パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ミスミソウ★★★・5

2018年04月28日 | アクション映画ーマ行

「ハイスコアガール」「でろでろ」などで知られる押切蓮介の人気サスペンスコミックを、「ライチ☆光クラブ」の内藤瑛亮監督のメガホンにより実写映画化。主人公の春花役を本作が初主演となる「咲 Saki」の山田杏奈が演じる。

あらすじ:東京から田舎に転校してきた主人公・野咲春花(山田杏奈)は”部外者”として扱われ、壮絶なイジメを受けていた。春花の唯一の味方は、同じように転校してきたクラスメイトの相場晄(清水尋也)。

彼を心の支えに必死に耐えてきた春花だが、クラスの女王的存在、小黒妙子(大谷凜香)の取り巻きのイジメグループによる嫌がらせは日に日に工スカレートしていった。そして、ある日、激しく燃え上がる炎が春花の家を覆い尽くす。

春花の妹・祥子は大火傷を負いながらも助かったが、両親は命を落としてしまった。思いもよらない悲劇に遭遇した春花の心は、崩壊する──。やがて事件の真相が露見することを恐れたイジメっ子達は春花に自殺するよう強要するが、それがきっかけとなって春花は事件の真相を知り、家族を奪ったイジメっ子達に己の命を賭けた凄惨な復讐を開始するのだが…。厳しい冬を耐え抜いた後に雪を割るようにして咲く花、三角草(ミスミソウ)。春花はミスミソウのように厳しい冬を耐えて、きれいな花を咲かせることができるのか…。春花が選んだ道とは…。

<感想>壮絶ないじめを受け、心が崩壊していく少女という難役に挑んだ山田杏奈の演技が秀悦である。人をいたぶることと、残酷にこだわってここまでやれているこの監督は、本当に他にない個性だと思う。古典的なリベンジものの映像と、いじめつくされ家族も殺された主人公が、ついにいじめっ子の目玉を突き刺す時、観ていて残酷だなんて思わずしみじみと良かったと感じてしまった。軽いノリの中学3年生女子グループと、そのグループの悪ふざけで家族を失った少女の壮絶なる復讐劇でもある。

「せき止められない憎しみに少女の心は崩壊する」という言葉を合図に、復讐の幕が上がる。春花が凶器を振りかざす度、いじめグループの悲鳴が響き渡り、白い雪が血に染まる。終盤には血まみれになった春花が、天を仰ぐ姿が映し出され、その眼差(まなざ)しからは悲壮感が漂う。場面写真は、泥まみれの春花、武器を手にする対決シーンなどを切り取っており、キャストの熱演を垣間見ることができる。

上記に書かれているように、とても残酷でグロテスクで、トンデモな女子中学生と男子中学生の心の闇を表しているような、そんな悲惨なシーンが多かったです。

最も印象に残りやすい残酷表現は、除雪車から血肉がまき散らされるシーンではないでしょうか。真っ白い雪に鮮血が噴水のように飛び散るシーン、これって、ホラー映画ではないかとさえ思ってしまった。それに、女子高生たちが、主人公春花の家に行き、灯油をまいてマッチで火を付け、目の前で灯油を浴びた母親が火にくるまり焼き殺されるシーンとか、座敷には父親は下の妹を抱え込んで自分が上になって焼け死ぬところとか。それを笑いながら見ている女子高生たちに、それを写真に撮っている相場晄の鬼となった表情とか。

かなり押切氏のコミックの中で描かれているような、多感な時期の少年少女たちが抱える、友情、嫉妬、罪の意識といった感情を生々しくも、繊細に描き出しているのも大きな特徴であります。やはり、残酷な描写を交えて人間の心を描き続けてきた内藤監督が実写化したのは、必然だったのではないかとも。

特に観客の中には、女子高生たちが多く観ているので、私には母親として見ている心情であり、いくらコミックを映像化したとはいえ、ここまで嫌がらせというか、度を超した虐めは初めて観ました。

だから、ラストで一人だけ生きている茶髪の女子高生に、何故にあんただけが生きているのか、確かに始めは主人公とは仲良しだったのだが、その後ではクラスで虐めの親分だったのに、自分だけは素知らぬ顔をして東京行きのバスに乗るのかと。どうせならみんな死んでしまえば、観ていてすっきりしただろにと、映画を観てこのような感情を覚えたのは私だけだろうか。

廃校寸前の中学校、枯れ木の森、雪の積もる大地という設定や状況なども含めて、逃げ場のない密室感をビジュアル的に煽り、演じている若い俳優さんたちの本気度もハンパじゃなかった。

背景にちらっと無責任で一方的な大人たち(クラスの担任の女教師)を置いてはいるが、娯楽映画としては限界ギリギリであり、どうしても不快感の方が強かったです。でも、考えてみれば今の日本のいじめの現実の方がもっと不快かも、深くて陰湿かもですね。

 

018年劇場鑑賞作品・・・77アクション・アドベンチャーランキング

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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー★★★★★

2018年04月27日 | アクション映画ーア行

アイアンマンやハルク、キャプテン・アメリカ、スパイダーマンはじめマーベル・コミックが誇るスーパー・ヒーローたちによって結成されたドリーム・チーム“アベンジャーズ”の活躍を描く空前のメガヒット・アクション超大作の第3弾。6つすべて揃うと全宇宙を滅ぼすほどのパワーを秘めた石“インフィニティ・ストーン”を狙う最凶にして最悪の敵サノスの野望を阻止すべく、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々も加えたアベンジャーズが繰り広げる壮絶な戦いの行方を壮大なスケールで描き出す。出演はロバート・ダウニー・Jr、クリス・エヴァンス、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、スカーレット・ヨハンソン、ベネディクト・カンバーバッチ、トム・ホランド、チャドウィック・ボーズマン、クリス・プラットらに加え、サノス役でジョシュ・ブローリン。監督は「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のアンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ。

あらすじ:宇宙誕生とともに出現し、それぞれに異なる強大な力を秘めた6つの石“インフィニティ・ストーン”。すべてが揃うと、指を鳴らしただけで全宇宙の半分の生命を滅ぼすほどの恐るべきパワーを手にするという。そんな中、地球を目指していたソーとアスガルドの民を乗せた宇宙船が何者かの襲撃を受けてしまう。それは圧倒的なパワーで全宇宙に恐れられる悪の支配者サノスの仕業だった。彼は自らの野望を実現させるべく、すべてのインフィニティ・ストーンの収集に乗り出していた。その頃地球では、かつてない危機の到来を知ったドクター・ストレンジがアベンジャーズの力を結集すべくリーダー、トニー・スタークのもとへと駆けつけるのだったが…。

<感想>マーベルのヒーローたちが大挙して出演し、ヴィランとしてサノスが途上するということでファンの期待を煽っている「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」、全米公開が5月4日なので、それよりも1週間早いわけだ。

すでに予告編を観ている人たちも多いでしょうが、今回はこれまでのアベンジャーズ作品と比べても非常に多くのヒーローたちが登場する。特に、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」が合流するというのが重要で、宇宙からの侵略者だったものの、基本的に地球上での出来事を描いてきたアベンジャーズシリーズに、宇宙という新たな要素が加わったことになる。

それを象徴するのが今回の敵・宇宙魔人サノス(ジョシュ・ブローリン)の強さはどれほどのものなのか?、原作の設定ではタイタン人で「アベンジャーズ」のエンドクレジットの合間には地球を襲ったチタウリの指導者ジ・アサーと接触し、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」では、ガモーラとネビュラの養父として登場。「エイジ・オブ・ウルトロン」のエンディングではアスガルドのオーディンの宝物庫に姿を現していた。彼の狙いは万物を支配することの出来るインフィニティ・ガントレットを完成させること。それには6つのインフィニティ・ストーンすべてが必要で、地球にあるストーンを奪うため軍勢を率いて攻撃してくるのだ。見どころ満載で興味が尽きない。

今回は、「シビル・ウォー」で2派に分裂していたアベンジャーズの面々が最終的に大集結すると思われるが、どうやって再結集するのか?・・・ブラックパンサーの故国ワカンダに潜伏していたキャプテン・アメリカの髭を蓄えた顔も見ものですよね。

サノスが狙う6つ目のインフィニティ・ストーンとは?・・・6つ揃うと宇宙の半分を消滅させる力が得られるインフィニティ・ストーンは、サノス(THANOS)の綴りを構成する場所にあるという説が。最後の一つは残るHの場所にあるのだ。

MCU作品に登場したインフィニティ・ストーン

1、      四次元キューブ(青)「アベンジャーズ」でアスガルドに保管されていたが、その後ロキが盗んだ。サノスの手にはまっているものと思われる。

2、      ヴィジョンの額の石(黄)ロキ=ヒドラ党と持ち主を変えた後、ウルトロンの実験によってヴィジョンが誕生。現在は彼の額中央に付いている。


3、      エーテル(赤)ダーク・エルフのマレキスが世界を暗黒に覆うために使った流動物質エーテルに変貌。現在は銀河の怪人コレクターが保管。

4、      オーブ(紫)ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのピーター(クリス・ブラット)が盗み出した秘宝の中に。ザンダー星でノバ軍が保管。

5、      アガモットの目(緑)ドクター・ストレンジが付けている首飾りの中にストーンはある。これを使って時間を自由自在に操り、逆行させることも出来る。

最終決戦地はワカンダで、宇宙魔人のサノスを迎え討つのだ。インフィニティ・ストーンを自分の身体の額に石を持つヴィジョン(ポール・ベタニー)をワカンダに匿い、サノスを呼び寄せるのだ。ヴィジョンとワンダーウーマンとは恋仲のようなのに、ヴィジョンが額の石をワンダーに破壊するよう頼むのだが。

それに、ハルクの暴走を制御するため、トニーが開発したハルクバスターは、本人が装着する。

スパイダーマンのピーターは、「スパイダーマン:ホームカミング」の最後に辞退した新スーツ、通称アイアン・スパイダー姿で登場する。コミックでは背中にドック・オクを思わせる複数の人工アームが付いているが?、果たしてどうか。それに、「アベンジャーズ」で死んだコールソン(クラーク・グレッグ)は復活し、ドラマ「エージェント・オブ・シールド」で活躍中。映画での再登場の可能性ももありますから。

「シビル・ウォー~」で、トニーに相応しくないと言われ、盾を手放したキャプテン・アメリカ。スーパーボウルで流された予告編では、伸縮可能な黒い盾を装着した姿が見られる。

今回は、ホークアイ(ジェレミー・レナー)の姿がないのだ。サノスとの戦いに関わらないのは、何らかの形で最後の「インフィニティ・ストーン」を守っているとの噂もある。

ヴィランであるサノスを軸に物語が進むので、ほとんどが彼が映画の主人公であるかのように思われた。ですが、一連の作品が終わりに近づいてきているという感じがある。本作では仲間意識がこれまでで最高に達しているのが良かった。みんなが楽しそうに演じているのもいい。故郷を飛び出したソー一行が出会ったのは、「~バトルロイヤル」のエンドクレジット後のシーンでは、アスガルド民を乗せた宇宙船が遭遇するのは、サノスの艦。ソーたちはサノスと闘い、ハルクは地球へ落下。ソーは“ガーディアンズ”に救出される。

とにかく、サノスが強いのなんの、アベンジャーズの全員がよってたかって戦っても負けてしまう。あの“アイアンマン”でさえもがね。だから、ラストでは6つのストーンを手に入れたサノスが我が物顔で登場するのには、驚いた。これは絶対に続編があるはず、それには、ドクターストレンジがすぐにはストーンを渡さなかったのに、何かヒントがあるはず。それに宇宙の魔人サノスが勝ち誇っているのは気に入らないし、頭のいいアイアンマンやキャプテンたち、それに神の子ソーも、きっと最後にはみんなでサノスを倒すはずだと思う。この終わり方が、残念に思うのは私だけではないと感じたから。

 

018年劇場鑑賞作品・・・76アクション・アドベンチャーランキング

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ダウンサイズ★★★・5

2018年04月26日 | アクション映画ータ行

「ファミリー・ツリー」「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」のアレクサンダー・ペイン監督がマット・デイモンを主演に迎えて贈るヒューマン・コメディ。人口問題解決の切り札として、人間を小さくする技術が開発されたことから巻き起こる悲喜こもごもの人間模様をユーモアと社会風刺を織り交ぜ描き出す。共演はクリストフ・ヴァルツ、クリステン・ウィグ、ホン・チャウ。

あらすじ:人口が増え続けることで環境問題や食糧問題が深刻化していく中、その解決策として人間を1/14に縮小する画期的な技術が発明される。小さくなることで誰でも豪邸に住むことができ、大金持ちにもなれるのだった。低収入にあえいでいた平凡な男ポールは、現在の苦境を脱するため、妻のオードリーとともにこのダウンサイズ化を受けることを決意するのだったが…。

<感想>もしも人間が身長13cmにダウンサイズでき小さくなったら、自分が今持っている資産が何十倍にもなるとしたら、あなたは13cmの人生を選びますか?・・・こんな奇想天外だが、地球環境破壊が取り沙汰される現在あり得ない未来とも言えない物語を、圧倒的なリアリズムで描ききっているのだ。

人類を救う大発明。それは人間を13cmにする(ダウンサイズ)ことだった。もしもあらゆる人間を身長13cmにダウンサイズする技術が発明されたなら、この荒唐無稽なアイデアを、いたって真面目に追及することで、1本の映画に仕上げてしまった作品。

ダウンサイズというと、「ミクロの決死圏」や「親指トム」のような冒険譚やコメディを想像してしまうだろうが、その期待は見事に裏切られてしまう。ユートピアをめざした縮小社会にも貧困や格差はあるのだ。

人類の未来を描く(地球の温暖化)壮大な物語へと想像もしない展開を見せてくれるのに驚いた。さすがの正義漢マット・デイモンは、いつものハマリ役であるが、ベトナムの反体制運動家の女性を演じるホン・チャウの名演技が印象深かった。

環境保護主義者でベトナムの反体制派、政府によってダウンサイズさせられしまった果てに、自己で片足を失ってしまうという。ホン・チャウがノク・ランを演じたからこそ、映画の話題をさらったところはある。彼女はある意味で、この映画の心臓のようなものであり、助けが必要な人々を助けないではいられない、親切ではあるけれど決してナイスな人柄ではないという彼女の、キャラクターのインスピレーションは、まるで黒澤明監督の「赤ひげ」のようだった。

それでも、片足のベトナム難民を演じて注目を浴びている女優のホン・チャウと、デイモンの身体性をクローズアップした官能描写(ベッドシーン)は中々なもの。

ダウンサイズ後の世界は、ポールが聞いていたような夢のような世界とも違い、国境のようなトンネルを抜けるとスラム街があるなど、ダウンサイズ前と変わらないような世界であることが分かってきます。

それは、ダウンサイズによって革命的に解決される人類の諸問題(食糧、資源不足や住宅問題、経済格差など)と、人々の人生と生活のポジティヴな変化。だが、この映画はそこから一歩も二歩も先に進んで見せている。

夫婦で縮小化を決めたはずなのに、諸事情で妻が急に嫌だといい、夫1人だけがミニサイズなってしまった悲喜劇が、ペイン監督らしいブラックジョークで描かれている。離婚届けにサインをするのに、弁護士は普通の人間で、自分だけミニサイズなので、大きな字で書かなければならないのに一苦労するのも笑える。

少なくとも、現代生活に多くはびこるひどい社会的側面のことを描きたかったようですね。しかもそれを滑稽な方法でね。コメディは、シリアスな問題から距離を置くための方法として高く評価していると思います。

序盤こそ人間をミニチュア化するビジュアル的な楽しみもあるが、縮小直後の主人公の背景に映る、良く出来ているのだが、微妙に違和感を感じるドールハウスのような美術は秀逸であった。それがデフォルトになってしまってからは、あまりその設定が生かされていないように思いました。

それにしても、いつのまにか還暦を過ぎていたクリストフ・ヴァルツの枯れ具合に驚いてしまった。彼は国際的ミニサイズ・ビジネスを展開する怪しげな実業家を怪演している。その親友役に、ウド・キアが共演している。このツーショットを観るだけでも楽しい。

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ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ★★・5

2018年04月24日 | アクション映画ーハ行

口コミで全米サプライズ・ヒットとなり、数々の映画賞も賑わせたジャド・アパトー製作の感動ラブ・コメディ。人気コメディアンのクメイル・ナンジアニが、自身と妻エミリー・V・ゴードンとの馴れ初めにまつわる驚きの実話を、エミリーとともに脚本を手がけ、自ら主演して映画化。白人女性と恋に落ちたパキスタン系移民のクメイルが、まるで文化の異なる家族と恋人のはざまで揺れ動くさまと、思わぬ障害に直面した2人の恋の行方を、移民を巡るアメリカ社会の実情とともにユーモラスなタッチで描き出す。共演はゾーイ・カザン、ホリー・ハンター、レイ・ロマノ。監督は「ドリスの恋愛妄想適齢期」のマイケル・ショウォルター。

あらすじ:パキスタン生まれ、シカゴ育ちの青年クメイルは、弁護士になってほしいという両親の期待とは裏腹に、ウーバーの運転手をしながら駆け出しのコメディアンとして小さなクラブのステージに立つ日々。そんなある日、大学院生のエミリーと出会い、たちまち恋に落ちる。しかし厳格なイスラム教徒の両親は、息子の結婚相手は自分たちが決めるものと考えていて、ことあるごとにパキスタン人女性をクメイルに引き合わせようとするのだった。当惑しつつも家族にもエミリーにも本当のことが言えずに優柔不断な態度を取ってしまうクメイル。そんな煮え切らないクメイルに、エミリーはついに別れを切り出す。ところが数日後、クメイルは彼女の友人からエミリーが原因不明の病で昏睡状態に陥ったとの連絡を受ける。病院に駆けつけたクメイルは、別れた経緯を知るエミリーの両親から冷たくされてしまうのだったが…。

<感想>最近多い、実話ものです。パキスタン人の男性と結婚するには?・・・、人種差別に、厳格なイスラム教徒、家族との価値観や相違など普通だったら上手くいかないのが当たり前の話を、どのように切り抜けてこの二人は結ばれるのかが問題なんです。

パキスタンという国の決め事。男性の両親が決めた、同じ国の同じ宗教の女性でなくてはダメで、お見合い結婚が当たり前ということ。日本でも昔は、お見合い結婚が多かったですよね。戦後になってかた恋愛結婚が流行り出したわけで、どちらがいいかといっても、これは個人差があるから一概には決められないのだ。

この物語では、初めは恋愛で結ばれる二人なのだが、男性の両親が絶対にお見合い結婚でなければダメだと頑なに決めつける。だから、初めはクメイルも彼女(エミリー)にはそのことをはっきりと言わなければいけないはずなのに。

しかし、恋愛をしてしまう2人は、結局結ばれてしまうわけで、その後に男性がのらりくらりと結婚の意思がないと言うのだ。これはずるいと思った。

男性は好きになって肉体関係を結び、その後もずるずると付き合っていたのだから、女性のエミリーは結婚する意志があると勘違いしてしまう。

それに、クメイルは実家で両親のすすめるお見合いをするし、お付き合いもしているようだ。そのことが、エミリーにバレてしまう。

そして、女性のエミリーが原因不明の病気になり昏睡状態に陥るのだ。病院では、彼のことを夫か恋人だと思ってしまう。それに、エミリーの両親が来てからが、大変なことになる。はっきりと言わないから、これは男性が悪い。

エミリーの母親にホリー・ハンターが、久しぶりに観ましたが、ほっそりとしてまだ若いし、「ピアノ・レッスン」でアカデミー主演女優賞とっているので、演技は上手いです。

両親がお見合いの相手を家に招待しても、返事はしない。のらりくらりと適当にかわして直ぐには返事をしない。これもダメですよね。彼女にも悪いし、両親にも結婚の意思はないと言わなければ絶対にダメですからね。

しかし、エミリーの病気によって、毎日のように病院へ見舞いにいくクメイル。愛してしまった彼は、自分の気持ちに正直になり、両親にもはっきりと好きな女性がいることを報告するのだが。

クメイルの兄貴は、両親がお見合い結婚をさせたのだが、上手くいっているケースだ。性格にもよるけれど、自分が生まれてからそういう環境であれば、両親のすすめのお見合い結婚をするのが当たり前だから。

結局は、エミリーの病気が治り、その後は二人は別れてしまう。クメイルは、NYへお笑い芸人たちのところへ行き、自分もお笑いの芸人として頑張りたいと思っている。エミリーも両親のいるカナダへ。

それから少したって、彼女の方がNYのクメイルを訪ねて来る。これは彼女の方がクメイルのことが忘れられないし、彼も彼女のことを好きで結婚したいと思っていたから。でも、クメイルは両親との中が悪くなり、絶縁状態のままなのだが、恋する2人には、これからの未来に向けて、結婚することになります。

最後に主人公が本人のクメイルと、エミリー夫妻。

2018年劇場鑑賞作品・・・74アクション・アドベンチャーランキング

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クソ野郎と美しき世界★★★

2018年04月23日 | アクション映画ーカ行

稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人が気鋭の4人を監督に迎えて贈るオムニバス・ムービー。episode.1からepisode.4までの短編で構成されながら、それぞれがつながりを持ち1本の映画となるスタイルで描かれる。それぞれのエピソードは稲垣吾郎と園子温監督による「ピアニストを撃つな!」、香取慎吾と山内ケンジ監督の「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」、草なぎ剛と爆笑問題・太田光監督の「光へ、航る」、そして児玉裕一監督とクソ野郎★ALL STARSで贈る「新しい詩(うた)」の4編。その他の共演陣は、浅野忠信、満島真之介、馬場ふみか、中島セナ、尾野真千子。

<感想>SMAPを解散してからの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人の姿を久しぶりに観て、元気でやっているのだと感慨深く思いました。4人ともチームワークが上手くいっていたように見受けられていたのに、SMAPの解散がいつかは来ると思っていてもかなりのショックでした。しかし、彼らが一人一人独立して、これから人生を歩んでいくことに応援するしかありません。

さて、本作品は2週間限定上映でした。最終日に観たのですが、1番目の稲垣吾郎と園子温監督による「ピアニストを撃つな!」には、浅野忠信、満島真之介が共演していて、吾郎ちゃんはピアニストで、ストイックでかっこつけたがる吾郎ちゃんには、ハマリ役でしたね。彼は歌も踊りもそんなに上手いとは思いません。

だから、これからどのようにして40過ぎの大人が生きていくために、俳優の道しかないのかなぁとも思いますね。観ていて、何だか元気がないように思えて来るし、演技の方だってそう褒められるずば抜けて上手いという訳でもない。

共演者の浅野さんが、異常なまでの嗅覚という設定が、かなりキマって見えてコメディもいけると、子分の満島真之介が誤ってピアノ弾きの吾郎ちゃんの大事な指を金槌でつぶすと言う場面では、間違って浅野さんの指を潰してしまうという。機械の腕に喜んでいるような、何でもこなす実力俳優さんだと感心しました。

2番目の香取慎吾と山内ケンジ監督の「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」は、慎吾ちゃんの絵画が観られるし、彼は歌も踊りも上手いし、これからは舞台での仕事もいいのではないかと思いましたね。物語の歌を食う女の子が、トイレで色のついたウンチをするのには、抵抗がありましたが、そのウンチを食べると、また声が出て歌が歌えるという。つまりは、SMAPを解散した後、歌を歌うことが出来なくなったという彼らの、意志表示なのかなぁとも受け取れました。

笑ったのが、共演者の古舘寛治さんが、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」を歌う歌手を演じてましたが、彼も声が出なくなり、歌を歌食い娘に食べられたと言う設定で、ウンチを食べたらまた歌えるようになったという。淡々と演じる

古舘寛治さんの演技は、哀愁があって良かったです。

3番目の草なぎ剛と爆笑問題・太田光監督の「光へ、航る」では、ヤクザふうの草彅くんの演技が上手かった。彼にはこういう役柄がぴったりで、これからもTV、映画で活躍して欲しいですね。

妻役の尾野真千子さんも、息子を亡くして、子供の腕を移植手術した子供を探すという展開でも、沖縄にいるという子供を探し当て、砂浜でその子供とキャッチボールをする嬉しさに、何かしら涙が込み上げるものがあり、息子の腕が女の子の腕に移植されて、愛おしそうにその腕をなでる母親。これはいいお話でした。

ラストの児玉裕一監督とクソ野郎★ALL STARSで贈る「新しい詩(うた)」では、白塗りの支配人の池田成志さんが怪しく歌って踊る。

3人も楽しそうに歌って踊るという最後には、これからもSMAPを解散した後でも、4人が揃って笑ってTVとかに出てくれたらいいのに、なんて思ってしまった。

 2018年劇場鑑賞作品・・・73アクション・アドベンチャーランキング

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いぬやしき★★★★

2018年04月22日 | アクション映画ーア行

『GANTZ』の奥浩哉による大ヒット・コミックス『GANTZ』の映画版も手がけた佐藤信介監督が、主演に木梨憲武と佐藤健を迎えて実写映画化したSFアクション大作。ある日突然、謎の墜落事故に巻き込まれてそれぞれに超人的なパワーを宿した冴えない初老男性と冷酷な高校生が、人類の命運をかけて繰り広げる壮絶なバトルの行方を迫力のアクション満載に描く。共演は本郷奏多、二階堂ふみ、三吉彩花。

あらすじ:定年を間近に控え、会社にも家庭にも居場所のない冴えないサラリーマンの犬屋敷壱郎。医者から末期ガンで余命僅かと宣告されても家族にも打ち明けられないまま、ただ一人で悲嘆に暮れるだけ。そんな時、謎の事故に巻き込まれ、身体が機械化されたサイボーグとして甦り、超人的な力を宿すことに。高校生の獅子神皓もまた同じ事故で同様のパワーを手に入れるのだった。すると犬屋敷は自らの力に戸惑いつつも、その力を使って人助けに奔走する。一方、やり場のない怒りを抱えた獅子神はやがて己の悪意を人類全体に向け、手にした力で冷徹かつ無慈悲に無差別大量殺戮を実行していくのだったが…。

<感想>これ面白かったです。キレキレの高校生の佐藤健くんが悪役で、冴えないジジイのヒーローに木梨憲武が扮して、『GANTZ』での原作・奥浩哉×監督佐藤信介という二人がタッグを組んだ最新作。

周囲に疎まれながらも人を愛し続けるジジイの犬屋敷壱郎と、どんどん周りから孤立していく獅子神との対立に焦点を当てることで、漫画は未読ですが、10巻の原作がすっきりとまとめられているのも良かった。つまり、犬屋敷はアナログで、獅子神はデジタルという、キャラクターの在り方も対照的でした。

獅子神のクラスメートで、虐められている安堂本郷奏多が扮しているし、獅子神を好きな女子高生のしおんには二階堂ふみが扮していて、初めは気づかなかったくらい演技が上手い。

その他には、刑事に伊勢谷友介が扮していて、これはもったいない使い方でしたね。

獅子神は母親を自殺に追い込んだネットの画面を通じて、ゆび鉄砲で次々と殺戮を始める。PCやスマホの見ている画面から狙って、ゆび鉄砲で殺すなんてこと出来るんだね。さらには、この世界の人々を殺すために様々な画面から人々を殺戮していくわけ。

 獅子神がゆび鉄砲を作り、空に飛んでいる鳥に向かってバンとやると鳥が落ちるシーン、まさか本当にゆび鉄砲で効力があるんだと、それに、そのゆび鉄砲が新宿で無差別殺人で活用する。さらには、学校へ行き、虐められている安堂くんに絡む、生徒の腕を握るだけで怪力を見せるシーンなど。

犬屋敷の父親は、マイホームを建てたのに、そこは奥まったところにある陽の当たらない場所。家族にも文句を言われるし、有難がらないのだ。それも、娘のまりが、新宿にある都庁を社会科見学で訪れて、獅子神に襲われ助けを呼ぶ声が聞こえる父親。

最初は自分の力を知らなくて、病院で死にそうな患者を自分の手で顔を包み込むと、なんと生き返るではないか。自分には蘇生してやる力があることを知る。それからは、困っている人を助けようと奇跡を起こす、善い人間となる犬屋敷の生まれ変わりが出来るのだ。だが、家族を助けようと頑張る犬屋敷なのだが、そこで、獅子神との対決になる。

本当は獅子神だって初めから悪党ではない。母親に引き取られた息子の獅子神が、斎藤由貴扮する母親と貧乏な暮らしをしているのに、父親は家を出て行き、若い女と再婚をして一戸建てで、子供2人と幸せに暮らしている。だから父親を憎んでも憎み切れない。それに、母親が末期がんに冒されて余命宣告を受けるのだ。そして、最後は自殺をして亡くなってしまう。

だから、佐藤健くんの“静”で人を圧する表現力と、高度なCGアクションによる“動”のメリハリが、ラストの新宿上空250メートルでのバトル合戦まで、息をつくのも忘れるくらいの緊張感を一切途切れさせないのもいい。

敵役の佐藤健くんは、筋肉美を見せつける上半身裸のシーンがあり、クランクイン前からストイックに体を鍛えていたそうです。見事な筋肉美を堪能しました。

「アイアム・ヒーロー」の監督、佐藤信介組が作ったのだから、撮影、特殊メイク、CG,格闘アクションが見事に調和したバツグンのチームワークは健在で、ロックダウン並みに全身がパカパカと武器化する映像も超ナチュラルでした。メカごころを押さえた描写で、ジジイの木梨憲武さんをヒーローに仕立て上げたのも良かった。

しかしだ、特筆すべきは、木梨憲武さんが作り上げた冴えないジジイ・犬屋敷壱郎の温かさでした。突然の力に困惑をしてまったく使いこなせない新種のヒーローですが、そんな漫画展開を漫画らしく演じてもまったくシラケさせず、小市民の日常を説得力たっぷりに演じている木梨憲武さんの存在感に拍手。

獅子神に傷つけられた人たちを懸命に救い続ける姿に、人間は救うに足る存在であると信じ続けられる心を持つことこそ、ヒーローの条件であり、その意味で犬屋敷は王道のヒーローなのだと気付かされる。佐藤信介監督、またしても新しいヒーローを誕生させましたね。

2018年劇場鑑賞作品・・・72アクション・アドベンチャーランキング

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レディ・プレイヤー1★★★★・5

2018年04月21日 | アクション映画ーラ行

 「AKIRA」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」、「ストリートファイターII」をはじめ80年代の日米ポップ・カルチャーがふんだんに盛り込まれていることでも話題を集めたアーネスト・クラインのベストセラー『ゲームウォーズ』を、巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督が映画化したSFアドベンチャー大作。現実世界の荒廃が進む近未来を舞台に、あらゆる願望が実現する新世代VR(バーチャル・リアリティ)ワールド“オアシス”で繰り広げられる壮大なお宝争奪戦の行方を、驚きの有名キャラクターの数々と最新の映像技術を駆使した圧倒的臨場感で描き出す。主演は「MUD マッド」のタイ・シェリダン、共演にオリヴィア・クック、ベン・メンデルソーン、マーク・ライランス。また日本からも森崎ウィンが参加。


あらすじ:2045年の地球。街が荒廃する一方で、若者たちはVRワールド“オアシス”に夢中になっていた。そこでは誰もが好きなアバターに姿を変え、自分の思い描く通りの人生を生きることができた。そんなある日、オアシスの創設者ハリデーが亡くなり、彼の遺言が発表される。それは“アノラック・ゲーム”と呼ばれ、彼が仕掛けた3つの謎を解き、オアシスに隠されたイースターエッグを最初に見つけた者には莫大な遺産に加え、オアシスの後継者としてその全権を与えるというものだった。

この驚くべきニュースに世界中の人々が色めき立つ。現実世界に居場所がなくオアシスだけが心の拠り所の17歳の青年ウェイドもこの争奪ゲームに参加し、オアシスで出会った謎めいた美少女サマンサら大切な仲間たちと力を合わせて3つの謎に挑んでいく。そんな彼らの前に、恐るべき野望を秘め、邪悪な陰謀を張り巡らせる巨大企業IOIが立ちはだかるのだったが…。

<感想>70歳を過ぎてもなおのこと、精力的なペースで映画を撮り続けるスティーヴン・スピルバーグ監督。本作ではそんな彼が「VR(ヴァーチャル・リアリティ)世界」(仮想現実)の世界で繰り広げられる世紀の祭典を描く、SFアドベンチャー大作を制作した。

時代設定は近未来の2045年。物語では17歳のウェイドを始めとする若きゲーマーたちの「青春劇」と、エッグの隠し場所を巡る「謎解きアドベンチャー」がほどよくミックスされていて、快適なテンポで進行していく。

オモチャ箱をひっくり返したようなVRゲーム内のデザインにもポップな遊び心が溢れていて、71歳の監督が撮ったとは思えないくらい「目で楽しめる」し、脳を刺激して面白かった。

1980年代を中心とするポップカルチャーへのオマージュが盛り込まれており、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアン号や、

キングコング、恐竜、チャッキー人形、「AKIRA」のバイクに、「アイアン・ジャイアント」のロボットなど。

それに「機動戦士ガンダム」のモビルスーツと言った象徴的なモチーフ、キャラクターが多数登場するのにが驚きましたね。

そして、中でも驚いたのが「シャイニング」ネタに「キャリー」ネタで真っ赤な血の洪水など、スピルバーグのオタクな「キューブリック愛」が充満しており、ホラーなシーンなのに思わず笑いが込み上げて来るなど、なんとも言い難く素晴らしかった。

主人公パーシヴァル/ウェイド・ワッツには、「X-MEN:アポカリプス」のサイクロプス役などで知られるタイ・シェリダンが。それにヒロイン役のアルテミス/サマンサにはオリヴィア・クック。大富豪のアノラック/ジェームズ・ハリデーにマーク・ライランス。

その他、オグデン・モローにサイモン・ペグ、エイチ/ヘレン役にはリナ・ウェイスが。日英バイリンガルのプレイヤー。ウェイドと一緒に冒険に参加するダイトウ/トシロウには、森崎ウィンが。

ハリデーの遺産を狙う巨大企業IOI社のノーラン・ソレントには、ベン・メンデルソーンが共演している。

オアシスの世界は、格闘ゲームやカーレースなどのアトラクションが満載であり、まるでテーマパークのような理想郷オアシス。バーチャルとはいえ、触れたものの感触などはダイレクトに感じ取れますからね。

一番燃えたのは、ダイトウのガンダムに変身したのに対して、悪党ソレントの乗るメカゴジラとバトル対決ですかね。つい熱くなってしまった。

VRの世界で繰り広げられるのは、空前の規模の“宝探し”。その主人公は80年代文化に憧れるオタク少年のウェイドとその仲間たち。

荒廃しきったこの世界では、夢の希望もない。唯一の娯楽であるVRの世界を体験できる“オアシス”。家に居場所のないウェイドにとって、オアシスは生きていることを実感できるただ一つの場所だった。そこでは誰もがなりたい自分=アバターになれる。冒険のはじめを告げたのは、オアシスの開発者であるジェームズ・ハリデーだった。

遺言として、彼は全世界にメッセージを残す。それは56兆円もの価値があるお宝を“オアシス”の何処かに隠したこと。そして一番最初に見つけた者を、オアシスの後継者にしようと。

この言葉に導かれて、世界中のプレイヤーたちがオアシスに集結する。だがそこには、お宝を手に入れ、世界を支配しようと陰謀を企てている巨大組織の存在があった。全人類の運命をかけた空前のトレイジャー・ハンティング。現実とバーチャルの世界をまたにかけて、ウェイドの大冒険が始まる。

これまでの映画体験は物事を3次元的に眺めたり、遠近法的に観たりするのと同様、人が日常的に獲得してきた能力の一つだった。観客は映画を観ることによって世界を外側から見る技術を養い、直線的な時間軸上で鑑賞する方法を身に着けてきた。

しかしこの「レディ・プレイヤー1」では、観客は世界の内側で様々な役を演じることを求められる。ある状況下でどんな役割を果たし、どう立ち回り、いかなる行動をすべきか自分で決定しなくてはならず、しかもその役を、次々と変えながら生き延びてゆく術を身に付けなければならない。

二つの世界とは現実世界と仮想世界を指すが、実はそれだけではない。失業者や貧困が溢れる現実の荒廃した街の日常から、専用のキットを身に着けて、パーソナル・アバターとなり“オアシス”というVRの世界へ入れば、もう一人の自分となり別の人生を歩むことが出来る。

 

食べたり眠ったりトイレに行ったりする以外は、オアシスで過ごし、ポップアイコンで埋め尽くされたデジタルユニバースで憧れのヒーローになったり、好きなヴィクールを操ったり、スタイリッシュな恰好で無重力ダンスを踊ったりできるのだ。

夢のようなオアシスと過酷な現実を対峙させるため、現実シーンはフィルム撮影しており、仮想世界はデジタル撮影して、モーション・キャプチャーやコンピューター・アニメーションを重ね合わせてゆく。なんと、スピルバーグ監督はさらに、VR内監督として、自らゴーグルを被り、デジタルセットの360度視界の中で、演出を繰り返したというから凄いに尽きる。

この映画で、スピルバーグが言いたかったことは、最後で強調される。「現実だけがリアルなものだ」ということなのだ。確かにその結論は治りがいいし、映画も友情の絆や初恋や、他者が受け入れることの大切さへのオマージュに満ちた青春映画へと回収されてゆくのだから。

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パシフィック・リム:アップライジング★★★

2018年04月19日 | アクション映画ーハ行

鬼才ギレルモ・デル・トロ監督が巨大怪獣と人型巨大ロボットとの戦いを描き世界的に大ヒットしたSFアクション・エンタテインメントの続編。前作から10年後を舞台に、再び出現した“KAIJU”に立ち向かうべく新世代の巨大ロボット“イェーガー”を操縦する若きパイロットたちの戦いを描く。主演は「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」のジョン・ボイエガ、共演にスコット・イーストウッド、ケイリー・スピーニー、ジン・ティエン。また日本からも前作に引き続いての登場となる菊地凛子に加え新たに新田真剣佑が参加。ギレルモ・デル・トロは製作に回り、監督は新たにTV「Marvel デアデビル」のスティーヴン・S・デナイトが務める。

<感想>人間が2人で組んで操縦する人型巨大兵器“イェーガー”と、“KAIJU”(怪獣)の過激なバトル、胸が熱くなる人間ドラマであり、そして日本のロボットアニメや特撮映画へのオマージュを満載した大ヒット作「パシフィック・リム」の続編が登場。その世界観はそのままに、ストーリーにサプライズも加えて、新たなパイロットたちの激闘を描く。結論から言うと、前作が大変良かったので、つい期待してたのか、あまり感動も熱くもなれなかったよ。

前作の監督・共同脚本・制作を務めたギレルモ・デル・トロは、続編も監督をする予定で、脚本やストーリーボード、クリーチャーのデザインも進めていたのだが、しかし、製作スタジオのレジェンダリーを中国の大連万達グループが買収した影響などで制作時期が遅れ、その間に別のスタジオで進めていた企画にゴーサインが出たため、本作の監督を降坂した。そして生まれたのがアカデミー賞を受賞した「シェイプ・オブ・ウォーター」だった。

ただし、監督のギレルモ・デル・トロは本作に関わり続けた。彼は制作を担当して、全面的にバックアップ。新たに新監督のスティーヴン・S・デナイトに。ですが、新監督のスティーヴン・S・デナイトは、日本の特撮やアニメが大好きであり、ギレルモ・デル・トロと会った時も特撮話で盛り上がったそうです。

「機動戦士ガンダム」や「マジンガーZ」「キングコング対コジラ」など好きな作品は多いが、一番好きなのは「マグマ大使」であり、日本ではあまり有名でない作品が好きなところがマニアっぽい。

舞台は前作の10年後、2035年。この10年間は怪獣が出現しなかったが、環太平洋防衛軍PPDCは、新たなイェーガーを製造し、パイロット候補生たちを訓練していた。

一方、前作で英雄的な死を遂げたペントコスト司令官の息子ジェイクのジョン・ボイエガは、ある出来事からPPDCを離れ、今は破棄されたイェーガーの部品を盗んで売る違法売買に手を染めていた。

彼はその商売中に一人で独自に小型イェーガーを製造した15歳の少女アマーラ(ケイリー・スピーニー)と出会うが、2人は窃盗のために逮捕されてしまう。それを知ったジェイクの義理の姉であるマコ(菊地凛子)は、かれらを法的処罰から救う代わりに、イェーガーのパイロット訓練に参加することを持ちかける。

そんな折、イェーガーに乗ったジェイクの前に、謎の黒い“イェーガー”(オプシディアン・フューリーが出現してきて、イェーガー同士の戦いが勃発する。

このイェーガーの正体をめぐる驚愕の事実が判明していく。そしてついに、“KAIJU”たちが出現する。ここでも意外な展開が待っていた。

主人公には「スター・ウォーズ」シリーズのジョン・ボイエガが演じるジェイク。周囲からは“英雄スタッカー・ペントコスト司令官であるイドリス・エルバの息子として見られるが、「俺は父親とは違う」と宣言し、独自の道を歩んでいく。

そんなジェイクのライバルが、「ワイルド・スピードICEBREAK」のスコット・イーストウッド扮するパイロット、ネイサン。かつてジェイクのパートナーだった彼の、ジェイクに対する思いは複雑であります。

また、新人ケーリー・スピーニーが演じる15歳のハッカー少女アマーラは、ジェイクと心を通わせていく。さらには、世界各国から集まった個性的なパイロット訓練性たちが多数登場して、ドラマを盛り上げていく。

それに、前作の登場人物3人の、名パイロットである森マコ、怪獣オタクの生物学者ニュート、数学オタクの数理学者ハーマンが再登場する。博士2人、特にニュートは、予想をはるかに超える大活躍ぶりを見せてくれます。

気になるイェーガーは、新型が5体登場。装備武器も進化しており、エネルギー波“アークウィップ”などが新装備されている。そして、“KAIJU”は3体も出現して、ハクジャ、シュリケソーン、ライジンが登場するのだ。それぞれの形態やサイズ、能力、攻撃方法は観てのお楽しみ下さい。ラスト、クライマックスのバトルでは、東京が舞台となる。

特にお気に入りのイェーガー史上最も洗練されスピードが速い機体のセイバー・アテナ。操縦するのは、日本人パイロットのハタヤマこと、新田真剣佑と、17歳のチリ人女性レナータが、アクロバチックな戦闘でツイン・ブレードを振りかざすのだ。

そして、第5世代の凶暴性を新世代に活かして造られた機体のブレーサー・フェニックスだ。胸部から発射される強力ミサイルで敵を打ち砕く。

また、人類のために犠牲となったジプシー・デンジャーの後継機である、ジプシー・アベンジャー。第6世代軍のリーダーであり、全人類の希望の星でもある。人型巨大兵器イェーガーは、2人のパイロットによって操縦されるも、神経同調システムを通じて2人の脳波がシンクロするほど、能力を発揮する。つまりは、絆の強い恋人同士や、深く通じ合った2人にしかイェーガーを動かせないのだ。

今回は、中国の巨大企業シャオ社の幹部であるリウェン・シャオ(ジン・ティエン)が白いスーツで女性として上に立ち、人間が搭乗せずに遠隔操作する新方式のイェーガーを開発中であります。

確かに無人ロボットを遠隔操作で動かせば、人間が中へ入らずに死ぬこともなく、ロボットだけが崩壊するのだから、考えによってはいいかも。

まず最初に、謎の敵である黒いイェーガーの暗躍に始まり、イェーガー同士が何故に戦うことになるのかが疑問である。それに、巨大中国企業に巣くう陰謀。

そして、満を持して現れる大怪獣軍団。東京は「ウルトラマン」や「ゴジラ」の縄張りなのに、VFXでガンガンビルをぶっ壊すなんてね。それと、富士山が新宿の近くに出て来るのには驚いたし。まるで「エヴァンゲリオン」みたいで、スマートな4体のロボットがカッコ良かった。

凶暴なモンスター“KAIJU”が、今回では巨大な口のようになった特徴があるライジン、地底にもぐれるハクジャ、10個の目を持つシュライクソーンの3体が登場して、ある変化によって一体の超MEGA-KAIJUに合体するのだから。

イェーガーと“KAIJU”の壮絶なるバトルが、今回は画面に出て来る回数が多いのが良かった。

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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア★★★・5

2018年04月17日 | アクション映画ーサ行

第70回カンヌ国際映画祭脚本賞に輝いた、『籠の中の乙女』『ロブスター』などのヨルゴス・ランティモス監督によるダークスリラー。妻子と共に幸せに暮らす外科医が、ある少年との出会いを機に思わぬ事態に追い込められる。主人公にふんするのは、ランティモス監督の『ロブスター』に出演したコリン・ファレル。その妻をオスカー女優のニコール・キッドマン、主人公一家に災いをもたらす少年を『ダンケルク』などのバリー・コーガンが演じる。

あらすじ:心臓外科医のスティーブン(コリン・ファレル)は、美しい妻(ニコール・キッドマン)と二人の子供と一緒に郊外の豪邸に住んでいた。しかしある少年(バリー・コーガン)を家に招いたことをきっかけに、子供たちが突然歩けなくなり目から赤い血を流すなど、異変が起こり始める。スティーブンは、究極の選択を強いられることになり……。

<感想>冒頭での不協和音のBGMの嫌~な音響効果から、これから始まる映画の展開が不条理なサスペンス・スリラーの予感がした。愛する妻と子と囲まれ順風満帆な人生を送ってきた心臓外科医が、一人の少年を家に招き入れたことから、究極の選択を迫られることになる。

心臓外科医にコリン・ファレルが、口の周りの顎髭が濃いので似合わない。演技はこの手にかけてはお手のものでしょうに。妻のニコール・キッドマンは美容整形のおかげだろうが、年齢よりも美しく見え、ベッドに下着をつけて寝る姿も美しかった。

少年に夫が脅されていると感じた妻が、今の生活を壊したくないため、2人の子供が少年の呪い魔術にかけられたごとく、子供2人の体が歩けなくなったり、食べ物が食べられず体が憔悴しきっていく様に驚く。初めは、父親に対して嫌がらせをしているのかと思った。

父親が大病院の心臓外科医と言うこともあってか、2人の子供たちは全身の精密検査をして、病気の原因が分からないということに。人間は点滴だけでは生きながらえないから。口からの食べ物で栄養源を取らないと死んでしまう。

物語の様相が露わになってくるとともに、恐怖が走りいったいラストはどうなってしまうのかと、不安満点で見続けてしまった。

ランティモス監督の『ロブスター』より、ドラマがシンプルな分、一つのカットに込められた意味の密度が際立っている。徹底的にリアリティを排除した画つくりと演出が、緊張感を生み出している。

画面にドアップで映し出される心臓の鼓動の音と動き。何だか「罪と罰」のテーマを徹底的に突き詰めた、独創的設定のサイコスリラーもの。物語が進むにつれて露になってくる、極め付きは主人公の少年バリー・コーガンの顔。発達障害者だというが、いるだけで何らかの意図を読み取らずにはいられない。

その少年の父親が事故で病院へ運ばれた時に、心臓外科医のスティーブンが酒を飲んでおり、手術にミスをしたようですね。それを少年と母親は妬み、自分たちの生活やその他のことも全部スティーブンが面倒を見ているようだった。

それでも、少年はスティーブンの家族が幸せそうなのを怨み、学校へは行ってないのか、常に病院のスティーブンの所へきては脅すような、思わせぶりをする。家にも食事に来ることを強要して、少年の母親もスティーブンに色目を使い誘惑をするのだ。

最後の選択には、魔物から家族を救うには、もはや生贄しかないという思いが、主人公スティーブンに行動を起こさせる。妻が夫にささやく「死ぬのは子供しかない、また作ればいいのだから」母親と言うよりも、女として生きているニコール・キッドマンの冷やかな顔といったらない。

後味の良い映画ではないし、観ている間も決して心地よい瞬間はない。悪趣味映画といっていいのかもしれませんね。しかし、グロテスクな映像は見せてはいないのだ。

少年バリー・コーガンが相手の自滅を招く究極の思わせぶりは、演技と言えども恐ろしく感じた。何故に彼があんな能力を持っているのかが、一切語られることなく、物語がひたすらバットな方向へと進んでいくのには、シャラマン的世界観と同じようにも見えました。最近多いトラウマ映画の中でも群を抜いていい仕上がりでした。

2018年劇場鑑賞作品・・・69アクション・アドベンチャーランキング

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カンフー・キッド★★

2018年04月15日 | DVD作品ーか行

人生に必要なことは、すべてジャッキーから学んだ―。カンフーマスターに憧れる少年。導くは、アクションスター、ジャッキー・チェン。ジャッキーの真骨頂、カンフーアクションが炸裂!

あらすじ:北京生まれの16歳の少年チャン・イーシャンは、幼い頃に両親とともに移り住んだインドネシアで暮らしている。彼はジャッキー・チェンの大ファンで、カンフーをこよなく愛し、武術学校へと進学する。しかし、外国育ちで中国語が下手なため、いつもクラスメートにからかわれていた。ある日、イーシャンの中国語を何とかしようと、祖母は彼を生まれ故郷の北京の実家に送り出す。意気揚々と旅立つイーシャン。彼はひそかに、北京で憧れのジャッキーに弟子入りしてカンフーの達人となり、同級生たちを見返してやろうと決心していたのだ。果たしてその計画は成功するのか―。ジャッキー・チェン主演!本人役で、アクションスター【ジャッキー・チェン】を演じる!ユー・ナン(『トゥヤーの結婚』)、ユン・チウ(『カンフーハッスル』)、ワン・シュエビン(「BEACH ビーチ」)らの人気俳優たちが豪華競演!

監督:ジャン・ピン、ファン・ガンリャン脚本:シュエン・フア、ウー・ジヤーミン

<感想>ジャッキー大好きです。このパッケージを見てレンタルしました。もちろん劇場未公開作品。もの凄いショックと騙された感じが拭いきれません。リメイク版の「ベスト・キッド」は、ウイル・スミスの息子ジェイデンくんが主役でよく頑張ったと思いますが、私にはジャッキー主演と言っても過言ではないくらい素晴らしかった。

しかし、この作品はパッケージを見ても分かるように、まるでパクリのような、というわけで残念ながらスクリーンで陽の目を見ることがなかった中国「カンフー・キッド」のB級品です。

主人公はインドネシアに住む16歳の中国少年イーシャン。勉強は(とりわけ中国語)は苦手だが、カンフーはまあまあ得意で、尊敬するジャッキー・チェンに弟子入りしたいと願っているんですね。そんなある日、ジャッキーが北京でロケをしていると知り、イーシャンは口のうるさくて苦手な祖母の家に帰省すると、嘘をついて北京へ出発。必死にジャッキーを探しまわるものの、誘拐されたり、警察沙汰に巻き込まれたり、・・・。

すれ違いを繰り返す彼に、ジャキーとの対面の機会が訪れるのか?・・・。と中盤あたりでジャッキーが出てくるものとばかり期待して見ていたのに、一向に顔を見せず、これは最初っからジャッキーファン向けに、名前だけ大きく見出しに出して惹きつけるパクリ作戦だったと気がつくまでじっと画面を見つめていました。

このイーシャンという少年は、華僑の息子、つまりいいとこのボンボンで、目上の者を敬わず、礼儀にも欠けている世間知らずである。こういう少年は世間にはいくらでもいるわけで、これってよくよく考えると「酔拳」、「蛇拳」など初期作品でジャッキーが得意としていたキャラに、似てなくもない。

根拠のない自信だけで走り回ったあげく、ガツンと鼻っ柱を折られるのもそっくりだ。こんな具合に生意気な一方で、ジャッキーを目の前にして涙目になるのだから、イーシャンも子供らしくて好感がもてますね。

「ベスト・キッド」のジェイデン・スミスよりは年上だが、ある意味彼より正しく“キッド”なのだ。ジャッキー・チェンも最後に映画の撮影という設定で現れ、ほんのちょこっとだけどね、ここでは気合いの入った武術の立ち回りを披露してくれます。

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ドラッグ・ディーラー 仁義なき賭け★★

2018年04月15日 | DVD作品ーた行

 

数多くのヒット作に顔を出すジョン・レグイザモと、『ワイルド・シングス』のデニース・リチャーズ共演によるクライムサスペンス。サウス・ブロンクスでドラッグ・ディーラーと賭して生計を立てるヴィクターの一攫千金を狙った大博打が展開する。監督・脚本フランク・レイズ

あらすじ:ニューヨークの裏世界で、麻薬ディーラーとしてのし上がってゆくヴィクトル(ジョン・レグイザモ)。彼は敵対するグループを叩き潰してシマを広げてゆくが、その野望はとどまることを知らなかった。恋人の友人トリッシュ(デニース・リチャーズ)を通じてウォール街の成功者ジャック(ピーター・サースガード)を知り、金と欲望にまみれたウォール街の魔力の虜になっていく。そして遂に、冷酷無比な麻薬の元締め(イザベラ・ロッセリーニ)と取引し、彼は危険な大博打に出た!だがそこには最悪の裏切りと巨大な罠が待ちかまえていた。(作品資料より)

<感想>ニューヨークの裏世界で暗躍する麻薬ディーラー。彼は恋人の友人を介して、金と欲望が渦巻くウォール街の魔力の虜になっていく。一攫千金を狙った彼を待ちうけていたものは…。主演はジョン・レグイザモだと思って見たのだが、B級のギャング映画ですね。

主人公はブロンクスでドラッグ・ディーラーをしているが、冒頭からアメリカの資本主義を持ちあげ、自分もまた実業家だと言い張る。ドラッグの取引さえもアメリカン・ドリームのひとつ、という割り切った発想は面白いし、大金を手に入れた主人公がウォール街に乗り込み、ドラッグも株への投資も所詮は同じ、と発展してくれれば、冒頭のモノローグも生きて面白くなったはずなのに。

だが、それに近い展開はありながらも、結局はありきたりな抗争劇になってしまうのは、ひどく残念に思う。

前にアル・パチーノ主演の「カリートの道」を見たが、その作品にジョン・レグイザモがチンピラの役で出演していた。それが本作品ではまるで「カリートの道」の主人公カリートを演じているかのような、ここぞとばかりのレグイザモの熱演が光って見えた。

原色を使った照明によるスタイリッシュな映像、早回しなど速度調節を行う見せ方など、一時期、ガイ・リッチー監督らが盛んに使ったテクニックの焼き直しが多いのも、パターンどおりの作品に見える理由のひとつと言える。

「蜘蛛女のキス」のソニア・プラガが貫録を見せる一方、デニース・リチャーズが、B級感をかもしだしているのも辛く見える。しかし、挿入歌の選曲もいいし、映像と音楽が調和しているのがよかった。

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悪女/AKUJO★★★★

2018年04月13日 | アクション映画ーア行

スタントマン出身で「殺人の告白」のチョン・ビョンギル監督による革新的な超絶アクションとカメラワークが世界的にセンセーションを巻き起こした衝撃のハード・バイオレンス・アクション。犯罪組織によって殺し屋として育てられたヒロインが辿る壮絶な復讐の旅路を驚異のアクション満載に描き出す。主演は「渇き」のキム・オクビン。共演にシン・ハギュン、ソンジュン。

あらすじ:幼い頃に父を殺されたスクヒはマフィアの男ジュンサンに引き取られ、殺し屋として育てられる。やがて一流の殺し屋に成長した彼女は、ジュンサンと恋に落ち、結婚する。しかしその直後、ジュンサンは敵対する組織に殺されてしまう。激しい怒りのままに敵を殲滅したスクヒは力尽き、国家組織に拘束される。そして国家が運営する暗殺者養成施設に送られ、今度は政府直属の暗殺者として生まれ変わるのだったが…。

<感想>女殺し屋というと、「ニキータ」を思い出すが、それと殆ど同じような物語。韓国の新鋭チョン・ビョンギル監督(兼脚本)が「ニキータ」にオマージュを捧げた本作。主演が「渇き」のキム・オクビンで、美しい肢体と透明感のある美貌、それだけでも売れるのにアクションが凄いときている。殆ど自分でこなしたというから凄い。

そんな外見的なイメージとは裏腹に、彼女には善良さや、優しさ、純真さを感じさせる部分がある。青年諜報部員との韓流チックな恋模様に面食らうも、それが後半で物語と観る者を熱くする燃料としてキッチリ作用するのだから。任務をこなす悪女、恋する乙女、復讐に燃える狂女と、ヒロインの変化を熱演するキム・オクビンの素晴らしさ。

冒頭での廊下の格闘シーンを一人称視点の疑似長回しで見せたかと思えば、深夜の一般道で繰り広げられる逆走バイクチェイス&日本刀ダブルアタックなど。つまり、キム・オクビンと追っ手のヤクザたちが、バイクに乗って日本刀で斬り合うトンデモなバトルを展開。この辺りでは女だてらにと身震いする。一言で言って、狂気の沙汰である。スクヒがたった1人で60人近くの悪党を殺しまくる姿を。

さらに終盤では、スクヒが激走する車のボンネットの上に乗り、後ろ手でハンドル操作するシーンとか。そして、敵一味が乗るバスに後続車から飛び移り、手斧で窓をぶち破って車内に侵入、敵を次々になぎ倒していくのに圧倒される。

このバスの車内で展開するアクションシーンでは、キム・オクビンの顔がずっと映っているので、カメラも俳優も動ける範囲が限られている中での想像以上の撮影がなされていた。

テコンドー黒帯保持者というスクヒ役キム・オクビンのキレのある動きも鮮やかだが、ワンシーン・ワンカットの冒頭7分間を皮切りに、バラエティ豊かな武器とシチュエーションを駆使した驚愕のバトルシーンが随所に展開する。

その中でも、全てを上から仕切る国家情報院の幹部キム・ソヒョンの知的な佇まいが目立っていた。

念願のアクション映画を撮る夢をあきらめなかったチョン・ビョンギル監督の執念、俳優と競演するかのごとく被写体へダイナミックに肉薄するカメラワークは類を見ない。

そして韓国でも女性アクション映画は成立することを身をもって証明した主人公のキム・オクビンの女優魂が火花を散らし、壮絶な傑作が誕生したと思う。「アトミック・ブロンド」も本作の前では色あせたように思えた。

2018年劇場鑑賞作品・・・68アクション・アドベンチャーランキング

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ロープ 戦場の生命線★★★★

2018年04月11日 | アクション映画ーラ行

停戦直後のバルカン半島を舞台に、建前ばかりの国連を尻目に、現地の市民を助けるために奮闘する国際援助活動家たちの姿を豪華キャストの共演で描いたスペイン製戦場ブラック・コメディ。出演はベニチオ・デル・トロ、ティム・ロビンス、オルガ・キュリレンコ、メラニー・ティエリー。監督は「カット!」のフェルナンド・レオン・デ・アラノア。

あらすじ:1995年、停戦直後のバルカン半島。ある村で井戸に死体が投げ込まれ、大切な水が汚染されてしまう。するとすぐに犯罪組織のトラックが現われ、村人に水を高値で売り始める。急を要する事態にも国連の動きは鈍く、マンブルゥら国際援助組織“国境なき水と衛生管理団”のメンバーが死体の引き上げに乗り出す。しかし肝心のロープがなぜか手に入らず、一本のロープを求めてそこかしこに地雷の埋まる危険地帯を東奔西走するマンブルゥたちだったが…。

<感想>ある扮装地帯で起きた1本のロープをめぐる1級サスペンスだが、会話劇としても面白い。ここでいう戦場とは1995年、停戦直後のバルカン半島、ボスニアとかセルビアとかの国名は一切明かされないのだ。

その山岳地帯で活動するグループ「国境なき水と衛生管理団」これって、国境なき医師団のモジリなの?・・・の5人の面々が織りなすドラマと言う設定なのだが、これが何とも人間臭くて観客はぐいぐいと活動家たちの劇世界に引き込まれていく。

片田舎のある村で井戸に死体が投げ込まれる。それは生活用水が汚染されたところからドラマが始まる。活動家たちは、何とかその死体を引き上げようとするが、あいにくロープが切れてしまい、結局ロープを求めて右往左往するはめになるのだ。

この貴重なロープをめぐる物語だけでも最後まではらはら、ドキドキさせる一級サスペンス劇になっているのですが、面白いのはその5人が絡み合う会話劇なんですね。そこでは、深刻かつ悲劇的なものはまるで感じさせない、ボランティア精神をにじませる活動家たちを活写しつつも、あえて笑いを誘う余裕の言葉を交わすセリフ術を駆使して名人芸の域といったところ。

登場人物たちは国籍も性別も職種もさまざまで、遠い家に戻る日を目前に控えたベニチオ扮するマンブルゥが、目の前の仕事を早く片付けたいから、あの手この手を考えだすわけ。そのたびに「それは君たちの仕事ではない」と言う横やりが入るのだから、うんざりしている。でも彼が動かなければ、井戸を使う村人たちが自分たちの土地で生活することは難しくなるのだ。

誰がやったのか、どうしてそうなったのか、を云々している暇はないのだ。死体が腐敗してしまっては、井戸水の浄化が難しくなる。しかし井戸の中の死体は、厄介なことにかなり大柄で、ようやく途中まで吊り上げたところで、古くてボロボロのロープは重みで切れてしまう。

村に他のロープはない。同僚や仲間を頼りに手を尽くしてロープを求め、国連のPKO部隊、別の村の雑貨屋などを訪ねて回るが、ロープはあっても「管轄外だから貸せない」とか「外国人には売らない」という。

ようやくこぎつけた停戦維持のための「国旗掲揚に使うから」と、彼らにロープを渡すまいと、まるで申し合わせたかのように。ロープを中々手に入れることができないのだ。家の中を探し回った挙句に、彼らは思いがけない形で別のロープを見つけることになる。

手元にあるようでないもの、誰かから借りられそうで借りられないもの。簡単に手に入りそうで手に入れられないもどかしさは、停戦合意したとはいえ、平穏な日々が戻るには程遠い紛争地の状況を、実に巧く表現していると感じた。

そして、また活動家に扮した5人が実に息の合った演技のアンサンブルを見せて言うことなし。そのリーダー挌マンブルゥには、「トラフィック」のベニチオ・デル・トロが、セクシーさと危険な香りを持つ彼が演じているのも嬉しい。住民たちの生活に欠かせない水のために、尽力を尽くす国際援助活動家というのはそれだけで、人としての大きさを感じさせますが、マンブルゥには過酷な活動のなか、偶然出会った少年の事も気に掛ける。人間的にも惚れずにいられない暖かい男なのです。

彼の同僚のベテラン職員には「ミスティック・リバー」のティム・ロビンズが、マンブルゥの同僚で、型破りなビーを演じている。この名優2人に加えて女性陣では、現地を視察に訪れたマンブルゥの元恋人である、カティヤのオルガ・キュレンコと、新参のソフィーに扮するメラニー・ティエリーは、衛生管理の専門家である。そして5人目は、彼らと土地の人間の間に立って通訳をしながら、直接のかかわりあいからはさりげなく身を引いて行動するダミールには、サラエボ出身のフェジャ・ストゥカンと、いぜれ劣らぬ個性派ぞろい。

 

マンブルゥにロープのありかを教えてくれる少年ニコラに、エルダー・レジドヴィックが、紛争地のたった1日、たった1本のロープを求めて彷徨う旅の同行者となる。

マンブルゥの強引さにハラハラしながらも、たった1日で紛争地での生活を守るために払われる犠牲がどんなものかを見聞きし、身をもって体験することになるのだが、深刻な話のはずなのに、何故だか笑える場面が、笑えるセリフがたくさんあるのが面白い。観ている私たちが笑ったから不謹慎だということはない。笑わないとやってられない彼らの日常が描かれているからなのだ。

地雷が埋まっているかもしれない。山道をいきなり痴話げんかがはじまったりもする。何もこんなところでと、そんな話を。と思うのだが、それもこれも、彼らが生きている生身の人間だからなのだ。

「国境なき水と衛生管理団」というに相応しいこの国際的で、絶妙のキャスティングを実現させ、才気あふれる演出も見せたサスペンスの新鋭フェルナンド・レオン・デ・アラノア監督にも拍手。

痛烈な皮肉を込めたラストに用意された有名な反戦歌「花はどこへ行った」のマルレーネ・ディートリッヒ歌唱バージョンにひどく心を動かされました。

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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書★★★★

2018年04月10日 | アクション映画ーハ行

スティーヴン・スピルバーグ監督がメリル・ストリープとトム・ハンクスを主演に迎え、時の政権に屈することなく言論の自由を守るために戦ったジャーナリストたちの矜持と覚悟を描いた社会派実録ドラマ。ニクソン政権下で機密文書“ペンタゴン・ペーパーズ”を公開し、ベトナム戦争の欺瞞を暴き出したワシントン・ポスト紙に焦点を当て、就任したばかりの女性発行人キャサリン・グラハムが、政府を敵に回し、経営危機を招く危険を冒してでも記事にすべきかという重い決断を下すまでの葛藤の行方を描き出す。

あらすじ:ベトナム戦争が泥沼化していた1971年。ニューヨーク・タイムズはベトナム戦争に関する政府に不都合な事実が記載された最高機密文書、通称“ペンタゴン・ペーパーズ”についてのスクープ記事を発表する。アメリカ中が騒然となる中、ニクソン政権は裁判所に記事の差し止め命令を要求する。タイムズが出版差し止めに陥る一方、出遅れたライバル紙のワシントン・ポストでは、編集主幹のベン・ブラッドリーが文書の入手に奔走する。やがて全文のコピーを手に入れたポストだったが、それを公表すれば裁判となって会社の将来を危うくしかねず、経営と報道のはざまで社内の意見は大きく二分する。そしてそんな重大な決断が、亡き夫の後を継ぐ形でいきなりアメリカ主要新聞社史上初の女性発行人となったキャサリン・グラハムに託されたのだったが…。

<感想>スティーヴン・スピルバーグ監督が「レディ・プレイヤー1」を製作中だったにもかかわらず、「待ってられない」と2本並行して制作し、わずか6ケ月で完成させてしまった本作。その理由は、観れば明らかである。何故なら、アメリカの今が描かれているからだ。

70年代に起きた実話を基にした本作は、ワシントン・ポスト紙が、ベトナム戦争に勝てないと知りながらアメリカ政府がそれを隠蔽していたことを暴露する機密文書を入手し、それを公開するまでを描いたサスペンス劇になっている。

ジャーナリストを罵倒する、その場面では本物のニクソン大統領の声が使われているとのことだが、それが現大統領と重なるのであります。

しかし、そんな中、トム・ハンクス演じる編集主幹は、職を失う危険を背負いながらも権力に反発し、真実を伝えたいという崇高なるジャーナリスト精神を見せている。

また当時は完全な男社会だった新聞社を突然夫を亡くし、まだ地方紙だったワシントン・ポスト紙の事実上の発行人となったキャサリン・グラハムをメリル・ストリープ演じる発行人は、女性であるために幹部から尊敬を得られず、自分でも自信を持てずにいたが、会社を倒産に追い込むかもしれない窮地の中でも、勇敢で正しい決断をする。

機密文書を発表すると決めた時のメリル・ストリープの演技は、キャリアーとすら言える名演技でありました。トランプ政権を痛烈に批判しながらも勇気をくれる感動作でもあります。

内通者からリークされたベトナム戦争の真相を記した最高機密文書を掲載するか否か?・・・政府からの圧力が強まる中、会社を失い、会社員が職を失うかもしれない。それは当時まだ少なかった女性経営者である彼女にとって、また自由の国アメリカにとって大きな決断だった。

終盤のトム・ハンクス演じるブラッドリーの自宅の部屋に、編集員たちが集まるところで、まだ文書を公表するかどうかの決定がでていない段階で、編集部員たちが弁護士に反対されながらも、みんなでバラバラの文書のコピーを、ページ順に揃えるために、部屋中に広げて作業を始めるシーン。

さぁ、みんなで始めるそと一斉に取り込むその中を、ブラッドリーの小さな娘がレモネードを売るためにやってきて部屋の中を通過していくところなんかも、次々と全員が巻き込まれていくダイナミズムみたいなものは、スピルバーグならではと思いました。

この映画、1971年に起きた「政府の最高機密文書漏洩事件」という、歴史的な事実に基づいた作品であるにもかかわらず、そこに持ち込んだ物語の構造はきわめてシンプルなんですね。たぶんスピルバーグ自身の強い欲望から、あるいは時代的な要請もあって、今回思い切ってそのように描いてみたのでしょう。まさにアメリカ映画の王道的な作品であり、それがとても上手くいった作品だと感動しましたね。

本当に感心しましたよ、これが日本ではこんなに単純化して歴史を扱うなんてことは中々できないことであり、これはやっぱりアメリカ映画の底力だと羨ましく思ったりしました。

 

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ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル★★★★

2018年04月08日 | アクション映画ーサ行

不思議なボードゲームが巻き起こす大騒動をロビン・ウィリアムズ主演で描いた95年の大ヒット・アドベンチャー「ジュマンジ」の20年後の世界を舞台に贈る痛快アクション・アドベンチャー。テレビゲームの世界に迷い込んだ主人公たちが、数々の想像を絶する恐怖の試練に晒されるさまをアトラクション感覚いっぱいに描き出す。主演は「ワイルド・スピード ICE BREAK」のドウェイン・ジョンソン、共演にジャック・ブラック、ケヴィン・ハート、カレン・ギラン。監督は「バッド・ティーチャー」「SEXテープ」のジェイク・カスダン。

あらすじ:学校で居残りをさせられていた4人の高校生スペンサー、フリッジ、ベサニー、マーサは、地下の倉庫で“ジュマンジ”という古いテレビゲームを発見する。ためしにそれぞれキャラを選んでプレイしようとしたところ、いきなりゲームの中に吸い込まれてしまう。気がつくとそこは鬱蒼としたジャングルで、4人は性格も性別も真逆のゲームキャラの姿になってしまっていた。現実世界に戻るためには、敵キャラ、ヴァン・ペルト一味の追撃をかわしながら、難攻不落のステージをクリアしていかなければならなかった。しかも与えられたライフは3回で、使い切ったらゲームオーバー。あまりにも理不尽な状況に放り込まれた4人は、それでも生きて現実世界に戻るべく、それぞれのスキルを駆使して目の前の難関に立ち向かっていくのだったが…。

<感想>前作のを観ましたが、だいぶ前なので忘れてしまいました。何ですか、全世界で物凄いヒットになっているみたいですね。4人の高校生が主人公で、冒頭の浜辺で「ジュマンジ」が拾われるという設定は、前と同じだそうで、前作が95年の出来事であり、この場面が96年となっていて、そこも辻褄が合っているという。それに、調べてみると悪役の名前がヴァン・ベルトという同じ名前であり、でも、内容的には独立していて、前作をあまり気にしなくてもいいと思いますね。

ですから、前作のとはまったく別物であるようなので面白かったです。まるでTVゲームですよね、展開が速いので、良質のゲーム実況を見ている感じでした。ロックさまが出演と思ってたのに、中々でてこないのでがっかりしてたら、初めは高校生の部分をじっくりと描いていたんですね。

ゲームの世界へ入ると、高校生たちがそのままゲームの世界へ来るのじゃなくて、それぞれが選んだゲームキャラクターの姿と能力を持って現れるんですから。例えばロック様が演じるブレイブストーンは、肉体派であらゆるスキルを持つ冒険家のヒーローの役なんです。

しかし、中身はあのヘタレのスペンサーなんだから、筋骨隆々の大男なのに、表情や仕草がちゃんと現実世界のゲームオタクになってるところ。ライフが残り1になると「無理だよ〜!」といきなりビビりだすところとか、さすがにロック様の演技の巧さに拍手ですよ。

それに、アメフト部のフリッジは、フィンバーという中身はフリッジとは対照的に足が遅くて小柄な動物学者で、武器の持ち運びの担当者でもあるとか。

美人で性格が我儘で、スマホがなくては生きていけないベサニーは、なんと、オベロン教授になっていた。もち男でジャック・ブラックが演じていて、地図の専門家でデブ親父だが、中身がベサニーなので女言葉で喋るのも受けて笑いが止まらなかった。そのギャップが笑えますね。

そして、シャイで真面目ながり勉少女のマーサには、ラウンドハウスといって、タフでセクシーな美女の戦士になっていて、格闘の腕は抜群だが、毒に触れると即死するという。演じているのが、カレン・ギラン。

というバラバラなライフスタイルの4人。そのあたりは、役者陣の演技の見せ所といったところ。特に中身が違う派手好きの高校生だったベサニーを、ジャック・ブラックが演じているところが上手いので面白かった。あの顔とスタイルで、完璧に女の子になりきった感じでセリフが笑えたし、くねらせる身体もそれらしくて上手い。

フィンバー役のケヴィン・ハートもロック様とのやりとりが面白くて、自分は本当はフィンバーになりたかったのではという感じがミエミエでした。この2人は、前作の「セントラル・インテリジェンス」でコンビを組んだばかりで、そりゃもう息があうはずですからね。

この作品の特徴というか、ゲームの中だから、“ライフ”という腕に3本線の黒い刺青があって、2回までは死んでも生き返る(空から落ちて来る)という設定も楽しかった。それが、単なる設定というだけじゃなくて、それを物語の展開に活かしているところも良かった。

ゲームの世界は危険がいっぱい! ベサニー(ジャック・ブラック)が、背後の川に潜んでいたカバに食べられる場面。凶暴なサイの群れに突進されるし、崖から水中へと飛び込むシーン、ジャングルで謎の敵組織に追われるシーンなど迫力のアクションシークエンス。主人公たちの乗るヘリコプターがサイの大群に追いかけられる場面などなど。

アドベンチャー映画としての見せ場もたくさんあるけれど、このゲームの中で住む世界が違う高校生たちの、心が通じあっていくところが感動的でした。

しかも高校生の心情を演じているのが、大人の俳優さんたちで、みんな上手いんですよ、これが。

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