パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

祈りの幕が下りる時★★★★

2018年01月29日 | アクション映画ーア行

日本橋署に異動してきた新参者の刑事・加賀恭一郎の活躍を描く東野圭吾原作、阿部寛主演の“新参者”シリーズの劇場版第2弾にして“新参者”シリーズとしては完結編となるミステリー・ドラマ。同じ頃に発生した2つの殺人事件の捜査に乗り出した主人公・加賀恭一郎が、事件の真相に迫る中で自らの過去とも向き合っていくさまを、親子の絆を巡る人間ドラマを織り交ぜ描き出す。共演は溝端淳平、田中麗奈、山崎努らレギュラー・キャストのほか、松嶋菜々子、伊藤蘭、キムラ緑子、烏丸せつこ、小日向文世。監督はTV「半沢直樹」「下町ロケット」などの演出を手がけ、映画は「私は貝になりたい」に続いて2作目となる福澤克雄。

あらすじ:ある日、東京都葛飾区小菅のアパートで女性の絞殺死体が発見される。被害者は滋賀県在住の押谷道子で、現場アパートの住人・越川睦夫は行方不明となっていた。松宮脩平ら警視庁捜査一課の刑事たちが捜査を進めるが、道子と越川の接点がなかなか見つけられない。やがて捜査線上に舞台演出家の浅居博美が浮上してくるものの、事件の核心はいまだ掴めぬまま。

そんな中、越川の部屋から日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれたカレンダーが発見される。それを知った加賀恭一郎は激しく動揺する。同じメモが、かつて加賀と父を捨てて蒸発した母・百合子の遺品の中にもあったのだった。自らがこの事件の最大のカギであることを悟り戸惑いを隠せない加賀だったが…。

<感想>7年間にも及ぶ「新参者」シリーズのフィナーレとなるこの作品。阿部寛さんの当たり役の一つでもある、加賀恭一郎。クールな洞察力を持ちながら、容疑者に対するスマートな思いやりを欠かさない男。カリスマ刑事でも、人情刑事でもない「加賀」としか呼びようのない人物像を、阿部寛はTVシリーズ、2本のスペシャルドラマ、そして映画「麒麟の翼~劇場版・新参者~」で体現してきた。

その加賀の亡き父親(山崎努)との確執要因である母親の謎が解き明かされるのがこの映画であります。母親には伊藤蘭さんが演じていました。

今回の事件は、日本橋周辺にある12の橋の名前がヒントとなる。そのひとつ、常盤橋で、加賀が亡くなった母親の遺品のカレンダーにも橋の名前があったことを突き止める。ということは、母親は、浅居博美の父親と仙台で暮らしていたことがあるのだと。そのことに気が付くシーンから映画が始まります。

加賀は橋の上で、相棒の松宮(溝端淳平)と再会。松宮の軽口から事件の糸口を掴み、かれに詰め寄っていくのだ。マイペースな大人の男の雰囲気を漂わせながらも、頭脳が回転し始めると途端に獰猛になる加賀なのだ。その豹変ぶりには、人間的なおかしみが溢れている。この演技なんかは、阿部ならではの造形になるほど阿部ちゃんらしさがでていると同時に、松宮を演じる溝端の巧みなリアクション芝居にも舌を巻くのだ。ちょっぴり成長した松宮が、シリーズの年月を感じさせルと同時に、完結編の予兆ともなっていた。

そして、母親の住んでいた仙台へと足を運び、母親がそこのボロアパートの部屋で亡くなったことを知る。冒頭のシーンで、80年代に仙台のスナックで店のママ(烏丸せつこ)に身の上を語る女のシーン。この女性こそが加賀の母親であり、夫と離婚をしてここで働かせて欲しいと頼む女が、蒸発した母・百合子であった。実は、母親は東京での生活の時は、鬱病を患っており自殺を考えていた。それでも、家を出て仙台まで行き、一人暮らしをすることで決着をつけたのだろう。

今回のテーマはあえて言えば、因果な親を持った子供の悲劇ということだろう。母親の遺骨を、生前の父親に預けに行く恭一郎。今でも父親を憎くて溜まらないのだ。その仙台の亡くなった母親がスナックで知り合った電力関係の仕事をしていた男と暮らしていたことなど。その男がまさか、浅居博美の父親だとは、この段階では気づかなかった。

そして、捜査線上に舞台演出家の浅居博美が浮上してくるのだが、浅居博美の幼いころに、母親(キムラ緑子)が借金を作って男と夜逃げをし、残った父親と娘の博美は、母親の作った借金を払えずに夜逃げをする。親子心中を考えての旅路は、松本清張原作の『砂の器』を彷彿とさせてくれ「泣けるミステリー」という宣伝文句にふさわしい作品の出来だと思います。

旅先で親子が出会った、原発で働く男と知り合い、口車にのった中学生くらいの娘・博美が売春まがいのことをして、挙句に男を刺し殺してしまう。そこへ、父親が来て、その原発男に成りすまして、名前を変えて生き延びるという。娘の博美はその後、孤児院にでも入ったのか、学校を出て女優になり、演出家となる。加賀が浅居博美の部屋を訪ねると、壁が不気味な赤部屋のシーンなどは、まるで狂気じみた色であり、とても安心して寝られる部屋ではない。

この親子の逃避行は、泣かせようとしている演出ではあると思っていても、涙が出て止まりませんでした。壮絶なる父子の別れをした父親には、小日向文世さんが扮してましたね。それに、娘役の桜田ひよりさんの熱演は素晴らしかったです。自分が他人に成りすましても、娘の成長を見守るために、自分が生き残るために人を殺す。それに、娘が心を鬼にして父親の首を絞め、焼き払う。

人は社会から突然姿を消すことがある。そのことを我々は“蒸発”と呼んでいるが、決して存在そのものが消えてしまった訳ではないのだ。というのが本作の大前提であり、人は他人から認識されて初めて“存在する”。

この人間の存在証明を命題にしながら、複雑な人間関係を提示してゆくのであります。そして、観客を混乱させないためにも、捜査会議で使用される相関図が何度も映い出されている。ともすれば説明的なのだが、観客も脳裏に相関図を描きながら一緒に謎解きを、楽しむという効果を生んでいるということなのだ。

クライマックスでは、原作でも重要な舞台となる明治座を貸し切っての撮影。女優出身の演出家である浅居博美を演じる松嶋菜々子と加賀恭一郎との場面。

別なシーンでは、真正面から向き合って対峙していた二人だが、ここでは横並びで静かに会話をする。松嶋菜々子の、博美の決意を宿した静かなる覚悟の芝居に胸を打たれます。と同時に、加賀ならではの、彼女をそっと見守る優しさを滲ませる阿部の演技も巧いのだ。

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ザ・リング/リバース★★・5

2018年01月28日 | アクション映画ーサ行

Jホラーの金字塔『リング』のハリウッドリメイク版である『ザ・リング』シリーズ第3弾。観ると7日後に死んでしまう呪いのビデオを目にした女性が、呪いを回避しようとする中で想像を絶する恐怖を味わう。監督は『アルマゲドン・パニック』などのF・ハビエル・グティエレス。マチルダ・ルッツ、『フィフス・ウェイブ』などのアレックス・ロー、『ザ・セル』などのヴィンセント・ドノフリオらが出演。原作者の鈴木光司が絶賛した戦慄(せんりつ)シーンに注目。

あらすじ:恋人のホルト(アレックス・ロー)が大学で危険な実験に参加していることを知ったジュリア(マチルダ・ルッツ)は、怪しい教授のガブリエルを助けるために「呪いのビデオ」すなわち「観た者には7日後に死が訪れる」という呪いのビデオ。を見てしまう。だが、彼女が助かるためのダビングができない。ノイズが入ったためにロックがかかってしまったのだ。ジュリアはガブリエルに、呪いの核となるサマラの埋葬されている街へ行くことになり、早速行動を起こす。

その一方で、「見ると死ぬビデオ」を学生に見せていたことで、ガブリエル教授には、警察の捜査の手が伸びる。サマラの秘密が眠る町、サクラメントへ辿り着くジュリアとホルト。そこには、謎の女性失踪事件や鉄砲水といった忌まわしい過去があることが判明する。盲目の墓守が隠している秘密とは?・・・謎が謎を呼ぶクライマックス、果たして謎は解けるのか?・・・。

<感想>ジュリアを演じる主演はイタリア出身の新星、マチルダ・ルッツ。今作はリングの原作者である鈴木光司が、今までのハリウッドリメイク版の中で最も原作に近く、最も怖い作品となっていると語っています。1998年、「リング」でTVの中から這い出てきた貞子はその後、人気ものとなりすっかりキャラクター化してました。

今まではカセットテープを再生していた事に対して、今作ではより現代的に「パソコンやスマホで現実の奇怪な事件が起きている」のに比例して、日本の作家を原作とするホラー・シリーズもテクノロジーを進歩させ、恐怖を加速化させているようだ。様々なツールが軽薄短小になるのは非常に便利ですが、それらを恐怖の媒介に用いると、戦慄の度合いも軽く薄くなると痛感した。薄型テレビから飛び出すサマラはまだしも、スマホから上半身ピョコンと覗かせる小さな彼女は、可愛らしくて簡単に倒せそうですよね。

この作品の見どころは、7日後に死ぬ呪いの映像も、荒れた画面と編集で迫力があり、恐怖の根源である髪の長い少女は、ボニー・モーガンの身振りが不気味だった。アメリカでリメイクされた「ザ・リング」のサマラが、本作で堂々の復活ですからね。面白そうと思い鑑賞しましたが、やっぱり日本版の「貞子」には敵いません。音響で怖がらす、井戸やTVから出て来て恐怖に陥らせるなんて手法では、観客が満足しませんから。

まずは設定として呪いのビデオが、20年まえのVHFで過去の遺物化しているし、そこに生物化学教授のガブリエルの邪悪な研究によって、それが復活するというお決まりのストーリー。ガブリエルは呪いのビデオの秘密を暴くために、選ばれた学生にそのビデオを見せている。

ビデオを見た場合はコピーして誰かに見せれば自分は救われるのでしょうが。よせばいいのに、ジュリアはホルトのビデオをコピーして自分で見てしまう。すると電話が鳴って7日後の死を宣告されます。ジュリアはビデオをコピーしてガブリエル教授見せようとします。ですが、ファイルが大きくなっておりコピーが不可能。更には今までのビデオにないものが新たに映っていました。

それからジュリアとホルトは、ビデオのルーツを探るべく旅に出ます。二人は、不吉な子供だと古井戸に投げ込まれ、殺されたサマラという少女の存在を見つける。ジュリアとホルトが、ビデオの中の教会を見つけ、墓地の中でサマラの墓を見つけます。そこで、墓守りだという盲目のデブの男に見つかってしまう。

この男は、実はサマラの母親を拉致して教会の地下室に監禁し暴行して、サマラを生んだ。そして母親の遺体は、壁の中に塗りこめられていた。それに、ガブリエル教授の事故死を目撃するジュリア。

 

さすがに作り手側もこれじゃヤバイと思ったのか、終盤の見せ場にあてているのはサマラ誕生の根源となった人物との対決を見せている。それが、元牧師役のヴンセント・ドノフリオが巨体をゆすり、ヒロインのジュリアを追い詰めるシーンは怖かったですよ。

しかもそれが、「ドント・プリーズ」でも見ているかのよう。サマラがジュリアを助けに悪霊として出て来て「その姿はまるで貞子ですから」、観飽きているので、怖くもなんともありません。

サマラの怨霊が、シャワーを浴びているジュリアに乗りうつり、髪の毛を吐くジュリア、最後に吐いた髪の毛の塊がそれですね。塊から何か出て来る物体がキモイですよ。続編を作るのがミエミエでした。

 

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オレの獲物はビンラディン★★

2018年01月26日 | アクション映画ーア行

祖国を愛するあまりたった一人でオサマ・ビンラディン捕獲に挑み、2010年にパキスタン当局に拘束されたアメリカ人男性の実話に基づくコメディー。ビンラディンを捕まえよと神から啓示を受け使命感に燃える主人公を、ニコラス・ケイジが熱演する。共演は『ベッドタイム・ストーリー』などのラッセル・ブランド、ドラマシリーズ「それいけ!ゴールドバーグ家」などのウェンディ・マクレンドン=コーヴィら。『ブルーノ』などのラリー・チャールズがメガホンを取った。

あらすじ:コロラド州の片田舎。愛国心にあふれた中年男のゲイリーは、友人のピクルスに現場作業の仕事を回してもらいながら、ピクルスの家に泊めてもらったり、作業現場に泊まって生活してます。そして腎臓の病気のため、週3回の人工透析が欠かせません。米同時多発テロ事件の首謀者とされるテロリスト、オサマ・ビンラディンの居場所を政府がいつまでも見つけられないことに業を煮やしていた。ある時、日課の人工透析中にゲイリーは神から啓示を受ける。「パキスタンに行って、オサマ・ビンラディンを捕まえるのだ」アメリカを救えるのは、オレしかいない!使命感と愛国心を燃え立たせ、ゲイリーはビンラディン捕獲作戦を開始する。

慈善活動などに熱心な担当医のロス医師に、千ドル出資してくれと言います。ゲイリーの計画を聞いたロス医師は呆れて、お金は出せないと言います。すると、本当は好きな女性が出来てプロポーズで指輪を渡したいと言い千ドルを借りることに成功します。千ドルでは足りないゲイリーはピクルスとロイとでラスベガスに向かう。最初は大勝ちしていたゲイリーでしたが、最後には全部スッてしまいました。

目的は資金集めだったのに。お金はどうしたのか知りませんが、次にサンディエゴへと飛んで渡航手段のヨットを探し、武器には日本刀を調達する……。突飛な行動続きのゲイリーを周囲は心配するが、当の本人はそんなことなどどこ吹く風。あらゆる波乱を乗り越えて、ようやく辿りついたパキスタン。ところが、そこで彼を待ち受けていたのは、意外にも陽気でフレンドリーな現地の人々だった!見知らぬ土地での異文化交流をついつい楽しんでしまうゲイリー。そうしているうちに、いつしかCIAにも目をつけられてしまって――!?どうなる、独りぼっちのビンラディン捕獲作戦。政府をも悩ますターゲットを探し出し、自身の信じる〈正義〉を達成できるのか?

<感想>ビンラディンを捕まえようとした「愛国者」ゲイリー・フォークナーの実話なんだそうで。こんなニコラス・ケイジは観たことがないという演技をしているのは、もちろん見ものではあるけれど、映画を全部背負わされているこのアクの強い演技を、どう評価するかで作品評価が決まりそうですね。

テレビのワイドショーで観ているぶんには面白いかもしれないけれど、雑な台本の劇映画では、ニコラス・ケイジの怪演ぶりがセリフを喚きたてているばかりで空回り状態でした。

出国するまでの部分は主人公が愛すべき人物だと一応分るし、つまらないとまでは言わないが、アメリカだけが文明だと思っているかのようだったこの男が、図らずもパキスタンの文化に夢中になっていく下りの面白さを見ると、もっと早くこの展開に持ち込んで欲しかったと思わずにはいられない。

ともかく、神の啓示を受けたと言う、主人公の幻想による神、ラッセル・ブランドを頻繁に登場させる演出も軽すぎるようだ。

仕事仲間や、お尻の上に刺青のあるぽっちゃり目の恋人マーサ、ウェンディ・マクレンドン=コーヴィが揃って人柄が良くて、変人のヒーローを愛しているのはおかしいと思うのだが。とにかく、この二人は上手くいっている。

日本も海外も、キー・ビジュアルはドン・キホーテよろしく、ロバに乗った主人公の画であります。人は悪くないものの、頭は悪いキャラや言動、病(人工透析)に倒れて落ち着く展開も含めて、その現代版ではあるが、この監督は『ボラット』や『ブルーノ』など、支離滅裂さを危険な楽しさに転換する名手であるラリー・チャールズ監督なのだが、下品で過激なギャグが売りが無くて寂しい限りでした。

それを補うのが、ニコラス・ケイジのはっちゃけた演技には参ったが、中年太りの身体を揺らして、日本刀を振り回し、ラリってはわめき散らし、何をしゃべっているのかが意味不明な姿を喜々として演じており、そんな彼を眺めているだけで満足感で満腹になってしまう。真面目な映画ではなく、どちらかというとコメディ要素を感じさせる実話の映画化でした。

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リミット・オブ・スリーピング ビューティ―★5

2018年01月25日 | アクション映画ーラ行

「SLUM-POLIS」「MATSUMOTO TRIBE」で注目を集める新鋭・二宮健監督が、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015で審査員特別賞を受賞したインディーズ作品「眠れる美女の限界」を、商業映画デビュー作としてセルフリメイク。主人公のアキ役を桜井ユキ、アキの恋人カイト役を高橋一生が演じる。

あらすじ:小さなサーカス団でマジシャンの助手をしている29歳のオリアアキ。女優を夢見て上京し、サーカスに入団した10年前はまだ若く美しかったアキも、30歳を目前に生きる目標すら見失っていた。アキはステージの上で、マジシャンの催眠術にかかる演技をしているうちに、彼女の妄想と現実の境界が揺れるようになる。自分が歩んできた人生、そして過去の疑問と屈折ばかりがアキの中を駆けめぐる。そんな精神状態のアキにとって、唯一の美しい思い出は、恋人カイトとの時間だった。

<感想>今話題の高橋一生さんが出ているので観に行きました。これは昨年の10月21日に公開された映画で、地方ではやっと1月上映されました。主人公を演じている桜井ユキさんは、「新宿スワン」とか「トイレのピエタ」「リアル鬼ごっこ」に出演していた女優さんらしいですが、私には余り興味もなくどこに出ていたのか覚えていません。

確かに体当たりで演技をして、裸でセックス描写も自分でガンバッテしているので、それを評価しても、その他の演技、薬漬けで幻覚を見て夢遊病者のような演技をしているようでした。実際にこいう演技は、他の女優さんも結構体を張って演技しているので、彼女だけ特別というわけには見えませんね。

サーカスで催眠術にかかるといっても、その前に薬入りの酒を飲まされて、意識がはく奪している状態をキープしている。それを毎日飲まされて、自分が薬漬けにされているのを知らないとは、朧げに自分を助けてくれたカイトを愛するようになり、体をさらけ出し、それに、カイトは自分を失くしている鬱病患者らしく、屋上から投身自殺をしてしまう。

それからのアキは、自暴自棄となり、自分を見失い薬漬けの毎日。夢遊病者のごとく、そのサーカス小屋から外へと飛び出すことはないのだ。

映像の世界観は、アキの妄想の世界観であり、ファンタジーであり美しくもあるが、それは架空世界であり現実ではない。音響がけたたましくうるさいし、屋上に住んでいるというアキの夢見る乙女のようなベッドと飾りつけなど。

高橋一生が出演していなければ絶対に観なかった作品なので、内容も出演者も含めて、こんな世界観の作品(外国映画で)を前にも鑑賞したことあると思ってしまった。その中でも、カイトが死んでからのアキは、ブッチという自分の分身を妄想の中で作り出しているような感じで、狂ったようにカラー弾の撃ちまくるシーンでは、彼女が壊れてしまったかのように見受けられた。

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否定と肯定★★★★

2018年01月24日 | アクション映画ーハ行

ある日突然ホロコースト否定論者との法廷闘争に巻き込まれ、ホロコーストを巡る歴史の歪曲を許しかねない世界が注目する裁判の当事者となってしまったユダヤ人歴史学者デボラ・E・リップシュタットの回顧録をレイチェル・ワイズ主演で映画化した実録法廷サスペンス。共演はトム・ウィルキンソン、ティモシー・スポール。監督は「ボディガード」「L.A.ストーリー/恋が降る街」のミック・ジャクソン。

あらすじ:1996年、アメリカの大学で教鞭を執るユダヤ人歴史学者デボラ・E・リップシュタットは、自身の著書で非難したホロコースト否定論者のデイヴィッド・アーヴィングから名誉毀損の訴えを起こされる。悩んだ末に裁判で争うことを決めたリップシュタット。しかし裁判の舞台となるイギリスの法廷では、訴えられた側が立証責任を負うとされ、たとえアーヴィングの主張がどんなに荒唐無稽であっても、裁判で勝利することは決して容易なことではなかった。そんな中リップシュタットは、法廷弁護士リチャード・ランプトンをリーダーとする弁護団からホロコースト生存者ばかりか彼女自身にも証言しないよう求められてしまう。それは自らホロコーストの真実を証明したいと意気込むリップシュタットにとって到底納得できるものではなかったが…。

<感想>今年に入ってやっと東北でも上映されました。第二次世界大戦中にナチス・ドイツがユダヤ人を大量虐殺したホロコースト。「ホロコーストは捏造」と、その史実を真っ向から否定するイギリス人の歴史家であるデイヴィッド・アーヴィングが、彼の著書で批判したユダヤ人の女性歴史学者デボラ・E・リップシュタットを名誉棄損で訴えたというのだ。

本作は2000年にロンドンの王立裁判所で繰り広げられた両者の対決の行方を、緻密なリサーチに基づいて映画化した実録ドラマです。

何て言うことでしょう、ホロコーストのような疑いようのない歴史的事実も、否定論者が声高に嘘だと叫べば“なかった”かのように世論に伝えられてしまう。そんな昨今メディアを振るわせるフェイクニュースにも通じるテーマを、レイチェル・ワイズ扮するデボラの苦闘を軸に描き出している。緊迫感溢れる法廷での舌戦にも引き込まれる力作です。被告となったレイチェル・ワイズには、証言するなと弁護団から指示され、学者が言葉を奪われるのだ。

しかし、喋らない主人公という発明は、映画的には逆説てきな公正さをもたらしました。被害者でさえ法廷で一言も発しない、バカ者とは同列に並ぶべからずということでもありますね。

そんなバカなと思う裁判だが、ひょっとしたら学者が敗訴するのではないかという、ドキドキ感があって、偏見まみれの虚説がまかり通る今、この設定は胸が騒ぎます。

日本やアメリカにおける訴訟では“疑わしきは罰せず”が常識ですが、イギリスでは訴えた側ではなく、訴えられた側に立証責任が生じるというのだ。つまり被告のデボラは、原告アーヴィングのホロコースト否定論の誤りを証明しなくてはならない。

彼女が大量虐殺はなかったという論を崩し、裁判で勝利するまでを法廷の公式記録を、忠実にたどった脚本を基に映画化したもの。歴史の真実、知性の意味、言論の在り方と解釈など、今の時代に改めて考えさせられます。そんなイギリス特有の司法制度を背景に、デボラの苦悩や弁護団の戦略がこと細かに描かれています。

実話に基づく法廷内外のドラマをリアルに映像化した本作で、ひと際強烈な印象を残すのが、デボラと弁護団がアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所の跡地へ行き、現地撮影を実施。100万人以上のユダヤ人が殺害されたとされる施設の厳粛なムードを、観る者の胸の奥に何かを訴えかけます。

 

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パディントン2★★★★

2018年01月23日 | アクション映画ーハ行

マイケル・ボンドの児童文学を実写映画化した『パディントン』の続編。ペルーの密林からイギリスに渡って暮らしていたクマのパディントンが、ある絵本をめぐる事件に遭遇する。監督のポール・キング、パディントンのボイスキャストを務めたベン・ウィショーら前作のメンバーが結集するほか、日本語吹き替え版も松坂桃李、古田新太、斉藤由貴、三戸なつめが続投。新たに、『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』などのヒュー・グラント、『ヒットマンズ・レクイエム』などのブレンダン・グリーソンが参加する。

あらすじ:ブラウン家の一員として、幸せに生活しているクマのパディントン。もうすぐ100歳になるルーシーおばさんへの誕生日プレゼントを探していた彼は、骨董品屋ですてきな絵本を見つける。絵本代を稼ごうと窓ふきのアルバイトを始めるが、洗剤を頭からかぶるなど失敗しては騒動を起こす。そんな中、絵本が盗まれ、一家と共に絵本の行方を追うパディントンだが……。

<感想>赤い帽子にダッフルコート、おちょこちょいだけどとっても親切で礼儀正しいキュートなモフモフクマが帰って来た!。前作から3年、面白さも感動も前作よりハラハラ度もグ~ンとアップした「パディントン2」。冒頭での滝の前の吊り橋で、ルーシーおばさんとマーマレードサンドを食べようとしたら、目の前の川に小さな子熊がボートで今にも滝に落ちそうになり、その子熊を助ける。それで、本当はロンドンへおばさんと二人で来るはずだったけど、その子熊を育てなければならず、一人でロンドンのブラウン家に来るパディントン。

今回は、そのルーシーおばさんに誕生日のプレゼントとして、骨董屋で見つけた“飛び出す絵本”をプレゼントすることに。けれども高価なのでアルバイトをしてお金を貯めてから買うことにする。

その一冊の絵本を巡って事件に巻き込まれ、窃盗容疑で刑務所に入れらてしまう。そんなパディントンを助けようとするブラウン家や街の人々の温もり、一見怖そうだけど実は優しいいい人ばかりの囚人たちとの友情など、思わずウルウルのポイントが満載ですから。さらには、あっとびっくりの迫力アクションもありますよ。

出演者は、前作から引き続きのブラウン家のお父さんにヒュー・ボネヴィル、お母さんのサリー・ホーキンズ、娘のジュディにマデリン・ハリス、弟のジョナサンにサミュエル・ジョスリンと、同居している親戚のお婆さんバードさんに、ジュリー・ウォルターズが、パディントンを家族として認めている優しい人たち。

それに、今回の悪役は、かつては人気だった落ち目の俳優ブキャナンには、ヒュー・グラントが扮して、お宝の存在を知りパディントンが欲しがっていた“飛び出す絵本”を泥棒に変装して絵本を盗み出すわけ。パディントンが見つけて泥棒を追うが失敗。逆に自分が犯人にされてしまう。パディントンの相談にのってくれるアンティークショップの店主、グルーバーさんには、ジム・ブロードベントが。

刑務所で最も恐れられている囚人で、食堂のシェフのナックルズにブレンダン・グリーソンが、その他の囚人たちもみなパディントンの友達になる。パディントンの無実を信じているブラウン家のみんなは、ついにブキャナンが真犯人であることを突き止める。でも証拠がないため動きが取れない。絵本を手に入れたブキャナンは、暗号を解読し、得意の変装でいろいろな人物に成りすまし、ヒントを巡って着実にお宝に近づいていく。果たしてブラウン一家はパディントンを救いだすことが出来るのだろうか?・・・そして悪党ブキャナンとお宝の行方はどうなるのか。

見どころは、前作よりも可愛らしさがアップしており、評判のパディントン。その魅力が炸裂なのが前半で、床屋の掃除のアルバイトで、主人が留守にしておりそこへお客さんが来てしまう。困ったパディントンは仕方なく電気バリカンを持ち、手を滑らせてしまいお客さんの後頭部の中央を剃り込んでしまう。

その剃り込みにマーマレードを刷り込み、刈り上げてしまった毛をくっつけるというお粗末。直ぐにバレてしまい、床屋もクビになる。その他にも、窓ふきのアルバイトで、モフモフな体毛を使い全身で窓拭きを楽しそうにする。

刑務所では、洗濯係になり、色物の赤をみんなの囚人服と一緒に洗ってしまい、ピンク色の囚人服にしてしまう、ドジッ子のパディントンの可愛らしさに〇。刑務所の食事がまずかったので、パディントンがマーマレードのサンドイッチを作って囚人たちにご馳走すると、これからはパディントンが食事を作ってくれと頼まれ、スィーツ作りに精を出すのですね。

この作品のテーマは、ブラウン一家の家族の温かさに尽きる。ロンドンで一人ぼっちだったパディントンを家族として迎えてくれたブラウン家。そして今回は、一家が暮らすウィンザー・ガーデンの隣人たちの優しさや温かさも描かれている。親切や礼儀正しさが人の心を豊かにすることを、この映画は教えてくれるのだ。

パステルカラーの色彩、ポップな小道具、時代は現代なのにどこか懐かしいクラシカルなムード。前作に続きこの魅力的な映像を作り上げたのが、ポール・キング。ロンドンを最も素敵に撮る監督として人気急上昇中なのだ。

それに、イギリス映画界のトップスター、実力派俳優らが、ずらりと勢揃いしているのも「パディントン」シリーズの見どころ。特に今回は、かつては貴公子スターとして名を馳せたヒュー・グラントが悪役として、コテコテの演技を披露しているのも良かったですね。泥棒から尼僧まで七変化と変装して、さらにはミュージカル場面で歌声を披露してくれます。

で、肝心の飛び出す絵本はどうなったのか?・・・実はブキャナンの父親は、サーカスマジシャンだった祖父が、花形の女性から盗んだ宝飾品を何処かに隠したことを知っていて、その飛び出す絵本に隠されたヒントを謎解きして、見事に宝飾品を見つけるのだが、すぐに閉じてしまう。それに、移動遊園地は他の土地に移されることになる。

それに、パディントンは刑務所でナックルズたちが脱獄計画を立てており、一緒に逃げようと誘います。しかし、彼はブラウン一家が面会に来てくれ、真犯人逮捕に一生懸命で、面会の日に来なかったのです。意気消沈したパディントン、囚人たちはみんな優しいが、人はみな忘れてしまうと言うわけ。それで、一緒に脱獄計画に乗ります。それは気球に乗って空へと飛び出す脱獄でした。

それでも彼はブラウン一家の事が忘れられず、公衆電話から電話をかけるも、留守番電話で仕方なくメッセージを残します。するとすぐに折り返し電話が来て、心配して探していることが分かり、それに、“飛び出す絵本”は移動遊園地の電子オルガンに隠されていることを知り、列車を追いかけるのです。

ちょっと漫画的な要素の含み、列車が出て行って追いかけるのに、息子が鉄道オタクで機関車を動かせるなんてね。しかし、悪党ブキャナンはパディントンが乗った列車を切り離して、それが川に転落していくという災難に。

それも、空からあの刑務所のナックルズたちが助けに来るしで、最後には、川の水を飲んで3日間も意識不明のパディントンに、ブラウン家からのプレゼントで、おばさんを故郷から呼び寄せていたというハッピーなプレゼントがありました。

なんて素敵な物語なんでしょう。私もマーマレードを甘さ控えめで、早速作ってみました。パンに塗るだけでなく、紅茶に入れても美味しいし、クラッカーに付けても美味でしたね。

2018年劇場鑑賞作品・・・14アクション・アドベンチャーランキング

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嘘を愛する女★★★・5

2018年01月21日 | アクション映画ーア行

長澤まさみと高橋一生の共演で贈るラブストーリー。ある日突然、愛していた恋人の素性がすべて偽りだと知ってしまったヒロインが、絶望に打ちひしがれながらも恋人の真実を追い求めていく旅の行方を描く。共演に吉田鋼太郎。監督は短編映画で数々の受賞歴を持つ人気CMディレクターの中江和仁。


あらすじ:食品メーカーでキャリアウーマンとして活躍する川原由加利は、震災のときに運命的に出会った研究医の小出桔平と同棲5年目を迎えていた。ところがある日、突然現われた警察から、桔平がくも膜下出血で倒れたと告げられる。しかも、彼の運転免許証や医師免許証はすべて偽造されたもので、職業はおろか小出桔平という名前すらも嘘だったことが明らかとなる。ショックを受ける由加利だったが、肝心の桔平は意識を失ったまま病院のベッドで眠りつづけていた。彼は何者で、2人が愛し合った日々も嘘だったのか、由加利はその答えを知りたくて私立探偵の海原匠を頼ることに。やがて彼が書き残した未完の小説が見つかり、その内容を手がかりに、彼の秘密を追って瀬戸内海へと向かう由加利だったが…。

<感想>何とこの作品は、2015年に開催された「TSUTAYACREATORS’PROGRAM FILM2015」で初代グランプリに輝いた企画を映画化したそうです。主人公の長澤まさみのキャリアウーマンぶりは、彼女にハマっていて見どころがありましたね。前半の高ピーな川原由加利が、5年間同棲中の彼がくも膜下出血で倒れ意識不明状態。由加利がおろおろしながら病院で彼の手を握り、語り掛けるところとか、アパートへ帰ると郵便受けを開ける若い女がいる。

その女は「AKB48」の元メンバー川栄李奈で、喫茶店で知り合った若い女の心葉(川栄李奈)とは、男女の関係もあったようだ。そのことを知りヤキモチを焼く由加利。

それでいて、警察が来て名前も経歴も嘘と判明する設定自体はいいとして、過去のヒントとなる彼が書き残した小説の出来具合はあまり良くないと言う省略ぶり。ですが、その小説をヒントに探偵の吉田鋼太郎と彼の過去を探し始める珍道中も楽しそうでした。探偵には離婚した妻と娘がいて、妻が浮気をして出来た子供だと誤解していたようで、娘に「お前は俺の子供ではない」と言ってしまい、娘に嫌悪感を抱かれてしまう。娘が自分の本当の子供かどうかをDNA鑑定をする。離婚してから、親子のDNAの結果が分かり、99・999%自分の子供であると証明された。妻にも娘にも自分勝手な態度を詫びて、許しを得ることを望んでいる頑固な探偵。

四国の夕日の灯台の下におもちゃを隠していると、小説に詳しく書かれているのをヒントに、写真を見せては彼の素性を探すのだが、さすがにベテランの探偵だけあってか、彼が仕事をしていたような場所漁業組合とかに行くし、彼女も街の小料理屋で聞き込みをするも、心辺りがあると言えば、その場所へ行ってみる。

その小料理屋のおかみに黒木瞳さんがパーマヘアーのカツラを被って、もったいない役でしたね。それに、探偵事務所の事務員にDAIGOが、ロン毛のカツラを被って違和感がないし、役になり切れていて今後はヅラ俳優として映画に出演するのかもしれません。

ですがね、よく考えると同棲相手の小出桔平が身許を詐称する理由がないと思う。本名は「安田こうへい」で、結婚をしていて外科医であり、妻と息子がいて、奥さんが育児ノイローゼにかかり息子を浴槽で溺れさせて死なせてしまう。そのことを問い詰め、奥さんは外へ飛び出して車に轢かれて死んでしまうという。

それからの彼は、自暴自棄となり自分も死に場所を求めて東京へやってきたというわけ。だから、鬱病ぎみであり、働いてはいないし、川原由加利の誘いに乗り同棲して、好きな小説をPCで書いていたということ。高橋一生が気弱そうな笑みを浮かべ、相手に安心感を与えながらも、何を考えているか分からぬ感じを出している風情も悪くないです。

ヒロインが得たいの知れない男と、暮らしてきたと知った時の生理的な嫌悪感、そのことを受け入れる過程が彼女のあっさりしすぎで、調査中も急ぎ過ぎているようで、感情の揺らぎと言ったら、彼の自宅前で近所の男から「あなたたちは誰?」と聞かれた時、「妻です」と答える由加利の毅然とした態度には、今後のことがハッキリと判ってしまう。

彼が結婚をしていて、仕事が忙しくて妻が育児ノイローゼだったことにも気づかず、二人を死なせてしまったことを後悔し、懺悔している。それなのに自分は、彼に対して生活費を全部負担しているのだからと、威張っていたことを後悔し、思いやりに欠けていたことを悔やんでいる。

彼が入院してからは、自分が騙されていたと思い、あまり病院へは見舞いにいってないのに、彼の素性を知りたいと探偵と調べて行くうちに、彼の全てを知り、愛していると悟る女心が見える、長澤まさみの演技の巧さが映えて美しい。

ラストでは、甲斐甲斐しく彼の介護をする由加利の表情が清々しくて、それがご褒美でもあるかのように奇跡が起きるのも良かったですね。

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劇場版 「進撃の巨人」 Season2~覚醒の咆哮~★★

2018年01月20日 | アクション映画ーア行

諫山創のメガヒット漫画を原作とする大人気TVアニメ、2017年4〜6月に放送された「進撃の巨人」の劇場版第3弾。TV版第2期「進撃の巨人 Season 2」の物語を(第26〜37話)再編集した総集編となっている。荒木哲郎総監督の下、「終わりのセラフ」で副監督などを務めてきた肥塚正史が監督、シリーズ構成は第1期から担当している小林靖子。アニメーション制作も引き続きWIT STUDIOが手がけた。

あらすじ:母親の命を奪った巨人をこの世から駆逐することを誓い、調査兵団の兵士として戦いに身を投じてきたエレン・イェーガーだったが、過酷な戦いの中で自身が巨人へと変貌してしまう。巨人の力を人類の勝利のために使うことを決めたエレンは、強敵である女型の巨人と戦い、辛くも勝利を収めるが、そんなエレンと人類にさらなる試練が訪れる。

激闘の末、女型の巨人に勝利したエレン。しかし、壁の中から発見された巨人の姿にハンジらは動揺を隠せない。そんな中、コニーやサシャら104期生は、ウォール・ローゼに押し寄せた巨人の群れの対応に追われていた。巨人同士の激しい戦闘は、辛くもエレンの勝利となった。しかし安堵もつかの間、ウォール・ローゼに迫り来る巨人に立ち向かうこととなる。

<感想>実写化よりもアニメの方が面白かった。鑑賞している客入りが少ないのにがっかりした。物語は、巨人の餌食となった母を目にした過去を持つエレン・イェーガーは、巨人との戦いの中で自らが巨人の姿になってしまう。それでも人類の自由のために巨人の力を戦いに注ぎ、ウォール・シーナのストヘス区での戦いでは女型の巨人と激突する。さらにウォール・ローゼに巨人の大群が襲来し……。

壁を超えて襲ってくる人喰い巨人に対して、高圧縮ガスでロケッティアよろしく飛翔して戦う調査兵団たち。初期のころはそれでもよかったが、壁の外での巨人との戦い方もリアルで、どちらかというと巨人に圧倒的に負けていると思う。どう見てもかないっこないのだから。結局はエレンやライナー、女性のミカサが巨人化して立ち向かうという。しかし、巨人の数が多すぎてかないっこないのだ。みるみるうちに食われてしまうのを見せつけられてしまう。

それに、今回は獣化した巨人が出現し、人間の言葉を話ているし、この獣が党首となって巨人たちと戦うのはちと、難しい。

それに、ライナーとベルトルの正体が判明し、エレンを背中に乗せてどこへ連れて行くのやら、背中で目覚めたエレンは、自分も巨人化しようとするも、どうしてか小さいままなのだ。

可愛いクリスタの本名が判るのだが、それにしても、ただひたすら人間対巨人の戦いを楽しむアニメ映画なのだから、心して観るべし。それを嫌いだと言う方には観てはダメです。

ですが、ラストの新作カットは、時間の都合で観ないで帰ってしまったので悔やまれます。Season3は必ず観にいくと思います。

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ジオストーム★★★★

2018年01月19日 | アクション映画ーサ行

ジェラルド・バトラー主演で贈るディザスター・ムービー。最新鋭の気象コントロール衛星の暴走で全世界に未曾有の大災害が巻き起こるさまを壮大なスケールで描き出す。共演はジム・スタージェス、アビー・コーニッシュ、エド・ハリス、アンディ・ガルシア。監督は「インデペンデンス・デイ」シリーズなどの製作・脚本を手がけ、本作が長編監督デビューのディーン・デヴリン。

あらすじ:度重なる自然災害に苦しめられてきた人類は、ついに世界各国が協力して、全世界の天気を管理できる気象コントロール衛星“ダッチボーイ”を完成させる。ところがある日、そのダッチボーイが謎の暴走をはじめ、世界各地に未曾有の大災害をもたらしていく。かつてダッチボーイの開発に携わった天才科学者ジェイクは、この史上最大の危機を前に立ち上がり、人類滅亡を引き起こす地球規模の自然災害“ジオストーム”を食い止めるべく奔走するのだったが…。

<感想>異常気象による自然災害を防ぐために、世界はひとつとなり、気象コントロール衛星を開発した。これで世界の天候は安全に管理されるはずだったのだが。ある日突然、衛星が暴走を始め、世界中で想像を絶する巨大災害が次々と勃発する。

パニック大作“ジオストーム”とは、メガストームを遥かに超える、地球規模の同時多発災害のことであり、一度発生すると、もはや人間の手では止めることができず、人類滅亡は必至と言われている。

最近の地球でも異常気象が問題となって、台風や干ばつで大きな被害も発生している。今の時代にマッチした題材かもしれませんね。ですが、その根源かもしれない地球温暖化を止めようとしていないのも、アメリカなんですけどね。

異常気象の原因を追究しようともしないで、それを制御し管理しようとするあたりが、いかにもアメリカ的な発想ですよこれは。そんな考えだから、気象コントロール衛星が暴走しちゃって酷い目に遭うのですね。まぁ、SF映画の世界では、奇怪が暴走を始めるのは常識だから。

監督はこれが初の劇場版映画になったディーン・デヴリン。今までは、ローランド・エメリッヒ作品の制作や脚本として「スターゲイト」や「インデペンデンス・デイ」シリーズなどに関わってきた人。だからディザスター描写なんかは、エメリッヒ映画にそっくりですから。

アフガンでは砂漠が氷結して、香港では地下マグマの噴出で大火災が発生しビルが倒壊する。東京では巨大な氷魂が降り注ぎ、リオデジャネイロには大寒波が到来する。

モスクワでは熱波で氷がすべて溶け、ドバイでは大洪水に津波が押し寄せる。

そしてアメリカにはすべてを破壊する巨大な雷が次々と襲いかかる。しかも、それらはまだジオストームの予兆にすぎないというから。

こういう描写をお金をしっかり掛けて作っているのがハリウッド大作の凄いところですよね。見せ場の数々にはお腹がいっぱいになりますから。しかもVFXだけに頼らず、豪華俳優陣を揃えて人間たちのドラマもしっかりと描かれているのも良かった。

主役にはダッチボーイの開発に携わった天才科学者ジェイクに、ジェラルド・バトラーが兄として演じているし、ジム・スタージェス扮する弟マックスとの葛藤。ジェイクは頭脳明晰だけど、子供っぽいところがあって、頑固で短気。弟が自分の上司となっているのも気に入らない。

調整役のマックスにとっては、じつにやっかいな相手。バトラーにはぴったりのハマリ役ですよね。そんな性格の一方で、娘とのやりとりなんかは、本当に微笑ましいよね。方やマックスは若くして政界の要職に抜擢され微妙な立場だから、なんとしても兄貴を説得しなければならないわけで。そんな二人が確執を超えて、一つの目的の為に協力していくところが見せ場になっている。

弟マックスにはサラという秘密の恋人がいて、彼女は凄腕のシークレット・サービス。アビーが惚れ惚れするほどカッコいいのだ。タフでありながらユーモアのセンスもあって機転も利くし、劇中のセリフにもあるけど、まさに理想のパートナー。

そんな彼らを、ベテランの大統領のガルシアと、エド・ハリスが支えているわけなんですが、国務長官のレナードは、かつては世界中を説き伏せて気象衛星の建造を主導した人物だから、この暴動も実は彼が時期大統領になりたくて起こしたものであり、世界滅亡を起こしてどうするの?って思ってしまうのだが、ツッコミどころの多い映画になっている。

現実ではすでに退役しているスペースシャトルで、宇宙に行ったり、肝心の陰謀そのものもスケールが大きいわりには、これで引き合うのと思ったり、そのあたりもエメリッヒ映画と同じく、彼らの芸風みたいなものだと考えれば、国際宇宙ステーション内でのジェイクを巡るサスペンスと、地上でのマックスやサラのアクションが、同時進行するところはハラハラ、ドキドキするし、劇場の大画面と迫力の音響で大災害シーンに驚愕して、確かにいろいろと文句を言いながらも手に汗を握って観て、最後にはほろっとしちゃうという。「アルマゲドン」も顔負けのしろものでした。

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伊藤くん A to E ★★

2018年01月18日 | アクション映画ーア行

自意識過剰で無神経などう見てもクズ男のはずの“伊藤くん”に振り回されてしまう5人の女たちの痛すぎる恋愛と成長を綴った柚木麻子の同名ベストセラー連作短編集を「ストロボ・エッジ」「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の廣木隆一監督で映画化。主演は岡田将生、木村文乃、共演に佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆。

あらすじ:一度はヒットを飛ばしたものの、今は売れないアラサー脚本家の矢崎莉桜は、自身の講演会に参加した4人の女性たち【A】~【D】の恋愛相談を新作のネタにしようと企んでいた。【A】~【D】の話を聞いて、そんな男のどこがいいのかと思いながらも、ネタのためにと彼女たちを巧みにけしかけていく莉桜。そうして取材を重ねていくうちに莉桜の中で相手の人物像が一人の男へと集約されていく。なんとそれは、莉桜が講師を務めるシナリオスクールの生徒で、彼女がもっとも見下していた男、伊藤誠二郎だったのだが…。

<感想>TVドラマも原作も読んでいません。ですが、内容がどうってことないのに、だらだらと長かったのが印象に残ります。28歳フリーターで、学歴は大学出で、見た目が容姿端麗、自意識過剰、無神経ときている。確かにその男が岡田くんだからね、イケメンだし、友人として付き合ってても恋人にしたい男ってタイプですからね。それが、何股も女と付き合っていて、誰とも寝ていない童貞くんとはね、情けない男。

観ていて嫌な気分になった。中身はないのに何故か自信過剰で、女性を振り回してばかりの超モンスター級のイタい男なのだが、岡田くんの伊藤くんはユニークに演じていました。クズだけど憎めないんですよね。要所要所で、“何だこいつ“って笑ってしまう。

都合のいい女のAの女・智美に佐々木希、自己防衛の強いBの女・修子に志田未来が、人から愛されたいCの女・聡子には池田エライザが、好きな人に処女を捧げたいDの女・美希には夏帆というメンバーに、アラサー脚本家の矢崎莉桜の木村文乃が取材を重ねるうちに、彼女たちが語るろくでもない“痛い男”が同一人物ではないかと考え始める矢崎莉桜。

そんなある日に、莉桜が講師を務めるシナリオスクールの生徒で、自意識過剰の伊藤くんが、A~Dの女を題材にしたドラマの企画を編集部の田村(田中圭)宛に持ち込んできたことを知り、莉桜はあの“イタい男”が自分の生徒だったことに愕然とする。しかも伊藤くんが提出した企画には、Eの女についても書かれていて、そのEの女とは、自分だと判るのが悔しいのだ。それに、編集部の田村が自分の脚本よりも伊藤くんの企画を選んだことにも悔しがる。

伊藤くんがこっぴどくフッた女、夏帆が他の男クズケン(伊藤くんの後輩の男)と一緒にいるラブホの部屋に乗り込んでいく。何て予想外の展開で、さらには血迷った伊藤くんのアクションには笑えた。クズケンに扮していたのが、中村倫也。

どことなくな弱ちい伊藤くんなんですが、スクリーンに映る姿は鼻もちならない男であるにもかかわらず、不思議なほど嫌悪感を抱かせない。実際にこういう人っているかもしれない。

クライマックスで莉桜の木村文乃に、自分の企画の脚本のほうがいいに決まっていると、熱弁をふるう伊藤くんの人生哲学をどうとらえたのだろうか。闘争心だってあるんですから。

伊藤くんを演じた岡田将生の残酷さと誠実さ、クールとキュートなところ、相反するものが自然と同居するところが、俳優岡田将生の魅力なのかもしれない。

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光★★

2018年01月16日 | アクション映画ーハ行

「ぼっちゃん」「さよなら渓谷」の大森立嗣監督が「まほろ駅前」シリーズに続いて三浦しをんのベストセラー小説を映画化したバイオレンス・ドラマ。幼なじみとの突然の再会で消滅したはずの過去の罪が蘇り、再び暴力と狂気が目覚めていく男の運命を描く。主演は井浦新と瑛太。共演に長谷川京子、橋本マナミ。

あらすじ:東京の離島、美浜島。中学生の信之は同級生の美花と付き合っていた。父親から激しい虐待を受けていた小学生の輔は信之を慕い、いつも彼の後をついていた。ある夜、信之は神社の境内で美花が男に犯されている姿を目撃する。激高し、美花を救うために男を殺してしまう信之。その後、島は津波に襲われ、信之の罪も消し去られたかに思われた。25年後、信之は結婚し、一人娘にも恵まれ、穏やかな生活を送っていた。一方、美花は過去を捨て、華やかな芸能界で活躍していた。そんなある日、25年前の秘密を知る輔が信之の前に現われるのだったが…。

<感想>とにかく轟音で鳴り響く大音量のBGMにげんなりして意気消沈、いいのか悪いのか意見が分かれると思います。私には合わない作品でしたね。とにかく子供のころから仲の良かった兄弟のような関係の二人。そんな子供の頃でも好きな女の子・美花がいて、その女の子から「助けて」と言われ、大人の男に暴行されているとばかり思っていたのだが、その大人の男が言うには、彼女がOKサインを出して付いて来たと言うのだ。

それでも、年上の兄と慕っている信之に付いていき、一部始終を見ていた人殺しを。それから25年が経ち、みな違う道を歩き、ふと25年ぶりに出会う場面の表情の違い。その違いに、島での幼少の頃の懐かしい関係が現れている。

慕う者と慕われる者。その非対称の関係は持続しており、そんな彼らの上には、「殺して」と呟く不感症の少女美花がいる。現在は女優として成功して、美人の長谷川京子が演じている。

何気ない日常が抱える虚無。そこに暴力が噴出する。暴力と言えば、弟分の輔の父親を演じる平田満の足蹴りも凄まじいのだ。幼い頃、輔が父親に殴る蹴るをされ傷だらけの身体でいるのを、兄と慕われている信之は見て見ぬふりをする。助けてと言わないからだと言うのだが、どうみても好きな女の美花だけしか目に入ってないように見えた。

だから、結婚して娘がいるも、夜泣きする赤ん坊に知らんぷりする父親、母親の方は、そんな父親にゲンナリして返って娘を叱り飛ばし虐待してしまう。そんな妻が、弟分の輔の女になっていることは気づいていても知らん顔なのだ。つまりは、女は美花以外は目に入らないという感じなのだ。

最後が凄まじかった。弟分の輔の父親が訪ねて来て金をせびり、居座ってしまうのだ。輔は兄貴分の信之に相談するも、「助けてくれ、殺してくれ」と頼むなら殺してやると言うのだが、断ってしまう。それで、毎日のようにうんざりする日が続き、次第に父親が病気で死んでしまうのにホットする輔。葬式を質素に上げて弔ってやる親孝行のところがあるのに感心した。

だが、信之の方は自分の妻を輔に寝取られて怒っているのかと思えば、そうでもない。しかし、結局は許さないのだろう。輔を殺してしまうラストが目に余る。しゃべるで殴られ血が滴り落ちて、笑っているような、泣いているような顔の輔。殺されるのが分かっていたのだろう。観念して死んでゆく男。

その後は、美花とベットを共にするも、「私不感症なの」と言われ、男として馬鹿にされたような、人殺しまでして美花を守ったのに、信之のプライドがズタズタにブチ切れたように見えた。

とにかく、島の菩提樹なのか大木の木々の中から指す陽の光、朧げな淡い陽の光が差し込み、どうみても信之の心の闇と、そこにおどろおどろしく大音量が耳ざわりのように鳴り響き、何を「光」とタイトルにしているのかが理解できなかった。

 

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ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!★★★・8

2018年01月15日 | アクション映画ーナ行

リュック・ベッソンの製作・脚本で贈るアクション・エンタテインメント。ボスニア紛争を背景に、ネイビーシールズの精鋭でありながら、規則や命令は二の次のならず者チームが、戦争に苦しむ民間人のためにナチスの金塊強奪という過酷なミッションに挑む姿を描く。主演は「300 <スリーハンドレッド> ~帝国の進撃~」のサリヴァン・ステイプルトン。共演にJ・K・シモンズ。監督は「イントゥ・ザ・ストーム」のスティーヴン・クエイル。

あらすじ:1995年、紛争末期のサラエボ。マット率いるネイビーシールズの精鋭チームは、たびたび規則を逸脱しては独自に行動して上官のレヴィン少将を困らせるならず者集団。ある日、彼らは総額3億ドルのナチスの金塊が湖底に眠っているとの情報を入手する。そして、戦争に苦しむ避難民のためにその強奪に挑むことに。しかし湖があるのは敵陣の真っ只中で、しかもタイムリミットはわずか8時間というあまりにも過酷なミッションだったが…。

<感想>アメリカの「ネイビーシールズ」とは別物と考えてください。物語は、あのむごたらしいユーゴ紛争が本筋かと思えば、アメリカのネイビーシーリズが活躍する娯楽映画の背景になっていたとは。複雑な感慨はさておいて、良かったのがエリック・セラの勇壮な音楽であり、戦争冒険活劇の気分をがぜん盛り立てていた。

冒頭の戦車アクションからして、この先これを超える見せ場はないはずだと心配になるが、後半部分での金塊奪還作戦での、水中での右往左往がメインになってしまうので、ドンパチは殆どナシ状態。

その分、アバンタイトルでは戦争を使ったチェイスを繰り出してくれており、興奮と派手な見せ場(敵の戦車を奪って街中を走る)と言うか、橋にさしかかり正面には敵の戦車部隊がいてどうするのかと思ったら、彼らは戦車を橋の下の川に突っ込み沈むという珍事を広げて帳尻を合わせてくれる。

中でも彼らの上官J.K.シモンズを配役して渋い笑いと人情味満点なオチも最高であり、最後には涙を誘い映画全体をかっさらう面白さ。

さすがのネイビーシールズの活躍は、湖に潜水するだけでなく、金塊を湖底からどうやって水面に持ち上げるかのスリルが最高であった。敵が船で押し寄せてイカリに吊り下げた手榴弾の雨、その中をくぐりぬけて水中にただようパラシュートのオレンジ色、水に触れて散る絵画の画布など、審美的な画面の魅力が観る者を魅了させていた。

ヒロインとしては地元の女性ララに、『鑑定士と顔のない依頼人』などのシルヴィア・フークスが好演している。

それにも増して、畳かけるようなサスペンスの構成とネイビーソールズのチームワーク、その技術の見せ方も巧妙で良かった。

リュック・ベッソンが制作にかみ、脚本も担当しているというのだから、さすがに面白くなっていた。監督がジェームス・キャメロンと共に働いたスティーヴン・クォーレの職人的な腕は確かで、水没した都市の水中撮影などはさすがである。

そして、装備、技術、経験、度胸のすべてが半端じゃないネイビーシールズが、トレイジャー・ハンティングに向いているというアイデアは、バカバカしくも妙に納得してしまう。

 

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パーティで女の子に話しかけるには★★★・8

2018年01月14日 | アクション映画ーハ行

人気作家ニール・ゲイマンの同名短編を「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」「ラビット・ホール」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督が映画化した異色のSF青春ロマンス。1970年代のロンドン郊外を舞台に、冴えないパンク少年がパーティで出会った異星人の美少女相手に繰り広げる奇妙で甘酸っぱくて切ない恋の行方を描く。主演は「マレフィセント」「ネオン・デーモン」のエル・ファニングと、トニー賞主演男優賞を最年少で受賞した注目の若手アレックス・シャープ。共演にニコール・キッドマン。

あらすじ:1977年、ロンドン郊外。パンクが大好きなのに自分は内気で鬱屈した毎日を送る高校生エン。ある日、ライブの帰りに不思議なパーティに迷い込んだ彼は、そこで美少女のザンと出会う。規則だらけの生活にうんざりしていた彼女はエンが語るパンクに興味を持ち、パーティを抜け出し、エンと一緒に街へ繰り出す。そんな彼女の正体は、遠い惑星からやって来た異星人だった。そして彼女が地球にいられる時間は残りわずか48時間だったが…。

<感想>パンクロックが人気を得ていた77年のロンドンが舞台で、なんとも不思議な味わいのあるラブストーリーになっている。異色アニメの「コロラウンとボタンの魔女」の原作者として知られるSF作家、ニール・ゲイマンの短編集「壊れやすいもの」の中の1篇が基になっているが、原作が余りにも短いために、映画用に話をふくらませていったという。

内気な青年がパーティで無垢な女の子、ザンと出会って恋に落ちるが、彼女は地球の人間ではなかった。ザンは宇宙からやって来た少女(エイリアン)で、これまで自分の外見を変えながら生きてきた。

そして地球で初めて人間になってパンクの音楽にふれる。「パンクって何なの?」と質問した彼女に、マイナークラブのボス的なボディシーア(ニコール・キッドマン)が「それはブルースの終わりなの」と答える。

彼女に言わせるとブルースとはロックンロールのことで、その全盛期はもう過ぎてしまった。今度はパンクが出てきたが、そんなパンクも一時的なものと考えていたようだ。

そんな刹那な音楽とカラフルな色彩のファンタジー感覚を融合させることで、この監督らしいポップなセンスの映画になっている。前作の「ラビット・ホール」では、交通事故を起こした高校生の青年が、漫画を描いていたが、この作品の中での高校生のエンも漫画が得意という設定であり、ザンもそんな彼の絵に興味を持つ。

この作品もスィートなラブストーリーなのに、そこに死の影や切なさが入っている。地球にいられる時間が48時間だけの異星人ザンと、地球の青年エンとの、ちょっと切ない物語にはデイヴィット・ボウイが宇宙人を演じた70年代後半の異色SF「地球に落ちてきた男」に通じる奇妙なテイストと悲哀感も入っているが、70年代という時代に関しては、ロンドンではパンクは凄い規模で広がりやがては廃れた。そんな時代の象徴にはセックス・ピストルズとナンシー・スパンゲルのことをセリフに書き、これは77年イギリスのパンクロックを正面から取り上げ、選曲、ファッション、風景、アニメに至るまで、好きな人にはたまらない部分があり、ごったに詰め込まれた作品でもある。

エイリアンのザンと地球人のエンが、クラブでパンク風の曲を歌うシーンでは、特に印象的でありこの監督らしい臨場感があった。クラブではエル・ファニング自身が歌をこなしているというから凄い。

また、シックなのにかわいいザンのファッションには、ツイードコートや主人公たちの恋を応援するパンクの女王、ニコール・キッドマンの黒を基調とした奇抜なコスチュームにもインパクトがあった。その他、エイリアンたちが来ている7色の衣装もカラフルで素敵でした。

そして、異星人仲間のコントのような奇抜な集団行動など、冷静に観れば独りよがりにみえる演出もなくはない。

この映画の大きな原動力となっているのが、パンクの時代に迷い込んだ異星人のザンを演じるエル・ファニングの圧倒的な存在感だ。ここでは恋愛だけではなく、妊娠して親になることの責任感やリーダーシップモ描いている。彼女のキラキラするような恋と喜びだけでなく、それを経験した後の芯の強さも見せているのだ。

確かに観るものの期待をいい方向で裏切ることが快感なのだと確信する。エル・ファニングを主演にして、スィートなタイトルをそのままにしながら、マイペースで豪快そのものであり、言ってみればパンクの精神を込めて異色間のボーイ・ミーツ・ガールを奏でているように思えた。

2018年劇場鑑賞作品・・・7アクション・アドベンチャーランキング

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勝手にふるえてろ★★

2018年01月12日 | アクション映画ーカ行

19歳で芥川賞作家となった綿矢りさの恋愛小説を実写映画化。突然告白してきた職場の同期と、中学時代から片思いしていた同級生との間で揺れ動く女性の暴走する恋の行く末を描く。初恋相手を思い出しては胸をときめかせ、毒のある本音を吐き出す不器用なヒロインを、『ちはやふる』シリーズなどの松岡茉優が好演。松岡とは『放課後ロスト』でも組んだ大九明子がメガホンを取る。

あらすじ:初恋相手のイチを忘れられない24歳の会社員ヨシカ(松岡茉優)は、ある日職場の同期のニから交際を申し込まれる。人生初の告白に舞い上がるも、暑苦しいニとの関係に気乗りしないヨシカは、同窓会を計画し片思いの相手イチと再会。脳内の片思いと、現実の恋愛とのはざまで悩むヨシカは……。

<感想>この恋、絶滅すべきでしょうか?“脳内片思い”の毎日に“リアル恋愛”が勃発!?・・・。昨年の暮れに、気になっていて鑑賞しなかったさくひん。ちょっと期待して観たのだが、ひねくれヒロインの主人公ヨシカに松岡茉優が扮している。彼女の素の表情みたいなそんな感じである。

ヨシカの好きなもの、ネットで宅配してもらうアンモナイトを、夜な夜な愛でる。どうしてこういう物が好きかって、絶滅動物を偏愛しているからだと言う。

閉じこもり女子によくあるお話。自己中ですよね、こういう女性は。男子から嫌がられるタイプじゃないでしょうか。それでも、職場の男子から交際を申し込まれるんだから、まだまだ捨てたもんじゃないよ。

片思いの中学の同級生のイチに、10年間自分が勝手に思っているだけで、相手には伝わってないのだから。それに国外に住んでいる元同級生を探し、勝手に名前を騙って同窓会を企画しながら、そのアカウントで辛いを呟いてしまう。自分勝手に作った同窓会なんですが、よくバレなかったのが幸いです。

実際に話をしていたのは、会社の仲良くしているクルミちゃんだけ。それに、ヨシカの一途な想いをよそに割り込んできたのが、会社の同期の男。彼女に告白して来た男をニと呼ぶ。彼女は男子をイチとか二番目だからニとか言っています。イチとは正反対で現実的な彼氏を演じているのは、ロックバンド“黒猫チェルシー”の渡辺大和。

それに、行きつけのウエイトレスの茶髪の女の子とも、映像内では彼女と話していますが、注文を取りに来ただけで何も話してはいない。

それに近所の釣り堀のオジサンもそうですから。

駅員さんとも話してはいません。ただすれ違う人たちに、自分だけの心の中で、頭の中で自分が想像した言葉を吐く会話劇となってます。

そして、ヨシカが突然歌い出す劇中歌。アフレコではなくいろんな場所で実際に歌ったというから驚く。幸せと絶望の日が多く、アップダウンの激しいヨシカ。確かに松岡茉優の独断場であり、ハマリ役だと思います。

 

彼女の存在そのものが、映画そのものとなって、だから映画の中の主人公のキャラクターや設定にウンザリしながらも、ズルズルと見てしまった。

ラストで、アパートのお隣さんオカリナに片桐はいりさんが扮していて、彼氏が出来たようで、それがコンビニの店員だったとは、恐れ入りました。この人達ともヨシカは脳内で勝手に話をしている相手だったとは、後で気が付きました。

 

一見、殊勝に嘆く初恋妄想女子のお騒がせコメディであり、適当な他人を相手にしたデッチあげの会話も、自分を肯定するための1人相撲で、松岡茉優が一人で喋りまくっているのだから。文字では表せない言葉の抑揚やスピードをコントルールすることで、本当だったらセリフ過多と思える説明的なセリフが、主人公のキャラクターを作り出しているようですね。タイトルの「勝手にふるえてろ」とは、最後にニと仲良くなったヨシカが、抱き着いて言うセリフがこれ。しかし、本当はヨシカの方に言いたいセリフだよね。

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嘘八百★★★・5

2018年01月11日 | アクション映画ーア行

『百円の恋』の武正晴監督と脚本家の足立紳が再び組み、商人の街堺を舞台に描くコメディードラマ。うだつの上がらない古物商と陶芸家を中心に、“幻の利休の茶器”をめぐるだまし合いのバトルをユーモアたっぷりに描き出す。『花戦さ』でも共演している、中井貴一と佐々木蔵之介が出演。海千山千の人々が繰り広げる、だましだまされの応酬に笑みがこぼれる。

あらすじ:鑑識眼はあるが、なかなかお宝に出会えない古物商の則夫(中井貴一)は、娘のいまり(森川葵)を車に乗せて千利休の出生地である大阪府堺市にやってくる。彼はある蔵つきの屋敷へと導かれ、その家の主人らしい佐輔(佐々木蔵之介)と出会う。佐輔は則夫に蔵を見せることにし……。

<感想>じつに面白かった。演技派の二人、流れ者の骨董屋に中井貴一と堺のしがない陶芸家の佐々木蔵之介が、口八兆の言い回しぷりに、初めは騙される者として悔しい思いをしたのだが、その後に、騙す側に回って共通の敵討ちに一泡吹かせようとするお話です。

初めは堺にきて、金持ちの住んでいるようなお屋敷を探し歩き、庭の美しい家に娘を連れて行く。そこには蔵もあり、中にご主人と思う人(陶芸家の佐々木蔵之介)が出て来て、どうぞと見せられる土蔵の中から、譲り書なるものを発見し、それが利休の茶碗ではないかと見る骨董屋の中井貴一が、騙されたと気付かないで土蔵の中の茶碗と譲り書を一緒に買いたいと申し出る。

騙されたと気付いたのが、庭で遊んでいる箱庭作りの息子がいること。その息子がそこにいた陶芸家の佐々木蔵之介の息子で、ご主人は別の年よりであったことなど。

2人が煮え湯を飲まされた古美術店店主・樋渡(芦屋小雁)と大御所鑑定士・棚橋(近藤正臣)への仕返しとの戦いに、「本物よりすごい偽物は本物になり得るのか?」・・・自分の腕試しとばかりに茶わんを創作して、騙して売るのは古物商の則夫(中井貴一)であり、二人で一攫千金を狙う一発逆転の大勝負を賭けるというお話。

佐々木蔵之介の妻に友近さんが、その息子には野田誠治が、中井貴一の娘に森川葵が扮して、この息子と娘が最後には仲良くなり結婚式まで挙げるとは、それに、だまし取った1億円を新婚旅行へいくカバンに詰め込み海外へ逃亡するという、ラストは子供にしてやられたという結果になる。

どうしてそうなったのかと言うと、陶芸家の佐輔の家に行くと、奥さんの友近がスキヤキを作っていて、炬燵で家族に混ざって古物商の則夫の娘・いまりが仲良く食べているのを見て、「気色わるい」って言いながらも自分もご馳走になるという、家族が揃って食事風景ってのはいいもんです。

もう口から出まかせで、詐欺の手段に使う「幻の利休の茶碗」が肝になっているんですね。その歴史上の大きな嘘をどのように編み出すのかが問題なんですが、それが利休の茶椀の贋物がどこかから見つかって、すごく高い値段がついたというお話を噂話に広げてゆく、男2人の悪だくみというか。

幻の利休の茶碗とは、どんな物なのか誰も見たことがなかったのですね。正直今のところも良く分かってない。しかし、知らなかったことが幸いしたと思いますねこれは。2人が学芸員や陶芸家に白旗を揚げて「知らないから何でも教えてください」と方々に話を聞いて回ったのです。

登場する古物は偽物であることが前提となっているため、職人の作りだす贋作が役者の演技や演出によって本物らしく“見える”のが素晴らしい。それは職人らしく見える佐々木蔵之介の佇まいの賜物でもあります。

実際にすごくいい緑樂焼きの茶碗を得て、映画に出て来る緑樂という茶碗を堺の陶芸家に作ってもらい焼いて貰ったと言うから凄い。それがとても深い緑色と黒を掛け合わせたような色で上出来のしろものでもあった。

利休をかもめと呼ぶ記述があり、江戸時代の僧侶で茶人でもある江月宗玩の語録集である「欠伸稿」(かんしんこう)における利休のかもめと呼ぶ記述を知っている古物商の則夫が、「茶碗の口こそ小さいですけど、中には大海原が広がっています」と、これで利休とかもめが繋がっていて、頭の回転よく能書きをたれるのであります。

そのことを知っている古物商の則夫が、譲り書なるものを偽ものを書く居酒屋の店主に頼んで、かもめなるものもそこに描いて貰い、作成する居酒屋・土竜のマスターに木下ほうかが扮して、骨董商に塚地武雅が、文化庁文化財部長には桂雀々と寺田農が扮して、愉快痛快なシナリオに芝居の下手な役者が一人もいない役者陣たち。それが作り手と現場の熱で、きっちりと噛みあっている娯楽作になっている。

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