goo blog サービス終了のお知らせ 

映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

引越しました

2025年05月08日 | インターバル

この度、goo blogのサービス終了に伴い、当ブログの引越しをいたしました。

これまで、こちらの「たんぽぽ館」を訪れていただき、ありがとうございました。

たんぽぽこと私も、もういい年なので、これをきっかけに止めてもいいのではないか?
とも思ったのですが、ぼけ防止にもなるし、行けるところまで行ってみようかな?と。

 

はてなブログの引越し先では
“たんぽぽ”から“のらたんぽぽ”に昇格(?)し、
ブログ名も「つれづれ映画日記・読書日記」と変更しています。

もしまだ興味がおありでしたら、おいでください。

「つれづれ映画日記・読書日記」

 


「夫よ、死んでくれないか」丸山正樹

2025年05月05日 | 本(ミステリ)

つい、そう思ってしまうことはありそうだけど

 

 

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結婚五年目にして夫婦関係が冷えきってしまった麻矢、
離婚を経験した璃子、モラハラ気質の夫に悩みながら一人娘を育てる友里香。
三十代半ばになった大学の同級生三人組は、
立場は違えどみな夫への不満を抱え、時に集まり愚痴を言い合っていた。

しかしある夜、友里香はモラハラ夫との間に大きなトラブルが起き、
さらに麻矢の冷淡な夫も何の前触れもなく失踪してしまう。
次々起きる事件によって、固い絆で結ばれた三人組の仲にも亀裂が入り始める……。

結婚の本質と危うさに迫る、衝撃のノンストップ・ミステリ!

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本作、今期からのTVドラマが始まっています。
私は今のところ見る予定はないのですが、
原作はおなじみの著者でもありますので、原作の方を読んでみることに。

 

まずは、大学時代にあるできごとがあって、
強い絆で結ばれた30代半ばの女性3人組が登場します。
時々集まっては、仕事の悩みや夫の不満などを愚痴り合います。
そしてつい、「夫が死んでくれればいいのに」などと言ってしまう。

麻矢は結婚5年目、夫婦関係はすっかり冷え切っている。

友里香は、モラハラ気味の夫に嫌気がさしている。

璃子はとうに離婚済み。

今夫が死ねば、遺産と保険金が手に入り自由を手にできる・・・。
しかしまあ、そんなことを愚痴って鬱憤を晴らしてお終い、というのが常。

 

ところがある夜、友里香がモラハラ夫と口論になり夫を突き飛ばしたところ、
夫は倒れた拍子に頭をテーブルに打ち付けて・・・。
急きょ招集された麻矢、璃子と友里香は、その処置を相談する・・・。
またそんな頃に、麻矢の夫がなんの前触れもなく失踪してしまう。

 

サスペンスというかミステリなので、夫婦間の微妙な感情の描写はちょっと薄いです。
麻矢は友人とのおしゃべりでは夫の悪口ばかりを言ってしまうけれど、
若干夫の心情を思いはかる場面があったのは良かった。
でも、肝心のその夫がいきなり失踪して、会社まで辞めていたというのは、
終盤の決着の付け方から見るとやり過ぎというか、意味不明に思えます。

丸山正樹さんにしてはちょっとテーマが異なる作品なのです。
いつも「障がい者」を扱う必要はないと思いながらも、
本作はちょっと方向性が違うかな?と思ってしまった・・・。

「夫よ、死んでくれないか」丸山正樹 双葉文庫

満足度★★★☆☆


引越し・・・

2025年05月04日 | インターバル

引越し準備中

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goo blogサービス終了ということで・・・。

私ももういい年なので、そろそろ止めてもいいのかな、と思いかけたのですが。

止めるのはいい。

でも、そもそものサービス終了ということは、

このブログを始めた2007年から18年間の記録が、水泡に帰してしまう

ということなのですね。

訪れる人も少ない弱小ブログではありますが、自分自身の記録としての意味は大きいのです。

無に帰してしまうのはあまりにも切ないので、

引っ越しだけはしておきましょうと思い定めた次第。

 

それで、重い腰を上げてみれば、思いのほか簡単に事は進みまして・・・。

引越し先は「はてなブログ」ですが、すでにほとんど体制は整っています。

近日中にご案内しますので、もしまだ興味がおありの方は、

そちらの方も覗いてみてください。

 


エリザベート1878

2025年05月03日 | 映画(あ行)

今まで保ってきたものが失われるとき

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オーストリア皇后エリザベートの、
1878年、40歳の一年に焦点を当てて描く物語です。

ヨーロッパ宮廷一の美貌と称されたエリザベートですが、
40歳ともなればさすがに衰えを隠せません。
けれど彼女は世間のイメージを維持するために奮闘。
コルセットでウエストを締め上げ、
オレンジスライスのみの食事でダイエットをし、
腰までの長い髪を誇ります。
しかし、そのような努力にも次第にむなしさを覚え始める・・・。

皇帝である夫の関心も薄れ(というより、彼は妻の存在の圧力にめげているようでもある)、
政治に口を出せば咎められ、
男性と気軽に口を聞くだけでも後ろ指を指される。
そして特にするべきこともない・・・。

これまでは若さや美しさのみの基準で存在価値を計られていた・・・。
それが失われつつある今、自分はどう在るべきなのか。
いろいろと考えてしまう40歳なのですね・・・。

 

実在のエリザベートは身長172㎝、ウエスト51㎝、体重は平均して43~47キロだったとか。
モデル並みの体型、Wikipediaでみたら確かに美人! 

そうしてもてはやされ続けたが故の、40歳の悩みなのだろうなあ・・・。
私のような凡人であれば、少なくともそちら方面の悩みはなくて済んだ・・・。

スタイルが良くて美人、何もしなくていいリッチな生活、名誉。
誰もが憧れ、うらやむような人にでも、悩みのタネは尽きない。
そういうものなんだなあ・・・。

<Amazon prime videoにて>

「エリザベート1878」

2022年/オーストリア・ルクセンブルグ・ドイツ・フランス/114分

監督・脚本:マリー・クロイツァー

出演:ビッキー・クリープス、フロリアン・タイヒト・マイスター、カタリーナ・ローレンツ、
   ジャンヌ・ウェルナー、フィネガン・オールドフィード

歴史発掘度★★★☆☆

女の幸福度★★★☆☆

満足度★★★☆☆


熱のあとに

2025年05月02日 | 映画(な行)

理解が難しい、愛の形

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自分の愛を貫くため、ホストの隼人(水上恒司)を刺し殺そうとして
逮捕された沙苗(橋本愛)。
その6年後。
自分の過去を受け入れてくれる健太(仲野太賀)とお見合い結婚。
平穏な日常が始まります。

そんなある日、謎めいた女(木竜麻生)・足立が沙苗の前に現れ、
沙苗と健太の平穏な日常が狂い始める・・・。

沙苗が狂おしいほどに愛した男は、命を取り留めていたのですね。
沙苗が過去のものにしようとした思いがまた呼び覚まされていく・・・。

 

精神科医の元へ通う沙苗は、医師にこんなことを言います。

「今の自分が本当の自分ではないように感じる。」

彼女の「愛」は心中奥深くに眠ったままだったようです。
けれど、本当の「愛」って、いったい何なのでしょう?

沙苗が健太と結婚してもいいと思ったのは、
単に過去を捨てて、新しい生活に向かうための手段? 
いえ、自分をそのまま受け入れてくれた彼に、好ましさを感じたのは間違いなさそう。
けれど、それは愛ではないのか?

沙苗を手に入れたと思った健太が、沙苗の本当の愛が自分に向かっていないと知ったとき、
健太もまた、精神が常軌を逸し始める・・・。

自分の精神を破壊させるほどの「愛」・・・。
私にはそこまでのものはないので、ちょっと難しく感じてしまいました。
この愛の形は・・・。

金髪のホスト隼人は、顔がチラリとしか映らないので、
私は最後まで水上恒司さんだとは気づかなかった・・・! 
無念!!

 

<WOWOW視聴にて>

「熱のあとに」

2023年/日本/127分

監督:イ・ナウォン

出演:橋本愛、仲野太賀、水上恒司、木竜麻生、木野花

 

愛の迷宮度★★★★★

満足度★★★☆☆