パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ウインド・リバー★★★★

2018年07月30日 | アクション映画ーア行

 アメリカの辺境をテーマにした「ボーダーライン」「最後の追跡」の脚本で注目された俳優出身のテイラー・シェリダンがその“フロンティア3部作”の最終章と位置づけ、脚本に加えて自ら監督も務めて撮り上げた社会派クライム・サスペンス。主演は「アベンジャーズ」でも共演している「ハート・ロッカー」のジェレミー・レナーと「マーサ、あるいはマーシー・メイ」のエリザベス・オルセン。

あらすじ:アメリカ中西部ワイオミング州にあるネイティブアメリカンの保留地ウインド・リバー。ここで野生生物局の職員として活動している地元の白人ハンター、コリーはある日、雪の上で凍りついているネイティブアメリカンの少女の死体を発見する。彼女は亡くなったコリーの娘エミリーの親友ナタリーだった。やがてFBIから新米の女性捜査官ジェーンひとりだけがやって来る。検死の結果、ナタリーは生前にレイプされていることが判明する。犯人からの逃亡中に死亡したのは明らかだったが、直接の死因はマイナス30度にもなる冷気を吸い込んだことによる肺出血のため、FBIの増援を受けられないまま、ジェーンがひとりで捜査を続けることに。そこでこの土地に詳しいコリーに協力を要請、2人で事件の真相に迫っていくのだったが…。

<感想>アメリカ中西部の山岳地帯にあるネイティブ・アメリカンの保留地“ウインド・リバー”で、若い女性の死体が発見されたのを機に、その土地に根付く差別や暴力の実態が明らかになっていく。

事件の調査で訪れたFBIの新人捜査官にエリザベス・オルセン、彼女をサポートする土地に住みついた白人ハンターにジェレミー・レナーが扮し、クライム・サスペンスの衣の奥に現代のアメリカが抱える闇を浮き彫りにした重厚なドラマになっていた。

今回エリザベス扮するFBI新米の女性捜査官ジェーンは、精神的に強くてこれまで彼女が演じてきた役柄のイメージからはちょっとかけ離れた印象でした。「ボーダーライン」のエミリー・ブラントとは異なり、肉体的にタフでも存在感があるわけではない。

到着後に余りの寒さに驚く彼女。薄着でこれでは夜には零下30度になるのに、凍えてしまうのだ。優しいコリーが、母親に頼みスキーヤーの防護服を貸してもらう。自分の全く知らない環境に放り込まれ、おまけに雪山で悪戦苦闘する。でも、現場経験がないながらも知的であり、勘が鋭く根をあげない頑張り屋。

「ボーダーライン」のケイト(エミリー・ブラント)と似ているところは、ジェーンもまたストーリーの中で大きく成長することですね。男たちばかりの土地柄や、FBI捜査官という地位に、ネイティヴアメリカンの基地へ乗り込み、犯人は荒くれものであり拳銃を発砲して威嚇する。その弾丸がジェーンの腹に当たり吹っ飛ばされるも、ひるまずに敵に向かって射撃するという。

彼女の場合は、この事件を担当して生き延びたときが、大人になる瞬間であり、それに彼女は他人のために尽くそうとする。それはとても美しく、パワフルなことだと思う。

冒頭では、夜の月明かりでおぼろげに浮かび上がる荒涼とした雪原の光景。裸足の女性が必死に息を切らし泣きながら走る。いったい彼女は、何者から、そして何処へ逃げようとしているのか。

主人公である野生生物局の職員として活動している、地元の白人ハンター、コリーの娘エミリーは、16歳だった3年前に自宅から姿を消し、遠く離れた屋外において遺体で発見されている。映画のなかでは、そのことを写真でしか確認はできないが、冒頭での詩が、生前の彼女によるものと明かされる以上、その声も彼女であると推測できる。

だから、映像に伴うことのない彼女の声が、映画の始まりで映し出される女性が、娘の友達のナタリーの死体であると発見するとき、それは主人公コリーの目に、娘の死体と二重映しになったのだろう。

本作の物語は、レイプや暴行を受け、零下30度の雪原で裸足で逃げる中で、亡くなったナタリーの事件であり、冒頭で目撃した月夜の中を走る女性は彼女であったことを思い知ることになる。

コリーは家畜を狙うコヨーテやピューマといった肉食動物を銃で駆除する「狩人」である。自分の娘の身に起こった出来事を反復するがごとく、今回の事件では、そんな彼が「殺人事件」の捜査に加わるが、そもそも狩人と事件の真相の究明にあたる「探偵」の仕事には重要な共通点が見いだされる。

狩人もまた事件の現場に駆け付け、そこに残るさまざまな痕跡や、獲物である犯人の姿や動きを推測し、その特定や逮捕へと動くのであります。だから、コリーはその能力を遺憾なく発揮することで、優秀な探偵ともなる。

雪面に残る足跡から猛獣の所在を突き止めることにも似て、彼はいかにしてナタリーがその場所に至り、無残な死を遂げたかと推測し、獰猛な犯人を嗅ぎ当てるのだ。ナタリーの恋人も、雪原の奥で裸で発見され、コヨーテに食い散らかされていた。

コリーには、幼い息子がいるが、いつも連れて歩き目を離さない。だから、自分が危険なところへ行くときには、必ず祖父の家へ預けるのだ。ここではあらゆる存在が、「理想郷」を追われ、過酷なまでに広大で無表情な世界を前に打ちひしがれるのだ。男たちが言うには、結婚する女性もいないし、だから他人の女でもレイプするという非道なもの。

ナタリーが雪原に残した足跡は、ある意味で「凍った地獄」から「理想郷」に向けての逃走の痕跡でもあるが、コリーによる狩人の捜査に重大な手がかりをも提供することで、過酷な無表情な世界において、それでも生き延びようとする彼女の強靭なる意志を示す痕跡ともとれる。それは、彼女が裸足で逃げたので、足の指先は凍傷で紫色になっていた。

複数の男性の理不尽な暴力にさらされながらも、懸命に表明された女性の生き延びる意志が、雪原の足跡として残され、その痕跡を狩人が嗅ぎつけて解釈し、やがては彼女の悲劇的な物語が語られる。

物語の舞台となるアメリカ中西部ワイオミング州の、ウインド・リバーは、ネイティヴアメリカンの保留地であり、白人らの「開拓」のプロセスで自らの土地を奪われたあげくに、人を寄せ付けない荒涼とした地域へと先住民らは追いやられたが、そうした過去への悲劇は、現在においても払拭され得ないのだ。

犯罪や慢性的な無気力さに染まる若い先住民の男性は、自分たちの生きる世界が、彼らの怒りを駆り立て「敵対する」と形容し、また別の人物らによれば、そこは「雪と静寂」に包まれた「凍った地獄」とも言うべき世界なのだろう。

 

018年劇場鑑賞作品・・・148アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29963872


リディバイダー★★

2018年07月28日 | アクション映画ーラ行

『美女と野獣』やドラマ「レギオン」シリーズなどのダン・スティーヴンスが主演を務めるSFアクション。地球を複製した世界に送り込まれた元NASAのパイロットが、人類の命運を左右する壮絶な戦いに挑む。メガホンを取るのはティム・スミット。『007 スカイフォール』『リヴォルト』などのベレニス・マルローが共演する。視点を切り替え二つの世界が表現される。

あらすじ:エネルギーが枯渇してしまった近未来。人類は地球を複製したエコーワールドからエネルギーを確保して、危機を回避しようとしていた。ある日、地球とエコーワールドをリンクさせる巨大タワーが暴走し、その影響を受けて世界各地で異常気象が発生する。地球壊滅のカウントダウンが始まり、元NASAのパイロット・ウィル(ダン・スティーヴンス)がエコーワールドに向かった。

<感想>これまでVFXのスペシャリストとして活躍し本作が長編監督デビューとなるティム・スミット監督が、「美女と野獣」のダン・スティーヴンスを主演に迎えて贈るSFサスペンス・アクション。と言っても、チラシのイメージから見るとSF映画のようでもあり、近未来アクションの印象があります。

エネルギー問題解決のために地球のコピーが造られた近未来を舞台に、突如発生したエネルギーシステムの暴走を食い止めるべく地球の命運を託された男を待ち受ける衝撃の運命を、一人称視点を織り交ぜた映像で描き出している。

CGを駆使しての映像は見応えがありますが、物語の展開に問題があるような、とてもいい作品とは言えません。

「ゲスト」や「美女と野獣」で有名な俳優さんのダン・スティーヴンスが主演です。しかしながら、主役であるのになかなか顔が映像に出てきません。というのも、普通のカメラアングルと一人称カメラの映像を交互に駆使しながら、現実の世界と、全くコピーされた世界“エコーワールド“の攻防を描くSFサスペンスとなっており、確かにその斬新な発想は面白いのだが、もう少しだけストーリーにも工夫が欲しかった。

この手法は、2017年公開の「第9地区」のシャルト・コプリー主演の「ハードコア」と良く似ている。全編一人称視点のカメラで、次々と襲い掛かって来る敵を撃って、撃って撃ちまくるなど、ドローンによる攻撃も凄いですよ。画像だけを見ればシューティング・ゲームをそのまま映画にしたような作品のようにも思えた。

カウントダウンの後、塔が稼働し、地球と全く同じ世界が完成、そこからエネルギーを獲得するはずだったが、何かの不具合が発生する。そこで、元NASAのパイロットでもあったウィルに、ある機械をエコーワールドに届ける任務が与えられる。そしてウィルはエコーワールドにたどり着くが、そこには死体が散乱し、荒廃した世界になっていた。

アルタープレックスは地球を複製し、“エコーワールド”というもうひとつの地球を創り上げ、エネルギー危機を乗り越えようとしますが、そのせいで説明のつかない重力異常が起こり、人々は謎の死を遂げていきます。列車が空中へと飛ばされ、そして落下してくる。

やがて生命がいないはずのエコーワールドにまで地球と同じ人々が住んでいることが発覚し、地球とエコーワールドのどちらかを破壊しなければ両方の世界が崩壊する、という状況に陥ります。

どうやらエコーワールドの塔にはテロ集団が潜入、元世界を破壊しようとしていた。ウィルは攻防の末、自らも犠牲になりエコーワールドを破壊して、元世界の妹とその息子を守ると言う家族愛のストーリー。

ですが、肝心の主人公のダン・スティーヴンスの顔も姿も画面には出て来ず、まるで「ハードコア」の二番煎じを狙った様な、一人称視点のカメラが9割を占めており、大部分がヘッドカムによる主人公目線の映像でこれじゃ、テレビゲームを見ているような感じでした。人間のウィルが撃たれても当たりません、それにミサイルも発射されて、普通だったらウイルが死んでしまってもおかしくないのにね。

ウィルの役目はエコーワールドを破壊すること。地球と同じ設定のエコワールドを作っても、自分と同じ人間が両方に存在することは出来ないことを知り、それには自分が開発した「リディバイダー装置」四角のキューブをタワーの中まで持っていき、当てはめて爆発させることだったのですね。

やれやれ、面白い発想だったのに、主人公が妹と息子の命を救うという家族愛もあって、「アルマゲドン」でもあるまいし、最後は自己犠牲ってわけか。

018年劇場鑑賞作品・・・147アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29959963


死の谷間★★★・5

2018年07月27日 | アクション映画ーサ行

ロバート・C・オブライエンの『死の影の谷間』をマーゴット・ロビー、キウェテル・イジョフォー、クリス・パインの共演で映画化したSFドラマ。近未来を舞台に、放射能汚染を免れた谷間でたった一人生き残った女性と、そこに現われた2人の男が織りなす緊迫の心理劇をスリリングに描き出す。監督は「コンプライアンス 服従の心理」のクレイグ・ゾベル。

あらすじ:世界中が死の灰に覆われる中、放射能汚染から奇跡的に逃れた谷間に、愛犬とともにたった一人で生きる女性、アン・バーデン。農場を一人で管理し、生存者を探しに谷を出た家族の帰りを待ち続ける彼女は、強い信仰心を支えに孤独な日々を耐えてきた。そんなある日、安全な場所を求めて放浪していた科学者の黒人男性ジョン・ルーミスが姿を現わす。2人は互いに性別や人種、宗教観もまったく異なる相手に警戒心を抱きつつも、協力して共同生活を送っていく。やがて、そんな彼らの前に、謎めいたもう一人の生存者、ケイレブが現われるのだったが…。

<感想>核汚染の末に生き残った1人の女と2人の男――人間の本性をえぐり出す衝撃のSFサスペンス。面白かったですね。何しろ、主人公がマーゴット・ロビー、そこへやって来た始めの一人、キウェテル・イジョフォー、そして、もう一人の男がクリス・パインという、3人しか登場しないのですが、だからこそおもしろいと思える作品となっています。

チェルノブイリか福島第一原発の事故のような、人の気配が途絶え、荒廃した風景から始まるこの映画。放射能汚染の末に生き残った人間のディストピア系のSF映画と思いきや、女性一人が犬と暮らす谷間の村にやって来た男性2人、3人のベタな恋愛劇であったのが惜しいところ。

世界が放射能に汚染され、映画の舞台となる谷間にある村だけが、奇跡的に助かったのなら、一瞬だけ外の世界を見せたほうが説得力があったのではないかと思いました。最後まで、外の世界は見せません。

信仰心の厚い白人女性と、科学者の黒人男性が生き残り、対立しつつも惹かれ合う設定が良かった。だが、そこへ3人目の生存者であるケイレブが2人の前に現れたことからその生活は一変していく。

始めは人里離れたところに、美女が一人で住んでいるいて、そこへ成人男性が現れたら、何も起きないわけがない。それなのに、黒人の男は言い訳ばかりしていつまでも煮え切らない態度なのには、何とも不可解だった。

そんな状態のところへ第3の男、白人でイケメンで体格もいい男が登場する。もう悲劇は約束されてようなもの。どうみてもクリス・パインの最期が気の毒でならない。

黒人の科学者ジョンは、頭がいいから教会を壊して、その木材を使い水車を作り発電装置を作るのであります。始めは、女性のアンが、教会は父親が村人たちのために創ったものであり、壊したくはないと信仰心があついのだ。

食事の前の祈りもかかさないし、黒人のジョンは無・信仰で、教会には興味がない。それに、男女のことにしても、ジョンは白人の女性に対して敬うように直ぐには手を出さなかった。キウェテル・イジョフォーが汚染されている川に泳ぐ姿、筋肉バリバリで良かったのに、放射能汚染の川で泳いだので直ぐに気分が悪くなり、その後はアンがジョンの看護をすることになる。

しかし、そこへ白人の男が現れて、始めは黒人のジョンが自分の身を一歩引くように、アンに対して「君の好きなようにすればいい」と。男二人で野鳥を獲りに森へと行く。何を賭けるというクリス・パインに対して、ジョンは答えが出来ない。するとクリス・パインは、アンを賭けようと言うのだ。

野鳥を猟銃で撃ち落としたのは、ジョンの方であり、食事をしてその後に、お酒が入り、ダンスを踊る。どうしても若いので、もやもやとしてきて、ベッドインということになるわけ。

というか、アンも始めは黒人のジョンでもいいと思っていたはずなのに、ぐずぐずとしているうちに、白人の男が現れて、横からかっさらって行くみたいに、アンが白人のクリス・パインの部屋へ誘いに行ったような感じ。

次の朝からは、どうみても白人の男女が出来上がっていて、黒人のジョンがここを出て行かなければならないような、気まずい雰囲気になる。

だが、そこが科学者のジョン、滝を利用して水車を回して、発電装置を作るのですから、それに、小屋にあった耕運機も修理をして動かすようになるし、今まで女一人で、心細い毎日を送ってきたアンには、快適な生活になる。

しかし、男2人の間に少しづつ不安な空気が漂いつつ、水車を作る段階で、滝の上はまだ放射能汚染区域であり、防護服を着ての崖をよじ登り、上でロープを持ち引っ張り上げるという作業で、その時、アンの恋人になった白人のクリス・パインが、足を滑らせて崖下へ落ちそうになるのを、ジョンが満身の力で助け上げるのだが、その時にジョンの脳裏に浮かぶ悪魔の声が、ロープの手を放してしまう。すなわち、白人の男が滝つぼへ真っ逆さまに落ちて行ったような。そのまま、クリス・パインは帰らなかった。

ジョンがどうしてアンを抱いてやらなかったのかには、それには訳があったのです。つまり、アンの弟をジョンが殺してしまい、弟が放射能を防護するための小さな箱の車も、食料もジョンが奪いとり殺してしまったことを、最後にアンに告白する。

原作では登場人物が男女2人だったのを、映画では3人にした理由がここにあったのかと、3人の俳優の役柄への誠実な取り組みは評価できる反面、絶対に一人の男がいらなくなるはず。ということは、この展開がスリリングでサスペンスフルな殺し合いが起きるのですね。

男女の三角関係の心理劇になるのは残念なかぎりです。設定をいかしたプロットにできたのではないかしらね。

018年劇場鑑賞作品・・・146アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29957868

 


BLEACH★★★・8

2018年07月24日 | アクション映画ーハ行

久保帯人による『週刊少年ジャンプ』を代表する大ヒット・コミックスを「曇天に笑う」の福士蒼汰主演で実写映画化したアクション・エンタテインメント大作。死神に代わって悪霊と戦う高校生・黒崎一護の活躍を、最新の映像技術を駆使した迫力のバトル・アクション満載に描き出す。共演は杉咲花、吉沢亮、真野恵里菜、MIYAVI、長澤まさみ、江口洋介。監督は「GANTZ」「アイアムアヒーロー」の佐藤信介。

<感想>マンガの実写化には、ついシビアな目線で観てしまう。原作が未読なので、何も知らずに鑑賞したのが良かった。私たちが生きる現代を舞台にしていながらも、そこはスタイリッシュなキャラクターや、「死神」・「虚」といったファンタジーがすんなりと溶け込んだような、独特の空気感を持つ作品でした。

平凡な日々を送っていた一護が、死神の力を手に入れ、「誰かを助けたい。困っている人たちを護りたい」と思うようになっていく。映画の中でも、一護が大切な人を護る決断をしたのは、家族を助けるため。しかしその裏には、幼少期に目の前で母を悪霊・虚(ホロウ)に殺されたトラウマがあった……。

「もう誰も失いたくない」という強い思いが、一護を駆り立てる!一護役の福士蒼汰が心身共に“死神の器”に成長していく様子が、丁寧に描かれているので、ついつい応援したくなります。

悪霊・虚(ホロウ)のこのデカさ、この強さ、とんでもない! どうやってこんなバケモノに立ち向かうのか?なぜ一護は、“死神”になることを決めたのだろうか? そもそも死神とは一体何者なのだろうか? 数多くの疑問が浮かぶ。しかし彼の究極の決断の裏には、ある“大事件”とのちの“仲間”との運命的な出会いがあったのです。

その“変化”が見る者の共感を呼び、思わず彼を応援したくなるはず。一護の隠れた才能は、幽霊が見えることだった。 一護のように霊感の強い人間を捕食し、力を得る悪霊・虚(ホロウ)は、彼の存在を知って自宅を急襲する。

未知のバケモノに驚く間もなく、家族もろとも大ピンチと化するも、どこからともなくやってきた謎の少女・朽木ルキア(杉咲)は、死神の力を一護に披露する。悪霊・虚(ホロウ)と同じくして一護の前に現れた謎の少女・朽木ルキア(杉咲花)は、自身が「悪霊・虚(ホロウ)を唯一倒せる存在」=死神と名乗る。

ですが、戦闘中にルキアは一護をかばい、致命傷を負ってしまう……。まさに絶体絶命!・・・突然訪れたピンチ、だが迷っていても家族もろとも死ぬだけ! 運命を受け入れるんだ一護よ。最早一刻の猶予もないことを知ったルキアは、死神の力の譲渡を提案するわけ。一護に力を分け与えて、瞬間的に死神にさせ、悪霊・虚(ホロウ)と戦わせる作戦だった。しかし、ミスったら2人とも即死亡の大バクチ……どうする一護くん。

だが、ルキアが死神の力を全部奪われてしまい、戦えなくなるという新たな問題が発生する。 一護はルキアの代わりに“死神代行”の役目を依頼されるも、「普通の高校生活に戻りたい」と拒否する。

しかしそこへ、さらなる強大な悪霊・虚(ホロウ)、おきてに背いたルキアを処罰するためにやってきた死神など、強大な敵を前に、一護は再び剣を取る。その“真意”は一体!?

“死神”になった一護の前に、次々と強敵が出現するのだ。 休む間もなく次の戦いが幕を開けるのだが、一護とルキアの賭けは無事成功し、見事に悪霊・虚(ホロウ)を撃破。

それに、死神と因縁を持つ“滅却師(クインシー)”石田雨竜役の吉沢は、弓の扱い手で一護を助ける。かっこいい吉沢亮のクインシーに惚れ惚れするはず。

一護を演じた福士蒼汰さんは、細マッチョでありながらも、かなりハマり役でした。それと、ちょっと気合が入り過ぎていて頑張りすぎた、ルキアを演じた杉咲花さん。

阿散井恋次を演じた早乙女太一さん、朽木白哉を演じたMIYAVIさんは、さすがの迫力でカッコよかった。

一護の母親の長澤まさみは、ほんの少し冒頭で登場して、息子を守るために悪霊・虚(ホロウ)に殺されてしまう。それなのに、父親は事故に遭ったと言うのだ。

父親には江口洋介で、のんきなサラリーマンで、世の中でそんな大変なことが起きているなんてことは知らぬ存ぜずなのだ。こんなのってあり!

人間への力の譲渡は、死神の間では死罪であるために、ルキアは反逆者として、他の死神から追われる羽目になるわけ。相手は超格上の兄弟であり、一緒に育ったのに戦わなければならないのだ。

今更後へは引けない決まり事。「俺を本物の死神にしてくれ」と、命を救ってくれた恩に報いるため、一護は“本物の死神”になることをルキアに告げ、特訓を始める。そして、強敵へと挑んでいくのだ。斬魄刀(ざんぱくとう)」を担いだ福士が登場するのに驚く。

なにしろデカイ刀なのだ。こんなデカイ刀を振り回す力なんてあるのか。暫くはルキアがバッテングセンターのボール打ちを特訓する。そして、チャンバラの稽古も、それだけの訓練で、強大な悪霊・虚(ホロウ)のグランドフィッシャーに勝てるのだろうか?・・・、そして、おきてに背いたルキアを処罰するためにやってきた死神兄弟。

時を同じくして伝説の悪霊・虚(ホロウ)・グランドフィッシャーが出現し、街は大混乱の巻き。ついつい、笑ってしまったCGのグランドフィッシャーのモジャモジャ君に呆れてしまう。蚤や蜘蛛みたいなのもいたしね。

このままではクラスメイトにも危険が及んでしまうし、死神の力があれば、 「この力があれば、みんなを護れる」、一護の目に迷いはもうない。今こそ、真の“能力”を解放し、剣を振るえとばかりに、勝てるはずもない敵と戦う一護なのである。

結局、最後には一護の力が尽きてしまい、これでは死神のまま消えてしまうのはダメだと思ったルキアが、一護と刀を差し違えて元の高校生に戻してやる。これで終わったわけではないと思うので、是非とも続編を頼みます。

原作に最大のリスペクトを捧げた監督の戦略勝ちとも言える本作では、ファンタジー作品だからこそ、逆に作品のベースとなる現代の風景を徹底的にリアルに描ききること。そのために、フルCGで制作される映画(特に漫画原作もの)が少なくない昨今においては珍しく、多くのシーンがロケで撮影されていることだろう。

バス・ロータリーでの大乱闘も、セットを組みダイナミックに壊しながらの撮影だったということからも、そのこだわり様が分かって来るはず。このリアリティを追求した映像と、現代のCG技術が織りなすリアルと、ファンタジーのコントラストが、そしてキャスティングの妙が渾然一体となることに成功していると思いますね。

018年劇場鑑賞作品・・・145アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29952299

 


未来のミライ★★★・5

2018年07月23日 | アクション映画ーマ行

「時をかける少女」「サマーウォーズ」の細田守監督が4歳の男の子を主人公に家族と命の物語を紡ぐSFファンタジー。甘えん坊の男の子“くんちゃん”が、未来からやってきた妹の“ミライちゃん”に導かれ、時を超えた大冒険を繰り広げるさまを心温まるタッチで繊細に綴る。声の出演はくんちゃん役に上白石萌歌、ミライちゃん役に黒木華。さらに星野源、麻生久美子、役所広司、福山雅治らが豪華に参加。

あらすじ:ある日、甘えん坊の男の子“くんちゃん”に初めての妹“ミライちゃん”ができる。それまで両親の愛情を独占してきたくんちゃんはどうにも納得いかない。そんな時、庭でくんちゃんを“お兄ちゃん”と呼ぶセーラー服の少女と出会う。彼女はなんと、未来からやってきたミライちゃんだった。そんなミライちゃんに導かれ、時を超えた家族の物語へと旅立つくんちゃんだったが…。

<感想>4歳児に妹ができるということは、最初の試練だと思うんですが、その後の人生も含めてすごく広がりがある話になっていた。親の愛が全部赤ちゃんに行っちゃって、愛を失ったみたいな男になってしまい床を転げ回ってダダをこねる。それを見て人間から愛を奪うと、こんなふうに酷い状態になってしまうとは。

人間にとって愛は大事である。と同時に愛を巡る人生というものがずっと続いていて、大人になって恋をして結婚をする。その後にも愛とは、・・・とっても大事なものなんだと感じましたね。

今回は4歳の男の子くんちゃんが主人公で、普通なら幼稚園に通っているはずなんですが、家庭内のことに重点をおき、兄妹で年齢が入れ替わってそこを逆転させてあげるところに面白味があるのではないかと。

甘えん坊のお兄ちゃんのくんちゃんと、ドSの妹=ミライちゃんっていう物語にそれだけでエンタメ感があると思う。その主人公のくんちゃんにいろんな災難が起こる。それを突破しないと話が先に進まない。要は災難が起これば起こるほど映画が面白くなって、観客は主人公がその災難をどうにかして突破していくバイタリティを観たいんじゃないかと思ったようですね。

主人公のくんちゃんは電車好きということもあって、これは監督の子供が電車スキなんだそうで、それに妹が生まれたそうで、この映画の発想のヒントもそこから出たんだと思いました。

だから、くんちゃんは電車のおもちゃがたくさんあって、部屋中に線路を置き、電車を走らせる。お母さんに片づけてと叱られるも、赤ちゃんが泣いているし、いつもお母さんは赤ちゃんを抱っこしてつきっきり。今までは、くんちゃんのことも抱っこしてくれたのに、まるで赤鬼みたいな顔をして怒るし。だから、赤ちゃんの頭をおもちゃの電車で殴るという行為は、お母さんを妹に取られたというヤキモチの現れなんですね。たまには、お兄ちゃんも抱っこしてあげなくては。

それに、ダックスフンドの犬がいるのだが、その犬が大人の男に変身して現れる。くんちゃんが生まれる前からいるようで、くんちゃんに言う「お前が生まれる前には、俺は最高に可愛がられていた」と。今では、ぜんぜん遊んでもくれないのだとも。妄想の中での犬のお兄さんとかけっこをして、遊ぶ姿も楽しそうなくんちゃん。犬の姿にもなりますよ。

自分にかまってくれないお母さん、いつも叱られてばかりのくんちゃんは、外へ出て空を見ると何処からかお姉さんが出て来て、「あなたの妹、ミライが大きくなったのよ」と言うんですよ。信じられないが、手の平に赤いアザがあるので、やっぱりミライちゃんだ。一緒に空を飛んで、時間がタイムスリップしたみたいで、楽しそうでした。

特に新幹線が大好きなようで、名前は殆ど覚えているのだ。迷子になって東京駅が出て来て、それは近未来の東京駅であり、細部まで見事に作り込まれた駅の構内は見事でした。

迷子の案内係のロボットみたいな男の人が、名前はとか、お父さんの名前はとか聞くのに、答えられないくんちゃんの悲しさがこちら側にも伝わって来る。4歳の男の子が迷子になった場合を想像して、心細い感じを出して、急に不安になる。

南北のドームの巨大なこと、周りには知っている電車がホームに入って来るし、それはとっても楽しいことなのだけれど、今の新幹線じゃない未来の型の新幹線が走っている。妄想の中の駅の構内は、未来の東京駅なんですね。

それに、お母さんの父親、お爺ちゃんにひい爺ちゃんまで出て来て、声が福山雅治さんなので驚きました。くんちゃんをバイクに乗せて、昔へタイムスリップする。その他にも、4歳のくんちゃんに、上白石萌歌が、お父さんとお母さんが、星野源と麻生久美子。祖父母に宮崎美子、役所広司他。

ほのぼのとしたアニメーションの中には、人間の生=ルーツの本質を描くとても重みのあるテーマが浮かびあがっていて、「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」など、これほど普遍的なテーマを選んでも、それが抽象的な後味で終わることがないのだと思う。

ファンタジーを現実として受け入れられる子供の目線を思い出しながら、観てほしい映画ですね。オープニングとエンディングで流れる、山下達郎が手掛けた2曲の主題歌も、愛する人を、守るべき子を思う大きな愛に包まれていて心に沁みました。

018年劇場鑑賞作品・・・144アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29950330


軍中楽園★★★

2018年07月22日 | アクション映画ーカ行

台湾に実在しながら戦後40年にわたり公然の秘密となっていた娼館を舞台に、時代に翻弄された人びとの姿を、「モンガに散る」のニウ・チェンザー監督が描いた。チェンザー監督が私財を投じて製作にあたり、「悲情城市」のホウ・シャオシェンも編集に協力して完成された。

あらすじ:1969年、中国と台湾の中間に位置する金門島。両国間が緊迫した状況の中、その島は攻防の最前線として砲撃が降り注いでいた。その島のエリート部隊に配属された台湾青年兵ルオ・バオタイは、カナヅチで泳げないことが判明し、831部隊と呼ばれる小部隊に転属となる。そこはさまざまな事情を抱えた女性たちが働く「軍中楽園」と呼ばれる娼館を管理する部隊だった。

 

<感想>第二次大戦後の台湾で、国共内戦に敗れた中国国民党は台湾に撤退し、中国大陸と至近距離にある金門島を要塞化して、何万という兵を配置したあ。彼らの“欲求”を満たすため、軍は直属の娼館を開設。831、または軍中楽園の通称で知られたこの施設の存在は、長らく公然の秘密だったが、その禁断の題材を商業映画として初めて描いたのがこの作品であります。

40年も公然の秘密であった実在の娼館を舞台に、純情な青年兵士が個性豊かな娼婦たちや、次々と起きる事件に翻弄されながら成長していく物語。当時の街並みや、時代背景を反映させた大規模なセットも見事であります。夢と現実の落差を感じるエンドロールの写真の数々が切ない。

「特約茶室」、党公認の従軍慰安所。90年まで実在したそうな。ここにたむろする慰安婦たち、兵隊たちの欲求、孤独、悲しみ。この抒情がややウェットに流れるのだ。慰安婦たちの中には、罪を負った囚人もいる。女性やマイノリティの人権主張の環境が、ようやく整いつつある現代社会においては、本作の抒情はアナクロニズムかもしれない。

誤解を恐れずに描けば、歴史的背景にウェイトを置かずとも、過ぎ去ったものへの郷愁に身もだえせずにはいられない。普遍的な青春映画として成立していると思う。

こぼれおちた、愛。運命に翻弄された男と女の甘美で残酷な物語。69年の金門島が背景。軍部が管理する娼館が舞台ということで、戦争映画かと思ったら、それほど戦争の要素は出てこないです。

中国からの砲撃はあっても、どこか慣れ合いの戦場といったところが面白く、ただ兵士と女たちの色模様というか、恋愛ドラマの趣向は、日本でもふんだんに作られていた赤線ものと、さほど変わり映えしなく、おやおや、またかいなという想いがした。

とはいえ、中には若い兵士と娼婦が泳いで脱出というところでは、中国との距離の近さを感じました。

外省人の中年の軍人、チェン・ジエンビンが、故郷にいつかは帰り餃子の店を持ちたいという夢、心情には、台湾という国の特殊な事情が伺えて、ほろりと胸を打たれました。残留兵として彼が、帰還は叶わぬ夢と思い、好きだった娼婦の部屋に手榴弾を投げるという覚悟の決意が裏目に出るとは。

今でも韓国では徴兵制度があります。若い青年たちが、厳しい軍事訓練を受けた後に、女性との性の体験を得て、大人になっていくという物語でもありますね。

若気の過ち、という言葉がぴったりな主人公のイーサン・ルアン青年。金門島での兵役中に出会った、「約束とは自分とするもの」とクールなヒロインと身体を張って対峙することで、勘違いをし、背伸びしながら大人になっていく。

蛍が舞う幻想的な夜に、初めて手を取り合って駆けた、二人の笑顔。二人で中国へと泳いで逃げた男女、チェン・ジエンビンと若い娼婦とが餃子の店を営む写真。それぞれの夢と現実の落差を感じるエンドロールのモノクロの写真の数々が切ない。

 

018年劇場鑑賞作品・・・143アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29947702

 


天命の城★★★

2018年07月20日 | アクション映画ータ行

「トガニ 幼き瞳の告発」「怪しい彼女」のファン・ドンヒョク監督がイ・ビョンホン、キム・ユンソク、パク・ヘイルをはじめとする豪華キャストの共演で贈る歴史劇大作。清の大軍に包囲され籠城を余儀なくされた朝鮮王朝を舞台に、命を惜しんで屈辱の降伏か、それとも名誉を重んじて命を賭した徹底抗戦か、対立する2人の重臣と王が繰り広げる国の存亡をかけた決断までの葛藤の日々を重厚に描き出す。

あらすじ:1963年12月14日、清が12万の大軍で朝鮮に攻め込んでくる。16代王・仁祖と朝廷は南漢山城に避難するが、周囲を完全に包囲されて籠城を余儀なくされる。吏曹大臣のチェ・ミョンギルが、清との和睦を進言する一方、礼曹大臣のキム・サンホンは、大義のために死を覚悟して戦うべきと譲らず、激しく対立する2人の重臣の間で葛藤を深める仁祖だったが…。

<感想>一応、イ・ビョンホンの映画と言うことで鑑賞。本当にあった物語ですね。1636年の12月、冬の厳しい寒さと飢えが押し寄せ、外へ出ることも攻撃することもできない、絶体絶命の状況下で繰り広げられた47日間の物語が描かれる。ここでのお話は、国が危機的状況にある時、国王はどのように家臣たちに命じ、民のことを思うのかが問われる、君主たる者の在り方についての物語だろう。

この年は、もっとも寒い年で、雪が吹雪いて偉い人達は綿入れのような軍服を着ているのに、兵隊たちの服が夏服のようで、寒さを凌ぐために藁のむしろを配ったという。そのむしろでいくらかは暖を取ることが出来たのに、今度は馬のエサが無くなり、兵士にあてた藁のむしろを回収して、藁を刻み煮て馬に食べさせたのだ。

ところが、兵士たちの食糧が無くなり、今度は馬を殺して食糧にするというバカバカしいお話。これでは、絶対に戦争に負けてしまうと思ってしまった。案の定、中国大陸で明を脅かすほどの力を付けてきた清の大群が、朝鮮王朝第16代である仁祖に君臣関係を結ぶように迫って来た。

王宮を出て首都漢城(現在のソウル)の南にある南漢山城に立てこもる。この山城を舞台に、和睦か徹底抗戦かをめぐって激しい議論を続ける重臣たちと、彼らの意見を聞きながら国の進退に悩む王の姿を描いたもの。16代王・仁祖を演じるパク・ヘイルは、大臣の2人にどうしたらいいのか、意見を求める。

清に和睦交渉し、百姓の命を守るべきという信念を持つ吏曹大臣のチェ・ミョンギル役をイ・ビョンホンが。

清と戦いで、清の要求に応えるのは、屈服すること。絶対大義を守るべきと主張する礼曹大臣キム・サンホン役をキム・ユンソクが演じる。

他に、山城の鍛冶屋役をコ・スが演じているが、兵士の数が少ないので、鍛冶屋はもちろんのこと、農夫たちも兵士として出陣させられる。この礼曹大臣のキム・ユンソクが、冒頭で凍った川を渡る時に、渡し船の爺さんに道案内を頼むのだが、渡った先で爺さんを殺してしまう。爺さんと一緒に住んでいた孫娘が、一人ぼっちになり、城に助けを求めてやってきて、礼曹大臣が屋敷に匿って面倒を見ることに。

この鍛冶屋が、他の偉い重臣よりも敵に対しての戦略も強いし、礼曹大臣に命じられた密書を朝廷の憲兵たちに持参する役目を受ける。起死回生の作戦を加治屋に賭けるが、敵の中を木に登ったりして巧くかわして朝廷の憲兵のところへと持参するも、予想だにしない近衛兵の裏切りに、鍛冶屋ごときに大事な密書を持たせるとはと、信用してくれず、援軍は来ないことになってしまう。

鍛冶屋が、その後、清の軍勢の中を逃げるのも見どころであり、氷壁を草刈の鎌でよじ登る凄まじさが良かった。助かって城へ戻るが、弟は敵に殺されてしまう。そこへ、清の攻撃に遭い、礼曹大臣から預かった女の子を大事に育てるということになる。もち、礼曹大臣は自決をする。

清の皇帝は、6代王・仁祖の息子を和睦の人質として預かることを申し出るが、父親の6代王・仁祖は、自分の命も息子の命も惜しいし、助かりたいと。どうやって勝つのかを巡る議論ではなく、負けると判っての中でどう負けるのかについてである。

結局は、吏曹大臣のイ・ビョンホンが、6代王・仁祖がどうしても命が惜しいし、助かりたいという“命乞い”の願いを込めて、清に和睦交渉をしに一人で馬で行く。王の命と息子の命、百姓の命を守るべきという信念を持ち、清の皇帝に直訴を願い、大砲の攻撃を止めるように願い、それが叶うのだが、・・・。

呆気なく南漢山城は包囲され、清の大砲とハシゴで塀を乗り越えての軍勢に、降参することになるのだが、中々、大砲の攻撃が止まず塀の中では殆どの民が死に絶えることになってしまう。最後には、6代王・仁祖は、清の皇帝の前で土下座をして何度も平伏し、馬に乗ることも許されず、歩いて西の城へ軟禁状態で生き延びることになる。そこまでして持論の「生きてこそ」を貫くのである。

言葉を大切にした映画ではありますが、一方で言葉というのはどれだけ虚しいものか、という映画でもあります。彼らは言葉と文章で論争し、話し合いますが、結局はそこから生まれるものはありません。音楽は坂本龍一であり、それは重厚な響きを奏でており、映像を見事に引き立たせておりました。

 

018年劇場鑑賞作品・・・142アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29944492


フジコ・ヘミングの時間★★★・5

2018年07月19日 | アクション映画ーハ行

 世界的なピアニストのフジコ・ヘミングの活動を追い、人間性や音楽性、知られざるエピソードに迫る音楽ドキュメンタリー。ワールドツアーに挑むフジコに密着し、彼女の演奏を収めると共に、両親とのエピソードや聴力の喪失といった数々の苦難、猫との暮らしなども紹介する。監督は、映像監督・演出家でミュージックビデオなどを手掛けてきた小松莊一良。

あらすじ:ピアニストとして世界を舞台に活躍し、多くの人を魅了しているフジコ・ヘミング。ワールドツアーでパリ、ニューヨーク、ブエノスアイレス、ベルリン、京都を巡るフジコに密着し、リサイタルでの演奏をカメラが捉える。さらに、ハーフへの差別や貧しい留学生活、聴力の喪失といった困難を乗り切り、夢を追い続けるフジコの人間性に迫る。

<感想>ミニシアターでロングラン上映をしているので、気になって鑑賞した。前から彼女のことは知っていたが、世界各国での音楽家として活躍していることも知っていた。しかし、有名なコンクールで優勝をしたことは聞いていない。2016726亡くなった、有名なピアニストである中村紘子さんのピアノリサイタルには2度ほど行きました。もちろんCDも何枚か購入して持っています。

1999211日にNHKのドキュメント番組『ETV特集』で「フジコ〜あるピアニストの軌跡〜」が放映されて大きな反響を呼び、60代後半にして一夜にしてシンデレラとなったピアニスト:ゲオルギー=ヘミング・イングリッド・フジコ。60代後半でブレイクした遅咲きのピアニスト、フジコ・ヘミング初のドキュメンタリー映画です。80代になった今でも現役で、世界中を精力的に演奏活動を続ける彼女の魅力とは。

こう言っては何ですか、ピアニストとしてのフジコ・ヘミングへの世間の評価や関心は、その演奏技術よりも彼女自身のキャラクターやドラマチックな半生に対する生きざまに対する興味の方が強いときてる。

期せずして訪れた成功に喜ぶよりも、彼女の皮肉な微笑みで対している彼女を見て、相当な地獄の中で生きてきたのだと思った。本作ではその生活の優雅な部分の代償である苛烈さも撮られていた。

彼女の鍵盤を叩きつける農婦のようなごつい手、音楽でも言葉でもなく、フジコ・ヘミングの何気ない仕草が、彼女の人柄を感じさせていた。

例えば、道端の浮浪者に小銭をくれてやる優しさや、花屋の店先で鉢植えから落ちた花を鉢にもどしてやる姿、あるいは歩道を嬉しそうにはしゃいで、父親と歩く子供に向ける眼差しとか。

スウェーデンの父との別離、母親からの厳しいピアノレッスン。ハーフへの差別、貧しいドイツ留学生活、聴力の喪失などの苦難を乗り越え、夢を諦めなかった彼女の人間性と音楽に対する意気込み。

遅咲きのピアニストではあるが、毎日の練習時間を6時間とし、常にコンサートの曲は暗譜をして、譜面を見ないで弾いているのだ。両方の耳の聴力を失くしてからは、自分の感性と子供のころに弾いた曲を思い出しながら、演奏曲に強弱をつけて、その曲を自分流に解釈してアレンジをし、弾いて聞かせているのも素晴らしかった。

パりでの生活に密着取材、そこには愛ネコの“ちょんちょん“がいる。かなり高齢らしく、後、何年生きられるか分からないというのだ。自分もそう、80歳を過ぎても、世界を飛び回り演奏を続けている彼女のタフさは、どこからきているのだろう。

彼女と家族を日本に捨て置いたスウェーデン人の父親が、デザインして描いたポスターを見て、まぁ、こんなものを作れるんだから、彼も悪いだけの人間じゃなかったと思う。と心に父親の面影を見ている。弟がいるのだが、日本で俳優をしているのだ。

映画の中では、たくさんのピアノ曲を弾いてくれる。中でもラストの、リストの曲で「ラ・カンパネラ」は圧巻でした。「ラ・カンパネラは誰よりも自信がある。魂を込めて引かないといけない曲だから、ごまかしがきかない」と豪語する、彼女の生きざまを教えてくれる。

日本には京都と母親が遺してくれた家を始め、ニューヨーク、パリ、ドイツなど、彼女が持っている家が数件ある。自分の今までの苦労を、その家を残して回るという楽しみを、「人生とは、ゆっくりと時間をかけて、私を愛する旅」だと自身を語る、彼女の過去と現在とを並列させることで生まれるモンタージュ。それに加えて、何気ないインサート映像を挟むことによって、フジコ・ヘミングの人柄を浮かび上がらせようと試みている映画でもあります。

 

018年劇場鑑賞作品・・・141アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29942763


セラヴィ!★★★★

2018年07月18日 | アクション映画ーサ行

「最強のふたり」「サンバ」のエリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督コンビが贈る結婚式コメディ。引退を決意したウェディングプランナーが、人生最後の大仕事と意気込む結婚式で、次々と予期せぬ騒動に見舞われるさまをコミカルに綴る。主演は「ムッシュ・カステラの恋」のジャン=ピエール・バクリ、共演にジル・ルルーシュ、ジャン=ポール・ルーヴ、ヴァンサン・マケーニュ。

あらすじ:ウェディングプランナーとして長年にわたり数々の結婚式をプロデュースしてきたマックスだったが、そろそろ引退の頃合いと思い始めていた。そんなある日、彼のもとに17世紀の古城を使った豪華絢爛な結婚式の依頼が舞い込む。しかし新郎新婦にとっての最良の舞台にしてあげたいとのマックスの意気込みとは裏腹に、集まったスタッフたちは揃いも揃ってポンコツばかり。次から次へとトラブルを引き起こし、いつしか式は混沌の様相を呈していくのだったが…。

<感想>日本公開フランス語映画歴代興行収入1位の大ヒットを記録した「最強のふたり」のエリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督最新作。トラブルだらけの結婚式場の1日をユーモア満点に描いている結婚式コメディ。ハレの日もあれば、悩める日もあるさ。結婚式を舞台に繰り広げられる、遊びゴコロと優しさに満ち溢れた、私たちへの人生賛歌になってました!

30年のキャリアを持つ、初老のウェディングプランナー、ジャン=ピエール・バクリが主人公を務め、ジル・ルルーシュ、ジャン=ポール・ルーヴ、ヴァンサン・マケーニュらが共演している。古城を舞台にした豪華な結婚式の依頼に、マックスは式の成功に向けて完璧に準備を整えるのだが、ポンコツなスタッフの不手際で、結婚式はトラブルが続出の惨事と化していくのであります。

それは古い屋敷なので、電気の使い過ぎでショートしてしまい停電するし、冷蔵庫のスイッチが切れて、メインの料理・羊肉のソテーが全部腐ってしまい、それを始めに食べたバンドマンたちが腹痛を起こしてしまい、バンドはジル・ルルーシュのワンマンショーとなってしまう。メイン料理の替わりに冷凍パイ包を解凍してオーブンで焼き上げる。しかし、そのパイの中身が鰯のオイルサーディンで、かなり塩辛く炭酸の水を1人1本ずつ配り、腹を満たさせる計画。

とにかくにも、本当にゲラゲラと笑えるコメディになっていた。ジャン=ポール・ルーブが演じているカメラマンの男が、スマホで自分と意気投合する女性を捜し、会場の中にいるのを見つけて、ラブラブカップルになってしまう。その相手が、新郎の母親であるとは驚きです。でも美しい姑さん。息子の結婚式に、自分も満足して帰るとは。

それに、バンドのヴォーカルの男は、ワンマンショーで自分本位で歌を歌うし、ジル・ルルーシュが演じているのだが、本人が歌を歌っているのか凄く巧いときてる。食事担当の黒人女性アデルのアイ・アイダラと、初めは喧嘩をしていたが、いつの間にか抱き合いキスをして出来てしまうのだから、フランス人たちの恋愛事情が物凄いことになっていた。この二人が、新郎の余興のバルーンのロープを両端で持っていたのに、目と目を見つめ合って手を放して、しまいには抱き合いキスをする。

特に新郎のピエールが自己中男で、途中でスピーチを長々としては来客にドン引きさせるし、最後に自分の得意とするバレエみたいな、大きな風船にぶら下がり宙に浮いて、まるで白い白鳥みたいな感じで良かったのに、風船のロープを持っていた両端のスタッフが、ドジをする。それは観ていて、とてもロマンチックであり、なんて素晴らしい余興だろうと誰もが上を仰いで見つめ、そこへラストの花火に火が付いてしまい、綺麗なのだが物凄い勢いで全部の花火を打ち上げてしまったから大変なことになってしまう。

どうしようもないのが、マックスの甥っ子のバンサン・マケーニュも、新婦と知り合いらしく、勘違いの愛しているで、給仕の仕事をそっちのけにして、客を装い新婦の傍にべったりと座って、挙句にダンスまで踊っているずうずうしさに驚いた。

マックスと付き合っている仕事仲間のスザンヌ・クレマンは、マックスが妻と離婚をしてくれないことに苛立ち、若いスタッフと仲良くなり、ダンスシーンとかキスなどをこれ見よがしに、マックスに見せつける。

マックスもまだ妻に未練があり、離婚の事を切り出していない。だが、妻は元恋人とよりを戻して、一緒になるという結果に、最後にはジョジアーヌに結婚を申し込むという嬉しい結果になるから、フランスでは当たり前のことなのかも。それでも、12時半頃には、何とか式は終わりになり、来客は帰ってしまう。

ラストまで、お腹を抱えて笑えるドタバタ劇になっていたが、深夜から明け方までにかけてのシーンが、とても感動的で素晴らしかったです。屋敷の中にローソクを灯して、民族楽器の演奏に合わせて、新郎新婦がダンスをしている。見ていて、心に残る名場面になっていた。うっとりとした顔の新郎新婦に幸あれですね。

018年劇場鑑賞作品・・・140アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

 トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29940740


モリのいる場所★★★★・5

2018年07月17日 | アクション映画ーマ行

2017年に没後40年を迎え、再び注目を集める伝説の画家・熊谷守一(モリ)とその妻・秀子の晩年の暮らしぶりを名優・山崎努と樹木希林の共演で描いた伝記ドラマ。30年間ほとんど自宅の外に出ることなく、庭の小さな生きものたちをひたすら観察して絵に描き続けたモリの浮世離れした生き様と、それに動じることなく、一緒に山あり谷ありの人生を歩んできた秀子との深い愛情をユーモラスなタッチで綴る。監督は「南極料理人」「横道世之介」の沖田修一。

あらすじ:昭和49年、東京。94歳になる画家のモリは、30年間自宅から出ることもなく、小さな庭に生きる虫や草花を飽きもせずに観察しつづける、まるで仙人のような毎日を送っていた。結婚生活52年の妻・秀子は、そんなモリの浮世離れした言動を当たり前のことのように飄々と受け止めていく。そんなある日の熊谷家。いつものように夫婦のもとには、朝から様々な訪問客がひっきりなしに現われ、にぎやかな一日が始まろうとしていたのだったが…。

<感想>30年余りも家と庭から外へ出ないで暮らす老画家夫婦の夏の1日を描いている。この映画を観るまでは、画家・熊谷守一のことは知りませんでした。冒頭での、昭和天皇が絵を見て、「これは小学生が描いた絵ですか」と質問をするところから始まるのも良かった。画伯の絵は、家のアトリエに雑然と飾られているが、抽象的な作画であり、文化勲章の授与を断ったというお方。

彼が1日中、家と庭から出たことがないという、一見そうなっているかのようだが、そこが問題である。山崎努が鬱蒼とした雑木林に囲まれた、住宅地における最大限の大自然な家が画家・熊谷守一が住む家だった。

朝ご飯がすむと、この朝ごはんの食卓風景も、まるでコメディである。守一の傍にはハサミやペンチのようなものがあり、みそ汁の具が大きいとハサミで細かく切って食べるし、ウィンナーはペンチでぎゅっと挟んで、ぺちゃんこにして食べる。お昼のカレーうどんは、箸にツルツルするうどんが掴みきれずに往生して、しまいには、丼ごと口へ運ぶものだから、こぼしてしまうのだ。

草木の茂みを散歩する庭歩き、蝶々や、カマキリ、セミが抜け殻から出るところ、そしてふと立ち止まり蟻の行列を見て、地面に寝転んでしばしの間眺めているのだ。1回ほど、彼が庭から門のところまで行き、外を覗き、自分の家の周りを歩くというシーンもある。

驚いたのが、庭の中に、下へ降りる階段があり、下には池があり木陰の隙間から太陽が覗いている。池には、めだかか、サンショウウオまで泳いでいる。それに、上の庭には、金魚が泳いでいる小さなカメもあるのだ。庭のいたるところに、一休みの出来る椅子のような石とか、樽とかが置いてあるのもいい。それに、疲れると庭の道にゴザを引き、寝っ転がって空をみるのだ。

妻の樹木希林が洗濯の干し物をする姿も含め、老夫婦の世界は成り立っているのだが、多彩な要素が加えられる。一緒に住んでいる姪っ子がいる。食事や掃除、来客の世話などをしている。それに、よく脚をつるのでスイミングへ行くと、そこでもバタ足泳ぎから脚がつり、大騒ぎ。

朝から次々と来訪者が登場するのは、主人公の寡黙さや純粋さを来客の賑わいで際立たせようという工夫なのだろう。それに、外の出来事が挿入される。隣にマンションが建つということで、その建設反対のビラが塀に貼ってあるし、その建設の現場監督がやってくるのだ。

 

隣にマンションが建つと、庭に太陽が当たらなくなる心配がある。それで、庭に掘った穴の下にある池。それを埋めて、庭にしようということになる。その穴を埋める土と労力はどうするのかと言うと、老画伯は頭がいいときている。その結果がどうなったかは、映画をご覧ください。

もちろん画商や、絵画関係者がひっきりなしに家にいるのだが、彼を撮影しようとするカメラマンの加瀬亮が、若い男を連れてやってきたり、信州の温泉宿の主人が、看板を描いてくれとヒノキの板を持参する。

その温泉旅館の看板に大きく墨で描いた字は「無一物」。旅館の名前を描いて貰いたかったのに。それに、家の門に貼ってある表札が、よく盗まれると言う出来事がある。姪っ子が、怒りながら守一に、「また書いてね」と頼むと、饅頭がはいっていた折の蓋に墨で書いてやる。

姪っ子がスイミングスクールから帰って来ると、大きな荷物の中から、肉や野菜がたくさん出て来て、少し痩せたから今夜はスキヤキにしようというのだ。樹木希林が、こんなに多い肉をどうするのと。すると隣のマンション建設に来ていた人たちを呼んで、ご馳走する。大勢での夕ご飯にも、この家の主人公は、スキヤキを美味しそうにほおばり、晩酌をして楽しんでいる。その後は、少し縁側の椅子で寝る。そして、12時頃に起きて、妻が「あなたお仕事の時間ですよ」と言って、アトリエに姿が消えてゆく。

ラストの展開では、写真家の加瀬亮が、傍に建ったマンションの屋上に駆け上がり、下を覗きカメラを取り出して撮る。画伯の鬱蒼たる庭が映し出され、老夫婦の姿が小さく見えた。

小さな自然の庭に、無限の広がり、無限の命、無限の自由を感じ取り、草花の前にうずくまりながら、無限の世界と戯れるのだ。仙人というより、まるで森に佇む妖精のようなお爺さんみたいだ。美しい木々の緑と、草花の映像、自然体のユーモアで老夫婦の日常を切り取ったドキュメンタリーのようでもあった。

018年劇場鑑賞作品・・・139アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

 トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29938836


インサイド★★・5

2018年07月15日 | アクション映画ーア行

世界的にセンセーションを巻き起こしたジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロ監督による2007年のフレンチ・バイオレンス・スリラー「屋敷女」を、「スペイン一家監禁事件」のミゲル・アンヘル・ビバス監督でリメイク。臨月のお腹を抱え、突然自宅に現われた謎の女に追いかけ回される戦慄の恐怖を描く。主演は「P2」「トカレフ」のレイチェル・ニコルズ、共演にローラ・ハリング。

あらすじ:妊婦のサラは交通事故に遭い、同乗していた夫を亡くし、自身も重傷を負う。お腹の子どもは無事だったが、サラには補聴器なしでは音が聞こえない障害が残ってしまった。そんな中、出産が間近に迫ったある夜、電話を貸してほしいとドアをノックする女が現われる。不審に思い追い返したサラだったが、念のため警察に来てもらう。事情聴取を終え、再び眠りにつこうとしたサラは、部屋の中に浮かび上がる見知らぬ女の影に気づくが…。

<感想>オリジナルの「屋敷女」は鑑賞してないので知りませんでした。冒頭での交通事故で車が一回転をして下敷きになる衝撃に、中にいる夫婦はもうダメだろうと思ったのに、妊娠中の妻・サラが無事でお腹の子供も順調というなんというラッキーなことでしょう。そんなことがあっての出産ならば、大きな屋敷に母親とか、友達とか一緒に住んでもおかしくないのに、出産間近なのにね。

どういう訳か、意固地になって一人で住んでいるサラ。夫の友人のアイザックが、今晩は泊まってあげるというのを、いいからと断ったのも悲惨な結果に。予期して、こうなったというか、事故の結果を話していないので、犯人が誰なのか、何を目的に、と思っていたら、最後近くまでその答えを引っ張り、犯人の中年オバンの怖さをこれでもかと、見せつけてくれる恐怖をわざとらしい展開で、長引く長引く、その間に友人のアイザックに警官が2人と、アイザックの友人の男がそのオバサンに殺されてしまう。

それに、妊婦の母親がやってきたのに、サラが犯人のオバサンと間違って、母親の首をカガミの切れ端で切って殺してしまうとは、これまた悲惨な感じがしてならなかった。まぁ、絶対に主人公の妊婦と赤ん坊は助かるのだろうと思ってみても、それまでに何人の犠牲者が出ればいいのか、外は大雨で窓から叫ぶ妊婦のサラの叫びも誰にも届かないのだ。

犯人のオバサンは、交通事故で正面衝突した車の女で、そのオバサンも妊婦で事故の影響でお腹の子供は死んでしまったらしい。それで、サラのお腹の赤ん坊を自分の子供として育てたいと考えて、向かいの家に引っ越してきて、サラの様子一部始終カメラで撮って観察していた。

計画的で、サラの家に盗聴器まで付けていて、サラが初産で出産の兆候が遅いらしく、医者が出産をうながす薬を使ってお産をするということになる。その話も聞いていたオバサンは、サラに睡眠薬を含ませたガーゼを口に押し付けて眠らせ、その間に点滴で陣痛促進剤をサラに打ち込むという恐ろしく準備のいいオバサンであった。

元看護婦でもしていたのか、それは分かりませんが、何しろサラを殺してでも、お腹の子供を取り出して自分の子供にしたいという願いが強くて、キッチンにあるハサミを片手に襲って来る。何度もサラが反抗してもダメで、しつこく追いかけてきては襲い掛かるという。

主人公が妊婦で、耳が聞こえなくて補聴器をしている。だから、犯人がトイレのドアをしつこく刃物でグサグサと刺す恐怖シーンや、そこから逃げ出すサラを悪魔のような顔をして追いかけて来るオバサン。補聴器が壊れて外すサラは、まるで耳が聞こえないような状態。

何度も言うようですが、犯人はどうみても50歳くらいのオバサンで、「コレラの時代の愛」に出ていたローラ・エレナ・ハリングと言う、1964年生まれの54歳の女優さんが演じていて、妊娠をしていても高齢出産で難しいようですね。もっと主人公のサラと同じような若さの女にすれば、事故で子供が生めない身体になったという同情もするでしょうに。

大雨の夜中に、サラが外へ飛び出すところ、もう破水までしていて出産間近なのに、お腹の赤ん坊は大丈夫なのだろうか、パトカーの2人が来て殺され、そのパトカーにサラが乗って無線で手短に連絡をする。早くパトカーが来てくれることを祈るばかりです。ですが、そこへあの犯人がやって来るのですからね。パトカーの窓ガラスを破るは、サラが車を発進させると運転席に乗りこむわ。木に激突するわで、もうダメかしらと感じさせる状態が多いです。

このしつこさは、女性の犯人特有なんでしょうか、あきらめない恐怖、プールの上にシートが貼ってあり、そこにサラが足を滑らせて落ちてしまう。そこへ物凄い形相のオバサンが、手には手術用のメスを持ってサラの腹を掻っ捌いて、何が何でも赤ちゃんを取り出そうという根性には驚きもんですから。

プールの中に落ちて、二人で格闘するシーンも、サラが気絶をしたのか沈んでいくし、それでも、主人公を助けて上げたいし、早く警官が来てくれればいいのにと願うばかりです。最後に浮かび上がったサラが、陣痛が始まり赤ちゃんを自分で産み落とすところなど、感動シーンもあるが、それにしても警察の遅いことといったら、救急車が先に駆けつけるのも遅いです。怒りを込めて評価が低いですから。

018年劇場鑑賞作品・・・138アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

 トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29934867


ジュラシック・ワールド/炎の王国★★★★

2018年07月13日 | アクション映画ーサ行

大ヒット・ベンチャー超大作「ジュラシック・ワールド」の続編。恐竜テーマパーク“ジュラシック・ワールド”で起きた大惨事から3年後を舞台に、大噴火の危機が迫る中でオーウェンとクレアが繰り広げる恐竜救出作戦の行方と、恐るべき陰謀に巻き込まれた彼らの運命を、臨場感あふれる迫力のアクション満載に描く。出演は引き続きクリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード。監督は新たに「インポッシブル」「怪物はささやく」のJ・A・バヨナ。

あらすじ:3年前の惨劇以来、人間が放棄したコスタリカ沖のイスラ・ヌブラル島では、“ジュラシック・ワールド”の恐竜たちが文字通り野生化し、島中に棲息範囲を広げて生き続けていた。しかし島の火山活動が活発化し、大噴火が迫っていることが明らかとなる。パークの元運用管理者クレアは、恐竜たちを絶滅の危機から救うため、恐竜監視員だったオーウェンに協力を要請し、救出隊を組織して島へ向かう。島に到着したオーウェンは、ずっと気に掛けていたヴェロキラプトルのブルーとの再会を果たす。しかしこの救出作戦の背後には、彼らの知らない恐るべき陰謀が隠されていたのだったが…。

<感想>2015年に興収95億円超の第ヒットを記録した恐竜アドベンチャーの続編がいよいよ公開です。第1作、2作に出演したジェフ・ゴールドブラムが、イアン・マルコム博士役でシリーズ復帰。第1作、そして前作「ジュラシック・ワールド」の舞台となったイスラ・ヌブラル島から物語は始まります。

同地にあったパークは惨劇の後、放棄された恐竜たちの楽園になっていた。だが、島の火山が活発化。3年前にパークで働いていたオーウェン(クリス・プラット)やクレア(ブライス・ダラス・ハワード)が恐竜を避難させるために再び島に降り立つところから始まる。

他には、生物学の専門家であるジア・ロドリゲス(ダニエラ・ピネダ)獣医の心得もある恐竜保護団体のメンバーであり、ブルーが銃で撃たれてタンカーに乗せられて、ロックウッド財団の屋敷の地下に入れられる。船での搬送中に、輸血をして生き返らせる。気弱なコンピューターオタクの青年フランクリン・ウェブ(ジャスティス・スミス)思わぬ活躍を見せてくれる。

本作の面白さは、手に汗握るパニック描写を映画前半に山のように盛り込みながら、シリーズが今まで踏み込まなかった新展開になだれ込むところ。さらには過去作とのリンクは前作よりも倍増しており、コアなファンにはたまらない仕掛けと演出が大量に用意されている。

火山の噴火寸前のイスラ・ヌブラル島へやってきた探検隊が、恐竜を捕獲する危険なミッションに挑む。山は裂け、マグマが雪崩のように押し寄せて来る。恐竜も人間も必死の形相で走り回る。第1作でも語られた火山島という設定の伏線が回収された。逃げ場なしの危険度はシリーズ随一であります。

IMAX3Dにて鑑賞した。やっぱり大画面だし、他と比べて没入感がまるで違うのがIMAXの一番の凄いところ。あと、今回はいままで一番恐竜の数が多いので、なおさらのことIMAXを大画面で堪能しました。それに音響もいいしね、鼓膜がビリビリと震える感じがライブ感もあって最高です。前作で超可愛かったブルーも大きい画面で見たら、もっとキュンキュンしちゃうんじゃないかな。それに、火山が噴火して逃げ回るところも迫力満点。

恐竜たちが、米国本土に上陸するのは、第2作を彷彿とさせるが、今回は滅びた種族を甦らせてパンドラの箱を開けてしまった人類の功罪に、正面から向き合っているのだ。

オーウェンが手塩にかけて育て、恐竜と人間の間にも絆が生まれることを証明したヴェロキラプトルの“ブルー”が再登場。その知能の高さゆえに捕獲のターゲットとなり、親子のようなオーウェンとの関係にも変化が訪れる。

オーウェンとクレアにとっては、イスラ・ヌブラル島の大噴火から恐竜たちを救い出すシンプルなミッションのはずだった。ところがその裏には、恐竜たちを利用しようとするさまざまな陰謀があった。前代未聞の恐竜オークションまで開催されて、人間の醜いエゴが明らかになる。

前作で新種の恐竜を生んだロックウッド財団を実質的に運営する実力者である、イーライ・ミルズ(レイフ・スポール)。恐ろしい計画で、転売目的のために島から捕獲してきた恐竜たちを、恐竜オークションにかけて金儲けを企む。こういうやからは、最後には、絶対に恐竜に食べられるのだ。

衝撃の展開に関わる人物が恐竜好きの少女メイシー(イザベラ・サーモン)恐竜保護を進めるロックウッド財団の長の孫娘である。本土に上陸をした恐竜に襲われ大ピンチに、自身の過去にまつわる悲しい現実を知り、ある行動に出ます。それは、スクリーンでのお楽しみに。

本作ではその遺伝子情報に、ヴェロキラプトルのDNAをプラスした究極の恐竜、インドラプトルが新登場する。それは、恐竜ハンターの予想を超える耐久力と攻撃力で、前作のインドミナス・レックスを上回る驚愕の恐ろしさ。前作でインドミナス・レックスを葬ったモササウルス参戦する。

凶暴さ、知性、スピード、すべてが進化したこいつを倒せるのか。大邸宅でのインドラプトルに追いかけられるオーウェンたち。ブルーがピンチを救いに来るシーンは感涙もの。最後の一体として残ったブルーは、その健気さから萌えキャラ恐竜とまで呼ばれるようになる。

最新CG技術で作り出された恐竜たちの大暴れに毎回興奮させられる人気シリーズ。前作から“遺伝子操作による新種誕生”という新たな要素が加えられ、人間側の陰謀が進行する。大噴火のタイムリミットが迫る中、恐竜たちを脱出させられるのか?・・・。

後半では、ロックウッドの大邸宅の地下で飼育されていた恐竜たち。人間が金儲けのために恐竜を使うという。その時、恐竜たちが大暴れをして、屋敷を壊し始め、地下室にある危険薬品が爆発するという。恐竜たちと人間の死闘が繰り広げられという二段構えのクライマックスが楽しめる。本作でもオーウェンとのブルーのコンビが復活する。また雄姿が見られますよ。

地下室にいる恐竜たちを、人間はアメリカの地に放してしまうのか、どうかと悩んだ末に、娘のメイシーが恐竜たちを逃がしてしまう。ラスベガスやアメリカ全土に恐竜が生息するという、これからの展開に、人間たちはミサイルを使って退治するつもりなのか、それは続編のお楽しみということになります。

018年劇場鑑賞作品・・・137アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29931280


虹色デイズ★★★

2018年07月12日 | アクション映画ーナ行

仲良し男子高校生4人組の友情と恋を描いた水野美波の同名少女コミックスを佐野玲於、中川大志、高杉真宙、横浜流星の主演で実写映画化した青春ストーリー。共演は吉川愛、恒松祐里、堀田真由、坂東希。監督は「荒川アンダー ザ ブリッジ」「大人ドロップ」の飯塚健。

あらすじ:ピュアで元気な愛されキャラのなっちゃん、チャラくて女好きなまっつん、物静かで超マイペースな秀才つよぽん、いつも笑顔だけど実はドSな恵ちゃんは、いつも一緒につるんでいる親友同士。4人はにぎやかで楽しい高校生活を送っていたが、恋に奥手ななっちゃんが同級生の杏奈に片思いしたことから、彼らの日常に変化が起こりはじめる。

<感想>別冊マーガレットで12年から17年まで連載されていた、水野美波原作の同名少女コミックスで、全15巻の単行本は累計発行部数300万部を突破しているそうです。少女漫画ではあるものの、主人公は男子高校生という斬新な設定であり、男子の本音が分かちゃうとして人気を集めたものです。

なっちゃんの佐野玲於、まっつんの中川大志、つよぽんの高杉真宙、恵ちゃんの横浜流星の4人は、いつも一緒にバカなことをする仲良しの高校2年生。同級生の杏奈(吉川愛)に片思い中のなっちゃんは、奥手すぎて中々連絡先を交換できずに悩んでいる。モテモテのまっつんは、杏奈の親友で男嫌いのまり(恒松祐里)に惹かれ始める。

唯一、彼女がいるつよぽんだが、地元の大学を進学するつもりでいる彼女のゆきりん(堀田真由)と、志望校(早稲田の法学部)が違うことに密かに思い悩んでいる。それぞれが問題を抱えつつも楽しい日々を送りながら、3年生になった彼らだが、ある時、恵ちゃんもついに自分の想いをみんなにぶつけてしまうのだが。高校最後の思い出になる文化祭でそれぞれ4人がとった行動とは?・・・。

青春っていいなぁ~、中学から女子高だったので、男子との付き合いには校則が厳しくてダメ厳禁でした。だからっていう訳でもないが、こういう青春ものに憧れがあります。17歳の高校生を演じた佐野玲於、中川大志、高杉真宙、横浜流星の4人の俳優たち、なんとも魅力的な人たちばかりで共演している。それに、女子も純粋で可愛いし、それぞれの友情や恋模様、進学の悩みなど、何気ない高校生活の日常を、心の機微を、丁寧に描いている青春映画だった。

冒頭部分の男子4人のプールへ、服を着たまま飛び込むシーンなど、これは普通はあり得ないことで、映画だから許されること。それと、恋人同士のファーストキスですね、これは高校生だから、2人とも初心で唇とくっつけ合うことから始まるので、本当に観ていてうぃうぃしい限りでしたね。そして、夏樹も杏奈とのキスシーンでは、夏樹が熱を出してしまい杏奈の腕に倒れ込む。その時のキスというか、触れただけなので、夏樹は覚えてなかった。女性の方はしっかりと覚えていたのに、その後につれないそぶりの夏樹にがっかりですね。

なっちゃんの佐野玲於が片思いの同級生の杏奈(吉川愛)が乗っている電車を自転車で追いかける。泥水の中へ自転車から転げてハマってしまうところ。ずぶ濡れになりながら学校へ行くと、杏奈が花柄のタオルハンカチを貸してくれる。大事にしまって、それを返しに行く時にでもメールの交換をしようと考えていたのに、邪魔をするまりっぺの障害に断念する。

夏休みの滝籐賢一先生の補習授業での4人組と女子たち。滝籐賢一のかなり濃いキャラは、極辛スパイスとして効いていてよろしい。

そして、夏祭りのシーンは栃木県の足利織姫神社でのロケ。鳥居から境内までは229段の階段があり、階段を上り切るとそこには、チョコバナナや、串焼き、焼きトウモロコシ、かき氷など本物の屋台が並んでおり、美味しそうな匂いが漂ってくる。

そして、縁日を楽しむ浴衣姿の100位のエキストラが境内を埋め尽くしていた。佐野ら4人のテンションは高く、中の良さが伺える。この縁日のシーンでは、なっちゃんこと夏樹(佐野)と、彼が片思い中の杏奈(吉川愛)との恋がどう動いていくかを中心に、親友の杏奈のことが好きすぎて夏樹のことを邪魔だと思っているまりっぺ。

そんな彼女に惹かれつつあるモテ男のまっつんこと松永(中川)、ラブラブカップルのつよぽんこと剛(高杉)と、ゆきりんこと幸子(堀田真由)、みんなを温かく見守るけれど、どこか寂しそうな恵ちゃんこと恵一(横浜)。

賑やかな風景の中に、キャラクターそれぞれの気持ちの変化が映し出される。みんながみんな、恋に揺れ、恋に悩んでいる。まさに青春の1ページのようなシーンでもあり、気づくと彼らと一緒に青春を追体験しているような、感覚にさえなってくるから不思議ですね。ドキドキと懐かしさが共存している空間でした。

自分が抱いている気持ちが恋なのかどうか、はっきりしなかった杏奈が、つよぽんとゆきりんのカップルに刺激されて、夏樹の気持ちに向き合おうと一歩前進するシーン、文化祭独特のドキドキ感もリアルで、そして素晴らしく息のあった4人の掛け合い、10代の青春を目にした瞬間でした。

男子高校生のもやもやとした感じの青春映画がテーマになっていた。映画は大きく分けて2種類あり、追体験してもらうか、知らない世界を見せるかで決まる。高校生が主人公の青春映画は、絶対的に追体験であって、観客が高校時代を思い出すような、映画の中の彼らと一緒に高校生活を追体験できるような、そんな空気感を目指していて最高に良かったです。

 

018年劇場鑑賞作品・・・136アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29929178


名探偵コナン ゼロの執行人★★★・5

2018年07月11日 | アクション映画ーマ行

原作コミック、テレビアニメ、映画共に高い人気を誇るシリーズの劇場版第22弾。大規模な爆破事件の真相を追う江戸川コナンが、探偵、黒ずくめの組織のメンバー、公安警察という三つの顔を持つ安室透に振り回されながらも、逮捕された毛利小五郎の無実を証明しようと奮闘する。監督は、テレビアニメ「デス・パレード」「BLEACH ブリーチ」などに携わってきた立川譲。コナンの声を担当する高山みなみのほか、山崎和佳奈、小山力也、古谷徹らおなじみの面々がボイスキャストとして名を連ねている。

<感想>コナンの映画はいつもハズレなしということで、何回も鑑賞する方が多いみたいですよね。私は、TVで何回か見て面白かったので鑑賞しました。もう、4月に公開してから3か月に入るくらいのロングランのヒット上映です。感心に会場は今でも若い方のファンが大勢いましたね。

江戸川コナン、安室、そして犯人がそれぞれに正義を持っていて、それがせめぎ合っている。カッコいいアクションも踏襲しながら、キャラクターの表情や空間の設計にもこだわっている。脚本のベースは大人向けですが、子供が楽しめるところとのバランスもとっているのが素晴らしいですね。

内容は、東京サミットの地となる東京湾の新施設、「エッジ・オブ・オーシャン」。サミットが開催される5月1日には、およそ2万人もの警察官が出動するという超巨大施設で、大規模な爆破事件が発生する。そこには、全国の公安警察を操る警察庁の秘密組織・通称「ゼロ」に所属する安室透の影があった。秘密裏に動く安室の謎の行動に違和感を禁じ得ないコナン。

現場の証拠品に残された指紋から犯人はかつて警視庁に在籍をしていた毛利小五郎と断定されてしまう。毛利小五郎の逮捕を巡って安室と敵対し始めるコナンは、過去に安室が容疑者を自殺に追い込んだことがあるという奇妙な事件の話を聞く。そして、小五郎の起訴が決まろうとしたその時、警戒態勢の東京都内で、同時多発的に不可能なテロが勃発する。

毛利小五郎が事件の容疑者として逮捕されることから始まり、コナンと仲間がどうにか真犯人を突き止めようと張り切るわけです。そして、公安警察という三つの顔を持つ安室透が登場するという場面、今回は主人公コナンよりも圧倒的に安室透が目立ってましたね。何ですか、途中観ていて「相棒」の映画を間違えて見に来たのかと何度も思いましたね。

事件に隠された陰謀にコナンと公安警察が近づくなか、サミット開催の日は大型無人探査機「はくちょう」が火星での任務を終えて、地球に帰還する日でもあることが判明する。果たして、迫るXデーに何が起ころうとしているのか?・・・小五郎の無実を証明するため、身を挺して真実を追求するコナンの前に立ちはだかる、正義の味方のはずの安室。果たして安室は敵なのか?味方なのか?

今作は、東京サミットの会場を狙った大規模爆破事件を発端に、探偵であるコナンと公安警察が真っ向衝突するストーリーとなっており、 20作目『純黒の悪夢(ないとめあ)』に続き、安室透がメインキャラクターとして登場。

ある時は毛利小五郎に弟子入りした私立探偵「安室透」として、喫茶ポアロで働いている。またある時は黒ずくめの組織のメンバー「バーボン」として、凄腕の探りやとして活動する。コナンの前にたびたび顔を見せる謎の男。その正体は、警察超警備局警備企画課(通称ゼロ)に所属する公安警察。降谷零(ふるやれい、この名前が本名)という、トリプルフェイスを使いこなす超重要人物。

今作では、不穏な動きを見せる安室にコナン達が翻弄される中、爆破事件の容疑者として毛利小五郎が逮捕されるという衝撃の展開が襲い掛かる。そして安室の真の目的とは?それぞれの“正義”を護るため、ぶつかり合う二人がどんな結末を迎えるのか期待が高まります。

本作品では、降谷零の所属する警察庁の警備企画課の中にあるゼロ、風見裕也の所属する警視庁公安部、そして岩井紗世子と日下部誠の所属する検察庁が複雑に絡み合う内容となっています。よって、これらの関係性を整理することが重要になります。

NAZU不正アクセス事件:この事件により、羽場二三一は逮捕されてしまいます。この事件は、NAZUの不正アクセスの犯人が、ゲーム会社であるとあたりをつけて潜入した羽場二三一が、逆に不正アクセスの犯人として逮捕されてしまいます。 羽場二三一を協力者として家族のように思っていた日下部誠検事は、自らとの違法な関係性を告白してでも彼を助けようとしますが、警備企画課の指示に従った岩井検事はその事実を握りつぶします。 そして、安室透の取り調べを終えた後、羽場二三一は自殺してしまいます。この事件をきっかけにして、日下部検事は、上であげた検察と警察庁の関係性が健全に行われていないことに大きな怒りを感じます。

衛星の警察庁への墜落:この事件は、日下部検事によって引き起こされました。動機は、警察庁の公安の権威を失墜させてNAZU不正アクセス事件の復讐を果たすためでした。羽場の命日に衛星のコントロール系統を奪い、コードを書き換え、警察庁に墜落させようとする日下部に立ち向かうコナンと安室。

コードを頑なに教えない日下部に対する秘策を出す安室透。なんとそれは、死んでいたとされた羽場二三一でした。彼は、実は自殺したのではなく、安室透によって死んだこととされ、新たな身分を与えられて生きていたのでした。秘密主義の公安部隊だからこそできたことと言えます。羽場の説得によって、コードを教える日下部。彼も根っからの悪になることは出来なかったのですね。

見せ場は、サミット会場を狙った爆破テロ事件と思わせておいて、話が展開していきますが、毛利さんがなぜか犯人として逮捕されたり、公安関係者をめぐる人物たちの真意の見えない怪しい動きがあったりして、謎をはらんだまま話が二転三転していきます。こんな塩梅で進むので、最後まで眼が離せません。

しかも今回は、ストーリーを牽引する公安とその協力者の人物像にも十分にスポットが当たっており、人間ドラマとしても見応えがあった点が良かったと思います。

映像もすごみがあり、ラストのシークエンスでは、安室の危険運転が大爆発しますが、この安室のカッコよすぎるカーアクションなど。アニメとはいえ、スペクタクル感も抜群でした。そして、そして、何といっても福山雅治のエンディング曲「零-ZERO-」に感動しました。

 

018年劇場鑑賞作品・・・135アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29927305


ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷★★★

2018年07月10日 | アクション映画ーア行

「クィーン」「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」のヘレン・ミレンが、銃の製造販売で富を築いたウィンチェスター家の未亡人サラ・ウィンチェスターを演じる異色の伝記ホラー・サスペンス。今では幽霊屋敷として実際に観光名所にもなっている“ウィンチェスターハウス”を題材に、屋敷に巣くう亡霊たちを恐れて妄信的に増改築を繰り返した未亡人の姿を描く。共演はジェイソン・クラーク、セーラ・スヌーク。監督は「プリデスティネーション」「ジグソウ:ソウ・レガシー」のピーター&マイケル・スピエリッグ。

あらすじ:ウィンチェスター銃を開発し、莫大な資産を築いたウィンチェスター一族だったが、娘や夫に先立たれてしまった未亡人のサラ・ウィンチェスターは、高名な霊媒師から一族の不幸はウィンチェスター銃によって死んだ亡霊たちの仕業で、彼らを閉じ込めるために屋敷の建築を止めてはならないと告げられる。それを鵜呑みにして増改築を延々と続けるサラ。彼女の行動に疑問を抱いたウィンチェスター社の経営陣は、精神科医のエリックを屋敷に送り込むのだったが…。

<感想>「ジグソウ:ソウ・レガシー」のピーター&マイケル・スピエリッグ兄弟監督による、世界で最も呪われた幽霊屋敷の実話を基にしたホラー最新作。西部開拓時代に飛ぶように売れたライフルで莫大な財産を受け継いだ未亡人役を「クィーン」のヘレン・ミレンが演じていて、その屋敷を舞台に起こる奇怪な出来事を描いている。

夫と娘相次いで亡くし、ボストンの著名な霊媒師に見てもらったところ、銃で命を失った者の怨霊の祟りであることが判明。西部の果ての地に悪霊の怒りを鎮める屋敷を建てるよう助言される。彼女が没する1922年まで、館はひたすら増築された。

彼女が38年に渡り、昼夜、作り続けてきた建物には、銃により殺害された男たちの亡霊がとり憑いているという。自分の夫が売り捌いた銃の犠牲者に脅かされる恐怖と、その銃の利益で巨万の富を得た罪悪感にさいなまれる。

呪いという葛藤を抱えて生きる彼女は、亡霊たちの存在を認めることは、恐怖を克服して物事を直視すること。または、眼をそらさずに過去と向き合うことに等しいのだと、観ているうちに分って来るのだが、「そんなこと、私は最初から分かっていたわよ。いまごろ気づいたの」と言わんばかりの微笑みを見せるヘレン・ミレンが魅力的でした。

事実に基づくというタイトルを見ただけで、わくわくしたが隠し部屋や秘密の通路など美術が凝っており、ホラー仕立てに話が進むと、黒衣を身にまとった亡霊が見えるという、謎めいたサラ夫人の伝記映画が見たいような気がしました。ヘレン・ミレンの黒のレースのドレスに、頭から被ったレースで顔が良く観えないが、大女優である彼女にはさすがの貫禄さえ漂っていた。

空撮でウィンチェスター・ハウスを捉えたオープニングには燃えるのだが、地の利ならぬ、家の利を活かしてないのがもったいなかったですね。隠し部屋&通路が無数にあった迷路でもあったわけで、幽霊うんぬんの前に、屋敷の異様さを恐怖のベースにするべきだがそれがないのが残念。

従って単に幽霊が驚かせて暴れるだけになっており、さらには24時間増築していて、職人や業者やらがうろうろしているのも、怖さを和らげているのでホラーらしくない。だから、ホラーを撮るのには絶好の場所になのに、ピントがずれていた。

小道具を使った演出のタイミングの絶妙さ、クライマックスに西部劇の要素が入って来るのも面白いですね。アヘン依存やサンフランシスコ大地震と、絡めてあるのもミソでした。

夫や娘を亡くした未亡人が、残された遺産でカリフォルニアに屋敷を構えるが、毎日24時間、家を改装し続けるという奇妙な生活を始める。そのため、彼女の屋敷は部屋数が500を超えることになっていた。盲信的に改築を続けて財産を食いつぶす未亡人サラを、ウィンチェスター社の経営陣は怪しく思い、精神不安定を理由に経営権を奪うために、精神科医のエリックを彼女の元へ送り込むわけ。

未亡人サラによると、一族に起こる不幸は、開発した銃によって命を落とした亡霊による仕業と信じており、彼らを閉じ込めるべく部屋を作り続ける必要があると、霊媒師に告げられていたが、精神科医のエリックの診断によると、未亡人サラには異常があるとは思えなかった。

怨霊を閉じ込める部屋を作り続ける夫人が、夜中に設計図を描いている。深夜の12時になると金が鳴り、怨霊たちが出て来るというのだが、本当に音がけたたましく響き、亡霊たちの騒ぎで建物が壊れるという、だから毎日大工が立て直しても、すぐに壊されてしまう。ガーデニングの部屋には、板が13本の釘で扉を閉め切っていた。そのガーデニング部屋が気になり、エリックが入っていくと、たくさんの銃で亡くなった怨霊たちが現れるも、亡くなった自分の妻の亡霊が出て来て、勇気づけられ慰められる。

そんな中、一緒に住んでいる姪っ子の息子ヘンリーが、夜な夜な、何者かにとり憑かれる。それは、頭巾を被った南北戦争の勇士。サラ未亡人を襲ってくる恐怖、ヘンリーにとり憑いて暴れては、未亡人サラに復讐をするという。

精神科医のエリックが、夜に起こる怪奇現象に立ち向かうのだが、若い使用人は銃で命を亡くした霊だったとか、老人の執事もかんたんに殺されてしまうし、建築家の社長も、亡霊に襲われる。釘を13本扉に打ち込むのも、亡霊を閉じ込めるという意味があるのか、あまり意味がないように思われた。

 注:深夜の12時に鳴り響く鐘の音。迷路の通路の奥にある階段の上には、閉ざされている屋根裏部屋がある。そこに潜んでいるたくさんの亡霊たち。

頭巾の将軍の霊。自分の兄をウィンチェスター銃で殺された南北戦争の勇士、彼は人殺しの道具で巨万の富を築いたウィンチェスター家に復讐を誓い、亡霊として出て来る。

インディアンの霊、ウィンチェスター銃によって最も大きな被害を受けたのは、アメリカ先住民たちだった。一族が全滅させられことも多かった彼らの怨念も、ウィンチェスター館に封印されていた。

黒人奴隷の霊、アフリカから商品として無理やり新世界に連れてこられ、人間として扱われることのなかった黒人奴隷たち。反逆すればウィンチェスター銃の餌食になる。彼らの無念も館に宿っている。首に鉄の鎖に繋がれた奴隷が亡霊となって出て来る。

 

018年劇場鑑賞作品・・・134アクション・アドベンチャーランキング

 

 映画に夢中

 トラックバック専用ブログとして、エキサイトブログ版へ

トラックバックURL : https://koronnmama.exblog.jp/tb/29925527