パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

デッド・ドント・ダイ★★★

2020年07月07日 | アクション映画ータ行

          

鬼才ジム・ジャームッシュがビル・マーレイとアダム・ドライバーを主演にメガホンをとったゾンビコメディ。ジャームッシュ作品常連のマーレイ、「パターソン」に続きジャームッシュ組参加となるドライバーのほか、ティルダ・スウィントン、クロエ・セビニー、スティーブ・ブシェーミ、トム・ウェイツ、セレーナ・ゴメス、ダニー・クローバー、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、イギー・ポップらが顔をそろえる。2019年・第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

     

あらすじ:アメリカの田舎町センターヴィルにある警察署に勤務するロバートソン署長とピーターソン巡査、モリソン巡査は、他愛のない住人のトラブルの対応に日々追われていた。しかし、ダイナーで起こった変死事件から事態は一変。墓場から死者が次々とよみがえり、ゾンビが町にあふれかえってしまう。3人は日本刀を片手に救世主のごとく現れた葬儀屋のゼルダとともにゾンビたちと対峙していくが……。

<感想>「パターソン」などで知られるアメリカ・インディーズ映画界の鬼才ジム・ジャームッシュ監督が、ゾンビ映画に初挑戦。というからには絶対に観にいかなくちゃ、といっても警察官が3人しかいないアメリカの田舎町で起きたゾンビ・パニックを、現代社会への風刺を交えながら監督独特のオフビートなスタイルで描いていた。

余りにもイメージが違うから、恐怖映画じゃなくて、一風変わったホラーコメディなので、呆気に取られた感じでした。でも最近ではヴァンパイアが主人公の「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ」(13)なんか撮ってたから、そんなに驚くことはない。

警察署長クリフ(ビル・マーレイ)と巡査のロニー(アダム・ドライバー)は、住民のトラブル処理に追われていた。だが、翌朝、ダイナーの経営者と従業員が殺されているとの一報が入り、捜査を始めたクリフとロニーは、墓地で謎めいた穴を発見。ロニーはゾンビの仕業だと言い出してクリフを驚かせるが、その不吉な予言はやがて現実のものとなる。

中でもインパクト大なのが、葬儀屋のティルダ・スウィントン扮する,日本刀を振り回す女性の役名も”ゼルダ・ウィンストン”だしね。遺体の死に化粧の派手なメイクには笑ってしまう。でも、オフビートというのか、これって笑っていいのという微妙なユーモアを散りばめているのは、いつものジム・ジャームッシュ節だけど。

今回はけっこうゾンビ映画としてちゃんと怖がらせようとしているようだ。ちょっとエグイのが人間の内臓に食らいつくところとか、ロニー警官が、「ゾンビの頭を切らなきゃ死なないよ」といった定番は、しっかりと押さえていた。

確かジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ映画の古典「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」に影響を受けたそうです。だからオマージュでもあるわけ。ちなみにセレーナが出演しているのは、ジャームッシュ監督が彼女の曲のファンだからなんだって。ゾーイ役で、男ともだちとドライブ中の都会の少女役で、モーテルに宿泊してゾンビに襲われる。

特にラスト近くで、ティルダ・スウィントンがトンデモ展開にしていくのには本当に目が点になってしまった。何で、何なんだこれは?・・・。この肩透かし感が、ジャームッシュらしいと言えばそうなんだけど。

だからってわけじゃないが鬼才ジム・ジャームッシュ監督は、ゾンビに現代の世相を反映させて、コーヒー・ゾンビやWiFiゾンビ、ギターゾンビなど、生前の物欲に従う”生きる屍”を登場させている。「コーヒー」と喚く最初のゾンビはイギー・ホップである。

物語でゾンビ発生の原因は、アメリカがオイルを掘削するために北極圏の粉砕を始めていて、そえが原因で地球の地軸がずれたことらしいと推測できる。自然破壊や、物質依存への警鐘が鳴らされているということだね。

森の番人のトム・ウェイツ扮する世捨て人のハーミット・ボブだけが、ゾンビに襲われないのは、彼が文明を拒否しているからかもしれない。

スティーヴン・ブシュミ扮する人種差別主義者の農夫が被っている帽子に、「MAKE AMERICA WHITE AGAIN」なんて書いてあるのは、ドナルド・トランプ政権への批判なのかもしれませんね。トランプ大統領は経済優先で、環境問題を無視しているからかもしれないなぁ。

最初に墓場から出てくるゾンビが、ジャームッシュのパートナーであるサラ・ドライバーと、歌手のイギー・ポップというのだから笑ってしまった。テーマソングを歌うグラミー賞歌手のスタージル・ソンプソンまでも、ギターを引きずるゾンビ役なのだ。それにしても結論が、投げっぱなしで観客に解釈まで全て委ねていたのには驚きました。

風変りなホラーコメディに見えるけれど、「このままでは世界は滅んでしまうぞ」という想いが込められていると思う。

2020年劇場公開、鑑賞作品・・・47  アクション・アドベンチャーランキング

 


ドクター・ドリトル★★★・5

2020年07月06日 | アクション映画ータ行

         

100年以上にわたり世界中で愛読されているヒュー・ロフティングの児童文学作品で、過去にもエディ・マーフィ主演版などで映画化された「ドリトル先生」シリーズを、「アイアンマン」「シャーロック・ホームズ」のロバート・ダウニー・Jr.主演で新たに映画化したアクションアドベンチャー。ダウニー・Jr.がドリトル先生を演じるほか、エマ・トンプソン、ラミ・マレック、トム・ホランドら豪華俳優陣が動物たちのボイスキャストとして出演。監督は「トラフィック」でアカデミー脚色賞を受賞したスティーブン・ギャガン。

あらすじ:名医ではあるが変わり者で、動物と話せるドリトル先生は、世間から遠ざかり、さまざまな動物たちとひっそり暮らしていた。しかし、若き女王が重い病に倒れたことを耳にしたドリトル先生は女王を救うことができる唯一の治療法を求めて、頑固なオウム、臆病なゴリラら個性的な仲間たちと伝説の島へと出発する。冒険を続ける中で、先生の過去、国を揺るがす陰謀など、さまざまな事実が明らかとなっていく。

<感想>「アベンジャーズ」シリーズのロバート・ダウニー・Jr.が主演した新作映画「ドクター・ドリトル」を鑑賞した。描かれるのは、“動物と話せる医者”が、個性豊かな動物たちとともに大冒険を繰り広げる物語。ワクワク・ドキドキのアドベンチャーを、ぜひとも味わってほしいです!

冒頭でスタビンズ少年が拳銃を誤射して、リスのケヴィンが怪我をし、ドリトル先生の家に向かうところから始まります。ヴィクトリア女王から贈られた庭園に、動物たちとひっそり暮らしていたドリトル先生は、愛する妻リリーを亡くして以来引き籠り生活をしていた。ある日のこと、重い病に倒れた若き女王を救うため、唯一の治療法を求めて伝説の島にある”エデンの樹”の果実を求めて、動物たちと冒険の旅に出発する物語。この映画は、ダウニー・Jr.が自分が対応できる範囲で、楽しい子供向けの作品に関わりたいと思っていたからだそうです。

”名医ダウニー”が個性豊かな動物たちと、どんな冒険を繰り広げるのかに期待が高まりますね。注目は動物たちを演じる声優さんたち。吹き替え版にて鑑賞したので、周りは子供たちでいっぱいでした。

字幕版では、頑固なオウムにエマ・トンプソンが、臆病なゴリラにはラミ・マレックが扮する他、アヒルにオクタビィア・スペンサーが、キツネにはマリオン・コティヤール、虎にはレーフ・ファインズ、キリンにはセリーナ・ゴメスなど全員主役級の顔ぶれが勢ぞろい。またスパイダーマン役で知られるトム・ホランドが、ドリトル先生の、メガネをかけた愛犬ジッブとして再びダウニーと共演。師弟コンビによる絶妙な掛け合いも見られた。

それに、ドリトル先生の助手志望のハリー・コレットとともに、冒険の旅に出る。旅路を邪魔する宮殿のバッジリー卿(ジム・ブロードベント)や、宮殿のマットフライ医師(マイケル・シーン)。

それに亡き妻リリーの父親である盗賊・義父ラソーリには、アントニオ・バンデラスといった、ビックなスターが勢ぞろいしている。

冒険に一緒に船に乗る動物の中では、白熊のヨシが好きですね。冷え性で毛糸の帽子をかぶっていて、臆病な白熊くん。それにダチョウのブリントン、飛べないし泳げないけど、先生を背中に乗せて走るひょうきんもの。白熊のヨシとは喧嘩友達です。

作品自体のほのぼのとした無垢な冒険や、人間同士の交流や共感といったテーマも良かったし、ダウニーのトレードマークであるユーモラスで、豊なコミカル・センスに溢れたチャーミングな動物博士を見せてくれる。

助手のスタンビンズ少年や一緒に冒険に乗り出す動物たちへの目線はどこまでも優しい。ドリトル先生の深い共感力に満ちた豊かな人間性を、そして冒険を通じて少しずつ生きる力を取り戻してゆくドリトル先生の変化を、嫌味なく演じきれたのは実力派のロバートだからこそだろう。

ドリトル先生を敵視するブレアを演じたマイケル・シーンも、「遊び心があってミステリアス。それでいて輝いているロバートは完璧なハマリ役」と絶賛している。見どころたくさんの本作、ピンチ連発の旅路に、果たしてドリトル先生と仲間たちは伝説の島の果実を、手に入れることができるのか?・・・。まさに新たなドリトル像を作り上げたロバートの熱演は必見ですぞ!

 

 

2020年劇場公開、鑑賞作品・・・46  アクション・アドベンチャーランキング

 


ダウントン・アビー★★★★

2020年02月21日 | アクション映画ータ行

大邸宅に暮らす貴族・クローリー家と使用人たちの生活を描き、ゴールデングローブ賞やエミー賞に輝いたイギリスの人気ドラマを映画化。2010年から2015年まで全6シーズン放送されたドラマ版の最終回から2年後のクローリー家が描かれる。マギー・スミス、ヒュー・ボネビル、ジム・カーター、ミシェル・ドッカリーらドラマ版のキャストに加え、映画版で初登場となるモード役でイメルダ・スタウントンが出演。ドラマ版に引き続き、オスカー受賞のジュリアン・フェローズが脚本、マイケル・エングラーが監督を務める。

あらすじ:1927年、英国国王夫妻が訪れることとなったダウントン・アビーでは、グランサム伯爵家の長女メアリーが執事のカーソンを復帰させ、パレードや豪勢な晩餐会の準備を進めていた。そんな中、先代伯爵夫人バイオレットの従妹で何十年も音信不通となっていたメアリー王妃の侍女モード・バッグショーとバイオレットの間にぼっ発した相続問題など、一族やメイドたちのスキャンダル、ロマンス、陰謀が次々と巻き起こる。

<感想>世界で最も評価が高いテレビドラマとして、ギネス記録認定になった「ダウントン・アビー」。放送終了時から2年後、この映画は、NHKのTVドラマシリーズで、毎回鑑賞していました。イングランドの北東部ヨークシャーのダウントン村にある、このイギリス貴族の広大なる土地に建つ、高層ビルのような大邸宅を舞台に、例によってロマンスや陰謀、スキャンダルが渦巻く濃密な人間ドラマが展開する。

今作では国王夫妻来訪とともに、相続問題からテロまで、数々の難問題が勃発するのです。物語では、ドラマ同様、当主のグランサム伯爵のクローリー家の人々と、クローリー家に仕える使用人の人々の、生き様が交錯する模様をダイナミックに描くもの。

 

近隣のヨークシャーを訪れる国王夫妻一行が、ダウントン・アビーにも立ち寄ることになり、国王をお迎えする大騒動を追っていくものである。もともと、テレビドラマでは、時間をかけて複雑なストーリーを立体的に紐解くものだっただけに、映画という限られた時間内であの壮大なるドラマ性が成立するのかという疑問がないわけでもなかった。

国王夫妻に召し抱えられている使用人たちも来訪して、とにかく国王夫妻の食事は、自分たちが作るからキッチンを貸してくれという。それに、食材も持参して来ていて、いっさい触らせないのだ。

呆れる果てるクローリー家の使用人たちは、怒りをおぼえるも従うしかなかった。しかし、国王のシェフがのんびりとしていて、よく休養するのをみて、クローリー家の使用人たちは一作をこうじるのであった。それは、見事なファインプレーであり、長年勤めていた使用人たちの生きざまのようでもあった。

台所では、これまた食事を作る使用人が5、6人いて、食事を運ぶ男たちも5、6人いる。それに運転手に、狩猟する時の馬屋の使用人と、一緒に行く犬の世話をする人達とか、とにかく家族よりも使用人の方が多いのである。

使用人一人一人の部屋もあり、また客人用の部屋もたくさんあります。賄い付きの住み込み使用人の数の多いことと言ったら、名前を覚えるのに苦労する。それに良く辞めるので、入れ替わりも多い。このお屋敷の貴族は実在しており、今も住んでいる。

貴族や王室の生活を覗くという好奇心を満たしつつ、絶えず流動していく人間関係とドラマを丁寧にエンターテイメントとして堪能させるという、この作品の最良の魅力がいかんなく発揮されていて、素晴らしかった。

しかし、さすが作品の原案者のジュリアン・フェローズが脚本を一人で仕上げただけあって、ものの見事に登場人物が全員、それも王室も含めて、それぞれにもつれるように、絡み合って最後にはしっかりと、大団円を迎えて見せていたのに感心する。

スタッフもTV版とほぼ同じ顔触れで嬉しい。キャストも当主のロバートに、ヒュー・ボネヴィル、その母親の先代伯爵夫人のマギー・スミス、ロバートの妻にエリザベス・マッガヴァンと、常連俳優たちがずらりと並ぶ。そして初登場の名女優イメルダ・ストーントンが映画版を締めるのであります。

TVドラマのように、濃密な人間ドラマというわけにはいかないが、物足りなさが残るものの、素晴らしい俳優陣たちの演技に加えて、時代考証をふまえた煌びやかな衣裳や美術が素晴らしい出来栄えでした。

大画面で観る映画ならではの迫力にしばし、時の経つのを忘れた次第。各キャラクターの個性も見事に描かれていて、物語のオチもとても微笑ましくて、また続編を作られることを望んでおります。

 

2020年劇場公開、鑑賞作品・・・15  アクション・アドベンチャーランキング

 

 

 

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テッド・バンディ★★・5

2020年01月06日 | アクション映画ータ行

「グレイテスト・ショーマン」のザック・エフロンが、30人以上の女性を惨殺した実在の殺人鬼を演じた犯罪ドラマ。テッド役のエフロンのほか、リリー・コリンズ、ジョン・マルコビッチらが脇を固める。監督は、同じくテッド・バンディを題材としたNetflixオリジナルドキュメンタリーシリーズ「殺人鬼との対談 テッド・バンディの場合」を手がけたジョー・バリンジャー。

あらすじ:1969年、ワシントン州シアトル。とあるバーで出会い恋に落ちたテッド・バンディとシングルマザーのリズは、リズの幼い娘モリーとともに3人で幸福な家庭生活を築いていた。しかし、ある時、信号無視で警官に止められたテッドは、車の後部座席に積んであった疑わしい道具袋の存在から、誘拐未遂事件の容疑で逮捕されてしまう。また、その前年にも女性の誘拐事件が起きており、目撃された犯人らしき男はテッドと同じフォルクスワーゲンに乗り、その似顔絵はテッドの顔に酷似していた。

<感想>映画はバンディを信じた恋人・リズの視点で進行する。だから、バンディに関する情報をまったく知らなければ、30人以上の女性を惨殺した実在の殺人鬼だということも信じられない。どうしてかと言うと、本当にそんな殺人鬼だという感じがないほどの、イケメンのザック・エフロンが演じているからかもしれません。

でも、信じて彼を愛している妻のリズが可愛そうでなりません。子供にも優しいし、見かけが本当に善い人なので。この後、殺人鬼の妻とか、娘も殺人者の子供だとか、世間にさらされて虐められてしまい、苦しみながら一生を終わるのかと思うと、やはり許されることではありませんね。

物語が、バーで出会い、瞬時に恋に落ちたテッド・バンディ(エフロン)と、シングルマザーのリズ(リリー・コリンズ)。幸福な日々を送るある日、リズは新聞紙面に、愛するバンディの顔を見つける。よく見ると、それは彼に酷似した似顔絵だった。そしてそこには、「連続女性失踪・誘拐事件の犯人」という文言が添えられていた――。

“シリアルキラー”と聞けば、ほとんどの人が“常軌を逸した猟奇殺人犯”と連想すると思います。元FBI捜査官ロバート・ケネス・レスラー氏が、ある男を形容するため、このシリアルキラーという概念を提唱したそうです。

男の名はテッド・バンディ。“極めて邪悪、衝撃的に凶悪で卑劣”として断罪された彼は、醜悪な内面とは裏腹に、美しい容姿とIQ160の天才的頭脳を持っていた。女性たちを惹きつける術に長け、そのカリスマ性を惜しげもなく振りまいては、凄惨な犯行を繰り返した。

裁判は全米にテレビ中継され、女性ファンが法廷に駆け付けた。バンディのショーアップされた自己弁護に、女性たちは恍惚のため息を漏らした。吐き気をもよおす残虐性が白日のもとにさらされても、彼女らはこの男に夢中だった。一体、それはなぜなのか? 映画「テッド・バンディ」は、バンディの最も近くにいながら、殺されることのなかった女性リズの視点を通じ、“最悪のシリアルキラー”にまつわる衝撃の真実に迫っていく。

いやいや、本当に私も騙された一人なのです。妻のリズは、実は夫にそういうこと、「つまり殺されかけた」と言うことをされていなかったからです。もし、1つでもそういう危険なことをされてしまうと、夫を信じられなくなってしまうから。

じつは、この男バンディは、二重人格みたいな男だったのですね。最後に裁判所で、自分の罪を暴かれてしまい、最初はしらを切っていたのだが、とうとう自分の奥にある悪魔が出て来てしまったことが、本当のバンディの姿だったと、言うことなんですね。

ザックくんのファンなもんで、ついつい騙されてもいいかもなんて思ってしまった。だって、この美ボディなんですもの!

本当の犯人は、この男が、”テッド・バンディ”。どうみても好きになれない男の顔。女性受けする顔だと言うが、口も達者で上手いのかも。私だったら、無理です。

 

2020年劇場公開、鑑賞作品・・・1  アクション・アドベンチャーランキング

 

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T-34 レジェンド・オブ・ウォー★★★・5

2019年12月13日 | アクション映画ータ行

ソ連が誇る最強戦車“T-34”をフィーチャーし、本国ロシアで大ヒットした痛快戦車アクション。第二次世界大戦を舞台に、ナチス・ドイツの捕虜となり、彼らが行う戦車戦演習の訓練相手を務めることになった4人のソ連兵が、1両のT-34とともに収容所からの脱走を図る無謀な脱出計画の行方を、本物のT-34を使ったリアルかつ迫力のアクション満載に描き出す。主演はアレクサンドル・ペトロフ。共演にイリーナ・スタルシェンバウム。監督は「アルティメットウェポン」のアレクセイ・シドロフ。

あらすじ:第二次世界大戦下、独ソ戦の最前線。ナチス戦車の執拗な攻撃を振り切り、前線基地に帰還した新米ソ連兵イヴシュキンは、その腕を見込まれ、いきなり戦車長としてナチス戦車隊への奇襲攻撃を命じられる。ナチスのエリート将校イェーガー大佐を相手に大健闘するも、最後は敗れて捕虜となるイヴシュキン。収容所で過酷な捕虜生活を送る彼はある日、ナチスの戦車戦演習の訓練相手に指名される。ソ連の最強戦車T-34を与えられ、部下の選抜とT-34の整備を任される。しかし、実弾の装備が許されるわけもなく、演習に参加するということはイヴシュキンたちにとっては、すなわち死を意味していたのだったが…。

<感想>第二次世界大戦の独ソ戦で活躍し、1990年代まで紛争地域で使われていたというソ連が誇る戦車T-34は、ナチスにとって脅威だったわけ。 ドイツ軍に捕まり、死を覚悟した4人のソ連兵が、ソ連の戦車であるT34の整備をさせられる。ドイツ軍の戦車部隊が、ソ連のT-34を戦車演習の訓練にしようと、ソ連兵を使い実際に演習を行う。ですが、1両の戦車T-34の威力を信じているソ連兵たちは、ナチスの軍勢に立ち向かうのです。 

冒頭ですぐにドイツ軍の捕虜になるソ連兵。捕まったのが、1941年で戦車もT-34/76。1944年になって脱走を実行するのだが、その時の戦車がT-34/85に変わっている。それで、捕虜たちは、なんだこれは、T-34に似ているけど、ずいぶんとデカイぞってね。戦車兵魂に火がついちゃ、お終いよ。新型に乗りたいと、黙々と整備をする捕虜たち。

さらに、砲弾がなぜに存在していたのか?ということ。戦車の中に上手く隠して置いたのがあったのだ。ドイツ兵は、ボロくなったソ連の戦車なんて掃除したり、治したりしたくないからね。それで、捕虜のソ連兵の中から、戦車に詳しい人物を選び直させたというわけ。でも、ソ連兵は、祖国モスクワへ帰りたいばかりに、自分の国の戦車を整備したわけです。必死にね。それで、あわよくばこの戦車に乗ってモスクワへ帰りたいと願ったわけ。

戦車戦の前に、主人公のソ連兵たちが、ドイツ軍の戦車に追われて、トラックで逃げているシーンも素晴らしい。ここでは、観ていてソ連兵が戦車のことを詳しく知っていて、「発射してから4秒数えてハンドルを切る」という技は、主人公の得意技なのであるからして、これを冒頭に見せておいて、クライマックスのバンター戦車との戦いで、再び得意技で対抗するところなんて、あそこは観ていて本当に感心した。伏線を張っておいてこれを後半でちゃんと回収しているのだから。

被弾どきの音や衝撃描写も凄かった。砲弾が当たって「ガーン」と、戦車の中の人間が一瞬フラフラになるところ。監督も充分に文献や記録を調べたそうですから。

自分たちの国の戦車に乗って逃げるところでは、砲弾はもちろんCGですが、スローモーションで描くっていうのも現代的で良かった。それと、ドイツ軍は、空軍にまで捜索を依頼して、ドイツ軍の多目的偵察機まで呼んで来るのよね。それが全部CGだなんて、信じられない。

森の中に避難をして、林の中に小枝や葉っぱで戦車を隠して、いちいちコネタも利いているし、細かいところがリアルでした。それと、終いには、ドイツ軍の暗視偵察機まで出て来るしで、いろいろと粗もあるけれど、それを払拭するリアルな再現性と展開の構成、ノリがいい。素晴らしかった。だが、ドイツ軍の食糧を賄いしている女が、ソ連の女ときた。一緒に逃げたいと懇願するも、女を乗せての逃避行なんて無理にきまっている。途中まで乗せて、逃がしてやる。

これは、潜水艦映画の中で魚雷の撃ち合いで、よくやっていたことと同じだもの、戦争映画に応用しているってことだ。トラックを追うのもイェーガー大佐で、イェーガーを演じているのが、TVシリーズの「アウトバーン・コップ」で最近まで刑事役で主演していた俳優で、イェーガー大佐にヴィンツェンツ・キーファーが扮していて、ちゃんとドイツの人気俳優を連れてきているところも感心した。

でも最近はアメリカ映画でもあまりないと思う。こんなに知力・計略を尽くして戦う戦車映画は。メカ・バトルっていうものを良く考えて作ってるので、初めっからやられたって感じがした。観ていて面白く、コメディ映画に仕上げているのも良かったと思う。

昨今のロシアじゃ戦争映画がブームなんだろうか?・・・西欧・米じゃ途絶えてしまった戦争映画の伝統が、ロシアでは未だに作られ続けているために、こんなふうに面白く、本物らしい戦車が出て来るのも、進化しているのだと思う。

このT-34の戦車のタイトルで2,3作品の映画があった。内容はよく似ていたが、この作品が一番面白かったと思います。

 

2019年劇場鑑賞作品・・・179  アクション・アドベンチャーランキング

 

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ドクター・スリープ★★★★

2019年12月05日 | アクション映画ータ行

スタンリー・キューブリック監督がスティーブン・キングの小説を原作に描いた傑作ホラー「シャイニング」の40年後を描いた続編。雪山のホテルでの惨劇を生き残り大人へと成長したダニーを主人公に、新たな恐怖を描く。大人になったダニーを演じるのはユアン・マクレガー。監督・脚本は「オキュラス 怨霊鏡」「ソムニア 悪夢の少年」やキング原作のNetflix映画「ジェラルドのゲーム」といった作品を手がけてきたマイク・フラナガン。

あらすじ:40年前、狂った父親に殺されかけるという壮絶な体験を生き延びたダニーは、トラウマを抱え、大人になったいまも人を避けるように孤独に生きていた。そんな彼の周囲で児童ばかりを狙った不可解な連続殺人事件が発生し、あわせて不思議な力をもった謎の少女アブラが現れる。その力で事件を目撃してしまったというアブラとともに、ダニーは事件を追うが、その中で40年前の惨劇が起きたホテルへとたどり着く。

<感想>トラウマを抱えた男の40年越しの戦いの行方。数あるスティーブン・キング原作の映画の中でも最恐ホラーの呼び声が高い「シャイニング」伝説と化したこの傑作から39年を経て、キングによる続編小説「ドクター・スリープ」が映画化された。

雪に閉ざされたホテルで、臨時管理人となった作家の父親ジャックの狂気から逃げ延びた主人公のダニーは、空想の友達トニーと語り合う不思議な少年ダニーボーイの残像を心の片隅に残して、40歳の中年となった今でも当時のトラウマを引きずっていた。そんな彼が新たに遭遇する事件とは?・・・渋く枯れたユアン・マクレガー扮する、過去に囚われた主人公のキャラクター造形や、先の読めない展開など、スティーブン・キング作品のテイストがしっかりと脈づいているのだ。

ダニーを演じたマクレガーは、本作と「シャイニング」の関連性について「緊張感とサスペンス感が似ている」と類似点を指摘。続けて、「『ドクター・スリープ』の原作は『シャイニング』の原作を読んでいなくても楽しめる。同様にこの映画も単体で楽しめる」と、「シャイニング」を未見でも問題ないことをアピールしている。

心に傷を抱えたまま孤独な暮らしを続けていたのだが、理解ある友人の助けで酒の依存症を克服し、亡き父への想いを噛みしめるように話すダニー。そして、ターミナルケア施設で、ホスピスで働くようになった彼は、そこで死の間際の人々を、特別な力(シャイニング)で癒し、「ドクター・スリープ」と呼ばれるようになっていく。

児童ばかりを狙った不可解な失踪事件が起き、ダニーはアブラと共に事件の謎を追って40年前に惨劇が起きた“オーバールック・ホテル“へと行くことになる。

それに、新しく引っ越したダニーの部屋の壁に、“REDRUM”の謎のメッセージが描かれていた。それは、謎の少女アブラからのメッセージだった。彼女もまたシャイニングの持ち主で、事件現場を目撃したというのだった。児童ばかりを狙った不可解な失踪事件が起き、ダニーはアブラと共に事件の謎を追って、40年前に惨劇が起きた最も凶悪な“呪いのホテル/オーバールック・ホテル“へと導かれていく。

少女アブラには、カイリー・カランが扮しており、ダニーと同じシャイニングの持ち主であり、利発な女の子であり、どんなに恐ろしい出来事があっても、決して驚き泣き叫ぶなどはしない少女であります。

物語は、アブラはダニーと交信しながら、児童の連続失踪事件と、能力者の“命気”を食べることで生きながら得ている、「トゥルー・ノット」という謎の集団との対決を迎えることになる。純真な子供の魂を吸い取って生きながらえる妖魔、バケモノの集団が出現し、心に闇を抱えるがゆえに彼らの仲間となる娘が登場する。

その魔女ローズには、レベッカ・ファーガソンが扮しており、映画館でローズが出会う少女アンディには、エミリー・アリン・リンドが扮しており、あどけない小悪魔的な感じで、少女売春婦を演じている。少女アンディのシャイニングは、催眠能力を持っていて、「眠れ」という暗示の言葉を唱えると人間は眠ってしまうのだ。魔女ローズのシャイニングは、ダニーやアブラと同じ力であり、相手の頭の中に入って考えていることが解ってしまうのだ。それに、パワーもあり吹き飛ばす力もある。

前作の「シャイニング」で、非業の死を遂げた黒人コックのハロランが指導霊となって励ましていて、ラスト近くでの善と悪の魔女ローズとの決戦では、ダニーの頭脳プレーの勝利でもありました。

アブラの超能力で、誘拐される野球少年の背番号が「19」であったり、凶行の場所がレマーク工業だったりするのは、「ダーク・タワー」ネタも借りているような用語が登場するのだ。このシーンでは、本当に少年が妖魔、化け物集団に食べられていく、可哀そうな泣き叫ぶ声が耳から離れませんでしたね。

それに、随所に「シャイニング」を想起させるシーンが多かった。ラスト近くでは、「シャイニング」で有名なあのシーンが続々出てきて、あの双子の少女、まるで波しぶきのような怒涛の血の濁流、斧で壊した有名なドア、ダニーが三輪車で走る赤い絨毯、魔女ローズが外の植木の迷路でウロウロと、237号室の裸の婆さんがナント4回くらい出てきたなど。ファンには嬉しい悲鳴が、そして、エンドロールでも劇中の効果音の心臓の音が、シャイニングとリンクしてるのも良かったです。

 

2019年劇場鑑賞作品・・・177  アクション・アドベンチャーランキング

 

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ターミネーター ニュー・フェイト★★★★

2019年11月15日 | アクション映画ータ行

ジェームズ・キャメロンが生み出したSFアクション「ターミネーター」のシリーズ通算6作目で、キャメロンが直接手がけ、名作として人気の高い「ターミネーター2」の正当な続編として描かれる。キャメロンがプロデューサーとなり、「ターミネーター2」以来にシリーズの製作へ復帰。「デッドプール」を大ヒットさせたティム・ミラー監督が新たにメガホンをとった。リンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーも28年ぶりにカムバックし、シリーズの顔であるT-800を演じるアーノルド・シュワルツェネッガーも出演。グレース役に「ブレードランナー 2049」のマッケンジー・デイビス、ダニー役にコロンビア出身の新鋭女優ナタリア・レイエス。

あらすじ:人類滅亡の日である「審判の日」は回避されたが、まだ危機は去っていなかった。メキシコシティで父と弟とごく普通の生活を送っていた21歳の女性ダニーのもとに、未来から最新型ターミネーター「REV-9」が現れ、彼女の命を狙う。一方、同じく未来からやってきたという女性戦士グレースが、ダニーを守るためにREV-9と壮絶な戦いを繰り広げる。何度倒しても立ち上がってくるREV-9にダニーとグレースは追いつめられるが、そこへ、かつて人類を滅亡の未来から救ったサラ・コナーが現れる。

<感想>暴走した人工知能スカイネットの指揮する機械軍が、敵対する人類側のリーダーを、“生まれなかった”ことにするため、未来からターミネーター、T-800を現代に送り込む。ジェームズ・キャメロンによる画期的なSF設定と、アーノルド・シュワルツェネッガー演じるT-800の圧倒的な存在感で、世界的に大ヒットした「ターミネーター」。そして、悪玉T-800がヒーローとして戻って来る衝撃の展開と、自由自在に姿を変える新たな強敵T-1000の映像表現にド肝を抜かれた「ターミネーター2」。あれから約30年、シリーズ生みの親ジェームズ・キャメロンが制作でシリーズ復帰を果たした「T2」の正統な続編が出来上がった。

舞台となるのは、スカイネットによる人類への核攻撃が実行される“審判の日”が回避されてから約30年後の世界。未来からやってきた新型ターミネーター、「REV-9」と強化型の女性戦士グレースが、ダニーという女性の命を巡って激突する。シュワちゃんはもちろんんこと、2作目以降シリーズ出演のなかったリンダ・ハミルトンが参戦する。レジェンド3人に、「デッドプール」を大ヒットさせたティム・ミラーが監督として加わり、シリーズの最高を更新する。

「T2」のラストでT-800は、自身にも使われているサイバーダイン社製のマイクロチップをこの世から消滅させるため、自ら溶鉱炉へと入り消滅したはずなのに、彼は一体どうやって復活したのかが不思議でしたね。

つまりは「T1」と「T2」のT-800が別の個体だったように、今回も異なる個体なのだろう。そして、何故に老いた姿なのかが、謎でした。

「T1」では嵐がやってくる“不穏な未来を予見していたサラ・コナー。「T2」では守護者のいなくなった世界を生き抜くために、元グリーンベレーや傭兵から格闘技や武器の扱いを学び、屈強な女戦士へと変貌する。そして、本作ではターミネーター・ハンターという設定で登場し、このヒロインパワーアップが止まらない。

それに、「T2」でジョン・コナーを演じたエドワード・ファーロングの名前があったこと。将来人類抵抗軍の指導者となる設定で、ターミネーターの標的だったジョンは、本作ではどのような形で登場するのだろうか。

そういえばT-800を苦しめた強敵と言えば液体金属製で、どんな形にでも変わる「T2」のT-1000(ロバート・パトリック)だが、その進化系ともいえるのが「REV-9」なのだ。液状になって移動したり、腕を“剣”状に変形させるのはT-1000と同じだが、液状の外皮部分と金属炭素製の内骨格=エンドスケルトンに分離できるのが違いであります。2体が連携しながら攻撃してくるのが見ものですから。

それと「REV-9」に命を狙われるのが、メキシコシティの自動車工場で働く21歳の女性ダニー。これまでの標的は、人類の救世主となるジョンとその母親サラだったのだが、この標的変更が意味するものとは?・・・彼女が未来において、人類存亡の鍵を握る重要な人物になることに、つまり聖母マリアのような女性かな。

「REV-9」に襲われたダニー(ナタリア・レイズ)の危機を救うのが、未来からやってきた強化型人間のスーパー・ソルジャーのグレース(マッケンジー・デイビス)。この構図は「T2」のサラ&カイル(マイケル・ビーン)と、「T2」のジョン&T-800と同じですね。ということは、彼ら同様に“守るべき者”のために殉じるのか、・・・グレースの決断を見届けたいですよね。

見どころは、しつこいまでのアクションですかね、カーチェイスはもちろんのこと、飛行機での逃亡にしつこくついてくる「REV-9」。回避するのに、飛行の中にある車の中に乗り込み、輸送機の後ろからダイブするシーン。

驚いたのは、新型ターミネーターの「REV-9」が2体に分裂して、独自に動けるのですから。これまでにもいろんなタイプのターミネーターが出てきましたが、まさか分裂できるとは。それが普通に動くんですから。T-1000の液体金属要素も兼ね備えているし、破壊力も修復力も抜群であります。あれは完全に反則ですよ。さらには、異常なまでのタフネスを誇り、何度、斬り刻まれても、至近距離から顔面に銃弾の雨を食らっても、まったくダメージを負っていないんですから。ヤツを倒す術はあるのだろうか!?

ラストが楽しみですね、グレースにサラ、そしてシュワちゃんがダニーを守るために全力を尽くして「REV-9」と戦うシーンでは、迫力満載でつい手に力が入りますから。やはり今回は、“強き女性”3人が、アクションとドラマを輝かせていくのが良かったです。

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トールキン 旅のはじまり★★★・5

2019年10月07日 | アクション映画ータ行

「トム・オブ・フィンランド」のドメ・カルコスキ監督が『ホビットの冒険』『指輪物語』の作者J・R・R・トールキンの若き日の物語を映画化した伝記ドラマ。両親の死や戦争など過酷な運命の中でかけがえのない出会いを重ねて成長していくトールキンの愛と友情の前半生に焦点を当て、偉大な作家の創作の原点に迫っていく。主演は「マッドマックス 怒りのデス・ロード」「X-MEN:ダーク・フェニックス」のニコラス・ホルト。共演にリリー・コリンズ、コルム・ミーニイ。

あらすじ:幼い頃に父を亡くし、母と弟と英国の田園地域で暮らしていたトールキン。しかしその母も彼が12歳の時に他界してしまう。孤児となってしまったトールキンだったが、母の友人のモーガン神父が後見人となり、高校では名門キング・エドワード校に通うことに。そしてそこで、ロバート・ギルソン、ジェフリー・スミス、クリストファー・ワイズマンという3人の仲間と出会い、かけがえのない友情を育んでいく。そんな中、同じ家に下宿している3つ年上の女性エディス・ブラットと恋に落ちるトールキンだったが…。

<感想>世界のだれもが知る『ホビットの冒険』『指輪物語』。その作者であるJ・R・R・トールキンの若き日の物語。天才小説家の知られざる半生は、生涯の仲間との強い絆、そして運命の女性との恋など、小説以上に壮大な物語が秘められていた。

あの壮大な冒険物語は、愛と友情、そして、勇気から生まれた。偉大な創造を成し遂げた人間の実人生は、得てして平凡で地味なものだが、このトールキンの若き日を描いた伝記映画は、そこで妙な無理をせず、平凡に見えるものの中に、非凡な細部を見つけていくような語り口で全体を描き切っていた。

伝記映画は数多いが、本作は「ホビットの冒険」「指輪物語」で知られるトールキンの幼少から青年期までを描いたもの。なにせ、エルフ語まで発明したファンタジー作家ゆえに、その半生が興味深くないわけがない。だからして、この映画がユニークなのはその知られざる生涯を追うだけではなく、トールキンの果てしない想像力の源泉は何処から生まれたのか、その神秘に焦点が当てている点でもある。

12歳で孤児となり、空想の世界に籠ることが多かったこと、下宿先における後の、妻となる利発な女性との出会いが、エルフの王女の創造に繋がったこと、これぞ純愛です。エディスを演じたリリー・コリンズが魅力的なだけに、トールキンとの運命的な出会いで惹かれ合うのだが、しかし、彼の大学進学を機に忘れられることを予感して、別の男性と婚約してしまう。同じく孤児のエディスとの関係に、もう少し光を注いで欲しかった気がしましたね。

また強い絆を結んだ学友たちとの出会いが、彼の作品の核にある何物にも侵されないフェローシップのひな形になったことなどが語られていた。

第一次世界大戦下、親友を探して彷徨う主人公トールキンの姿から始まる物語は、おのずと「指輪物語」を想起させるのだ。そんな中で、一つの重しというか、目玉となるのが第一次大戦の塹壕戦の体験であり、戦場の凄惨な光景とトールキンの創造した神話の世界とが、同じ力で入り混じり、一つに重なり合うのだった。

特に彼が体験した戦場における凄惨な光景が、のちに身の毛もよだつクリーチャーたちの創造源となっていくさまを、映像的な解釈で表現したのは独創的でした。病弱であり、戦場で肺結核になり血を吐きながら、兵士の死体のある塹壕の中で生き延びる朦朧とした姿が焼き付く。生死を彷徨う彼を支えたのは、エディスへの一途な想いと、その天才的なイマージネーションの力だったのです。

さらには、本作を牽引するのが、青年時代のトールキンに扮するニコラス・ホルトの素顔に光を当てた構成にも、魅力である。これまで、七変化の怪優的な路線を目指しているような印象があったのだが、サリンジャーに続く作家役の今回は、真っ直ぐで紳士的で、特異な才能に満ちた愛すべき好青年の魅力を引き出し、観る者誰もをトールキン好きにさせずにはおかないだろう。

バロウ書店をはじめとし、舞台美術も重厚であり、純粋に、映画的説得力に満ちた作品になってました。「事実は小説より奇なり」とは良く言ったものだが、トールキンの生み出した心躍る冒険物語の裏に、これほど壮絶な過去が存在したとは、思いもよりませんでした。明るい未来が約束されていたはずの利発そうな4人の少年たちが、大人に混じってサロンでいっぱしの芸術を語り合うシーンの眩しさが、冒頭の第一次世界大戦の残酷な描写との、息苦しいほどのコントラストを生んでいた。

 

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台風家族★★・5

2019年10月02日 | アクション映画ータ行

銀行強盗をしてそのまま行方不明となった両親の葬儀を行うため10年ぶりに集まった4きょうだいが、財産分与を巡って醜い骨肉の争いを繰り広げるさまをブラック・ユーモアいっぱいに描いたコメディ・ドラマ。主演は「任侠ヘルパー」の草なぎ剛。監督は「箱入り息子の恋」「ハルチカ」の市井昌秀。

あらすじ:台風が近づくある夏の日。鈴木家の長男・小鉄が妻子を連れて実家へ戻ってきた。目的は、10年前に銀行強盗をし、奪った2000万円とともに行方不明になった両親の葬儀に参列するため。ただし実際に遺体があるわけではなく、法的に死亡したと認定されたことによる形式的な葬儀にすぎなかった。その真の目的は、10年ぶりに再会する4人のきょうだいで財産分与を話し合うことにあった。そして長男である小鉄は話し合いをリードし、遺産を独り占めしようと目論んでいたのだったが…。

<感想>だいぶ前に鑑賞したが、草薙くんのファンとしては公開されて良かったと思いますね。物語は市井昌秀監督が12年間あたためてきた“両親への想い”を形にしたというオリジナル。葬儀屋を営んでいた両親が、銀行強盗を働き、奪った2千万円と共に姿を消してしまってから10年後。

その事件の時効を機に、両親の犯罪によって人生を狂わされた鈴木家の男3人、女1人の4兄妹が、両親は死んだものとして葬儀を行おうと、10年ぶりに実家で顔を合わせることになる。

長男の妻と娘、さらには長女の恋人までも揃った鈴木家では、それまでの確執や遺産をめぐる様々な想いや、感情が交錯して、台風のようなめまぐるしい1日が繰り広げられる。

鈴木家の兄妹役には、長男の草なぎ剛、妻に尾野真千子にその娘に甲田まひるが、そして次男MEGUMI、三男中村倫也。失踪した両親には、藤竜也と榊原るみ、他には、若葉竜也、長内英里香、相島一之、斎藤暁らが共演している。

鈴木家の4兄妹には、みな何かしら人格に問題がありそうで、家族だけにそれを隠さずぶっつけあうのだ。人間臭くリアルともいえるが、最も本性をむき出しにして、金に汚いクズっぷりを見せつけるのが草薙演じる長男の小鉄だ。草薙は現場では明るく穏やかに振舞っているが、金のことになるとガラリと違う顔付になり感情をむき出しにして見せたり、無感情のような表情も見せる。草薙の緩急の芝居のうまさは定評があるが、現場でスイッチが入った時にテンションはやはりすごい。

子供たち全員は集まった鈴木家に、遅くなってから末っ子の中村倫也が来て、ある秘密を明かすシーンがある。今までの皆のやり取りを隠しカメラで、ユーチューブに実況中継しているのだと明かして、皆を驚かせ慌てさせるのだ。

ユーチューブ実況は、ちょっと意表を突いたアイデアで、それがどう展開するのかと興味深々だったが、そこへ、それを見て二人の人物が訪ねてくる。

訪ねてきた若い女から銀行強盗の裏の話を聞かされるのだが、それによると父親が強盗をしたのは、女が掛けた小鉄の交通事故という詐欺電話のためだとのこと。しかし、受けた電話一本で、何の確認も考えもせずに、いきなり銀行強盗に走ることってあるのだろうか。まだボケたはいないが老人の父親と母親が、今まで長い間葬儀店を経営してきたのに、何故、すぐに銀行強盗などに走ったのか。家族がこのことで、激しくぶつかりあうことになるが、傍からみると滑稽なシーンともなっている。

長男が遺産相続の話を始めていると、次男、三男、妹と貰えるものならいくらでも貰いたいと言い争う姿は、どこの家庭でも起きることである。それが、結局は2千万円泥棒した金を返さなければいけないので、家を売り払っても、足りないのだった。バカげているけど、それを真面目にやると人間臭さが出て来るあたりがすごくいいなと、見る側にとってはコメディとも取れる。

そして、昔みんなで、家族で行ったキャンプ場へと言ってみることになる。それも台風の土砂降りの中を、車に分乗して行くのだ。10年も経っているのに、行ってみると、河原に一目瞭然の状態で両親と思われる遺体の骸骨が存在するという、びっくり仰天なハチャメチャなお話。

それに、その遺骨が暴風雨のために、川が氾濫して流れ出し家族揃って追いかけるのだ。後は観てのお楽しみということで。

この映画は、当初は6月に公開予定だったが、出演者の中の次男・京介役の新井浩文が警察沙汰になったことで、公開延期となり、7月21日に公開されたもの。ブラックユーモアあふれたジャンルレスな本作は、観ていて何処に行きつくのか分からない面白さがある。笑いもあれば感動もあり、観る人によって様々な感情を湧き立たせてくれるはずです。

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ダンスウィズミー★★★

2019年08月29日 | アクション映画ータ行

「ウォーターボーイズ」「ハッピーフライト」の矢口史靖監督が「グッモーエビアン!」「旅立ちの島唄 ~十五の春~」の三吉彩花を主演に迎えて贈るミュージカル・コメディ。ある日突然、謎の催眠術師によって音楽を聞くと体が勝手に踊り出すようになってしまったヒロインが繰り広げる大騒動の行方を描く。共演はやしろ優、chay、三浦貴大、ムロツヨシ、宝田明。

あらすじ:子どもの頃からミュージカルが苦手だったOLの静香は、訪れた遊園地で怪しげな催眠術師のマーチン上田から、音楽を聞くとミュージカルスターのように歌って踊らずにはいられない催眠術をかけられてしまう。以来、所かまわず歌い踊ってしまうせいで恋も仕事も失ってしまう静香。既に遊園地にマーチン上田の姿はなく、途方に暮れた彼女は、マーチン上田のサクラをしていた千絵とともにマーチン上田の行方を追って全国を旅するハメになるのだったが…。

<感想>ミュージカルが苦手な女子が、アクシデント(催眠術にかかった)で「音楽が聞こえると、突然歌い踊り出すカラダ」になっちゃって……さあ大変!・・・音楽が流れると歌い踊る「ミュージカル体質」になったら、どうなる? 着メロも店内BGMも、全てが“発動”のスイッチ! 思わず気になる場面が、「あらパンツが丸見えだわ」そんなところも、見る者の興味をグイグイと引っ張って画面にクギ付けになる。

ミュージカルでの歌と踊りの不自然さを、催眠術でそうなることにしたら、という発想なので。音楽場面への入り方のシャープさ、全体の音響構成の滑らかさは、もっと欲しいし、時には相当泥くさくもなるが、もうこの種のミュージカルはそうであるしかないのかもしれませんね。

おすましOLだったヒロイン・静香(三吉)の豹変ぶりが、本当に楽しくて面白いですから。そして、東京から新潟、秋田、弘前、函館、札幌と車での珍道中をギリギリ破綻なく綴っている。このロードムービーも、終始飽きさせない。それに濃い脇役のキャラクターたちが名曲の数々を歌うのは、ちょいと古い昭和歌謡曲で「夢の中へ」「狙いうち」「Happy Valley」など。爺さん婆さんたちなら、昔懐かし曲だよね。それでも笑いと感動が“五感”全部が、超ハッピーになれるってね。

「ラ・ラ・ランド」や「グレイテスト・ショーマン」など、ミュージカルは日本でも大人気のジャンル! ただし、一流のハリウッド・ミュージカル映画と比べたらいけません。こちらは、2流の学芸会のりのミュージカル映画でした。

「自分一人“だけ”が歌って踊る」・・「周りはビックリ!」・・「音楽が止むと我に返る」の流れが、ここまでくると白けてしまう。ミュージカルするほど人生が破綻をしていき、全てを失っていく女性の転落を、ミュージカルとして楽しく描き、ロードムービーになってしまっている。

彼女は職場でも、レストランでも路上でも歌って踊る。だから、劇中を彩るカラフルなミュージカルシーンは、それだけでも見ごたえ十分だが、終わった後に思わぬ「オチ」が付くのが本作流。つまり、レストランのテーブルかけを引いて、上に乗っているものを落として壊してしまう。シャンデリアにぶら下がり、ブランコして壊してしまうという、レストランでのミュージカルシーンの後は、静香が「頭の変な不審者」としてニュースに取り上げられるハプニングもある。

明らかに「ミュージカル慣れ」した俳優ばかりだと冷めてしまう……という人にも、本作はしっかりケアしてくれている。コミカルな演技で人気を博すムロ・ツヨシが、予想外のミュージカルで見る者を和ませてくれる。

逆に初代「ゴジラ」に主演した大御所の俳優・宝田は「こんなことさせていいの!?」な、トボけた役どころを好演。ですが、84歳の老俳優・宝田明さんは、昔はミュージカルの舞台でも活躍していた人。だからダンスや歌はお手の物といっていいでしょう。

なにより主人公の三吉彩花の魅力が十分に引き出されていて、彼女の表情や動きを眺めているだけでも楽しくなる。一緒に旅をした本物のミュージシャンのchayさんとは、「年下の男の子」を3人で歌う路上演奏。それに、秋田での元彼の結婚式で、大暴れしてスッキリした模様だ。披露宴で歌った「ウエディング・ベル」も上手い。

肝心のミュージカルシーンでは、観ているこちらが思わず一緒に踊り出したくなるような、高揚感には欠けているが、あっけにとられる周囲をよそに強制的に踊らされるという設定ゆえに、おそらくはある程度は意図されたものなのだろう。観ていて少し疲れる。

ラストのオチでは、北海道まで探して、魔術師の宝田がヒロインの静香にかかっている催眠術をほどいてくれる。その後は、東京へ戻り、OLになるのかと思いきや、一緒に旅をして苦労をしたモノマネのやしろ優と、事業をすることになるとは。

直線的がらも弾力のあるヒロイン三吉彩花を支えるように、癖のある出演者たちがそれぞれに奮闘しているのもいい。矢口監督らしい手作り的な仕掛けが、最後には功を奏したようだった。何を応援するか、どのような方向の楽しさにするのか、主人公がゴールへの道のりを踏み違えていないのも良かった。

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ドラゴンクエスト ユア・ストーリー★★・5

2019年08月20日 | アクション映画ータ行

日本を代表する大人気RPG「ドラゴンクエスト」を、シリーズ初のフル3DCGアニメーションで映画化したアドベンチャー作品。「永遠の0」「STAND BY ME ドラえもん」を手がけたVFXの第一人者である山崎貴が総監督・脚本を務め、1992年発売のゲーム「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」のストーリーを原案に、親子三代にわたる壮大な冒険と愛の選択の物語を描く。シリーズの生みの親であるゲームデザイナーの堀井雄二が原作・監修を担当する。

あらすじ:魔物たちに連れ去られた母を取り戻すため、父パパスと旅を続ける少年リュカ。しかし、魔物たちの卑劣な策略にはまり、リュカの目の前でパパスは命を落としてしまった。10年後、故郷に戻ったリュカは未だ行方不明の母を救うべく再び冒険へと旅立ち、サラボナの町で2人の女性と再会する。幼馴染のビアンカと大富豪の娘フローラ、2人をめぐる運命の選択を経て、リュカは魔物たちとの壮絶な戦いに身を投じていく。

<感想>ネットでのみなさんのもの凄い酷評と、バッシングに何だか鑑賞した後に、レビューを書くのがどうでもいいように思えてなりませんでした。でもせっかく観たのだし、私なりの感想を述べてみようと思いました。

大人気RPG「ドラゴンクエスト」は、子供にせがまれて買ってやりました。すると次から次と新しいのが出て来て、結構高額だったのでどうすれば子供たちに買うのを諦めてもらうか、納得させるのに苦労した時代でしたね。高いお金を払って買ったゲームソフト、子供のいない時にこっそりと私も挑戦してみたものです。でも、子供ほどハマリませんでした。

タイトルの「~ユア・ストーリー」というのが単に雰囲気つくりのための修辞ではなく、文字通り“あなたの物語”としてメタ的に仕掛けられており、主人公のリュカが母親を見つけるために、天空のつるぎと、勇者を探す旅と、ビアンカとフローラの、どちらかとの結婚を選択する独自の物語が展開するのであります。

「ドラゴンクエスト」の新たな物語ですが、ゲームには魅力を感じない私にとっては、フルCGアニメの新作というイメージでしかない。だから、どのキャラクターも、全て初対面であり、そういう意味では新鮮と言えなくもないし、何よりも日本のCG技術の見事さに感心しました。

光、炎、風までもが立体的に映し出される。ブルー色の水滴型モンスター“スラリン”も可愛い。だが、異世界の初対面キャラに馴染むまでにはいたらないのだ。ただ、ボーっと観ているだけ。

それでもつくりごとでも、それは生きられた体験だと。とすることで、観客はより強くその世界に掴まえられてしまうのだが、本作の女性キャラクターは、いまだ90年代前半の男の子の願望と、妄想の中のものであったようだ。

オリジナルのままで良かったのは、結婚をして生まれた息子が、伝説の勇者だというところには感動しました。ここまでは非常に感動して興奮して、涙すら流しかけたものだったのですが、状況が一変してくると、なぜかいきなり物語の方向転換がやってくるのです。

それは、この世界が劇中のドラクエ世界が、すべてVRだったと言うのでした。

ただのマスコットキャラかと思われたスライムが、本当はアンチウィルスだった、ということでゲームの世界は復活する。自らの虚構性をあらわにするような、展開を見せるところには驚いた。主人公も見事にハッピーエンドを迎えるものの、何だか違和感が残り残念な結果となりました。

これは前に観た「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」と同じような感じを受けました。でも、実際には余命宣告を受けた父親が生きる力を失くして、息子が父親にゲームの世界で気晴らしでもしたら、とゲームをさせて親子の絆が強くなる物語。

テレビゲームに縁のない人たちにとっては、この映画の入り口は狭いように見えました。ですが、サブタイトルにわざわざ「あなたの物語」と付け加えている理由を知った時、これは単なる「ドラゴンクエスト」の映画化作品ではないことを悟ることになります。

そして、地位や名誉、金だけが全てではないという価値観の賛否両論が、自らの了見の狭さを反省するに至るのです。また、映像がフル3DCGに変化する瞬間の鮮やかさは、まるでモノクロがカラーに切り替わるファンタジーとでも言うのでしょうか、まさに現代の色彩とマジックのようなCGの力のなせる業でしょうね。

 

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チャイルド・プレイ(2019)★★★

2019年08月17日 | アクション映画ータ行

見た目の可愛さとは裏腹に、残忍な方法で人々に襲い掛かり、殺人を繰り返してきた凶悪人形“チャッキー”1988年に第一作が全米で公開されて以来、30年以上にわたって、世界中の観客にトラウマを植え付けてきたホラーが、「IT/イット“それ”が見えたら、終わり。」の制作コンビ、セス・グレアム・スミスとデーヴィッド・カッツェンバーグの手で今新たに甦る。監督は「ポロライド」でその手腕を買われた新鋭ラース・クレヴバーグ。脚本をタイラ・バートン・スミスが担当する。

また主人公となる少年アンディ役には、「アナベル死霊館の人形」のガブリエル・ベートマン、母親カレン役にはTV「レギオン」のオーブリー・プラザが扮している他、「アニマル・ハウス」のティム・マシンソン、「ビールストリートの恋人たち」のブライアン・タイリー・ヘンリーらが共演。またチャッキーの声を「スター・ウォーズ」シリーズのルーク・スカイウォーカーことマーク・ハミルが演じるのも話題を呼んでいる。

あらすじ:ヘンリー・カスラン社長がヘッドを務める最先端テクノロジー企業・カスラン社は、期待の新商品として“バディ人形”を制作する。現代の最新技術が詰め込まれたその人形は子供たちにとって、最高の友達になるはずの商品だった。シングルマザーのカレンは、愛する一人息子のアンディに、高解像度画像認証など様々なテクノロジーが搭載されたこの人形をプレゼントする。

自らをチャッキーと名乗るこのバディ人形は、実はある不具合で欠陥商品だと判明。アンディは、チャッキーの的はずれな受け答えに最初は呆れていたが、チャッキーが「君が一番の親友だよ」と話しかけると気持ちが揺らぐ。

13歳になっても親しい友人がいないアンディは、孤独な心を埋めてくれるチャッキーを始めての友達と感じたのだ。次第にチャッキーに夢中になるアンディだが、彼はまだそれが恐るべき殺人人形に豹変することを知らなかった。やがてチャッキーは、凶悪な本性を現していく。

<感想>あの殺人人形がバージョンアップして帰って来る!・・・今回新たに生まれ変わるチャッキーは、オリジナル第一作を基にしたリプートで、二作目以降は関係なしという設定。オリジナルのチャッキーは、殺人鬼チャールズ・リー・レイの魂がブードゥーの呪いでグッドガイ人形に乗り移る設定だったが、今度は最先端テクノロジー企業のカスラン社の研究室で生まれたハイテクAI搭載のバディ人形。

だが、ある不具合を持った一体が、主人公アンディの元に届いてしまう。見た目はジンジャーヘアーで、横縞柄の長袖シャツに青いオーバーホールというオリジナルと似た外見ながら、ボディの中には最先端のAIなどが埋め込まれ、一緒にゲームを楽しんだり、ドローンを使ったりすることもできるようだ。

今回のチャッキーは、お馴染みのナイフや包丁だけでなく、ホームネットワーク制御機能を活かした多彩な殺害方法を見せてくれる。自分のスマホから操作したり、人形が見ている場面をスマホに映し出す。ドローンも登場させるところなどは、まさに今の時代のAIハイテク人形だと思う。そのどれもが、我々の生活で身近になりつつあるものばかりなのだ。

チャッキーは、ベトナム工場で上司から虐げられた部下が、制御機能を外して出荷するのが起点なだけに、劣悪な労働環境で次々従業員の投身自殺が起きて報道された2010年当時の、iPhone最大工場フォックスコン社の事件を例えたものですね。

だが、子供向け人形に刃物を持たせると言う、初代からのアイデアが冴えてるだけにホラー色は薄まり残虐性は、そこそこ楽しめることうけあい。暴走するチャッキーを少年は止めなくてはならない。

しかし、一度は親友となった間柄、友情と正義の板挟みに少年は苦悩する。そんな切ない葛藤もホラーの中にあってか、アンディの成長過程に胸が熱くなる。2018年の『ビール・ストリートの恋人たち』で凄みがある演技を見せたブライアン・タイリー・ヘンリーがマイク・ノリス刑事役を演じていて、いい味を出していました。

超高性能AI搭載の人形・チャッキーが、周囲の人々をさまざまな方法で襲っていくところ。一度はアンディがチャッキーの電気系統を壊して廃棄しますが、修理工が見つけて直してしまいます。再起動したチャッキーが修理工を殺害する。

その過程のホラー描写は、芝刈り機で粉砕されたシェインの頭皮が飛び、置物の人形に乗っかるとか、残酷で鳥肌が立つほど怖いんだけど、爽快感すらあってなんだか笑えました。

 

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Diner ダイナー★★★・5

2019年07月31日 | アクション映画ータ行

日本冒険小説協会大賞と大藪春彦賞をダブル受賞した平山夢明の代表作『ダイナー』を「さくらん」「ヘルタースケルター」の蜷川実花監督が映画化したサスペンス・アクション。元殺し屋の天才シェフが仕切る殺し屋専門のダイナーを舞台に、殺し合いが日常の恐るべき世界でウェイトレスとして働くハメになったヒロインの壮絶なサバイバルの行方を、華麗な極彩色のヴィジュアルで描き出す。主演は藤原竜也と玉城ティナ。共演に窪田正孝、真矢ミキ。また本郷奏多、斎藤工、小栗旬、土屋アンナはじめ豪華キャストがダイナーに集う個性的な殺し屋役で登場。

あらすじ:日給30万円の怪しいバイトに手を出し、組織に捕まりとあるダイナーで新人ウェイトレスとして働くことになった少女、オオバカナコ。しかしそこは、客の全員が殺し屋というあまりにも特殊なダイナーだった。そして、そこで王のように君臨するのが元殺し屋の天才シェフ、ボンベロだった。イカれた殺し屋たちが次々と現われ、殺し合いさえ日常茶飯事のこの狂気の世界で、はたしてオオバカナコは生き延びることができるのか?

<感想>美味しいメシを食うか?それとも死ぬか?・・・蜷川実花監督の作品というと画像が『さくらん』に似ているような、まるでお伽噺のような、めちゃくちゃ美味しそうなグルメがグロテスクであり、激しいアクションも多いし、赤色を基調にした目にも鮮やかな極彩色の映像美であります。ですが、殺し屋だけが来る専用のレストランが舞台っていう、ユニークな舞台設定を活かしきれていない感じがしてならない。

今回もそれに負けず劣らず、真っ赤な血しぶきなのか背景が真っ赤なのか、来ている全員の衣装の奇抜さもさることながら、今は亡き著名な演出家・蜷川幸雄である父親の秘蔵っ子を主演にして、まるで演劇を観劇をしているように、全員が大声を張り上げてセリフを熱演しているのだ。

タイトル前に玉城ティナ扮するオオバカな、子の可哀そうな身の上話語るシーンが長すぎるのだ。お金欲しさに携帯闇サイトのバイトに手を出したことで、その日のうちに拉致・拷問され、最後には山中に生き埋めされることになるなんて、誰が予想できただろう?・・・上から土を被されるや果たして生き延びることが出来るのだろうか。

「何が得意だ」の問いに必死で考え「私、料理が得意なんです!」と叫ぶ。それが功を表したのか、そこから救い出されボンベロの店でウエィトレスで働くことになるのだが、そこは、やってくる客はみんな超危険人物ばかりで「殺し屋専用の定食屋《ダイナー》」だったのだ。

玉城ティナの、ウェイトレスのコスチュームがとても可愛らしくて、50cmちょっとの細い腰のくびれ具合にひたすら感動した。しかし、これまで在籍していた8人のウェイトレスは、みんな客の気まぐれで潰されたという。つまりだ、カナ子はいつ客に消費されるかわからない使い捨ての9人目だということ。

名前はバカ子でも頭は回転が速い、オーナーが大切にしている1億5千万円相当の「ディーヴァ・ウォッカ」を店の何処かに隠して「私が死んだら二度と見つからないわよ!」と脅すのだ。仕方なくボンベロは、敵からカナ子を守ることを誓うのだった。で、本当に何処へ隠したのか気になるよね、最後に明かされるのだが、実は元の金庫の中へすぐに戻して置いたということ。

人間一生のうちに、こういう“絶景”を撮ってもらえる機会というのはそうはないと思う。SFXでちっちゃく加工された本郷奏多のキッドも、やけに可笑しかった。

これが殺し屋たる彼のいわば武器だというのだが。実話怪談でお馴染みの、平山夢明のフィクションがスタイリッシュに変身を遂げていた。

監督は自分の父親の写真をボスとして、食堂の壁に掛けたりして紛れ込ませ、何だか芸が細かいが、原作の偏執的な感じが薄らいでいて、そこは残念であります。

そのわりに良く分からない脚本の構成部分。本筋では、藤原竜也演じるボンベロの馬鹿に派手派手しいレストランでの物語。

そこに登場する役者の扮する衣裳が、レストランの内装にも負けない華やかさで、目を捉えるものの、厚塗りのイメージを押し並べているわりには、画面の躍動感が乏しい気がした。

中でもやはり主演の藤原竜也が目立つが、共演に窪田正孝のスキン、小栗旬のマテバの奇抜な化粧と衣裳 で直ぐにきえてしまう。それに土屋アンナのマリアはすぐに分かってしまった。

ですが、次期親分の奥田瑛二のコフィと、さすがの宝塚歌劇団の真矢ミキの水を得た魚のような芝居も良かった。黒い衣装でまるで女剣劇を観ているよう。ですが、最後のドンパチが、香港映画と比べると力道感には遠く及ばないのだ。

それに最後までカナコ役の玉城ティナの可愛らしさがうけて、まさか店を開くとは、そこに死んだと思われる藤原竜也が現れるのも王道の脚色である。

蜷川実花監督の秋に公開される『人間失格 太宰治と3人の女たち』(9月13日公開)、大好きな小栗旬が主人公なので期待したいですね。

 

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天気の子★★★・8

2019年07月27日 | アクション映画ータ行

大ヒット・アニメ「君の名は。」の新海誠監督が再び川村元気プロデューサーとタッグを組んで贈るファンタジー長編アニメーション。天候の調和が狂っていく時代を舞台に、不思議な能力を持つ少女と出会った家出少年が運命に翻弄されながら繰り広げる愛と冒険の物語を描く。声の出演は主人公の少年少女に醍醐虎汰朗、森七菜。小栗旬、本田翼、倍賞千恵子、平泉成ら豪華キャストが脇を固める。

あらすじ:天候が不順で雨が降り続く夏の東京。離島の実家を家出した高校生の森嶋帆高は、なかなかバイト先を見つけられず、東京の厳しさに打ちのめされかけていた。そんなとき、小さな編集プロダクションを経営する須賀圭介に拾われ、住み込みで働くことに。さっそく事務所で働く女子大生の夏美とともに、怪しげなオカルト雑誌のための取材を任された帆高。やがて彼は、弟とふたりで暮らす明るい少女、天野陽菜と出会う。彼女にはある不思議な能力があった。なんと彼女は、祈るだけで雨空を青空に変えることができるのだった…。

<感想>これは―― 僕と彼女だけが知っている、世界の秘密についての物語。新海誠監督の作品とくれば観ない訳にはいかない。「君の名は。」の大ヒットに続き、今回も満員御礼の大盛況の映画館。しかし、期待していたものとは違っていて、ファンタジーではあるが、今一つ盛り上がりのない内容だった。

“愛にできることはまだあるかい”という曲が流れて、2人の男女が出会うのだが、明確に言えばこれは新海誠監督が「君の名は。」で伝わり切れなかったことを、もっと強くはっきりと伝えようと、「君の名は。」をも超える面白さと感動を、価値観を揺さぶる衝撃を、そして言葉にならなかったたくさんの違和感を言い当てて、誰かを救う愛の力を持っている、「愛にできることはまだある」と教えてくれるのだ。今作には何か、命がけの叫びのようなものがこもっていると感じた。

“愛”という男女の心の葛藤という、自分の命とか、自分の気持ちを全部使い切ってしまう、そういう少年と少女を物語の主人公にしている。こところ気候が変わって来て、夏はとても雨が多くなり水害も増えてきたし、心地よかった春や秋のような季節がどんどん短くなってきて、極端に寒い時期と極端に暑い時期が多くなってきて、明らかに気候変動が起きているわけですが、その気候変動の理由は、人によってはいろんな理由があると言う人もいれば、人間なんか一切関係なく、地質年代的に、あるいは太陽活動の影響なんだと言っている人もいるわけで、今の時代において、帆高と陽菜のような少年少女が真っ直ぐに生きて行って欲しいという想いがありますね。

いずれにせよ危ういバランスで天気と人間が共存している世界の中で、少年少女がどう生きていくかという、この映画はそういう話なんだと思った。

晴れ女の天野陽菜と出会い、ネットに投稿してアルバイトを始める森嶋帆高だが、彼は年齢を偽っていて本当は高校生で16歳の家出少年でした。晴れ女の天野陽菜も年齢詐称で実は森嶋帆高よりも年下ということになっていた。両親に死に別れて、生活してゆくために姉の天野陽菜が働かなければ食べていけないというのだ。

世界各地で異常現象の雨、豪雨つづきの転機により、毎日がうっとうしい日々が続く。そこで思いついたのが、一時的にお天気にさせるという晴れ女の天野陽菜の特技、能力をいかしたお天気商売を思いつくのだ。

天気をモチーフに重ねているわけで、単純にアニメーション映画らしく奇跡が起きるという映画にしている。その奇跡の在り方が非常に令和的な感じがしていて、それこそ80年代から自然と人間がどう生きていくのかというのは、アニメーションのテーマだったと思うんです。

ですが、この雨の天気を一時的にしろ、太陽を雲の間から見せてお天気にするというアルバイトは、意外なほどに順調に仕事が入るのだが、しかし、お天気を左右させるということは、天野陽菜の身体に何かしら影響を及ぼすものであり、つまり、だんだんと身体が消えてゆくというのだった。

折角、いいアイデアを思いついた帆高だったが、体が消えて無くなると言うことに対して、いつまでも天野陽菜に晴れ女としての仕事を続けさせるわけにはいかない。シオドキというべきな日数が明るみになってゆく。

異常気象によって水没した東京を、少年が疾走する本作の展開は、ある意味でさらに強引に引っ張ってゆく。そして、天空の世界へと連れて行かれる天野陽菜を追いかける森嶋帆高の姿が、何故にそんなに簡単に彼を、上空の積乱雲の上まで行けるのかが不思議だった。

そこはまるで天国のような世界観であり、つまりは天野陽菜が神の力とも言えるお天気を、自由自在に操ってしまったからではないのか。人間がなせる業ではないのだから。天野陽菜は人のために自分を犠牲にできる強い人。

だからなのか、帆高は天気を晴れにする陽菜の力、奇跡の代償が彼女の身体を蝕んでゆくということがあるとしたら、それは止めなければならない。何時までも続ける仕事ではないのだ。人間にとっては、結婚式とか、引っ越しとか、お爺さんの新盆には晴れて欲しい。

いろんな事情はあれど、晴れの奇跡を起こすために、それが一人の人間の命を亡くしてしまうのでは、犠牲が伴うと簡単に片づけることはできないのだ。ラストでは、陽菜を助けに帆高が雲の上まで行くのですが、あまりにもファンタジーすぎて良きに計らえとでも言いたくなる。

それにしても、最近の地球上のお天気はあまりにも異常気象が多く、日本でも最近では、豪雨が沖縄、鹿児島と何日も続き、その後、関東地方、東北地方と梅雨の季節でもあるので、雨が多いのは致し方のないことだが、それが去年もそうだったが、豪雨による被害(河川の氾濫、崖崩れ、鉄砲水)などが多いのだ。映画のように、ある人が奇跡で雨を止めて天気にするということが出来るのなら、それはあってもいいのではないかと。

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トイ・ストーリー4★★★・5

2019年07月17日 | アクション映画ータ行

世界初の長編フルCGアニメーションとして誕生し、人とおもちゃの心温まる絆をユニークかつ濃密なストーリーで描いたディズニー/ピクサーの人気ファミリー・アドベンチャーのシリーズ第4弾。新たな持ち主ボニーの部屋から逃げ出したおもちゃを追って外の世界へと飛び出したウッディらが、驚きと感動の冒険を繰り広げる。声の出演は引き続きトム・ハンクス。「インサイド・ヘッド」の脚本に参加したジョシュ・クーリーが監督を務める。

あらすじ:ある日、新たな持ち主の女の子ボニーを見守るウッディ、バズたちの前に、彼女が幼稚園の工作で作った手作りおもちゃのフォーキーが現れる。しかし、フォークやモールでできた自分をゴミだと思い込んだフォーキーは、部屋を抜け出して逃走。ボニーのお気に入りであるフォーキーを連れ戻すため、ウッディたちは新たな冒険へと踏み出し、やがて、一度も愛されたことのないおもちゃとの出会いや、かつての仲間ボーとの再会を経て、初めて目にする新しい世界へとたどり着く。

<感想>劇中の「おもちゃにとって、幸せとは何なのか」という問いを通じて、「私たちにとって、幸せとは何なのか」というテーマをも描出してきた本シリーズ。世界中を情動の渦で包み込むであろう「トイ・ストーリー4」が、ついに幕をあける。日本語吹替版での鑑賞です。完璧な吹き替えの元祖って、今やもう、唐沢寿明&所ジョージしかありえませんね。

1995年にシリーズ第1作が産声を上げた「トイ・ストーリー」。もしもおもちゃが生きていて、人間に見られないよう生活していたら……。想像をかきたてられるユニークすぎる設定はもちろん、おもちゃなのに人間味あふれるキャラクターが繰り広げる冒険は、世界中の子どもたちのみならず、大人たちをも夢中にさせてきた。前作から約9年の時を経て公開される最新作「トイ・ストーリー4」は、私たちシリーズファンの期待を軽々と超える“本当の結末”をつむいでいく。

今回は新たな持ち主ボニーを優しく見守るウッディや、その大親友であるバズらお馴染みの仲間たちに加えて、シリーズ初の“手作りおもちゃ”のフォーキーらが新たに登場します。ボニーの一番のお気にいりのフォーキーを守る役目に必死のウッディ。

逃げ出したフォーキーを探すウッディたちの大冒険、かつての仲間ボー・ピープとの再会、そして最後にウッディが選択する“驚きの決断”が描かれていく。

“手作りおもちゃ”のフォーキーは、天然なのに鋭いその発言に爆笑必死!ウッディたちの持ち主の女の子ボニーが、先割れスプーンを使って作った手作りおもちゃ。自分のことをゴミだと思っていて、目を離すとすぐにゴミ箱の中へ入りたがる困ったフォーキー。

この手作りおもちゃに振り回されて、ウッディは一度も愛されたことのないおもちゃ、ギャビー・ギャビーという可愛らしい人形と出会い、彼女が製造不良のため、お喋りができない。その彼女がウッディの背中にあるお喋りの機械を盗もうと計画をする。これはちょっとした事件ですね。でも、大親友のバズが助けに来てくれました。

ウッディたちはボニー一家とともに、キャンピングカーで旅行することに。道中は楽しく順調で……なんてわけもなく、またまた騒動が勃発する。フォーキーが自分をゴミだと思い込んで逃げ出してしまうんです。

ボニーのためにフォーキーを探す冒険に出たウッディは、アンティークショップに迷い込み、ギャビー・ギャビーという女の子の人形と不気味な腹話術人形たちと出会うのです。彼女たちは、ウッディが持つ“ある物”を狙って襲撃。一方でバズら仲間たちにもピンチが降りかかり、“まさか”の事態に巻き込まれていく……。

キャンピングカーから飛び出したウッディとフォーキーを追って、バズがたどり着いたのは、おもちゃにとって楽園のような移動遊園地。轟音を立てて稼働するメリーゴーランドなどが子どもたちを楽しませるなか、バズはひょんなことから従業員に拾われ、射的場の景品として磔(はりつけ)にされてしまう。そこには可愛らしい見た目の、射的の景品のぬいぐるみ。フワフワ、モフモフの可愛らしい見た目のあひるのダッキーとウサギのバニー。毒舌ぬいぐるみコンビがいて、バズと“乱闘”を繰り広げるわけ。

そして、カナダのスタントマン人形、デューク・カブーン(声はキアヌ・リーヴス!)が反則級の面白さ!結構活躍するも、臆病で度胸がないのに笑える。それよりも大事件だったのが、「トイ・ストーリー2」以来20年ぶりにシリーズに再登場したボー・ピープ。

ウッディと心を寄せ合う存在だった磁器製の美しい羊飼い人形。アンティークショップで埃をかぶって飾られる2年間を過ごした後、自分の意思で外の世界へ飛び出したのだ。

フォーキーを探して、アンティークショップに飾られているボー・ピープを見つけたウッディは、心が躍るくらい嬉しくて、彼女と今後一緒に暮らすことを決断することに。これには驚きでした。ウッディが恋をしていたボー・ピープと、これからは、サーカスの車に乗って一緒に世界中を旅することに決めたのですからね。

注目すべきは、それらを描写する深みのある映像美ですね。技術の格段の進歩により、「トイ・ストーリー」の世界観を保ちつつも、これまで以上に豊かな映像表現が可能に。プロローグでの迫力ある豪雨、美しくもダークなアンティークショップ、約30000点のライトが点滅するノスタルジックな移動遊園地の情景など、美しい映像に満たされ、物語の感動をさらに盛り上げてくれる。

オモチャにとって一番に大切なことは、いつも子供たちのそばにいること。でも、この映画の中のオモチャは、人間のように心があるので、だから人生を変える出逢いや、見たことのない新しい世界など、いつも持ち主の子供の傍にいることよりも、“ウッディ“が自分の思い通りの人生を生きる決断をすることを、選ぶことだったのですね。小さな子供には、オモチャの“ウッディ“の選択なんて理解できるわけもなく、大人のための物語だったようです。最後のオチに、ボニーが幼稚園で、フォーキーのために手作りナイフの人形を、作ってくれたことですかね。

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