パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ドラッグ・ディーラー 仁義なき賭け★★

2018年04月15日 | DVD作品ーた行

 

数多くのヒット作に顔を出すジョン・レグイザモと、『ワイルド・シングス』のデニース・リチャーズ共演によるクライムサスペンス。サウス・ブロンクスでドラッグ・ディーラーと賭して生計を立てるヴィクターの一攫千金を狙った大博打が展開する。監督・脚本フランク・レイズ

あらすじ:ニューヨークの裏世界で、麻薬ディーラーとしてのし上がってゆくヴィクトル(ジョン・レグイザモ)。彼は敵対するグループを叩き潰してシマを広げてゆくが、その野望はとどまることを知らなかった。恋人の友人トリッシュ(デニース・リチャーズ)を通じてウォール街の成功者ジャック(ピーター・サースガード)を知り、金と欲望にまみれたウォール街の魔力の虜になっていく。そして遂に、冷酷無比な麻薬の元締め(イザベラ・ロッセリーニ)と取引し、彼は危険な大博打に出た!だがそこには最悪の裏切りと巨大な罠が待ちかまえていた。(作品資料より)

<感想>ニューヨークの裏世界で暗躍する麻薬ディーラー。彼は恋人の友人を介して、金と欲望が渦巻くウォール街の魔力の虜になっていく。一攫千金を狙った彼を待ちうけていたものは…。主演はジョン・レグイザモだと思って見たのだが、B級のギャング映画ですね。

主人公はブロンクスでドラッグ・ディーラーをしているが、冒頭からアメリカの資本主義を持ちあげ、自分もまた実業家だと言い張る。ドラッグの取引さえもアメリカン・ドリームのひとつ、という割り切った発想は面白いし、大金を手に入れた主人公がウォール街に乗り込み、ドラッグも株への投資も所詮は同じ、と発展してくれれば、冒頭のモノローグも生きて面白くなったはずなのに。

だが、それに近い展開はありながらも、結局はありきたりな抗争劇になってしまうのは、ひどく残念に思う。

前にアル・パチーノ主演の「カリートの道」を見たが、その作品にジョン・レグイザモがチンピラの役で出演していた。それが本作品ではまるで「カリートの道」の主人公カリートを演じているかのような、ここぞとばかりのレグイザモの熱演が光って見えた。

原色を使った照明によるスタイリッシュな映像、早回しなど速度調節を行う見せ方など、一時期、ガイ・リッチー監督らが盛んに使ったテクニックの焼き直しが多いのも、パターンどおりの作品に見える理由のひとつと言える。

「蜘蛛女のキス」のソニア・プラガが貫録を見せる一方、デニース・リチャーズが、B級感をかもしだしているのも辛く見える。しかし、挿入歌の選曲もいいし、映像と音楽が調和しているのがよかった。

2018年DVD鑑賞作品・・・1アクション・アドベンチャーランキング

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デザート・フラワー★★★★

2017年05月02日 | DVD作品ーた行
数々の一流ファッション誌の表紙を飾った世界的トップモデル、ワリス・ディリーの自伝「砂漠の女ディリー」をワリス本人による監修のもと映画化。ソマリアの遊牧民家庭に生まれ、貧しい少女時代を送ったワリス。やがて故郷を飛び出し、大都会ロンドンでトップモデルへと転身を遂げるが、その胸中には衝撃的な過去が秘められていた。エチオピア出身の現役トップモデル、リヤ・ケベデが主人公を熱演する。
あらすじ:ロンドンに不法滞在し、ホームレスのような生活をしていたアフリカ・ソマリア出身の少女、ワリス。ショップ店員のマリリンと仲良くなったワリスは、彼女と一緒に暮らし始め、バーガー店で清掃の仕事を始める。そこで彼女は有名な写真家のドナルドソンに声を掛けられ、モデルとしてデビューすることになる。すぐに大きなショーへの出演が決まり、順風満帆のように見えたワリスだが、不法滞在がばれ、国外退去させられそうになる…。

<感想>荒涼とした砂漠地帯、アフリカのソマリアというところ。生活は子だくさんで食べていくのにやっとの生活。だから女の子は初潮が過ぎると、相手が年寄りでも子供を担保にヤギとか豚など家畜と交換に身売りされる。
その前に過酷なのが、3歳で“女性器切除”をするという習慣があるというのだ。この話には同じ女性として驚くもなにも、こんなことがあっていいのか、怒りを感じました。

それでもこの主人公のワリスは、自分の意思でその土地から逃れ、ロンドンへ出て、掃除婦の仕事に就き、レストランでの掃除で有名な写真家に見出され、「VOGUE」など多くの一流ファッション誌の表紙を飾り、一躍トップモデルまで駆け上がるというサクセスストーリー。まさに砂漠の華、「デザート・フラワー」ですね。ワリスを演じたのは、同じアフリカ出身のトップモデルでもあるリヤ・ケベデ。マリリンには、「17歳の肖像」のサリー・ホーキンスが、写真家には「ハリーポッター」シリーズで活躍しているティモシー・スポールが演じている。

で、少女時代にソマリアの風習である、過酷な“女性器切除”というここで描くのも憚れるほど、男尊女卑の差が激しい民族だから、結婚まで身を汚さないという男社会が生んだ愚かな習慣であり、男に生活能力があれば何人の女とも結婚できるという習慣に文句を言いたい。現代の世でもこんなことがあるなんて知らなかった。
ロンドンまでやってきて、初めは泊まるところもなく、路上生活。そこでマリリンと出会う。マリリンの部屋に居候し、彼女はダンサーとして成功するのが夢で片っ端からオーディションを受けるも、落ちてばかりのマリリン。仕事はアパレル系の職に就いているが、マリリンといいその他の友達もみんないい人ばかりだ。持っていたパスポートは期限切れで、見つかれば強制送還なのだ。それで、親切な男性と契約結婚をするも、彼女の体が性生活には絶えられない。不衛生で女性として一番困ることで、本当にあった話しと思うと、見につまされます。

それでも、同じ黒人の男性に恋をするワリス。叶わぬ恋と知りながらも、彼の部屋を訪ねて行くと、女と一緒に住んでいたのですね。彼女も今では手術をして、一人前の女性の体になり、きっと幸せな結婚が出来ることでしょう。
彼女は、今ではアフリカの一部地域で行なわれている女性虐待の事実を告発する、FGM(女性性器切除)廃絶運動に奔走しているそうです。
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ティファニーで朝食を★★★★

2017年03月17日 | DVD作品ーた行
トルーマン・カポーティの原作を映画化した都会劇。監督に当たったのは「ペティコート作戦」のブレイク・エドワーズ。脚色担当はジョージ・アクセルロッド。撮影を受け持っているのはフランツ・プラナー。音楽をヘンリー・マンシーニが担当している。出演するのはオードリー・ヘップバーン、ジョージ・ペパード、パトリシア・ニールなど。製作はマーティン・ジュローとリチャード・シェファード。
あらすじ:ホリー(オードリー・ヘップバーン)はニューヨークのアパートに、名前のない猫と住んでいる。鍵をなくす癖があり。階上に住む日本人の芸術写真家(ミッキー・ルーニー)に開けてもらう。ホリーの念願は“ティファニー"のようなところで暮らすことだ。ある日、ホリーのアパートにポール(ジョージ・ペパード)という青年が越してきた。作家ということだが、タイプライターにはリボンがついていない。室内装飾と称する中年女がいつも一緒にいて、夜半に帰って行く。ポールはホリーと知り合うと、さすがに作家らしく都会文化が生んだ奇形児のようなホリーの性格に興味をおぼえた。

ホリーも、ポールの都会の塵にまみれながらも純真さを失っていない性格に惹かれたようだ。ある夜、ポールの部屋の窓からホリーが入ってきた。彼女は“ティファニー"のことや、入隊中の兄のことを語った。時計が4時半になると「わたしたちはただの友達よ」と断わりながら、ポールのベッドにもぐり込んだ。彼女につきまとう男が多い。テキサスから夫が迎えにきても、ホリーは素気なく追い返した。
一方、ポールもパトロンの女と手を切った。そんなとき、彼の短編が50ドルで売れた。お祝いにホリーはポールを“ティファニー"に誘った。麻薬密輸にまきこまれたホリーを警察からもらい下げたものはポールだった。ブラジルへ行くといってきかないホリーも、ポールの真剣な気持ちに動かされ、彼の胸に顔を埋めるのだった。(作品資料より)

<感想>オードリー大好きな私には、この映画の中での小悪魔的なオードリーが強い印象に残っている。コールガールを演じても下品にならない、オードリー・ヘプバーンのキュートでエレガントな魅力が絶品の作品。
映画の冒頭、ティファニーのショウ・ウィンドウを覗き見ながら、サンドウィッチをほうばるドレッシーなオードリーを見ただけでうっとりとします。
また、パーティのシーンで、タバコを取り出したオードリーに両隣にいた男性二人が、火をつけようとする。
ジョージ・ペパードがマッチを擦って差し出した火をふっ!と消して自分のライターでオードリーのタバコに火をつけたマーチン・バルサム、・・・この何気ないシーンは、いつも、クスリと笑ってしまいます。ジョージ・ペパードも、いかにも人のよさそうな好青年ぶりで、ヒロインに振り回される役がピッタリだ。そして、シャワーを浴びた後にタオルを頭に巻いて、スェット姿のオードリーが、窓際に腰をかけギターを抱いて、ボロロンとつま弾きながら歌う「ムーンリバー」。もうここまででも充分満足感に浸れる作品です。

ポキッ!と折れてしまいそうなのに、精一杯背伸びして粋がって生きている、オードリーの姿が痛いけでたまりません。土砂降りの雨の中で探していた猫を見つけた時、オードリーは、自分にとってティファニーの宝石以上に大切なものを見つけたに違いありません。
主人公ホリーの無軌道で小生意気な魅力に惹かれて、多くの男たちが彼女の部屋に出入りする。作家志望の男ポールも金持ちの年増の愛人で、そのような人間の一人。「誰の物にもならないし、それにいつでも正直でいたいの」というホリー。彼女は自分の飼い猫にも名前をつけないし、彼女の名刺にはいつも名前の横に旅行中と書かれている。最後にホリーは、犯罪に巻き込まれ、ブラジルに高飛びすることになるのだが、・・・。
全編を通して、ホリーの魅力溢れた物語なのだが、その不安定な生き方とかに一種の暗さを覚えるが、こ洒落でいて、孤独で、ニューヨークという都会に埋もれて、裕福ではないにしても、心は何かを追い続ていられるから生きていける。 主題歌の「ムーンリバー」のメロディ同様、いつまでも忘れることのない映画です。
原作はトルーマン・カポーティ、監督は「ピンクパンサー」シリーズでおなじみのブレイク・エドワーズ。エドワーズ監督の軽妙なタッチと、オードリーの都会の妖精のような、ふんわりとした軽やかさがマッチした、心地よいラブストーリーです。
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ディバイナー 戦禍に光を求めて★★★・5

2017年03月07日 | DVD作品ーた行
「グラディエーター」「ビューティフル・マインド」のラッセル・クロウがオーストラリアで撮り上げた記念すべき監督デビュー作。第一次世界大戦での実話をベースに、戦地に赴いたまま帰ってこなかった3人の息子たちを探し出すためトルコに降り立った父親の悲壮な旅路を哀愁あふれる筆致で描き出す。ラッセル・クロウ自ら主演し、オルガ・キュリレンコ、ジェイ・コートニー、イルマズ・アルドアンが共演。

あらすじ:1919年。2本の棒を使って水脈を見つけ出す特殊技能を持つオーストラリア人の農夫ジョシュア・コナー(ラッセル・クロウ)。多くの戦死者を出したトルコ・ガリポリの戦いに送り出した3人の息子たちは、戦後4年たった今も消息不明のまま。すべてを失ったコナーは、自らの手で最愛の息子たちを探し出すと決意しトルコへと旅立つ。

しかし異国での捜索は様々な障害に直面し、困難を極めていく。それでも決して諦めることなく、敵軍の英雄ハーサン少佐(イルマズ・アルドアン)や英国軍のヒューズ中佐の助けを借りながら息子たちの消息を探っていくコナー。そんな中、イスタンブールで宿を営む戦争未亡人アイシェ(オルガ・キュリレンコ)と心を通わせていくコナーだったが…。

<感想>ラッセル・クロウの初監督作品です。これは、史実を基にした重厚で骨太の脚本であり、主演陣の魂のこもった演技も加わわっており、心を揺さぶられる戦史ものに仕上がっていた。
失意のあまり妻も自殺し、父親は自分自身で息子の死を納得するため現地に出かける。主人公が暮らすオーストラリアでも、彼が行方不明の息子を探すトルコでも、空は大きく大地は広い。

オルガ・キュリレンコが、気高きオスマントルコ帝国の女を見事に演じきってており、美しい。幼い息子を抱えてホテルを切り盛りしている。夫を戦争で亡くし、美しい弟の嫁を自分のものにしたいとホテルへ押しかけるのだ。

ハーサン少佐に英国軍のヒューズ中佐に助けられながらも、息子たちの遺骸を少しでも見つけたいと必死に探し続けます。

コナーがオーストラリア人が多数戦死した第一次世界大戦のトルコ・ガリポリの戦いの後、その戦場後地へと足を踏み入れ、2本の棒を使って息子たちの遺骸を見つけていくという技法に、不思議な力が備わっていて土の中から息子の遺品が見つかるシーンが感動的です。

映像の合間に3人の息子たちが、戦場で爆撃に遭う悲惨なシーンも映し出され、長男は、弟たちが戦場に負傷して取り残され、夜をあかして朝になりまだ苦しんでいる弟を、自分が安らかに死なせてやろうと銃殺するシーンなどは観るに堪えませんでした。

父親は、3人の息子は亡くなってしまったのか、しかし、長男だけが生き残っていて、古い教会の壁画を修復していた。この長男を探す下りもアクションがあり、未だにトルコ軍を捕えるという悲惨なシーンもあり、戦争はまだ終わってないという感じがした。
そして、待ちにまった長男との再会に、長男は弟たちを助けてやれなかったという後悔が、長男の苦渋に満ちた顔と体に現れており、父親が故郷へ一緒に帰ろうというも、ここに残るという長男の気持ちは変わらない。
ラストに未亡人アイシェのコーヒー占いもあり、意味ありげな再会の場面は、異国での未亡人の生き方が、残っている兄との結婚も迫っており、二人の関係はどうにもならないが自然と涙が出てきます。
2017年DVD鑑賞作品・・・3
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DEMON デーモン★★★

2017年01月18日 | DVD作品ーた行
母親が遺した一軒家を相続するために、娘のリリアンは故郷の田舎町へと引っ越してきたのだが…ある時を境に、ブラックウェイという男から執拗につきまとわれるように…。飼い猫の首を切り落とされて殺され、自分の命も狙われているのではと、保安官に相談するも…まったく事件として取り合おうとはしてくれない。その代わり、製材所のスコッティという男に相談するようアドバイスされる。リリアンは製材所に向かうのだが、保安官の言うスコッティという人物は不在だ。他の人間に理由を話してもそっけなく“町から出ていけ”と言われるだけだったのだが、レスターという老人と彼を慕う若者ネイトが相談にのってくれて…。

<感想>サスペンスなんだけど、アンソニー・ホプキンスが出るというので鑑賞した。アメリカの閉鎖的な田舎町で、林業を主にしている。そこへ母親が亡くなり遺した家に舞い戻って来たリリアンに、どういうわけかその土地にいるブラックウェイという男が嫌がらせをしてきて、しつこく付き纏うのだ。それを保安官に相談したところ、「家を売ってここから出て行った方がいい」とつれない返事が返って来た。ここにいる男どもは、みんな関わり合いたくないとばかりに、リリアンに向かってこの土地からでていけとばかり言うのだ。
リリアンはどうしても、昔幼いころから住んでいた家だし、母親が遺してくれた家でもあるので、ここで落ち着きたいのだ。何とかしてその嫌がらせをするブラックウェイという男に話を付けてくれる男はいないのか?

そこへ、老人レスター、アンソニー・ホプキンスと彼の親戚である若者ネイトが引き受けてくれる。うっそうとした森林を抜けて製材所へと向かうと、いたんですね。ブラックウェイって男はレイ・リオッタで、良く悪役専門の俳優さんです。話し合いにならなくて、銃をぶっ放して脅しをかけると森の中へと逃げていく。薄暗い森の中を探すも、ブラックウェイを追い詰めて殺してしまう。

どうも、この親父はブラックウェイに何かしら恨みを持っているようなそんな気配がした。老人の妻は歯科医と駆け落ちし、娘は薬物で死亡という気の毒な老人に、アンソニー・ホプキンスの寡黙な演技が光っていて、物語自体はそんなに激しく殺し合いとかない。リリアンには「ジェイソン・ボーン」シリーズのジュリア・スタイルズが扮していて、綺麗というよりも逞しい女優さん。
邦題が「DEMON デーモン」になっていて、ついオカルト映画だと勘違いしてしまうが、最後に明かされるのが、つまりあの老人レスターが本当の悪魔であり、20年前にカナダの伐採チーム4人を殺した場所へブラックウェイを誘導して殺したということ。こういう物語の展開は、「ウィンターズ・ボーン」に似ているところがある。
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トーク・トゥ・ハー ★★★★

2016年11月28日 | DVD作品ーた行
昏睡状態の女性と彼女を愛する男性、2組の姿を描く異色ラヴ・ストーリー。監督・脚本は「オール・アバウト・マイ・マザー」のペドロ・アルモドヴァル。出演は「マルティナは海」のレオノール・ワトリング、新鋭のハヴィエル・カマラ、アルゼンチンで活躍するダリオ・グランディネッティほか。2003年アカデミー賞オリジナル脚本賞、ゴールデン・グローブ賞最優秀外国語映画賞ほか多数受賞。
あらすじ:病室のベッドで昏睡状態にあるアリシア(レオノール・ワトリング)は、看護士のベニグノ(ハヴィエル・カマラ)により4年間世話されてきた。バレエ・スタジオで踊るアリシアの美しさに魅せられたベニグノは、彼女が交通事故に会って以来、自ら献身的な看護を志願したのだった。
一方、女闘牛士リディア(ロサリオ・フローレス)も、競技中の事故によって昏睡状態で入院していた。彼女の恋人のマルコ(ダリオ・グランディネッティ)は絶望に陥っていたが、ベニグノと互いの境遇を語り合ううち、二人に厚い友情が生まれていく。
だがベニグノの盲信的な愛は、アリシアを妊娠させるという事態に発展する。8カ月後、リディアが死んで埋葬された頃、ベニグノはレイプの罪で投獄されていた。マルコはベニグノに面会し、彼の頼みでアリシアの現在について調べる。するとアリシアは、子供は死産となったものの自分は奇跡的に回復し、ダンス教室に松葉杖をついて姿を見せていた。しかしベニグノはそれを知らないまま自殺。マルコとアリシアは互いに惹かれ合っていくのだった。(作品資料より)

<感想>この作品のラブは現実的な愛じゃない。屈折して苦々しく、辟易するほど自己中心的で、完璧な作りごとのように思われる。だが、嫌な気分にすらなりながら、しかし何故か惹きつけられる。いくら否定したくても、アルモドバルのペースにハマってしまうのだから。

植物状態のアリシアとリディア、彼女たちにかかわる2人の男。ベニグノとマルコ。4人の関係が描かれ展開していく物語。中でも、献身的な介護を通し、自分だけの完璧した愛の世界を作り上げるベニグノのドラマは、まさに壮絶というべきもので、ここぞとばかりに監督アルモドバルの演出の腕が冴えわたる。

そのどこか仰々しい節まわしはそのままエスカレートしていく。だからなのか、映画的テンションは保たれ、ベニグノの動作や言葉からは、一つの真実が浮かび上がる。
そして劇中劇として作られた、オリジナルのサイレント映画「縮みゆく恋人」で、緊張感は最高潮に達するのだ。この映像は、素晴らしい出来だと思います。ベニグノの倒錯と妄想、夢想、現実を一体に包みこみます。

とはいえここまでは、物言わぬ相手への自己満足的な感情を描くに過ぎぬようにも見え、それに、言ってみればこの設定は、非常に体のいい比喩でしかなく、それをやってのける監督アルモドバルの、巧妙な自分の悪いところをわざとさらけ出す悪趣味と意地悪さを感じてしまった。だからなのか、正直かなり長い時間、嫌な気分の悪さが続いた。だが、本当の愛の物語が、倒錯の後にやってきてくれた。
それぞれ愛する女を失った2人の男、ベニグノとマルコの間に通う愛情こそが、本当の希望に映って見えた。これでやっとほっとする。2人は互いを認め合い、語り合える唯一の親友になるのだから。きっとこの映画は、2人の男のこの一瞬を描くためのものなのだ。
だが、無情にもそんな2人の間にすら、1枚のガラスの壁を置く。2人は果てしなく近くにいるのに、触れ合うこともないのだから。あの手この手で孤独を強調する意地悪さを恨めしく思う。
崇高か不謹慎なのか、それとも究極の愛か悪趣味なのか、見る人によっては監督の完璧に近いそのテクニックに称賛する方もいるのでは?・・・私にはとてもそうは思えなかったから。

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ダイヤモンド・イン・パラダイス★★★

2016年07月13日 | DVD作品ーた行
「007」シリーズのピアース・ブロスナンと、サルマ・ハエックが世紀の大泥棒にふんし、華麗なだまし合いを披露する。南国のパラダイスで極上のダイヤモンドをめぐり繰り広げられる、アクション・エンターテインメント。
監督は『ラッシュアワー』などのアクション・コメディに定評のあるブレット・ラトナー。宝石泥棒の巧妙な手口が、スピード感のある演出と機知に富んだアイデアによって描かれ、ラストまで存分に楽しめる作品です。
あらすじ:かの皇帝ナポレオンが所持していたとされる、この世に3つだけ存在するダイヤモンド。そのうち2つを鮮やかな手口で盗んだマックス(ピアース・ブロスナン)とローラ(サルマ・ハエック)は、それを最後に泥棒稼業から引退しバハマのパラダイス・アイランドで悠々自適・極上のバケーションを送っていた。一方、7年間もかけて二人を追い続けているFBI捜査官スタン(ウディ・ハレルソン)は、突然管轄外のバハマにいるマックスとローラの前に姿を現す。なぜなら…その島に一時停泊中の豪華客船には、"ナポレオン・ダイヤモンド"の最後のひとつが展示されていたのだ。引退したはずの大泥棒、泥棒稼業から足を洗うことを切に願う美女、逮捕に燃えるFBI捜査官、そして組織的にダイヤを狙うギャングも現れて…。最後に笑うのは誰だ!

<感想>「007」シリーズから100%撤退したピアース・ブロスナンが、もはや彼のパターンではあるが、彼にしかできない“ちょっと現実離れしたゴージャス男”を魅力的に演じています。冒頭、厳戒態勢が敷かれたダイヤモンドを輸送中の車から、大胆な作戦と驚きの遠隔操作で、まんまとダイヤを盗み出した怪盗マックス(ピアース)とその恋人ローラ(サルマ・ハエック)。

顔を真っ赤にして怒り狂うのは、いかにも悪人顔のFBI捜査官スタン(ウディ・ハレルソン)だ。どうやら彼は、これまで何度もマックスに、赤っ恥をかかされているらしい。
そして舞台はバハマへ!。

後ろを向いているのはウディですよ.。エメラルドグリーンの海が広がるバマハで、ローラとの約束どおり、盗みを止めると誓ったマックスは、2人で永遠に続くバカンスを満喫中だ。

この男二人でベットインしているのは、変な関係ではないので勘違いしないでね!(笑)もちろんお金なら、有り余るほど稼ぎまくってるんですから。そこへスタンが現れて、港に停泊中の豪華客船に展示中の、貴重な「ナポレオンのダイアモンド」を盗むつもりなんだろう?、と吹っかけてきます。
ローラとの約束もあるし、また「ダイヤモンド」と聞くともう~挑戦したい気持ちの狭間で、マックスの心は揺れ動きます。そして遂に……。

一応は、この豪華客船からダイヤを盗む、というのがハイライトではありますが、・・・しかし細かい盗みテクや緻密な計画とか、奪還のスリル云々というより、全体を包むゴージャスな世界観と、まるでコミックのような痛快さ。
そう、「ルパン三世」をパクッたような映像と内容、ま~ぁ軽妙な犯罪映画として楽しむべき映画ではあります。マックスとスタンの関係も、いわんやルパンと銭形警部のような、愛憎絡みあう凸凹コンビぶり!。それが一番、面白いと言えば、それが好きな人にはたまらない魅力の作品でしょう。
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たった一人のあなたのために ★★★.5

2016年05月18日 | DVD作品ーた行
本当の幸せを探しに…レニー・ゼルウィガー主演最新作!
新たな恋と 本当の幸せ探しの旅を描く 珠玉のラブストーリー!
出演は、レニー・ゼルウィガー、ケヴィン・ベーコン、クリス・ノース、シリーズローガン・ラーマン、ニック・スタール、マーク・レンドール、エリック・マコーマック
監督:リチャード・ロンクレイン「ウィンブルドン」「ファイヤーウォール」
あらすじ:1953年のニューヨーク。バンドマンで女好きの夫ダン(ケヴィン・ベーコン)の元を去り、お金持ちの再婚相手を探しに2人の息子とキャデラックで全米各地を回るロードトリップに出たアン(レニー・ゼルウィガー)。若い頃に数々の男たちを虜にしてきたアンは、2人の息子を抱えた今もその魅力が通用すると思い込んでいたのだが、近づいてくる男はことごとくダメンズばかり。
お金を盗む男、若い女に寝返る男、結婚詐欺師・・・。災難はまだまだ続き、挙げ句の果てにはバーで知り合った刑事に売春婦と間違われ逮捕されてしまう。“何事もうまくいく”が口癖のアンは、その後も息子たちを巻き込み、新たな恋と女の幸せ探しの旅を続けるのだが・・・。(作品資料より)

<感想>もう1本、大好きなレニー・ゼルウィガー主演なのに劇場未公開作品。彼女の舌ったらずの声と、あのはにかんだ様な仕草が堪らなく好きです。
この作品は、1953年が設定なので、アメリカの生活も戦後の苦しい時代なのだが、この主人公は南部のお嬢様ということで貧困の生活をしたことない。夢見る夢子さんなのだ。しかし現実は厳しい。

バンドマンの夫にケヴィン・ベーコンで、冒頭で出てくるパンツ姿のあばら骨浮き出るやせっぽちなケヴィン。この俳優さんも近頃は劇未の作品が多く出ている。
でも、スクリーンに出て来なくなるとファンとしては寂しい限りで、未公開作品でもDVDで鑑賞できるので頑張って欲しい。

で、この主人公アンは、夫の浮気に激怒して息子二人を連れて家出。銀行からお金と貴金属類と拳銃を持ちだし、車もアメリカ社会では3500万ドル高級車を、2950万ドルに値切ってこの車で何処へ。早速次の夫を捜しにアメリカの東から西へとロードムービー、ノスタルジックな雰囲気が印象的です。
初めは、ボストンの知り合いって、元恋人だった男に会いに、ところがその男が会社が倒産して金無し男で、トイレに行っている隙に財布取られてしまうお粗末。
そこで運よく軍服をきた大佐(クリス・ノース)が助け舟を、お金を支払ってもらって彼の邸宅へと。結婚しようという大佐。
この大佐はあの「セックス・アンド・ザ・シティ」のキャリーの夫。金持ちなのでこれはシメタと思ったアン、500ドルのおこずかい貰ってデパートへいくと、貧乏な子供たちを憐れみ可哀そうになって500ドル全部あげてしまう。これに激怒する大佐、ケチな男なんですよ。それでこの男から逃げてピツバーグへ。
もうお金も底をつき早く夫を見つけないとと焦るアン。安いアパートを借りて暫くここで夫探し、昔の恋人オリバーと出会いデートに行くも、帰りのタクシーで体を触られて憤慨するアン。これも結局ダメで息子のジョージが、パパからお金送ってもらえばというも、「ダメよ私があなたたちのパパを捜してくるわ」なんて本当に世間知らず。二男のジョージには、「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」のローガン・ラーマンが演じています。
大きな息子たち二人とも、どうしてこんな母親に付いてきたのだろう、なんて考えたわ。母親にとっては、息子達は幾つになっても子供扱いだからね。

そこへ、またもやママの友達ウィリアムという金持ちの男からお誘い。早速親子揃って豪邸に出かけるも、若い彼女といちゃいちゃの彼、でもホテルで食事でもとデートに誘われて浮き浮きのママ。懲りない女っていうか、世間知らずの女なんですね。
ホテルで待てどくらせど来ない彼、若い女を連れてアンのことは忘れてしまったみたいだ。
仕方なくバーへ行くと、男が一人でカウンターで飲んでいる。そこで声をかけると、なんと彼は刑事でアンのことを売春婦と間違われて留置所へ入れられる。見元引受人にアパートの青年に来てもらう。優しいいい男だ、ママのことブロンドの髪が素敵だし奇麗だと褒めてくれる。
仕方なくママのお姉さんの家へ、姉妹は仲が悪く皮肉をいいながら居こご地が悪い。アンがそこでウェイトレスの仕事を見つけるも、客がスケベで尻を触るのでコーヒーをかけてしまう。即刻クビになり途方にくれていると、壁紙とか売っている荒物屋さんへ。
そこでおばさんの客が面倒な注文をするのを、店の店員が困り果てて、そこへアンがアドバイスをして直ぐに雇われ、店の売り上げも伸びて社長もびっくり。
その社長、アンを気に入って求婚するのだが、問題がおお有りで婚約しようとピクニックへ皆で行くと、そこへ奥さんという女性が現れて、社長は精神を病んでいて病気だというのだ。
慰謝料をもらって、結局そこから今度はロスへと向かうわけ。

その途中でも客を車に乗せて乗り賃稼ぎ、中には乗り逃げ泥棒もいて大変な目にも会うしで、とにかく長男のためにハリウッドへ、俳優として成功することを夢みて。
二男のジョージは姉の家にいることになったのですが、旅の途中で泥棒にあい、お金が無くなりジョジーに電話をする。ちょうど弟のジョージもママと兄貴と一緒に居たいと思っていたところで、喜んで飛んでくる。
ジョージもやっぱり家族揃って一緒に住みたいのだ。最後はみんな揃って、家族っていいなぁって、辛いことがあっても分かち合えばどうってことない。そんな幸せが一番なんだよね。
ロスに着くと、NYにいるパパが心臓発作で亡くなり、ジョージだけNYへ帰ることに。どうしてって、長男のパパは違う男だから。
タイトルの「たった一人のあなたのために」と言うのは、バンドマンの夫が作ったヒット曲なんだそうです。このヒット曲が、劇中で何度もかかるのですが、とてもロマチックなラブソングですね。ちなみに、往年の名優ジョージ・ハミルトンの少年時代を描いた作品だそうです。
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タイニー・ラブ ★★★

2016年05月13日 | DVD作品ーた行
同棲相手のスティーブン(マシュー・マコノヒー)に妊娠を告げた新進女流画家のキャロル(ケイト・ベッキンセール)。しかし子供を欲しがっていたはずの彼がなぜか喜んでくれない。
数日後、訪ねてきたスティーブンの兄ロルフ(ゲイリー・オールドマン)を見てキャロルは、その小ささにびっくり。スティーブン以外の家族は、ドワーフ(小人症)なのだと聞き、ショックを受けてしまう。
生まれてくる子供も小人症ではないのか? 募る不安にもスティーブンは何も答えてくれず、替わりにロルフが叔父さん一家を紹介し、ともに親身に相談に乗ってくれた。明るく前向きに生きる彼らの姿に、自分を恥じ、ロルフに惹かれる自分を感じたキャロルは、出産を決意するが…。
2003年、監督:マシュー・ブライト『トリックベイビー』/脚本:ビル・ワイナー(作品資料より)

<感想>遺伝的なものなのか?・・・私には小人症のことをよく知りませんが、映画の中で俳優さんが演じているのを見ることがあります。この物語も最初から、彼ら小人症の大人の男が二人改造バイクに乗ってるところから始ります。
その映像の中の彼らは、なんら私たちと変わりなく健常者の人間と同じように生活しているわけで、小さく生れたことを受け入れ堂々と人生をエンジョイしている。
この物語は、最初は普通の人間同士のカップルのラブストリーかと思ってましたが、問題は彼女が妊娠してしまい、彼の一族が小人症だということ。
たまたま、キャロルの彼氏のスティーブンが普通の体で生まれ、それも双子!。お兄さんが小人症に生れたわけで、小さい頃から二人は仲が良いのです。でもスティーブンの方がやはり心に一族の血統を受け入れていないわけで、・・・・彼女が妊娠と分かると嫌な顔をして喜ばない。お兄さんのロルフが、自分の家に連れて行き現実を彼女に見せ納得させます。
本当だったら、彼女の方が動揺して子供を産まないことにしようと考えるのに、この物語では反対に彼なんですね。彼女に一族のことを隠してたわけで、生れてくる子供は確率で小人症の子供が生まれる確率が高いんですもの。
キャロルの両親も、彼の家族を見てまず、母親が驚くのですが父親が生れてくる子供のことを思って結婚を許すのです。それに、彼のお兄さんって無口だけど思いやりのある優しい人。子供が生まれても抱いてくれない彼。自分の子どもを見て拒絶する。それが分かってキャロルは、ロルフの家に子供を連れて生活することになるのですね。

彼となら、子供と一緒に穏やかな暮らしができると思う。彼女が兄のロルフに惹かれのは当然だと思う。この物語りの様々な不安に揺れ動くヒロインを、ケイト・ベッキンセールが等身大に演じ、恋人役にはマシュー・マコノヒーが。そして彼の心優しき小人病の兄に、名優ゲイリー・オールドマンが演じています。
エキセントリックな役を演じたら当代随一なオールドマンが、小人役に挑戦!__マッド・バイオレンス男役が多い彼が可愛く見えてしまう、とってもお茶目な作品。
そうそう、ロルフの小人症の友達の彼女役で、パトリシア・アークエットが始めっから、ヒッピー風のドレッドヘアーとミニスカートで出演している。
モーテルに泊まることになるのですが、3人を見てその支配人の言い草が、「大人1人に子供が二人だな」なんて差別用語を平気で言う。
小人病というシリアスなテーマを扱いながら、恋愛や親子の絆を巡って誰もが経験する心の葛藤を繊細かつ鮮やかに描き、さわやかな後味を残すハートフル・ラブストーリーです。

2016年DVD鑑賞作品・・・39映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

ダブルフェイス 秘めた女 ★★★

2016年03月19日 | DVD作品ーた行
ソフィー・マルソー、モニカ・ベルッチというヨーロッパを代表する2大女優が共演したサスペンスドラマ。監督・脚本は「8人の女たち」の脚本を手がけたマリナ・ド・バン。原題:「NE TE RETOURNE PAS/DON'T LOOK BACK」
製作国:2009年・フランス(110分)監督・脚本:マリナ・ドゥ・ヴァン
出演:ソフィー・マルソー/モニカ・ベルッチ/ブリジット・カティヨン/アンドレア・ディ・ステファノ/ティエリー・ヌーヴィック
あらすじ:作家で2人の子供の母親でもあるジャンヌ(ソフィー・マルソー)は、ある日、家の中の様子が少しずつ変化していることに気づく。やがて異変は彼女の顔や体にも表れ、徐々に見知らぬ女(モニカ・ベルッチへ)と変身していった。
信じられない事態にジャンヌは狼狽するが、周囲の誰もが驚く素振りさえみせず、それどころか夫や母親まで別人に変わってしまう。偶然母の家で見つけた古い写真を手がかりに、真相を探るためイタリアへと渡るジャンヌ。だがそこで、思いもかけない真実が彼女を待ち受けていた…。(amazonより)

<感想>だいぶ前にレンタルしたもので、劇場未公開作品です。主演にソフィー・マルソーとモニカ・ベルッチというだけでも見たいという気分にさせてくれます。ソフィーがモニカに変貌するというストーリー。顔だけでなく性格も変わりまったく別人になってしまう。これはジャンヌが大事故の影響で8歳までの記憶がないということ。それを克服したくて小説を書くも出版社から酷評されてしまう。
物語の展開は、突如部屋の配置や、家族に対して妙な違和感を感じ始めた主人公ジャンヌ(ソフィー)に降りかかる過去の謎と、その苦悩を描いた物語。

主人公の内的世界の変化が現実世界に投影され、過去と現在、パリとイタリアと時間と空間が混在するなどパラレルワールドの世界観が感じられます。
実は主人公ジャンヌは、事故で死んでしまったのですね。フランス人のナディアに養女として育てられたローザマリア。そこに彼女と同じ年頃のジャンヌがいて、凄く仲良しだったのですね。それがパリへ向かう途中に車の事故に遭い、ジャンヌは亡くなりローザマリアが生き残り記憶を失くしてしまった。自分をジャンヌだと思っているローザマリアに、養母のナディアはジャンヌとして育てることにしたわけ。周りの人達は、ローザマリアと思って接しているのだが、本人がジェンヌだと思い込んでいるので逆らわないでそう言わせておいたみたいだ。

ところが結婚して子供を産んで、小説を書き始めたことから自分が本当は誰なのか?、という過去の記憶が甦り人格の葛藤が幻覚として見えてくるようになる。
ソフィーとモニカの姿が入れ替わる過程は、何となく不思議な感覚にさせられCG合成のようなモニカとソフィーの顔が半分半分になったり、主人公のジャンヌを二人の女優で演じているのですが、彼女の精神面での世界観の中での物語なわけで、身内からするとローザマリアがジャンヌに成り切って生きているという事実は変わらない。この辺りがちょっとサスペンスタッチですよね。しかし二人の絡みのベッドシーンはいらなかったのでは、モニカはどうしても脱ぎたがるのが好きね。
そのことにやっと気付いたローザマリアの、心の中の不安と苦悩を描いているのだが、見ている側としては何だか理解不能な展開で、主人公ジャンヌの精神面の思わせぶりな演出には、最後の結末のつまらなさと観る者に解釈を委ねるような終わり方には考えさせられます。
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TEST10 /テスト10★★★.5

2016年03月03日 | DVD作品ーた行
原題:bloodwork監督:エリック・ワーゼンバーグ
2011年  アメリカ=カナダ映画   110分
キャスト:トラヴィス・ヴァン・ウィンクル/トリシア・ヘルファー/エリック・ロバーツ
ジョン・ブレガー
あらすじ:大学の冬休みにロブとグレッグは、2週間で3150ドルの報酬を得られるという治験モニターに参加する。彼らは研究施設に入り24時間監視され、毎日新薬を投与されていく。しかし次第に治験者の様子が変化していくのだった。
<感想>前にも見たことがある、人体実験ものです。研究施設に入るとそこには老若男女が10人。もちろん刑務所のように厳重に入口が閉じられ、警備員が2人と看護婦と看護師のデブの男アーロンと、奇麗な女性医学博士が。

高い報酬につられて新薬の人体実験をさせられるわけですから、自分の身体になんらかの影響がでてもおかしくないです。確かに始めはモルモットや巨大化したウサギや、背中や腹を切り刻まれた痕がある猫で実験してたみたいなんですが、やはり人間の身体に免疫を作る新薬を血管から点滴や注射されれば、人によって症状は違いますが、殆どの人間が苦しみ身体が動けなくなる。
10人の体験者だけかと思ったら、他の病室に10人くらいの患者が横たわっていた。抗アレルギー薬の実験と言われたが、実は人間の体の血液再生能力を上げる薬で、その液を投与するとまるでゾンビのような顔色、挙動不審に嫌悪感がなくなり、ゴキブリやミミズ入りのピザなど食事の中に入っていても気にしないで食べるようになる。

検査の時に、パッチテストが腐ったカビに群がっている虫や、ゴキブリ、ネズミの死骸に群がるウジ虫、ミミズなどの寄生虫。もう私の大嫌いなこれらが、画面をはうのには参った。だから、若い男女がセックスをしている最中に、ゴキブリがゾロゾロと部屋に侵入してきて、身体を這いずりまわるのに平気なんですからね。
それを部屋の監視カメラで覗いている女博士って、あなた変態でしょ。最後にこの女博士が、狂気と化した実験者たちに襲われて死んでしまうのは、自業自得だとおもった。
中でも中年の黒人男性が腐った蛆のわいているウサギを食べたらしく、博士は急いで胃を洗浄したのですが、暴れて傍にいた実験患者の手に噛みつく。するとその傷あとがみるみる内に再生していく。
ところが、そんな患者ばかりではない。始めの学生の一人がここはヤバイと脱出を試みるのですが、厳重な警戒態勢なので一回は外へ出るも、監視カメラで見ていた女博士が患者たちを買収して、薬をあげるから捕まえてと。すぐに見つかり連れ戻される。そこでみんなに、ここで実験を棄権するのならお金は支払わないと言うのだ。継続するなら1000ドル上乗せするという話に、みんな同意してしまう。
その日からみんなの様子が変だ。自分の腕にホークをブスブス刺して、再生能力を確かめるのだ。

そして女博士が、若い学生のボブの腕をメスで切って実験するも、みるみる腕の傷が再生。それで気をよくした女博士は、今度は首をメスで切るのだ。ところが血が止まらなく、傷跡が再生しない。慌てて新薬を注射、何度もすると次第に傷が再生して治ってしまった。だが、その後ロブは凶暴化して女博士を襲うのだ。
それと、もう一人の学生がまた逃亡する時に、警備員のピストルが女性患者を撃つ。拳銃の弾を摘出手術するも、弾は貫通していなく身体の中にはいったまま。それでメスでその弾を摘出しようとするも、メスで切った傷が直ぐに再生して閉じてしまう。で、その女性は死亡。
後の患者たちがその新薬の薬を欲しいと、暴力的に群がって来る。まるで麻薬患者のようだ。外は雷、大雨、ブレイカーが落ちて停電。患者たちはゾンビ化しており警備員が襲われハラワタ喰われるし。他の黒人看護婦も警備員もゾンビ化した患者に襲われてしまう。
外には、この新薬実験に金を投じた製薬会社の重役の男(エリック・ロバーツ)が、この建物を爆破して全て無きものとしようと考えていたのだ。スワットみたいな男たちが建物内に突入。
あの2人の学生だけが何とか助かるのだが、外へ出たものの車がつかまらない。そこへ1台の車が止まり、中にはあのデブのアーロンが乗っていた。だからアーロンもあの実験の新薬注射してたから、不死身の身体で、このまま学生たちもアーロンの餌食になってしまうかも、・・・という最後。知らない俳優さんばかりで低予算だが、主人公の学生がイケメンだったので、まぁ見ては損ないです。
2016年DVD鑑賞作品・・・11映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

東京オアシス ★★

2016年02月01日 | DVD作品ーた行
女優の仕事をしている主人公が、東京の行く先々でさまざま人や古い知り合いに出会い、日々の風景や自分自身の中に人生を再び歩み出すきっかけを見つけるヒューマン・ストーリー。『かもめ食堂』『めがね』のプロジェクト・チームが、東京を舞台に小さな出会いから生まれる、ふとした触れ合いのドラマを創出。主演は、小林聡美、加瀬亮、原田知世他。小林、加瀬という『かもめ食堂』チームの流れに便乗しながら、リアルな現実を捉える視点は鋭い。監督は『マザーウォーター』の松本佳奈。
あらすじ:深夜の国道で喪服の女トウコ(小林聡美)は、走るトラックに向かって駆け出していった。その様子に気付いたナガノ(加瀬亮)は、トウコを助ける。ところ変わって、小さな映画館。眠ってしまったトウコが目覚めると、そこには唐突にトウコたちの前から消えた懐かしい知り合いのキクチ(原田知世)が立っていた。(作品資料より)

<感想>この作品は「かもめ食堂」プロジェクト・チームが制作した、東京を舞台にした作品ということになっていますが、劇場へ見に行かなくて良かった。というのもネットで調べてみると評判が悪いので、そうなんですね、初めの方の映画は良かったんですが、全部劇場で鑑賞している私にとっては、だんだんと尻すぼみみたいにつまらない作品なってきているのが残念でならない。

本作品も案の定かなり期待外れだった。とにかく主人公の小林聡美がおりなす東京での出会いの3人とのお話。最初の加瀬亮くんとの物語は、喪服を着た女優のトウコが車に飛び込んでいくという、まさかの自殺未遂女かと思ったほど。
それを助ける加瀬が、バレーの回転レシーブでくるりんと転回して起き上がるという見事なエアーバレー、それに小林聡美のエアー、アタックシーン。気になったのが台詞の話し方が、小林聡美さん下手になった?、・・・ちょっとイラつく台詞の言い方がもう演技下手としかいいようがない。

の次の映画館での原田知世さんとの会話は、やっぱり自然な演技と何気ない仕草に、原田さんの演技で救われた感じがした。この女優さんは、「しあわせのパン」でも見たが、とても癒し系の女優さん。何だか見ていてイライラが治まった。

3番目のお話は動物園です。ここでチケット売り場のバイトの面接に来た黒木華さん。大学受験5浪という、おっとりさん。面接試験もダメかもしれないとがっかりしながら、動物園を回る。すると「ツチブタ」のまえで立ち止まる。

そこへ小林聡美が現れ、「ツチブタ」のウンチクを並べる。私も動物園で見たことがあるような、忘れてしまったので調べて見た。本当に豚ではない、どちらかというと“獏”のような風体の動物である。
餌を食べる時間に見れると言うので待っていると、飼育員がきて姫路へ移したというのだ。この動物園は千葉の動物園で、東京の上野動物園ではない。タイトルの「東京オアシス」に相反してはいないのか。そんなことはスタッフは気にしていないのだろう。

初めの加瀬亮が運転するトラックで、小林聡美と海へ行き眺めるシーン。ここは東京の海なのかは分からない。確かに夜の海とか夜の高速道路を、車で走るだけでも、東京らしさは描かれているのだが。しかしながら、映画館は私にとっては、地方だがオアシスとなっている。動物園は、子供がまだ小さい頃に連れていった記憶があるけれど、人によってはオアシスなのかもしれませんね。
とりとめのない物語に、だらだらとつまらない会話のような台詞にはうんざりした。見る人を選ぶ映画になっているのかもしれませんね。私には不満がいっぱいの作品でした。それでも脇役の俳優さん、もたいまさこさんとか、常連の俳優さんが大勢出演しているので、それだけでも嬉しいですよね。

2016年DVD鑑賞作品・・・7映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

ドライブ・ファースター★★

2015年12月10日 | DVD作品ーた行
少女を救うため、ひとりの男が人身売買グループに戦いを挑むアクション。
あらすじ:警備会社に身を置くデイビッドは不審なトラックを調査中、アーニャと名乗るセルビア人少女に助けを求められ事情を聞いていると、トラックのドライバーから奇襲にあい重傷を負ってしまう。激しい攻防戦の末ドライバーを仕留めたデイビッドだったが、病院で目覚めると全てが隠ぺいされている事に気付く。しかし助けを訴えていたアーニャの事を忘れられず、真実を調べるため車を走らせていると、別のセルビア人少女を保護していた施設で人身売買活動グループの存在に行き着く。そしてデイビッドはアーニャを救うため、闇の組織との無謀な戦いに挑むのだった…。(Amazonより)
<感想>劇場未公開作品。2010年カナダ、原題は「TRANSPARENCY」監督・脚本は、ラウル・イングリス。
イラク戦争に従軍中、部隊の仲間の違法行為を告発して軍隊にいられなくなり、今は警備員となっているデイビッド。ある日、不審なトラックを調査中、書類上の手続きがされていないトラックを発見するが、トラックの中には、英語の話せない少女と、遺体となった多数の女性の姿があった。アーニャと名乗るセルビア人少女に助けを求められ事情を聞いていると、その瞬間、襲いかかって来たトラックの運転手との格闘で、デイビッドは相手を射殺するも自身も重傷を負ってしまう。
病院で目覚めたデイビッドは、自身が監禁されており、会社がヘロイン漬けにした少女に強制的に売春させる人身売買組織と関係があり、組織ぐるみで今回の事件を隠蔽しようとしていることに気づいてしまう。
しかし助けを訴えていたアーニャの事を忘れられず、真実を調べるため車を走らせていると、別のセルビア人少女を保護していた施設で人身売買活動グループの存在に行き着く。そしてデイビッドはアーニャを救うため、闇の組織との無謀な戦いに挑むのだった…。
デイビッド自身の家庭も、娘のレイプ被害で崩壊させてしまったトラウマから、人身売買組織に立ち向かうことを決意し、悪夢のような戦いに身を投じる警備員デイビッド役に、ルー・ダイヤモンド・フィリップスが演じている。その他に、デボラ・カーラ・アンガーも出ています。
ルーは、1962年生まれのフィリッピン出身なんですね。何時の間にか50歳なんですね、アクションスターとしては「ビッグヒット」を始めとする、数々のアクション映画で見せたアクションセンスは、本作でも存分に発揮されているので見応えあります。最近では悪役が増えてきたようです。
しかし、パッケージにあるようなアーニャ役の、エステラ・ウォーレンがエロい格好で、銃を持ってカーチェイスという映画ではないし、セットのチープさやアカ抜けない演出など、映画全体に漂うB級臭さは消しようがありません。
内容が前にDVDで見た、ジャイモン・フンスーとケヴィン・ベーコン出演の「パーフェクト・スナイパー」の作品、その中でも描かれているジャイモン扮する主人公の娘が薬漬けで少女売春と、人身売買が絡んでのお話と良く似ているような展開である。
だから、お世辞にも出来が良いとは言い難い作品ですが、自分の娘を守れなかった贖罪のために、たった一人の少女を救うべく、絶望的な戦いに挑む中年のオッサンの奮闘を描いている本作では、何とも心に残る作品に仕上がっていると思う。
2015年DVD鑑賞作品・・・68映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

ドア・イン・ザ・フロア ★★★

2015年12月05日 | DVD作品ーた行
現代のアメリカ文学界を代表する作家、ジョン・アーヴィングのベストセラー小説「未亡人の一年」を映画化したヒューマンドラマ。
主演には『L.A.コンフィデンシャル』でオスカー女優の仲間入りを果たしたキム・ベイシンガーと、何度もオスカーにノミネートされたが、やっと「クレイジー・ハート」でアカデミー賞主演男優賞をゲットしたジェフ・ブリッジスが、悩める夫婦を渾身の演技で見せる。
監督と脚本を手がけたトッド・ウィリアムズは、本作が初監督作品にもかかわらず、原作者も納得させる情緒豊かな作品に仕上げている。
あらすじ:著名な児童文学作家テッドと妻のマリアンは、愛くるしい一人娘ルースとともに、申し分の無い裕福な生活を送っていた。だが、一見幸せに満ちたこの夫婦は、海辺の自宅と町なかの書室を一日おきで寝泊りするという奇妙な別居生活を始める。
夏が始まる頃、テッドはある目的を遂げるために、作家志望の高校生エディを住み込みの助手として雇う。悲しみのベールを纏い幼い娘を抱きしめることすらためらう妻と、浮気に明け暮れなかなか創作活動にとりかからない夫。針一本落としても崩れてしまいそうな微妙なバランスの家族に、エディは急速に惹かれていく。そんなある夜、テッドは夫婦のある秘められた出来事をエディに語り始めた…。(作品資料より)

<感想>若い男と初めて浮気を体験中の妻、その妻の行動を容認しながら他の女性との情事を愉しむ夫。ふしだらな二人だが、心の底に癒されない「喪失感」が横たわっている。テッドと妻マリアンは、ふたりの息子を事故で失った痛ましい過去がある。
一番理解し、愛しているのに、傷つけ合ってしまう夫婦...。その後遺症からの脱落感、鬱病てきなマリアン~母親としての意欲をなくし、心の底に寂しさ・哀しさを凍結させたまま、夫との夫婦生活に終止符を打つ機会を考えていたようです。

この難しい心理ドラマをキム・ベイシンガーは見事に演じきっていて、それに、お年とは思えないくらいの裸体をベットシーンで御披露!!(笑)これは熟女を披露して最高でしょう。
同時に、夫のテッドですが、彼は自分の思うまま生きています。若い女性を絵のモデルに誘い、そのモデルの女と情事を繰り返しているテッド、でも事故で亡くした息子二人を愛し、彼もその後遺症から抜け出せない二人。
そして娘の、ルースへの愛も、いつも気にかけて父親としての役目も、画面から痛いほど伝わってきます。テッドを演じたジェフ・ブリッジス、・・・・さすが円熟した演技で素晴らしく、おじさんになったな~ぁと中年の貫禄がでていましたね。
哀しい話なのに、笑えるシーンが結構用意されていて、テッドと有閑マダム(絵のモデルになった愛人のヴォーン)とのエピソードなんか、特にコメディタッチで笑わせてくれます。
何故だかテッドに関するエピソードの多くは、全てコメディで演じているように感じられました。

16歳のエディの登場は、彼らの息子たちへの想いを甦らせ、それを乗り越えるきっかけになっていると思いますね。青年は、大人へと成長していくが、彼の訪れで家族は分解・崩壊しますが、...ま~ぁそれは、マリアンの心の罪悪感とでも云うのか、一人になって自分を見つめ直して、自立した女性として生きていく道を選んだのだと思います。
テッドが描いた絵本が、この映画のタイトルとなっているんですね。床の上にドアがあり、そのドアの向こうには得体の知れない「怪物」がいるのだろうか?、・・・そして、このドアが象徴的にラストに現れ、切なく、・・・そして、恐れと哀しみの闇を実感させるような、そんな映像の表現の仕方。夫婦の別れを描いた物語でなのですが、 意味深であり、また夫婦でお互い協力し合ってこれからの生涯を乗り切る話ではないので、まだまだ、2人とも年齢を重ねても男と女なんですものね、好きなように生きられるっていいですね、羨ましいです。
2015年DVD鑑賞作品・・・66映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

トラウマ ★★★

2015年11月30日 | DVD作品ーた行
「メメント」「マシニスト」に続きサンダンスからまたもや誕生した、心的外傷ショッキング・スリラー!幻覚と暴力が観る者の感覚を狂わせる!「ブリジット・ジョーンズの日記」、「英国王のスピーチ」、「モネ・ゲーム」など、女性に絶大な人気のコリン・ファース主演によるサスペンス・スリラー。「アメリカン・ビューティ」の美少女ミーナ・スヴァーリも出演!、その他ナオミ・ハリス、ケネス・クラナム 監督マーク・エヴァンス
あらすじ:ベンは交通事故を起こし昏睡状態から目覚めるが、そこで妻を失ったことを知る。立ち直るために新しい生活をスタートさせるベン。しかし身の回りで不可解な出来事が起こり、霊能者には「妻はまだ生きている」と告げられる。事件の真相を探ることにしたベンだが…。(作品資料より)

<感想>2006年公開の作品で、コリン・ファース主演によるサスペンス・スリラー。交通事故により昏睡状態だった主人公が意識を取り戻した時には、すでに一緒に乗っていた妻は亡くなっていました。 ベンが病院で眠り続けている間に妻の葬儀は、妻の妹によりとり行われ夫はそれをビデオで見せられます。
ここで、なんか変だと思いませんか?、怪しい雰囲気が漂いますよね。妻の幻影を見たり一緒に写っている写真が、燃やされていたりいかにも何かがあるという見せ方をしています。
彼の妄想なのか妻の幽霊が出現しているのかどんな方向に行っても、これは何となく結末が暗示できるようなラストになるんじゃないかと不安になります。結局全て彼の妄想だったのか?、交通事故は本当に起こったようで、頭を打っているようですね。
いきなり霊媒師のおばさんが、エリッサは死んでいないと言い出したり、何で奥さんの名前まで解るのか、誰かの策略なのか、そして人気スターの殺人事件、ストーカー事件が絡んできます。

親切に声をかけてくる家主のシャーロットや、姿の映らないカウンセラーも、その存在自体が空想のものなのか疑いだしたりきりがありませんから(苦笑)。
この主人公ベンがどんな人間なのか、二重人格者か?、わからなくなる。またこの主人公は、精神的に幼い頃のトラウマが有る様で、叔母さん(シャーロットという名前)に育てられ、いつも寝る前に「シャ-ロットの贈り物」という本を読んで貰い、小さいころから蟻をペットに飼っていたという。
それが大人になっても趣味で飼ってる蟻。子供の頃に飼ったような瓶詰めの蟻じゃなく、本格的に女王蟻までいるような大きな箱に、アリセットとして飼ってるわけで、もう~私も大っ嫌いですが、蟻や蜘蛛の嫌いな人にはゾッとする場面が結構多いですね。
所々に挟まれる過去の映像、事故以前の記憶がたしかではなく混乱してて(奥さんと喧嘩して車の外へ奥さんを置いてけぼりする)、ずっと不機嫌で無愛想なコリン・ファースの表情に、見ているこっちも不機嫌になってきて、なんか観ていて疲れてきます(笑)。
後半、奥さんは生きている事が分かり、有名歌手の殺人事件の嫌疑をかけられますが、まさか、えっ、その彼女をベンがストーカーしてたらしいですよ。
嫌な過去を思い込むことで、事実と違う事が記憶となるってのはトラウマから逃げるいい方法らしいのですが、しかしラストの映像を見て、予想的中でしたね。

アパートの管理人シャーロットの口の中へタランチェラを押し込む所、これも妄想かと思いましたが、意外や本当だったのですね(爆笑)。アパートは、昔病院だったらしく、それを改装中でその一室を主人公は交通事故の後、借りている訳でそのアパートの地下には、いまでも霊安室がありそこへ、シャーロットの遺体が!、彼のペットの蟻の大群がゾロゾロ、ワサワサと・・・・、蜘蛛が口に入ってうわ~っ気持ち悪い!。蟻まみれの口から蜘蛛が這い出てきて、もう~最悪の映像です。
やはりこれは、ベンの妄想だけではなく、シャーロットを地下で殺してしまったと思われます。実際には殺人は無かったのか??、皆目見当も付かないラストでした。
2015年DVD鑑賞作品・・・65映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
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