パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談★★

2018年08月30日 | アクション映画ーカ行

アンディ・ナイマンとジェレミー・ダイソンの手による英国のヒット舞台をナイマンとダイソン自ら監督を務めて映画化した戦慄のホラー・サスペンス。オカルト否定派の大学教授が3つの調査依頼を受け、超常現象の解明に乗り出す中で体験する想像を絶する恐怖を描き出す。教授役は舞台版に引き続きアンディ・ナイマン自身が務め、共演にはポール・ホワイトハウス、アレックス・ロウザー、マーティン・フリーマン。

あらすじ:オカルトを否定し、英国各地で発生する様々な超常現象のトリックを暴いてきた心理学者のフィリップ・グッドマン教授。ある日、そんなグッドマンのもとに彼が憧れるベテラン学者から、どうしても解明できない3つの超常現象の調査を引き継いでほしいとの依頼が舞い込む。こうしてグッドマンは、妻に先立たれた初老の夜間警備員、両親との関係に悩むティーンエイジャー、妻が出産を控え入院中の金融マンという3人の超常現象体験者に話を聞くべく旅に出るのだったが…。

<感想>舞台劇を映画化したと言うが、イギリスのゴシック・オカルトホラー話かと思いきや、ラストで肩透かしをくらったみたいで残念でした。心理学者のグッドマン教授が、テレビ番組で「降霊術の嘘を暴く」を通じて世界各国の霊能者や超能力者の嘘を暴き続けてきました。

実は、子供の頃に同じような番組に出演していたキャメロン博士の影響を受けていたのですね。ところが、キャメロン博士は謎の疾走を遂げるのです。

そんな時に、グッドマン教授のところへ、写真とカセットテープが贈られてきたのです。写真は年老いたキャメロン博士で、カセットテープの中には、どうしても謎が解けない3つの心霊現象を調べて欲しいというメッセージが録音されていたのです。

住所を調べてグッドマン教授は、トレーラーハウスに住むキャメロン博士を訪ねて、カセットテープの3つの心霊現象のことを聞き、これは「私が間違っている」と言って欲しいと言うのですね。

1つ目の精神病院の廃墟となっている夜間警備員のこと。トニーが遭遇した怪奇現象でした。夜間パトロール中に突然電灯が点滅したり、ラジオに雑音が混ざって聞こえなくなったり、もう一人の警備員が別の棟を見回っているのに連絡が途絶えたりして、閉めたはずの扉が開いていたり、マネキンがあったりして、暗いし少しドキッとする気配もしました。

トニーは閉じ込め症候群という病気を患っている娘がいて、よく見舞いに行っていたのだが、最近は行っていないのだ。だから、きっと怪奇現象はその娘を見舞いに行っていないからなんだと、トニーは感じ取りました。だから、またもや、娘の病院へ見舞いに行くトニー、娘の容態も回復して来て、その後は怪奇現象なんて見なくなりましたとさ。

2番目のは、実家暮らしの青年サイモンの遭遇です。サイモンは両親に大学受験を失敗したことを両親に打ちあけていなかった。ある晩のこと、無免許運転で両親の車に乗り、ドライブに出かけて森の中で、車がないことに気づいて、両親からは電話で戻って来いと催促があるのだが、そこで人らしき者を撥ねてしまうのです。無免許運転でもあり、怖くなってその場を逃げてしまう。

ところが、途中で車が故障してしまい動かなくなってしまう。ロードサービスに電話をしている時に、またもや突然人影が現れて、怖くなったサイモンは車を捨てて森の中へと逃げてしまう。すると、今度は森の木までがサイモンに襲い掛かって来るのです。

グッドマン教授がその森へと入っていくと、そこには倒れた木の根っこが剥き出しになって盛り上がっており、それを人間だと恐怖のあまりに見間違えたのだろうと言うのです。

3番目の怪奇現象は、地元の名士であるマイクが、遭遇した怪奇現象であり、マイクには出産を間近にひかえた妻がおり、入院している間、一人で家で留守番をしていると子供部屋では、テッシュが舞い踊ったり、オモチャが回ったりしてポルターガイスト現象が起こるのですね。

夜になると子供部屋では、いるはずもない子供のベッドの中に赤ちゃんがおり、しかし、すぐに消えてしまう。それに、部屋の奥から妻が鬼のような形相をして襲い掛かってくるのですね。その後、マイクの妻は、出産後に死亡、生まれた子供は醜い姿をした奇形児だったのです。そのことを言うとマイクは、猟銃を取り出して、自殺をしてしまいます。

結果として、3人の男は、恐怖のあまりに判断力を失ってしまい、心霊現象などは存在しないということを、キャメロン博士に言うグッドマン教授。

ラストにはあっと驚くことが起こります。キャメロン博士が急に顔のマスクを剥がしてしまうと、そこから死んだはずのマイクの顔が現れるのですから。

それに、マイクがトレーラーハウスの中へと、隠された一次元の空間らしい場所へとグッドマンを導いて、教授の少年時代のことを見せる。そこでは、虐めっ子に虐められている教授の姿が映し出され、そのいじめっ子が次はターゲットを病気で髪の毛が抜け落ちた少年に切り替えるのですね。その少年には、トンネルの壁にある数字を読ませるのだった。

その数字は、トニーが勤務している精神病院の部屋番号であり、グッドマン教授があの頃のこと、トラウマから逃げようとすると、マイクは赤ん坊にキャットフードを食べさせたりして、消えてしまう。その少年は死亡して、ゾンビとなって同級生となり現れるのです。

そのままグッドマン教授は昏睡状態のまま、精神病院のベッドに寝ていて、どうやら自殺を図った模様です。それに、周りには、看護師となっているサイモンに、担当医師のマイクと、清掃員のトニーがおりましたとさ。この大逆転に笑ってしまった。

一人目の夜間警備員のエピソードでは、それなりに恐怖感があり少しは感慨深くもありました。2つ目の両親との関係に悩むティーンエイジャーの男の子は、大学受験に不合格したことを嘘をつき、その嘘に心がパニック状態になる。

3つのエピソードでは、妻の出産に立ち会わないで、留守番をしている旦那が見る怪奇現象。そして、グッドマン教授が精神病院に入院しており、今までの物語の主人公たちが、看護師だったり、清掃員に医師という設定でした。

だからつまり言いたいのは、恐怖のクライマックスの後が奈落の底に落とされたと言うか、騙された気になるのだ。

主人公のグッドマン教授は、最初から精神病院に入院していて、そこでオカルト否定派の大学教授であるマーティン・フリーマン医師が、超常現象の解明に乗り出すわけです。

何度か観れば内容がよく解り、感心することがあるのかもしれません。しかし、いやはや、真面目に観ていたので、本当に落胆しかありませんでした。

018年劇場鑑賞作品・・・168 アクション・アドベンチャーランキング

 

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ヒトラーを欺いた黄色い星★★★・5

2018年08月29日 | アクション映画ーハ行

第二次世界大戦下のベルリンでナチスの迫害を逃れ終戦まで生き延びたユダヤ人たちの驚きの実話を、実際の4人の生還者たちへの取材をもとに再現した実録サバイバル・ドラマ。監督はドキュメンタリーを中心に活躍するクラウス・レーフレ。

あらすじ:1943年6月、ナチスの宣伝相ゲッベルスは、ベルリンからユダヤ人を一掃したと宣言した。しかし実際は約7000人のユダヤ人がベルリン各地に潜伏しており、そのうち約1500人が終戦まで生き延びた。そんな中、ユダヤ人の青年ツィオマは、咄嗟の機転で収容所行きを免れる。そして潜伏生活を送りながら、ユダヤ人のために身分証の偽造に精を出す。その他ドイツ軍将校のメイドに雇われた女性ルート、ヒトラー青少年団の制服で素性を隠し、反ナチスのビラ作りを手伝うオイゲン、髪を金髪に染めて監視の目を逃れるハンニを加えた4人のユダヤ人に焦点を当て、彼らがいかにしてホロコーストを生き延びることが出来たのか、その過酷なサバイバルの行方を、本人たちのインタビューを織り交ぜ解き明かしていく。

<感想>1933年、442万人の人口を抱える大都市ベルリンには、16万人ものユダヤ人が暮らしていた。ヒトラー政権の誕生により、ユダヤ人は職業や住居などを奪われ、やがては強制収容所へと移送されて生存権まで剥奪されてしまう。

第二次大戦のベルリン。そこで身分を偽って潜伏生活を送るユダヤ人の心情からとらえられた街並みの映像が美しい。暗くて、閉鎖的だが、どこか艶っぽくて現実感を欠いた世界観がそこにはある。本作では実際に生き延びることができた4人がカメラの前で語り、その真実を俳優たちがドキュメンタリー・ドラマになっている。

ドキュメンタリー監督にとって、最大のジレンマは過去の出来事を自分のカメラで撮影できないことだ。本作の監督はTVドキュメンタリー畑の人らしい。ベルリンの潜伏して生き延びたユダヤ人へのインタビュー部分と、劇映画のパートを組み合わせた大胆な構成にしている。

そうすれば、過去の事象を微細なディテールに至るまで映像で表現できるからだ。とはいえ、TVの再現ドラマを見慣れていることもあってか、特に斬新な手法にも感じられなかったのは、観る側がそういう映画に麻痺しているからなのか、とも思った。

この映画が描く、ユダヤ人が戦時下のベルリンに潜伏して生き延びた事実も、今まで知らなかったことで、実際に生き延びた人たちに敬意を払いたいです。

当事者が語る極限化での生存は、存在すること自体が許されなかった事実を併せて、今更ながらに戦慄します。

語りべと、再現ドラマで構成しており解りやすいのですが、語りべだけで通した方が、むしろ生存者の本質に触れたのではないかと思ったのだが、・・・。

両親を病気で亡くし、一人っ子だったため孤児となるが、ゲシュタボの手から逃れたの彼女を救ったのは、かつての母親の友人だったドイツ人女性であり、髪の毛を金髪に染め、名前を変えて生きるための手筈をしてくれた。次に出征を間近に控えた青年との出会いがあり、それによって青年の母親との接点ができ、この家族の元へ引き取られることになる。そして、彼女と青年の母親は、いつしか本当の母娘のような絆で結ばれてゆく。

彼女がホロコーストを体験せずに済んだのは、幸運だったと統治を振り返る。そしてまた逆に、もし両親が生きていたら、私は今ここにいなかっただろうとも。彼女の周りのユダヤ人は、みな虐殺されたのだから。その言葉の意味は重いと感じた。

そのころのユダヤ人の女性たちは、ドイツ人の戦争未亡人を装って映画館に出かけるのだが、中には、ドイツ国防軍の将校にメイドとして雇われることも。

ラストのソ連兵に攻め込まれることは、彼らにとって救いであると同時に、痛みを伴うこと。自分たちの町でありながら、憧れの場所を舞台としたスリリングなサスペンス映画における、キーアイテムは身分証でもあるのですね。

潜伏中の少年がその偽造に生きるモチベーションを見出すエピソードを始め、命を脅かすそれが別の誰かを助けるお守りにもなるのだと、感じました。

本作の何よりも貴重なことは、生還者たちの生の声や、記憶をひもときながら見せる微細な表情を克明に収録できていることにある。終戦から73年もが経過した今、ナチスの時代、ホロコーストの記憶を語る生き証人は年々減少してきて、存命の方々もかなり高齢になっていた。

映画を観て、知らなかったことを教わる場合が多いのですが、ここ数年、続々と公開されるナチス・ヒトラーを扱った作品からは、とりわけ多くを教わったと思いますね。

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ラスト・フェイス ★★★

2018年08月28日 | DVD作品ーま行、や行、ら行

「イントゥ・ザ・ワイルド」などで監督としても活躍するオスカー俳優ショーン・ペンがメガホンをとり、「アトミック・ブロンド」のシャーリーズ・セロン&「ノーカントリー」のハビエル・バルデム共演でアフリカ内戦の過酷な現実を描いた社会派ドラマ。

あらすじ:貧困国に医療援助資金を提供する組織に所属するレンは、西アフリカの内戦地帯で救援医師のミゲルと出会う。自らの危険を顧みず患者たちを救おうとするミゲルに心を動かされたレンは、彼に惹かれ、過酷な状況下で互いに支え合うように。しかし、ミゲルのある裏切りによって2人の関係は切り裂かれてしまう。共演にも「レオン」のジャン・レノ、「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」のジャレッド・ハリス、「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロスら実力派俳優がそろう。

<感想>未公開作品です。WOWOWで観ました。ショーン・ペン監督だというので、それに豪華なキャスティングにもったいないかぎりの制作でしたね。国境なき医師団、西アフリカ内戦にシエラレオネ、南スーダンなど。未だに世界の果てで内戦があるのだろう。そこへ亡き父親(国際的なNGO組織の創設者)の意志を継いで、アフリカのリベリアへと行く。

そこで、運命的な男、ミゲルと出会うのだが、外科医のハビエル・バルデムのテキパキとして医療の技術を見て、こういう医師団の人たちが、アフリカの未開地へと行き、そこで、地元の少年兵の襲撃に遭い命を落とすこともあるわけで、人間の尊厳とか、ボランティア活動も全部含めて、何かしら無性に虚しく感じました。

身体を張って現地へ行き、そこでの活動は過酷なことで、自分の持っている医者としてのスキルもムダ使いのような気もして、命を救ってあげても何にもならないような気がしてくる。

とにかく、現地での医療支援は、残酷なシーンを見せつけられて、それでも助けて生き抜けと訴えている。医療物資、食料なども、現地の子供らは大人たちに奪われて、そこにある物で手術や治療をする。かなりハードですね。

とにかく、そこで恋愛劇が始まるのですが、シャー子さんとハビエルのベッドシーンも過激であり、若い男女だから恋愛は自由であり、夢中になるのも理解できる。しかし、ハビエルはシャー子の友人である看護師のアデル・エグザルコプロスとの寝ているし、恋愛関係にあるのだ。

ようするに、女好きなんですね。シャー子さんは、そのことを知り彼と別れることを決断するのに、後を追いかけて来るハビエルのしつこさといったらない。女性関係にだらしないらしく、それでも君に夢中だ、愛しているなんて手紙をもらったりし、またもや復縁してしまうところも何だかなぁ~。

まぁ、母親も男を作り家を出て行ったらしく、父親にも女性関係があったというので、さほど珍しくもない。

前にアンジェリーナ・ジョリー制作、監督、主演の「最愛の大地」を観たが、それと内容が同じような感じです。ラストは、飛行機事故で帰らぬ人となったハビエルのことを、最後まで「愛する人」と思っている女心に、この映画の中の人間は、荒れ果てた地へボランティア活動で行き、荒んでいく心に束の間の恋愛を見て、人間って一人では生きていけないと思った。

018年DVD鑑賞作品・・・ アクション・アドベンチャーランキング

 

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マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー★★★・5

2018年08月26日 | アクション映画ーマ行

ABBAの名曲の数々で綴る人気ミュージカルをメリル・ストリープとアマンダ・セイフライドの主演で映画化し世界的に大ヒットした「マンマ・ミーア!」の続編。前作と同じくギリシャの架空の島“カロカイリ島”を舞台に、前作から10年後の物語と、若きドナと3人のパパたちとの出会いの物語を綴る。出演はオリジナル・キャストに加え、若きドナ役で「シンデレラ」のリリー・ジェームズ、ドナの母にしてソフィの祖母役でシェールが登場。監督は「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」「17歳のエンディングノート」のオル・パーカー。

あらすじ:エーゲ海に浮かぶギリシャの美しい島“カロカイリ島”。ソフィは母ドナとの夢だった新築ホテルをついに完成させ、それを祝うオープニング・パーティの準備に奔走していた。しかし夢を叶えた一方で、ニューヨークに滞在中の夫スカイとのすれ違いにかつてない不安を抱えていた。そんな中、ソフィの妊娠が発覚し、自分を身ごもったときの母の気持ちに思いを馳せるとともに、3人のパパたちとどのように出会ったのかを知りたいと思うようになる。

1979年、オックスフォード大学を卒業した若き日のドナは、見聞を広めたいとひとりで旅に出る。やがて宿泊先のホテルで若き日のハリーと出会うドナだったが。

2009年1月「マンマ・ミーア!

<感想>舞台ミュージカルを映画化し、全世界興収6億$超のヒットを記録した前作から10年、映画オリジナルの続編が完成。ギリシャのカロカイリ島を舞台に、悩み多き娘ソフィの今と母ドナの青春時代がリンクし、同時進行で描かれている。

そういえば、10年前のはっちゃけメリル・ストリープと、キュートすぎるアマンダ・セイフライドの、ハッピーなミュージカルに大興奮したのを思い出しました。今回もそれ以上を上回るくらいにワクワクする作品になっている。

大人の事情やしがらみが多いハリウッド映画界で、10年を経てオリジナルメンバーが勢揃いすることにまず感動。

そして3人のパパも再出演、サム役のピアース・ブロスナン、ハリー役のコリン・ファース、ビル役のステラン・スカーシュゴード。今やオスカー俳優となったコリン・ファースが、前作と変わらずお茶目な姿を見せてくれているのが何とも嬉しかった。

主人公ソフィがホテルの開業を目指して奮闘する現在と、ソフィの母ドナの若き日である1979年の物語を交錯させながら、母から娘へと受け継がれていく物語をつづっていく。キャストにはソフィ役のアマンダ・セイフライドを筆頭に、ドナ役のメリル・ストリープら前作のメンバーが再結集。

若き日のドナ役に「シンデレラ」のリリー・ジェームズ、若き日のサム役に「戦火の馬」のジェレミー・アーバイン、ソフィの祖母ルビー役には大物歌手「バーレスク」のシェールら、アンディ・ガルシアと新たなメンバーも参加、パワフルな歌声を披露する。

個人的感想では、やはり何といっても本作の白眉は、ソフィの祖母役シェールでした。とてもお婆さん役とは思えない、そのパワフルサ、ゴージャスさ、有無を言わせぬホンモノ感ですね。

だから、一番の見せ場は、“悲しきフェルナンド”を歌う彼女とアンディ・ガルシアによって花を添えると言うか、がっちり場をさらうシェールが、唯一のプロの歌手として本領を発揮するシーンに全部持っていかれました。

そして、シェールとメリル・ストリープ共演と言えば、共にオスカー候補となった「シルクウッド」(83)をつい思い出してしまい、懐かしい気分にさせてくれる。

今作のように開幕からノリノリでいってくれると見るほうもテンションが上がります。ABBAの「ダンシング・クィーン」などはもちろんのこと、前作で使われなかった「マイ・ラブ、マイ・ライフ」といったバラード曲が登場人物の心情を代弁してゆく。

母から娘へと、そしてその娘の子供へ。時を経て語り継がれる大きく深い“愛”に、胸の奥が熱くなります。お楽しみシーンもバッチリあるので、ファンには絶対に見逃せませんよ。そして、新メンバーも加わり、ハズさないお馴染みの名曲に、やっぱりABBAの世代の身としては、カラオケ大会みたいで楽しいし、よりパワーアップしたミュージカルシーンによって、最後まで飽きさせない最高のプレゼントでした。

 

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検察側の罪人★★★★

2018年08月25日 | アクション映画ーカ行

『クローズド・ノート』『犯人に告ぐ』などの原作で知られる雫井脩介のミステリー小説を、木村拓哉と二宮和也の初共演で映画化。東京地方検察庁を舞台に、人望の厚いエリート検事と彼に心酔する新米検事がある殺人事件の捜査をめぐってすれ違い、やがて二人の正義がぶつかり合うさまが映し出される。『突入せよ!「あさま山荘」事件』などの原田眞人監督が、正義の意味を問うドラマを骨太に描き出す。木村と二宮の演技対決に注目。

あらすじ:東京地方検察庁刑事部に配属された検事の沖野啓一郎(二宮和也)は、有能で人望もある憧れのエリート検事・最上毅(木村拓哉)と同じ部署になり、懸命に仕事に取り組んでいた。あるとき、二人が担当することになった殺人事件の容疑者に、すでに時効が成立した事件の重要参考人・松倉重生が浮上する。その被害者を知っていた最上は、松倉に法の裁きを受けさせるべく執拗(しつよう)に追及するが、沖野は最上のやり方に疑問を抱き始め......。

<感想>原作は未読ですが、主人公・木村拓哉と二宮和也のお二人に、かなり興味があり鑑賞しました。「クライマーズ・ハイ」「わが母の記」「日本のいちばん長い日」「関ヶ原」など、話題作や名作を多数手がける原田眞人監督がメガホンをとり、東京地方検察庁を舞台に、信頼関係に亀裂が入り、対立する検事2人の葛藤を描いている。

道を踏み外していくダークヒーローが新鮮な木村くん。二宮くんが被疑者の松倉に対して罵倒の限りを尽くす取り調べでのシーンも圧巻でした。松重豊さんら演技派が脇を固めるなか、松倉役の酒向芳さんの不気味さが凄くて巧いのだ。

都内某所での老夫婦の刺殺事件が発生。捜査本部は金庫から見つかった数枚の借用書から金銭絡みの犯行と睨む。そして最上は容疑者リストの中から“松倉重生”の名前発見し、驚愕する。

「HERO」で演じたカジュアルな検察官、久利生公平とは真逆の検事であり、最上を演じた木村拓哉さんはいつものかっこいい頑張り屋の彼でした。現場では元検察官の弁護士からアドバイスを受けて役作りの参考にしたそうです。

東京地検きってのキレ者であり、昇進間近。年上の妻とは家庭内別居状態で、血の繋がらない娘に手を焼く父親。愛読書は「誕生日辞典」。

そして、入庁5年目の若手賢治沖野啓一郎を演じたのが二宮和也。順調にキャリアを重ねて上京。先輩の最上を尊敬し、心酔している。ストレートな正義感を隠さず、物じしない性格である。

沖野をバックアップする検察事務官、それに謎多きところもある橘沙穂には、吉高由里子さんが。希望していた刑事部への異動が叶い、沖野の担当事務官に。直球の発言で周囲をハラハラさせるが、誰にも言えない秘密もある。

老夫婦刺殺事件と23年前の少女殺人事件に奇妙な因果を感じた沖野は、橘と共に独自の捜査を開始するが、最上も己の正義を貫くため、とある男に接触を試みるが、・・・。

老夫婦殺害事件を巡り揺らぎ始める師弟関係。最上の期待に応えるべく、容赦ない事情聴取で被疑者の松倉を追い詰める沖野。しかし、いつまでも完全拒否する彼に沖野は、犯人は別にいるのではないかと思い始める。

23年前に発生したもう一つの未解決事件。大学生だった最上が住むアパートの管理人の娘が殺された。その際に、重要参考人として尋問を受けたのが松倉であった。しかし、証拠不十分で逃げ切り時効になってしまう。

この映画の中では興味深いことに、木村拓哉の演技については、従来の木村が身上としてきたちょっとした細かい表情や動作からなるニュアンス演技が、編集によってばっさりと切られていた。撮影時にそういう木村の細部の持ち味を封印してしまうと、さぞや窮屈でやり難かろうから、おそらく原田監督はいつも通りに木村の演技を放牧して、編集をもって演技のくせを「剪定」していったに違いない。

それに、いつもソリッドな演技を見せる二宮和也くんは、この「剪定」によってより演技の精密さを増し、自在な演技が似合う吉高由里子もぐっと引き立って見えた。あの甲高い上ずった声もいい。

それにしても、松倉役の不気味な怪演も忘れてはいけない。取り調べ中に、松倉が口を「ンパッ」と気持ち悪く鳴らし、やがて沖野がそれを真似して返すキレっぷりも見もの出すぞ。

闇ブローカーの諏訪部の松重さんは、得体の知れないジジイの役。沖野を見てベビーフェイスでいいね、とか、最上のポチになっているなどと、沖野をイラつかせる計算づくの演技も素晴らしい。ラスト近くでは、諏訪部を巧い具合に利用し利用されていく最上=木村拓哉の素晴らしさ。最上にヘリ下って、諏訪部は「私は、あなたのポチですから」なんて言う。

そして、最上がどうしても松倉を犯人に仕立てて、法廷で死刑宣告にしたいと思っていることを見抜く沖野。確かに23年前の少女殺人の犯人なのだが、時効を迎えており何もできない歯がゆさに苛立つ最上の心情。

まさか、検事が自分の感情のために殺人を犯すことがあるとは思ってもいなかった。この件に関しては、もっと詳しく描いて欲しかったが、直ぐに実行に移す最上に呆気にとられる。実際には、諏訪部に用意してもらった拳銃で、老夫婦殺人の真犯人を誘い出して、車に乗せて自分の別荘地で消してしまおうというもの。しかし、検事という立場である最上の心情を示すのは、トイレで嘔吐したり、森の中で怯えたりと、まさにこれまでに見たことのない木村拓哉がいたのだ。殺した男を埋める穴を掘るシーンの木村くん、腕が筋肉隆々でしたね。

そして、最上を追っている橘が、まさか、検事の悪(冤罪)を暴露することを週刊誌に投稿する計画を練っているとは。このことは、最上が、諏訪部に頼みいろいろと探りを入れていたので、橘にズバッと言ってしまう。だから、橘は仕事を辞めることになり、沖野も自分が憧れている最上のことを信じられなくなり、やはり検事を辞めてしまうのだ。

その後に出て来るのが、松倉の国選弁護人、小田島を演じている八嶋智人である。川沿いの倉庫の事務所に行く沖野と橘の2人。それに、沖野と検察事務官の橘とのラブシーンも可愛い仕上がりでしたね。

一番に興味があったのが、最上の親友が飛び降り自殺をして、その葬儀に出るところ。そこには、壮大なる寺院に泣き屋という劇団員みたいな女たちがいて踊るシーンとか、寺院でのひと騒動も興味深かったです。

少なくともキムタクの演技には評価が別れるが、今回のキムタクの見違えるような演技には惚れ惚れした。実年齢に沿った中年男を、悪目立ちせずに演じているのも良かった。中盤に訪れる二宮くんの大きな変化や、クライマックスが呆気なく処理されていて、もう終わりかと思わせる忙しさに余韻が欲しくなるも、観ている間はひたすらに乗せられて見入ってしまった。ラストの二宮くんの叫びは、どこにも置き所のない感情を、ただ純粋に洩らす。いったい、この感情をどこに持っていけばいいのだろうかと。

 

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ルイ14世の死★★・5

2018年08月23日 | アクション映画ーラ行

名優ジャン=ピエール・レオが最晩年のルイ14世を演じる歴史ドラマ。“太陽王”と呼ばれたルイ14世が、死の床でただ最期の時を待つ陰鬱な数週間を、サン=シモン公の『回想録』や廷臣ダンジョーが記した『覚え書,別名ルイ14世宮廷日誌』を基に、詳細かつ淡々と再現していく異色作。監督は舞台の演出やインスタレーションなどのアート分野でも活躍するスペインの異才アルベルト・セラ。

あらすじ:1715年8月、77歳を目前にしたルイ14世は、壊疽による左脚の痛み抱え、体調はみるみる悪化し、ほぼ寝たきりの状態となっていた。侍医のファゴンには的確な診断も、有効な治療を施すこともできずにいた。やがてパリ大学の4人の医者が診察に訪れるのだったが…。

<感想>フランス王ルイ14世と言えば、「太陽王」といわれ豪華絢爛の絶頂を極めた王様。薄暗いローソクの灯かり、豪華なベッドに横たわり、左足の壊疽からじわじわと死に至る最期の日々を記録した作品である。

画面が暗いし、この時代では、医学が進歩していなく、ただひたすらに王の死を待っているだけなのか。腐っていく左足首から、だんだんと上へ、心臓まで壊疽が進み死に至るってどれだけ惨い死に方なのか、モルヒネのような痛み止めに、この当時だったらアヘンとか何かなかったのだろうか。

観ていて、医者たちが頭を抱えているが、壊疽なら切断するしかないであろうに、それを何を待っているのか、医者たちは陛下に「壊疽ではありませぬ」などと嘘を言って治療を遅らせているのだ。たしかに太陽王のイメージを見事に裏切っている。

羽の付いた大きな帽子をとって笑顔で客に挨拶して、ビスケットを齧ってみせては、医者たちを安心させ、昏睡状態でも家臣に偽医者の処分を打診されれば直ぐに指示を出すなど。

どう見ても、真っ黒になっている足をみて腐っているとしか見えないのに。軟膏のようなのを指で塗りたくっているが、それでは痛みも肝心の壊疽も良くならない。切るしかないのに。

だから、陛下がベッドの上で、頭がボケていないので、側近がいろんな仕事の内容をいい、それについて意見を言うほど元気なのだ。車いすに座り、庭を散歩したり、王宮を車いすで進む姿には、医者たちのズサンな見立てと治療が歯がゆくてならない。

死の間際に至るまで重々しく王を演じねばならぬ様子は、滑稽ですらあります。王を演じている圧倒的なジャン=ピエール・レオの存在感と映像美が、「朕は国家なり」の言葉が物語る絶対王政末期の危ういさを、白日の下に晒しているようでした。

金色のトウシューズで華麗にリュリのバレエを舞ったのは、確か「王は踊る」(00)の映画だったと思う。演じたのは、20代のブノワ・マジメルだが、いま死の床に臥せる陛下を演じているのは、なんと名優ジャン=ピエール・レオ。

ベッドの周りには臣下や貴婦人集団と、怪しげな特効薬を振舞うヤブ医者軍団たち。今際のきわにあってなお王権示威のサービスを強いられるのは、王の方ではないかと。誰もが気づかぬふりをして、茶番劇を共有して、新鋭セラ監督が、半径3メートルのスケールでねちっこく持続させているのも何だか不自然。

 

誰一人として王を人間として扱わぬ、その皮肉さの辛さが舌を刺す。王の孤独、結局は、その生涯を通して誰からも愛されなかった、その寂しさが見え隠れしてゾッとする。だから、次第には退屈も覚えて来る。

ただし、ラストに王が亡くなった後、そのベッドの上でお腹を切り開き解剖するシーンも、大腸、小腸、脾臓と取り出して、心臓まで壊疽が進んだことを見届けるのだ。そして、医者たちや家臣たち取り巻き連中の、責任逃れの言葉が発せられる。「やっぱり壊疽だったのだ」と頷く医者たちの言葉に、バカバカしくもあり、痛烈な皮肉を込めた作品であった。

 

018年劇場鑑賞作品・・・164 アクション・アドベンチャーランキング

 

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志乃ちゃんは自分の名前が言えない★★★

2018年08月22日 | アクション映画ーサ行

人気漫画家・押見修造が自身の体験を基に描いた同名漫画を、「幼な子われらに生まれ」の南沙良と「三度目の殺人」の蒔田彩珠の主演で実写映画化した感動の青春ストーリー。吃音のために孤独な高校生活を送る少女の苦しみと、初めてできた友だちと織りなすぎこちなくも愛おしい不器用な青春模様を綴る。共演に萩原利久、山田キヌヲ、奥貫薫。監督はTVを中心に活躍し、本作が長編商業映画デビューとなる湯浅弘章。

あらすじ:高校一年生の新学期、吃音に悩む大島志乃はクラスの自己紹介で自分の名前も上手く言えずに笑い者になってしまう。以来、ひとりぼっちの高校生活を送る志乃だったが、ひょんなことから同級生の加代と友だちになる。音楽が好きでギターは弾けるのに音痴な加代は、志乃の歌に心奪われバンドに誘う。そして文化祭を目標に猛練習を始める志乃と加代。そんなある日、志乃をからかったお調子者の男子・菊地がそんな2人の姿を見て、強引にバンドに参加するのだったが…。

<感想>言葉が上手く話せない志乃、音痴な加代。伝わらなくてもいい。伝えたいと思った――。不器用な二人の傷だらけでまぶしい日々。南沙良演じる志乃は、吃音で悩んでいる。他人を前にすると名前が言えないが、心を開いた相手とだったら、歌もよどみなく歌える。

そんな彼女と親しくなるのが、クールな一匹狼キャラの、蒔田彩珠扮する岡崎加代。彼女はミュージシャンを目指しながらも、歌は音程が外れてしまうほど音痴である。

吃音症とコンプレックスを抱える同級生が、意気投合して音楽を始めるありきたりな話かと思いきや、主人公の志乃の幸福の象徴を壊しにかかる男の子がいい。主人公も友人も鬱屈や卑屈さがなく、教師たちが無神経なのが気になる。

志乃の母親は、娘が吃音症で引っ込み思案なのを心配していたので、音楽で友達ができたことを嬉しく思っている。

そんな二人が、勇気をだして地元から遠くの町での橋の上で歌うシーンがとても良かった。お昼の弁当を持って校舎をうろうろする志乃が、加代という味方を得ることで内面的な負のスパイラルから一歩踏み出すことが出来た。

やがて、フォークデュオ「しのかよ」を結成する二人。地元から遠く離れた街の橋の上で、「しのかよ」コンビの路上ライブを始めるが、誰も客のいないデビューの演奏を至近距離で目撃することができるのは、映画を観る我々の特権でもある。

そこにコンプレックスから道化を演じる、虐めっ子のウザイ菊池くんが介入したことで、志乃と岡崎加代の繋がりも壊れてゆくという展開も自然である。

あんなに女子同士で仲良くやってこれたのに、菊池くんは一見明るいのだが、デリカシーや空気を読むセンスがなく、志乃の欠点を真っ先にからかうし、寒い下ネタで滑り倒してから、教室の中で空回りを繰り返して圧倒的に孤立している男の子なのだ。

そう、彼もまた生き難く不器用なのだと、我々はいつしか気づくのだ。かくして一人ぼっちの少年少女が、3人フロントに立つ。本作ではコミュニケーションが主題に見えて、本当は自分自身との戦いが課題となるのだ。

それで、問題のライブでは志乃が、3人でやるのは嫌だと解散を宣言する。それからは、喧嘩状態で口も利かない。しかし、岡崎加代の方は、音楽のことで意気投合してその菊池君と仲良くなってしまう。そのことも、志乃にはあり得ないことで、加代に嫉妬をしてしまうのだ。女二人の純粋な愛の中に、異性が入り込むのが嫌だったのだ。

志乃が歌う、懐かしめのフォークソング「翼をください」「あの素晴らしい愛をもう一度」に加え、ザ・ブルーハーツの「青空」や、ミッシェル・ガンの「世界の終わり」など、私にはそっちの方が嬉しかったりする。

全体に懐かしめの感触がするのは、CD時代の風景を映し出しているからなのか、団地住まいの加代の部屋には、ボブ・ディランのポスターが貼られており、音楽雑誌の「ロッキング・オン」と共に、ニルヴァーナやオアシスらの名盤がおかれていたりするのだ。

そして、何よりも良かったのが、結末部分をなす学園祭で、ありがちな復活劇にしなかった点もそれなりによかった。加代が一人でオリジナル曲を、ギターを弾きながら歌う「魔法」には、彼女の勇敢な決意が感じられる。

それに志乃の想いがスパークする、吃音で自分の心の中を、声を張り上げて洗いざらい曝け出すのも、涙が出るほどに嬉しかった。ハッピーエンドだが、もっとストレートなハッピーエンドでも良かったのに。この辺が評価が別れるところだ。

018年劇場鑑賞作品・・・163 アクション・アドベンチャーランキング

 

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銀魂2 掟は破るためにこそある★★★★

2018年08月22日 | アクション映画ーア行

空知英秋による人気コミックを小栗旬主演&福田雄一監督のタッグで実写映画化し、2017年の邦画実写でナンバーワンの大ヒットを記録した「銀魂」の続編。原作の「真選組動乱篇」と「将軍接待篇」を融合させたストーリーが展開される。おなじみの“洞爺湖”と彫られた木刀を手に、鋭い眼差しを向ける銀時を中心に構成。新八&神楽も続き、真選組局長・近藤勲(中村勘九郎)、副長・土方十四郎(柳楽優弥)、一番隊隊長・沖田総悟(吉沢亮)が闘志をみなぎらせる。

さらに真選組動乱篇の重要人物・伊東鴨太郎(三浦春馬)や、鬼兵隊の河上万斉(窪田正孝)、爆笑必至の騒動を巻き起こす江戸幕府第14代征夷大将軍・徳川茂茂(勝地涼)、警察組織の頂点に君臨する松平片栗虎(堤真一)、銀時のストーカーくノ一・猿飛あやめ(夏菜)、万事屋の大家・お登勢(キムラ緑子)という映画初登場キャラも集結。そして、銀時のかつての盟友・桂小太郎(岡田将生)、新八の姉・志村妙(長澤まさみ)、発明家・平賀源外(ムロツヨシ)、鬼兵隊頭領・高杉晋助(堂本剛)と、前作を彩ったキャラクターも凛々しく並び立っている。なお佐藤二朗の姿も確認できるが、役どころは未だに不明だ。

<感想>前半の「将軍篇」って本当に老若男女に笑えるものだと思うので、結局やっていることはドリフターズみたいな感じなので、抱腹絶倒でありました。3人揃った「万事屋」は、やっぱりゆる~い掛け合いが似合っているわけで、何でもかんでも喋りすぎな3人の軽妙なトークを特とご堪能あれ。

後篇です。「真選組動乱篇」であり、伊東鴨太郎演じる三浦春馬くんのカッコいいところですかね。サブタイトルの「掟は破るためにこそある」、ここに集まった掟破りな侍たち「いざという時はキラめく」ということであり、土方十四郎役の柳楽優弥くんがメインの映画っていうか、土方十四郎は、ひょんなことから別人格のヘタレオタク“トッシー”をその身に宿してしまう。

日を追うごとにアイドルやフィギュアへの情熱が抑えられなくなり、そのことを機に、真選組と江戸を巻き込む大騒動が巻き起こっていく。

しかし、列車に乗っている真選組局長・近藤勲を助けるために後ろに“トッシー”を乗せ、車で追いかける様は、まるで「マッドマックス/怒りのデス・ロード」のようでもある。車の上に乗り、デッカイ・ロケットランチャーをぶっ放す銀時のカッコ良さは、まるで「トム・ハーディ」のようであった。ですが、途中で銀時は、真選組局長の救出を任せて自分は、鬼兵隊の河上万斉のところへ行く。

新しく出た、窪田くんの鬼兵隊の河上万斉は、表では音楽プロデューサーとして活躍し、裏では高杉晋助(堂本剛)率いる鬼兵隊で暗躍する万斉役を演じている。銀時との戦いでは、見事にハマった窪田くんの河上万斉の華麗なアクションに目が釘付けになりますから。

「銀魂」って、万事屋にせよ真選組にせよ、家族的な関係性が多いと思うので、突如描かれる“男の友情”に凄く惹かれるんですよね。それに、土方と銀時の関係もあるし、だからこそ万事屋と真選組の腐れ縁を深いところまで描くのは難しいところ。最後に銀時が土方を助けようとして、真選組局長・近藤勲のところまで行くところなどは、好きですね。

それにだ、今回は沖田総悟の吉沢亮くんがこれまたかっこいいときてる。列車の中で、局長・近藤勲を助けるところとかね。今回はアクションが盛りだくさんありました。

「銀魂」だからこそ描ける人生の本質のようなものがそこにはある。キャラクターたちの泥臭い戦いや、くだらないギャグの裏側には、そいう生き抜くヒントが滲み出るからこそ、私たちはこの作品に夢中になるわけなんです。

そして、怒涛のシリアスな展開は、ともすれば前半と別作品のようにもなりかねないが、ムロツヨシの猫バスならぬアライグマバスまで登場し、挙句はタケコプターならぬ木製のヘリコプターまで登場させる。ギャグからシリアスまで同じ温度感で全力疾走する「万事屋」がいるからこそ、笑いと涙が共存する「銀魂」ワールドの世界観。

ラストでは真選組の深い絆が一層輝くのは言うまでもないが、物語の最終章の「銀ノ魂篇」に繋がっていくという、これはかなり長篇になるのではないかと思います。絶対に公開されることを、楽しみにしている。

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銀魂2 掟は破るためにこそある★★★★

2018年08月20日 | アクション映画ーカ行

空知英秋の大人気ギャグ・マンガを主演の小栗旬をはじめとする豪華キャストの共演で実写映画化し大ヒットした痛快アクション・エンタテインメントの第2弾。原作の“将軍接待篇”と“真選組動乱篇”をベースに、お金に困ってばかりの便利屋・坂田銀時と仲間たちが思わぬ陰謀に巻き込まれながら繰り広げる大騒動の行方を描く。共演は菅田将暉、橋本環奈、柳楽優弥、三浦春馬、長澤まさみ、堤真一、中村勘九郎、堂本剛ほか。監督は引き続き「50回目のファーストキス」「勇者ヨシヒコ」シリーズの福田雄一。

あらすじ:地球人と宇宙人“天人(あまんと)”が共に暮らす幕末の江戸、かぶき町。“万事屋(よろずや)”を営む銀時とその仲間の新八、神楽たちは仕事もなく、お金に困る日々を送っていた。仕方なくバイトを始めるが、行く先々でお忍びの将軍・徳川茂茂に遭遇してしまう。その頃、真選組では伊東鴨太郎が近藤勲の暗殺計画を企てる一方、副長の土方十四郎はひょんなことからヘタレオタク“トッシー”という第二の人格に支配されてしまい、真選組を追われてしまう。やがて真選組の危機を悟った土方は、犬猿の仲の銀時に助けを請うのだったが…。

<感想>昨年の夏は、「銀魂」を3回も鑑賞して楽しみました。今年もやってくれましたね。固い絆で結ばれた真選組に崩壊の危機が訪れる「真選組動乱篇」と、庶民の生活を体験すべく市井に降り立った将軍様がとんでもないことに巻き込まれる爆笑必死のギャグパート「将軍接待篇」のハイブリットで描かれる本作は、前半部分では本筋とは全く関係のない爆笑とコントのおバカ連発のようなお話が中心でございました。

とにかく、万事屋の銀時とその仲間、いや家族の新八と神楽3人で、溜っている3か月分の家賃を払うためにバイトをすることになるわけ。それで、新八の姉のやっているクラブでホステスとして働くことになる。店長に、あの佐藤二郎が扮していて、いつものアドリブ満載のドタバタ喜劇。

小栗旬と菅田将暉、2人の女装姿にうっとりとし、って言うか、菅田くんはともかく、旬ちゃんのドレス姿は、筋肉ムキムキの二の腕に、水色の胸が開いて背中が丸出しのタイトなドレスを着て、化粧もばっちしきまり似合うっていると言えば嘘になるかも、でも痩せていて背が高いので、こんな女装のオカマならいるかもなんて思ってしまった。

将軍様の勝地涼の凛々しさもいいが、クラブで王様ゲームをして裸にされるのには、驚いたし、床屋ではボンバー頭の銀時に禿げ頭の新八の二人にも笑うし、将軍様の頭の毛が、ちょん髷を切ってしまい、短く切り過ぎて髷がゆえないので、引っ張って引っ張って将軍様の顔が、かなり変顔になってしまうところに爆笑。一応、ちょうんまげを作るもダメで、神楽がゴールデンレトリバーの○○こを拾ってきて、それをのせちゃうのってありなの?・・・これはダメ!笑えないって。

その将軍様を殺しに来る鬼兵隊の浪人ふぜいたち。警察組織の頂点に君臨する松平片栗虎(堤真一)が、真選組を呼び寄せて戦おうとするも、後半部分では近藤局長暗殺を企てている鴨太郎中心の真選組のエピソードであります。どうやら、「いずれ殺してやるよ」な、因縁コンビの土方&伊藤を演じる柳楽×三浦春馬の対決には、自分が副局長になりたい伊藤が企てた計画らしいが、裏には鬼兵隊頭領・高杉晋助(堂本剛)がいるということも。

将軍を暗殺し幕府転覆を企む高杉一派のエピソードに、銀時たちが絡んでいくという後半のお話では、もう完全に笑いなしのシリアスな話となっていて、アクション中心の斬って斬って斬りまくる怒涛の連発でありました。

真選組局長・近藤勲が騙されて列車の中に、手下の真選組の連中は、その局長暗殺の相手、伊東鴨太郎の率いる真選組と鬼兵隊のやつらと闘うために、将軍様暗殺には、誰も助っ人にこないのだ。どうする松平片栗虎よ、するとそこにいるのは将軍の影武者だったとはね。本当の将軍様は、箱根の温泉に入っておりました。

つづきは、あとで!

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ペンギン・ハイウェイ★★★・5

2018年08月17日 | アクション映画ーハ行

「夜は短し歩けよ乙女」「有頂天家族」などで人気の作家・森見登美彦による日本SF大賞を受賞した小説をアニメーション映画化。短編「陽なたのアオシグレ」「台風のノルダ」を手がけたスタジオコロリドの第1回長編作品となり、「陽なたのアオシグレ」の新鋭・石田祐康が監督、「台風のノルダ」の新井陽次郎がキャラクターデザインを担当する。テレビドラマ「バイプレイヤーズ」などで知られる北香那が、声優初挑戦でアオヤマ君を演じ、「鉄コン筋クリート」「花とアリス殺人事件」などで声優経験のある蒼井優がお姉さん役を務める。

あらすじ:毎日学んだことをノートに記録している勉強家の小学4年生アオヤマ君は、通っている歯医者のお姉さんと仲良し。お姉さんも、ちょっと生意気で大人びたアオヤマ君をかわいがっていた。ある日、彼らの暮らす街に突然ペンギンが現れる。海もないただの住宅地になぜペンギンが現れたのか。アオヤマ君は謎を解くべく研究を始めるが、そんな折、お姉さんが投げ捨てたコーラの缶がペンギンに変身するところを目撃する。

<感想>原作は未読です。画像が素晴らしくて、内容もファンタジーとSFものを合わせたような物語になっていた。小学4年生のアオヤマくんの忘れられないひと夏の冒険を爽快感あふれた映像美で魅せている。

夏休みというと、海水浴に連れて行ってもらった記憶があるが、すぐ傍に太平洋があるので、一人では行ったことないが、何しろ波が荒いので大人と一緒でないとダメだったみたい。

この主人公のアオヤマ君は、海も遠く水族館もない街で暮らしており、ある日のことペンギンが現れて驚き付いていくも見失ってしまう。そこにおっぱいの大きなお姉さんが現れて、自販機の中のコーラを選んで取ろうすると、何とペンギンが現れるのだ。まるで魔法にでもかかったみたいな。

街中に突然、何十羽ものペンギンが現れて、好奇心旺盛で研究が大好きな彼の心に火を付けてしまう。その後、ペンギンたちが歩む道の先にある不思議な場所、そこへ行くには森の中へと入る。薄暗い森の中を抜けると広い原っぱが現れて、そこには大きな気球みたいな水風船がドドン~と居座っていた。

彼の大好きなお姉さんは、歯科病院で働いている女性で、アオヤマくんの憧れの女性でもあり、何しろ彼女が自販機の中から突然コーラを投げると、ペンギンが現れるという現象に驚く。どうやら、このお姉さんとペンギンたちは、何か関係があると疑い、それに原っぱの大きな水の風船=海が気になって来る。

謎と謎が繋がり始めた時、研究は街全体を巻き込む事件へと発展していくわけ。つまりだ、お姉さんはどうみても人間ではないようだし、原っぱの大きな水球は、海ではないのだ。

本当に可愛いペンギンたちのヨチヨチ歩き姿と、眼にも止まらぬ水中(川やプール)での泳ぎっぷりというか動きだ。そんなペンギンの動きのギャップが、心地のよいテンポを生み出しているのだ。不思議に思ったのが、ペンギンは海水で泳いで、餌は魚なんですけどね。ここでは、あまりそんなことは関係ないようであります。

もちろん、海へ行ったことのないアオヤマくんは、大好きなお姉さんと電車に乗って海へ海水浴に行くことになるのですが、電車の中でお姉さんが体調を崩して具合が悪くなり、結局海へは行けなくなってしまう。

海への憧れと、そこはペンギンが急に出て来て、原っぱには海みたいな大きな水球があるという、まったく不思議な光景であります。これは少年の冒険物語というよりも、少年が大人になってから回想しているような感覚があります。だから、憧れの歯医者のおっぱいの大きなお姉さんとの交流が、少年にとっては男の子として大人になる階段を、一歩上がったような気分になっているのでしょうね。

私の好きなシーンは、森の手前は光が差し込んで綺麗な緑色なんだけれど、その奥は暗くて、その風景が何故かすごく印象に残りました。全体的に色がすごく綺麗で、人物以外の所に目を向けても、屋根の色や家の形も可愛くて、ペンギンや原っぱの大きな水球とか、好きなシーンがいっぱいあってぐっと持っていかれました。

原っぱの大きな球体のことで街中が大騒ぎになり、謎の海と生物を研究するため気象学、生態学の専門家が大勢集まってきて球体の周りを取り囲んでいる。可愛くて楽しいだけの物語ではなくて、思春期を迎えた男の子が、憧れのお姉さんを前に自分の気持ちと葛藤し、最後には切ない想いをするという。

後半部分で明らかになる世界の広がりや不思議な現象、未知との遭遇というのは、自分が子供の頃に抱いた感動にも通じるところが、ある気がしてならなかった。いやはや、水球が壊れて大水が発生し、街中が大洪水になり、何故かしら、大震災の津波襲来のような感じもした。

街中の人たちが、床上浸水被害を受けて、ここのところ日本でも大型台風による大洪水が起き、田畑や家が流され、泥だらけになった様子が毎日のようにTVで放送されるので。この夢のような水球が、まさか大洪水を起こすなんてことは、考えてもみなかったことで。

それでもラストでは、お姉さんが宇宙人で、ペンギンの背中に乗って、宇宙船で飛んでいく風景にあっけにとられてしまう。SFみたいなストーリーになっても、でも、その謎は解き明かされないまま終わってしまう。大人になってから「あれはなんだったんだろう?」って思うのは、記憶のズレみたいなものかと思いましたね。

宇多田ヒカルの「Good Night」が、胸に迫る切なさを表しているようで、シンプルながら力強い歌詞が、ノスタルジックな一面を感じさせる作品の世界観を彩っていて大変良かったです。

 

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カメラを止めるな!★★★★

2018年08月16日 | アクション映画ーカ行

映画専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ「シネマプロジェクト」の第7弾として製作された作品で、前半と後半で大きく赴きが異なる異色の構成や緻密な脚本、30分以上に及ぶ長回しなど、さまざまな挑戦に満ちた野心作。「37分ワンシーンワンカットのゾンビサバイバル映画」を撮った人々の姿を描く。監督はオムニバス映画「4/猫 ねこぶんのよん」などに参加してきた上田慎一郎。

あらすじ:とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影をしていたが、そこへ本物のゾンビが襲来。ディレクターの日暮は大喜びで撮影を続けるが、撮影隊の面々は次々とゾンビ化していき……。2017年11月に「シネマプロジェクト」第7弾作品の「きみはなにも悪くないよ」とともに劇場で上映されて好評を博し、18年6月に単独で劇場公開。当初は都内2館の上映だったが口コミで評判が広まり、同年8月からアスミック・エースが共同配給につき全国で拡大公開。

<感想>何となく気になったので観てみようと思ったのですが、朝1番の9時ので観ようと1時間前に家を出たのだが、ミニシアターなので、エスカレーターの前まで行列が続いていたのには驚いた。みんなはネットですでにチケットを予約済みの人たちばかり。のんびりと行った私みたいな観客には、チケット売り場で、21時50分のラストを予約して、チケットを購入した。

改めて、先入観でただの「ゾンビ」映画でインディズ作品かと思っていたら、前半部分はマジにそうだった。旧日本軍が不死身の兵士を作ろうとして、実験を繰り返していた、呪われた場所だった。そこに入り込んだ若いカップルが、青年の方がゾンビ化してしまい、彼女が襲われるという設定。愛する彼がゾンビ化してしまうと、自分もゾンビになってしまうのじゃないかとか、本当の敵はゾンビじゃなくて人間だったみたいな。

やっぱり肩透かしかとがっかりして観ていた。女優さんもスタイル抜群で、こういう襲われて最後まで生き残る女性は、強いんだと思わせるように、白のタンクトップに血糊をバッチシつけて、半ズボンに長い脚を出し、スニーカーで武器も持たずに始めは、キャーキャー言ってゾンビの彼氏が襲って来るのを怖がる表情もダメダメな演技で、もっと勉強しろとカツを入れたい気分にさせる。

最初のシーンで、いきなり監督の怒鳴り声と本人が登場させ、撮影風景と見せながら、表にはゾンビが出た辺りからは、スプラッター・ホラーに持ち込む手順は中々でした。

しかし、草むらでの追いかけシーンでは、監督が頭上にカメラを取り付けて走るので、ブレるので見続けていて酔います。これは撮影の失敗と見えるショットがあるし、追われるヒロイン役が屋上で泣き叫ぶショットなどは、長すぎるので飽きた。ラストは、ヒロインがゾンビの首を手に持っていた斧でぶった切る勇気と、廃墟のビルの屋上で万歳をして終わる。

 

ワンカットでゾンビ映画が展開する冒頭37分は、手法が言い訳になっておらず、多少の手ぶれ感があるも良しとするとして、中盤でのメイキングパートでは落ちると思っているとだ、カメラのレンズの血をぬぐう布が見えたので、後で何かあるのだと気付いた。これが、この映画を成立させるために不可欠な描写だったのかと気づかさられる。

でも、ここまで仕掛けが万歳だとは、さらに前後半でキャラが変わっちゃう人もいて、それがまた過剰なまでに合理的なのだ。そう、これは終わったところからまた始まる映画なのだ。ラストの30分間、冒頭の全てが計算尽くしだったとはね。

どうしてそうなるかは、観ていただくとしてだ、アクシデントとアドリブが、綿密なはずだった準備を、あっさりほったらかしにして、ドタバタな舞台喜劇ふうに、勝手に展開していく様はアッパレと言うべし。ですが、感受性の鈍い観客には理解できないかもしれません。

監督の奥さんが出ていて、襲われたら撃退法という護身術、「ポン」と大きな声で、両手を真上に挙げると、ゾンビがあと言う間に倒れる技に大笑い。

ゾンビ役の中年のおじさんは、アル中で離婚をして娘に会いたいばかりに酒を止めている。だが、打ち上げの日本酒を見て、我慢しきれずに全部飲み干して酔っ払い、ヘロヘロのゾンビ観が出て良かった。

主人公の秋山ゆずきさん、それなりに美人だし、ウソ泣き怖がりが下手くそで観てられなかった。それでも最後には、なにくそとゾンビに向かって斧を振り上げる強さが見えて、本人も狂った様子が成長した証だと思いますね。

それに、後半でのネタ晴らしである撮影秘話には、本当に不器用なヤツラが血だらけ汗だらけになって、一丸となって、何とか形にして行こうと頑張る、そのひたむきな姿を撮っている。だから大笑いの連続で、大いに受けました。ゾンビ映画で、これほどまでに笑えるなんて。

脚本があるのに、あらぬ方向に進んで伏線が回収しきれない作品も、わりとすきなんですがね、でも、これは張り巡らされた伏線が見事なまでにキレイさっぱりと回収されていた。

しかも前半では、「one cut of the dead」で怖がらせて、後半では謎を解明しつつ、笑いも生まれて爽やかな気持ちになれる、それに親子の絆も描いていて、生きる勇気が湧いて来て泣かせる終わりという、普通なんだけどもB級作品。しかし、インディペンデントであろうがなかろうが、面白いものは面白い。

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少女邂逅★★★・5

2018年08月14日 | アクション映画ーサ行

 孤独な女子高生と転校生の交流を描き、「MOOSIC LAB 2017」で観客賞を受賞した青春ドラマ。ミユリ役を「ミスiD2016」グランプリの保紫萌香、富田紬役を「RADWINPS」のアルバムジャケットで知られるモトーラ世理奈がそれぞれ演じる。監督は「美味しく、腐る。」で早稲田映画まつり観客賞を受賞した枝優花。「転校生」名義で活動していたミュージシャンの水本夏絵が音楽を担当。

あらすじ:いじめられたことがきっかけで声が出なくなってしまったミユリ。そんなミユリの唯一の友達は一匹の蚕だった。ミユリは山の中で拾ったこの蚕に「紬」と名付け大切に飼っていたが、いじめっ子の清水にその存在がバレて、蚕を捨てられてしまう。唯一の友達を失い絶望するミユリ。そんなある日、ミユリの学校に亡くなった蚕と同じ名前を持つ「富田紬」という少女が転校してくる。

<感想>イジメの作品では、4月の「ミスミソウ」が一番凄いと思った。自分は、中、高と虐めに遭ったことがないので、最近の学校ではよくイジメの話が出てきて、本人が自殺をしてしまうという悲惨な結果をニュースとかで良く観るので、こういうイジメの作品は、たくさんの人に観て欲しいと思います。

監督が、24歳の新星・枝優花であり、主人公の二人には、2016年に芸能活動をスタートしたばかりの保紫萌香がミユリ役を演じていて、転校生の紬には映画初出演のモトーラ世理奈が演じていた。そして、スタッフの多くが20代という超フレッシュな顔ぶれで制作されたということと、監督の枝優花の実体験を元にした残酷で美しすぎる青春映画。

いじめが原因で声を出せなくなった高校生のミユリが、周囲にSOSを出すこともできずに、ひたすら耐え忍ぶという毎日で、學校の授業で教本として渡された蚕を、小箱の中に入れて家に持ち帰り、ひたすらペットのように可愛がっていた。

ある日の放課後も、森の中で酷いイジメに遭っていたところから始まる映像に、観ていて辛くなる。3人組の女性とが森の中で、一人の女子生徒を虐めては、スカートをめくって、下半身を丸出しにして頭の上でヒモで結ぶという、残忍な悪戯には呆れかえってしまった。

そこへ現れた救いの手を差し伸べたのが、転校生の紬であります。ミユリにしてみれば、紬と名前を付けた「蚕」と同じ名前の転校生に心がときめきます。

監督は、憧れで綺麗なものとして、彼女・紬を描いたという言葉の通り、この「邂逅」シーン、淡い光の中でアンニュイな表情を浮かべる紬が、息を呑むほどに神々しくて、だが、ミユリ同様に、やはり彼女も内面に少女特有の不安定さがあり、二人の会話もどことなく危うげであり、自分の中に渦巻く感情をうまく処理できない不器用さも覗かせるのだ。

急速に二人は仲良くなり、喫茶店にも二人で入り夏休みに「沖縄」へ行きたいと二人とも気が合うのだった。そのことは、誰にも絶対に内緒にすることを誓ったはずなのに、3人の意地悪女たちも、転校生の紬と仲良くなっているミユリを見て、自分たちの仲間にしようと企んでいる。

そして、夏休みに「沖縄」へ旅行をしようと3人組がミユリを誘うのだった。そのことが、紬との中を切り裂くようなことになって訳でもないが、大学受験のことで、ミユリが東京の大学を受けたいといい、猛勉強の結果受かってしまうのだ。紬は家の事情で、地元の大学か、または就職組にと、あんなに仲良かった二人が、いつの間にか遠のいていってしまう。

紬の家庭内のことまでは良く知らなかったミユリ、まさか「沖縄」旅行のチケットを取るために、大人の男と売春をしていたとは。そのことを、友達から聞き、街でそういえば大人の男の人と仲良く話しをしているのを見かけたのだった。紬から「沖縄」のチケットを貰った時も、まさか本当に身売りまでしてお金を工面していたとは思わなかったミユリ。結局、「沖縄」には行かなかったようで、ミユリの想像だと思う沖縄の映像が綺麗に映し出される。

まさか、學校の授業で、蚕が繭になり、それをお湯の中で糸にするとは、・・・その時に紬がお湯を倒して失神してしまう。紬もミユリも、カッターナイフで手首を何度も切るシーンが映し出されるが、それが本当にしていたのかは知らない。

そして、大学受験が終わり、紬のことを友達が話すのを聞いて、「父親が娘を性的虐待をしていたこと」このことは、もっと早くに紬自身が先生か、児童相談所に駆け込み話すとかすれば、死ななくてもすんだのではないかと思う。それも餓死して亡くなったと聞き、今時に、餓死なんてことあるのかと、想像に絶する辛いことであり、紬の死を何とか防げなかったのかと、観ていて辛くて涙が止まらなかったです。

正直言って、そんな二人を見るのが辛い人もいるかもしれないが、少なくとも私はそうだったので。何年もかけて、やっとのことで脱ぎ捨てた不器用さとか、傷つきやすさとか、普段は考えないようにしている自分の弱さを、省みることになるからかもしれません。ですが、だからこそ,この作品は尊くて痛みを伴うような作品であると思います。

018年劇場鑑賞作品・・・159アクション・アドベンチャーランキング

 

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告白小説、その結末★★★★

2018年08月13日 | アクション映画ーカ行

戦場のピアニスト」「おとなのけんか」の名匠ロマン・ポランスキー監督がデルフィーヌ・ド・ヴィガンの『デルフィーヌの友情』を映画化したミステリー・サスペンス。スランプ中の女性作家と彼女の前に現われた大ファンだという謎の女性がたどる予測不能の運命を、不穏かつ緊張感あふれる筆致でミステリアスに描き出す。主演はエマニュエル・セニエとエヴァ・グリーン、共演にヴァンサン・ペレーズ。

あらすじ:心を病んで自殺した母のことを綴った小説がベストセラーとなった女流作家デルフィーヌ。しかし次回作が1行も書けず完全なスランプに陥っていた。そんな中、サイン会で出会った熱狂的ファンだという美女エルとひょんな成り行きから親しくなり、ついには一緒に暮らすまでに。その一方でエルと親密になっていくのと軌を一にするように、周りで次々と奇妙なことが起こり、神経をすり減らしていくデルフィーヌだったが…。

<感想>ご贔屓、ポランスキーの新作。しかも脚本がアサイヤスときてる。両者お好みの不条理サスペンスもの。オリビエ・アサイヤス脚本・監督作品の「アクトレス 女たちの舞台」や「パーソナル・ショッパー」などがあるが、まず彼自身の監督作では書かない類の緻密さであります。

名匠監督が、楽しそうに最古サスペンスを演出して、人気作家、同居人、ゴーストライター、入れ替わり殺意の匂いがする。エル役のエヴァ・グリーンが主人公のデルフィーヌのクライアントや、大切な友人たちにまで、断りのメールを勝手に送りつけてしまうのだ。

つまり、秘書兼お手伝い兼、ゴーストライターと言う、主人公に成りすまして講演会にまで行くという厚かましさ。じわじわと女主人公を追い詰めていく、その手つき、息づかいに、この監督の熟練の巧さを感じて、ぞくぞくする感じが面白い。

だけれども、この種の映画に付きものの、モヤモヤとした感覚。それが観念すぎというか胸にこないのだ。少し型にはまった物足りなさもあって、どうもこの監督には、奥方が主演だと一味落ちるような感じもした。

ヒロインがスランプに陥り、同居人のエルのことを小説に書こうとするも、エルの方が一枚上手であり、強引に主人公の屋敷に同居して身の回りの世話を始めたことから、事件が起き始まる。

階段から落ちて左足を骨折するも、エルに主人公がクローゼットや地下室に閉じ込められるのでは?・・・と勝手に身構えたことも含めて、無論ポランスキーは原作以上に、ダイナミックに期待に応えてくれる。だから、孤独な極限状態下の緊張を、鮮烈に描いてくれるのだ。

同じ毒を盛るのでも、「ファントム・スレッド」ならば、甘美な愛の行為だが、本作のそれは、かまいたち現象の如き妖しさである。食事の中に何度もネズミ捕りの殺虫剤を入れて食べさせるとはね。ここまでくれば、誰でもが気づくであろうデルフィーヌの、被害妄想の人物がエルなのである。つまり、主人公とエルは同一人物であることですね。

オープニングと、ラストシーンのサイン会の対比が面白い。第三者用のサインを求める客が目立つ冒頭からして、自分の為に列をなすラストへと、洗練された構成にも納得がいく。「ゴーストライター」「おとなのけんか」「毛皮のビーナス」と近年のポランスキー作品はいずれも、小振りながら熟成された芳醇なワインのようにすこぶる余韻が残る作品ばかりだった。

今作もそれに連なる好きな作品だが、気になるのが結末主義のところ。それは、このクラスでは決して上等な話法でもないが、衝撃的結末で観客の度肝を抜くのも映画の魅力としてみれば、まぁ上等な方でしょう。

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7号室★★

2018年08月12日 | アクション映画ーナ行

潰れかけた個室DVDボックス店を舞台に、ある一室にそれぞれ隠しごとのあるアルバイト店員と店長の駆け引きを描いたシチュエーションサスペンス。アイドルグループ「EXO」のメンバーで、「あの日、兄貴が灯した光」などで俳優としても活躍するD.O.(ディオ)が貧乏学生のアルバイト店員を演じ、「悪女 AKUJO」「高地戦」のシン・ハギュンが店長に扮する。監督は本作が長編2作目のイ・ヨンスン。

あらすじ:ドゥシクが経営する個室DVD店は倒産寸前で、店員への給料も未払い状態が続いていた。そんな折、アルバイト店員のテジュンは、多額の報酬を支払うという麻薬密売人の話に乗り、預かったブツを店内の7号室に隠す。店を売却したいドゥシクは、アルバイトを増やして大繁盛を装うが、新人バイトが店内で不慮の事故で死亡する事態が発生。慌てたドゥシクは死体を7号室に隠し、ドアを施錠してしまう。隠した麻薬を取りに戻ったテジュンは、ドアが開かずに困惑。7号室のドアを開けたいテジュンと、開けられては困るドゥシクの間で攻防が繰り広げられる。

<感想>何か、如何わしさが匂う作品、ミステリーともコメディとも取れるバカバカしい物語でした。経営不振で店の権利を売ろうとしている店長が、個室DVD店で起こるドタバタ劇を展開する。

そもそもいかがわしい店だし、Hビデオを個室で見ながら、若者男女がセックスをする店なのだが。店の誰一人として映画ファンではなさそうなのに、個室DVD店が、ハリウッド超古典映画のポスターを貼っていて、これは監督の趣味なのだろうか分かりませんね。

ですが、真面目にがっちり撮っていること自体は悪いことではない。設定から想像されるとおりコメディ色も強く、DVD店が不振なので、夜になると運転代行のバイトをしてこずかい稼ぎをしている。思慮の浅い店長役のシン・ハギュンが一人で映画全体を支えているような感じがするでもない。

始めは店長は儲かると思って始めたはずなのに、男女が個室で楽しむDVD店の営業不振で苦しんでいた。その日常が実にリアルに良く出来ていた。喜劇と言えばそのような、ギョーカイ的に身につまされ、爆笑とはいかない。

アルバイト店員のD.O.にも月給が払えず、店を売ろうとする。そこで登場する不動産屋との会話も損得中心で、笑えるのだ。中年の教頭先生というデブ男が、店を見にやって来るのだが、いかにも流行っているようにと、バイトをもう一人増やす。そのバイトが朝鮮族であり、まるで人種差別のような店長の接し方。その新人バイトが、雨漏りのする廊下をゾーキンで拭いている時に感電死してしまう。

脚本監督のイ・ヨンスンは、死体隠しのサスペンスや警官たち朝鮮族の差別、ヤクザとの麻薬取引も入れて来るので、サービス精神は伝わるけれども物語が分散していて残念だ。

店長のシン・ハギュンが、新人バイトの死体隠しに奔走して、一時の間、7号室に隠してしまう。そこへ、バイトの支払いが無いので、仕方なく麻薬を隠す仕事を頼まれるもう一人のバイトのD.O.が、まさか死体が隠されていることなど知らないで、7号室の椅子の中へ麻薬を隠す。

そのシチェーションから物語が、あちこちと動き回るハラハラを極めた作品なのかと思っていたが違っていた。日々の生活にあえぐ社会的弱者が、道を切り拓こうとすればするほどもがく羽目になる姿を、少々サスペンスフルに描いた感じです。

D.O.が何度も7号室を見に行くのだが、鍵が幾つも取り付けてあり、直ぐには開かないようにしている。7号室の部屋の前には、DVDの本棚で塞いで、開けられないようにしている。警察もくるが、店長が賄賂を使って追い返すしまつ。7号室の死体が匂いだし、コーヒー豆を死体の袋に撒き散らしてごまかす。

その内、バイトのD.O.が7号室の鍵をこじ開けて、中の死体を見つけて驚き、その死体を駅のコインロッカーに隠すのだ。その時、麻薬の袋はなかった。店長が見つけて、やはり駅前のコインロッカーに隠したのだった。

その後に、麻薬の捜査が入るも、麻薬が出てこないので警察は帰ってしまう。やれやれと思い、店長が黒いスーツケースに入れた死体を、中古の軽自動車を購入して何処かへ捨ててこようと計画する。妹の食堂へ一時預かってもらうのだが、大きなスーツケースの中身が気になる妹が、こじ開けようとする瞬間もハラハラする。

しかし、何とか買い手がつき、店を転売できてお金も入り、バイトのD.O.にも給料を支払い、死体を積んだ軽自動車で何処へ行くのか店長のシン・ハギュン。実に呑気な話になっていて、悪びれずに死体を何処かに埋めるのだろう。

物語のきっかけとなる死体すら、何かと辛い目に遭っていることで知られる、中国朝鮮族の青年だったりするので、拍子抜けしたが、勝手な期待を抱いた観客も悪い。

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オーシャンズ8★★★★

2018年08月11日 | アクション映画ーア行

「オーシャンズ11」シリーズの女性版として、ジョージ・クルーニーが演じたダニー・オーシャンの妹デビーを主人公に贈るクライム・エンタテインメント。デビーが結成した女性だけの個性派犯罪ドリーム・チームが、全世界に生中継されている“メットガラ”を舞台に、1億5000万ドルの宝石を盗み出す前代未聞の計画に挑むさまをスリリングに描く。主演はサンドラ・ブロック、共演にケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイ、リアーナ、ヘレナ・ボナム・カーター。監督は「ハンガー・ゲーム」のゲイリー・ロス。

あらすじ:犯罪界のカリスマ、ダニー・オーシャンを兄に持つデビー・オーシャンは、刑務所での務めを終え仮出所を果たすや、5年8ヵ月の服役中に練りに練った計画を実行に移すべく右腕ルーとともにその道のプロたちに声をかけ、最強の犯罪集団、新生“オーシャンズ”を結成する。狙うは世界最大のファッションの祭典“メットガラ”でハリウッド女優ダフネが身につける1億5000万ドルの宝石。しかし会場には防犯カメラが1ミリの隙もなく張り巡らされ、至る所で屈強な男たちが目を光らせている。その上、祭典の模様は全世界に生配信されることになっていた。そんな到底実現不可能と思われる前代未聞の計画に、緻密かつ大胆不敵に挑んでいくデビーとその仲間たちだったが…。

<感想>ジョージ・クルーニーの「オーシャンズ11」の女性版。今回はサンドラ・ブロック主演であり、代々続く犯罪者一家の一員であり、チームのリーダーとして宝石強奪計画を立案。しかし彼女には別の目的もあったという秘密もある。兄妹という設定だから血は争えないということかな。そこであえて似た展開にしたお遊びでした。

オーシャンズ11」で襲ったのがラスベガスのカジノだったけど、今回の標的はNYのメットガラ。そのメットガラって何なの?・・・「ヴォーグ」アメリカ版のアラ・ウィンター編集長の主催で、NYのメトロポリタン美術館で、毎年5月の最初の月曜日に行われる世界最大のファッションの祭典。

錚々たるセレブたちが正体され、その衣装はつねに話題になっている。ちなみに、A・ウィンターは、「プラダを着た悪魔」の編集長のモデルで、今回の映画にもチラッと出てきます。

今回のターゲットは、カルティエ本社の地下金庫に眠る、1億5千万$相当の宝石で飾られた門外不出の首飾り“トゥーサン”なんですね。とにかく物凄いところを狙うんですね。

大女優のダフネの首に掛けてメットガラに参加させるために、それを借り出し、さらにはそのために、トゥーサンに合う彼女のドレスをデザインをするという手間をかけた計画。

カルティエのシーンでは実際に本社の建物内を撮影され、出て来る宝石も本物ばかりなんですからね。12月のホリデーシーズンのかき入れ時のお店を2日間も休んで撮影された前面強力作品ですから。

「ヴォーグ」の編集部でも実際に撮影が行われている。一部はセットを使っているけれど、閉館後のメトロポリタン美術館でも、夜間の数時間だけ撮影が許可されたそうです。

それぞれが騙されたり盗まれたりする設定の映画なのに、ちゃんと協力してくれるなんて、さすが一流どころは懐が深いですよね。

個性豊かなキャストも適材適所で大活躍するし、11人から8人に減っているので、最初は小粒になるのではないかと心配したそうです。実を言うと、以前の作品はメンバーが多すぎて、後の方の作品になると「この人、何のためにいるんだろう?」というメンバーも出て来てしまったような気もしました。だから、このぐらいの規模の方が、それぞれ個性を活かせると思う。

見せ場では、二転三転する状況にハラハラしながら、今どこで何が起こっているのかは、ちゃんと把握できる演出になっている。だから、???になることはない。お宝を奪って目出度し目出度しではなく、その後のひねりが数回あるだけに、良く出来た映画だと感心しました。

 

貫禄のサンドラ・ブロック、男前なケイト・ブランシェット、すっかり大女優なアン・ハサウェイ、天才ハッカーのリアーナ、挙動不審なヘレナ・ボナム・カーターを筆頭に、どのメンバーもしっかりとキャラクターが立っているのだ。

今回の監督・制作を手掛けているのは、ゲイリー・ロス。「ハンガー・ゲーム」の監督として知られているが、もともとは「ビッグ」や「デーヴ」の脚本家としてアカデミー賞にノミネートされたことのある才人。だから、見せ場を散りばめながら最後まで楽しませてくれます。

018年劇場鑑賞作品・・・156アクション・アドベンチャーランキング

 

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