パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

カンフー・キッド★★

2018年04月15日 | DVD作品ーか行

人生に必要なことは、すべてジャッキーから学んだ―。カンフーマスターに憧れる少年。導くは、アクションスター、ジャッキー・チェン。ジャッキーの真骨頂、カンフーアクションが炸裂!

あらすじ:北京生まれの16歳の少年チャン・イーシャンは、幼い頃に両親とともに移り住んだインドネシアで暮らしている。彼はジャッキー・チェンの大ファンで、カンフーをこよなく愛し、武術学校へと進学する。しかし、外国育ちで中国語が下手なため、いつもクラスメートにからかわれていた。ある日、イーシャンの中国語を何とかしようと、祖母は彼を生まれ故郷の北京の実家に送り出す。意気揚々と旅立つイーシャン。彼はひそかに、北京で憧れのジャッキーに弟子入りしてカンフーの達人となり、同級生たちを見返してやろうと決心していたのだ。果たしてその計画は成功するのか―。ジャッキー・チェン主演!本人役で、アクションスター【ジャッキー・チェン】を演じる!ユー・ナン(『トゥヤーの結婚』)、ユン・チウ(『カンフーハッスル』)、ワン・シュエビン(「BEACH ビーチ」)らの人気俳優たちが豪華競演!

監督:ジャン・ピン、ファン・ガンリャン脚本:シュエン・フア、ウー・ジヤーミン

<感想>ジャッキー大好きです。このパッケージを見てレンタルしました。もちろん劇場未公開作品。もの凄いショックと騙された感じが拭いきれません。リメイク版の「ベスト・キッド」は、ウイル・スミスの息子ジェイデンくんが主役でよく頑張ったと思いますが、私にはジャッキー主演と言っても過言ではないくらい素晴らしかった。

しかし、この作品はパッケージを見ても分かるように、まるでパクリのような、というわけで残念ながらスクリーンで陽の目を見ることがなかった中国「カンフー・キッド」のB級品です。

主人公はインドネシアに住む16歳の中国少年イーシャン。勉強は(とりわけ中国語)は苦手だが、カンフーはまあまあ得意で、尊敬するジャッキー・チェンに弟子入りしたいと願っているんですね。そんなある日、ジャッキーが北京でロケをしていると知り、イーシャンは口のうるさくて苦手な祖母の家に帰省すると、嘘をついて北京へ出発。必死にジャッキーを探しまわるものの、誘拐されたり、警察沙汰に巻き込まれたり、・・・。

すれ違いを繰り返す彼に、ジャキーとの対面の機会が訪れるのか?・・・。と中盤あたりでジャッキーが出てくるものとばかり期待して見ていたのに、一向に顔を見せず、これは最初っからジャッキーファン向けに、名前だけ大きく見出しに出して惹きつけるパクリ作戦だったと気がつくまでじっと画面を見つめていました。

このイーシャンという少年は、華僑の息子、つまりいいとこのボンボンで、目上の者を敬わず、礼儀にも欠けている世間知らずである。こういう少年は世間にはいくらでもいるわけで、これってよくよく考えると「酔拳」、「蛇拳」など初期作品でジャッキーが得意としていたキャラに、似てなくもない。

根拠のない自信だけで走り回ったあげく、ガツンと鼻っ柱を折られるのもそっくりだ。こんな具合に生意気な一方で、ジャッキーを目の前にして涙目になるのだから、イーシャンも子供らしくて好感がもてますね。

「ベスト・キッド」のジェイデン・スミスよりは年上だが、ある意味彼より正しく“キッド”なのだ。ジャッキー・チェンも最後に映画の撮影という設定で現れ、ほんのちょこっとだけどね、ここでは気合いの入った武術の立ち回りを披露してくれます。

2018年DVD鑑賞作品・・・2アクション・アドベンチャーランキング

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ゲーム・オブ・デス★★★

2017年10月04日 | DVD作品ーか行
仲間たちの裏切りにあいながらも正義を貫き、孤独な戦いに身を投じるCIA工作員の姿を描くスパイ・アクション。出演は、「ブレイド」シリーズのウェズリー・スナイプス、「デス・プルーフinグラインドハウス」のゾーイ・ベル。監督は、「ラヴブラインド あなただけ恋しくて」を手掛けたジョルジオ・セラフィーニ。
あらすじ:貧しい町の教会を訪れたマーカス(ウェズリー・スナイプス)は、神父に大金の詰まったバッグを渡す。地域のために役立ててほしいと申し出るマーカスに、神父は彼の素性や金の出所を尋ねる。神父に促されたマーカスは、自らの過去を語り始める。CIAの秘密工作員だったマーカスは、国に忠誠を誓い、命令されるままに表沙汰にならない暗殺にかかわってきた。そんなマーカスに、新しいミッションが下される。

それはCIAも一切関知しないという極秘任務で、アフリカのゲリラに武器を流す死の商人スミス(ロバート・ダヴィ)の組織に潜入し、彼の背後で資金を提供している投資会社レッドベイル社を壊滅させるというものだった。
マーカスは、仲間のフローリア(ゾーイ・ベル)、ザンダー(ゲイリー・ダニエルズ)らとともにターゲットのスミスに接触を図る。しかしそこには、スミスの突然の心臓発作、潜入した病院で始まる乱闘、そして莫大な富を前にした仲間の裏切りという、マーカスが予想もしなかった展開が待ち受けていた。マーカスは仲間と正義の間で葛藤しながら、孤独な戦いに突き進んでいく。

<感想>「ブレイド」シリーズのウェズリー・スナイプス主演のハード・アクションもの。最近観ていないなぁ~と思っていたら、そういえば「エクスペンダブルズ3、ワールドミッション 」(2014)に出ていたんだよね。
2010年11月27日公開の作品。今回は、正義を貫くCIAの捜査官がたった一人で巨大な悪の組織に立ち向かう。っていうといかにもカッコいいですよね、だが物語はCIAの秘密工作員同士が、自分たちの仕事が馬鹿馬鹿しくなり悪の組織の大金を、一人1000万ドルづつ分け前に、CIAの組織を裏切って巨大武器産業の会社の金庫に押し入り、金を巻き上げるという筋立て。いかにも在り来たりな展開が読めそう。
CIAの工作員のマーカスが、武器商人スミスのボディーガードとして極秘任務についていると、その仕事の会社の金庫の金を狙って仲間のザンダーが先頭に、女工作員のフローリアがマーカスを殺そうと戦いってくるも、仲間に入ろうと誘われるがマーカスを殺すのが目的なのだ。

だが、やはり正義のマーカスの腕の方が上で、見せ場のマーシャル・アーツの決め技で、鍛えた身体(今回はスーツ姿で脱ぎません)でビシ、バシと相手の首をネジって殺し、最後のザンダーとの屋上での戦いもスナイプスの勝ちという早業。

悪役の死の商人スミスのロバート・ダヴィは、戦うどころか心臓病でベットの上とか、車椅子であまり貫録なし。それとレッドベイル社の警備員たちは、CIAの工作員の拳銃ですぐに撃たれてしまい出番なしで、社長も最初は頑張るもフローリアのナイフが首に刺さりあっけなく死ぬ。
しかし、現役のCIA工作員が金欲しさに警備員とか看護婦とか秘書とかを、せっかく鍛えたマーシャル・アーツの技使って気絶させるくらいにしておけばいいものを、拳銃で簡単に撃ち殺すのはね、普通の人殺すのも考えものだよ。何か冒頭で筋書きが読めてしまって、つまんなかった。

冒頭の公園でバスケの練習を見ていたマーカスが、神父さんの後を付けて教会に入り、持っていたお金を貧しい地域の人たちや子どもたちの役に立てて下さいと言うところから始まる。ウェズリー・スナイプスが実刑判決禁固3年の刑で、刑務所行きが確定したそうな。この作品のように、正義の主役を張ったら天下一品なのに、税金をきちんと払って下さいな。

追記:[シネマトゥデイ映画ニュース] 虚偽の税金申告で有罪となり、刑務所行きが確定したウェズリー・スナイプスが12月9日までに入所するよう命ぜられた。2008年4月に実刑判決を受けたウェズリーは、「禁固3年は理不尽」との理由で上告し、収監を2年間延ばしたが、先日収監が決定。一度は刑務所に向かっているとまで報じられたが、彼の弁護士が、自由の身である時間を少しでも延ばそうと、もう一度上訴する申請をするために保釈期間の延長を求めたが、これが却下されたとのこと。

2017年DVD鑑賞作品・・・12映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング/

クリステン・スチュワート、ロストガール★★

2016年12月20日 | DVD作品ーか行
『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part1』をはじめ、『トワイライト』シリーズのベラ役で一躍スターダムにのし上がり、今や若手No.1女優となったクリステン・スチュワート。他の様々な作品に出演しつつも、どことなくお嬢様イメージの強かった彼女だが、だいぶ前にDVDが発売となった映画『ロストガール』では、何と10代のストリッパー役に果敢に挑戦している。
あらすじ:娘を亡くした中年男ダグ。彼は仕事で訪れたニューオリンズで、娘と同じ年頃のマロニーと出会う。10代ながら身寄りもなく、ストリップと売春で生計を立てているという彼女を、放っておけないダグは、「体の関係はナシ」という条件で金を払い、更生させようとするが、・・・。(作品資料より)

<感想>劇場未公開作品。「ブランケット&マクレーン」に続いて監督2作目となるジェイク・スコットは、巨匠リドリー・スコットの息子。本作では「トワイライト」シリーズの若手女優クリステン・スチュワートが主演に、「ザ・ソプラノズ」のジェームズ・ガンドルフィーニと、「ザ・ファイター」のメリッサ・レオというベテラン演技派が共演した感動のヒューマンドラマ。原題が「Welcome to the Rileys」ライリー家にようこそって、平凡なタイトル。だからなのか、邦題とパッケージを目立つようにしたのですね。
「トワイライト」シリーズで一躍トップスターに躍り出たクリステンでしたが、最近はあまりハリウッド映画では観ることができません。たまに未公開のDVDで発見するのですが、もっと活躍して欲しい女優さんです。
娘を交通事故で亡くし、それ以来妻は外出することを嫌い、一歩も外へ出ない。そんな奥さんに愛想をつかし、近場のレストランの女と浮気をしていて、仕事でニューオリンズへ一緒に行こうと誘う。家の中から出たがらない奥さんは、そんなことになっているとは気付いていない。だが、その浮気相手の女が急死する。

仕方なく仕事仲間と一緒にニューオリンズへと、そこでストリッパーのマロニーと出会う。クリステン・スチュワートが10代の娼婦役に、親の愛を知らずに育ち、売春で生計を立てているストリッパーという役を、影のある荒んだアバズレ女の表情を見せながら、ダンスも披露する。
そのマロニーを見て、亡くなった自分の娘に似ていることから、生活の面倒をみるようになるのだが、彼女にしてみればテイのいいパトロンと思っている。アパートを借りているのだが、部屋の中は汚いし、洗濯物も、キッチンの荒い物も、それに一番汚かったのがトイレ。やはり女性は、台所とトイレは奇麗にしないとね。
掃除用具を買い求め、太めの中年おじさんが、自らトイレ掃除をする姿には感心しました。そんなおじさんの姿を見ても素知らぬふりの彼女。普通の娘のように清潔にして、言葉使いも汚い言葉を使うなと叱るも、うるさい「あんたは父親じゃない」と、けんもほろろだ。
中々帰ってこない夫からの電話、暫くこっちにいると言う。さては女でも出来たのだろうと、やっと家から外へ出る決心をする妻。車の運転もあっちへぶつけ、こっちへぶつけと危ない。それでもやっと夫のいるニューオリンズまでやってきた。
妻のそんな勇気に驚く夫は、妻を迎えに行きマロニーを紹介するのだが、亡くなった娘みたいな女と一緒に住んでいるのを見て怒ってしまう。それでも、夫の話を聞き、自分も力になろうと決心する奥さん。
女は女の体の悩みとか、ダグに言えなかったことを相談するマロニー。洋服や下着を買いに行き食事をして、家族のように見えるのだが、・・・いつまでもそんな生活が続くわけもなく、またもや売春で警察に捕まるマロニー。その帰り道、「私は娘じゃないわ、今さら無理」と逃げる彼女。
仕方なく夫婦は帰ることに、お隣さんに彼女に渡してくれと、お金とスーツケースを預けて。それから2週間後に、彼女から電話が、「お金ありがとう、これからラスベガスへ行く」と言う。
夫婦が娘にしてあげた親切は、彼女に自分の意思で人生も変われるんだという、勇気と希望を持たせたのですね。これで立ち直って真面目に働けばいいのだが、どうでしょうね。クリステンのストリップシーンは見られませんが、それでもヤンキー姉ちゃんぶりを発揮しての演技には、「ハマっているんじゃない」と感じましたね。
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CAGED -監禁-<未>★★

2016年11月28日 | DVD作品ーか行
拉致された男女が3人、2つの檻、目的は不明ーー/究極のサバイバル・シチュエーション・スリラー登場!トラウマ×監禁×恐怖!あなたの神経を極限状態に追い込む!
あらすじ:旧ユーゴスラビアの紛争地帯。キャロル(ゾー・フェリックス)は国際救援で派遣された医師。この度任期を終えたので、同僚の男性医師2人マティアス(エリック・サヴァン)、サミール(アリ・エルマレ)と一緒に長距離ドライブの旅に出ることに。途中、地雷撤去中のため道が封鎖されており、迂回するか解除されるまで待つように足止めされてしまう。
3人は回り道する方を選ぶが、やはり道に迷ってしまう。不安な気持ちのまま道なき道を進んで行くと、突然、覆面姿の武装した男たちに襲われてしまうー武装グループは3人を目隠しし拉致すると、謎のアジトへと運びこむ。そして男1人と男女2人に分けて2つの檻に監禁。定期的に医者らしき男(フィリップ・クラジャック)がきて、脈を診る。負傷した者は手当をされるが、身代金の要求等は一切なく、ただ檻の中に放置されるだけだった。奴らの目的は一体何なのか!?果たして、彼らはここから脱出することが出来るのだろうか!
出演:ゾー・フェリックス/エリック・サヴァン/アリ・エルマレほか
監督:ヤン・ゴズラン脚本:ヤン・ゴズラン 2010年フランス(Amazonより)
<感想>劇場未公開作品。拉致監禁ものというと、拷問され痛めつけられる主人公が描かれますが、これはそういうものではなく、何者かに拉致監禁された後、殺されるわけでもなく、ひたすら薄暗い独房のような檻のなかで放置されます。ですので、一人足に銃弾をあびた男は、手当を受けて医者もいるんですね。食事は残飯のようなものを与えられ、生かされているといっていいでしょう、これは。
数日後に、別の檻の中に入っていた男が連れていかれ、内臓を切り開かれて台車に載せられ帰って来て、犬の餌にされたようです。それに続いて、同僚のサミールも臓器を取られ、犬の餌となるのを見てゾッとします。
このようなサバイバル・シチュエーション・スリラーというと、必ず女性が最後に活躍してここから脱出に成功するというお話の展開がお決まりですよね。この作品もご多分にもれずそういう展開になって行きます。出ている女優さんも有名じゃないので、そんなに盛り上がることはありませんから。
でもこの女性は、少女時代に野犬に襲われ友達を失った犬に対しての恐怖のトラウマがあります。音響は犬が吠える声がうるさく響き渡ります。
どうにかしてここから脱出したいキャロルは、自分が臓器を取られる番になり連れて行かれた汚い手術室で、医者が一人だったので、手首に結わえられたベルトを外して医者に飛びかかり、ナイフで殺してしまう。
そこから出て、一度独房へ戻り仲間に必ず助けにくるからと言い、外へ檻のカギを切る枝切りバサミを取りに行くのです。それには、あの大嫌いな犬の部屋を通り抜けなければならず、犬に吠えられながらも克服してキッチンへと、そこにはデブのおばさんが猪をさばいているところで、そのデブおばさんも殺してしまう。
キャロルという女性は、もの凄く強い意志を持っていて、こういう女性が監禁された場所から脱走するなんて考えられません。ですがやり遂げるのですね。それに少女も監禁されていたのですよ。昔のトラウマの犬から友達を救えなかったことを悔やみ、今度こそは少女だけでも助けようと頑張るわけ。
足に怪我をしている男と少女を連れて脱出に成功するも、追いかけてくる男たちに捕まるマティアス。キャロルと少女は森の中へ逃げ込み、ひたすら逃げるのですが、犬が追いかけてくる。そこからは、まさにハラハラの展開で、これでは捕まってしまうかもしれないと思ってしまった。
森の中ではあぶなく地雷を踏みそうになるキャロル、その地雷を利用して犬をおびき寄せる作戦が成功した時には、見ていて「ヤッター」という気分。それでもそこからが、とうもろこし畑に逃げ込むのですが、執拗に追いかけてくる男たち。
フランス版の監禁ホラーものですが、時間が短いので見れましたね。それに最後に、キャロルと少女が助かって良かった。臓器売買の物語だったのですが、その辺が上手く表現されてないので、ただ監禁から脱走の物語ですね。それでも面白かったです。
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かげろう ★★★

2016年08月09日 | DVD作品ーか行
さまよえる魂が出会った束の間の夢の世界。カンヌ映画祭常連の監督と主演女優が組んで、2003年のコンペ部門に出品されたのが本作。
物語:第二次世界大戦最中の1940年、戦火を逃れてパリから南ヘ向かう人々の列を、ナチス・ドイツ空軍の機銃掃射が容赦なく襲う。
幼い息子と娘を連れた未亡人のオデール(エマニエル・ベアール)は、恐怖と疲労から半ば放心状態で立ち往生してしまう。
そこへ突如現れた見知らぬ若者(ギャスパー・ウリエル)が親子を窮地から救い出す。イヴァンと名乗る若者は、オデールたちを安全な森の奥へ誘う。空き家となっている他人の屋敷でオデール親子とイヴァンの奇妙な共同生活が始まるのだった…。

<感想>「かげろう」という邦題は、うまく付けたものだと思う。何故かと言うと、ひっそりと悲しいこの作品を的確に表現しているから。1940年6月、ドイツ軍に攻勢をかけられ陥落寸前のパリから脱出した母親と二人の子供、未亡人のオデール(エマニエル・ベアール)が、南へ逃れようとする市民たちが街道につくる長い長い列で、身動きがとれなくなった状態からこの映画は始まります。
そこに、ドイツ軍機が現れて空爆、という、これまでのテシネ監督作品にはなかった大掛かりなスペクタルに驚かされる。が、攻撃から救ってくれた少年(ギャスパー・ウリエル)と共に、親子が金色の麦畑を抜けて、森の中の屋敷へ逃げ込むあたりから、物語は少しずつ変化していく。
フランス人気作家ジル・ペロー原作を「かなり自由に脚色させてもらった」と言うテシネ監督自身の言葉からも伺えるように、空き家となっていた屋敷が舞台となり、外界から遮断されてからの展開は、監督が原作を自分の世界に引き寄せた感が強いと思う。
電話もなく、時計も止まったまま、日々は異空間のように静かである。なのに、常に緊張感が漂う。13歳の息子と7歳の娘を持つヒロインの夫は、戦死しており、サバイバル能力に長けた得体の知れない少年に対して、彼女が抱く警戒と依存がないままになった心の揺れが、その場にいる全員に伝染していくのである。
喪失感と不安、強い拒絶に遭うことで憎しみに転じる憧れ、無知が引き起こす悲しみ。戦争中だからというよりも、いつの世でも我々の生活と隣り合わせにある悲劇をさりげなく、微妙な表現で描いている。

特に、いくつもの禁忌をはらんだヒロインとイヴァンと名乗る若者のラブシーンの醸し出す切なさは感動的です。美しいベアールと、過去を何も語らず狂気や粗暴さを垣間見せる謎の少年を演じたウリエルの輝きについては言うまでもありません。
ベアールは疲弊しきった未亡人から、子どもたちを正しく導こうと奮闘する母親、成熟したおとなの美しさで17歳の孤独な青年を魅了する女まで、ひとりの人間の持つ複雑でアンバランスな様々な顔を見せてくれる。
そのベアールと堂々と渡り合うのは、フランス映画界期待の新星ギャスパー・ウリエル。彼が演じる粗野だが幼さの残る青年は、不遜なまでのサバイバル能力を発揮しながらも、精神的な脆さを隠し切れない。
彼らは別々の世界からの哀しい逃亡者で、束の間、外界から遮断された夢の楽園で至福の時を過ごすが、否応無く残酷な現実へと引き戻されてしまう。
名匠アンドレ・テシネがつきつける現実の厳しさは、深くずっしりと心に残る。
異様な空気に侵食されていく子供を演じた子役2人の、熱演も言うまでも有りません。エマニュエル・ベアールの相手を演じた、ギャスパー・ウリエル(2003年では19歳)は2001年の「ジェヴォーダンの獣」で映画デビューを果たし、続いて「ロング・エンゲージメント」では、オドレイ・トトゥと共演している。「ハンニバルライジング」ではコン・リーと共演して、今や年上キラーとして愛され、美貌と才能で注目されているギャスパー。これからが楽しみですね。
2016年DVD鑑賞作品・・・57映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

かけがえのない人 ★★★

2016年07月29日 | DVD作品ーか行
「きみに読む物語」の原作者ニコラス・スパークスのベストセラー小説を、「M:i:III」のミシェル・モナハンと「X-MEN」シリーズのジェームズ・マースデン共演で描いたラブストリー。高校時代に深く愛し合いながらも、ある事情から離ればなれになった男女の20年ぶりの再会と恋の行方を、現在と過去を交互に描きながら追う。監督は「終着駅 トルストイ最後の旅」「モネ・ゲーム」のマイケル・ホフマン。
あらすじ:アメリカ・ルイジアナ州ののどかな町。石油採掘基地の爆発事故でかろうじて助かったドーソン(ジェームズ・マースデン)は、「物事には全て意味がある」と考え始める。そんなとき、友人のタックがこの世を去る。ドーソンは、20年前に起きた事件により別れることになった高校時代の恋人アマンダ(ミシェル・モナハン)と共に、タックの遺言を実行することになる。

<感想>運命を織り上げていくニコラス・スパークスの原作を、ベタベタになり過ぎないで、落ち着いたタッチで映画化されていた。この巧みなラブストーリーを見ると、原作者が女性に人気があるのだと納得できる。

ですが、主演男優が物語の前後半を違う俳優が演じるのに違和感を感じた。化粧とかで年齢の取り方を感じさせることもできたのに。こうも体系と顔が違った俳優を使用するとは、高校生のルーク・ブレイシー(「X-ミッション」(15)では潜入捜査官役を演じている)が若き日を演じるのだが、21年後に再会すると「X-MEN」シリーズのジェームズ・マースデンに変わっているのだ。マースデンにまったく似ておらず、そもそも顔の系統が違うのだ。その大胆な配役には驚いた。

これは物語の都合上に、ワイルド&セクシー系を紹介したかったということなのか。そんな混乱がありつつも、全体の描写は丁寧でロマンチックな気分になれるので良しとしましょう。


主人公の男女が大人になった現在と、高校生のころの2つの時代が舞台なのだが、金持ちの娘アマンダと、父も兄も犯罪者という荒んだ環境の中で辛い人生を送るジェームズ・マースデンが恋に落ちるわけ。若いころのアマンダにはリアナ・リベラトが、はにかんだような可愛らしい笑顔が素敵。
勇気をもって生きる彼にアマンダが惹かれ、ドーソンもまた彼女の素直な性格を愛した。もちろんアマンダの両親は反対で、結婚なんて飛んでもなく、ドーソンは父親と兄の虐めで家出をし、一人暮らしの老人タックの家に居候する。
そんな中、若い二人は恋に落ち恋愛し、アマンダは妊娠をしてしまう。そのことを彼に伝えられずにいたのだが、だが、その老人の家にも父親と兄が押しかけてきて、乱暴を働き父親を殴ってしまい挙句に誤って一緒に行った友人を殺してしまい、刑務所へ入ってしまうドーソン。

頑なに会いにくるアマンダの面会を断りつづけるドーソン、アマンダは女の子を生むも、その子供は病死してしまう。その後は、父親のススメで別の男と結婚してしまう。
ドーソンの方は刑務所を出て、石油採掘基地で働くのだが、爆発事故と高校生のころに世話になったタッグ老人が亡くなったことで、故郷へと帰る。そして、タック老人の遺言で2人に譲られた別荘で、久しぶりにアマンダと再会する。
もう二度と会うことはないと、それぞれの人生を歩んできた2人の心に、かつての想いでが蘇り、また2人は結ばれるのだが。

それでも要領を得ない回想部分がダラダラと続くかと思えば、ラストに出てくる悪の兄弟に父親たち、銃で殺される主人公。その主人公の心臓が、ヒロインアマンダの息子の心臓移植に使用されるとは。「そんなことあるの」という中盤以降の展開に失笑してしまう。
運命のなすところならば、人がいくら死のうがかまわないのか。というような物語の作法に驚きつつも、ドーソンの心臓が我が子の心臓になり、いつまでも2人は一緒ということなのか。何ともメルヘンチックで物悲しい。

2016年DVD鑑賞作品・・・53映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

かけひきは、恋のはじまり ★★★

2016年06月08日 | DVD作品ーか行
「グットナイト&グットラック」等で監督としても評価の高いジョージ・クルーニー。彼が監督・主演を務めた本作は、構想15年以上という念願の企画を実現したラブストーリー。
物語:1925年のアメリカ。ドッジ(クルーニー)は、アメリカン・フットボールのプロチームのキャプテン。だが、創設間もないアメフトのプロリーグには、観客が集まらず危機的状況に陥っていた。
追い込まれたドッジは、大衆の人気を博しているカレッジ・フットボール界のスターで、“弾丸”の異名を持つカーター(クラシンスキー)をチームに獲得する。
一方、第一次世界大戦の英雄でもあるカーターの暴露記事の執筆を命じられた、女性記者レクシー(ゼルウィガー)。
彼女は、人気選手の密着記事を書くと偽り、チームに同行取材する。そんなレクシーに、ドッジは一目で心を惹かれ、カーターもまた恋心を抱くようになる。
やがて、レクシーはスクープをモノにするが・・・。(作品資料より)
<感想>ビリー・ワイルダー監督等による、20世紀前半の名作コメディにオマージュを捧げるクラシカルな作風は、軽やかで中々お洒落です。

洗練された衣装や美術、「カーズ」などのピクサー作品で知られるランディ・ニューマンの楽曲など、隅々まで行き届いたセンスのよさは、いかにもジョージ・クルーニー好みならではですね。
他愛のない筋立てなんですが、そこは監督も兼ねる才人クルーニー、まぁ~よくしゃべることといったら、もちろん相手のゼルウィガーも黙ってないし、延々と続くこの二人の丁々発止のセリフのやり取りが面白いです。
ところで原題は「レザーヘッド」。これは、昔アメフト選手が皮のヘッドギアを被っていたので、そこから選手の呼び名となったそうです。

でもね、最初見たとき、ラグビーの試合だと思ったのよね。この当時では、現在のようなアメフトの選手のユニフォーム姿とまったく違うから、勘違いしちゃたのよね(笑)
それから、チームの名前が「ブルドッグ」って言うの、マスコットのワンコがブルドッグでしょ!面白かったのがドッジとレクシーのキスシーンなんです。その頃の口紅ってキスすると相手の唇も真っ赤になってしまうっていうのが、ジョークなんでしょうけどコメディらしくて良かったですよん。
そして、警官に追われている中、警官の制服に着替えて逃げるシーンではどこで着替えたのかしらこの2人とも思いましたがね。
それから、禁酒法時代に時代設定して潜りバーでの飲酒とか、新オーナーが、次々と新たなルールで規制をかけていくのに対して、それに従ったゲームのつまらなさや、我慢した末にドッジが反則作戦に出る快感など・・・。

ラストの試合のシーンで、グランドが雨でグチャグチャの泥だらけで、選手たちが転げまわるものだから、敵か見方か見分けがつかない。
ハンサムボーイのカーターに仕掛ける罠など、ゲームの内容も、こんなのアリって、あっそうか、ルールがないのね、納得!て感じでしたわ。
それにしても、この種の映画になると、どうしてもキャスティングの良し悪しで評価が出てくるのではないかしら。その点ではクルーニーの狙いどおり、主役は自ら演じるしかなかったのだろうし、相手役のゼルウィガーも適役で、セリフもユーモアと機知に富んで退屈しないし、言うことなしなんですよね。
以前に付き合っていたお二人さんだものね、意気が合うのは間違いありませんから(笑)ただし、いくら1925年の話とはいえ、当時の映画スタイルまま現代の観客に訴えようというのは、少々無理があるのではないかしら?・・・とも思いました。

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コルシカン・ファイル★★★

2016年04月09日 | DVD作品ーか行
新聞『カナール・アンシェネ』などの諷刺漫画家ぺティヨンが描く「ジャックパルメール」シリーズの一つの同名映画版。挿入歌にはポリフォニーもあり、タワーニャ(Tavagna)が映画に出演しながら名曲「バルバラ・ヴルトゥーナ(Barbara furtuna)」も歌っている。コルシカ犬(ウ・ゴルシーヌ)も大活躍。
あらすじ:ジャック・パーマ-(クリスチャン・クラヴィエ)は、パリで活躍する私立探偵。事務所のマークになっているブルドッグ同様、食い付いたら離さない名うての探偵として、毎日パリの町中をあちこち飛び回っています。そんなある日、ジャックの元に公証人から新しい依頼が舞い込みます。
公証人ダルジャン氏の依頼内容は、コルシカ島に住んでいるアンジュ・レオーニ(ジャン・レノ)という男性を探し出し、彼に遺産相続の不動産登記証書を手渡して欲しい、というものでした。ただし手掛りは殆どゼロ。コルシカ行きは初めてだけど楽勝だと言いながら、自信に満ちた表情で依頼を引き受けるジャックに、ダルジャン氏は「コルシカ人は過激で秘密主義だ。彼らの生活習慣は、我々フランス人と大違いだ」という意味深長な言葉を残して去ってきます。
コルシカ島に着いたジャックは、早速、唯一の手掛りであるレオーニの故郷という町へ向かう事に。しかし「アンジュ・レオーニ」という名前を口にした途端、山道であるにもかかわらずタクシーは彼を残して走り去ってしまいます。ひとり歩いて町に辿り着いたものの、どこへ行っても冷たい視線。邪険な扱い。会話すらまともにしてもらえません。

それもそのはず、実はレオーニの正体は、コルシカ島民族主義グループのリーダーで、フランス政府はもとより警察が血眼になって探している男だったのです。そんな事情などつゆ知らず、ジャックは宿の階下にある居酒屋で、島民達と夜通し歌ったり飲んだり大騒ぎ。少しは島に打ち解けたかなと思ったのも束の間、いきなり覆面の男達に拉致されてしまいます。
何とその覆面の男こそ、アンジュ・レオーニ本人。しかし彼は、自身の正体を隠したまま、何故レオーニを探しているのかジャックに尋問します。
そこへ突然、別の民族主義グループが乱入、一発触発といった雰囲気になります。警察が現れ、争いを鎮静化してくれたと思ったジャックでしたが、何故か身柄を拘束されてしまいます。
あろうことかテロリストと勘違いされたのです。わけのわからないまま、逮捕されそうになったジャックでしたが、何とか誤解が解け、その上運良く、レオーニが以前アジャクシオという町にいたという情報も得ます。

アジャクシオへ向かったジャックでしたが、着くや否や再び拉致されてしまう羽目に。相次ぐ拉致騒動、爆破騒ぎ、そして謎の美女レア(カテリーナ・ムリノ)との出会い…。想像を超える事態に、さすがのジャックもお手上げ寸前。そして苦心の末、ようやくレオーニに出会えたのも束の間、事態は彼の運命をも飲み込み、大きく転がり始めます。ジャックの運命は!?彼は無事任務を終え、パリに戻る事が出来るのでしょうか!?
監督 アラン・ベルベリアン
出演 クリスチャン・クラヴィエ(ジャック・パルメール)、ジャン・レノ(アンジュ・レオニ)、カテリーナ・ムリノ(レア)

<感想>映画の舞台は地中海西部、ジェノバ湾の南に浮かぶフランス領の島、コルシカ島。地中海ではシチリア(伊)、サルディーニャ(伊)、キプロスに続き、4番目に大きい島なのですが、この島(コルシカン)がとにかく美しく、重要な見どころとなっています。
1768年にジェノバからフランスに割譲されましたが、それまでの700年余りはイタリア配下にあったので、住民も文化もイタリアの影響が強く、その複雑な歴史的、民族的背景から、自治権を要求する運動が、今も活発に起こっています。
なので、劇中に登場する民族主義グループやテロ事件といった、きな臭い話は実際にある話なのです。でもそこは脚本の力で、暗さを微塵も感じさせない、明るく陽気な作品に仕上がっています。勿論、作品の放つそういった社会的メッセージも大切ですが、フランスでありながら、異国を感じさせるコルシカ島の素晴らしさをチェックしながら見ると、楽しさも倍増しますね。

例えば、コルシカ犬“コルシーヌ”、民族を語り歌う男声合唱「ポリフォニー」、「ミルト」という植物を原料にした食後酒、コルシカ語等、コルシカ独特のものが数多く登場。また、羊やヤギの飼養、オリーブやブドウ、柑橘類といった農業、葉巻きの生産等が島民の生業なので、美味しそうなサラミや生ハムといった肉加工品、ワインやリキュール、そして葉巻きも、たっぷり映画の中に登場して堪能出来ます。
温暖な地中海式気候区に属しているから、保養地として人気があるのも見れば納得。もう、どんなガイドブックを見るより、コルシカの魅力が詰まっています。
タイトルのイメージとは異なり、中身はコメディです。地中海に浮かぶコルシカ島に、人を探しにやってきたパリの探偵が、地元の頑固なおっさんたちや、のどかな独立運動家たちにまきこまれてしまう、というストーリーです。コルシカってこんなとこだよ!って、それだけをネタにしている話なんだけどね、・・・。

ャン・レノが主役のクレジットになっているが、実際は彼と「おかしなおかしな訪問者」などでも共演したクリスチャン・クラヴィエの気の弱い探偵役が話の中心なので、ジャン・レノの役はたいして大きくはないです。このフランスを代表する、ふたりの“ちょい悪オヤジ”が、タッグを組んで生み出した作品、それが「コルシカン・ファイル」です。
話は途中から人探しとは無関係な方向に進展、気がつけばなぜかダメダメ探偵のロマンスになってしまっている。コルシカ島の実力者というジャン・レノの役も、最後までなにをやりたいか意味不明。

この映画のジャン・レノは何か魅力がないですね。おまけに、フランスのコメディにありがちな、ポイントをはずしたギャグばかりでは、見ている側としてはツマラナイですね。クリスチャン・クラビエとジャン・レノは、楽しそうに演技をしていましたね?、でも、本人たちは楽しそうなのですが、見ているほうまでは、楽しさがあまり伝わってこないですね。コルシカ島の美しい砂浜、島全体を見下ろす崖の上のお屋敷、さらに島のホテルなど景色を眺めるのには、楽しめる作品でした。

2016年DVD鑑賞作品・・・28映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

コンテンダー ★★★

2016年04月07日 | DVD作品ーか行
2010年に起こったメキシコ湾原油流出事故を題材に、この事故を利用して自らのステップアップを目論んだ政治家が、思わぬ罠に陥っていくさまを描いたニコラス・ケイジ主演の政治サスペンス。共演はコニー・ニールセン、サラ・ポールソン、ピーター・フォンダ。監督は、これまでプロデューサーとして活躍し、本作が長編初監督となるオースティン・スターク。
あらすじ:BP社による原油流出事故に苦しむルイジアナの沿岸住民救済のために立ち上がった下院議員コリン・プライス。無名だった彼は一躍注目を集め、次の選挙では念願の上院への進出が現実味を帯びてくる。俄然やる気を見せるコリンだったが、不倫スキャンダルが発覚、一夜にしてキャリアも妻も失い、政治家生命の危機を迎える。それでも元市長の父の助言を得て、再起に向けて動き出すコリンだったが…。

<感想>この映画は地方では上映しませんでした。ニコちゃんの作品は大好きなのでかかさず観賞していますが、最近は何分とニコちゃん映画は地方まではこないので、DVDで観ることにしています。

この作品は実話だそうで、主人公の下院議員コリン・プライスを演じているニコちゃんなんですが、演説は立派なもので民衆に評価を得て拍手喝采です。
しかしながら、彼にはアル中に浮気癖があり、ルイジアナの沿岸住民救済のために奔走している中、黒人のチアガールと浮気をしてしまうんです。その女性は、猟師の妻で地元ではバレバレであり、弁護士の美人な奥さん(コニー・ニールセン)にも知られてしまう。

セックススキャンダルが世間にばれてしまい、困ったニコちゃんですね。下半身は別物と言う男性、最近では日本でも乙武さんが数人の女性と不倫している騒動が持ち上がり、彼も参議院出馬を狙っている候補だったのに、不倫スキャンダルがマスコミに取り上げられても別に悪びれずに、妻が許してくれたから不倫したと、男たるもの妻一人じゃ物足りないんだとばかりに大見得切ってましたね。

そして、こちらのニコちゃんも、奥さんにエレベーターの中での情事の写真を見せつけられて、誤っても許してもらえず、家を出ることに。寂しさのあまりに、またもや酒を飲み売春婦を買うし、挙句の果てには、自分の会社の秘書ケイトとも寝てしまうんですね。
これも奥さんにバレてしまい、言い訳がきかずに離婚をすることになります。それでも懲りずに、今度は本気だとばかりに秘書のケイトと再婚しようと話し合います。ケイトは2人の子持ちで、夫とは別居中。

ころが、ニコちゃんの元市長の父親(ピーター・フォンダ)が、癌の末期で手術をすることになり、それが手遅れで亡くなってしまう。ケイトと再婚をしようと計画していたニコちゃん、電話をかけると、ケイトの夫がいて仲直りをしたというのだ。
もうどうしようもなくなるニコちゃん。そこへ天の助けか、妻が離婚をしたくないと言ってきた。弁護士でもある綺麗な妻とは、この際仲直りをして、辞職をしてしまった下院議員をまた選挙で立候補しようと決心する。

それにしても、どこの国でもこういう下半身がだらしない男がいるんだと、でも仕事には熱く燃え、人望もあり、選挙のスポンサーもついて当選するのだから、捨てたもんじゃない。このキャスティングは、ニコちゃんにピッタリな役回りでしたね。
2016年DVD鑑賞作品・・・25映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

消えたフェルメールを探して★★★

2016年03月19日 | DVD作品ーか行
ボストンの美術館から、フェルメールの作品が盗まれた。人気と希少性で美術史に名をとどろかせる画家である。誰がどこへ持ち去ったのか。盗難絵画探偵が行方を追う。
現存するフェルメールの作品35店。しかし、『合奏』と題された1点だけは、誰も見ることができない…。
あらすじ:1990年春、ボストンにあるイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館に警察官に扮した二人が侵入し、アメリカの美術品盗難史上最高額5億ドル相当(当時)の美術品13点を盗んだ。レンブラントの『ガリラヤの海の嵐』、そしてフェルメール―遺されているたった35作のうちのひとつ、『合奏』である。
ガードナー美術館は、500万ドルの懸賞金を出した。しかし時が経っても、どれひとつとして戻ったものはない。かつて名作のあった場所には、空の額だけがかけられている。いったい誰が何の目的で盗んだのか。
盗難事件に関わった者として、アイルランド系地下組織の大物や美術品泥棒から米国上院議員、元大統領の名までが挙げられ、日本人コレクターによる依頼だという説もあったという。
手がかりは些細な情報と、これまでの探偵稼業で培ったコネクションのみ。ハロルド・スミスの捜索とともに、美術品犯罪の全貌が垣間見えてくる。
映画監督のレベッカ・ドレイファスは、少女の頃に『合奏』に出会い、その神秘的な美しさに圧倒された。

『合奏』の盗難を憂いたドレイファス監督は、世界的にも有名な絵画探偵ハロルド・スミスに電話した。彼女の留守電にスミスからの伝言が残っていた。
レベッカ、よく考えてみました。これは絶好の機会だと思います。
あの事件以来、絵の所在が気になって夜中でも目が覚める。この機会に絵の在りかを突き止めましょう。」
そして撮影は始まり、事件の真相に近づいていく。
この映画は、フェルメールの盗まれた絵画を、絵画探偵ハロルド・スミスが生涯をかけて犯人捜索にあたったドキュメンタリーである。(作品資料より)
<感想>絵画を愛する者たちにとって、とりわけフェルメールを愛する者たちにとっては、この損失は自分の悲しみのように感じられた。私には、映画で、あのスカーレット・ヨハンソンが演じた「真珠の耳飾の少女」が一番のお気に入りだが、実のところ「合奏」は知らなかった。左の絵画は、オランダのハーグ、マウリッツハイズ美術館に所蔵されている。
東京美術館で開催されていた「フェルメール展」は、残念ながら観にいけなかった。現在福島美術館で開催されている”フェルメール展”は観に行きたいですね。「合奏」というフェルメールの絵に魅せられた女性監督レベッカ・ドレイファス。少女のころに「合奏」に出会い、ガードナー美術館の小ぢんまりとしたスペースと共に、その神秘的な美しさに圧倒されたという。

そして、映画監督として、また語り手として、彼女はきわめて稀な犯罪物語に登場する17世紀のオランダの巨匠たちから、19世紀の貴婦人、イザベラ・スチュワート・ガードナー、また現代の詐欺師から、この事件にかかわりがあると報道された有罪者にも興味を持ったのでしょう。
ドレファス監督はまず、国際的な美術品窃盗の背景を知るために、絵画探偵のハロルド・スミスに依頼する。彼は常にフェード帽をかぶり、アイパッチをし、皮膚癌に侵された鼻を隠す為に、偽鼻をつけた礼儀正しい紳士である。ドレイファス監督は、スミスがガードナー美術館から盗まれたフェルメールを取り戻すために、犯人に近いとされている連中に迫っていく様子を撮ろうと狙ったのだと思う。

この作品は、絵画探偵ハロルド・スミスが主人公になって、と言うのは、彼は美術品を発見する業界ではきわめて明晰な頭脳を持った人間の一人で、これまでにも、合衆国での巨大な金塊の窃盗を含め、世界の多くの重大な窃盗事件を解決してきた男なのである。
高額の懸賞金が賭けられているにもかかわらず、これまでに誰も解明できずにいたこの事件を、スミスはこの映画をきっかけに新しい調査をすることによって、何らかの結果が出せるのではないかと思っていた。
盗まれた絵画がどうなったのか?・・・自分自身の手で突き止めて、おそらくは取り戻すべき時がきたのだと考えていたのではないかと思う。
スミスの取った戦略は、単純でありながらも経験に基づく的確なものであり、必ずこの事件のことを知るものが存在し、報酬を欲しがる者がいるだろうと、・・・。
スミスは絵画探偵であって、法の遂行者ではない。誰かを牢に入れたいのではなく、絵画を取り戻したいのだった。
様々なテレビや雑誌で、彼の追跡を取り上げられてもらい、ほんの数週間でこの戦略は効果を表わした。彼の24時間ホットラインは、密告の候補者や、フェルメールの絵を見たと主張する者たちの電話が鳴りっぱなしだったのである。
その後はボストンの地下社会のメンバーとの密会や、かつてのスコットランド・ヤードの探偵との会見、ターボチャージャーと呼ばれるしゃべり好きの密告者との面談など、二つの大陸を横断する壮大な旅となった。オスロで起こったムンクの絵画「叫び」盗難事件(2004年)は解決し、スコットランドのお城から2003年に盗まれたダビンチの「糸車の聖母」も戻ってきて、容疑者が逮捕された。
しかし、ボストンのガードナー美術館で1990年に起こった美術品盗難事件には、解決の糸口がまったくなく、盗まれたフェルメールやレンブラントの絵が戻ってくる可能性は極めて低い。

最後に、多くのテレビ番組では”事件現場”としてしか取り扱っていなかった、ガードナー美術館とそれを作り上げたガードナー夫人を、このドキュメンタリー映画は丁寧に追っている。
と言うより、この美術館が映画の陰の主役といってもいいかもしれませんね。
ガードナー美術館は、非常に美しい中庭と超一流のコレクションを持つ素晴らしい邸宅美術館で、レンブラントやフェルメールが盗まれてもその魅力は揺るがないでしょう。
このフェルメールの絵画は、「レースを編む女」パリのルーブル美術館所蔵です。
10年前にパリに観光旅行した時に、ルーブル美術館の5階だったと思いますが鑑賞しました。

2016年DVD鑑賞作品・・・19映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

コナン・ザ・バーバリアン★★★★

2016年03月06日 | DVD作品ーか行
作家ロバート・E・ハワードによって創り上げられ、80年にわたってポップ・カルチャーの伝説として君臨し続ける“コナン”を新たな解釈で再映画化。監督は「13日の金曜日(2009)」のマーカス・ニスペル。出演は『スターゲイト:アトランティス』のジェイソン・モモア、「G.I.ジョー」のレイチェル・ニコルズ、「アバター」のスティーヴン・ラング。
あらすじ:暗黒帝国アケロン族は、歴代王の骨を寄せ集めて作った仮面と、王の娘を生贄にして得た無敵の妖術で地獄から霊を召喚し、ハイボリアの民を支配するが、仮面はバーバリアンによって破壊され、その骨は各地に埋葬された。もしその仮面が復元されれば悪の魂が復活し、世界は再び闇に覆われ秩序を失う……。
各種族が戦いに明け暮れる先史時代、敵の剣に倒れた女戦士が自らの死と引き換えに男児コナンを出産する。11年後。コナンは小柄ながら戦意だけは人一倍強い少年に育った。

ある日、コナンの暮らす村がアケロン族の騎士カラー・ジム(スティーヴン・ラング)率いる一団に襲撃される。彼の目的は村に埋葬された古代王の骨の破片。その骨は強大な地獄の力を得る為の儀式に必要な最後の破片であった。父コリン(ロン・パールマン)の犠牲と引き換えに生き延びたコナンは、父を惨殺したアケロン族の騎士に復讐の憎悪を募らせる。
20年後、成長したコナン(ジェイソン・モモア)は、友人アルタスと共に“ホーネット号”を駆る義勇海賊を率いていた。立ち寄った港で偶然にも父が殺された時にカラーに同行していた男を発見。コナンは彼に近づき、父を殺したのはカラーで、現在ある女を“赤い森”で捜していることを聞き出す。(作品資料より)

<感想>日曜洋画劇場の常連として初期シュワルツェネッガーの出世作とも言うべき「コナン・ザ・グレート」(1982)。これは剣と魔法、そしておぞましい化け物たちが支配する太古の世界。悪の魔術師にして蛇の化身タルサ・ドゥームによって、両親を殺戮されたコナンの成長と、復讐の物語である。
と、物語はこれだけで済まされるのだが、シュワちゃんの説得力満載の筋肉モリモリだけでなく、脇を固めるRPG感のバリバリのパーティも見どころの一つであった。

そして、監督マーカス・ニスペルによって、超暴力、剣劇アクション映画3Dで蘇えった。シュワちゃんの映画より断然原作に近い本作は、物語の細かいツジツマなんか気にならないほどテンポがよく、次から次へとアクションが続く冒険活劇である。
二代目コナンのジェイソン・モモアは、アグレッシブというよりも、アメリカのポルノ男優にも通じるアバウトなムードを醸しだしているルックスだが、殺陣のスキルはなかなかのもので、さすがコナンに選ばれただけある。
旅の随所で発生する豪快な戦いの連続は、パワーだけでなくスピード感溢れるアクションで見応え十分ですから。「マッドマックス」&「北斗の剣」&「ブレード/刀」などのライクな世界観の中で、ひゃー、これってな、テイストの敵が続々登場するのもワクワクさせてくれます。
コナンの父親コリンを演じるのは、ロン・パールマン。このキャスティングになった時点で、今回のコナンは毛並みが素晴らしいことが保障されたものなのだが、他の俳優さん知らない人ばかりも困ったもんだ。
しかし、ラストの対決は、何となく拍子抜けしてしまったが、手足首鼻を切断しまくるゴアで、ブルータルな殺戮アクションの連続と、大量のおっぱいが投入された、これはマッチョ・アクション好きに限らず、やっぱりスクリーンで見るべき作品ですね。

2016年DVD鑑賞作品・・・14映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

CODE46 ★★★

2016年02月01日 | DVD作品ーか行
管理社会となった近未来で男女の違法となる恋愛を描いたSFラヴ・ストーリー。監督は「イン・ディス・ワールド」のマイケル・ウィンターボトム。脚本は「24アワー・パーティ・ピープル」のフランク・コトレル・ボイス。出演は「モーヴァン」「イン・アメリカ 三つの小さな願いごと」のサマンサ・モートン、「ミスティック・リバー」「ショーシャンクの空に」のティム・ロビンス、「ぼくの国、パパの国」のオム・プリ、「恋ごころ」のジャンヌ・バリバールほか。
あらすじ:環境破壊の進む近未来。徹底した管理社会となった世界は、様々な安全が保証される都市部と、果てしない砂漠が続く無法地帯を厳格に区別している。上海で、パペルと呼ばれる滞在許可証を審査・発行するスフィンクス社に勤めるマリア・ゴンザレス(サマンサ・モートン)は、26回目の誕生日を迎えようとしていた。
その頃、シアトルから違法パペルの調査員ウィリアム・ゲルド(ティム・ロビンス)がやってくる。彼はその犯人がマリアだと知るが、彼女に心惹かれたため、マリアをかばって管理者に虚偽の報告をする。

その夜、ウィリアムと食事に出かけたマリアは、動物学者デミアン(デイヴィッド・ファーム)に違法パペルを手渡す現場を彼にわざと目撃させる。マリアは法を犯してまで都市を飛び出し、自分の道を歩もうとする人々に共感して違法パペルを進呈してきたのだ。ウィリアムにとってそれは驚きであり、その日の早朝、彼はマリアと肉体関係を持つ。
そしてシアトルの家庭に戻ったばかりのウィリアムに、再び上海行きの命令が下される。スフィンクス社から再び違法パペルが発行されたのだ。デミアンは滞在先のインドで病死。マリアは市外にあるクリニックに移送され、法規46の違反により、記憶をすべて消されていた。
ウィリアムは衝撃と混乱のあまり、逃げ出そうと空港に向かう。しかしパペルの期限が切れていたため、出国拒否。ウィリアムはマリアに違法パペルの偽造を頼み、2人は外の世界へと旅立つ。再び愛し合う2人だったが、交通事故を起こし、ウィリアムはマリアとの記憶を消されて家族のもとに帰される。一方、マリアはそのまま無法地帯に追放されるのだった。(作品資料より)

<感想>だいぶ前に借りて来たもので、SFもの大好きでレンタルしてきたのはいいけれど、見てつまらなかったというラブストリーでした。人間の行動範囲が制約されている近未来都市を、現在の上海に見立てているも素敵な景観です。都市間の通行はバベルと呼ばれるパスポートを持つ人間にしか許されない。こう見て見ると「ガタカ」のような内容と似ている気もする。近未来都市の上海での、マリアとウィリアムとの刹那的で永遠の恋を描いた、マイケル・ウィンターボトム監督初挑戦のSFラブストーリーである。
記憶を消されても、再び惹かれ合ってしまう男と女の姿が描かれ、映画はマリアの独白に始まり、独白に終わる。そうこの映画全編がマリアの消されたはずの愛の記憶だったと気付いた瞬間に切なさが込み上げてきます。
互いが何者であるか知りながら運命的な恋に落ちる二人。しかしそれは極秘条例「CODE46」に反する行為であり、マリアはウィリアムの記憶を消されてしまう。
マリアという名前も象徴的ですね。お二人のどっぷりと浸かった愛の世界が、映像で艶めかしく映し出され、個人の自由も制限されている世界で、恋愛も、出産も適合か不適合なのかが求められるのに、この二人には何か惹き合う力が存在しているのでしょう。それは同じ遺伝子を持っているということで、SF的な要素も取り入れて良かったのですが、やはりラストが自分を忘れてしまったであろう男を、思い続ける彼女の想いが切ないですよね。

2016年DVD鑑賞作品・・・6映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

カリフォルニア・ダウン★★★

2016年01月07日 | DVD作品ーか行
ザ・ロックことドウェイン・ジョンソンを主演に迎え、カリフォルニアを襲う巨大地震の脅威を描くパニックアクション。同地に実在するサン・アンドレアス断層が通る場所を舞台に、ゴールデンゲートブリッジの崩壊やフーバーダムの決壊など、未曽有の災害に見舞われた人々の姿を映す。監督は、『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』でもドウェインと組んだブラッド・ペイトン。『スパイキッズ』シリーズなどのカーラ・グギーノ、『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』シリーズなどのアレクサンドラ・ダダリオらが共演。
あらすじ:巨大地震が発生し、猛烈な揺れに襲われたカリフォルニア。超高層ビル群やゴールデンゲートブリッジが次々と倒壊し、ロサンゼルスなどの大都市が相次いで壊滅。救難活動に奔走するレスキュー隊のパイロット、レイ(ドウェイン・ジョンソン)はサンフランシスコに残された娘(アレクサンドラ・ダダリオ)の救出に向かうが……。

<感想>地方では上映されなかった巨大地震の脅威を描くパニックアクション。一度は日本公開延期となったものの、世界各国の大ヒットを受け、急きょ解禁となったいわくつきの話題作である。
DVDで観たけれども、5年前のマグニチュード9の東北巨大地震と津波10メートルの災害映画であり、カリフォルニアの湾岸に押し寄せる津波10メートルと同じシーンや、地震によっての人災が多かった場面とかが現実と同じような映像だったので、思い出してしまいました。
マグニチュード9.6という観測史上最大の巨大地震に襲われたサンフランシスコを舞台に、高層ビルが倒壊し炎に包まれた街に取り残された娘を守るために、決死の救出に向かう父親の姿を描いているディザスターの大作です。

主人公のレスキュー隊のパイロット、レイを演じたドウェイン・ジョンソンは、適役でしたね。ですが、設定や物語による荒唐無稽なご都合主義さには呆れかえりますが、ヘリを飛ばしボートを操縦して、パラシュートで落下するシーンとか、スリル満点のレスキュー隊のヘリでの、冒頭の崖に引っかかっている車に、上空のヘリから下降するスタント救出シーンや、巨大な津波を小型のボートで波乗りに成功して、離婚間近の妻を助けたり、最愛の娘の過去と現在を映して家族愛を中心の展開は、かなりのハリウッド映画。

この未曾有の大参事に、主人公のレスキュー隊員は、妻と娘だけを救うために命を懸けるのだ。そこに違和感があった。
サンアンドレアス断層のズレで大地震と大陥没が起こり、その上巨大な津波が押し寄せてくるという設定。ポール・ジアマッティが演じるのは信用できる地震学者が、まずは「机の下に隠れろ!」とのたもうだ。その予知を勝手に全住民に発表する地震学者と、パンジャビのTVレポーターのアーチとの下りは、いかにもなハリウッド的な展開もコメディ調だ。

しかしながら、東北地方大地震の時の被災地への救出活動に奔走するレスキュー隊や、自衛隊、警察官の方々は、家族の安否すら知らされてなく、自分で調べようにもどうにもならない状態で、自分の家族よりも民間人の人命を尊重して救援活動をしていました。だから、この映画のように、レスキュー隊のパイロットであるレイが、家族のためだけに奔走して妻を助け娘を助ける映像には、感動とかは起きずに、ただただ、CGとは言え、こんなふうに津波が押し寄せて来て、ビル群を破壊して、人々は逃げ惑うばかりを映しだし、感動ものとしては評価できませんでした。

それでも、CGとかは見応えがあり、父親が離婚届けをまだ出していないが、別れた妻を助け、娘を見つけて助けるのには、やはりこんな終わり方なんだと、現実の凄まじさを知っている日本人としては、お気軽なハリウッド映画として大災害における愛と勇気と家族愛のハッピーエンドを楽しく観ればいいのだろう。
2016年DVD鑑賞作品・・・2映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

奇跡の2000マイル★★★

2015年12月27日 | DVD作品ーか行
 1977年に、たった一人でオーストラリア西部の砂漠を横断する2000マイル(約3000キロ)の大冒険を成し遂げた女性ロビン・デヴィッドソンの回顧録を「アリス・イン・ワンダーランド」「イノセント・ガーデン」のミア・ワシコウスカ主演で映画化した感動のアドベンチャー・ドラマ。共演は「フランシス・ハ」のアダム・ドライバー。監督は「ペインテッド・ヴェール ある貴婦人の過ち」「ストーン」のジョン・カラン。
あらすじ:オーストラリア中央部の町アリス・スプリングス。人生に煮詰まり、居場所を失った24歳の女性ロビン・デヴィッドソンがこの地にやって来る。目的は、ここから西に広がる広大な砂漠地帯を、たった一人で踏破するという過酷な冒険の旅を始めるため。そのために、まずは牧場でラクダの調教を学ぶロビン。そして8ヵ月後、ナショナル・ジオグラフィック誌との契約を取り付け、ようやく準備を整えた彼女は、4頭のラクダと愛犬を引き連れ、荒涼とした大地へとその一歩を踏み出していくが…。

<感想>埃にまみれ日焼けも厭わず歩き続ける姿に、思わずグット引き寄せられます。何故に過酷な試練を自分にするのか、人生に悲観して死にに行くためなのか。だったら、何もラクダ4頭と犬を連れて旅をしなくても、簡単に自殺する方法があるのになんて思ってしまった。

ですが、この作品は実話で1970年代にオーストラリアの砂漠地帯を、たった一人で徒歩で踏破したロビン・デヴィッドソン、24歳の実話を基に製作されたものです。
ナチュラルでありながら、何処かミステリアスな魅力を持つミア・ワシコウスカ主演のロード・ムービー。風景が雄大で素朴なオーストラリアの大地の景色が実に美しい。だが、水や毎晩の野宿など、若い女性には危険がつきものだし、自分探しというのも何だかなぁ~という、飽きっぽい性格の私の印象です。

1日あたり32キロペースで歩き、7か月も費やされたという過酷な旅路。荷物を運ぶためのラクダ4頭を手に入れるために、ラクダの牧場で働きながら調教を勉強して、そんな行程からして勇ましいが、決して強いわけではない普通の女の子が、一大奮起したような印象で痛々しく感じたのだが、そうでもないのだ。

結構、性格が男勝りで強いようだ。セリフも少なく、ただ黙々と歩くのみ。景色といえば、荒涼とした砂漠のみで、雨が降らなく、喉も体もカピカピに乾いて干からびてしまいそう。若い女性のやることではないと思う。髪の毛だって、砂埃で真っ白で、シラミが湧いていそうで、風呂も入らないから体も汚いしきっと臭いのだろう。

しかし、食料や水の不足、女性だけでは入れない聖地、そこは、アボリニ原住民が案内してくれた。だが、発情した野生のラクダが突進してくるところでは、銃をかまえて撃つしかない。襲われるからだ。それに、報道カメラマンや、観光客が「ラクダ女」といいながら珍しがり声をかけてくるのだ。困難が次々に起こり彼女を襲うも、何故に彼女はその旅を選らんだのだろうか。

それでも、プールのような水カメがあり泳いで気持ちよさよう、それに、最後の方で海に出て砂浜をラクダを引いて、海に入るところなどもご褒美といっていいだろう。
子供時代に、母親が自殺をして父親が叔母さんの家へ彼女を預ける。成長して、彼女は人生に変化を求め、オーストラリアのアリス・スプリングスにやってきたわけ。時を経て今、映画となり世界中で注目を浴びる彼女の生きざま。

しかし、旅をして得たものは、虚しさと孤独。だが、途中でナショナル・ジオグラフィック誌の写真家と知り合い、男女の中になり、原住民の優しさに触れて、動物との触れ合いも含めて、自分自身との戦いと生きざまが見つからない不安など。
それは情報化社会の中で現代人が覚える希薄感と、驚くほどリンクしているのだ。ネットで世界と簡単に繋がる恩恵を受けつつも、自己そのものの価値が見つからない不安。経験も力もない女が一人で、唯一信じられたのは、自分の足でただ進み歩くことだった。その確かさが、人間としての成長のみならず、大いなる奇跡を生み出す力となったわけだから。得たものは尊いのだ。
2015年DVD鑑賞作品・・・76映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

帰らない日々 ★★★.5

2015年12月18日 | DVD作品ーか行
ひき逃げ事故で男の子が亡くなった。加害者と被害者は、奇妙な縁でつながっていた。「帰らない日々」は、事故を機に狂っていく二家族の人生を描く。監督は、「ホテル・ルワンダ」のテリー・ジョージ。
あらすじ:9月の暖かい夜。公園で開かれたリサイタルでチェロを演奏する10歳のジョシュ。大学教授の父、イーサン・ラーナーは誇らしげに見つめている。横には妻・グレース、兄を尊敬する妹・エマがいる。どこにでもいる幸せな家族だ。
並行してカメラは野球観戦に熱狂する親子、ドワイト・アルノーと幼い息子のルーカスを映し出す。ドワイトにとって、その日は離婚後別れて暮らすルーカスと会える唯一の日だった。そこへ水を差すかのような、前妻からの携帯電話。「早く帰ってくるように」と急かされる。
それぞれの家族は、帰宅のため車で動き出す。ラーナー家の車内では「公園で捕まえた蛍を逃がしてあげなさい」と、母が子供たちに告げる。立ち寄ったガソリンスタンドで、蛍を逃がすジョシュ。ところが、対向車のライトに目がくらんだドワイトの車に、ジョシュははねられてしまう。ジョシュに駆け寄るイーサン。逃げ去るドワイトの車。車内で眠っていて、ダッシュボードに目をぶつけて痛がるルーカスに、ドワイトは「丸太に乗り上げた」と取り繕う。
そのころ、現場ではジョシュが亡くなり、ラーナー一家が途方にくれていた。ドワイトはけがしたルーカスを前妻の元に返し、車を車庫に隠して証拠を隠滅する。事故は目撃証言もなく、警察の捜査も暗礁に乗り上げた。
イーサンは町の小さな弁護士事務所に調査を依頼する。あろうことか、担当者はドワイトだった。(作品資料より)

<感想>だいぶ前に見たDVD。主人公大学教授のイーサン・ラーナーにはホアキン・フェニックスと妻のグレースにはジェニファー・コネリー。8歳になる娘エマにはエル・ファニングちゃんが、事故をおこした弁護士のドワイト・アルノーにはマーク・ラファロ、それに離婚した妻ルースにミラ・ソルヴィノと、出演者が凄いんですねそれで借りて来たわけで。

このひき逃げ事故で崩壊する被害者家族と、事故を起こし破滅にむかう加害者の弁護士。二つの家族の姿を対比させて描いているのがいいですね。しかし、いくらなんでも被害者が頼んだ弁護士が加害者とは、・・・これは人間として自分が事故を起こして人を轢いてしまったら、すぐさま被害者を救急病院へ運ぶとか考えるのが普通でしょうに。
この加害者である弁護士が、その時離婚していた息子を乗せての事故で、息子にも本当のことを見せて事故の対処をする父親の姿を見せるべきなのに、逃げてしまうんですよ。
事故にあった車をガレージに隠して、それと加害者である弁護士のところへ依頼をしに来るわけなんですが、きたら断るとか、断っても弁護士たるもの時間が過ぎても自首するとかね。これはいけませんよ。

被害者家族の崩壊は、母親のグレースが息子の荷物を捨てて忘れようとするが、父親のイーサンはネットで交通事故の被害者が悩みを語り合うウェブサイトに依存していくんですね。
息子の死を受け入れられない父親と、現実的にこれからの家族の生活を維持しようとする母親。そんな間で娘のエマが夫婦の再生の役割をするのがいいですね。
日本でも夜の暗闇でのひき逃げ事故はたくさんあります。それに目撃者がいないとか、防犯カメラが設置してなかったとか、警察も事件に力を入れて捜査しようとしない。

警察のやりかたに不満を持ち、泣き寝入りをしたくない父親が、弁護士調査を依頼する。それが、まさかのひき逃げ犯人だったとは、この時は気付くわけありませんよね。
父親役のホアキン・フェニックスと、ひき逃げ犯人のマーク・ラファロの演技が上手いですね。特に犯人への怒りを憎しみに変えて復讐の鬼となる演技は怖いほど上手い。それに妻を演じたジェニファー・コネリーの息子を亡くして追い詰めらていき、感情を爆発させる場面が光っていいですね。
娘役のエル・ファニングちゃん、お姉さんのダコダちゃんとは違って寂しい感じのする面影。前に観た「SOMFWHRE」でも寂しそうな娘役を演じてたが、その作品ではいくらか成長したようなエルちゃんでしたね。
そうそう、弁護士の別れた妻にミラ・ソルヴィノが、暫くぶりに見たが、奇麗だけどう~んインパクト薄い。
でも、こんな形で家族が崩壊してくのは実際起きうることで、弁護士のドワイトが息子のルーカスに残したビデオレターについもらい泣きです。なんでもっと早くに対処していれば、父親としての威厳もなしだわよ。
ラストの事故現場で再現する様は、何故もっと自分のことばかり考えないで、車から降りて地面に怪我をしている子供を助けてあげなかったのか、心の揺れ動く葛藤と感情を画面をとおして分り素晴らしい作品です。
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