パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

愛と誠   ★★★

2012年06月30日 | アクション映画ーア行
「ヤッターマン」「十三人の刺客」の三池崇史監督が、過去にもドラマ化され人気を博した梶原一騎・ながやす巧原作によるコミックを、歌や踊りを交えて青春の熱い叫びを表現し映画化。「悪人」の妻夫木聡が復讐に燃えながらも実は優しい心を持つ不良少年の誠を、NHK大河ドラマ『平清盛』の武井咲が誠に惜しみなく愛情を注ぐ清廉潔白で汚れや苦労を知らないお嬢様・愛を演じる。「スワロウテイル」「ハルフウェイ」の小林武史が音楽を担当し、数々の名曲に独自アレンジを加えている。「鴨川ホルモー」などに出演、ロッテ『Fit’s』CMの振付で知られるダンサーのパパイヤ鈴木が振付を担当。脚本は「花より男子 ファイナル」の宅間孝行。
あらすじ:富豪のひとり娘で天使のように純真無垢なお嬢様・早乙女愛(武井咲)は、復讐を誓い単身上京した、額に一文字の傷がある不良の誠(妻夫木聡)の鋭い眼差しを一目見たときから恋に落ちる。身の上も性格も何もかも違う二人。境遇の違いをまざまざと感じさせるような出来事や命を賭して彼女を愛するという岩清水(斎藤工)の存在もあるが、愛は決して一途な心を曲げない。己の拳以外誰も信じない頑なな誠に、全身全霊をかけて愛する愛の心は通じるのか?(作品資料より)

<感想>70年代に一世を風靡した梶原一騎原作による大ヒット恋愛劇画を、鬼才三池崇史監督が完全映画化。まさかミュージカル仕立てとは思わなかった。「ウェストサイド物語」調の、いやインド映画ふう、ごった煮感覚なのである。いやいやまいった、妻夫木が学ラン着ての高校生役で歌う「激しい恋」、それにあのお嬢様役の武井咲もセーラー服姿で「あの素晴しい愛をもう一度」を歌いあげる。

著名俳優たちのカラオケ合戦の様相は、まるで高校生の学園祭のノリで、伊原剛志46歳が高校生役で「狼少年ケン」を、歌うあたりなんぞではブハッとのけぞってしまった。
だいたい31歳の夫っ木~が、ぬけぬけと高校生役を演じるだけでも、この映画は全編冗談だろって感じ。笑いと臭さ、レトロ感がワンセットの脚本が素晴らしい。「花より男子 ファイナル」の宅間孝行さんの世界と三池節の演出が、コテコテに反応しあって攻めまくる。

手負いの狼のような超不良と筋金入りの名家に生まれ育ったお嬢様。決して交わるはずのなかった2人の“運命の恋”を描き出す。純愛のためなら命も捧げる若者たちの壮絶な青春ストーリーでありながら、出来上がったのはラブ、アクション。
歌に踊りと何でも有りの仰天ムービー。硬派だけど笑えて、ハードなのにポップという摩訶不思議な世界観の中で、主演の妻夫木聡&武井咲をはじめとする豪華キャストが、他では見せない輝きを放つのはまさに「三池マジック」の極致。
原作ファンも平成生まれも、まとめてガッチリ楽しませてくれる、破天荒なパワーに満ちているエンターテインメントだ。

オープニングから中盤にかけての、歌って踊ってと、ボケてつっ込んでと、何でも有りな怒涛の展開には度肝を抜かれた。一途なお嬢様を演じる武井咲と、メガネの優等生キャラを演じる斎藤工の、純粋すぎるゆえに巻き起こす騒動には笑いっぱなしだった。それに「空に太陽があるかぎり」を熱唱するのには呆れた。

中でもガラの悪いスケバン役、ガムコを演じる安藤サクラには、まるで「貞子」だろう、それはと感じるばかりの演技。だが誠に惚れる一途な面も見せ「また逢う日まで」を歌いあげるのには、誰よりも一番上手い!・・・唖然。
愛の両親役の市村正親さんと一青さんの二人の歌は、さすがに聴き惚れた。それにラストにミュージカルではなく、誠の母親が出現。アル中のどうしようもない母親、客と喧嘩して警察の留置所に入り、出てくると列車に飛び込んで死ぬというのだ。とんでもない母親、それでも誠にはたった一人の血の通った肉親である。列車が直進して来る線路で、二人が間一髪で助かるシーンに感動した。
これだけ遊んでくれると突っ込む隙もなく脱帽である。恐れ入りましたのキャスト陣
「愛」にも「誠」にも「絆」にもソッポ向く作りがいっそう痛快だと思った。
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ハングリー・ラビット ★★★

2012年06月27日 | アクション映画ーハ行
妻を暴行された高校教師が、謎の男から復讐の代行の提案を受けてしまったことから追い詰められるサスペンス・アクション。「キック・アス」「ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記」のニコラス・ケイジが激しいアクションシーンを繰り広げ、苦悩しつつ見えぬ敵と戦う男を演じる。
ほか、TVシリーズ『MAD MEN マッドメン』のジャニュアリー・ジョーンズ、「28週後...」のハロルド・ペリノー、「ハート・ロッカー」のガイ・ピアースらが出演。監督は「バンク・ジョブ」「世界最速のインディアン」「13デイズ」などを手がけたロジャー・ドナルドソン。撮影監督は、「スター・ウォーズ」エピソード1~3のデヴィッド・タッターサル。

あらすじ:高校教師のウィル(ニコラス・ケイジ)は音楽家の妻ローラ(ジャニュアリー・ジョーンズ)とともにつつがなく暮らしていたが、ある日、ローラが帰宅途中に暴行されるという事件が起こる。ローラが運ばれた病院で、ウィルは見知らぬ男(ガイ・ピアース)から、ウィルの代わりに犯人を殺し復讐することを提案される。
妻を傷つけられやり場のない怒りでいっぱいだったウィルは、その提案を飲んでしまう。それから半年後、その代償として今度はウィル自身が誰かの代わりとして殺人をするよう迫られる。ウィルは拒否するものの、男の仕掛けた罠により殺人犯として指名手配される。ウィルは警察に追われながら、執拗に伸びてくる男の魔の手と戦う――。(作品資料より)

<感想>ニコラス・ケイジ扮するごく普通の男が巻き込まれた代理殺人の闇を、スリリングに見せるサスペンス映画。今回のニコちゃんはアクションはひたすら逃げるという、最近中年太りぎみなニコちゃんが交通量の激しい高速道路を、車スレスレで横切り、スピンするトラックを背中に受けてハラハラドキドキ。街中のあらゆるところを走り抜ける主人公の姿が切迫感を与えます。
妻を暴行した犯人はレイプ常習犯だった。やり場のない怒りにうち震える高校教師の役にニコラス・ケイジが演じて、そんな彼にサイモンという名乗る男、スキンヘッドのガイ・ピアースが近づき「簡単な仕事と引き換えに犯人を殺してやろう」と提案される。この話に乗り、犯人を殺してもらったニコちゃんは、半年後に逆にサイモンから殺しの仕事を依頼されるという物語。

サイモンに頼まれた殺しの対象者に接触。その男は幼児愛好者で変態だから殺せと言われ、迷っているうちに自分の車がパンクされてバスで通勤することに。そして言われたバス停で降り、その変態男の後を付けたニコちゃんは、もみあううちに彼が高速道路に転落して死んでしまう。
ところが、実はその対象者は変態男どころか、罪のない新聞記者だったのだ。その時の様子を、監視カメラに映っていたことから、ニコちゃんは殺人容疑で逮捕されるのです。ニコちゃんの暴行された奥さん役には、「アンノウン」ジャニュアリー・ジョーンズが扮して無事病院を退院し、今度こんな目に遭わないためにも、拳銃を購入して射撃に没頭します。
ニコちゃんの仮装パーティにて、こっちの方が変態みたいだ。
警察署を逃げ出したニコちゃんは、依頼された対象者が新聞記者で、実はこの連鎖的殺人の暴露記事をニュースにしようとしていたらしいのだ。邦題の「ハングリー・ラビット」がこの作品内で殺しの代償報復の了承を意味する言葉で、原題の「シーキング・ジャスティス」=正義を探してではつまんないですよね。
法の裁きを逃れた犯罪者たちに制裁を加える秘密の組織とは、その殺人の連鎖チェーンのボス的存在にガイ・ピアースが演じており、執拗にニコちゃんを利用しようとする。しかし「空腹のウサギは飛ぶ」という暗号めいた言葉を耳にするたびに、事態は悪化の道をたどる。いったい誰が敵で、誰が味方なのか、それすらも定かではなくなり次第に追いつめられていくニコちゃん。

しかし良く考えれば、道徳的に代理殺人が成功するとは限らないし、警察が真剣に取り合ってくれないので、自警団みたいに自分たちで始末するという危ない仕事。それでも、中盤でニコちゃんの家の冷蔵庫に貼ってあるマグネットの位置が、並び替えていたりするところなんて、嫌がらせも男としては地味ですよね。
そしてサイモンの策略で殺人の罪まで着せられ、やっとニコちゃんが正体の見えない敵に戦いを挑むことになる。それがなかなか全貌が見えず、身近なあの人や目の前のこの人も実は組織の人間かも、という薄気味の悪さがじわじわと勘繰ってきて…やっぱり首謀者のサイモンをやっつけなければと。
クライマックスで、廃墟のようなショッピング・モールでの決闘シーン。最後には必ずニコちゃんが勝ち残ると思って見ていた。それにしても奥さんの拳銃射撃の上手い事。ニコちゃんが新聞記者の家でDVDを見つけてそれを新聞社に届けるのだが、受け取った新聞社の男も、帰り際に「ハングリー・ラビット」と合い言葉のように答えるのには、もう誰を信じたらいいのか分からなくなる。最後までじらしておいて、そりゃないだろうと思ってしまった。
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アメイジング・スパイダーマン  ★★★★

2012年06月25日 | アクション映画ーア行
アメコミから生まれた「スパイダーマン」シリーズの新章となる第1弾。主人公ピーター・パーカーの知られざるもうひとつの一面が3D映像で語られる。監督は「(500)日のサマー」のマーク・ウェブ。出演は「アイム・ヒア」のアンドリュー・ガーフィールド、「ヘルプ 心がつなぐストーリー」のエマ・ストーン、「ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ」のリース・イーヴァンズ、「ラブ・ソングができるまで」のキャンベル・スコット。

あらすじ:13年前に父リチャード(キャンベル・スコット)と母メアリー(エンベス・デイヴィッツ)が失踪して以来、伯父夫婦であるベン(マーティン・シーン)とメイ(サリー・フィールド)に育てられてきた高校生のピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)。彼は、ニューヨーク市警警部キャプテン・ステイシー(デニス・リアリー)の娘で、同級生のグウェン・ステイシー(エマ・ストーン)を密かに慕っていた。
そんなある日、ピーターは自宅で父親の残していった鞄を見つける。中には、父の親友であった生物学者カート・コナーズ博士(リース・イーヴァンズ)と父の関わりを記したメモが入っていた。
父のことを知ろうと、ピーターはオズコープ社で遺伝子を研究するコナーズ博士を訪ねるが、そこで遺伝子操作の実験中の蜘蛛に噛まれてしまう。その翌日、ピーターの体内で大きな異変が起こり始める……。(作品資料より)

 注意:ネタバレありです、これからご覧になる方はご注意下さい。


<感想>23日先行上映にて鑑賞。世界中が待ちわびた「スパイダーマン」、何と言っても注目はシリーズ初となる3D映像。でもその映像美は後半に集中して、NYの街をスイングするスパイダーマンの視点で捉えた映像や、超高層ビルからダイブする躍動感溢れるピーターのスリリングなシーンには、自分が空を飛んでいるような感覚が味わえます。
主人公のピーター・パーカー役には、高校生役も違和感なく若手のアンドリュー・ガーフィールド。アクションに果敢に挑み、ヒーローの宿命を背負ったナイーブな青年の苦悩を、表情豊かに演じている。
科学の分野に強い興味を抱き、学校ではトップクラスの秀才だが、あまり目立たない存在。スケボーとカメラが趣味。コナーズ博士の研究所で、ピーターは特殊な蜘蛛に噛まれたことによって、驚異的な身体能力が宿り、壁や天井を自在に動き回れるようになり、危険を察知できる能力まで備わる。原作の設定どおり、本作では彼の開発による両手首の装置からウェブ・シューターで糸を放出、腕時計をパーツの一部に流用している。

蜘蛛に噛まれた直後、地下鉄で酔った客に絡まれたピーターは、驚異的な身軽さで彼らを叩きのめすのだ。食欲は無尽蔵に増大、学校では乱暴者のフラッシュにバスケ勝負を挑み、圧勝する。そんな折ベン伯父さんが銃を持った強盗に襲われ命を落とす。伯父を殺したのは手首に星型の刺青を入れた男。伯父の死に責任を感じたピーターは、犯人を探しに危険なエリアへと。

持ち前の強い正義感も相まって、街の悪を懲らしめるため、スパイダーマンとしてNYの自警活動に乗り出す。だが、スパイダーマンを街の平穏を乱す者とみなす警察に追われることになる。ピーターが夜なべをして、自分の着るタイツスーツをミシンで縫っているのには、「キャットウーマン」を思い出したよ。

また頼れるパートナーとしてピーターの力になるヒロインのグウェン役には、エマ・ストーンが、私生活でも恋人同士と噂される2人のコンビネーションは完璧。グウェンに好意を抱き、彼女の家へと、彼女の父親である警官のステイシーが、スパイダーマンを無法者と断じるのに反論する娘のグウェン。父親も大トカゲの鋭い爪で胸をザクっと切られ、初めてその時スパイダーマンの存在を評価するのだ。
そんな時、ピーターはトカゲ再生能力を医療に応用する、研究を進めるコナーズ博士に頭脳をかわれて協力する。父親のノートを基に研究に必要な数式を解き明かし、ネズミの足の再生に成功する。だが、その後事態は急展開。人体実験を強いるオズコープ社に反対して解雇されたコナーズは、トカゲの遺伝子を自分に移植し、右腕を再生するも、誤算が生じて怪物リザードに変身してしまう。

リザードの武器は鋭い爪と車をも容易に投げ飛ばすパワー。体は爬虫類の大トカゲ、動きはスピーディで天井に張りついたまま高速で移動する。全身に銃弾を浴びせられても、撃たれた箇所がたちどころに治癒するため、拳銃なんて効果無し。切れた尻尾もすぐに生え変わり攻撃に転じる。
コナーズ博士は正気を失くし、弱者を救うという彼の信念が間違った方向へ暴走。オオトカゲに変身したコナーズ博士、小さなトカゲもたくさん下水道から出てきておぞましい。下水道に残されたカメラから、スパイダーマンがピーターだと知ったリザードは、彼のいる学校をも急襲!生徒たちが大トカゲの出現に逃げ惑う。
リザードの狙いが細菌テロだと突き止めたピーターは、解毒剤を手に入れるようグウェンに頼み、スパイダーマンとなって彼の暴走を止めようとするのだが、銃も効かないリザードに、警察は防戦一方でらちがあかない。
コナーズは細菌を警察官やスワットに噴射、人間がトカゲに変身する。その解毒剤が間に合うのか、スパイダーマンは警官に脚を撃たれ、そこへ蜘蛛の巣を噴射、負傷しながらもリザード(大トカゲ)と戦う姿は、まさにヒーロー。コナーズ役のリス・エバンスの怪演に、サム・ライミ版に出ていた怪物たちを思い出してしまった。
スパイダーマン危し、NY市民で建築業の人達がクレーンを動かして、ピーターのジャンプ&スイングを手助けするシーンも見逃せませんね。
このシーンでは背景のマンハッタンとの距離感が3Dでリアルな映像となり、まさに目の前に飛び出してくる感じ!・・・爆発時の炎や、倒壊するビルもド迫力で襲いかかる迫力がハンパない。3D効果大いに楽しみましたよ。
監督は「(500)日のサマー」のマーク・ウエブ。スパイダーマンが、車泥棒には「そんな泥棒だと分かる格好でやるなんて」とからかい、リザードとの戦闘中も「警察が逮捕に来たよ、悪いトカゲだから」などと挑発する。コミカルな要素を散りばめながら、ハード・アクションのようなドラマを演出。
サム・ライミ版では描かれなかった、ピーターと父親のエピソードを盛り込み、エンドロール中に続編への布石となるシーンが用意されているので、本編終了後も席を立たないように。
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GIRL/ガール  ★★★

2012年06月24日 | か行の映画
30歳を目前に控え焦りを募らせたり、扱いづらい年下の男性部下を最近持ったり、突然新入社員に恋をしたり、あるいはシングルマザーになり仕事に復帰したりと、それぞれに境遇は違うものの自分らしく生きようと懸命にがんばっている30代前後の女性4人の姿を描く。2006年に刊行されて以来女性たちの共感を集め、発行部数30万部を超えた奥田英朗のベストセラー短編集『ガール』を、「60歳のラブレター」「神様のカルテ」の深川栄洋監督が映画化。「うさぎドロップ」の香里奈、「モテキ」の麻生久美子、「死刑台のエレベーター」の吉瀬美智子、「大奥」の板谷由夏が、“ガール”“女子”とは言いづらくなってくる年代の等身大の女性を演じる。

あらすじ:由紀子(香里奈)・聖子(麻生久美子)・容子(吉瀬美智子)・孝子(板谷由夏)の4人は、仕事も境遇も違うけれども気の合う友達同士。それぞれ、女として生きることに悩みを抱えていた。大手広告代理店に勤める由紀子は、30歳を目前にして焦りを募らせていた。若い恰好が年相応ではないと指摘されたこと、大学時代の友人・蒼太(向井理)とのトキメキのない恋愛、念願の女子イベント企画をめぐってのクライアントとの対立が相次ぎ、いつまでも“ガール”ではいられないのか……と、自分を見失う。
大手不動産会社に勤める34歳の聖子は管理職に抜擢されたものの、新しく部下になった今井(要潤)は自分より年上の男性で、事あるごとに露わになる今井の男性優位の考え方についに怒りを爆発させてしまう。
一方家庭では、夫の博樹(上地雄輔)よりも稼ぎもキャリアも上で、子どもがほしいという本音を言えずにいた。
老舗文具メーカーに勤める34歳の容子は、恋にも無縁のずぼらな生活を送っていたが、ある日、ひと回り年の違う新入社員・慎太郎(林遣都)の教育係を任される。あっという間に女子たちから人気を集める慎太郎に容子もまた惹かれていくが、自分の気持ちを抑え込もうとする。そんな中、実家に帰ると妹の結婚が決まっており、両親には気を遣われる始末。素直になれず、悶々とする日々。
孝子(板谷由夏)は離婚を経て、6歳の息子を抱えながら3年ぶりに営業職に復帰した。仕事でシングルマザーを言い訳にしないよう頑張り、息子のために父親代わりに鉄棒やキャッチボールを教えられるよう練習にも励み、シッターの帰る時間に間に合うよう急いで帰宅するという息つく暇もない毎日。しかし職場では妙に気を遣われ、息子は母の姿に違和感を抱いていた。孝子は仕事も家庭も大事にしたいのに空回りしていることに、虚しさを覚える。もう“ガール”ではないのかもしれない。それでも彼女たちは懸命に女として人生と向き合う。(作品資料より)

<感想>これまであまり描かれることのなかった現代を生きるアラサー女性の本音を、それぞれの悩みや考えなど、笑いあり涙ありでつまびらかにした作品。登場するのは、仕事も性格もバラバラな仲良し4人組。もう「女の子」ではない妙齢の女性たちを襲うさまざまな悩みとは、「女って大変・・・」と同情を禁じえない。
もう少女ではないけれど、オバサンには程遠い。って30歳で小母さんなんて呼ばれたくない。最も女として輝く時期こそ悩みは絶えないようで、同性からも支持される「イイ女」と見られたい願望はありますよね。
そこで登場するのが、女の幸せって一体なに?・・・GIRLたちのお悩みとは
香里奈演じる由紀子の場合=ずっとラヴリーな洋服が着たい、恋人がロマンチックじゃない。女の子はいつまでもお姫様がモットーだけど、ピンクの花柄やリボンがそろそろイタいお年頃なのに、いつもそんな派手派手ぶりっこ服着て満足しているのは幼稚な証拠。30になったら結婚も考えなければ、結婚すれば子供が出来ていつまでもそんな洋服着てられない。そんな彼女の彼氏には、向井理が演じてこれまたすっきり爽やか系の男子。由紀子の誕生日に、いつものラーメン屋でプレゼントは圧力鍋。これに納得がいかなくて怒る由紀子。

仕事で、デパートでの洋服のファンションショーをする企画をすることになり、お局様の壇れいさんが、これまたド派手なファッションで、若作りっていうか場違いな感じの飛んでもお局様。でも由紀子の味方で、その企画に反対する若いのにそれこそオバサン服で頭の中も化石のような加藤ローサが、最後には派手メイクで着飾ってショーに出てくれる。

麻生久美子の聖子の場合=管理職に抜擢されるも、男尊女卑の年上部下の要潤にコケにされ、毎日いびられ爆発寸前。自分より収入もキャリアも低い夫の上地雄輔は、家事全般をこなし子供が欲しいのに、何も言わない素敵な旦那様。
これ一番いう仕事に着て行く白いスーツに黒のブラウス、女は洋服で気分がアップするからね。仕事にしても女を舐めるなと言わんばかりに、コケにした要潤を痛めつけるシーンは好きです。

吉瀬美智子の容子の場合=会社では腰に手を当てて栄養ドリンク一気飲み。お洒落も恋もめんどくさい。そんな時に、一回りも年下のイケメン新入社員に一目ぼれ。彼とのラブラブな未来の妄想が止まらない。だが、親友社員の彼は、職場では女子社員が引く手あまたの取り合い争奪戦。珍しく奥手の女史を演じている吉瀬美智子の深酒姿が見られます。

坂谷由夏の孝子の場合=仕事と子育ての両立ってキツイ・・・でも息子の父親役もこなしたい。離婚を経て3年ぶりに営業職に復帰。息子のために、仕事の合間にキャッチボールや鉄棒の逆上がりを練習。頑張りすぎて空回りに、周囲や息子から気を遣われ、シングルマザーは社会的弱者なの?・・・って、そんなことない。もう少し気を緩めてのんびりといかないと、自分が病気になってしまう。それでは息子にも心配かけるしで、努力が報われないよ。
30歳って年齢は大人の女って感じがするんだけど、まだまだ結婚も自立もしてないそんな女性が多い今、この映画ってもの凄く微妙に厳しく描いていると思う。私は、23歳で結婚、24歳で長女を出産したので、30歳の年代は子育てと家事全般、それに自営業だったので、仕事もこなしてそれは毎日戦争のような気分でした。
今思えば、あの30歳のころはこの映画の女性たちのように輝いていたかなぁ~なんて、でも、その人によって生き方あるから一概には言えませんよね。
由紀子の場合は、いつまでもぶりっこ可愛子ちゃんでいたい。そんな願望が洋服にも行動にも出ている。普通30代は、結婚して子育てなんだけれども、現代では結婚しない女史もいるわけで、そんな女性は自分の好きなようにぶりっこ洋服でも着て、自分さえよければいいというような、傍目の冷たい視線さえ気にならなければいいのじゃないかしら。そのうち分かる時が来るからね。
麻生久美子が演じている聖子の場合は、結婚していても、夫よりも高収入で管理職について、仕事中心の生活をしている彼女。子供を産む年齢という制限もあるので、夫とよく話し合って子供はいらない夫婦生活を送ってもいいのじゃないかと思った。それに、旦那さん家事全般こなして、聖子の仕事を理解しているようだし、子供がいない夫婦で仲良く暮らしているご夫婦が今多いですよね。
それに年齢が40歳近くなっても、一回り年下の彼だってお互いに好きで理解しあえれば結婚も成り立つと思うし。30歳になったんだから自立して、女としてもキャリアウーマンになってと、あまり目くじら立てて、張り切りすぎないように。
最後に、4人の女友達がピクニックへと、おしゃべりして美味しい物食べて発散する彼女たち、みんな自分の生きる道をしっかり地に足をつけて生きていける、後で「こんなはずじゃなかった」と思っても、女はすぐに割り切って次のステップを突き進んで行く、その時泣いても引きずらない、結構女は強いんですから。
2012年劇場鑑賞作品・・・58  映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

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臨場 劇場版    ★★★

2012年06月23日 | アクション映画ーラ行
社会派ミステリ作家・横山秀夫の人気シリーズを原作に、鋭い眼力と執念で事件の真相に迫る検視官・倉石義男の活躍を描くTVドラマの劇場版。監督は「探偵はBARにいる」の橋本一.出演は「犬とあなたの物語 いぬのえいが」の内野聖陽、「BECK」の松下由樹、「ハードロマンチッカー」の渡辺大、「それでも花は咲いていく」の平山浩行、「脇役物語」の益岡徹。

あらすじ:都内で無差別通り魔事件が発生。だが実行犯は被害者遺族たちの願いも虚しく、心神喪失が認められ、刑法第39条により無罪となってしまう。その2年後、事件を無罪へ導いた弁護士と精神鑑定を行った医師が相次いで殺害される。
警視庁と神奈川県警の合同捜査本部が立ち上がり、2年前の通り魔事件の遺族に疑いの目が向けられた。
だが、検視官の倉石義男(内野聖陽)は死亡推定時刻に疑問を抱き、犯人が別にいると考える。果たして彼が追った先にある真相とは……。(作品資料より)

<感想>22日に仙台でプレミア舞台挨拶付きでの上映があり、チケットをゲットしました。満員御礼で、19:00からなのに、10分遅れで主役の内野聖陽と橋本一監督が姿を見せました。私には「Jin 仁」の坂本龍馬役の内野さんのイメージがだぶり、ワイルドな故松田優作を思わせる風貌でした。
テレビ版は未見ですが、映画版はお話がてんこ盛り状態で、始めにバスジャックが車内で二人を殺し、出てきてまたもや暴れてベビーカーの母親を殺し、赤ん坊を狙おうとする犯人に若い女性が「やめて」という悲痛な叫びとともに、その女性を何度も何度もナイフで刺す犯人の憎しみのような、無差別殺人鬼ともいうべき殺し方に呆気にとられてしまいました。

その裁判も非条理で、その犯人が心神喪失の精神異常者である限り罪に問われない、無実で精神病院送りだということ。殺された娘の母親の感情が身につまされ、これには私も憤りを覚え、いくら心神喪失の精神異常者でもそんな殺人鬼を世の中にまた放りだしたら、同じ事をまた繰り返し、殺人に快感を覚えているような精神異常者なんて、死刑にしてもいいのではないかと思います。

物語は、2年後にその殺人鬼を弁護した弁護士と、精神開医の二人が殺され、警視庁捜査一課は、通り魔事件の遺族による復讐と決めつけるが、遺体の衣類の不自然なシミに気づいた倉石は、犯人は別人だとにらむ。その犯人が同一人物だと検視官の倉石が断言した事から、警察や検察側が余計なことを言うなとばかりに攻め立てます。
検視官とは刑事訴訟に基づき、変死の疑いのある遺体を調査する司法警察員のこと。主人公の倉石は、過去に無差別殺人事件で、妻を亡くしていて、部屋の中はお花でいっぱい。それに金魚鉢がある。

検視の腕は一級品。必ず検視する前に、遺体に手を合わせて仏を弔う仕草には感動します。遺体には死亡推定時刻を狂わす細工が、ズボンのお茶の沁み。それに遺体の切り傷の大動脈へ到達する手際良さ、そして、検死官の倉石が単独で事件を調べ始め、医学に詳しい人間が怪しいと推理。自分の恩師でもある安永(長塚京三)に狙いを定めます。それは、遺体解剖した後の、遺体を縫った形跡で分かったのですね。

それと、息子が無実の罪で捕えられ、刑務所内で自殺した息子の父親に、平田満さんが、無念を晴らすべく息子を死に追いやった警部の段田さんを追いつめる。
内野さんが、冒頭で土砂降りの中、道路の真ん中に倒れ込み苦しみ出すシーン。テレビ版を見てないので分かりませんが、何らかの病気で余命幾ばくかの状態だったのでは。それに、ラストの教会で心神喪失者である殺人鬼の柄本佑さんが、狂ったように安永を刺し殺し、そこにいた倉石までも刺すという惨劇がある。こう言ったことが繰り返し起こらないように、警察も精神病院も安易に犯人を野放しにしてはいけないと思う。
ラストが意味深でしたね。果たして倉石は生きているのだろうか?・・・そんな終わり方でした。面白いとか痛快だとかそういう映画ではないので、遺体のリアルな特殊メイクの、刺し傷や、死斑が結構丁寧に描かれ、検視場面が本当のような錯覚を覚えるようで、恐ろしくなります。映画を見た後は食事なんて出来ませんね。
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裏切りのサーカス ★★★

2012年06月20日 | アクション映画ーア行
ジョン・ル・カレの小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を、「ぼくのエリ 200歳の少女」のトーマス・アルフレッドソン監督が映画化。英国諜報組織に潜むソ連の二重スパイを捜し出すために、引退生活から呼び戻されたベテランスパイの姿を描く。出演は「赤ずきん」のゲイリー・オールドマン、「英国王のスピーチ」のコリン・ファース。
他にコリン・ファース、ジョン・ハート、シアラン・ハインズ、トビー・ジョーンズ、トム・ハーディーら実力派が共演。

あらすじ:東西冷戦時代。英国諜報部「サーカス」のリーダー、コントロール(ハート)は、サーカス幹部の中にソ連のニ重スパイ“もぐら”がいるという情報をつかみ、その正体を情報提供者から聞き出すために、工作員ジムをブタペストに送り込むが作戦は失敗。
コントロールは長年の右腕諜報員スマイリー(オールドマン)を連れてサーカスを去った後、謎の死を遂げた。愛妻にも去られたスマイリーは、突然次官に呼びだされ、コントロールの後を継いだ4人の幹部。
パーシー(ジョーンズ)、ビル(ファース)、ロイ(ハインズ)、トビーの中から“もぐら”を突き止める極秘指令を受ける。部下のピーターらと隠密に行動を開始するスマイリー。
そんな彼の元に、東側に寝返ったと思われていたリッキー(ハーディー)が助けを求めてくる。彼はイスタンブールで出会った東側の通商使節団員イリーナと恋に落ち、亡命を望む彼女から“もぐら”の名を聞きだす旨をサーカスに電信した後、イリーナを連行されてしまったという。その証拠はすでに紛失していた。(作品資料より)

<感想>映画のスパイといえば、ジェームズ・ボンドやイーサン・ハントのイメージが強いが、リアルなスパイ像はどんなものなのか?・・・スパイ小説の重鎮、ジョン・ル・カレの名作を映画化した本作は、男たちの生々しい攻防がスリリングに展開していく。
舞台は東西冷戦が続く70年代前半。英国諜報機関「サーカス」に、ソ連側からスパイが潜入していることが発覚し、老練のスパイが巧妙な罠を使ってあぶり出そうとする。本作でアカデミー賞主演男優賞候補となったゲイリー・オールドマンを中心に、全キャストが裏と表の両面を怪しく好演。全編、渋い雰囲気で進行する腹の探り合いに酔わされた後、鮮やかなクライマックスに思わずため息がもれる。

この作品を見る前に、登場人物とあらすじは前もって予習しておくと理解しやすいと思いますよ。それぞれのコードネームを持つ「サーカス」の諜報員や、複雑な作戦名は、あらかじめ知っておくと物語に入り込み安い。諜報員同士や工作員、ソ連側のスパイとの関係など、物語の大枠も掴んでおくとなおのこといいですよね。
主人公のスマイリーを演じたゲーリー・オールドマンは、会った直後には忘れてしまうような影の薄い存在なのだ。

ほとんどしゃべらず、常に耳を傾け、観察している。こんなに地味なのに、映画の中で登場シーンがもの凄く多いのだ。つまり観客を退屈させず、彼らの興味を惹きつけ続けるだけの、演技力がある役者だということですよね。
スマイリーというのは、どんな環境にも溶け込む事が出来るカメレオンのような存在なのだから。スマイリーが一度、英国諜報員をクビになり、視力の衰えたスマイリーが新しいメガネを買うシーンがさりげなく描かれている。

登場人物の大半が40代以上の中年男性だし、主人公スマイリーはビン底のような黒ぶちの眼鏡をかけた老スパイだし、びっくりするような出来事は、基本的に128分間に一度も起きない。あるとすれば、ブタペストのアーケード街での銃撃と、ラストのマーク・ストロンが、裏切り者“もぐら”であるコリン・ファースを射殺することぐらいである。

しかも、作中の人間関係を把握するだけで骨が折れるくらい、複雑である。まるで人物名の相関図を紙に書き出して、映画を見る前にそれを頭に叩きこんでおくくらいでもしないかぎり、まことに理解しづらい。
劇中の70年代のロンドンの街に、そぼ降る雨の匂いまでも感じ取れる。裏切り者のスパイをめぐる登場人物一人一人の思惑を理解した上で、真実に触れた時の気持ちよさは、内容が難解であるだけに何ものにも代え難いものとなる。
にもかかわらず、この映画が面白くて、スリリングで、何度でも見返したくなるような魅力に溢れているのだから。

一度見ただけでは分からない、小説のようなオトナの映画。痛快なアクション映画とは程遠い、各キャラの心理戦をじっくり見せるのが本作の特徴。
小説を読み返すように、気になるシーンや会話は何度でも確認したくなる。2回観ると、さらにドキドキ感が味わえるのだろうが、もう一回見る余裕はないので、DVDレンタルまで待とうではないか。
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別離   評価★★★

2012年06月19日 | は行の映画
今年のアカデミー賞外国語映画賞を受賞した現代的な家族の問題を扱うイラン映画。監督は「彼女が消えた浜辺」のアスガー・ファルハディ。出演はレイラ・ハタミ、ペイマン・モアディ他。
あらすじ:テヘランに住むナデル (ペイマン・モアディ) とシミン (レイラ・ハタミ) の夫婦には、一人娘のテルメーがいた。テルメーの教育のために国外によりより環境を求めて引っ越したいとするシミンだったが、ナデルにはアルツハイマーの父がいることもあり、反対する。
シミンは一人家を出、ナデルは家政婦のラジエー (サレー・バヤト) を雇う。しかし徘徊癖があり、一人で満足にトイレにも行けない父の世話に手を焼いたラジエーは、ある時父をベッドに縛りつけて、自分の用を足しに外に出てしまう。自分の父がベッドに縛りつけられて息も絶え絶えになっているのを見たナデルは激昂し、ラジエーを家の外に追い出すが‥‥。(作品資料より)

<感想>ある夫婦の離婚問題から浮かぶイランの現状なんですが、善悪だけでは片付けられない人間の複雑な心情を描き、第84回アカデミー賞外国語映画賞受賞を始め、各国の映画祭で高く評価された人間ドラマになっています。
ある夫婦の離婚問題を発端に、格差社会、老人介護、女性の社会進出と宗教など、現代のイランが抱える社会問題を浮き彫りにしている。
子供の教育のために国外へ移住しようとしていた夫婦が、夫の父親がアルツハイマーとなり、夫が一緒に国外へ行くことが出来なくなった。それで夫婦の妻の方が一方的に夫と離婚してまで国外へ娘と行きたいと訴え出る。
こういう老人介護問題は、どこの国でも起きうることで、自分たちの立場ばかり主張して、これから自分たちだって老人になるわけでよく考えないといけないのでは。妻は今まで義父の介護をしながら仕事をしてきたわけで、夫は見て見ぬふりしていたのだろう。まさか自分の父親が認知症になり、手がかかるとは思ってもいなかったに違いない。
この老人介護問題は、私も自分の両親を世話してきたのでとても大変なことだと認識しております。金を払って人に頼んでも、自分の思うようには介護してくれない。お金も結構かかりますし、この夫婦はどうして老人ホームとかそういう施設へ父親を入れなかったのか。二人で働いているわけで、留守にしている間の老人介護をヘルパーさんに頼むことは、よほど信頼してそれに自分たちも手助けをして、介護しないといけないのではないかと思う。

それに、イランと言う国の宗教上の問題とか、男尊女卑てきな女性蔑視をしているような雰囲気が見てとれ、裁判所でやっと大声で女性が夫に対して意見を言う、これまで我慢をしてきたうさばらしみたいに、発散して言ってしまう。これはどこの国でもあることで、夫婦は他人同士が一緒になったわけで、性格の食い違いや生き方の方向性とか、子供の育て方も。どちらかが、一歩引いて我慢をして言いたいことをぐっと胸に堪えなければ夫婦喧嘩は絶えません。
この作品の中で、夫婦は別居することになり、夫が家政婦を頼みます。その女性が妊娠をしており、その女性の夫が失業をしており、お金のためにそんな体でも働かなくてはいけなかったのでしょう。老人介護は肉体労働と同じで、認知症の老人は全て自分では何もできないわけで、お風呂にしても体を洗うにしても、全体重を介護人に任せてしまいます。これは妊産婦にはきつい仕事でもあり、徘徊する父親を探して、車に撥ねられたと後で分かるのですが、きっと介護をした夫人が体が思うように動かず、自分のお腹の子供が心配になり病院へいくために父親を縛って留守にしたのでしょう。

この事をはっきりとこの時点で言っておけば、こういう大事件に発展することはなかったはず。家に帰って来た夫が、父親がベットに縛られて、下へ転落していたことを怒り、お手伝いの夫人を追いだすのも分かります。その時、強く押したことで彼女が流産したのではなかったのも、後で分かる事になるのですが、いかんせん、この国の男性は女性に対して優しくありません。
それに、失業中の夫の怒り狂う態度にはうんざりです。奥さんが妊娠しているのに、働いたと怒り、どこから生活費を工面するのかどうにもやりきれない。こちらの夫婦の方が離婚すればいいのではと思ってしまった。結局この夫は、失業していて金貸しから借金をしていて返済に追われ、妻が暴力で流産したことで示談金を払ってもらおうとするわけですよね。それが、妻が真実を話したことで、その示談金が貰えない。借金取りが家へ来ているのに。やりきれなさをナデルの車のフロントガラスに穴を開けて鬱憤をはらす。
結局最後は、この夫婦は裁判所で離婚をすることになるのですが、子供が11歳だと娘が親のどちらへ付くのか自分で決めなければならない。親の離婚で一番の被害者はこの娘なんですよね。やりきれないラストでした。
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ホタルノヒカリ      評価★★★  

2012年06月17日 | は行の映画
雑誌『Kiss』(講談社)に連載され20代の働く女性たちに大きな反響を呼んだひうらさとるの同名漫画を原作にした人気ドラマが映画化。仕事はきっちりこなすもののプライベートでの女性らしさや恋愛を放棄した部下と異様に潔癖な上司との同居から結婚までを展開させたドラマに続き、本作では二人の新婚旅行滞在先での騒動を描く。
主演はドラマに引き続き「プリンセス トヨトミ」の綾瀬はるか、「20世紀少年 <最終章> ぼくらの旗」の藤木直人。ほか、「誰かが私にキスをした」の手越祐也、「スマグラー お前の未来を選べ」の松雪泰子が新たに参加。監督はドラマ版のほか『アイシテル ~海容(かいよう)~』『星の金貨』など数々の名作ドラマの演出を手がけてきた吉野洋。本作が初の映画監督作となる。

あらすじ:仕事はきっちりこなすものの、家ではジャージ姿でビールを開け、女として枯れた姿から“干物女”と称される雨宮蛍(綾瀬はるか)。恋愛とも程遠い生活を送っていたが、突如として舞い込んだ高野部長(藤木直人)との同居や高望みのような男性との恋愛など紆余曲折を経て、蛍と高野部長は結婚をした。
とはいえ相変わらず家では自堕落に過ごす蛍に、あきれる高野部長。二人は新婚旅行としてイタリアへ行くことにする。
しかし旅先では、蛍同様に仕事以外ではきっちりしていない冴木莉央(松雪泰子)とその弟・優(手越祐也)が起こす騒動に巻き込まれ、さらにローマでは高野部長の行方がわからなくなり、蛍は大奔走する……。(作品資料より)

<感想>TVドラマも見てなかったし、でも綾瀬はるかちゃんが好きなので、それにロケ先がイタリアのローマと聞けば観なくちゃ損でしょう、これは。なんて軽く考えて観たので、これはラブコメ部類に入るのか、それともあっけらかん天然キャラの綾瀬はるかちゃんが、おトボケ役をこなしているのを観るべきなのか、とにかくローマでは珍道中でした。
イタリアで干物女こと主人公の蛍が、ぶちょおこと高野誠一のコンビが繰り広げるあの人気ドラマ「ホタルノヒカリ」がついに劇場版にと、このところテレビドラマが映画になる流行に遅れるなとばかりに、本作品も頑張っています。
イタリア旅行に旅立った二人だが、蛍はホテルでも相変わらずな、前髪をゴムで結んでジャージ姿の干物っぷり。

新婚旅行兼、ぶちょおの仕事だったのだが、実はローマにも干物女の松雪泰子とホテルで出会うんですよ。驚きますよね、イタリアですよ、ファッションの街で有名な観光地でもあるわけで、そこへその松雪泰子の弟、手越祐也も日本から来るわけで、一人でホテルの部屋に閉じこもっていた蛍と仲良くなってしまう。

一方で、ぶちょおが仕事先で誘拐疑惑が勃発。ぶちょおのスーツケースを開けたら、白い粉が入っていて麻薬と間違える。それに、パンツがたくさんそのパンツを頭から被る蛍。実は手越くんの荷物と間違えたわけで、その白い粉も後で分かるのですが白玉粉だったのです。誘拐事件もテレビで日本人の商社マンが誘拐されたという報道があり、勘違いなんですからね。
高野ぶちょおはというと、あのダンスで有名な黒人とタンゴなんて踊って、女装してですよ、でも楽しそうに見えました。蛍はイタリアへ来る前に、家の縁側でフラダンスとかベリーダンスを踊ってふざけていましたっけ。
しかし、いくら天然キャラとはいえ、蛍の言葉「私のミリキにいちころ」、「てんてこまいっちんぐ」「ズッキュン、バッキュン、こてん」なんて蛍語には、やっぱり変な女だと思ってしまった。ドラマの中では、ローマということもあり、オードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」を引き合いに出され、真実の口とかコロッセオとか、トレビの泉にスペイン広場、パンテォンが出てくるので、まぁ、観光気分でそれだけでも楽しめるんじゃないかと。

まさか、あのスペイン広場でいつものゴロゴロをするなんて、あの場所は観光地で有名な所なので、観光客でいっぱい。それに、ジェラードアイスを手に持っているぶちょお。ダメなんですよね、そこで食べちゃ。確かに映画の中では、オードリーがジェラードアイスをほおばってましたがね。
そして、高野ぶちょおが新婚旅行ということもあり、スーツケースの中に蛍に着せたいと思ってウェディングドレスが入っていたのには、観ているこちらも思わずウルって感じになりましたよ。

しかし肝心の蛍は、そのドレスを着てぶちょおを探しに松雪さんと車で探しに行くんです。そこが「チヴィタ」というところ。私はイタリア旅行してますが、「チヴィタ」は始めてで、崖っぷちにたっている小さな村。でも雰囲気バッチシで、そこで蛍がウエディングドレス姿で、“どじょうすくい”を踊るんですから。それも途中で泥水の中へ転ぶシーンが、白いドレスが泥まみれって、彼女らしい。高野ぶちょおは、そこで仕事していたんですね。

でも、最後で二人は松雪さんのプレゼントで、おそろいのブレザー着ておもいっきりローマを満喫しました。もちろん教会で結婚式も挙げましたよ。「キスもチューって、ごっつあんです」このイタリア旅行は、ハネムーンベイビーにも恵まれたようですね。でも面白くみれたけど、これはテレビドラマで充分じゃないですか。
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スノーホワイト ★★★★

2012年06月16日 | アクション映画ーサ行
グリム童話「白雪姫」をモチーフに、悪に立ち向かい、タフに進化していくヒロインの姿を描くアクション・アドベンチャー。監督は、CM界で華やかなキャリアを築き上げ、本作が長編デビューとなるルパート・サンダース。出演は「トワイライト」シリーズのクリステン・スチュワート、「ヤング≒アダルト」のシャーリーズ・セロン、「マイティ・ソー」のクリス・ヘムズワース

あらすじ:スノーホワイト(クリステン・スチュワート)は、マグナス王と王妃に大切に育てられた外見も心も美しいプリンセス。しかし、母亡きあと、新しい王妃に迎えられたラヴェンナ(シャーリーズ・セロン)に父王を殺されたスノーホワイトは、国を乗っ取られ、7年間の幽閉生活を送ることになる。
一方、女王ラヴェンナは魔法の鏡にいつも問いかけていた。「鏡よ、鏡。この世でいちばん美しいのは誰?」「もちろん女王様です」しかしある日、鏡はこう言った。「この世でいちばん美しいのは女王様ですが、やがてあなたよりも美しい娘が現れます。その時、娘の心臓を食べれば、あなたは永遠の美と若さを手に入れ、不死身となるでしょう」その娘が自分の継娘スノーホワイトと知った女王は、彼女を殺そうとするが、闇の森へ逃げられてしまう。
女王は森に詳しいハンターのエリック(クリス・ヘムズワース)を雇い、刺客として解き放つ。だが、スノーホワイトは彼と手を組み、危険をかわしながら、たくましく生きる能力を身につけていくのだった。女王はその後も、あの手この手でスノーホワイトを追跡、罪のない命と自然を破壊していく。すべては自分のせいと心を痛め、たとえ地の果てまで逃げても女王の魔の手から逃れられないと悟ったスノーホワイトは、抵抗軍を組織し、女王を倒すべく進軍を開始する……(作品資料より)

<感想>グリム童話の中でも人気の高い「白雪姫」といえば、雪のように白い肌で黒檀のように黒い髪を持つ美しさと素直さが取り柄だが、困難に対して極めて受け身。対して本作でのスノーホワイトは能動的でタフな女性、自ら甲冑をまとい戦場を駆け巡る“勇ましさ”をプラス。
塔から脱走したスノーホワイトが、ただのか弱きプリンセスではないことが目に見えて明らかになる。ラヴェンナの側近を殴り付け、地面のくぼみにスライディングして追手をかわし、断崖から海へ迷わずダイブする。

そして、何が待ち受けているのか分からない薄暗い森の中でも、勇気をもって突き進む。霧が深く正体不明の黒い生物がうごめくこの森の描写、映像のトーンを徹底してダークな幻想的で、ゴシック風の恐怖を感じさせる。
黒いカラスが砕け散るかのような暗闇の中の軍隊消滅や、森の中でカラスの群れに変貌するラヴェンナの変身などのVFX描写も、とりわけ目を引くのはラヴェンナが対話する「魔法の鏡の精」、通称ミラーマンである。鏡の中から液体のように流れ出して人型に姿を変える、その様は「ターミネーター2」の殺人マシン、T-1000金色バージョンとも言うべき異様な雰囲気を醸し出している。
そしてラヴェンナが若い娘の精気を吸い取る時には、犠牲者の顔が瞬時に老けるシーンのインパクトも抜群。観るものに否応なしにダーク・ファンタジーの世界に引き込まれるに違いない。

黒い森でサバイバル術を身に着け、リーダーシップに目覚め、闇に支配された凶暴な怪物トロールに遭遇するも、しまいには先陣をきって攻め込む勇ましさ。女王が放つ追手を退治していくさまは、「バイオハザード」のアリスを彷彿とさせるアクション・ヒロインの誕生を予感させる。演じるは「トワイライト」シリーズでお馴染みのクリステン・スチュワート。研ぎ澄まされた美貌、決して可愛子ちゃんと呼ばせない自分の身は自分で守ろうとする頼もしさ、彼女にとってはまさに新境地の役でしょう。

ラヴェンナが永遠の美を手に入れるためには、スノーホワイトの心臓を口にするしかない・・・。ラヴェンナに扮するシャーリーズ・セロン、「そりゃあなたが世界一の美女です」と、鏡に成り変って言ってあげたいところだけど、彼女の怪演を目の当たりにすると、そんな気持ちも吹っ飛んでしまう。怒りを爆発させるように絶叫し、側近である弟に役立たずと言わんばかりにビンタを食らわせるすがたは強烈ですから。表情やセミヌードに妖艶さを感じさせる一方で、老けメイクによる醜悪な顔に変貌する様には、圧倒的な存在感を見せつけまさしくこの映画の影のヒロインと呼ぶべきだろう。
また自分が世界一美しいと信じている女王ラヴェンナ「魔法の鏡」に「森に住む7人の小人」と「毒りんご」といった原作のキーワードも登場。

白雪姫を守る頼もしい二人の男には、「マイティ・ソー」のクリス・ヘムズワースが荒くれ者のハンターでマサカリ持って登場。また幼馴染みのウィリアム王子には「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」のサム・クラフリンが、どちらも頼もしいキャラクターではあるが、原作にない役に挑んだヘムズワースは、精神的な傷を克服するドラマチックな存在で印象的である。

どうしてかって、毒りんごを食べた白雪姫をキスで蘇らせる“運命の人”が、王子さまではなくてハンターのヘムズワースだったのですから。
それに、白雪姫にはかかせない森の番人である7人の小人たちだ。有名なところでは「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」で黒ひげ役を演じたイーアン・マクシェーンや、ベテランのボブ・ホスキンズ、「裏切りのサーカス」のトビー・ジョーンズ。
「ヒューゴの不思議な発明」でおじさん役のレイ・ウィンストン、「宇宙人ポール」ニック・フロストといったイギリスの名優たち、このキャスティングだけでも唸ってしまうはず。

メガホンを取ったのは本作が長編デビューとなるルパート・サンダース。
退廃的な美しさをたたえた美術、ラヴェンナの体がカラスの群れに代わるショットに代表されるCGやスローモーションを効果的に使ったアクション。Xbox他のCMで各国の賞を制したサンダース監督が、独自のビジュアル・センスを発揮している。
とにかく“戦う白雪姫“というキャッチコピーの印象が強い本作の主人公だが、実際は強いだけなく危いさや可愛らしさも兼ね備えたヒロインであり、そんな複雑なキャラクターを見事に演じきったクリステン・スチュワートは、これでまた女優としての幅を一層広げたと言えるでしょう。だが、やはりシャーリーズ・セロンの怪演には、まだまだ届かない。それくらい彼女はインパクトがあった。
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ミッドナイト・イン・パリ  ★★★★

2012年06月09日 | ま行の映画
午前0時の時計台の鐘に導かれ、芸術家たちとの夢の一夜へ
第84回アカデミー賞脚本賞を受賞し、ウディ・アレン作品としては全米で最大のヒットを記録した、ファンタジック・コメディ。

あらすじ:ギル(オーウェン・ウィルソン)は婚約者(レイチェル・マクアダムス)と共に、彼女の両親の出張に便乗してパリを訪れる。彼はハリウッドで売れっ子脚本家として成功していたが、作家への夢も捨て切れずにいた。ロマンチストのギルは、あこがれの作家ヘミングウェイや画家のピカソらが暮らした1920年代の黄金期のパリに郷愁を抱いており……。(作品資料より)

<感想>パリに滞在中の悩めるアメリカ人の脚本家が、真夜中の街角で1920年代に迷い込み、今は亡き芸術家たちと刺激的で、夢のような時間を過ごす。パリやその近郊の観光名所が次々と登場し、現代人が抱くイメージ通りの芸術家たちの言動が楽しく描かれていく。
アレンの分身といえる主人公をオーウェン・ウイルソンが、軽妙な演技で若き頃のアレンに似ているように見えた。婚約者のイネズの父親のビジネス旅行に便乗して、愛するパリを訪れたギルだが、イネズの気どった男友達が現れ、処女小説の執筆も難航して、居心地はいまひとつ。
ある日の夜、街をひとりぶらついていた彼は、深夜の鐘と同時に走ってきた旧型のプジョーに招き入れられ、何時の間にか古めかしい社交クラブへと。そこには、かねえから憧れていた黄金時代のパリ、ギルは偉大な芸術家たちに出会う。

タイムスリップしたギルを芸術家の集まりに引き入れのは、偉大な米国人作家、フィッツジェラルド夫妻。ギルは奔放な妻と紳士的な夫に、作家ヘミングウェイを紹介される。
彼は自分を敬愛するギルに作家の在り方を少々傲慢に語り、詩人で美術収集家のガートルード・スタイン女史は。ギルの処女小説の批評を快諾する。そこでギルを魅了する復職デザイナー志望の美女、ヒロインのアドリアナにマリオン・コティヤールが、ピカソの愛人でモディリアニやブラックとも交際している華麗な遍歴をもつアドリナに、ギルは一目惚れしてしまうのだが。

シュールレリスム画家、ダリは変人だが、アドリアナにフラれてバーにひとり残されたギルを気にかけて酒を飲み交わす。
悩めるギルに1920年代の芸術家が金言を授けるのだが、シャンソンやジャズの音楽にのって、フィッツジェラルドには、「マイティ・ソー」に出ていたトム・ヒドルストンが、ガートルード・スタイン女史にはキャシー・ベイツの貫録を見せつけられ、サルバドール・ダリのエイドリアン・ブロディなどが出演しております。

またヒロインのアドリアネのベル・エポック時代が黄金時代に遡って、1890年代に行くと、そこで出会った画家のゴーギャンやドガはルネサンス期こそ黄金時代だと言い…。
私ら映画の中でルネサンス時代とかベル・エポック時代とか見れればそれで満足感に浸って、いずれの時代に憧れるのも「昔はよかった」「生まれた時代を間違った」なんて言っているそんなアナタの夢を叶えてくれるのが本作。タイムスリップなんて贅沢いってはいけません。

パリでギルと婚約者のイネズは、イネズの友達夫婦と出会いヴェルサイユ宮殿や、ロダン美術館へ行くのですが、その夫婦の夫ポールは、パリの芸術について博識で、やたらと講釈をたれたり、ロダンの愛人のことでもさも知っているぞとばかりにウンチクをたれて、ギルを閉口させます。
まさか、そのポールとイネズが関係を持っていたとは、ギルとイネズの性格の不一致ということもあり別れることに。せっかく来た花の都パリなのに、二人は一緒に楽しむどころか殆ど別行動。
こういう結果になっても、ギルは現代のパリの街角にある骨董品店の娘と、コール・ポーターの音楽で意気投合して、良かったですね。
生まれ育ったNYに次いでパリを愛しているというアレン監督は、「世界中がアイ・ラヴ・ユー」(96)でいくつかのシーンを撮影して以来、2度目となるパリ・ロケを満喫。
人々に愛されてきた名所の魅力を余すことなく捉えた映像には、自身が初めてパリを訪れた時に感じた文化的ギャップや、60年代に俳優デビュー作の「何かいいことないか子猫チャン」(65)の撮影でパリを訪れ、魅了されたそうです。その後、パリでの長期滞在の機会を、みすみす逃したことへの後悔も込めているとか。
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君への誓い ★★★

2012年06月07日 | か行の映画
交通事故で夫との記憶を失ってしまった妻と、彼女の愛を取り戻すために出会いからやり直そうとする夫の姿を、事実に基づいて描く。出演は「ミッドナイト・イン・パリ」のレイチェル・マクアダムス、「第九軍団のワシ」のチャニング・テイタム、「ジュラシック・パーク」のサム・ニール、「ブルースカイ」のジェシカ・ラング。

あらすじ:親しい友人たちに囲まれ、結婚式を挙げたレオ(チャニング・テイタム)とペイジ(レイチェル・マクアダムス)。だが、幸せな新婚生活も束の間、交通事故でペイジは記憶を失ってしまう。レオと出会ってからの数年間がスッポリ空白となり、夫であるレオは彼女にとって見知らぬ人に。戸惑うペイジを切なく見つめるレオ。彼女の記憶が戻らないと悟ったレオは、出会いからやり直すことを決意し、ペイジに恋のアプローチを開始する。しかし、そんな2人の前にペイジの両親や元婚約者が立ちはだかり……。(作品資料より)

<感想>実話ものというと見ていて感動が増してくるっていうのだが、ラストに本人たちが幸せな家庭生活を築いていて、子供たちと幸せそうにしている写真が映し出される。やっぱり本当なのかと、普通では事故で記憶喪失に陥った妻が、結婚していたことも夫となる男性も受け入れられず、その後離婚してしまうケースって有るのではないかと。
ですから二人の愛が元に戻るってことは、有り得るのだろうか。そうして見ると、この作品の展開があまり感動したとは言い切れない。冒頭でのレオとペイジが車の中でいちゃいちゃして、後から来ていたトラックに気づかなかった。十字路だったので信号が赤から青に変わる時だったのかもしれない。信号が青に変わってても、二人はキスをして夢中になり、後続のトラックが前の車が発進すると思ってブレーキもかけずに突っ込んできたのなら、やはりレオの車の不注意によるものだ。
まぁ、事故が起きてしまったことは仕方がないことで、妻のペイジが記憶障害で夫の判別がつかない。覚えていることは、結婚前の実家での生活。どうやら実家は裕福な家庭で、父親が弁護士をしているサム・ニールが演じていて、母親は久しぶりにみたオスカー女優のジェシカ・ラングなのに、台詞も少なく大女優の貫録も薄い。
娘が両親の家を飛び出して、その後レオと結婚。親が公認の元彼はイケメンの青年、ジェレミー(スコット・スピードマン)で、婚約までしていたのにドタキャンされたらしい。その彼ともまたもや、寄りを戻しそうな気配がチラチラと。平気で元彼のオフィスにお洒落して行くのだから。元彼だって悪い気はしない。

夫であるレオは、彼女の家へ行き、初めて彼女の家族に紹介され、元彼もいるしで呆気にとらわれる。それにペイジの記憶も中々戻らず、事故が起きる前にレオと一緒に生活していた、アパートでも全然覚えがなく、自分が美術が好きでアトリエでブロンズ像とかオブジェの制作をしていたことさえ記憶にない。だからって、父親が進める弁護士の法律大学セミナーを受けるとは、ゴージャスな洋服もばっちり決まって、やっぱり元はセレブのお嬢様。贅沢な暮らしが身に染み付いてるのよね。
一方、レオがペイジが自分のことと、元の生活を思い出してくれるように努力はするのだが、空回りばかり。諦めて離婚届けにサインしてしまう。そうだよね、ペイジの心がすっかりレオのことを忘れてしまって、抱きしめてキスをしようとすると嫌がるんだもの。これではもう二人の関係は修復できないと思ったのでしょう。それに、ペイジの記憶を取り戻そうと、自分の仕事を放りっぱなしで収入が減るし。

それが、後半でペイジに思いもがけない真実が聞かされる。そう、何故ペイジが裕福な暮らしと豪邸を捨ててまで、家を出たのかが、・・・ペイジの友人と父親が不倫していたのだ。娘のペイジは父親のその浮気を許せなくて家出したのに、母親はそのことで父親と話し合い、夫の浮気で家族の幸せを壊すことなど出来ないと許したのに。
なんだかそういう理由で、またもやペイジはレオのアパートへ戻って来てしまう。そして、家出をしてきた日に、カフェで出会ったことも思い出し、二人でいつも食事をしていたレストランも思い出し、また二人は一緒に住むことになるわけです。
実際の話では、未だに奥さんの記憶が戻らずに、元の夫と結婚して幸せに暮らしているみたいですね。

『親愛なるきみへ』のチャニング・テイタムがレオ役を演じているのですが、彼はいつの間にか『G.I.ジョー』のようなアクション俳優から、ラブコメ路線に転向したみたいですね。相手役がえくぼが可愛いレイチェル・マクアダムスという、数々のメロドラマやラブコメを演じている女優さんなので、このお二人さんは、とてもいい感じに撮れてました。
そうそう、この作品と比べてはいけないのでしょうがドリュー・バリモアとアダム・サンドラーが共演した「50回目のファーストキス」、交通事故に遭い、その後遺症で記憶障害になってしまったのだ。短期の記憶を保持することができず、一晩寝ると前日起きたことを全部忘れてしまうという彼女。このアダム・サンドラー演じた彼が毎日彼女に自分のことをアピールするという努力の男を熱演。これは私のラブストーリー作品の中では、ダントツに感動的で素晴らしかった。
2012年劇場鑑賞作品・・・51  映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング  
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幸せへのキセキ  ★★★

2012年06月06日 | さ行の映画
妻を亡くした悲しみにくれていた一家が、引っ越し先である閉鎖中の動物園を周囲の人々や亡き妻からのプレゼントに支えられながら再生させていくとともに立ち直っていく過程と奇跡を描いた感動作。イギリス人コラムニストの実話を「あの頃ペニー・レインと」「ザ・エージェント」のキャメロン・クロウ監督が映画化。出演は「ヒア アフター」「アジャストメント」のマット・デイモン、「それでも恋するバルセロナ」「アイアンマン2」のスカーレット・ヨハンソン、「SUPER 8/スーパーエイト」「SOMEWHERE」のエル・ファニングほか。音楽は、シガー・ロスのヴォーカリストとしてもソロとしても活躍し、透明感のある歌声が高く評価されているヨンシーが担当。

あらすじ:ロサンゼルスの新聞コラムニストであるベンジャミン(マット・デイモン)は、半年前に妻を亡くし、14歳の息子と7歳になる娘とともにその悲しみから立ち直れないでいた。悲しみからベンジャミンは仕事を辞め、息子は学校で問題を起こし退学処分になってしまう。
ベンジャミンは心機一転、新天地での再スタートを望み、郊外に家を購入。その家は、閉鎖中の動物園付きだった。動物園を再建すべく取り組むベンジャミンだが、素人ゆえわからないことだらけでトラブルが続き、かさんでいく修理費や薬代に頭を抱える。しかし飼育員たちや動物園を心待ちにしている地域住民、思いもよらぬ亡き妻からのプレゼントに支えられ、妻とのある約束を果たそうとする――。(作品資料より)

<感想>5月17日、スポーツ報知特選試写会(イズミティ21)にて鑑賞したもの。久しぶりにハガキで応募、嬉しい当選で本当にありがとうございました。
「エリザベスタウン」のキャメロン・クロウ監督が制作&脚本、マット・デイモンが主演のヒューマンドラマ。閉鎖した動物園の再建を通して、壊れかけた家族と自分自身の人生を修復する男の姿を、英国人ジャーナリストによる実話を基に描きだす感動のファミリー映画。
妻が病死し、会社を辞めてしまったジャーナリストの父親は、息子と娘を連れて郊外へ引っ越し。新居に選んだのはド田舎の一軒家を購入するが、家屋は理想的だが、
そこには倒産寸前の動物園が付いていた。動物の知識もなにも持たない男が、飼育チームとともに動物園の再建を目指す。果たして家族は、妻(母)の死から立ち直って、動物園を立て直すことができるのか?・・・。
主人公の父親を演じるのは、すっかり父親役も似合うようになったマット・デイモン。息子ディランにはコリン・フォードが、14歳の息子役で母親を亡くした寂しさから、学校では問題を起こしてばかり。父親にも反抗し、田舎暮らしの引っ越しも気に入らない。

娘のロージーには、アギーエリザベス・ジョーンズが。7歳の天真爛漫な娘で、突然失った母親の面影を追っているが、動物園付きの家の引っ越しに大喜び。動物の世話に青春を費やしている飼育チームのチーフケリー役で、いつもセクシーさを封印したスカーレット・ヨハンソンが演じている。その他にも動物園のスタッフには、サルが相棒のロビン役で、パトリック・フュジット、巨漢で大酒飲みのベテラン飼育員のピーターには、アンガス・マクファーデンなどが共演。
その他に、ベンジャミンの兄のダンカンには、トーマス・ヘイデン・チャーチが、会計士をしており、考え方が堅実でベンジャミンを思うゆえに動物園の購入に反対する。

ケリーの従姉妹のリリー役にエル・ファニングが、動物園内にあるレストランの手伝いをしている。近くに友達もなく郊外暮らしを好きになれない息子のディランが、日ごとに自分の殻に閉じこもっていく。ベンジャミンがケリーに亡き妻の思い出を話すのを立ち聞きして、否定的に受け取ってしまい、父子の関係は増す々すれ違うことになる。そんな時にケリーの従姉妹のリリーが声を掛けてくれ、年頃なので男女のほのかな恋も芽生えて次第に仲良くなる。エル・ファニングちゃん本当に奇麗になったわね。これからが楽しみです。
動物園を経営するということは、生半可な気持ちではお金がいくらあっても足りないし、動物はペットじゃないので47種もの動物の世話でおおわらわ。丸腰で熊に近づくなど、無知ゆえの危険を冒してしまう。老衰したトラの命を再開園までつなごうとして、安楽死を訴えるケリーと衝突したりもする。安楽死にはお金がかかるので、しかしそんなこと言ってられない。檻の中では老衰したトラが食べ物も食べなくなり横になったまま、動物の尊厳死も考えさせられます。

そんな中で、トラブルが発生。蛇が箱から逃げ出して、庭でとぐろ巻いているし、私は爬虫類は大嫌いなので鳥肌もんでした。それに動物園の検査にパスするために、修繕費や動物の薬代、獣医の往診費用などで日々の出費がかさみ、再オープンの許否を決める役所の検査をパスするために、さらなる資金も必要になる。ベンジャミンの預金は底をつき、スタッフたちへの給料だって未払いのまま。これでは先行きが危いですよね。
役所の検査員の意地悪なことといったら、これでは修理費が嵩み、ベンジャミンの思っていた金額よりオーバーだ。でも亡き妻のキャサリンが、夫に内緒に貯金を残してくれていたのですね。これは本当に内助の功ですよ。

ベンジャミンのしおれそうな気持に息を吹き込み、彼は正面から向き合って動物園の再開を目指すのです。ベンジャミンのやる気を見て、ケリーたちスタッフとも一丸となって、ところが100年に一度という大型台風が動物園再オープンの日の前の晩に吹き荒れます。これには意気消沈っていう感じがしました。でも、台風が去った後の翌朝は、見事な晴天でこれは神様と亡き妻が見守ってくれ、再オープンに味方してくれたと思いましたね。
ところが、開園しても客が誰も来ないんです。門のところまでベンジャミンが行くと、昨晩の台風で大木が倒れて道を塞いでいたのですね。そこでお客さんを誘導して大成功でした。それに娘のロージーが可愛がっていた孔雀の卵が孵って、本当に嬉しそうなロージーの笑顔が素敵です。

息子とベンジャミンとの会話で「20秒だけ勇気を振り絞るんだ」という感動的な台詞があるのだけれど、人生一大事に直面した時は、まず一歩目を踏み出すこと。その勇気があれば、その後の展開にショックを受けても、ベンジャミンが体験したようになっていくってこと。ラストの奥さんとの初めて逢ったレストランへ、子供二人を連れて行くと、本当に奇跡が起こった、・・・幻か、幻覚なのか劇場でお確かめ下さい。

ローズムーア動物アドベンチャー・パークと、映画の中では名前が変更されているこの動物園のセットは、ロサンジェルスの北に位置するサウザンドオークスのグリーンフィールド・ランチに建てられたもの。その建設には9カ月を要したという。30人ものアニマルトレーナーが雇われ、アフリカ・ライオンやベンガルトラなど75種の動物が扱われた。
動物たち全てに飼い主やトレーナーと一緒の住まいが与えられ、毎日撮影に必要な動物だけがセットに連れてこられる手法を取ったため、動物たちがずっとセットの囲いの中に閉じ込められていることはなかったそうです。
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メン・イン・ブラック3 ★★★★

2012年06月04日 | アクション映画ーマ行
エイリアン退治なら俺らにまかせろ!10年ぶりに帰ってきた最強コンビが、今度は過去にタイムスリップして大暴れ!黒いスーツに身を包み、地球にやってきた凶暴なエイリアンを退治する最強のエージェント・コンビ。
お馴染みのJとKが10年ぶりに帰って来た。アクションありのサスペンスあり、笑いありと、まさにエンターテーンメントの真骨頂「メイン・イン・ブラック」シリーズ待望の第三弾が、今度は3Dで登場。

あらすじ:夜空に美しく輝く月。人々には知られていないが、実は月には重犯罪を犯した凶悪エイリアンを収容するルナマックス銀河系刑務所があるのだ。この刑務所から一人のエイリアンが脱獄した。ボグダイト星人の片腕の囚人ボリスだ。この凶悪犯は、有る計画を実行すべく地球へと飛びたった。
その頃、NYにあるMIBのオフィスに、ある中華料理店でエイリアンが暴れているという通報が。敏腕エージェントのJとKがすぐさま現場に駆け付けるが、その店の食材の中に“宇宙エビ”があるのを見たKは胸騒ぎを覚える。それはかつてKが捕まえた凶悪エイリアンーーボリスの大好物だったのだ。

店内に潜んでいたエイリアンたちの攻撃をかわした二人は、逃げる敵を追って屋上へ。そこでKが見たのは忘れもしないボリスだった。「お前は過去で死ぬ」と謎の言葉を残して姿を消す。
Jがボリスについて尋ねても、Kは「やつのことは忘れろ」と答えてくれない。仕方なくオフィスで記録を調べてみると、好戦的で知られるボグダイト星人の片腕の囚人ボリスは、1969年にフロリダでKによって逮捕され、以後40年に渡って投獄されていたことが判明する。その際、Kは超強力な武器も発見したらしいが、それ以上のことは新任上司であるOも語ってくれなかった。

ところが翌日、Kが忽然と姿を消してしまった。しかも驚くべきことに、みんな口を揃えて「Kは40年前に死んでいる」と言うのだ。さらに滅亡したはずのボグダイト星人が地球に侵攻を開始したという情報が。どうやらあのボリスが、1969年の世界にタイムトラベルして、何かを企んでいるようだ。Jはある男の強力の得て、全ての謎を解くため時空を超えて1969年の世界へジャンプする。(作品資料より)

<感想>軽快なアクションにスタイリッシュな映像、ブラックなユーモアセンスとグロテスクなホラー趣味。あらゆるエンターテーンメントの要素を盛り込み、97年に世界的大ヒットを記録したパート1.その成功を受け、さらに巨大なスケールと面白さでファンを魅了した02年のパート2.加速度的にバージョンアップを続けるこのシリーズ。予測不能な二人のミッションが大迫力の立体映像で楽しめます。
地球に住んでいるエイリアンの犯罪を取り締まる極秘組織“MIB”の活躍を描いたSFアクションの新作が、10年ぶりに登場。制作総指揮のスティーブン・スピルバーグとバリー・ソネンフェルド監督、主演のウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズが再結集。
それだけでもファンは嬉しいが、今回は40年前にタイムスリップすることで、若かりし日のKに「ノーカントリー」のジョシュ・ブローリンが演じているが、ウィルがトミリーとの名コンビに負けない絶妙さを見せる。
それと、オッサンぞろいのキャストの中で、ひときわ目を引くのが金髪美人の注目株アリス・イヴ。「正義のゆくえ/I.C.E.特別捜査官」でオーストラリアから移民してきた女優役を演じている。本作には、これまでの上司“Z”に代わって、JやKの新たな上司となる女性MIBエージェント“O”が登場するが、彼女は1969年のOに扮してチャーミングな魅力を振りまいている。
現代ではOに扮しているエマ・トンプソン、40年前のKとは熱い関係を予感させいい雰囲気なのだが、職場恋愛はご法度。MIB内部の恋愛模様が描かれるのはシリーズ初では?、こんな脇のエピソードも3作目の面白さですね。

主人公はお馴染みのMIBの敏腕エージェント「J」と「K」。これまで凶悪エイリアンから地球を救ってきた彼らが、今回も人類を脅かす敵を退治する。ミッションを遂行し、また姿を消したKを救うため、Jは現代から1969年にタイムスリップ。NYの有名なビルから落下してタイムスリップする方法がユニークな上、落下中の目の前に広がるのは、なんと太古にまで遡る地球の風景なのだ。斬新な映像に驚きつつ、3Dでは急降下の感覚まで味わえるなんて、こんなタイムスリップ場面は始めてかもしれませんね。
ことなる時代での奮闘やカルチャーギャップの描写は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ふうで、本シリーズの持ち味であるスリルとユーモアの妙を一段と加速させます。いかにもシビアな局面でもひょうひょうと乗り越えてきたJが、慣れない時代でどう行動するのか大いに気になるところ。
思わず笑ってしまうカメオ出演者の顔ぶれは本作でも豪華。レディー・ガガ、ジャスティン・ビーバーらポップス界のスターに加えて、ティムバートン監督も顔を見せるって、MIBオフィスのモニターにエイリアン役として、ホンの一瞬ですから見逃さないで、でもガガさまは、別のシーンでも思わぬ姿で現れるしで(苦笑)それに、今は亡きアンディ・ウォーホールが、MIB職員で潜入捜査官だったなんてことも。
ユニークなビジュアルのエイリアンが今回も大挙登場。銃撃戦の舞台となる中華料理店のシェフも客も異星人とは、食材に使われる魚型のエイリアンたちも不気味だし、NYの空中を浮遊するマザーシップのような巨大エイリアンも出てくるし、凶悪なエイリアンボリスは、片腕の中に何でも噛み切る小型のエイリアンを隠しているなど、リック・ベイカー印のエイリアンは健在ですから。

そしてキーパーソンとなるのが、グリフィンと名乗る知性派エイリアン。高度な知能をもち、五次元の世界を生きるという彼が地球を救う鍵を握るとは。
それに、40年前にKが地球の危機を救った事実が発覚。1969年のシーンでは、MIBの開発途上の武器が見られ、本部には巨大なトレーニング用の装置があり、Jも思わず唖然。記憶を消すお馴染みのニューラライザーは、バッテリー付属でややかさばるが、レトロな雰囲気で逆にデザインが魅力的。NYからフロリダまで飛行可能なジェットパックや、車に搭載された円形型バイクは、現代でも充分に使えそう。
69年の世界へタイムスリップしたのには理由があるんですね。この年には、アポロ11号により人類が初めて月面着陸したという、歴史上に残る一大事があったのですから。そのアポロ11号発射の瞬間のドタバタ騒ぎに、ボグダイト星人の片腕の囚人ボリスとの闘いと、Jの父親の話しと、Kと父親との友情など、ぐっと胸にくる感動の見せ場がありましたね。
もちろん彼らによる、笑いたっぷりな掛け合いやギャグも満載で、シリーズファンも納得のいく娯楽大作でしょう。
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外事警察 その男に騙されるな ★★★★

2012年06月02日 | アクション映画ーカ行
待望の劇場版「外事警察 その男に騙されるな」はTVドラマ版から飛躍的なスケールアップを遂げ、日本と韓国にまたがる壮大なストーリーが展開していく。その発端は濃縮ウランが朝鮮半島から流出し、日本での核テロ勃発の危機が急浮上したこと。そこで国益を守るためには手段を選ばない“公安の魔物”こと敏腕捜査官、住本健司が外事警察に復帰し、旧知の精鋭チームを率いてテロ阻止に挑むという物語だ。
絶賛を博したドラマ場なんのスタッフ&キャストが再結集し、3週間の韓国ロケを敢行してスタイリッシュかつノワールな映像世界を構築。さらに真木よう子が新たな協力者(民間人スパイ)となるヒロイン香織に扮し、韓国版「男たちの挽歌」のキム・ガンウなど韓国人キャストも多数参加した。不穏な朝鮮半島情勢を背景にしたその内容は「外事警察」にふさわしいリアルな“危いさ”に満ち、見るものにまたたきさえも許さぬ緊張感が貫かれている。日韓の思惑が錯綜する壮絶な裏切り&騙し合いは、エンドロールが流れる直前まで絶対に気を許してはならない。

あらすじ:濃縮ウランが朝鮮半島から流出したとの情報を日本の内閣情報調査室が入手し、同時に国内の研究施設から核の軍事機密が盗まれる事件が発生。核テロを危惧した上層部は住本健司のチームに特命を下し、韓国の国家情報院(NIS)も日本潜伏中の捜査官に極秘作戦を指示する。
その頃、住本は単身ソウルに渡って在日二世エリート科学者、徐昌義の行方を追っていた。あの国の核開発のすべてを知るこの重要人物とついに対面を果たした住本は、すでに死亡したとされる娘の生存情報をちらつかせ、徐を日本に連れ帰ることに成功する。
住本のチームは入管リストから不審人物を洗い出し、奥田交易という小さな貿易会社に疑いの目を向ける。韓国人として入国した金正秀こと社長の奥田正秀は、2年前に日本人女性の香織と結婚。日韓を往来して密輸を行う彼を、事件のキーマンたる工作員と特定する。
住本は正秀を探るため、妻の香織を協力者として引き込もうと彼女の過去を洗い出す。そしてチームの唯一の女性である松沢が香織に身分を偽りアプローチし、住本は彼女が心の奥底に封印していた“秘密2を暴きだす。あっくして混乱した過去李は、住本の思惑どおりに協力者となった。
住本の下でスパイ行為を働くことは、夫への裏切りにほかならない。その両親の呵責に苦しみながらも、香織は奥田交易の倉庫で核の点火装置の盗撮に成功。だが、どうしてもウランの在処に辿り着きたい住本は、点火装置に発信機をつけるように香織に強要する。
ところが小型核爆弾を起動させる点火装置は、倉庫から消えていた。正秀の側近の安民鉄によれば、装置はすでにソウルに持ち出されたという。しかも日本国内から徐が失踪。もはや後戻りできない極限状態に陥った香織。最後の賭けに出た住本は、韓国に飛ぶのだった。(作品資料より)

<感想>ついに日本にも、見応え十分なポリティカルサスペンス映画が登場した。“裏警察”と呼ばれる、諜報活動を専門とする警視庁公安部外事課の暗躍を描いた本作がそれだ。硬派な金融ドラマ「ハゲタカ」を手掛けたNHKの精鋭スタッフが、渡部篤郎、尾野真千子、真木よう子、内閣情報官の石橋凌に、ジョ・マサヨシの田中泯、内閣官房長官に余貴美子、韓国俳優のイム・ヒョンジュンが奥田正秀に、正秀の部下で韓国の諜報部員のキム・ガンウなど、脇役陣が熱演している。
その中でも田中泯の存在感がとてもこの作品に映えて、主人公渡部の刑事としての演技の上をいっているくらいに思えた。
TV版は見てませんが、核の恐怖、震災のショック、朝鮮半島の情勢といったタブー視されがちな題材を扱っている点も評価したい。
舞台は濃縮ウランが流出した朝鮮半島から震災直後の日本へと展開。被災地に近い研究施設から核に関する機密ファイルが盗み出されたという設定。日本で核兵器によるテロが起きる可能性があるため、外事課きっての危険な男、住本が動き出す。渡部篤郎さんが、厳しい顔つきで流暢な韓国語を話し、アクションこそ少ないが渋みが出ていいですよね。
大きな見所は、民間人を諜報活動の協力者(スパイ)へと引き込む外事警察のダーティな手腕。というか、かなり香織の弱みを握って、他人には触れられたくない心の傷をえぐり、脅すというやり方は酷いですよね。

それも夜半に、夫が寝ている隙に、倉庫のロッカーに隠した点火装置の写真を撮って来いとか、その後それに追跡用の発信機を付けてこいなんて、見つかったら殺されるかもしれないのに。敵も用心していて、ドアのちょうつがいにロウを流し込んでおり、誰がロッカーを開けたのかが分かるようにしていた。
実力派の真木よう子と尾野真千子が、火花を散らしあいドラマにスリリングさを与えて女性の活躍も大きいです。それに肝心なケータイ電話みたいな遠隔装置の存在。これも実は、という香織と正秀は仮の夫婦だったのだが、いつの間にか愛情が芽生えていたという落ち。正秀が香織に託した遠隔装置のことでも、安易な感じがしました。

冒頭の香織がまっ白いシャツを血で真っ赤に染めて、どこからか逃げ出してくるところ。それがどのような事態でそうなったのかが、明かされるラストの展開に注目です。
善人顔した渡部篤郎が、小型核爆弾の点火装置を自分の手で解除するところは、本当に手に汗を握るドキドキ感がありました。解除コードが「キャンセル」とは思いもつかないですよね。
それにしても、一般的には耳慣れないこの組織、彼らの捜査対象は、スパイ天国などと揶揄される日本に海外から潜入したスパイやテロリストたち。そう、外事警察こそ、日本版CIAというべき国際捜査専門の諜報部員なのだ。
しかし、ジェームズ・ボンドや、イーサン・ハントのように華麗でパワフルなヒーローは存在しません。秘密兵器も持たず、知力と体力の限り尽くし、生身の人間が死闘を繰り広げるという。それこそリアルな日本的スパイ・ドラマなのだが、私たちには知られて困る外事警察の実態なのか、これでは物足りなさを感じざるを得なかった。
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ダーク・シャドウ ★★★★

2012年06月02日 | アクション映画ータ行
「シザーハンズ」に始まり「アリス・イン・ワンダーランド」まで風変わりだけれど目が離せない映画を作り上げているジィニー・デップ×ティム・バートン監督のコンビ。2人のコラボ8作目は、両者が少年時代から愛してやまないTVドラマの映画化だ。
ヴァンパイア映画は数多くあるものの、やはりジョニー流は一味違う。18世紀に埋められたバーナバスだが、子孫に掘りだされたのは20世紀後半。カルチャー・ギャップに驚きながら、没落したコリンズ家を再建するため、彼は末裔たちと奮闘する。
なんとなくいい話しを匂わせる展開だが、一筋縄ではいかないところがバートン×ジョニー映画のお楽しみ。

あらすじ:1772年、アメリカのメイン州にあるコリンウッド荘園に暮らすバーナバス・コリンズは、自分に想いを寄せていた使用人で魔女のアンジェリークの恨みをかい、ヴァンパイアとなる呪いをかけられる。
最愛の人ジョセッテも殺され、生き埋めにされてしまったバーナバス。それから200年後、ひょんなことから目覚めたバーナバスだったが、・・・。
プレイボーイだったバーナバズの唯一の過ち、それは恐るべき魔女アンジェリークを失恋させてしまったことだった。

<感想>今回の映画の原作となるTVドラマ版の、熱烈なファンだったと公言する、ジョニーの念願のリメイクとなった。キャリア初となるヴァンパイアキャラに挑戦。これまでの数多くの作品で描かれてきた、人を襲う恐怖の存在ではない、一風変わったヴァンパイア像を演じている。色塗りで長い爪と見た目は不気味だが、その表情は人間味たっぷりである。ジョニデの大ファンであるので、評価は甘めで採点。
ひとくせもふた癖もあるキャラが織りなすこのダークなファンタジー。バーナバスを始めとするコミック風のキャラデザインや、ゴシック調とポップな70年代が混合した世界観、主人公の生き埋めにされた裕福なプレイボーイのバーナバスの、ジョニー・デップ、狂気的な陰謀を企てる精神科医のヘレナ・ボナム=カーター、らバートン組。

個性的すぎる脇役も印象的で、女主人のエリザベスにミッシェル・ファイファー、彼女の弟で怠慢なくせに金に目がないロジャーには、ジョニー・リー・ミラー。反抗期が甘っちょろく思える暗い秘密を抱えた思春期のエリザベスの娘、クロエ・グレース・モレッツら。それにロジャーと亡くなった妻の忘れ形見デイビッドのガリヴァー・マクグラスというコリンズ家の4人。
そしてバーバナスのしもべとなるヤバそうな使用人のウィリーにジャッキー・アール・ヘリー、さらには、デイビッドの家庭教師であり、ジョセッテに瓜二つの容姿のヴィクトリアにベラニが二役を演じて、一筋なわではいかない個性派キャラクターが紡ぐ家族愛が、おかしくもせつない。
心に渦巻く愛憎を生きる糧とする、美魔女のアンジェリークを演じるエヴァ・グリーン、現代の彼女はこの一帯を支配する権力者となっていた。その地位を利用して今も未練を残すバーナバスに接近してくる。

原作は60年代に誕生し、国民的人気を誇ったゴシック調のソープ・オペラ、要は昼メロ。1972年、ひょんなことから200年ぶりに復活したバーナバス。かつて所有していたコリンウッド荘園に戻るも、幽霊屋敷のように朽ち果てた邸に住むのは、気位の高い女主人エリザベスを始め、コリンズ家の末裔に会ったバーナバスは、彼らがそれぞれ暗い過去を持ち、それを隠して暮らしていることを知る。
亡き父ジョシュアの「唯一の財産は家族」という言葉を胸に、一族にかつての繁栄を取り戻そうと動き出すバーナバス。彼のやや暴走気味な奮闘ぶり、そして物語が進む中で固く結ばれていく家族の絆が、楽しくも感動的である。
なにせ200年もの間、世間から切り離されていたバーナバス。見るもの聞くもののすべてが「何それ?」状態で、TVを魔術の産物と思い込んで壊したりするなど、ズレまくりな言動で末裔たちを振り回していくことに。
しかし、サングラスと日傘があれば日中も出歩けるドラキュラも驚きの設定。普通に歯を磨いたり、吸血鬼なので鏡に映らないのだが、鏡の前で驚くのがクセ。しだいに新生活に順応していくのだが、寝床がないためタンスなどで寝るハメに。でも、元々はプレイボーイだったバーナバス、かつての最愛の人そっくりなヴィクトリアにドキドキする。そんな彼らの掛け合いがシュールな笑いを誘います。
あらゆる手を用いて、復活したバーナバスを我がものにしようとするアンジェリーク。コリンズ家の再建活動を、缶詰工場を燃やしたりして邪魔をするが、没落と思われた家の暖炉の地下に隠し部屋があり、そこにはコリンズ家のお宝がたくさんあるのを知っているのは、もちろんバーナバス。

魔女のアンジェリークも酷いが、自分の容姿が衰えるのを気にして、バーナバスをヴァンパイアと知って、輸血をしてあげると言いながら、実は自分がバーナバスの生き血を採血して、ブァンパイアとなっていく精神科医のヘレナ・ボナム・カーター。
本作でのクロエ・グレース・モレッツの活躍は、反抗期の少女じゃ終わらない。最後に見せる狼少女の姿をご覧あれ。少年デイビッドも、幽霊となって我が子を見守る母が見せる力。

家族の命を脅かしたり、ついでに色仕掛けに惑わされそうになったりと、天敵な彼女との戦いの行方は?・・・。アンジェリークの妖艶な色気の攻撃も、マネキン人形のようにまるでメッキが剥げ落ちるかのように壊れて行く様は、憐れ魔女の最後。
全編イギリスロケによるセットはとにかく豪華です。壁や柱の至るところに、彫刻や絵画がほどこされ、荘厳でちょっとダークなコリンズ邸はもちろん、物語の舞台となる港町コリンズボートの風景まで、驚くほど緻密に作り込まれている。
それにキャラクターの衣装にも注目、クラシックなバーナバスのスーツや、ミッシェル・ファイファーら女性陣のドレッシーなファッションまで、「アリス・イン・ワンダーランド」コリーン・アトウッドが手掛けた、登場人物たちのコスチューム多彩で豪華。
そしてバートン監督によるこだわりの映像美など、まさに見所だらけの本作の世界に、ハマること間違いありませんから。
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