パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

アンリミテッド ★★

2015年03月31日 | アクション映画ーア行
『トワイライト』シリーズでブレイクした、テイラー・ロートナー主演によるサスペンスアクション。置かれた環境を利用しながら、走り、跳び、登るスポーツ「パルクール」のチームに入った青年が、犯罪に巻き込まれていく姿を追う。監督は『サバイバル・フィールド』のダニエル・ベンマヨール。『愛しのベス・クーパー』などのマリー・アヴゲロプロスや『オーバードライヴ』などのラフィ・ガヴロンらが共演する。肉体の限界に挑むような、パルクールアクションの数々に圧倒される。
あらすじ:メッセンジャーとしてニューヨークを駆け回る青年、カム(テイラー・ロートナー)。ある日、彼は美女ニキ(マリー・アヴゲロプロス)と出会い、彼女がメンバーになっているパルクールのグループに入る。瞬く間に才能を伸ばしていき、グループを率いるミラー(アダム・レイナー)やニキの兄ディラン(ラフィ・ガヴロン)に認められるカム。やがてニキと惹(ひ)かれ合うが、彼女がミラーの恋人であることが発覚する。激怒したミラーは、カムをグループが行っている闇の仕事に引きずり込み……。
<感想>自転車で疾走するテイラー・ロートナー、荷物を運んで給料は借金取りに全部巻き上げられてしまう。母親が病死して、その入院代とかで借金をしてしまったのだ。ところが、配達の途中で美女と接触事故を起こしてしまう。
メッセンジャーボーイとしての仕事の自転車が壊れてしまい、仕事も出来ずに困っていると、何故か彼女が自転車をプレゼントしてくれたのだ。それなのに、街角に自転車を放置して彼女の後を追いかけるものだから、自転車は盗まれてしまう。

の美女は、“パルクール”というスポーツをしていて、身体能力を限界までに活かし、跳び、登る、駆ける、一気に心を奪われてしまう。彼女の名前はニキといって、彼らのグループに入ってぐんぐんと腕を上げていくカムは、リーダー格のミラーや、ニキの兄貴のディランから認められるのだ。
だから、彼らがやっている運び屋の仕事もするようになったカムは、やがてニキと恋に落ちるのだが、彼女はリーダーのミラーの恋人であり、ニキが男たちに乱暴されているところを兄貴のディランが相手を殴り喧嘩沙汰に、そして、警察にいくのをミラーに救われたらしい。そんな恩義があるのだ。
しかし、若い二人は恋に落ちていき、街を出る決意をすることに。だが、ミラーがそのことを知り、彼の企む悪事の片棒を担がされる。実は、ミラーは刑事で、潜入捜査官でもなくただ、金儲けの仕事を持ってくる悪徳警官である。
そのことをニキも兄のディランも、仲間もみんな知っており、カムはグループから抜け出せなくなってしまう。

その悪事の仕事は、ベトナム人の麻薬組織のアジトへ行き、資金洗浄している金を盗もうと計画するも、拳銃バンバン撃つし、相手もごろつきのコワモテだしで、この計画はダメになる。
そして、次の大仕事では、ロシアの大物マフィアの隠れ家を襲って、天井を突き破って押し入り、金庫からダイヤモンドを強奪するという危険極まりない計画だった。仕方なくカムも一緒に行くのだが、拳銃を持たされなくて、ダイヤの運び屋をしろというのだ。ロシア人家族を拳銃で皆殺しにするミラーたち、そこで、カムがダイヤの入った袋を拾い上げて逃げるのだが、追いかけてくるミラーたち。

そこからが、“パルクール”の見せ所なんです。ビルの屋上から隣のビルへと跳び、足早にすり抜けて隣のビルの中をまるで猿のように逃げる、道路に出ればニキが車で待っていて、その車に乗るもカーチェイスが始まる。だが、ミラーの車と衝突してしまう。
これは、先ごろ亡くなったポール・ウォーカーの「フルスロットル」が良く出来ていたと思います。オリジナルが「アルティメット」なのだから、さすがに“パルクール”の本家ですよね。この作品は、その“パルクール”の未経験者のカム、テイラー・ロートナーがのめり込んでいく姿を描いています。実際にパルクールをしている人の頭に、カメラを取り付けての主観映像も取り入れているので、臨場感や迫力はハンパじゃないです。
さすがに、主人公のカムのテイラー・ロートナーは、「トワイライト」シリーズでもオオカミ人間を演じてアクションをこなしているので、身体能力を全開しての“パルクール”だったようですね。クライマックスでは、悪得捜査官ミラーの追撃を中華街まで引っ張って行き、自分の借金をしているボスが中国人だということで、その中国人のボスにダイヤモンドを渡して取引する、カムの頭脳戦の勝ちということでしょう。
物語も難しくなくて、ラストで、中国人マフィアの女ボスの粋な計らいで、ダイヤを1個貰って、父親の形見の車で街を出ていく二人が映し出されているので、ハッピーエンドということ。
「フルスロットル」
2015年劇場鑑賞作品・・・65映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
トラックバック (3)

ジュピター ★★★.5

2015年03月30日 | アクション映画ーサ行
アンディ&ラナ・ウォシャウスキー姉弟による、16年ぶりの完全オリジナルのSFアクション大作。宇宙最大の王朝に支配されている地球。家政婦として働くジュピターは、何者かに襲われたことをきっかけに、自身がその宇宙を支配する王朝の王族であることを知る。
王朝ではバレム、タイタス、カリークというアブラサクス家の3兄妹が権力争いを繰り広げており、それぞれが自身の目的のためジュピターを狙っていた。ジュピターは、遺伝子操作で戦うために生み出された戦士ケイン・ワイズに助けられながら、アブラサクスの野望から地球を守るために戦いに身を投じていく。ケイン役に「G.I.ジョー」のチャニング・テイタム、ジュピター役に「ブラック・スワン」のミラ・クニス。ジュピターを狙うバレム役には「博士と彼女のセオリー」でアカデミー主演男優賞を受賞したエディ・レッドメインが扮している。ウォシャウスキー姉弟にとって原作のないオリジナル作品は「マトリックス」シリーズ以来で、初の3D作品。

<感想>SFアクション大好きなので期待して2Dで観賞。ですが、最悪な展開になっているとは、確かにVFXやCGの力で宇宙空間の映像美はバッチリでしたが、物語が、まさかのお家騒動とは、地球にいたヒロインが実は宇宙を支配する王家の娘で、後継ぎの女王であることから始まり、その母親がじつは女王で宇宙を支配していた。木星にある銅像が、ジュピターそっくりでなるほどと。

それに姫を守る遠くの星からきた傭兵のケインは、耳が尖っているオオカミと人間のハーフで、全宇宙を巻きこむ争いに立ち向かう。ケインには、実は背中に羽が生えていて、それが王族に噛みつき投獄され羽を取られたみたい。ですが、お姫様とは結婚できないけど、好きになったから必死に守ってやるというお話。

お互いに惹かれあっているも、格差婚は出来ないし、でもキスシーンはたくさんありますからね。ラストで、ケインに翼を返してあげるジュピターと、“反重力ブーツ”を履いたジュピターが、空を自由に飛びまわるシーンが見られます。

お姫様のジュピターには、ミラ・クニスが、結婚式の衣装は、花をモチーフにした素敵なドレス姿のミラが美しいです。
なかでも序盤のシカゴ上空で展開する、傭兵ケインと敵戦闘機との壮絶なチェイスが目を見張ります。ワイヤーアクションとVFXを融合させ“反重力ブーツ”という設定により、空中で自在に舞うケインの姿は、実際にワイヤーで上空に吊られて撮影されたもの。ケイン役のはチャニング・テイタムが実際にスタントに挑んだ究極のリアルアクションでもあるのだ。

族の中では、地球の母親を人質にとる長男のパレムには、オスカー受賞のエディ・レッドメインが邪悪な悪役を声を低くしての怪演。彼の冷酷非道な性格の裏にあるどこかマザコン的な一面には、思わず背筋が寒くなります。
末っ子のタイタスには「ノアの約束の舟」のダグラス・ブースが扮しており、美貌の維持に余念がない長女カリーク(タペンス・ミドルトン)が、ジュピターの命を狙う。

そして、ケインの元上司のスティンガーにはショーン・ビーンが、だが、王家の相続継承者が雇った賞金稼ぎに襲撃され、長女のカリークの王宮へと連行される。その他にも、ジュピターが王家の資格を得るために訪れる連邦本部の大臣役に、テリー・ギリアム監督が特別出演している。どこかレトロなお役所を思わせる舞台とキャラクターは、彼の「未来世紀ブラジル」の世界観を思い出さずにはいられない。
そして、「クラウドアトラス」からジェームズ・ダーシーが、ジュピターの父親役で出演しており、気性の荒い宇宙人の賞金稼ぎラゾ役で、ペ・ドゥナがアクションを披露してくれている。

末っ子のタイタスは、雇ったケインを拘束してジュピターに結婚を要求するわけ。けれど、彼女は継承者たちが人類を滅ぼそうとしていることを知り、ケインと人類を救うためにある決断をするのだが。というのも、彼らが若若しくていられる不老長寿の水とは、驚くなかれ地球人たちを亡き者として、人間の生き血や体内の水を吸い上げたものがその不老長寿の水なのだ。
これまた「マトリックス」っぽい設定なのだが、ジュピターの母親が生贄になるところを、彼女が長男のパレムの言うことをのんで、殺されそうになる。だから、ジュピターは人類の救世主なのだ。

巨大な宇宙船やバイク型戦闘機、戦闘用の人型ロボットなど、ウォシャウスキー作品らしいスタイリッシュなガジェットが溢れているのに驚いた。特にケインが飛行に使う反動力ブーツは、高速で自在に空中を飛び回る優れもの。
そして、全編に渡り様々なクリーチャーが登場します。大きなトカゲのような爬虫類系の兵士や、尖った耳が特徴のエルフを思わせる宇宙船の乗組員たち。ふくろうっぽい顔の王族の側近などなど。SFの映画の真骨頂のようなキャラたちに目を見張ります。

オマージュと言えば、木星の巨大な衛星都市のシーンでは、宇宙空間に浮かぶ大小無数の宇宙船の中に、あのスタンリー・キュブリック監督の「2001年宇宙の旅」に登場する宇宙ステーションが浮かんでいるのだ。

それから、ウォシャウスキー姉弟監督のマニアックさ、特に感じさせるのが、ケインとスティンガーが敵陣に突撃する際に乗り込むのが、もうそれは「パシフィック・リム」の、あの“人型の機動兵器”である。一応これまでの無骨なものとは一線を画したデザインで登場しているのだが、「スターウオーズ」とか、何だかパクリし放題に見えました。このほかにも未確認のオマージュが存在するのだが、いくつ発見することができるのか、なんていうのも楽しいかも。
「クラウドアトラス」
2015年劇場鑑賞作品・・・64映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
トラックバック (29)

わらの犬 ★★★.5

2015年03月29日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
ロサンゼルスに住む脚本家デヴィッドは妻エイミーと共に、静かな環境を求めて彼女の故郷ミシシッピー州の田舎へと引っ越す。だが、エイミーのかつての恋人チャーリーと再会した日から不穏な空気に支配され、やがて、都会者を嫌う地元の荒くれ男たちを敵に回したデヴィッドとエイミーは、想像を絶す暴力の世界へと引きずり込まれていく…。(公式サイトより)

<感想>1971年のサム・ペキンパーの名作「わらの犬」を「ザ・コンテンダー」のロッド・ルーリー監督がリメイクしたサスペンス。劇場未公開作品。サム・ペキンバー監督×ダスティン・ホフマンによる70年代の傑作バイオレンスを「X-MEN」のジェームズ・マースデン主演でリメイク。オリジナルの1971年での、ダスティン・ホフマンって若いですね。
舞台をオリジナルのイギリスからアメリカ南部に、主人公の設定を数学者からハリウッド映画の脚本家に置き換え、田舎町に引越してきた夫婦が地元民から嫌がらせを受け、最後に怒りを爆発させる姿を描く。主演はジェームズ・マーズデンとケイト・ボスワース。

自分の奥さんの故郷、アメリカの南部の田舎町へ引っ越してきたデヴィッド夫妻。家の屋根の修理に村の男たち数人に依頼するも、朝早くから来て午前中で仕事を終えて、昼からは狩猟にいくというお気楽さ。
だからなのか、全然仕事がはかどらず一向に修理も進みません。それに、その仕事仲間に妻のエイミーの元彼チャーリーとその仲間3人の男がいて、なよなよした脚本家のデヴィッドより体も逞しいし、それに今でもエイミーを好きなようなそぶりなんです。妻の方も2階の窓から下着姿で挑発してみたり、いかにも寝てもいいよと誘っている様子。
夫の方は、自分は大学を出てお前らより頭が良いというような、いかにも田舎者をこ馬鹿にしたような態度をとります。ですから村の男たちは、エイミーが男を連れて帰って来たことを良く思ってません。

その内、デヴィッドを狩猟に駆りだして、途中でチャーリーが抜け出し家にいたエイミーをレイプしてしまいます。その男だけでなく、もう一人男がいて、そいつにもレイプされてしまうんです。この奥さんにも非はあるので、責めることはできませんが、家に戻ってきた夫に、レイプされたことは黙っていて、妻はここから出て行きたいと言うのですが、デヴィッドは聞き入れてくれません。奥さん役のケイト・ボスワースのレイプシーンですが、身体がギスギスしていて余り色っぽくはないケイト、こういう役はぽっちゃりした女優の方が観た目がいいと思う。

夫のデヴィッドだって、狩猟に誘われた時、森も霧が立ち込めていてデヴィッドの耳を弾丸がかすめる。銃声が響きまるで自分が狙われていると錯覚します。その時目の前に大きな鹿が現れ、夢中で猟銃を撃ち仕留めてしまう。慌ててそこから道を探して迷ってしまい、林道に出るとパトカーが停まり今は狩猟に時期ではないと言うのだ。結局密猟していたことになるわけで、どうにかそれは免れたみたい。
この村から出たいと願っている妻に、もう少しここへ留まって脚本を仕上げたいと思う夫に対して、この村に住むなら村のルールに従わないとダメだと忠告される。
ある日のこと、デヴィッドの飼い猫が殺される事件が発生し、エイミーはきっとチャーリーの仲間が犯人だと推測するのですが、何も証拠がなくうやむやに。
毎週金曜日はアメフトの試合が有る日で、村の人達がこぞって応援に出かけ、コーチの娘がいなくなり捜すも行方不明。そこで犯人だと目星をつけられたのが、いつも娘に付きまとっている自閉症の男。その男が更衣室でコーチの娘を殺してしまう。慌ててそこを出た自閉症の男を、アメフトの試合の途中で引き上げて来たデヴィッドの車に撥ねられる。骨が飛び出る大怪我を負い、救急車を呼ぼうと家へ帰る夫婦。

ここからが見せ場なんですね。コーチが村の若者を連れてデヴィッドの家へ来るも、そのバカ男を差し出せと怒り狂う。口論中に保安官が来てコーチがライフルで保安官を撃ってしまう。デヴィッドの愛車(ジャガー)も燃やされ、家の中へトラックで突っ込んでくるのです。
猛然と怒ったデヴィッドは、コーチを銃で撃ち、2階から忍び込んできた男を釘打ち銃でビシビシと、トラックの運転手も撃たれ、残った色男チャーリーは2階の妻の所へ。痛快なのは、小屋にあった猛獣を生け捕る罠のカニバサミで、チャーリーの頭から被せる恐ろしさ。もう「ソウ」のような残虐な現場。

この夫も階段を蹴飛ばされて落ちたりして、だいぶやられているのに元気なのが不思議。最後は家が火に包まれて終わりなんですが、草食系男子のようなデヴィッドが、やるときゃ頑張るという男らしさを見せつけてくれ、初めっから銃を構えて自分の強さを見せつけていれば、こういう結果にはならなかったのかもしれませんね。しかし、こういうやつらには、話し合いなんて無理ですから、目には目で、銃で撃ち合いするしか能はありません。結局は自分の身は自分で守るしかないということでしょか。
注:タイトル、原題の「STRAW DOGS(わらの犬たち)」とは、中国の思想家老子の語録の中からとった言葉で、超人間的存在である天から見れば、人間の行動は護身のために焼くわらの犬のようにちっぽけな存在にすぎないという意味だそうです。
2015年DVD鑑賞作品・・・22 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
トラックバック (1)

映画 暗殺教室 ★★★.5

2015年03月28日 | アクション映画ーア行
「週刊少年ジャンプ」で連載され瞬く間に人気となった松井優征のコミックを、『海猿』シリーズなど羽住英一郎が映画化したアクションコメディー。地球の破壊を表明している正体不明の生物・通称“殺せんせー”と、殺せんせーを暗殺することになった生徒たちが壮絶なバトルを繰り広げる。出演は、「金田一少年の事件簿」シリーズなどの山田涼介や『RETURN(ハードバージョン)』などの椎名桔平、『共喰い』などの菅田将暉ら。

<感想>突如現れた謎のタコ型超生物、殺せんせーの暗殺に、落ちこぼれ中学生たちが挑む少年漫画「暗殺教室」の映画化。キモカワルックスで憎めないキャラの先生と生徒たちが織りなすアクションコメディー。
スピード感あふれる暗殺バトルに、少年少女の絆と成長。異色な外見に反して、けっこう全方位の青春エンタメな人気作の実写化です。意外に結構おもろかったです。殺せんせーCGもそれなりに良かったし、声はすぐに分かりましたよ。それに、エンディングでしっかりと名前出てましたもの。
しかし、冒頭から生徒たちの一斉射撃にもなんのその。マッハ20で空を飛ぶ殺せんせー、脱皮して皮だけヒラヒラと、先生は天井に張り付いてるしで、それに、自分をガラス型の液体の中に封じ込めて身を守るって、完全に防御体制になる殺センセーは、核で出来てるってことか。生徒たちに、かなり大人の菅田将暉が混ざっているが、落ちこぼれ代表か、落第生かなぁ。
やっぱ、主人公は山田涼介演じる潮田渚なのか、国語の授業中に短歌を提出する際に、ナイフを隠して殺せんせーに接近、奇襲をこころみる。見た目は可愛いい中世的なキャラを作っているので、女の子と間違う。ですが、やっぱり男の子で、女子の風呂を覗き見するんですからね。

そして、危険な問題児の菅田将暉演じる赤羽カルマ。どうやら暴力行為で停学になっていたのが復学し、早々と殺せんせーにダメージを与え、積極的に攻めていくのだが、せんせーは余裕で翻弄。

白装束の男・白と共に謎の転校生堀部イトナが、教室の壁を破って登場する。堀部イトナの加藤清史郎くんも、殺せんせーと同様の触手(銀色の髪の毛)を持つ彼は、自分を殺せんせーの弟だと主張し、超スピードの触手バトルを繰り広げるのだ。殺せんせーと同じ物質で出来ているのか、頭の毛が銀色で触覚のように殺せんせーと同じような力があるので、もしかしてプルトニウムかもしれない。

セクシー女殺し屋のイリーナ、銃の扱いも達者で、生徒たちからビッチ先生と呼ばれ、お色気を駆使して暗殺を仕掛けるも、殺せんせーによりあられもない姿に。その後は英語の教師に。ベッキーとかハーフ女優の方が良かったかも、かつら被ってもブス女で迫力なし。

防衛庁の椎名桔平は、一応殺せんせーの監視と、E組を指導するために赴任。体育教師として暗殺技術を教える戦闘能力が非常に高いクールな男で、それなりに貫録あり。

でもそこへ防衛省より体育教師として笑顔がクレイジーな鷹岡明が赴任してくる。演じている高嶋政伸の奇人ぶりはいつものごとく狂気じみて迫力あり。サディスト的本性を剥き出しにし生徒たちを苦しめる。

そして、銃火器を内蔵した人工知能で、自己進化する箱型ロボット“自立思考固定砲台”が転入する。周囲を気にせず殺せんせーに向けて無数の銃弾を放つのだが、これじゃ授業にならないと生徒たちが困惑するのだ。

殺せんせーの弱点は、水ってタコなのに浴びるとふやけて動きが鈍くなるのだ。それに巨乳好きで、顔の色が通常は黄色なのだが、感情に応じて色が変わるのだ。激怒したときには真っ黒になり表情も超険しくなる。
最後の方では、高嶋がセメントのプールに殺せんせーを陥れようとするし、生徒たちは殺せんせーに向けて発射する、BB弾のたくさん入ったプールに閉じ込めようとするのだが、果たして効果はあるのだろうか。この弾は人間には害はない。

やっぱ、クライマックスの鉄塔に登って、殺せんせーをおびき寄せてそこへゲリラ豪雨が降ってくるという仕掛け。というか自然の脅威だ。これには殺せんせーも真っ青である。
月の7割を破壊した謎のタコ型生物、通称殺せんせーが、地球の破壊を予告。マッハ20で動く彼に各国の首脳はお手上げ状態。すると、彼は何故か椚ヶ丘中学校で落ちこぼれクラスとされる3年E組の担任を志望する。日本政府は成功報酬100億円で、生徒たちに暗殺を依頼するのだが、・・・卒業までに殺せるのかなぁ~、頑張れ生徒諸君!
2015年劇場鑑賞作品・・・63映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
トラックバック (16)

振り子 ★★★

2015年03月27日 | は行の映画
世界的に人気のバンドMuseとのコラボでも話題になった、鉄拳の動画を基にした感動的な家族ドラマ。昭和から平成を時代背景に、経営する店の倒産や妻の病といったさまざまな苦難に向き合う夫妻の絆をつづる。中村獅童や小西真奈美が主人公夫妻を、彼らの学生時代を石田卓也と清水富美加が演じ、板尾創路、山本耕史、武田鉄矢ら多彩なキャストが共演。物語のモチーフとなる振り子時計の音や素朴で温かい登場人物たちの姿に、懐かしさがこみ上げる。
あらすじ:1976年、大介(石田卓也)とサキ(清水富美加)は出会った。それから時がたち、大介(中村獅童)とサキ(小西真奈美)は夢だったバイク店を経営していたが、店が倒産。間もなくサキが倒れてしまう。寝たきりになったサキに元気になってもらいたいと、大介は懸命に努力するが……。

<感想>ディズニーから依頼を受けるなど、パラパラ漫画家として広く名の知られる芸人の鉄拳さん。その代表作2012年に発表したパラパラ漫画を映画化したもの。大介の経営する店の倒産や、妻のサキの病といったさまざまな苦難に向き合う姿をつづる感動作。自身の実体験から生まれたというエピソードだそうです。

振り子が右と左で力を合わせて動き続け、それが夫婦みたいだ、というたとえもしっくりこないままで、振り子を揺らすのは重力の作用、下の方への力によるものじゃないのか。
だが、そう思えば途切れることなく、人間を下へ下へ、不幸へと引き続ける力を、揺れることでいなして動力を変えていくのが、振り子で喩えられ人間の生活かと、そんな気もした。
しかし、この物語では夫婦は時計の振り子と同じで、時を刻むには両方の力を合わせて振らないといけないということが、共同作業だという言葉が何度も出てくるので、夫婦関係と上手くリンクしているようですね。

しかし、仕事で何度も失敗する夫と、ひたすら夫を信じている妻と、その繰り返しばかりだ。繰り返しという意味では、なるほど振り子と同じじゃないか。
終盤のトリックも、取って付けたよう。全体に作りが安っぽいのも気になる。夫婦役に、夫の大介役を中村獅童、妻のサキ役を小西真奈美が演じているのですが、いささか2人の演技も普通で、シンプルなパラパラ漫画ならば成立する内容でも、実写なら単なる年代記になってしまう。

古い風俗を描くことは、紋きり型の古めかしい見せ方に甘んじることではないのだから。夫をいつも励まし応援し続けるサキの姿は、本当に女の鑑であり、サキの大切さに気づかないのも正直観ているこちらはイライラさせられました。
「お金がなくたっていいじゃない。死ぬわけじゃあるまいし」というサキの台詞に、でも貧乏は辛いよ、心までくじけそうになるもの。

ベタなお涙頂戴的な映画にさせまいとする演出と、主演の中村獅童の演技で持っているようで、それにしても、よしもとの芸人絡みの映画に、毎度出てくる女性像を見る度に、演じる女優が気の毒になってくる。

随所に武田鉄矢、鈴木亮平、中尾明慶などたくさんの豪華キャストが出演しています。まぁ、中でもお父さん役の武田鉄矢と研ナオコは最高でした。
原作者である鉄拳がメイクなしで登場するところもあるそうで、私には気がつかなかったです。
2015年劇場鑑賞作品・・・62 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
トラックバック (3)

神様はバリにいる ★★★

2015年03月26日 | アクション映画ーカ行
ハウツー本「出稼げば大富豪」をベースに、バリ島に暮らす日本人大富豪が独自の人生哲学で周囲の人々の人生を変えていくさまを描いた人情コメディー。『デトロイト・メタル・シティ』などの李闘士男監督がメガホンを取り、怪しい雰囲気漂う風貌でありながら周囲からの信望の厚い男を堤真一が怪演する。共演には『そして父になる』などの尾野真千子、『幕末高校生』などの玉木宏、初めて本格的な演技に挑戦するミュージシャンのナオト・インティライミらがそろう。
あらすじ:婚活ビジネスが失敗に終わり借金を抱えた祥子(尾野真千子)は、訪れたバリ島で日本人の金持ちであるアニキ(堤真一)と知り合う。何となく怪しい雰囲気を持つアニキだったが、現地の人々からは厚い信頼を寄せられていた。祥子は再起を図るためアニキのもとで金持ちになるための人生哲学を学ぼうとするが、あまりに型破りな教えに疑念を抱くようになり……。

<感想>人生は縁がすべて、と言うのは年を重ねるごとに痛感しているのだが、まさにこの縁の大切さをバリの大富豪に学ぶことで、成長していく崖っぷちのアラサー女子の物語は、元気の出るビジネス本、人生の指南書といった感じで中々もって面白かった。

ヒロインの尾野真千子扮する祥子のように、キャリア志向でなくとも、特に自称こじらせ女子の方には、一見の価値ありだと思います。しかし、800万円の借金を放り出して、バリ島まで逃亡してくるとは、何とも今時の自己ちゅうの女だ。

自己破産手続きをして、自分のこれからをやり直すためのバリ島旅行ならともかく、冒頭で岬から身を投げて自殺しようとしたところを助けてくれた眼科医の玉木宏が爽やかイケメンでかっこいい。ちょくちょくと出てくるが、バリ島に旅行にきたのに出会ったアニキを尊敬してボランティアで眼科医をしているのだ。筋肉美がムキムキで玉木さん見直しました。

とにもかくも、大富豪の堤真一演じるヤクザまがいのアニキのクレイジーさにには、前に観た「土竜の唄」のパピヨンというヤクザと似ている気がしました。破天荒で人が良くて、人並み以上に朝から晩まで働き、疲れたら白目をむいてドサっと失神するように昏睡するというのがアニキの流儀。

しかし、お金が有り余るほどあっても、その金を貧乏人たちに分け与えて、子供たちに無料の幼稚園を建築してあげるというのだ。ですが、国の建築認可が降りず工事は滞る一方で先に進まないのだ。地元の人の働き口を、自分のホテルや雑貨屋とかで働かせて賃金を払い、それでも中にはアニキを騙す人もいるのに、信じて疑わない人の良さ、今時珍しく天然ボケのキャラの男だ。
もっとも、堤さんと真千子ちゃんの凸凹コンビの相性は抜群で、話がたわいなく、キャラはいかがわしいものの、語り口で魅せているの。堤さんの演じるアニキの、どこか胡散臭く感じられる人物像も、もしかしたらこういう人間がいるのかもしれない、なんて思ったのですがね。まぁ、人生哲学がまさにこれで、うんうんと頷きながら見ていたけれど、企画の趣旨がね、どうでもいい喜劇の映画だなぁと。ウンチクを並べる有難い言葉も、むしろ、このコンビでもっと教訓ゼロ%の物語を作り上げて欲しかったですね。

日本から借金取りが追いかけてきたのかと思ったら、なんと祥子に一目惚れした男がストーカーまがいの男で、しつこいの何の祥子に付きまとうのだ。でも、アニキが仲裁に入ってその男もバリ島に居ついてしまう。結局はバリ島の女と結婚することになる。
それでも、バリ島は観光旅行に行ったことないので、寺院や海など綺麗な景色や尾野真千子がケバイ化粧で踊るバリ舞踊がよかったですよね。
2015年劇場鑑賞作品・・・61 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
トラックバック (12)

おみおくりの作法 ★★★★

2015年03月25日 | あ行の映画
『ベラミ 愛を弄ぶ男』などのプロデューサー、ウベルト・パゾリーニが監督を務め、身寄りのない人の葬儀を行う地方公務員の姿にスポットを当てた人間ドラマ。『戦火の馬』などのイギリスの実力派俳優エディ・マーサンを主演に迎え、心を込めて死者を弔う孤独な男の生きざまを描く。主人公が淡い思いを抱く女性を、テレビドラマ「ダウントン・アビー ~貴族とメイドと相続人~」などのジョアンヌ・フロガットが好演。人生の最期にまつわる、ほろ苦くて切なく優しい物語に魅了される。出演/エディ・マーサン ジョアンヌ・フロガット カレン・ドルーリー
脚本・監督/ウベルト・パゾリーニ
あらすじ:公務員のジョン・メイ(エディ・マーサン)は、ロンドン南部ケニントン地区で亡くなった身寄りのない人々の葬儀を執り行う仕事をしている。いくらでも事務的に処理できる仕事だが、律儀な彼は常に死者に敬意を持って接し、亡くなった人々の身内を捜すなど力を尽くしていた。糸口が全て途切れたときに初めて葬儀を手配し、礼を尽くして彼らを見送ってきたが……、解雇通告を受けてしまう。彼の最後の案件は、言葉を交わした事のない近所の住人ビリーの弔いだった。

<感想>日本でも現在、1日あたり12人が一人静かに人生の幕を閉じている。そして、主人公ジョン・メイの静かな人生。そして彼が見送る孤独に亡くなった人々の人生。生をまっとうし、死に至ればそこですべてが終わるわけだから、その意味では文字どおり動かない人生なのかもしれない。
孤独死をあつかった映画であるが、悲しみや悲惨さを声高に訴えることはなく、ドライなヒューモアを交えて静かに淡々と描かれてゆく。昔のイギリス映画の品位と格調がありますね。喜怒哀楽を表してはいけないという難役を、エディ・マーサンは見事に演じている。表情はあくまでクソ真面目な顔だが、時々見せる優しさ真摯さがいい。
心を込めて亡き人を悼み、たった一人で身寄りのない故人を見送るジョン・メイの日常は、実に質素で日々淡々と過ぎてゆく。それにしても、英国の下級官史はこんなに簡単に解雇されるのかと驚いてしまった。ジョンが腹いせに、上司の車に立ちションをするところが滑稽である。
死者の回想場面ぬきで、孤独死した人の葬儀を執り行う公務員が、最後の死者の身元調査をする様子を淡々と描くだけ。孤独死した故人の遺族にそれを伝える伝令役というものは、招かざる客だろうから。
静かな物腰と佇まいは威圧感を与え、目の前に立たれたら遺族は責められた気分になるだろう。善意のはずなのに、死神のような存在感が物悲しさを誘います。その過程で、故人との娘と出会うのだが、場所が野犬の檻の前で、その内と外で人物が切り離される。
つまり向かい合う人物の距離は縮まらず、相手の境域には入らないのだ。それが破られる予感がした瞬間に、不意打ちが襲うのだ。
ジョンの生活は、淡々とした毎日で食事はツナ缶にトースト1枚とコーヒーの夕食。お酒は飲まない。この主人公のジョンもまた孤独な人生を送っている一人なのである。それが、最後の案件でどうしても遺族を探してあげようということになり、写真のネガをみつけて現像してアルバムに張り付ける。

その写真の綺麗な娘、一目惚れでもしてしまったかのようなジョンの様子が、まるで青年のようだ。その娘に会うために青いセーターを着てウキウキと出かけるのだが、向かい側に美しい愛する娘がいるのを見つけて走る。するとそこへバスが来てジョンが跳ねられるのだ。彼女にプレゼントするマグカップまで買ったのに~可哀相に。

なんとした哀しい結末なのか、これでは彼の葬儀も、神父だけの寂しい孤独死と一緒ではないか。彼の墓地は、最後の案件のビリー・スタークに譲って、今まで孤独死を見送ってきたジョンは、奥の共同墓地で独りぼっちの葬儀で、なのに、ビリーはジョンが必死になって説得した親戚や娘に元妻、フォークランド紛争でともに戦った空軍の戦友など、たくさんの人に見送られての葬儀である。
こんなはずではなかったのに、すると、棺が埋められ皆が帰ると、今までジョンが一人で葬儀をすませて見送った人たちが、幽霊となってジョンのお墓の周りに集まってくるではないか。何とも言えないラストの余韻に、人知れず涙がこぼれてきてしょうがなかった。
2015年劇場鑑賞作品・・・60 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
トラックバック (15)

英雄の証明 ★★★

2015年03月24日 | DVD作品ーあ行
シェークスピア最後の悲劇『コリオレイナス』、の舞台を現代に置き換えて映画化したアクション大作。ローマの独裁者と敵国のリーダーによる宿命の戦いを描く。監督・主演は、「愛を読むひと」のレイフ・ファインズ。共演は、「300」のジェラルド・バトラー、「ジュリエットからの手紙」のヴァネッサ・レッドグレイヴ。
あらすじ:国民を愛する小国のリーダー・オーフィディアス(ジェラルド・バトラー)はローマ侵略を狙い、幾度となく戦いを繰り返すが、ローマの独裁者コリオレイナス(レイフ・ファインズ)を打ち負かせずにいた。コリオレイナスは数々の武勲により着実に権力をつけていくが、彼の独裁性に危機を感じた政治家の策略により、暴徒と化した国民に飲み込まれていく。
コリオレイナスの味方は、政治的野心溢れる母ヴォルムニア(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)、彼の無事を祈る美しい妻ヴァージリア(ジェシカ・チャステイン)、政治家の師と仰ぐメニーニアス(ブライアン・コックス)しかいなくなり、ついに国を追放される。
ローマに絶望したコリオレイナスは、1人で宿敵オーフィディアスのもとを訪れる。2人は、お互いを殺すことを望んでいた。はたしてコリオレイナスの目的とは? そして、この戦いを終えて彼らは何を手にするのか?(作品資料より)

<感想>シェイクスピア劇を大胆にアレンジ。傲慢な将軍の流転の人生を描いている。英国人俳優のレイフ・ファインズが、シェイクスピア最後の悲劇「コリオレイナス」を現代の架空の国家ローマに舞台を置き換えて映画化した監督デビュー作である。

ファインズが11年前に舞台でコリオレイナス役を演じて以来、長年熱望していた映画化を実現させた本作は、初監督らしからぬ才気が爆発しており、戦闘シーンや民衆の暴動シーンを、手持ちカメラで捉えたドキュメンタリー・タッチの演出と、原作のセリフをそのまま流用した会話劇を融合させ、伝統のシェイクスピア劇をより身近なものにしている。
まさに「第二次大戦後の近代都市のよう」と言うベオグラードでロケをし、ロケ地であるセリビア共和国の対テロ特殊部隊SAJの全面サポートを得た戦闘シーンは抜群の臨場感がある。兵士役をSAJ隊員たちが演じて、劇中での戦車や兵器全てに本物を使用され、ファインズ自身もSAJの訓練に参加するという頑張りよう。
シェイクスピアの言葉は、現代でも通用すると確信しているファインズは、舞台を現代に移した本作でも原作の台詞を使用して、戦争や政治的衝突などは、普遍的なテーマなので、古典の台詞でもしっくりと馴染むだろうと思ったらしい。

さすがにシェイクスピア劇の映画化とあって、オーフィディアスにはジェラルド・バトラーや、メニーニアスにはブライアン・コックスと、英国を代表する俳優陣が勢ぞろい。
家族を残してローマを出たコリオレイナスは、放浪の果てに宿敵オーフィディアスのもとへ。祖国への復讐心を訴えてオーフィディアスの部下として受け入れられた彼は、ヴォルサイ軍を率いてローマへの侵攻を開始する。

ファインズの母親ヴォルムニアにはヴァネッサ・レッドグレイヴという、母親が政治に無関心だった息子のファインズを、執政官選挙に立候補させる時と、ローマに攻め入った時、息子に侵攻をやめるよう懇願する台詞の言い回しは、まさに古典のシェイクスピア劇そのもの。それに応えるべくコリオレイナス演じるファインズも、さすがの台詞使いが上手いのには感心した。
民衆の心をつかんだような民主主義の危さは、現代にも通じるものがあり、力あるものの人気も一時的でしかない事とか、何だか今の日本の政治を見ているようなそんな感じがした。まさに英雄から追放、そして逆襲へと、ある将軍の栄枯盛衰を描いている。
2015年DVD鑑賞作品・・・21映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

トラックバック (1)

さいはてにて ~やさしい香りと待ちながら~★★

2015年03月23日 | アクション映画ーサ行
『四十九日のレシピ』などの永作博美と『アフロ田中』などの佐々木希が共演を果たしたヒューマンドラマ。故郷の能登でコーヒー店を開いた孤独な女性と、近所に住むシングルマザーの触れ合いを通して、人と人との関わり合いが生み出す温かさや喜びを浮き上がらせていく。メガホンを取るのは、台湾映画界の名匠ホウ・シャオシェンに師事し、『風に吹かれて−キャメラマン李屏賓(リー・ピンビン)の肖像』で注目を浴びた女流監督チアン・シウチュン。ハートウオーミングな物語に加え、オールロケを敢行した能登半島の美しい風景も見ものだ。

<感想>石川県能登半島を舞台に、永作博美と佐々木希の共演で紡ぐ交流劇ですよね。奥能登でコーヒー豆店を営む女性と、2人の子供を育てるシングルマザーが、ぶつかりあいながらも互いに理解し、支え合っていく姿を描いています。監督は、台湾出身のチアン・シウチュン。
8年前に行方不明となった父親が遺した奥能登の船小屋を、焙煎コーヒー店に改装した主人公の吉田岬(永作博美)。たった一人東京で懸命に過ごしてきた岬は、幼少時に父親と生き別れた過去を持つ。再会を願って故郷である能登へと帰ってコーヒー店「ヨダカ珈琲」を開くことにする。店を切り盛りする中、ひょんなことからキャバクラ嬢として働き子どもたちを育てるシングルマザーの隣人・山崎絵里子(佐々木希)と言葉を交わすようになる。

しかし、岬と価値観の違う絵里子は、子供たちに岬と関わることを禁じるのだ。ですが、ある事件を通して美咲と親しくなるのです。彼女と子どもたちとの何げなくも心温まる交流を経て、岬は人とのつながりによって得られる安らぎをかみ締めていく。
吉永小百合さん主演で「ふしぎな岬の物語」を観ましたが、あちらは彼女目当てに常連客が付いて、それなりに店を切り盛りして食べていけたように見受けられました。ですが、東京でそれなりに成功して店を持っていた岬が、故郷の奥能登でコーヒー店を営業しても、果たして食べていけるのかが、あまり生活の金銭問題が抜け落ちているので、これは寓話として観るしかないと思う。

ただし、ネット販売でオリジナルブレンドした焙煎コーヒーを売っているとかが解り、何となく営業していけるのだと納得。確かに、女性の店を持ちたいという願望や、水商売の人は独立とか、地方のヤンキーは洋服店とか、憧れるのであろう。ですが、簡単にお金が貯まったから地方に帰って店でもと思っている若者たちに、現実は営業していくのに厳しいのですから。
シングルマザーの佐々木希の夜の仕事や、貧困、育児放棄をキレイ事で片付け気味なのも少し引っかかります。給食費も払えずに悩んでいた絵里子の娘の有紗は、岬の店で働き始めるようになるのだが。

人物は数人で、しかも2時間近い作品なのに、どの人物も、どのエピソードもスケッチ程度の薄味で、巧い監督だったなら30分でもっとコクのある作品に仕上げるに違いない。
そうかと言って、風景や場所を全面に押し出して情緒豊かに描いているわけでもなく、タイトルからは全編的に癒し系かと思いつつ、意外にシリアスな展開が多く、ハラハラする展開で“さいはて”という場末感がすごくよく出ている。

ですが、合間に入るコーヒーのやさしい香りという癒しの要素が徐々に流れを変えていきます。私は、コーヒーの香りと少し苦い味に砂糖を入れて飲むのが好きです。しかもどこか女性向け文芸ふうな思わせぶりも感じる。
それは、キャスティングのせいもありますね。主人公の吉田岬を演じている永作博美の、独り納得した演技は生活感に乏しく、2人の子持ちのシングルマザー役の佐々木希は、まだお母さんキャラのイメージはないですが、キャバクラ嬢として働きやや汚れ役をやっていて新鮮。

そして、岬の行方不明の父親村上淳と、絵里子の愛人で、DVで土方強姦未遂男の永瀬正敏が、奏でるギターが同じ音色だったりして、永瀬正敏が岬を襲うのも訳が分からない。
これは、女系世界の映画のように見えた。ですが、撮影で石川県珠州市で長期ロケを敢行しただけあって、海へ突き出した味わいのあるコーヒー店や、田舎ならではの街並み、木ノ浦海岸で撮影した日本海に沈む夕陽など、美しい景色はドラマに癒し効果をもたらしていると思います。
2015年劇場鑑賞作品・・・59 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

トラックバック (4)

ストロボ・エッジ ★★.5

2015年03月22日 | アクション映画ーサ行

ベストセラーを誇る咲坂伊緒の漫画を実写化した青春ロマンス。女子生徒の憧れである男子高校生・蓮と彼をいちずに思う少女・仁菜子の姿を、周囲の恋模様も交えて追う。メガホンを取るのは、『100回泣くこと』などの廣木隆一。『イン・ザ・ヒーロー』などの福士蒼汰、『女子ーズ』などの有村架純が主演を務める。その脇を『ホットロード』などの山田裕貴、『リメンバーホテル』などの佐藤ありさらが固める。ときめき満点の物語に加え、役づくりで20センチもカットした有村の髪型にも注目。
あらすじ:高校1年生の木下仁菜子(有村架純)は、学校から帰る電車で女子生徒に人気の同級生・一ノ瀬蓮(福士蒼汰)と出会う。それを機に言葉を交わすようになり、冷たそうに見える彼の秘めた優しさに、これまで感じたことのない気持ちを抱く。恋愛経験ゼロの仁菜子は、これが恋であると悟る。蓮に年上の恋人・麻由香(佐藤ありさ)がいると知りながらも、駅で自分の思いを懸命に伝える仁菜子。彼女を振った蓮だが、その真っすぐな感情に触れ、気持ちに変化が生じ……。

<感想>片想いって、いつかは叶うものなのか、叶わない恋だと分かっていても、人を好きになることのトキメキ感や、一方通行の切なさを描いた恋愛群像劇になっている。
高校生の仁菜子は校内で一番のモテ男一ノ瀬蓮(福士蒼汰)に想いをよせ、思わず駅で告白してしまう。だが、蓮には年上の彼女がいて、仁菜子はあえなく玉砕してしまった。失恋女として学校中に知れ渡るが、それでも自分が好きになった蓮のことを大事に想い続けた。同級生として明るく振る舞うのだが、周囲に仁菜子の心の動揺はバレバレだった。

片想いに苦しむ仁菜子の心情を察した、安堂がアプローチしてきたのだが、彼の気持ちは嬉しいが、自分の本心に仁菜子は嘘をつけないのだ。蓮と年上の麻由香は、中学の時からの幼馴染で付き合っていて、両親が離婚をして精神的に不安定さのある麻由香を守れるのは自分だけだと使命感に燃えている蓮。

仁菜子と蓮、それに仁菜子を好きな安堂、中学の時からずっと仁菜子に想いを寄せていた大樹、安堂と元彼女の真央など、この二人は複雑で中学の時に真央は、安堂の親友だった蓮に近づきたいがために安堂を利用して恋人関係になり、安堂を振って蓮に近づくのだが、真央はあえなく蓮にフラれてしまうのだ。

それが、仁菜子たちの高校へ転校してきて、仁菜子が蓮に片思いなのを知り忠告する意地悪な女です。それに、やっぱり安堂のことを忘れられなくて、仁菜子を好きな安堂の間に入って意地悪する。可愛い顔した悪魔ですよね。
ですから、登場キャラクター全員が一方通行の恋に悩んでいるところがミソですね。

果たして回転木馬のような届かない片想いは成就するのか?・・・。「あまちゃん」でブレイクして、「好きっていいなよ。」や「神さまの言うとおり」などの福士蒼汰と、「女子ーズ」の有村架純が主演を務めている。でも、福士蒼汰って1993年生まれで5月30日で22歳。有村架純は、1993年2月13日生まれの22歳。いつまで高校生役するのかなぁ~。
「アオハライド」の原作者による少女漫画の映画化ですが、福士蒼汰くんの爽やかな感じがする壁ドンありの、少女漫画ならではのご都合主義的ファンタジーが、ティーンの物語りの中でピュアに弾けているのが最高。

一番の見所は“好き”の言葉の感情を掘り下げていくいくヒロインの有村架純が可愛い。監督の演出も高く、恋のドキドキ感がスクリーンに溢れているのがいい。
現実でもこういうことがあればいいのでしょうが、まぁ、青春しているって感じでしょうか。普通では考えられない高校生の恋愛観を、片思いと言う形でそのまま大事に胸に秘めて置くのかと思えば、告白しちゃってね。
男子の方が草食系の優しい福士蒼汰さんなので、違和感がなくするっと入れて、それに片思いの彼の、年上の彼女麻由香も美人で、モデルの仕事も忙しくなり、さすがに物分りがよくて自分から身を引いてしまうなんてね、上手く行きすぎ。主人公の仁菜子の片思いを、成就させたってことでも大きな得点でしょうね。最後の文化祭の大仕掛けで、ねじふせる監督の力技はさすがですよね。
アオハライド
好きっていいなよ。
「神さまの言うとおり」

2015年劇場鑑賞作品・・・58 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

トラックバック (11)

ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密★★★★

2015年03月21日 | アクション映画ーナ行
夜になると博物館の展示物が動き出す『ナイト ミュージアム』シリーズ最終章。展示物に命を吹き込むエジプト王の石板の魔力が消えかかる危機を回避すべく、ニューヨーク自然史博物館からロンドンの大英博物館へ乗り込んだ夜警のラリーと仲間たちが大騒動を繰り広げる。主演のベン・スティラー、ロビン・ウィリアムズ、オーウェン・ウィルソンらおなじみの顔ぶれに加え、オスカー俳優のベン・キングズレー、テレビドラマ「ダウントン・アビー」シリーズなどのダン・スティーヴンスらが新たに登場。
あらすじ:ニューヨーク自然史博物館の展示物に命を吹き込むエジプトの石板(タブレット)の魔力が消えかけていた。最悪の事態を回避すべく夜警のラリー(ベン・スティラー)と仲間たちは、石板の謎を解く鍵を求めロンドンの大英博物館へ向かう。一行はエッシャーのだまし絵に迷い込み、恐竜の化石や九つの頭を持つ大蛇に襲われ、ロンドン市街でチェイスを繰り広げるはめに……。

<感想>1930年代のエジプト遺跡から始まる物語は、現代のニューヨークへ、そしてロンドンへ。NYの自然史博物館の仲間たちに、石板の謎を知るアクメンラーの父、エジプト王、アーサー王伝説の騎士ランスロットらが新たに加わり、タイムリミットと闘いつつ、大英博物館から市内を駆け回ります。
冒頭でのニューヨーク自然博物館での、プロネタリウムの場面で星座が投影され、その星座たちが動きだして人々を襲う場面は、とりわけ面白かった。
自然史博物館の面々が、今回は大西洋を渡って大英博物館へと。コントの合間合間にスペクタクルが挟まっているという、例によって、英米のコメディアンたちの芸や間合いにハマるかどうかで、映画全体の楽しさが変わってきそう。
今作では展示物たちの命の源である古代エジプト王の石板が、変色し、魔力を失いつつあることが判明。石板の創造主であるアクメンラーの父親が、魔力を取り戻す方法を知っているというので、ロンドンへと。

石板のためにロンドンの大英博物館へやってきたのは、ラリーの他に息子のニッキーと仲間たちの、西部劇のジェデダイアのオーウェン・ウィルソンに、ローマ帝国オクタヴィウスのスティーブ・クーガン、アジアの騎馬遊牧民であるフン族の王アッティラ・ザ・フンに、人懐っこくて好奇心旺盛な猿のデクスター、博学で自然史博物館の展示物たちの父親的存在であるセオドア・テディ・ルーズベルト、古代エジプトの青年王であるアクメンラー、アメリカ先住民で女性探検家のサカジャウィア。

大英博物館では、展示物の大恐竜トリケラトブスに追われて大騒動になる。それに、ガルーダというインド神話に登場する神鳥で、ラリーたちがソウリュウという中国の古代神話に登場する九頭の大蛇に襲われて苦戦するのを応援する。

そして、不思議な空間が展開するエッシャーの騙し絵の中に迷い込んだりと、最新のVFXを駆使した奇想天外な仕掛けが待ち受けるのも面白いです。
大英博物館の女性警備員ティリー、デブちょのレベル・ウィルソンから、博物館の展示物が夜になると動き出す理由を聞かされる、NYの自然史博物館の館長マクフィーも、出演している。石板の秘密を3話まで知らなかったとはね。

主人公の博物館夜警のラリーはもちろん、ほとんどすべての登場人物が、絶えず走り回っているという意味では、ノンストップ・ムービーのようですね。
アクメンラーが父王マレンカレ(ベン・キングズレー)から「月光に当てると石板が甦るという」石板の秘密を聞きだし、ほっとしたのもつかの間、愛する王妃グウィネヴィアの元に戻りたいランスロットが、石板を奪いロンドンの街へと逃げ出し、ラリーたちは彼を追うことに。

大英博物館からロンドンの街へ飛び出した彼らは、あの英テレビシリーズ「ダウントン・アビー」でブレイクし、主演映画ザ・ゲストではミステリアスな役どころと、引き締まった肉体美で世界中の女性たちを魅了したイケメン俳優のダン・スティーブンス演じる中世の騎士ランスロットが、驚きの表情を浮かべている視線の先には、大ヒットシリーズで孤高のヒーローを演じる超大物スター。サービス精神おう盛なこの俳優は、映画のタイトルにもなっている人気キャラの「ウルヴァリン」のポーズを見せるなどうれしいサプライズを披露してくれる。そう言えばもうお分かりですよね。

それに、ラリー役に加えて、自然史博物館の新たな展示物であるネアンデルタール人のラーを一人2役で演じるベン・スティラー。幼い子供のような言語をもたない原始人を熱演しています。
DJになろうと夢見ている息子のニック、自分の苦い経験から息子には大学へ進学して欲しいと願うラリー。冒険を通じて互いを理解した彼らが答えを導き出すラストでは、息子の成長を喜ぶ傍で、子離れに迫られるラリーの背中が寂しそうに映る。最後に、別れを切りだす姿の故・ロビン・ウィリアムズのテディ・ルーズヴェルト役が似合っていたと、改めて思いました。
2015年劇場鑑賞作品・・・57 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

トラックバック (28)

ドラフト・デイ ★★★.5

2015年03月19日 | アクション映画ータ行
アメリカンフットボールのプロリーグ、NFLのドラフト会議を題材にした人間ドラマ。大物ルーキーを獲得して弱小チーム再生を狙うアメフトチームのゼネラルマネージャーが、ドラフト会議で一世一代の勝負を仕掛ける。監督は、『抱きたいカンケイ』などのアイヴァン・ライトマン。チーム存亡の命運を背負う主人公に名優ケヴィン・コスナーがふんし、その脇を『デアデビル』などのジェニファー・ガーナーなどの実力派が固める。次々と紹介されるアメフト界の裏側に引き込まれる。
あらすじ:アメリカンフットボールのプロチーム、クリーブランド・ブラウンズ。今は亡き名監督の父親の後を受け、そのゼネラルマネージャーを務めるサニー(ケヴィン・コスナー)は、成績の不振が続いているチームの状況に焦りを感じていた。地元ファンから寄せられる熱い期待とオーナーからのプレッシャーに応えるべく、12時間後に迫ったドラフト会議で是が非でも大物ルーキーを獲得せねばと決意する。そんな中、オーナーの横やりや弱みに付け込んだライバルチームのGMの口車に乗せられて、翻弄されていく。自身とチームの存亡を揺るがしかねない危険なトレードに応じてしまうが……。

<感想>アメリカンフットボールは好きですが、あまり日本ではTV中継をしていないし、どちらかと言うとサッカーや野球が主に観ていますね。でも、日本のプロ野球のドラフト制度のようなクジ引きは一切無し。チーム間の“指名権トレード”や選手指名時間は10分間、など、独自のルールが驚きのドラマを生み出しています。
NFLの全面協力を得て、TV放送向けに派手にショー・アップされた実際のドラフト本番中に撮影を実施したというのだ。これは脚本の勝利でしょう。

ドラフトの限られた時間に、事態が二転三転するスリリングさ、アメリカンフットボールのドラフトルールを最大限に活用した映画は、初という脚本チームに最大限の拍手を送りたい。
もちろんブラウンズをはじめ登場するチーム名もすべて実名で、映画にリアルな緊迫感を与えている。選手指名のタイムリミットが迫る中、他のチームとの駆け引きが繰り広げられるクライマックスでは、二転三転するスリル感と、一発逆転の爽快感が味わえますから。
ですが、ドラフトにこんなルールや駆け引きがあることは知らなかったです。これは上手い企画ですよね。前に観たオリヴァー・ストーンの「エニイ・ギブン・サンデー」は暴露的なNFL映画だったが、こちらはあくまでもウエルメイド。ダッチダウンのシーンなど一度も見せないが、最後まで飽きさせないのがいい。時間との闘いなど試合さながらの緊迫感があるし、結末は想像はつくものの、気持ちのいいハッピー・エンディングになっている。

しかし、ケヴィン・コスナーが出て来ると必ずといって女がつきもので、秘書のアリに手を付けて妊娠させて、彼女が子供が出来たといっているのに生返事のサニー。バツイチで元妻も出て来くるし、まぁ、ドラフト・デイなのでサニーの頭の中はそのことで一杯なので、子供のことなど考えられないのだろう。それにしても、よく倉庫に二人で仲良く入っているのには笑えた。
電話での駆け引きをワイプを多用したマルチ画面で処理するのだが、これほど創意を欠いた分割の画面も珍しい。と同時に、両者の表情の変化を見せれば充分という、空間無視の演出ですよね。う~ん、これは空間が意味のない背景にしかなっていないと思う。

低迷虫のチーム再建に燃えるGMを、ケヴィン・コスナーが演じているのだが、かなり危なっかしいワンマンキャラなのでハラハラするが、一種のギャンブラーだと思えば納得がいく。最大の見所は、やはり終盤のドラフト会議で、迫りくるタイムリミットと闘いながら、ライバルチームと水面下の駆け引きを繰り返し、人事を尽くして天命に懸ける。勝負に勝って希望の選手を獲得し、理想のチームを作り上げる快感は格別だろう。ドラフト会議の持つこのギャンブル的な要素が、男たちを熱くさせるのだ。
2015年劇場鑑賞作品・・・56 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
トラックバック (7)

あと1センチの恋 ★★★

2015年03月18日 | あ行の映画
『P.S.アイラヴユー』の原作者としても知られるセシリア・アハーンの「愛は虹の向こうに」を基に、友達以上恋人未満の男女の擦れ違いを描くラブストーリー。6歳のころから全てを共有してきた男女が思いを伝えられず、それぞれの人生を歩むことになりながらも、思いも寄らぬ運命へと導かれていくプロセスを映す。主演は、『白雪姫と鏡の女王』などのリリー・コリンズと『スノーホワイト』などのサム・クラフリン。運命のいたずらに翻弄(ほんろう)され、12年間も擦れ違い続けた二人のもどかしく切ない関係に胸が詰まる。
あらすじ:ロージー(リリー・コリンズ)とアレックス(サム・クラフリン)は6歳のころからの友達同士。自分たちの住むイギリスの田舎町を出て、アメリカのボストンの大学へ進学しようと約束し、二人とも合格。ところがロージーは、クラスの人気者クレッグと軽い気持ちで関係を持ち、身ごもってしまう。アレックスはボストンへ移り、ロージーは一人で子育てに奮闘するが……。

<感想>すれ違い続ける男女の切ない恋を描いた王道のラブコメ。最初っから意図していたのか、それとも撮っているうちに現場の人間がみんな、彼女に魅了されて虜になってしまってこうなったのか、とにかくも、ヒロインのリリー・コリンズの見事なアイドル映画であります。眉毛が黒く凛々しくくて可愛いのが特徴。男は誰だってメロメロになるよね。

どのショットも彼女のとびきり綺麗で、可愛いいくて、共演者たちも中々いいし、相手のアレックスのサム・クラフリンのイケメン青年といい、彼女の魅力をいっそう引き立てているのに奉仕しているかのようだ。
だから、物語はご都合主義なところもありながら、可愛らしいラブストーリーだけど、その中に生きのいいコメディ要素もぶち込まれていて、てきぱきとした演出で結構笑わせてくれます。
「あれ何処なの?、何、あれよ」とコンドームを探すベッドシーンから始まるこの映画は、幼馴染の男女のドタバタと慌ただしい年月を描きながら、全体にどこか緩やかな感覚が支配しているのが楽しい。

ヒロインの夢は、小さなホテルの経営。それを序盤で知らされた途端に、どんなにすれ違っても最後はそこで落ち合って、アイ・ラブ・ユーになるだろうと思ってました。だから、その通りに進んでいくわけだが、それでも一向に構わないし、そこを楽しみながらって、高校卒業のプロムで、大好きな幼馴染の彼とダンスをするどころか、大切な処女を遊び人の男に上げてしまい、挙句にその1回で妊娠をしてしまうなんて。どこまでドジ娘なの、初めっから頭が変じゃないの、好きな彼氏がいるのに大事なバージンをどうでもいい男にあげちゃうなんてね。そして妊娠とは。

どうしようか悩んで、両親がカトリックなので中絶は出来ないし、友人が「生まれたら里子にだせばいい」という提案に同意して、結局産むことに。その時に、大好きな彼氏アレックスは、ボストンのハーバード大学への入学合格ときたもんだ。ロージーも一緒にボストンへ行くには、ハーバード大学を目指し見事合格したのに、妊娠発覚とは。結局は、父親のクレッグに子供が出来たと言うと、驚いて逃げてしまう。もう最悪な結果になってしまった。

というか、このロージーって、とんでもなくおバカさんで、大事なバージンは好きな男に捧げるものよ。断られたら、そん時は諦めるのね。そういうもんよ。
だから、うじうじとこの二人は、好きなのにはっきりと意思表示しないから、お互いに別の相手と付き合い結婚をすることにって、バッカじゃないの。
波乱万丈なのに予定調和のロマンス。従って彼女がことごとく頭の悪いチョイスをしても、安心して観ていられますから。
彼氏のアレックスも、どこか憎めないお人よしで、彼女が他の男と寝たと聞くと、自分も女を作って寝てしまうし。勝手にしてくれと言いたくなる。

双方の家族や友人たちが入り乱れて、結婚式の場面もあるが、ロージーの妊娠した男、クレッグが謝ってきて丸く収まり、娘のためにもクレッグと結婚をしてしまうロージー。それに、アレックスもそれを聞いて、サリーという美人でスタイル抜群な女と結婚をしてしまう。
「人生とは、いつも取り込み中なのだ」と実感させられる。お互いが、相手は違えど結婚生活をエンジョイし始め、ですが、お互いの心にはまだモヤモヤ感というか、火だねがくすぶっており、そうこうしているうちに、ロージーの夫のクレッグが浮気をして、アレックスの妻サリーも浮気をしてと、お互いに夫婦生活は破綻してしまう。でも、アレックスってモテモテだから、高校時代の童貞をあげた女性とも恋仲になって、結婚するというのだ。

映画の最後に姿を見せるアイルランドの田舎の、崖の上のホテルの佇まいが素晴らしくて、ここで二人が仲良くならなかったら帰ろうと思ったわ。ハッピーエンドで良かったね。
2015年劇場鑑賞作品・・・55 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
トラックバック (14)

風に立つライオン ★★★★

2015年03月17日 | アクション映画ーカ行
ケニアで医療ボランティアに従事した実在の医師・柴田紘一郎氏の話に、さだまさしが着想を得て作った楽曲から生まれたヒューマンドラマ。ケニアの病院で働くことになった日本人医師が、心と体に深い傷を負った患者たちと向き合っていく。監督はさまざまなジャンルの作品を世に送り出してきた三池崇史。テレビドラマ「JIN −仁−」シリーズなどの大沢たかお、『幕末高校生』などの石原さとみ、『さよなら渓谷』などの真木よう子らが集結。医療のあり方を見つめた物語に加え、ケニアの雄大な風景も観る者の胸を打つ。

<感想>さだまさしが、1987年に発表した楽曲に着想を得た小説をもとにした人間ドラマです。アフリカで巡回医療に携わった実在の医師をモデルに、現地の少年たちとの交流、日本に残した恋人への思いが情緒豊かにつづられる。
大沢たかおさんが、「解夏」「眉山」に続き、さだまさし原作の映画に出演。
この作品は、「風に立つライオン」の曲を小説化して、さらに映画化したいと持ちかけたのは、他ならぬ大沢たかおさんが自身だったのです。

原作も読みました。冒頭の東北地方大震災の跡地に立つ、ケニアから来たミケ、彼が雪の降る震災の瓦礫の跡地に立ち、手に握りしめているのは“トウモロコシ”の種で、彼はケニアで少年兵として駆り立てられ、足を撃たれてそれでも、切らずに手術をしたのが島田航一郎。
彼の温かい眼差しと優しい心に癒され、麻薬漬けになって少年兵士として銃を持ち、9人もの人間を殺した。そのことを悔やんで涙ながらに自分も医者になりたいと願う。島田航一郎から、「一生かけても10人の命を救え」と言われ、奮起を起こして勉強する。絵が上手くて、ミケランジェロとあだ名を航一郎からつけられる。

アフリカのケニアの実情と、日本の大震災の被災地を組み合わせたのは、今の世界で起きているテロや内戦に目を向けて欲しいという、メッセージなのだろう。何処の国でも、子供たちが犠牲になって大人の勝手な命令に従い、人間としてのモラルや秩序などの教育や愛情を失っていく。

そして、アフリカの大地へと映像が変わる。派遣先での過酷な現実。国境近くの戦傷病院。そこで行われていたのは、壊疽を防ぐための負傷した患者の手足を切断する手術であった。傷が癒えれば、また戦地へと戻り少年兵としてこき使われる。命を軽んじられ、人間として真っ当に生きるすべを知らない少年たち、これではダメだと、病院の隣に孤児院を建てて、看護師の和歌子と一緒に勉強を教えるのだ。

島田航一郎は、シュバイツァー博士のようにアフリカで、大きな理想を胸に研究に従事できると張り切って行ったのに、研究よりも病院不足から内戦での急な患者を受け入れることだった。それに、まだ幼い少年兵たちに何か力に成れないのか、そして、国境付近の地雷源のあるところには、病院へも運ばれずに死んでいく少年たちがいることを知り、自分の命も顧みずに車で出かけて襲撃に遭い、航一郎は命を奪われる。彼の腕にしていたセイコーの時計をみたゲリラの一人の目が忘れられない。

劇中での大沢たかおさんがアフリカの大地に立ち、「ガンバレー」と何度も叫ぶ姿に、これはきっと自分にたいしての叱咤激励ではないかと感じていました。もちろんアフリカの人たちにも声援を送っているのは違いないが、不甲斐ない自分にもっと「ガンバレー」と言い聞かせているのでは。
夕日を見ている姿に、さだまさしの歌が流れて、歌詞の中の恋人との思い出とかが映されていく。恋人の秋島貴子は、離れ島で開業している父親の後を継ぎ、僻地医療に従事することを選ぶのだ。だから、アフリカへ行く島田航一郎の誘いにも躊躇し、自分の選ぶ道は僻地での医療だと。

訃報のしらせが届いた後に、島田航一郎からの手紙が届く。それには、「どうか幸せになって下さい」と書かれていた。貴子には、猟師の鈴木亮平が幼馴染として、いつも見守っている存在感が最高。台風の時に、車で崖崩れに遭遇し、危機一髪のところに亮平が助けに来て、命を救われるというエピソードがいいですね。遠くにいる恋人との叶わぬ結婚も、身近にいる男性と将来を共にすることも大事ではないかと思う。
それにしても、アフリカで、看護師の和歌子との接点もあったのに、現地では子供たちも、先生たちも二人の結婚を望んでいたのに、何故か貴子一筋の彼に一本気で実直な気質が伺われる。

それでも、ラストでアフリカの大地に凛々しく立つ大沢さんの姿に、タイトルの「風に立つライオン」のさだまさしの歌が流れて感動を呼び、観る者の目に涙があふれて来る。日本人って言うのは、どんな危険も顧みないで、困っている人がいれば、突き進んでいくというそんな侍のような真っ直ぐな生き方が素晴らしい。
2015年劇場鑑賞作品・・・54 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

トラックバック (17)

博士と彼女のセオリー ★★★★

2015年03月16日 | は行の映画
車椅子の物理学者スティーヴン・ホーキング博士の半生を描いた人間ドラマ。将来を嘱望されながらも若くして難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症した彼が、妻ジェーンの献身的な支えを得て、一緒に数々の困難に立ち向かっていくさまをつづる。監督は、第81回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞作『マン・オン・ワイヤー』などのジェームズ・マーシュ。ホーキング役に『レ・ミゼラブル』などのエディ・レッドメイン、妻ジェーンを『あなたとのキスまでの距離』などのフェリシティ・ジョーンズが演じる。

<感想>まずは、天才物理学者であるスティーヴン・ホーキング氏を演じたエディ・レッドメインが、第87回アカデミー賞主演男優賞に輝いたことにおめでとうといいたい。実話なんですねこれは、本作を観るまでは、彼の私生活や心の在り方には、殆どイメージがわかなかった。

1963年にケンブリッジ大学で出会ったスティーヴンとジェーン。キュートな理系男子と聡明な女子学生は、一目惚れにも近いテンションで恋愛に突入する。その勢いは、彼の研究にもひらめきをもたらすのである。だがそんな絶頂期にまさかの病気、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し、余命は2年と宣告される。

そこからが凄いのだ。鬱状態のスティーヴンに対し「皆で力を合わせて病気と闘おう」と、全く怯まず強気なジェーン。そんな彼とためらいもなく結婚し、伴侶、介護者として、そして3人の子供を育てて、人生を進めていく。26年間を共にした。
その後、円満に離婚して、ジェーンはホーキングの介護に協力しながら実質的な第二の夫となっていたジョナサンと再婚して、ホーキング博士は、エレインというベテラン介護師が世話をすることになるという。気付けば既に、余命宣告の時など越えてしまっていたのだ。
病気の進行と闘いながら、ブラックホールの特異点定理やホーキング放射など、世界にその名をしらしめる偉業を成し遂げ、現在72歳ながらも、彼が研究に身を捧げていることをこの映画で知るのが事実だろう。

恋愛と介護は両立しない。恋愛という物語が、恋とも友情ともつかない人と人との結び合い、もたれ合い、思いやりの日々が、特別大きな波乱や愁嘆場もなく進行していく。その間のスティーヴンは杖から車いすへ、電動車椅子へ、そして肺炎を併発して発生装置を装備した最新の車椅子へと乗り換えていく。

障害と闘う人の姿をコメディアンに例えるのは失礼かもしれませんが、杖をついて歩く姿がどこかチャップリンのようにも見えた。何となくそう見えたのだが、銅像に抱かれている姿が「街の灯」そのままだし、声を失ったスティーヴンが機械の声を得て、ラストのスピーチはサイレント期の声のないコメディアンだった「独裁者」の演説の映画記録を呼び起こしたからである。
そして、車いすにとって大敵なのは階段なのに、いやだからこそというべきか、この映画は階段にとことんこだわるのだ。

若きホーキング博士が、2階から背中でずり落ちてくる階段。幼い息子が階段の遊び場で見下ろしているシーン。父親が、車いすを無理に引きずり上げる庭の階段では、昔は身障者に対しての住宅事情もなく介護する人たちの苦労が忍ばれる。
ホーキング博士のメガネをジェーンがスカートで拭くのが、妙に女っぽくて、何だったか思い出せなくて、そういえば後からのエレイン介護師も、彼のメガネをスカートの裾で拭いていたっけ。

ラストのスピーチ会場での、前列の女性が落とした真っ赤な1本のペン。「2001年宇宙の旅」では、1本のペンを浮かせるだけで無重力を表現したが、この映画では1本の赤いペンの落下で、ホーキング博士の全人生を表現しているかのように見えた。あのとてつもない時間論を立ち上げた男は、1本のペンを拾ってあげられない男だったのだ。

スティーヴンとジェーンの長いラブストーリーは、気高くも美しいと同時に、一般の恋愛同様に、いやそれ以上に果てしなく困難な道であったことも描かれています。博士にそっくりだといわれたという、エディ・レッドメインの繊細な演技が光る作品です。難しい肉体表現だけではなく、博士の熱意も楽観的思考も、気取りのないチャーミングさも、あますところなく見せてくれているので、受賞は間違いなかったでしょう。
2015年劇場鑑賞作品・・・53 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング


トラックバック (29)