。せめて騒動の発端となった2名のザコ町人役人はどうにかして懲らしめて欲しかった。音響も無音のところのあったが、時代劇に相応しい感じで中々良かった。

京都見廻組の取り方の親分として、寺島進が扮していたが、多十郎との一対一の闘いも迫力があってよいのだが、多十郎の勝利で良かったのではないかと思えた。

つい、時代劇で見慣れたと言えば、その季節のバックの景色と相まって、岡田准一の「散り椿」殺陣の見事さに見惚れてしまうのに、高良健吾の時代劇「多十郎殉愛記」、これはちょっと惜しい気もしました。

 

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ビューティフル・ボーイ★★★・5

2019年04月18日 | アクション映画ーハ行

優等生で心優しい青年が、ふとしたきっかけからドラッグに溺れ、治療と再発を繰り返し、依存克服までに8年を要した苦闘の日々を、彼を支え続けた家族との関係を通して描いた感動の実話ドラマ。音楽ライターの父親デヴィッド・シェフと、現在は作家や脚本家として活躍する息子ニックそれぞれが綴り、ともに全米でベストセラーとなった2冊の回顧録を映画化。主演は「君の名前で僕を呼んで」のティモシー・シャラメと「フォックスキャッチャー」「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」のスティーヴ・カレル。共演にモーラ・ティアニー、エイミー・ライアン。監督は「オーバー・ザ・ブルースカイ」のフェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン。

あらすじ:優等生でスポーツ万能な学生ニック。父デヴィッドにとっては自慢の息子であり、父と再婚相手カレンの間に生まれた幼い弟と妹にとっても良き兄だった彼は、ふとしたはずみでドラッグに手を出してしまう。最初は軽い気持ちだったが、気づいたときには底なしの泥沼から抜け出せなくなっていた。そんなニックの深刻な薬物依存を知ったデヴィッドは、息子の更正を信じて彼のリハビリを懸命にサポートするのだったが…。

<感想>エンディングで、「薬物過剰摂取は 50歳以下の米国人の死因1位」という文字に驚いた。日本では有名人はすぐに薬物で逮捕されると、名前が上げられ知れ渡るが、悲しいかなアメリカほど薬物で死亡記事が報道されることは無いと思う。

ドラッグ依存症に苦しむ息子・ニックを演じるのは、『君の名前で僕を呼んで』で年上の男に惹かれる美しくも聡明な少年を演じたティモシー・シャラメ。麗しいルックスだけじゃなく、名門高校の演劇科で学んだ確かな演技力も注目を集めた作品です。タイトルの「ビューティフル・ボーイ」は、そんな彼の繊細でエモーショナルな芝居に、最後まで惹きつけられるヒューマンドラマである。

実話ということで、製作はブラッド・ピットが代表を務め、『ムーンライト』や『それでも夜は明ける』などを手掛けたプランBエンターテインメント。ブラッド本人もプロデュースを手掛けている。

父親にはスティーヴ・カレルが扮していて、音楽ライターとして活躍するデヴィッドが頭を悩ませているのは、かつては成績優秀で健康的だった息子ニックのこと。離婚をして新しい家族と暮らしているとは言え、父親と息子の関係は良好なはずだったのに、けれどもニックはあらゆるドラッグに手を出し、後戻りが出来ないほどの依存症になってしまっていた。

更生施設に入っても、何度も再発を繰り返してしまうニックと、どうにかして息子のニックを救い出したいと奔走する父親。彼らの終わりの見えない日々が生々しいタッチで描かれている。

主人公のティモシー・シャラメは、家族にとっての自慢の“ビューティフル・ボーイ”であろうとするニックの葛藤や、ドラッグの誘惑に負けてしまう少年の揺らぎを細やかに体現していた。家族の愛とサポートによって再生していく姿が観る者の胸を熱くします。

ニックの実の母親に、エイミー・ライアンが扮しており、デヴィッドと別れてからはLAで暮らしており、再婚相手と共にニックを支えてあげたいと思っているのだが、どうしてもニックは父親に頼りっきりになってしまう。

デヴィッドの再婚相手であるカレンには、モーラー・ティアニが扮していて、画家であり、彼との間に息子と娘をもうける。息子のニックとの関係に悩む夫を支え、ニックの善き理解者であろうとしている。どちらかと言うと、実の母親よりも、ニックは継母のカレンに親しみを感じているようだ。まだ幼い弟や妹とも仲良く遊び、良き兄として頑張っているニック。

息子に何度も裏切られようが決して諦めずに、最善の道を模索する父親のスティーヴ・カレル。「40歳の童貞男」で脚光を浴び、「フォックスキャッチャー」でオスカー候補になるなど、コメディからシリアスな作品まで幅広く活躍する硬軟自在の演技派俳優である。途中で投げ出しそうになりながらも、息子ニックとの距離感に悩みながら、温かくも厳しく息子をサポートしようとする父親をリアルに演じている。やはり肉親が一番の支えであり、薬物中毒者の心の支えにもなっていると思う。この映画を観て、つくづくと両親の有難さに触れ、大きな愛に包まれているニックが羨ましくなりましたね。

原作はデヴィッド・シェフとニック・シェフによる2冊の著書。13回に及んだ依存症再発と7つもの治療センターを訪れた経験を、父と息子それぞれの視点で描き出した回顧録であります。8年間もかけてドラッグ依存という底なしの地獄から生還した赤裸々なノンフィクションを、1本の映画の脚本として自らまとめ上げている。ニックは現在、Netflixのドラマ「13の理由」の脚本家として活躍中です。

 

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ハロウィン★★★

2019年04月17日 | アクション映画ーハ行

 

鬼才ジョン・カーペンター監督によるスラッシャー・ホラー映画の金字塔「ハロウィン」(1978)の直接の続編として製作されたホラー作品。ジョン・カーペンター自ら製作総指揮を務め、40年の時を経て再び対峙する殺人鬼“ブギーマン”ことマイケル・マイヤーズと、事件の唯一の生き残りローリー・ストロードの対決の行方を描く。主演は再びローリー・ストロードを演じるジェイミー・リー・カーティス。共演にジュディ・グリア、アンディ・マティチャック。監督は「スモーキング・ハイ」「ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~」のデヴィッド・ゴードン・グリーン。

あらすじ:2018年。2人のジャーナリストが40年前のハロウィンの夜に、殺人鬼マイケル・マイヤーズによって引き起こされた凄惨な事件の真相を追っていた。2人は事件の唯一の生存者であるローリー・ストロードへのインタビューを敢行するが、頑なな彼女から何も聞き出すことはできなかった。しかしローリーは、40年前のトラウマを抱えたまま、再びマイケルが姿を現わすと確信し、彼を迎え撃つ入念な準備をしていた。娘のカレンも孫娘のアリソンも、そんなローリーの警告に耳を貸そうとはしなかった。そして迎えたハロウィン前夜、精神病院に監禁されているはずのマイケルが再び街に解き放たれてしまうのだったが…。

<感想>「IT」に次ぐ人気を記録した理由は、何といっても超怖いブギーマン! 無言で無音で神出鬼没、振り向くといる! そして出会ったら必ず殺されて死ぬということだ。ハロウィンの夜、何の罪もない少女たちがブギーマンの仮面をつけたマイケル・マイヤーズに襲われる。それがトラウマとなってローリーは家庭生活も破綻してしまうのだった。

何だか「ターミネーター2」のような話なのだが、マイケルという怪物の存在によって、ローリーことジェイミ・リー・カーティスもまた、彼の討伐に取り憑かれた怪物となってしまったという設定が素晴らしかった。

この物語もそう、殺人鬼のマイケルの狂気が感染してしまい、憎しみが増して人生を狂わされてゆく。しかし、マイケルがいなくなったら、マイケルに取り憑かれているローリーもまた生きていけなくなるのでは、などと考えさせられる。

マイケルを研究する精神科医や仮面を突き付けて取材をするジャーナリストの男女たちが、精神病院から移送される途中に事故でバスが横転し、そこから逃げ出したマイケル。

自由になったマイケルに連続して殺されるのはまだしも、40年もの間、武装をして怯えながら暮らし、マイケルの出現を待つローリーの物語は、あまりにも暗すぎる。登場する男性すべてが頼りなくて、警察官たちもまるっきり怖がってダメで、その警官もブギーマンに変身するというおバカな奴もいた。

ジェイミ・リー・カーティスのアクションが凄くて、2階から転落したのに瞬時に姿を消したり、マイケルの不気味なシーンを彼女が再現するあたりも、怪物化に拍車をかけているようで良かった。ローリーの娘に、孫娘の3人だけがマイケルと戦うシーンも、ハラハラさせているし、その音楽も中々素晴らしい。

それに、マイケルの小道具(かなづち、包丁、ナタなど)を活用して、衝撃的なシーンへの段取りを丁寧に積み上げていく構成もいい。

ローリーの家の地下室に逃げ込む孫娘、絶対に地下室にも来るというシーンにも恐怖で驚かされ、「お婆ちゃん助けて」という孫娘の叫び声に、こうして2人の殺る気を見せつけて迎える対決シーンには燃えましたね。

ブギーマンの“恐怖”の一つ、それは「コミュニケーションが不可能」ということ。仮面とつけている為なのか何も言葉を発しないのだ。そのくせ目が合うとガチで襲い掛かってくるのが恐ろしい。つまり、説得による話し合いがハナから無理なのだ。精神病棟から脱走したマイケルは、医者もさじを投げた“異常”な存在であり、人間としての常識は、一切通用しないのだ。

シリーズの生みの親である鬼才ジョン・カーペンターが、製作総指揮と音楽を担当し、「パラノーマル・アクティビティ」「ゲット・アウト」の製作スタジオが名を連ねているなど、映画ファン的にもアツいポイントが盛りだくさん。恐怖、ホラー映画とはいえ、そんなに怖くないし、誰でもが“怖楽しい”作品だと思う。ホラーでよくある「ダッシュで襲ってくる」とかはない。ブギーマンは真逆で、ゆっくりと後ろから近づいてくるから怖すぎるのだ。

ブギーマンの正体も感情も素性も不明、なんと“弱点”も不明なのだ。ローリーが、銃でマイケルを銃殺したようだが、頭を撃ったのならいいが、身体だったらまだ生きているようだった。だが、40年間もの間にローリーは、家を改造して地下室にマイケルを押し込めて、ガスバーナーがあちこちに張めぐされており、火を付けて大爆発を起こし、地下室に閉じ込められたら、絶対に生きて帰れないようにしたのだった。ですが、ひょっとして、「不死身」なのでは、というウワサもあるのだから、生きているかもしれませんね。私は、もうこの回で終わって欲しいですけど。

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