パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ブラック・クランズマン★★★・8

2019年03月31日 | アクション映画ーハ行

「ドゥ・ザ・ライト・シング」「マルコムX」のスパイク・リー監督が贈る社会派実録コメディ。1970年代にあった驚きの実話を基に、コロラドスプリングス警察署初の黒人刑事となったロン・ストールワースと相棒のユダヤ人刑事が、白人至上主義団体“KKK(クー・クラックス・クラン)”に対して行った大胆不敵な潜入捜査の行方を軽妙なタッチで描き出す。主演はデンゼル・ワシントンの息子ジョン・デヴィッド・ワシントンと「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」「パターソン」のアダム・ドライヴァー。

あらすじ:1970年代前半のアメリカ。コロラド州のコロラドスプリングス警察署初の黒人刑事となったロン・ストールワースは、過激な白人至上主義の秘密結社KKKのメンバー募集の新聞広告を見つけるや自ら電話を掛け、支部代表相手にまんまと黒人差別主義者の白人男性と思い込ませることに成功する。そしていざ面接の段になると、ロンは同僚の白人刑事フリップ・ジマーマンに白羽の矢を立てる。こうして黒人のロンと白人のフリップがコンビを組み、前代未聞の潜入捜査が開始されるのだったが…。

<感想>本作の基となったのは、実際にKKK(クー・クラックス・クラン)に潜入捜査をした黒人刑事の回顧録である。それ自体で十分に突飛で興味を引く話だけれど、脚色にあたり監督は二つの捻りを加えたそうです。一つは物語にユーモアをこめること。もう一つが、主人公を取り巻く70年代の人種間の緊張を、今の状況と結びつけること。

印象的なのがラストシーンで、KKKに一泡吹かせる主人公が、痛烈なメッセージを発する監督と重なって見えて来るのだ。その先に見えてくるのは、トランプ政権下の「今のアメリカ」の姿、ひいては今の世界の有り様など、これぞスパイク・リーの真骨頂と、唸るしかない。

何と、主人公ロンを名優デンゼル・ワシントンの実子ジョン・デビッド・ワシントンが演じており、顔はあまり父親には似ていません。演技の方はこれからでしょうね。

相棒フリップを「スター・ウォーズ」シリーズのアダム・ドライバーが演じていた。コメディタッチに作られているため、喜劇と間違うような部分もあるが、決してコメディ映画では無くて、反人種差別の真面目な作品であります。

KKKは、名作小説「シャーロック・ホームズ」や「ジョジョの奇妙な冒険」などの漫画、「アメリカン・ヒストリーX」など数々の映画にも登場した「今なお、実在する」秘密結社であります。

その中に“差別対象”である黒人が飛び込めば、どうなるのかは火を見るより明らか。びくびくもので潜入捜査に入るアダム・ドライバーは、どこか飄々としていてあまり深刻な感じはありませんでしたね。ですが、ちょっと考えれば、どれだけ“無謀”、いや不可能かが分かるだろう。ですが、命を懸けてその不可能な任務に取り組んだ男たちがいたのですよ。彼らはどのようにして、あり得ないミッションを実現させたのか?・・・ そこには、驚くべき真実が隠されていたのですね。

果たして「黒人がどうやってKKKに潜入するのか?」って誰もが不思議に思うよね。つまりは、電話で黒人刑事のロンが、潜入捜査を計画し、潜入するのは白人の刑事であるアダム・ドライバーなのだ。

バレたら大変なことになると思うのに、結構図太い性格のロンが、電話で相手を翻弄させて、白人至上主義団体KKKの会員証も手に入れて、潜入するアダム・ドライバーに持たせて、それに白人刑事フリップも余り嫌だとは言わずに、話を合わせているのだから恐れ入る。

特殊なのは、KKKのメンバーであり議員のデビッド・デュークを演じたトファー・グレイスの名演技ですね。それに、もう1人強烈なインパクトがあったのが、KKKメンバーの妻を演じたアシュリー・アトキンソンですかね。それに、KKKの支部長を演じていたライアン・エッゴールドがイケメンなんだけど不気味でしたね。

興味深いのが怪しい儀式のシーンなど、KKK内部の様子も映し出され、映画では多少コミカルに描いていて、彼らはいたって真面目に活動していることを考えると何とも恐ろしいですね。そして、現在もそういう人たちがいて、決して過去の話ではないと最後に強烈に示してくるあたりが、監督の変わらない姿勢なのだと考えさせられました。

KKKにとっては、黒人もユダヤ人も差別対象内。ふとしたことから本名がバレたロンも、KKKメンバーと顔を合わせるフリップも、とにかく命がけでダマさなければならないのだ。ヤツらに気に入られて懐に入り込み、情報をつかんでブッ潰すためにも、死ぬも生きるも一蓮托生、文字通り“二人で一つ”の運命共同体となったロンとフリップの異色コンビぶりが痛快であります。

だが、潜入先のKKKのメンバーは、本気でヤバかったのです。暴力衝動に取りつかれた者とか、フリップが潜入捜査官でないかと疑う者や、危険思想に身も心も染まったメンバーの妻とか、どう見てもアブなすぎる奴らに囲まれ、ロンとフリップは無事に任務を遂行できるのだろうか?。次々に巻き起こる試練と衝撃の連続に、興奮必至!

それだけじゃ終わらせない黒人カルチャー史への並外れた知識と、切れ味抜群のブラックユーモアと、挑発的な映像と音楽のセンスを自在に操ることで、監督は白人至上主義の大元にまで鋭く切り込んでいくわけです。この作品の成功理由の一つは、重い題材ながらも、ツッコミポイントが満載なところではないかと思いました。

2019年劇場鑑賞作品・・・51  アクション・アドベンチャーランキング

 

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ROMA/ローマ★★★・5

2019年03月30日 | アクション映画ーラ行

「トゥモロー・ワールド」、「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロン監督が、政治的混乱に揺れる1970年代メキシコを舞台に、とある中産階級の家庭に訪れる激動の1年を、若い家政婦の視点から描いたNetflixオリジナルのヒューマンドラマ。キュアロン監督が脚本・撮影も手がけ、自身の幼少期の体験を交えながら、心揺さぶる家族の愛の物語を美しいモノクロ映像で紡ぎ出した。

あらすじ:70年代初頭のメキシコシティ。医者の夫アントニオと妻ソフィア、彼らの4人の子どもたちと祖母が暮らす中産階級の家で家政婦として働く若い女性クレオは、子どもたちの世話や家事に追われる日々を送っていた。そんな中、クレオは同僚の恋人の従兄弟である青年フェルミンと恋に落ちる。一方、アントニオは長期の海外出張へ行くことになり……。2018年・第75回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で、最高賞にあたる金獅子賞を受賞。第91回アカデミー賞でも作品賞を含む同年度最多タイの10部門でノミネートされ、外国語映画賞、監督賞、撮影賞を受賞した。Netflixで18年12月14日から配信。日本では19年3月9日からイオンシネマで劇場公開される。

<感想>この映画のタイトル「ROMA」。一見するとイタリアのローマのように思えまして、イタリアが大好きな私としては、イタリアの「ローマ」と何か関係があるのかなぁと、変な期待をしてしまいました。ローマに旅に出る話だろうか?とか古代ローマにかかわる作品なのかとか。結果的にはなんてことなく、アルフォンソ監督が育ったメキシコシティの近郊の地名だったわけです。

ある中流家庭の生活を、若い家政婦クレオの視点から描き出していた。モノクロながらも緻密であり、美しい画面と音響の効果は圧倒的で、これではたくさんの賞を頂くのも納得の作品でした。

メキシコの70年代が日本の経済状態と殆ど隔たりがないのは、驚くほどであり、冒頭の家族で映画館へ映画を観に行く作品「宇宙からの脱出」であり、懐かしい細部に行き届いたところなどがいたるところにありました。

この映画は大地を見つめているシーンから始まります。そこでは水が建物の廊下に、掃除をしているのであろうバケツから放たれた水が何度も、何度も水が増していき、建物の廊下がすべて水浸しになり、排水溝へと流れて行く。

そして、この始まりのシーンと対になるように、映画の最期には、主人公のクレオが人生の中で苦しいことや、幸せなこととか、いろいろとあったが、彼女が屋上へ登り青い空を見て終わるのだから。この描写によって、人生の儚さや無情さを描き、人間にはコントロールできる要素と、できない要素があるということを示しているようでした。

もちろん、それは人によっては個人差があると思うが、けれど、他の誰かとの間に愛情が存在するということは、孤独を分かち合う人と巡り会うこともあると言う事ですね。雇い主である奥様が、使用人に対して家族のように悩みを聞いてくれたり、今後のこととかを一緒になって考えてくれるのだ。

70年代の日本で暮らす私たちとも、どこか似ているところもある。燃費の悪い大型車、街頭で売られるポルノ雑誌に見入る少年たち、食後に家族と一緒に使用人もTVを鑑賞するところ、海辺に行き、波が荒いのに幼い子供たちが泳ぐのだ。だから、観ているこちらもヒヤヒヤしながら、クレオが仕方なく子供たちを助けにいくところとか。子供たちと共に、波にさらわれて溺れかけた記憶などなど。

もっとも、ストーリーは必ずしもハッピーなものではない。家政婦のクレオは、ボーイフレンドと恋仲になり妊娠させられた挙句に、捨てられる。

彼女の雇い主であるソフィアの夫アントニオは、医師であり若い愛人を作って、クリスマス休暇、もうすぐ大晦日だというのに家を出てゆく。奥さんも別れ際に夫に抱き着く。夫ときちんと話し合いをしたらいいのに、と思うも、この家族はそれもなく離婚という結果になってしまうのだ。

ですが、この家族の家には、婦人の母親、お婆ちゃんもいて、クレオの出産を喜び、一緒に住んで面倒を見て上げると言う優しい家族。おばあちゃんと一緒に、ベビーベッドを買いに家具やへ行き、そこで反政府デモに遭遇する。その中には、クレオのお腹の子供の父親がいて、身重のクレオに向かって銃を発射する。驚いて、その場で破水をしてしまったクレオ、病院で緊急措置を受けるも、残念ながら死産をしてしまった。宗教上、中絶が出来ないのだから、お腹の子供は生まれて来るよりも、これで良かったのかもしれない。

70年代の物語とはいえ、あまりに身勝手な男性たちに振り回される女性たちの悲劇が、物語の軸となっていた。

途中で驚いたのが、クレオの恋人が、裸で棒術を披露するシーン、ボカシもなく全裸の股間が丸見えで驚く。笑っていいのか、謎はつきない。それに、新年の祝いで子供たちを連れて友人宅へと行く。そのパーティで男たちは、拳銃を打ちまくるのだ。池の畔で銃撃戦ではなく、試し打ちなのか、子供たちも参加をしているし、正月の遊びではない。花火を打ち上げる方が、もっといいのに。

この友人宅に行っている時に、山火事が起きるのだ。人々はあわてて消火活動をするのだが、どこか緊迫感がなかった。

だが、もっと驚いたのが、クレオが恋人の武術練習場へ行った時に観た、韓国人の師匠の姿が、タイツにタンクトップ姿は、まるで女装のエアロビックス姿のようにも見えた。これは、きっと子供の記憶に違いない。

劇中で描かれる「血の木曜日」事件とは、1971年6月10日に起きた事件であり、反体制デモを軍隊が制圧し、300人もの死者を出したそうです。当時は、メキシコ・オリンピック(1968年)、メキシコ・ワールドカップ(1970年)、そして反政府運動と、独裁政権下で経済成長を遂げるメキシコは、大きな変革期を迎えていた。しかしながら本作では、事件は背景の一つでしかないのだ。この点に限らず、本作の描写は、端正でありながらもどこかアンバランスであります。床を洗う水がさざ波のように広がる冒頭の部分と、車幅ギリギリの車庫に車が出入りする描写。デモと同じくらいの比重で描かれる、兄弟喧嘩、その他いろいろであり、おそらく本作では、子供の視点や子供の記憶に焦点を当てているのではないだろうか。

2019年劇場鑑賞作品・・・50  アクション・アドベンチャーランキング

 

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バーニング 劇場版★★★・5

2019年03月29日 | アクション映画ーハ行

村上春樹の短編『納屋を焼く』を「シークレット・サンシャイン」「ポエトリー アグネスの詩(うた)」の韓国の名匠イ・チャンドン監督が舞台を現代の韓国に移して映画化したミステリー・ドラマ。作家志望の田舎の青年が、偶然再会した幼なじみと彼女が連れてきた都会のイケメン男性と織りなす不思議な交流の行方を、美しく幻想的な映像とともにミステリアスな筆致で描き出す。主演は「ワンドゥギ」「ベテラン」のユ・アイン、共演に新人のチョン・ジョンソとTV「ウォーキング・デッド」のスティーヴン・ユァン。

あらすじ:小説家を目指しながらアルバイト生活を送るイ・ジョンスは、街で幼なじみのシン・ヘミと偶然の再会を果たす。するとアフリカ旅行に行くというヘミに、留守の間、彼女が飼っている猫にエサをあげてほしいと頼まれる。ある問題で実家暮らしを余儀なくされたジョンスは、ヘミのアパートに通い、姿を見せない猫にエサをあげ続ける。半月後、ヘミがようやく帰国することになり、空港へ迎えに行くと、アフリカで出会ったという謎めいた男性ベンをいきなり紹介され、戸惑いを覚えるジョンスだったが…。

<感想>原作は村上春樹の短編小説『納屋を焼く』を、韓国の名匠イ・チャンドン監督が舞台を現代の韓国に移して物語を大胆にアレンジして描いたミステリードラマ。これは正真正銘イ・チャンドン監督の映画になっていた。

ユ・アインが主演を務め、現代韓国の映画界を引っ張る名匠イ・チャンドンの8年ぶり監督作品でもある。特に監督の腕による圧倒的な存在感が浮き彫りとなっていた。主人公は運送会社のバイトをしている作家志望の貧乏人。

彼の父親は裁判中であり、母親は蒸発。田舎の家に帰るユ・アインは、農家なので畑が家の周りにあり、古いビニールハウスも並んでいた。

不条理な怖さがぼんやりと描かれた原作が、非常に具体的になって、その背景には、経済優先や、格差社会という韓国の社会事情があると思う。ヒロインのヘミを演じたのは、オーディションで選ばれた新人女優チョン・ジョンソが魅力的でした。彼女が美容整形手術で綺麗になっていたのに驚く主人公。再会をして、彼女の部屋でセックスをして、アフリカ旅行に行くので、部屋で飼っている猫の世話をして欲しいと頼まれる。バイトの帰りに毎日のように、へミのアパートに寄り、猫に餌を与えて暫くの間休憩をするイ・ジョンス。

その彼女がアフリカから帰って来たのだが、一緒にスカした男、ベンを連れてきた。このブルジョア青年のベンは、働いていないのに唸るほどの金持ちで、ポルシェに乗っているし、マンションも豪華だ。

この三角関係は、昔の映画で「太陽がいっぱい」のような男2人に女が1人という図式で、不穏なミステリーを醸し出している。とにかく、このイケメン野郎のベンの正体が物語のキモとなるのだが、彼が危険な告白をするジョンスの、田舎の玄関先でのパーティが見せ場でもある。

縁側に腰を掛けて、3人で酒を飲み大麻を吸いながら、マイルスの曲をバックに彼女がアフリカの踊りを舞う姿、その画面の哀しくも美しいことといったらない。とにかく、この時以来、好きになった幼馴染のヘミの姿が消えてしまったのだから。

小説家志望の青年の繊細さ、ビニールハウスを焼くのが趣味だという金持ち男ベンのスティーブン・ユァン。その能面の顔の不気味さ。男の2回目のあくびが、青年の殺意を呼び起こしたようにもとれた。

持てる者と持たざる者の対照性を際立たせつつも、それを単純な増悪描写で終わらせずに、マゾ的な感覚が満ちていた。ソウル江南区の高級住宅地と、南北分断線の農村を往来しつつ、途上の遺失物を一つずつ吟味してゆくような、執拗にして茫漠たる演出も良かった。

映画的な面白さの詰まった連続的時空間の中で、青っぽい闇のトーンに映える夕暮れ、焼かれたビニールハウスの赤。焼け落ちる納屋ではなく、激しく燃え上がる運転をしていたベンと、ポルシェが暗喩する正体に想いを馳せれば、ミステリーというより青春群像現代劇といってもいいだろう。

段々と見やすくなっていくミステリー映画に、逆らって行きたい監督のもくろみどうり、いろいろな読みや、解釈ができると思います。

 

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イット・カムズ・アット・ナイト★★

2019年03月27日 | アクション映画ーア行

長編デビュー作「Krisha」が高い評価を受けた新鋭トレイ・エドワード・シュルツ監督による注目のデビュー2作目となる衝撃の心理スリラー。謎の感染症の脅威から逃れるため、人里離れた場所で隔離生活を送る2組の家族の運命を緊張感溢れる筆致で描き出す。主演は製作総指揮も務める「ザ・ギフト」「ラビング 愛という名前のふたり」のジョエル・エドガートン。共演にクリストファー・アボット、カーメン・イジョゴ、ライリー・キーオ。

あらすじ:とある森の奥深くでは、ポールと妻のサラ、17歳の息子トラヴィスが未知の感染症に怯えながら暮らしていた。もはや人類は絶滅の寸前と思われ、ポールにとっては、そうした世界の脅威から家族を守ることだけが全てだった。やがて、そんな彼らのもとに、もう一組の家族が合流する。最初は警戒するポールだったが、ウィルと名乗る男の頼みを聞き入れ、“夜は入り口の赤いドアを常にロックする”というルールを必ず守ることを条件に、彼とその妻キム、幼子のアンドリューを受け入れる。こうして始まった2家族の共同生活は、互いに徐々に打ち解けていき、いつしか軌道に乗り始めたかに思われたが…。

<感想>森の中の一軒家でひっそりと暮らす一家を襲う正体不明の“それ”の恐怖を描いているサスペンス映画。“それ”とは謎のウィルス感染のことであり、荒廃した地球全体に感染者が蔓延しており、つまりゾンビ映画とは違って、人間がその感染により全滅してしまうという恐ろしい脅威でもあります。

ホラー映画とも思われそうですが、どちらかというとサバイバル・スリラーの雰囲気が漂っている。設定からすると誰もが連想するであろう「クワイエット・プレイス」の作品の世界が、どれほど入念に作り込まれていたか、本作を観るとよく解ります。

あちらと比べると舞台装置も設定も、ものすごく抽象的にさえ見えてくるのだが、もちろんそれは欠点ではない。

しかし、この作品で描かれる真のウィルスは主人公一家の屋敷に入り込んで来る家族のことでもある。彼らの存在が不安や、疑心暗鬼、恐怖を生み出しており、取り返しのつかない悲劇と破滅を招き寄せるのだから。

特筆すべきは、監督が光を丁寧に扱いつつ、人物の心理を粘り強く描写しようとしていることだろう。カンヌ映画祭の批評家週間に出品されたという前作もあるから、その作品を観たいですよね。

得体の知れない何かが追ってくる恐怖を低予算で描いた「イット・フォローズ」の制作陣によるスリラーであり、その続編といっていいくらいの感触が似ている。私小説的な人間関係がドラマのポイントで、自分の家族が生き延びようとさせるため、銃を構えて他人を寄せ付けまいとする一家の主であるジョエル・エドガートンには、共感よりも哀れさを感じた。

死体が重なり合うブリューゲルの絵が家の壁に掛けられており、外敵から防ぐ扉が血の色に塗られているところなど、随所に新人監督らしい意欲が見られました。

夜中になると一家の長男が懐中電灯を持ち徘徊して歩く姿は、もはや爺さんがウィルス感染をして亡くなり、その死体を森の中で燃やしている夫婦の姿が映し出される。その爺さんの部屋に、夜な夜な息子が入り込んでいるし、突然やって来た家族の幼い息子も、その爺さんの部屋で寝たりしている。

つまりは、爺さんのウィルス菌が部屋やベッドの敷物に残っており、それで感染してしまったのか、夜な夜な森へ徘徊する長男と幼い息子の2人が、森の中で感染したと思われる。

だから、突然やってきた夫婦もすでにウィルスに感染しており、セックスをしている映像でも妻が口の中から黒い液体を出しているのが見える。

最後はその家族を追い出してしまうのだが、すでに息子がウィルスに感染しており、この家族も感染していると思われる。

私にしてみれば、そういう暗喩的なタッチを繰り返し出すことよりも、ストレートに感染者や暴徒などを相手に戦うタイプの映画の方が好みです。ですが、結構な緊張感に飲み込まれて、最後まで観てしまうのは確かですね。

これと一緒に「A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストリー」も鑑賞したのですが、ヒロインのルーニー・マーラーが、自動車事故で亡くなったケイシー・アフレックの遺体に白いシーツを被せて立ち去った瞬間、シーツが突然立ち上がり、開けられた穴から目を覗かせて動き出し、ゴーストは妻と一緒に住んだ家に戻って行く。音楽も素晴らしいですが、途中でまるで予想もしない想像力の飛躍があって、思いがけない境地にまで連れて行かれる。同じ場所から離れられずに数百年も佇み続ける切なさに、幽霊のような感じもするが、あまり怖くなくファンタジー映画のようでした。

 

2019年劇場鑑賞作品・・・48  アクション・アドベンチャーランキング

 

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ファースト・マン★★★・8

2019年03月26日 | アクション映画ーハ行

「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督&ライアン・ゴズリングのコンビが、人類で初めて月に降り立った宇宙飛行士ニール・アームストロングの半生を映画化した伝記ドラマ。人類初の有人月面着陸という壮大なミッションに立ち向かった男たちの過酷な道のりと、歴史的偉業を成し遂げたアームストロング船長の知られざる素顔を、圧倒的臨場感の映像とともに描き出す。共演はクレア・フォイ、ジェイソン・クラーク、カイル・チャンドラー。

あらすじ:1961年、空軍でテストパイロットを務めるニール・アームストロングだったが、幼い娘を病で亡くす。寡黙な彼は、悲しみに暮れる妻ジャネットの前でも感情を表に出すことはなかった。しかし悲しみから逃れるべくNASAのジェミニ計画の宇宙飛行士に応募し、みごと採用される。それは、宇宙開発競争でソ連に後れをとっていたアメリカが、人類未踏の月を目指すために欠かせない技術を確立するための計画だった。宇宙飛行士たちに課されるいくつもの過酷な訓練をこなしていく中で、エリオット・シーやエド・ホワイトら飛行士仲間との間に確かな絆が結ばれていくニールだったが…。

<感想>全く毛色の異なる物語で映画界に新風を巻き起こしてきたデイミアン・チャゼル監督が、今度は人類にとって偉大な飛躍となった壮大なミッションの映像化に挑む。チャゼルが次に世に送り出すのは、人類史上初となる月面着陸計画に人生を捧げた、アポロ11号の船長ニール・アームストロングの人生を壮大なスケールで描く『ファースト・マン』。

50年前に、月面に人類最初の一歩を踏み出したニール・アームストロングだが、本作では歴史に名を残したヒーローではなく、冒頭での宇宙飛行士への応募直前のこと、次女のカレンを悪性腫瘍で亡くしたこと。そのことが、彼を喪失感と死と隣り合わせの緊張感に苛まれながらも、宇宙開発に身を捧げたアームストロングの孤高の姿を映し出した秀作です。

実際、失敗したミッションやアポロ陰謀説でしか描かれてこなかったのだが、本物の映像が残っているだけに、アポロ11号を映画化したところで最新の技術で再現する以上の面白さがないと判断されたのだろう。

そこで監督は、アームストロング個人の視点を徹底させることで、宇宙開史ものにつきものの説明を省いて、大胆な省略をおこなっていた。何せ月面に降り立つ場面はあっても星条旗を立てるカットすらないのだから。

アームストロングが乗ったジェミニ8号の発射シーンも、見守る観衆などは登場しない。カメラは宇宙飛行士と共に狭いカプセルに密閉されたまま、打ち上げから宇宙空間に到達するまでを映し出していた。

派手なVFXではなく、室内に響く爆音と激しい揺れ、そして金属が軋む音だけを見せきってしまうのだ。こうした体感的な描写は、アポロ1号の司令船内部の場面でも恐ろしい形で発揮される。息を呑むほどの緊張感とダイナミックな映像、まるで一緒に宇宙空間を旅しているような臨場感が、全人類が夢見た彼方へとあなたを誘うのだ。

まるでアームストロングたちと共に宇宙船に乗り込んだ感覚になる。宇宙に飛び出した瞬間や月面に着陸した時の瞬間はもちろんだけど、恐ろしいほどの閉所恐怖症になる感じや、ガタクタのように危うい宇宙船で飛び立った彼らの極限の恐怖も体感することになる。

アームストロングが月面に立った時のあの有名な一節、「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」これはとても有名な名言であるが、とても謙虚ですべてを広い視点で捉える彼の特性を表していると思う。彼は自分を英雄とは一切思っておらず、人類の代表者という意識だったんだと思った。

死と月面、二つの未知の世界、そこに広がる闇の奥深さを見つめるアームストロングは、宇宙への挑戦の中で心身の限界に挑み続け、そうすることで喪失への苦しみ、悲しみに耐える。そんな苦闘の果てに辿り着いた月面の静寂に包まれて、暫らくは死を受け入れ記憶を解き放つ。

彼は心身ともに制御できない事態に何度も遭遇する。訓練機の高度を制御できずに宇宙を間近に見た時がきっかけで、宇宙飛行士の選抜に加わり、ジュエミニ8号では、アポロ13号に匹敵する危機にさらされており、宇宙船を制御できなくなることも。月面着陸の操作法を練習する時も、上空で機体が操縦不能になってしまう。何度もそういう危機をのり越えて行く途中で、不意に脳裏に浮かぶ亡き娘への感情が溢れ出してきて、抑えきれない事態に陥ってしまう。

真の強さとは心に負った傷がまだ痛んでいても、前に進めること。そして失敗をしてもまた立ち上がれることなんだと。

特に印象深かったのは、月へ向かって飛び立つ直前に、妻のクレア・フォイとのやりとりである。息子たちに何も言わずに家を出ようとする夫に対して、苛立つ妻が「これから何をするのか、自分の言葉で子供たちに伝えて欲しい」と、父親として言うべき言葉を懇願するシーンである。無事に生きて帰れるかどうかが、残される家族の不安は半端ないのだから。

アポロ11号に搭載されていたコンピューターの性能は、なんとファミコン以下という低さ。この作品で宇宙旅行がどれだけ危険なものだったかを強調したかったという、監督の弁。生きて帰れたらラッキーというほど難易度の高いミッションでした。月面着陸は世界史に残る偉業なのに、その詳細や人物については殆ど知られていない。人類で初めて月面に降り立つために払った代償の大きさを表現したかった。偉業の名の下で生まれた歓びや痛み、生き延びた命や失われた命にスポットが当たることを願っていると、これは監督からのメッセージです。

2019年劇場鑑賞作品・・・47  アクション・アドベンチャーランキング

 

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そらのレストラン★★★

2019年03月25日 | アクション映画ーサ行

「しあわせのパン」「ぶどうのなみだ」の製作陣が贈る北海道が舞台の映画シリーズ第3弾となるハートフル・ストーリー。北海道せたな町を舞台に、牧場を営みながらおいしいチーズ作りに汗を流す主人公の奮闘と家族や仲間たちとの絆を優しいタッチで綴る。主演は「探偵はBARにいる」シリーズの大泉洋、共演に本上まなみ、岡田将生、小日向文世。監督は「神様のカルテ」「サクラダリセット」の深川栄洋。

あらすじ:北海道せたな町。海が見える牧場で酪農を営む亘理は、妻と娘と3人暮らし。彼には自然に寄り添った食を追求する仲間たちもいて、互いに切磋琢磨しながら楽しい毎日を送っていた。そんな亘理の夢は、自分の牧場でとれた牛乳でおいしいチーズを作ること。しかし師匠であるチーズ職人・大谷の味にはなかなか近づけず、試行錯誤の日々が続くのだったが…。

<感想>笑顔も、涙も、おいしいも、ひとつにとけあい分かち合うこと。このシリーズが大好きです。特に主演の大泉洋さんが好きで、TV番組の「水曜どうでしょう」を娘と観ていて、大ファンになってしまいました。彼の映画は全部というほど鑑賞しています。とても自然な演技で、難しい時代劇でも何故かコメディタッチになってしまうところなんて絶品です。この作品も1月25日に鑑賞したもので、投稿するのを忘れてしまっていた。思い出しながらのレビューです。

3作目の物語も北海道が舞台で、寒い冬の吹雪きで視界がほとんど見えないくらいの日に、何故か、どこからやって来たのか旅行客の女性が凍え死にそうなくらいになり、ふらふらと洋ちゃんの牧場へやってきます。

もし、この牧場が開いてなっかったら、行き倒れになり凍死していたことでしょう。それに、いきなり入って来た彼女を温かな薪ストーブの部屋に連れて行き、温かい牛乳を飲ませるところ。その優しさに、身も心も凍えそうなくらいに、きっと都会で何かあったのでしょう。

そんなことは一切聞かずに、ここで働きたいという彼女に、働くといっても自分一人がやっと食べて行けるだけの牧場。怒らないで優しく、冗談半分に「給料は払えないので、働き手はいるけれど、僕のお嫁さんになってくれませんか」という洋ちゃんの素直すぎる演技に、若い女性だったらきっと、「はい」と返事をすることでしょう。

彼女も、「はい」と素直に受け入れてしまう。もう、ここからは洋ちゃんと、お嫁さんになったこと絵(本上まなみ)さんと、二人の間に産まれた娘の潮莉ちゃんの3人家族の物語です。もう、ほんわかとした、温かな家族で夫婦喧嘩なんてしないし、子供をとても可愛がっている父親の洋ちゃん。自家製のチーズも試行錯誤して、中々自分が気に入るようなチーズが作れないので悩んでいる。師匠の小日向文世さんに教えてもらいながら、何とか美味しいチーズを作ろうと切磋琢磨に余念がないのだ。

広い平野の中に、何軒か仲良しの家族がいて、トマトやいんげん、無農薬野菜を自然に逆らわずに育てて作っているお友達。そして一番のチーズを作っている師匠の小日向文世夫婦。奥さんは絵を描くのが趣味で、洋ちゃんの娘の潮莉ちゃんが、そこで絵を習っているのだ。夫の小日向文世さんは、癌を患いながら余命を必死に生きている人。それを支える優しい奥様には風吹ジュンさんが、とても美しいお婆さん役を演じてましたね。

そうそう、羊牧場の岡田将生さん、一人で羊を放牧したりして育てて、食用肉として育てているのに、心が優しくて、自分が育てた羊の肉は食べられないと泣くシーンもある。他の夫婦の役者さんも皆、演技が巧い人ばかりで安心して観ていられる。

ある日のこと、洋ちゃんら仲間たちが育てた食材を販売する「ファーマーズマーケット」を開催した。大泉洋が拡声器片手に、エキストラとして参加した、せなた町民たちに「皆さん本当にありがとうございました。お疲れ様でございました」と労いの言葉をかけていたという。

そこへ、札幌からレストランのオーナー(眞島秀和)がやってきて、無農薬野菜にチーズ、牛乳にいちごなどを使って、美味しい料理を作ってくれた。自分たちの作っている食材が、こんなにも美味しい料理に変化するとは、嬉しいですよね。

北海道・せたな町の海が見える牧場を舞台に、チーズ工房を営む亘理(大泉洋)が、大切な家族や仲間とともに1日限りのレストラン開店を目指す物語を描いている。

広大な平野に、海が見える丘にテーブルを出して、椅子を並べて、自分たちが作った食材で料理をして、お客さんに食べてもらう。みんな美味しいものを食べると、自然に顔がほころんで笑顔になって来るのだ。

やっぱり第1作目の「しあわせのパン」が凄く印象に残っていて素晴らしかったですね。

2019年劇場鑑賞作品・・・46  アクション・アドベンチャーランキング

 

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ウトヤ島、7月22日★★

2019年03月23日 | アクション映画ーア行

2011年7月22日にノルウェーのウトヤ島で起きた戦慄の無差別乱射テロ事件を映画化した実録サスペンス・ドラマ。たった一人の極右の青年によって69人の若者が犠牲になった悪夢の惨劇を、標的となったサマーキャンプに参加していた一人の少女の視点から、ワンカットによる臨場感あふれる映像で描き出す。監督は「おやすみなさいを言いたくて」「ヒトラーに屈しなかった国王」のエリック・ポッペ。

あらすじ:2011年7月22日、ウトヤ島でノルウェー労働党青年部のサマーキャンプが行われていた。そこでは政治に関心のある数百人の若者たちが思い思いに国の未来について語り合っていた。そんな中、首都オスロの政府庁舎前で爆破テロ事件が発生したとのニュースが飛び込んでくる。妹と一緒に参加していた少女カヤも、不安を感じながらもオスロから40キロ離れたウトヤ島とは関係ない出来事と考えていた。ところが突然、銃声が鳴り響き、人々がパニックに陥る。カヤも何が起こったのかわからないまま、仲間たちと森へ逃げ込む。やがて鳴り止まない銃声に恐怖を覚えながらも、離ればなれとなった妹を必死で捜し始めるカヤだったが…。

<感想>冒頭では、ノルウェーの首都オスロの政府庁舎前で車に仕掛けられていた爆弾が爆発するところから始まった。世間が混乱する中、オスロから40キロ離れたウトヤ島で、今度は無差別銃乱射事件が起こり、同地でノルウェー労働党青年部のサマーキャンプに参加してた10~20代の若者たちが犠牲になったのである。犯人は32歳のノルウェー人のアンネシュ・ベーリング・ブレイビクという男だそうで、映像の中には一切出てきません。

テロ行為発生から終息までに実際にかかった時間は72分間だそうで、その72分間ワンカットで、逃げ惑う一人の女性にキャメラをぴたりと、寄り添いながら映像化したという、大胆な手法で挑んだ本作。ですが、以前に「カメラを止めるな!」という映画が大盛況で有名になりましたよね。

それと同じではありませんよ、ゾンビ映画ではなく本当にあった現実の銃乱射事件なんですから。物語は、ウトヤ島で若い男女がサマーキャンプで集まり楽しんでいるところへ、突然銃声が聞こえてきて、始めは何が起きているのか分かりませんでした。

ところが、みんなが銃声の後に驚き、始めはバーみたいな小屋にいたのですが、それから森の中へと逃げていく男女がたくさんいる。誰が、どういうわけで銃を乱射しているのかが把握できないままに、ただただ逃げるだけ。

それもどこへ逃げたら命が助かるのかがよく解らないのですから。ただただ、森の中を彷徨って走るだけです。テロのヤツラは全然映っていません、逃げ惑う若者たちだけが、とにかく悲鳴を上げて走る、走る。聞こえるのは銃声の発砲音だけ。ものすごい臨場感、限定されたアングルなので状況が良く見えない。それが怖さを増幅させるわけ。

しかし、そこで銃で撃たれた被害者の若い女の子が、倒れているのを見つける主人公の女性。肩から背中を撃たれ、傷跡が生々しくて出血がひどく動けない。主人公のカヤが、自分のブラウスを脱ぎ背中の傷跡に当てて、血止めをするのだが、彼女の声が聞こえなくなり静かになる。意識がなくなったらしい。このままでは死を待つのみ。誰も助けにこない島。

オスロから40kmも離れたウトヤ島なので、警察に電話をして救援を要請するしかないのに、電話も中々通じず、始めは主人公のカヤが、母親と楽しく会話をしていたのに。誰かが警察へ電話をしたらしいのだが、一向に救援部隊はこない。その内に、その襲撃をしている奴らがキャンプ場まで来ている。

発砲音が響き渡り、逃げ惑いながら悲鳴をあげる人々の声とか、逃げ惑う若者たちの中にも、負傷をしている者もいる。森の中へ隠れていた人たちが、海の方へと走り出す。カヤたちもそれぞれに海へと走るのだが、海岸ではテロに見つかってしまうし、岸壁の下を歩き隙間を見つけてはそこに隠れる人もいる。

そこに、崖の上にテロの犯人らしき人物が銃を持ち、発砲しながら崖下を見下ろしている。その姿が警察官の制服を着ているのだ。

監督は、モキュメンタリーではなくアクロバット的手法で、テロ体験の恐怖に主観性をまとわせようとするのだが、その果てしなく持続するワンカットを眺めている観客は、いつしかゲームの中にでもいるような錯覚を覚えるのだ。

しかし、犯人の姿は映さずに、銃撃戦パニックに陥った若者の姿にフォーカスすることで、突然犯罪に遭遇した人間の圧倒的な恐怖感や、絶望感を観客に体験させることには成功したようですね。

テロ事件の動機は、移民政策への反対思想。言うことを聞かないと、こんな目に遭うぞという脅し。むろん映画はそれに対して抗議をしているのだが、逆宣伝の危惧も感じる。ある意味フィクションの極地でもあります。

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ふたりの女王 メアリーとエリザベス★★★・8

2019年03月22日 | アクション映画ーハ行

16世紀の英国を舞台に、従姉妹でありながらそれぞれスコットランドとイングランドの女王として対峙していくメアリー・スチュアートとエリザベスI世の数奇な運命を「レディ・バード」のシアーシャ・ローナンと「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」のマーゴット・ロビーの主演で映画化した歴史ドラマ。共演はジャック・ロウデン、ジョー・アルウィン、デヴィッド・テナント、ガイ・ピアース。監督は英国演劇界を代表する女性演出家の一人で本作が長編映画監督デビューとなるジョーシー・ルーク。

あらすじ:スコットランドに生まれたカトリックのメアリー・スチュアートは、0歳でスコットランド女王になるも、イングランドの王位継承権を持つ彼女を警戒し、その命を狙うイングランドから逃れるため、幼くしてフランスへ渡る。やがて16歳でフランス王妃となったメアリーだったが、18歳で未亡人となり、スコットランドへ帰国する。しかしスコットランドではプロテスタントが勢力を拡大させており、メアリーの周囲にも常に不穏な空気が漂っていた。一方、隣国イングランドでは、エリザベスI世が25歳で即位していた。未だ世継ぎのいないエリザベスI世とその側近たちは、次第にメアリーの動向に神経を尖らせていくのだったが…。

<感想>「女王陛下のお気にいり」で、オリヴィア・コールマンがアン女王を迫力満点で演じるのを観たばかりだが、この作品でのメアリーとエリザベスを競演するシアーシャ・ローナンと、マーゴット・ロビーの関係も凄かった。

女王役は女優たちの演技意欲をそそるのですね。ですが、女王は私ひとりだけ。2人の女性が主人公となり、16世紀最大の英国の宮廷バトルを繰り広げる映画はなかなかない。この時点で、本作が「他の映画とは違う」特別な一本であることは明白であります。クライマックスでの直接対決はもとより、そこに至るまでの「結婚」や「出産」さえも“駒”として戦う女王たちに圧倒されます。

史実はともかくとして、これを現代の観客に向けて解りやすく描くのは至難の業に違いない。賢明な女性監督ジョージー・ルークはそのあたりを考慮して複雑怪奇な宮廷劇に、ある仕掛けを施すのである。

一歩のスコットランド女王メアリー、そしてのう一方にイングランド女王エリザベス1世。従姉妹同士のその2人は、王位継承権をめぐり火花を散らすが、実は互いに恐れながらも惹かれあう何ともいびつな関係にあったという解釈をしていた。

最大の見どころが、2人の架空の対決シーンだろう。饒舌鋭く相手を射すくめるようなメアリーに対して、それを静かに受け止めて自らを顧みるエリザベス1世。

特異な髪型やメイクに目を奪われ、煌びやかな衣裳にも目を奪われこともあってか、丁々発止なセリフのやり取りは、最後まで飽きさせない。だが、やはりこれまでの抑制された演技の殻を破るようなローナンの感情剥き出しの演技には、一目置かざるを得ないと思う。また一皮むけたと言っても過言ではない。

製作陣とジョージー・ルーク監督が本作でことさらこだわったのは、“その地”で撮影すること! 特に困難を極めたのは、スコットランド全土を旅したメアリー(ローナン)の半生の再現。大勢のクルーや馬と共に幾度も大移動を重ね、撮り上げたというその成果は、画面にしかと映し出されているのも評価したい。

 

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女王陛下のお気にいり★★★・5

2019年03月20日 | アクション映画ーサ行

「ロブスター」「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」の鬼才ヨルゴス・ランティモス監督が、18世紀初頭のイギリスを舞台に贈る絢爛豪華な宮廷ドラマ。女王の寵愛を得ようと2人の女官が熾烈な駆け引きを繰り広げるドロ沼の愛憎劇をシニカルな筆致で描き出す。主演のアン女王役には本作の演技でヴェネチア国際映画祭やゴールデングローブ賞をはじめ数々の賞に輝いたオリヴィア・コールマン。共演にエマ・ストーンとレイチェル・ワイズ。

あらすじ:18世紀初頭のイングランド。フランスとの戦争が長引く中、アン女王の幼馴染で、イングランド軍を率いるモールバラ公爵の妻サラは、病弱な女王に代わって宮廷の実権を握り、戦費の調達に奔走していた。そんな時、サラの従妹で上流階級から没落した若い娘アビゲイルが現われ、召使いとして働き始める。サラが政治に時間を取られるようになる一方、アビゲイルは巧みに女王の歓心を買い、着実にその信頼を勝ち取っていく。宮廷で不動の地位を築いていたはずのサラも、次第にアビゲイルの秘めたる野心に警戒心を抱くようになるが…。

<感想>実在の人物をもとにした歴史ものと言える本作だが、描かれているのは、重苦しく退屈な教科書を読み解くような内容からは程遠かった。国民の運命を左右する女性たちの関係性に、活き活きとコミカルに、深く、斬新に切り込んだ歴史ものの常識を覆い隠すような作品なのだ。

18世紀のドレスは美しいが、暗い宮廷内部はどんよりしている。引きこもりがちなアン女王が、17人もの子を流産や死産で喪い、同じ数だけウサギを飼っているというのが象徴的。彼らをウサギとしてでなく、女王の子の代わりとして慈しむことが出来るかが肝心。だから後半、ウサギを足で踏みつぶすエマ・ストーンの恐ろしさが際立つ。ウサギの恐怖の声が聞こえるアン女王の耳に。その後にアン女王の態度が豹変するのも見ものです。

ギリシャの俊英ヨルゴス・ランティモス監督にしてはわかりやすい作品といえるかも知れない。政治に疎い女王を主戦派、和平派それぞれが味方につけようと必死。これもまた時代や国を超えてどの世界でも見られること。

人気も実力も抜群の侍女のアビゲイルにエマ・ストーン、モールバラ公爵の妻サラにはレイチェル・ワイズ、イングランドのアン女王にオリビア・コールマンといった“本物の女優”が勢ぞろい。そして舞台は18世紀。さぞやゴージャスで荘厳な宮廷劇が繰り広げられるのかと思いきや、見たらまったく違っていました。それと安心のキャスティングですね。

物語はいたってシンプル。2人の女が、女王をめぐってマウントの取り合いを行う、ただそれだけ。じゃぁ、どうやってのし上がって、相手を蹴落としていくのかと言うと、それはドラマ感覚で気軽に楽しく見られちゃう!

ぱっと見のルックは宮廷ものなんだけど、中身はディスり合いの化かし合い。 女王の気を引くためにウソついてキャラ作ってと、策をめぐらす感じが超面白くてハマりますからね。

ウソ泣きして同情を誘ったり、悪いウワサを流したりって、「女って怖い!」と思いながらも、ついついのめり込んで見ちゃうはず。賢いアビゲイルが、女中としていじめられる立場から着々と地位を上昇していく野心的な姿をエマ・ストーンが見事に演じている。

そしてその姿を冷ややかに見るレイチェル・ワイズの目の怖いことといったらない。アビゲイルの策略で、お茶に毒を入れられて飲み、そして一日中馬に引きずられて傷だらけになった彼女が恐ろしい。それからのサラの仕返しが始まるのだが、これももの凄かったです。

権力者である女官長のサラを蹴落としにかかるアビゲイル。人間の野心や欲望があらわになるその争いは、悲劇にも見えるし、喜劇的でもある。寓話でも時代劇でも、監督の作品には今の世を写す毒が感じますね。

だからなのか、ある意味単純なアン女王を演じた、オリヴィア・コールマンが非常に巧く高得点を取ったのかも。第91回アカデミー賞女優賞に輝いたのも頷けますね。

それに対しての男性陣たちが滑稽に描かれていて、特にニコラス・ホールトのバカっぽさがツボでした。この時代の宮廷における男性たちは、特に女王を崇めなければならず、どうしても女王のお気にいりの女官に愛想を振りまくのでしょう。

それと、絵画のようは歪んだ廊下や、窓からの自然光とローソクだけの光の闇のコントラスなど、鬼才ヨルゴス・ランティモス監督ならではの洗練された美的感覚がそこかしこに感じられ、人間臭いドロドロ劇もどこか浮世離れしているようにもとれる。

女王って立派な人に描かれることが多いけど、実際は普通のおばちゃんってケースもあったんだろうな、と思わせてくれる名演のオリヴィア・コールマンでした。そしてそれをクスッとした笑いに変えて、どこかシニカルに見つめる目線も素敵。

ロブスターに鹿、本作ではウサギ他たくさんの動物が。そこに投影される人間との関係性にもランティモス・ワールドの楽しみといったところですよね。

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母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。★★★

2019年03月18日 | アクション映画ーハ行

『情熱大陸への執拗な情熱』『宇宙戦艦ティラミス』などの人気漫画家・宮川サトシの同名エッセイ漫画を「さよなら渓谷」「日日是好日」の大森立嗣監督が映画化した感動のヒューマン・ドラマ。愛する母親の突然のガン告知に戸惑いつつも懸命に看病を続ける息子の姿を通して、母と息子の愛と絆を描く。主演は「愛しのアイリーン」の安田顕と「あやしい彼女」の倍賞美津子。共演に松下奈緒、村上淳、石橋蓮司。

あらすじ:優しいけれど少し頼りないサトシは、明るくパワフルで自分に無償の愛を注いでくれる母が大好きだった。塾講師をしながら漫画家を目指す30代後半のサトシは、そんな母との日常がずっと続くと信じて疑わなかった。ところがある日、母は突然ガンを宣告されてしまう。なかなか現実を受け止められないサトシだったが、恋人の真里に励まされながら母のために奔走していく。しかしやがて、母は静かに旅立っていった。サトシはすっかり生きる気力を失い、父と兄もそれぞれに悲しみから立ち直れない日々が続くのだったが…。

<感想>何となく暇だったので、まだ映画館で上映していたので鑑賞した。母親役の倍賞美津子さんを、久しぶりに拝見したのがなによりも嬉しかったです。母親を溺愛する息子には最近よく出て来る安田顕さん、「愛しのアイリーン」では、母親を毛嫌いしていたが、こちらではマザコンの息子を演じていた。

得てして、息子というものは、母親をいつまでも愛していることは良くあることで、そんなにも驚くことではないかと思ったが、ここではそれ以上の溺愛ぶりでありました。お嫁さんになる女性が気の毒になります。

しかし、この映画の中の息子の嫁になる松下奈緒さんは、純真な素直な性格であり、サトシの母親に対する愛を受け入れて、嫁姑の喧嘩とか、母親に対して嫉妬心などないのだ。だから、上手くいくわけで、母親は良く言われる「子離れの出来ない親」というのでしょうか。息子のサトシも、大好きな母親を1番に思っているわけで。

ただし、子供のころから病弱で心配ばかりかける気弱な子供なので、余計に母親は可愛がってしまうのだろう。父親の石橋蓮司さんは、普通の頑固おやじというか、サトシに対しても普通の対応だと感じました。でも、兄貴はきっと弟に対して、親が可愛がるのに”えこひいき”していると感じていたようですね。

やはり、サトシにしてみれば、母親には長生きして欲しかったと思っているわけで、その母親が癌になり入院をして抗がん剤の点滴をし、激痛に耐え忍び、髪の毛が抜けて、痩せ細っていくのをみるのが忍びないのだろう。

そうはいっても、何時かは母親の死がやってくるわけで、葬式のシーンでは、棺に眠る母親を前にして、鼻水を垂らし大泣きするサトシの演技が、安田顕さんのドハマリの名演技に見えました。本泣きというか、観ていてこちらも吸い込まれて涙が出てきました。

葬式の後に、父親と兄貴と一緒に海べに行き、兄貴が裸になり泳ごうと言う誘いに、弟も一緒になって海ではしゃぐ姿に、仲のいい兄弟の姿が微笑ましく映りました。兄貴が、母親の面倒を弟ばかりにさせてしまってすまないと、詫びる言葉と、父親の最期の面倒は絶対に俺が見ると、言い放つのを嬉しそうに聴く父親の後ろ姿があった。

そして、天国の母親からのプレゼントとは?・・・サトシが中学生の時に白血病をして、入院をしている時に、母親が自分の精子をコップに取って来てと頼む。母親に言われて、恥ずかしいと思いながらも紙コップに精子をとって来た。それが病院で冷凍保存されていたとは。

そのことを母の死後に、1本の病院からの電話で知り、子供が欲しい夫婦の二人にとっては、なんとも素晴らしい母親からの気の利いた贈り物ですね。これで、きっと子供にも恵まれますから。

「さよなら渓谷」に「日日是好日」のような人間ドラマ、「まほろ駅前」シリーズのようなコメディまで幅広く手掛ける実力派の大森監督が、「家族の実話」に初挑戦。人間の不器用さや母子の“愛”を温かくつづり、万人に受け入れられる作品へと仕上げていた。

原作は、人気バンド「SEKAI NO OWARI」の Fukaseや南海キャンディーズの山里亮太、漫画家のちばてつやなど著名人がこぞって激賞するエッセイ漫画だと言うので、今度は原作を読んでみたいですね。

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喜望峰の風に乗せて★★

2019年03月16日 | アクション映画ーカ行

「英国王のスピーチ」のコリン・ファースが、アマチュアでありながら過酷な単独無寄港世界一周ヨットレースに出場した英国の実業家ドナルド・クローハーストを演じる伝記ドラマ。共演はレイチェル・ワイズ。監督は「マン・オン・ワイヤー」「博士と彼女のセオリー」のジェームズ・マーシュ。

あらすじ:1968年。海洋冒険ブームに沸くイギリスでは、単独無寄港世界一周ヨットレース“ゴールデン・グローブ・レース”が開催されることに。華々しい実績を持つ一流セーラーが参加者に名を連ねる中、趣味でヨットを楽しむだけのビジネスマン、ドナルド・クローハーストが名乗りを上げる。彼がレースに参加する狙いの一つに、行き詰っていた会社の事業にスポンサーを呼び込みたいとの思惑があった。しかしそのレースは、アマチュアセーラーが挑むにはあまりにも過酷すぎた。どうにか期限内に出航にはこぎ着けたものの、早々に窮地に追い込まれてしまうクローハーストだったが…。

<感想>コリン・ファースのファンであり、タイトルが「喜望峰の風に乗せて」とあるので、世界1周のヨットレースの物語なのだろうと簡単に考えて観たのだが、これは男の無防備な、自業自得の映画だとも言える。単独で一度も港に寄らずに世界1周に挑むという究極のヨットレース。

レース初体験というアマチュア英国人が、大躍進を見せ注目を集める。世界中が彼の記録に目を見張るが、そこには驚くべく真相が隠されていたというのだった。実際にあったクローハースト事件の映画化だというから驚く。

空前の海洋冒険ブームが巻き起こっていたイギリスで、賞金が5000ポンドを賭けた単独無寄港による世界1周ヨットレースが開催された。彼は船舶用の測定器を開発し会社を興したビジネスマンだ。ヨットには乗るがレースは未経験だ。彼は自社の宣伝になると同時に、賞金の5000ポンドに目が眩んだのだった。町の有力者から融資を取り付けて、新聞記者に広報を依頼して、と話はどんどん進むが、肝心のヨットが出来上がらない。結局は未完成のまま、心配する妻のクレアや子供たちを残して、大海原へと漕ぎ出すのだ。

しかし、スーツ姿に黄色のパーカーを着て、ビジネスマンだからってそんな恰好はないと思う。動きやすい服に防寒の服、合羽とか、それに食糧に水と用意を怠らなければ、それと意地と自分の愚かさを反省し、家族のために途中で棄権してでも無事に帰還するべきだったと思う。

そんな彼に、海は容赦のない過酷な試練を与える。嵐や耐え難い孤独と焦りから、セーラーとしての超えてはならない一線を越えてしまう。疲れ果て、憔悴し、迷走する姿を、名優コリンは持ち前の演技力で見事に演じて見せた。

航行報告を偽証するという、セーラーとして絶対にしてはならない手段に出てしまう。確か、途中で陸地に上がり、土地の人たちから食糧や水を分けてもらったのでは。そんな不思議な映像がありました。しかもですよ、他の出場者たちがことごとく脱落してしまったため、彼の嘘の報告は新記録に認定されてしまうのでした。

予定航程の半分も進めていないクローハーストは、レースをリタイヤし経済的破産を受け入れるか、機能しない船と共に死に向かうかの選択を迫られた。

進むことはおろか、帰ることすらも出来なくなった彼は、大海原の真ん中で正気を失い、やがては最後の安らぎに到達するのだった。

人は時としてとてつもなく危険なことに挑戦をする。自分の能力以上のことを成し遂げたいと思うものなのです。当時はGPSのような位置確認できる装置などありません。あるのは六分儀、パロメーター、コンパス、風向計くらい。あとは自分の技術だけ。大海原で迷子になっても誰も助けてくれない。なんと前代未聞な、馬鹿ものなのでしょう。

しかしながら、結局彼は、家族のために虚偽の報告を繰り返し、その結果最終的にレースに勝つことさえも放棄する。このまま帰るわけにはいかない。嘘がバレたら自分も家族も破滅だ。であるならここで終わりにするしかないと、死を覚悟する。それに恥を恐れるあまりに、為してはいけない過ちを犯し、キリキリと精神的に追い詰められていき、心の弱さや愚かさ、そして、それらから生まれてくる狂気の沙汰を、まざまざと見せつけられるのでした。

港の岸壁で、父親の帰るのを待つ家族の姿に、涙が出て来てしょうがなかった。

 

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キャプテン・マーベル★★★★★

2019年03月15日 | アクション映画ーカ行

「ルーム」のブリー・ラーソンがマーベル原作ヒーローで、“アベンジャーズ”誕生の鍵を握る存在“キャプテン・マーベル”を演じるアクション・アドベンチャー大作。アベンジャーズ誕生前の1990年代を舞台に、過去の記憶を失った代償に強大なパワーを手にしたヒロインが、S.H.I.E.L.D.(シールド)の若きニック・フューリーと出会い、一緒に自らの記憶の謎に立ち向かっていくとともに、彼女の記憶に隠された秘密を狙う正体不明の敵との壮絶な戦いに身を投じていく姿を描く。共演はサミュエル・L・ジャクソン、ベン・メンデルソーン、クラーク・グレッグ、ジュード・ロウ。監督は「ハーフネルソン」「ワイルド・ギャンブル」のアンナ・ボーデン&ライアン・フレック。

あらすじ:舞台は、アベンジャーズが結成される以前の1995年。クリー帝国の精鋭部隊“スターフォース”の女性ソルジャー、ヴァース(キャプテン・マーベル)は、失った記憶のフラッシュバックに悩まされていた。彼女の失われた記憶には大きな秘密が隠されており、それをクリー人の宿敵で、自在に姿を変える能力を持つスクラル人が狙っていた。やがてスクラル人を率いるタロスとの攻防の末に地球に墜落したヴァース。彼女はそこでS.H.I.E.L.D.の敏腕エージェント、ニック・フューリーと出会う。ヴァースの謎に満ちた存在に興味を示し、行動を共にしていくフューリー。地球に大きな脅威が迫る中、2人は協力して彼女の失われた記憶を探っていくのだったが…。

<感想>キャプテン・マーベルは、1977年にコミックでデビューした女性ヒーローです。クリー星人であるキャプテン・マーベル(男)の戦いに巻き込まれた地球人女性キャロル・ダンバース(アメリカ空軍のパイロット)に彼のスーパーパワーが宿り、凄まじいい破壊力を持つ光子ビームを操る、空飛ぶ力を持つ超人になってしまう。当初はミズ・マーベルと名乗ってましたが、後にキャプテン・マーベルになる。絶大な宇宙のパワーも操れるため、マーベル最強のヒーローとの声もある。

しかし、彼女は特殊なパワーの持ち主だが、過去の記憶を失っていた。身に覚えのない“記憶”のフラッシュバックに常に悩まされ、その記憶に隠された秘密を解き明かそうとする。2015年に「ルーム」でアカデミー賞主演女優賞を獲得したブリー・ラーソンがキャプテン・マーベルを演じるほか、ジュード・ロウ、サミュエル・L・ジャクソン、アネット・ベニングといった超有名俳優らが共演する。

宇宙船バトルは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」、空飛ぶヒーローはアイアンマン等ですでにお馴染みですが、ヒーロー自ら宇宙を駆け巡るアクションはありそうでなかった。まさにキャプテン・マーベルはスペース・ヒーローですね。

本作には久しぶりにサミュエル・L・ジャクソン演じるニック・フューリーが登場します。この映画は1990年代が舞台で、若きニック・フューリーが片目を失う前の時で、アベンジャーズ誕生以前の物語です。サミュエルが若返っているのがいい。

国際平和維持組織シールドのエージェントで元軍人。ロサンジェルスのビデオショップに墜落したヴァースと遭遇し、過去の謎を追う彼女と共に行動するようになる。それがやがて、宇宙の脅威から地球を守るヒーローたちを集めるアベンジャーズ計画に繋がるのだった。

それにヴァースの“失われた記憶”を狙うスクラル人タロスたち。数世紀にわたりクリー帝国と闘い続けている、宿敵スクラル人たちを率いるタロス。ヴァースの失われた記憶がとてつもない秘密の鍵であることを知り、彼女を狙っている。スクラル人は緑色の肌をしたトカゲのような姿だが、何にでも姿を変えられるため、地球人に変身する。

ヴァースはスクラル人たちを率いるタロスに捕獲されてしまう。何とか逃げ出したヴァースだが、たどり着いたのが1990年代のロサンジェルス。そこで彼女は通報を受けた国際平和維持組織シールドのニック・フューリーに出会います。断片的に甦ってきた記憶をもとに、フューリーと共に砂漠地帯にある米空軍基地に向かう。そんな彼女の前にタロスが人間に変身して現れるのだ。

そして、スター・フォースを引き連れてヴァースの前に立つハンマーのようなものを持った男は、ロナンというクリー人ですが、このキャラは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のメイン・ヴィランでした。

そうなんです、「キャプテン・マーベル」は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」より前の話なので、この時点ではロナンは生きているのです。

キャプテン・マーベルが戦うのはエイリアンのスクラル人です。コミックの方でも有名なエイリアン種族で、クリー人とも戦争しています。彼らの特徴は変身能力。人間やヒーローに化けて地球に潜入し、侵略しようとします。従ってヴァースは、最初はクリー人の戦士として、最後は地球を守るヒーローとしてスクラル人と戦うわけです。

空軍パイロット時代の女性の同僚、マリア・ランビュー。コミックでは、彼女の娘モニカが、キャプテン・マーベルの名を襲名するヒーローになります。

さらに気になるのがジュード・ローの演じるキャラクター。果たして彼は味方なのか敵なのか?彼は、クリー帝国のソルジャー集団のリーダーであり“スターホースの司令官”でもある。重力を操る力を持ち、優れた戦闘能力と統率力で精鋭ソルジャー集団を率いるリーダー。6年前に、瀕死のヴァースを発見して、エリート・ソルジャーに育成した。ヴァースの師とも呼べる存在で、地球に不時着した彼女のもとへ宇宙船で向かう。

知っておきたい猫ちゃん。この猫はキャロルこと、キャプテン・マーベルのペットですが、実はエイリアンなのです。名前はグース、またはチューイであり、正体は猫そっくりに擬態した、異星の怪物フラーケンであったことが判明したのだが、とりあえずキャロルは、チューイと名付けていて飼い続けている。エイリアンの猫なので、口の中から蛸の足がたくさん(8本)出て来て、何でも食べてしまう恐ろしい猫ちゃんなんです。

さて、「キャプテン・マーベル」がどうやって今の「アベンジャーズ/エンドゲーム」にどのようにリンクするのか?・・・が気になるところです。こればかりは映画を観て確かめるのが一番のようですね。

「アベンジャーズ/エンドゲーム」の“最後”を前に、誰も知らない“誕生の秘密”が明かされる。たったそれだけでも、この映画を見る「価値」と「意味」は十二分にあると思います。

2019年劇場鑑賞作品・・・40  アクション・アドベンチャーランキング

 

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スパイダーマン:スパイダーバース★★★★・5

2019年03月14日 | アクション映画ーサ行

マーベルの人気スーパーヒーロー“スーパーマン”を「くもりときどきミートボール」「LEGO(R)ムービー」のフィル・ロード&クリストファー・ミラーの製作、フィル・ロードの脚本でアニメ映画化したSFアクション・アドベンチャー。初代スーパーマン=ピーター・パーカー亡き後の世界を舞台に、2代目スーパーマンとなった少年マイルス・モラレスが、時空のゆがみによって異次元からこの世界に飛ばされてきた様々なスパイダーマンたちと力を合わせて世界の危機に立ち向かう姿を、最新技術を駆使した革新的映像表現とともに描き出す。声の出演はシャメイク・ムーア、ヘイリー・スタインフェルド、リーヴ・シュレイバー、マハーシャラ・アリ、リリー・トムリン。

あらすじ: NYに住むマイルス・モラレスは、居心地の悪いエリート学校に通う13歳の少年。趣味のグラフィティ・アートをしている最中に、放射性の蜘蛛に噛まれてスパイダーマンの能力を授かるも、力の制御ができずにいた。

そんな中、マイルスは数々の凶悪ヴィランを束ねるキングピンの魔の手から街の平和を守り続けるヒーロー、スパイダーマンことピーター・パーカーと出会うも、目の前でパーカーの死を目撃する。

英雄の訃報で悲しみに暮れるニューヨーカー。ピーターに替わり街を守ると誓ったものの、不安だらけなマイルス少年。そんな彼の前に現れたのは、死んだはずのピーター・パーカーだった。

だが、どこか様子が変だ。無精ひげにだらしない下腹、そして自堕落な性格。そう、彼はキングピンが歪めた時空に吸い込まれ、別のバース(次元)から来たスパイダーマン、ピーター・B・パーカーだったのだった。

キングピンの野望を阻止するべく、ピーター・B・パーカーを師として、共に戦う決意をしたマイルスの元に、別のバースから次々とスパイダーマンたちが集結する。白いタイツ姿で戦う優雅でクールなスパイダー・グウェン、1930年代からやって来た探偵スパイダー・ノワール。喋る豚スパイダー・ハム、パワードスーツSP//drを操るメカ少女ペニー・パーカー。しかし、彼らはそれぞれのバースに戻らないと体が崩れてしまうのだった。

自分たちのバースへ戻るため、そしてキングピンを倒すためにスパイダーマンたちは一致団結をする。だが、マイルスは、戦いのなかで自分にしかできない特殊能力を見つけるも、他のスパイダーマンと共に戦う技量と覚悟を発揮できずにいた。

そんな中、降りかかる試練の数々を前にして奮起したマイルスは、大切な家族と仲間のために黒と赤のスーツをまとった新生スパイダーマンとして、NYの摩天楼を駆け抜けるのであった。

<感想>通常のCGアニメと違って、本作ではCGの映像にコミックらしい「スクリーントーン」を入れたり、イラスト風にアレンジしたアイテムを隅々に挿入するなど、手描きのアニメーション技法が加えられている。その結果、作業量は2〜4倍となり、アニメーターの数は、ソニー・ピクチャーズのアニメ史上で最大の180人に上ったという。

この世界が凄いのは、スパイダーマンの世界をよく知らない一見さんでも、知り尽くしたマニアも同時に満足させる手腕ですね。「放射能蜘蛛に噛まれたらだんだん世界がアメコミ調になる(黄色い四角の吹き出しが出て来る)」とか、この世界ではこいつがドクター・オクトパスなのとか、実に面白いけど、感動したのは、悪党キングピンが完璧にキングピンなんですよ。縦よりも横の幅が広いので、これでは実写じゃできない。

4つの世界から4人のスパイダーマンがやってくるんだけど、それぞれまったく絵のタッチが違う。その中の一人に「イマイチ成功しなかった中年スパイダーマン」ピーター・B・パーカーがいて、その疲れた中年男と、父親と上手くいっていない少年スパイダーマンとのやりとりが、泣かせる。

昨年11月に亡くなったスタン・リーは、アニメでのカメオと声の出演が本作で最後となったが、そのシーンはしっかり見せ場になっている。同じく2018年には、スパイダーマンの生みの親の一人である原作者のスティーヴ・ディッコも死去。本作は彼にも捧げられた。マーベル・ヒーローの生みの親スタン・リーが教えてくれたこと、実写版へのオマージュもたっぷり。

逆さにブラ下がったままのキスや、暴走する列車を止め、船が破壊されるアクションなど、2002年の「スパイダーマン」から2017年の「スパイダーマン:ホームカミング」までの実写版とそっくりのシーンがあちこちに登場するのだ。

マイルスは、現在の次元で生活するメイおばさんの家も訪ねる。そこで手首から特性のクモ糸を発射するウェブシューターを託される。さらに4人のスパイダーマンたちが別次元から導かれ、彼らはマイルスを全面バックアップする。

キングピンは加速器を使って、亡くした家族を呼び戻そうとしていた。同時に世界を脅かす恐るべき計画も進める。マイルスを中心としたスパイダーマンたちは、キングピンを倒し次元を正常に戻すための戦いを開始する。

その中で、大好きだったアーロン叔父さんの正体を知ることに。実態は犯罪者だった。しかもマスクで正体を隠し、ブロウラーと名乗るゴリゴリのヴィランだったのだ。彼の悪行を止めようとするも、一方ではマイルスの秘密を知ったアーロンも、彼を自分の犯罪メイトにしようと計画。

当然、方向性の違いから暴力抗争が勃発する。最終的には叔父さんが爆破に巻き込まれて死んでしまう。マイルスはその後、ヴィランとの戦いに巻き込まれた母親が死に、自分の秘密を知った父親とは絶縁状態になってしまう。

2Dで鑑賞したが、IMAX3Dでもう一度観たいですね。それくらい素晴らしいスピード感の編集、DGに手書きを足すことで生まれた古き良きアメコミ感とか、キャラの造形、ストーリーテリング、音楽、「二代目スパイダーマンたちが集まって来る」と言う、ウルトラ兄弟的な豪華さであり、主人公の少年(二代目)がカラードであることまで含めて完璧です。まさに今の映画であり未来の映画でもある。「ヴェノム」のエンドロールで流れた本作の某シーンに、これはすごそうだと、ワクワクしたが、その期待をはるかに超えていたとは。

2019年劇場鑑賞作品・・・39  アクション・アドベンチャーランキング

 

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シンプル・フェイバー★★★

2019年03月13日 | アクション映画ーサ行

ダーシー・ベルのベストセラー『ささやかな頼み』を「ピッチ・パーフェクト」のアナ・ケンドリックと「ロスト・バケーション」のブレイク・ライヴリー主演で映画化したクライム・ミステリー。主人公のママさんブロガーが、ママ友の突然の失踪の謎を追う中で、様々な闇が浮かび上がってくるさまを、コミカルなタッチを織り交ぜつつ二転三転するストーリー展開でスタイリッシュに描く。監督は「デンジャラス・バディ」「ゴーストバスターズ」のポール・フェイグ。

あらすじ:ニューヨーク郊外に住むシングルマザーのブロガー、ステファニーは、ひょんなことから自分とは対照的にエレガントでミステリアスなママ友、エミリーと親しくなる。ある日、ステファニーはエミリーに頼まれ、彼女の息子を学校に迎えに行く。ところがその後、いつまでたってもエミリーは現われず、そのまま行方不明になってしまう。ステファニーはブログでも情報を募るが、エミリーの行方は杳として知れず。そんな中、彼女をミシガン州で目撃したという情報が入るのだったが…。

<感想>全米で話題を呼んだミステリー小説『ささやかな頼み』を二大人気女優のアナ・ケンドリックとブレイク・ライヴリー共演で映画化。息子を預けたまま行方が分からなくなった“ママ友”の失踪事件が、女同士の嫉妬や羨望、驚愕の秘密と過去を浮かび上がらせていくサスペンスもの。

ニューヨーク郊外に住むシングルマザーのステファニーは、育児や料理のブログを運営し、交通事故で亡くなった夫の保険金を取り崩しながら生活している。やがてステファニーは同じ学年に息子を通わせているキャリアウーマンのエミリーと知り合い、互いの秘密を打ち明けような親密な仲になっていく。

エミリーの夫ショーンはベストセラー作家だったが、いまはスランプに陥っているようだ。夫のショーンには「クレイジー・リッチ!」のヘンリー・ゴールデンィングが。夫よりも妻の稼ぎがいい夫婦は、うまくいかないようだ。

ある日、ステファニーはエミリーかた子供の迎えを頼まれが、エミリーはそのまま失踪してしまう。ステファニーはエミリーの行方を追い求める。

完璧な美貌と、誰もが羨む生活を手に入れたエミリーが、突然失踪を遂げた。彼女の身に何が起こったのか? 次々と明かされる衝撃の事実に心をわしづかみにされ、徐々に露わになる人間のどす黒い感情をのめり込んで見ずにはいられない。

人妻の失踪から前の「ゴーン・ガール」に似ていると思ったが、しつらえに時代の違いがくっきりしている。ママ友からのちょっとした頼み事を引き受けたことが、きっかけのこのミステリーは、フレンチポップスのBGMで始まり、アナ・ケンドリックのキャラ設定もブロガーなので、動画サイトを閲覧している気分になる。SNS時代ならではのスピーディな、誰を信じたらいいか混乱させられる展開は面白いと思いました。

上の黒いドレスはエミリーのクローゼットにあったもの。背の高いエミリーには似合うかもしれないが、ステファニーには似合わない。高価なバックや靴がずらりと並んでいた。

それに、ステファニーも始めは自分がエミリーの家へ入り込み、後妻に収まろうと欲をだして、エミリーの夫のショーンの誘惑に負けてしまい寝てしまうのだ。これはまずい結果になる。

それでも、彼女がブレイク・ライヴリーを探しに行く辺りからは、やっぱりそうなるか、つまり双子だったエミリーが、妹を湖に沈めて自分が死んだことにして、保険金を旦那が受け取るという仕組み。

エミリーが、ステファニーが亡くなった夫の保険金で優雅に暮らしているのをみて、嫉妬をし、自分もそのような暮らしをしたいと思い、旦那と組んで保険金詐欺をするというもの。しかし、それが後でバレてしまうんですね。

いくらなんでもミステリーとして、このトリックはあまりに強引でトンデモに近い。女性同士のバトルや共犯関係をサイコパスVSサイコパスの応酬として描く視点は、悪くはないけれど、それにコメディとのマッチングが上手く成立しているとは言い難いですね。

何だか女性のイメージを無責任に笑いものされているようで気分は良くなかったです。それでも、アナ・ケンドリックの顔に貼りついたスマイル感が、ひらすら怖かったです。

 

2019年劇場鑑賞作品・・・38  アクション・アドベンチャーランキング

 

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秋保温泉、佐勘にてお雛様祭り

2019年03月11日 | ほっこりゆったり温泉倶楽部

今年も3月に入り、桃の節句の雛祭ご膳が楽しめるというので、いつもの秋保温泉 佐勘へ行ってまいりました。

桜の季節にはまだ早く、東北では雪が少し残っていて、朝晩と冷え込みます。それでも家の庭の、スイセンの芽が出て来たり、江戸彼岸桜の芽がたくさん付いて、これから10度越えの日が続くと花開くでしょうね。楽しみです(*^-^*)

 

佐勘のエントランスというんでしょうか、玄関を入るとそれは雅な飾り付けと広い空間が、・・・とてもリッチな気分に浸れます。

またロビーにはお雛様が飾られて、もっとたくさんあるのですが写真を載せるのにきりがありませんので。それに、この旅館は江戸時代の伊達の殿様の定宿だったらしく、そのころから娘のために取り揃えたお雛様が飾られていました。もちろん5月には、鎧兜に鯉のぼりなど端午の節句の飾り付けがされています。

宿に送迎バスで、仙台駅から30分くらいで着くので、最初はお風呂ですよね。

大浴場へと。他にも露天風呂や、大きなお風呂があるのですが、人が入っているので、写真は撮れません。

この日は日帰りだったので、お昼の食事が個室に設けられ、女子には見た目も美しい料理が並べられて、雛祭ご膳がとても美味しいかった。

食後の後には、おかみのお茶屋でのんびりと紅茶を頂きました。

その間に、娘に近くにある「さいち」からTVでも有名な“ぼたもち”を買ってきてもらいました。前から食べたいと思っていたし、仏壇の両親も大好きなので、お供えしたくてね。ここまで“おはぎ“とも言うのでしょうが、ゴマ、きなこも買って来てくれて、それは美味しかったです。でも、私にはちょっと味ツケがしょっぱかったです。

午後3時まで温泉に入り、ゆっくりと過ごすことが出来ました。日帰り入浴ですと、昼食付で4000円で、送迎付きでお安いですよね。つかの間の休息でした。やっぱり、温泉は最高、天国ですね。

019年1月16日 温泉旅行・・・2 アクション・アドベンチャーランキング