パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ラスト・フェイス ★★★

2018年08月28日 | DVD作品ーま行、や行、ら行

「イントゥ・ザ・ワイルド」などで監督としても活躍するオスカー俳優ショーン・ペンがメガホンをとり、「アトミック・ブロンド」のシャーリーズ・セロン&「ノーカントリー」のハビエル・バルデム共演でアフリカ内戦の過酷な現実を描いた社会派ドラマ。

あらすじ:貧困国に医療援助資金を提供する組織に所属するレンは、西アフリカの内戦地帯で救援医師のミゲルと出会う。自らの危険を顧みず患者たちを救おうとするミゲルに心を動かされたレンは、彼に惹かれ、過酷な状況下で互いに支え合うように。しかし、ミゲルのある裏切りによって2人の関係は切り裂かれてしまう。共演にも「レオン」のジャン・レノ、「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」のジャレッド・ハリス、「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロスら実力派俳優がそろう。

<感想>未公開作品です。WOWOWで観ました。ショーン・ペン監督だというので、それに豪華なキャスティングにもったいないかぎりの制作でしたね。国境なき医師団、西アフリカ内戦にシエラレオネ、南スーダンなど。未だに世界の果てで内戦があるのだろう。そこへ亡き父親(国際的なNGO組織の創設者)の意志を継いで、アフリカのリベリアへと行く。

そこで、運命的な男、ミゲルと出会うのだが、外科医のハビエル・バルデムのテキパキとして医療の技術を見て、こういう医師団の人たちが、アフリカの未開地へと行き、そこで、地元の少年兵の襲撃に遭い命を落とすこともあるわけで、人間の尊厳とか、ボランティア活動も全部含めて、何かしら無性に虚しく感じました。

身体を張って現地へ行き、そこでの活動は過酷なことで、自分の持っている医者としてのスキルもムダ使いのような気もして、命を救ってあげても何にもならないような気がしてくる。

とにかく、現地での医療支援は、残酷なシーンを見せつけられて、それでも助けて生き抜けと訴えている。医療物資、食料なども、現地の子供らは大人たちに奪われて、そこにある物で手術や治療をする。かなりハードですね。

とにかく、そこで恋愛劇が始まるのですが、シャー子さんとハビエルのベッドシーンも過激であり、若い男女だから恋愛は自由であり、夢中になるのも理解できる。しかし、ハビエルはシャー子の友人である看護師のアデル・エグザルコプロスとの寝ているし、恋愛関係にあるのだ。

ようするに、女好きなんですね。シャー子さんは、そのことを知り彼と別れることを決断するのに、後を追いかけて来るハビエルのしつこさといったらない。女性関係にだらしないらしく、それでも君に夢中だ、愛しているなんて手紙をもらったりし、またもや復縁してしまうところも何だかなぁ~。

まぁ、母親も男を作り家を出て行ったらしく、父親にも女性関係があったというので、さほど珍しくもない。

前にアンジェリーナ・ジョリー制作、監督、主演の「最愛の大地」を観たが、それと内容が同じような感じです。ラストは、飛行機事故で帰らぬ人となったハビエルのことを、最後まで「愛する人」と思っている女心に、この映画の中の人間は、荒れ果てた地へボランティア活動で行き、荒んでいく心に束の間の恋愛を見て、人間って一人では生きていけないと思った。

018年DVD鑑賞作品・・・ アクション・アドベンチャーランキング

 

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ロード・オブ・クエスト ~ドラゴンとユニコーンの剣★★★

2017年05月02日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
アカデミー(R)女優ナタリー・ポートマン X 鬼才ダニー・マクブライドで放つ
前代未聞のファンタジー・アドベンチャー!ユニコーンの剣は勇者の証!
いざ王子よ、さらわれた姫を救え!いま史上最強の<プリンセス救出作戦>が始まる!出演:ダニー・マクブライド/ナタリー・ポートマン/ジェームズ・フランコ/ズーイー・デシャネル/チャールズ・ダンス/ダミアン・ルイス/ラスムスハーディカー
【スタッフ】監督:デビッド・ゴードン・グリーン脚本:ダニー・マクブライド/ベン・ベスト製作:スコット・ステューバーピーター・マカリーズ音楽:スティーヴ・ジャブロンスキー

あらすじ:出来の良い兄・ファビアス王子と比べられては卑屈になる、不細工で傲慢な弟、サディアス王子。だが、ファビアスの新妻が結婚式当日に魔術師リザーに誘拐されてしまう。リザーを倒し、姫を救出するために兄弟は魔法のコンパスを手にユニコーンの剣を求めて旅に出る。途中、美しい女剣士イザベルと出会った一行は彼女と行動を共にするが、旅はモンスター三昧の困難な道のり。しかもお供の騎士団の裏切りで兄のファビアスまで連れ去られてしまった!二つの月が重なる夜にリザーと姫が結ばれると伝説のドラゴンが誕生してしまう…!王国の危機を救うため、サディアスはリザーの城へ向かうが!(Amazonより)

<感想>アカデミー賞で主演女優賞に輝いたナタリー・ポートマンとジェームズ・ブランコーという売れっ子が出演しているのに、何故か未公開とは?・・・見るとやっぱりこれじゃ日本では公開されないわと、分かるはずです。「ピザボーイ/史上最凶のご注文」のダニー・マクブライドが、不細工で傲慢な弟、サディアス王子でこの作品の主人公なんですね。

悪しき魔術師リザーを倒しベラドンナ(ズーイー・デシャネル)を救出するため、兄のファビアス(ジェームズ・フランコ)は騎士たちを連れて出発する。荒事の嫌いな弟サディアスも、父王に命じられてしぶしぶ同行することに。魔術師リザーを倒すためには、ユニコーンの剣が必要で、一行は賢き魔法使いを訪れ、剣を探すための魔法のコンパスを手に入れる。
それが、この魔法使いは、人間ではなくクリーチャーで、下品でエロ婆あなんです。全編下品なエロエロ台詞満載で、こんなに豪華な顔触れなのに脚本がいけないのか、どうもこうもバカバカしくて見ていられない。でも最後まで見てしまったのだが、騎士たちは、実は魔術師リザーに内通していたというお粗末。

途中で五本指のクリーチャーとの戦いがあり、これが見せ場ではなく、後半になってやっと美しき戦士のイザベル、ナタリー・ポートマンと出会い行動を共にする。だが、騎士たちのためにファビアス(ジェームズ・フランコ)も捕まってしまう。

ヘタレ弟サディアスが、偶然からユニコーンの剣を見つけ、これまでの優柔不断な自分を捨て、イザベルと共に兄を救うため魔術師リザーのもとへと向かう。
この映画の撮影時期的には「ブラック・スワン」の直前で、ナタリーは家族の仇を討とうとしている剣と弓の名手という役どころで、激しい殺陣も見せてくれます。それに、湖での沐浴シーンでは、Tバックのビキニ姿が美しいナタリーが見られるのですが、何しろ遠いのでもしかしてCG合成か代替えかもしれませんね。

それでも、作品の中ではジェームズ・フランコがまるで「トリスタンとイゾルデ」のような中世の騎士のような活躍シーンもあります。ラブシーンというよりも、エロエロ的なベッドシーンでのベラドンナが見られるも、色気はありません。
脚本が悪いのか、監督が悪いのか、バカバカしくもくだらなさの方が強く感じて、こういう馬鹿さで笑えるのが好きな方にはいいかもしれませんね。

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ローマの休日★★★★

2017年03月17日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
王女と新聞記者の恋愛を描くコメディ。原作はアイアン・マクラレン・ハンター、脚色は原作者と『死せる恋人に捧ぐる悲歌』のジョン・ダイトンとの共同である。『ギャングを狙う男』のフランク・プレイナーと『禁断の木の実』のアンリ・アルカンが協力して撮影監督にあたり、『アンリエットの巴里祭』のジョルジュ・オーリックが音楽を担当した。主演は「愛の決断」のグレゴリー・ペックと、初主演のこの映画でアカデミー主演女優賞をえたオードリー・ヘプバーン。(キネマ旬報全映画作品データベースより抜粋)
あらすじ:ヨーロッパ最古の王室の王位継承者、アン王女(オードリー・ヘプバーン)は、欧州親善旅行でロンドン、パリなど各地を来訪。ローマでは、駐在大使主催の歓迎舞踏会に出席する。強行軍にもかかわらず、元気に任務をこなしていた王女だが、内心では分刻みのスケジュールと、用意されたスピーチを披露するだけのセレモニーにいささかうんざり気味。就寝の時間になると、侍従たちを前に軽いヒステリーを起こしてしまう。主治医に鎮静剤を注射されたものの、気が高ぶっているため、なかなか寝つけない。ふと思いついた彼女は、宿舎である宮殿をひそかに脱出する。夜のローマをぶらぶら歩いていた彼女は、やがて先ほどの鎮静剤が効いてきて、道ばたのベンチに身体をぐったりと横たえる。

そこを偶然通りかかったのが、アメリカ人の新聞記者ジョー・ブラドリー(グレゴリー・ペック)。若い娘がベンチに寝ているのを見て、何とか家に帰そうとするが、アンの意識は朦朧としていて埒があかない。彼女をそのまま放っておくこともできず、ジョーはアンを自分のアパートへ連れて帰り、一晩の宿を提供する。 翌朝、うっかり寝過ごしたジョーは、まだ眠っているアンを部屋に残したまま、新聞社へ向かう。支局長から「アン王女は急病で、記者会見は中止」と聞いたジョーは、そこではじめて昨晩の娘の正体が、実はアン王女だったことに気づく。王女には自分が彼女の身分を知ったことを明かさず、ローマの街を連れ歩いて、その行動を記事にできたら大スクープになる!ふってわいたチャンスに色めき立ったジョーは、アン王女の特ダネを取った場合の破格のボーナスを支局長に約束させる。

ジョーのアパートで目を覚ましたアンは、思いがけない事態に驚くが、同時にワクワクするような気分も感じていた。アパートを出た後も、せっかく手に入れた自由をすぐに捨て去るには忍びず、街をのんびりと散策。ジョーに借りたお金で、かわいいサンダルを買ったり、ヘアサロンに飛び込んで長い髪をショートにしたりと、ごくふつうの女の子のように楽しい時間を満喫する。アンがスペイン広場でジェラートを食べていると、彼女の後を追ってきたジョーに声をかけられる。偶然の再会を装う彼の「思いきって1日楽しんだら?」という声に押され、アンは宮殿に戻るのを夜までのばすことに決める。

スクープに必要な証拠写真をおさえるため、ジョーは同僚のカメラマン、アービング・ラドビッチ(エディ・アルバート)も誘って、アンにローマ案内を買って出る。オープンカフェでは初めてのタバコを試し、2人乗りしたスクーターで街中を疾走。真実の口や、祈りの壁など名所の数々も訪れた。夜は、サンタンジェロの船上パーティーに参加するが、その会場にはついにアン王女を捜しにきた情報部員たちが現れる。アンとジョーは情報部員相手に大乱闘を繰り広げた後、一緒に河へ飛び込んで追手の目を逃れる。
つかの間の自由と興奮を味わううちに、いつの間にかアンとジョーの間には強い恋心が生まれていた。河からあがったふたりは、抱き合って熱いキスを交わす。お互いへの本当の想いを口に出せないまま、アンは祖国と王室への義務を果たすために宮殿へ戻り、ジョーは彼女との思い出を決して記事にはしないと決意する。 その翌日、宮殿ではアン王女の記者会見が開かれる。アービングは撮影した写真がすべて入った封筒を、王女にそっと渡す。見つめ合うアンとジョー。「ローマは永遠に忘れ得ぬ街となるでしょう」笑顔とともに振り向いたアン王女の瞳には、かすかに涙の跡が光っていた。(作品資料より)

<感想>私の一番好きだった女優さんの、オードリー・ヘップバーン。たくさんの作品がある中でもこの映画が一番好きです。それは、この映画によって、無名の女優からハリウッド伝説のスターになったオードリー・ヘプバーンが、主演をしていて、観光ガイドとしても楽しめるローマの美しい風景など、魅力を数え上げていくとキリがないほど。この映画が数十年にわたって観客を強く魅了してきた最大の理由は、ウェルメイドなラブストーリーとしての完成度の高さでもあります。

主人公のふたりは、最後の最後まで告白めいたことは一度も口に出さない。それでいて映画を観ている私たちは、ふたりが体験する胸のときめき、一緒にいるときの安心感、相手を思いやる気持ち、別れる時の身を切るようなせつなさなどを感じ取ることができる。
そして、美しい恋愛のエッセンスを凝縮させたような、さまざまな感情を共に感じることができます。身分違いの恋という設定のためか、夢のあるおとぎ話と評されることの多い『ローマの休日』は、その甘く楽しげなロマンティックコメディの顔の奥に、大人への通過儀礼や、孤独と向き合う覚悟といったテーマまでもをさりげなく隠し現わしているのですね。無邪気な少女時代にブラウン管の中で見たときは「こんな恋がしてみたい!」と素直に憧れた映画を、「人生はままならぬもの」と知った今、もう一度観たときにどう感じるのか。
何度も観るたびに、新たな共感を呼び起こす真の名作は、ときに自分の成長を気づかせてくれる合わせ鏡のような存在でもあると思います。今は亡きオードリーに感謝と共に、あの世で幸せに暮らしていることを祈って、・・・。
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リチャード・ギア/人生の特効薬<未>★★★

2016年11月19日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
「プリティ・ウーマン」のリチャード・ギアが、心に深い孤独を抱える大富豪役を演じたヒューマンドラマ。フィラデルフィアで病院を経営する富豪の男性フラニーは、5年前に親友と一緒に交通事故に遭ってその親友を亡くして以来、モルヒネに頼る生活を送るようになっていた。ある日、親友の娘オリビアが結婚したことを知った彼は、オリビアの夫の医師ルークを自分の病院で雇い、ふたりに一軒家をプレゼントする。しかし、フラニーがモルヒネ依存であることにルークが気づき……。オリビア役をダコタ・ファニング、ルーク役を「ダイバージェント」シリーズのテオ・ジェームズがそれぞれ演じた。劇場未公開・WOWOWにて放映

<感想>親友である夫婦とドライブをしている時に、後部座席に乗っていたフラニーが、はしゃいで運転しているボブの首を絞めてハンドルを誤ってしまい崖下の川の傍に車が大破する。そして、親友の夫婦を事故で亡くしてしまい、自暴自棄の生活を送っていた億万長者のフラニーに、親友の娘、オリビア(愛称プードル)から電話が入る。結婚をして妊娠中だというのだ。

久しぶりに観た、リチャード・ギア爺さん、相変わらずのダンディで、大金持ちなので遊び人だし、非常に軽い感じの爺さん。こんな役回りにピッタリのギア様、親友を自分のせいで亡くしてしまい、心の病で立ち直ることができず、病院を経営しているので、鎮痛剤としてモルヒネを処方してもらい、リハビリもせずに毎日寝ているので、結局はモルヒネを呑んでは寝てばかりいる。

そして、親友夫婦の一人娘に扮したダコダ・ファニングちゃん。すっかりと大人びて、ママになる役をするなんてね。でも、まだ子供のようにあどけない顔している。
オリビアの恋人となるテオ・ジェームズは、大人気ヤングアダルト小説を映画化した「ダイバージェント」(14)でシャイリーン・ウッドリー演じる主人公の相手役に起用された。「ダイバージェントNEO」にも出ている。
それで、大富豪のギア様は、二人に新居をプレゼントする。その家は、オリビアが幼い頃に住んでいた両親の家で、その家を買い取ってくれたのだ。それに、夫のルークを、病院で医師として働くことになる。残っている奨学金の支払いやら、アパートの支払いまでしてくれる気前のいい小父様。
それもこれも、ギア様にとっては、事故で亡くなってしまった親友への罪滅ぼしなのだろう。それにして、オリビアと会う場所が、フラディルフィアの美術館なんですよ。あの「ロッキー」で、スタローンが、階段を上がったり下りたりしてたあの場所です。懐かしいやら、絵画も少し見れて良かった。

ギア様が無精ひげをはやして、髪の毛はロン毛で、それを短く散髪して髭も剃って、さすがにダンディな小父様のできあがりですからね。金持ちだから身なりも高価なスーツ姿で、乗っている車もベンツ。でも、働いている人たちには、結構酷いことを言ったりして、あまり良い経営者ではないみたい。
オリビアが自分のところへ来て、豪華なお屋敷はいらないと断るのだ。それで、帰る彼女が、急に出血をして出産が早まったので、急遽自分が車を運転して自分が経営している病院へ連れて行く。
可愛い男の子が生まれて、その赤ん坊を見て、亡くなった親友の「悪かったよボビー、本当にすまなかった」俺が死ねば良かったのにと、赤ん坊に頬ずりをして涙ぐむギア様。赤ん坊のように、自分も初心に帰ってやり直す努力をしよう。
そして、ギア様が心を入れ替えて、リハビリに励み自分を取り戻すことになるとわけ。歳を取ると出無精になったり、他人と口をきくのが嫌だと家にばかり籠ってしまっているあなた。自分を見失いかけている男たちは、どういうわけか自暴自棄になり、前に進まないのだ。若者たちと交流することで、新たに自分の居場所を見つけるべし。いくらお金持ちでも、心に空いたすきま風は誰も直してはくれないから。若いオリビア夫婦と交流を持ち、生きる目的を見つけようではないか。
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やさしい嘘と贈り物★★★

2016年11月11日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
「エド・ウッド」のマーティン・ランドーと「アリスの恋」のエレン・バースティン、2人のオスカー俳優が共演。独り暮らしの孤独な老人が、美しい女性と出会って生活に潤いを取り戻すが、彼女は実は…。大人の恋愛と家族愛をやさしいタッチで描いた物語。監督は、本作がデビュー作となる24歳の新鋭ニコラス・ファクラー。
あらすじ:孤独な生活を送る老人ロバート・マローン(マーティン・ランドー)のもとに、ある日、夢のような出来事が訪れる。スーパーでの仕事を終えて帰宅すると、そこに一人の美しい女性がいたのだ。メアリー(エレン・バースティン)という名のその女性は、通りがかったロバートの家の扉が開いており、住人のことを心配したのだと語る。立ち去る間際、彼女はロバートを食事に誘う。久しぶりとなる女性とのデートに心躍らせながら、若いスーパーのオーナー、マイク(アダム・スコット)に、その出来事を相談。
当日、慣れない場に苦戦しつつも、小洒落たレストランで楽しいひと時を過ごすロバート。そして2人は“絶対に物事をあきらめない”という約束を交わす。こうしてロバートとメアリーの交際が始まる。メアリーの娘アレックス(エリザベス・バンクス)からは、メアリーがロバートに好意を寄せていると知らされ、まるで10代のような恋にときめいてゆくロバート。(作品資料より)

<感想>この作品もだいぶ前に鑑賞したもので、老人の認知症をよく捉えた内容で身につまされた作品。だれでも年をとると元気で呆けることもなく、少々の物忘れくらいは仕方がないとしても、元気で毎日のことを自分でちゃんとやるということが出来ない人達が増えています。
そうなると家族は、てっとりばやくに老人ホームへ入れてしまうんですね。この作品では、家族が父親が呆けて認知症にかかり、それでもまだ丈夫な体で動けるので、スーパーで働かせて家も家族の向かいの家に住まわせている。何かあったら直ぐにでも駆けつけることが出来るようにと。

主人公の老人ロバートは、毎日決まった時間にラジオから流れる音楽で目を覚まし、歯を磨き、スーパーへ働きに行くのが日課なんです。
この初めの部分を見ると、どこにでもいる一人暮らしの頑固な老人のように見受けられる。
初めは老人の独り暮らしで、スーパーに働いているのは健康のためかと思っていた。しかし、メアリーという女性が現れたころから、もうストーリーの展開が読めてきて、認知症の父親を老人ホームになど入れないで、何とかして元の父親の記憶が戻るようにと家族が結束して頑張っているのだなぁと感心しました。

父親がすっかり自分の奥さんのことを忘れてしまっていて、突然家に女の人がいるのに驚いたが、すぐに話している内にメアリーと親しげになる。
クリスマスに向けて食事に行き、雪の夜に馬車に乗ったりソリで滑ったり、まるで若い恋人同士のように、それはロバートの心にまるでお伽噺のような世界が広がる。
まるで恋愛ドラマのような、そして彼がメアリーを愛することになる展開はとてもほんわかとして良かったです。

でも、自分の兄弟のこともすっかり忘れてしまっているロバート爺さんは、メアリーが親しげにお話をしている男を見て、ヤキモチを焼いて怒りだしその結果、メアリーの電話番号を書いたメモも、彼女の名前すら忘れてしまうということに。
メアリーが古い家族の写真をロバートに見せて、少しづつ思い出していく過去のことを、それは働いていたスーパーの社長は自分の息子で、メアリーの娘は自分の娘だったことに気が付く。そして恋に落ちたメアリーは、自分の妻だったことを思い出し、倒れて病院へ搬送されるも、もう助からないという。この「やさしい嘘」の種明かしは、ロバートにとっては幸運だったのだろうか。
しかし、同じような作品で「アウェイ・フロム・ハー君を想う」というサラ・ポーリー監督の映画がありますが、こちらの方が、老優の素晴らしい演技で成功していると思いますね。それにやはり奥さんの方が認知症になり旦那さんが何とか自分のことを思い出してもらいたいという、この作品「きみに読む物語」も記憶に残る名作品だったと思います。
こんなふうに、家族が認知症になって全てを忘れてしまった両親を、温かく見守って記憶を呼び起こすストーリーも悪くありません。特に奥さんのメアリーを演じたエレン・バースティンが良かった。邦題の付け方も良かったけれど、原題の「LOVELY, STILL」というのも的を得てズバリな表現ですよね。

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真夜中のギタリスト★★

2016年05月13日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
『トワイライト】旋風で、世界中の女性のハートを掴んだ、あのロバート・パティンソン主演作!禁断の恋におちるヴァンパイア役から一転!こんなにダメダメで可愛らしいロバート・パティンソンは見たことない。
『トワイライト』シリーズで世界的ブレイクとなる前のお宝作品!劇中で、ギター片手に歌声を披露しています!
あらすじ:ミュージシャンになる夢を捨てられず、恋人には捨てられたりと、アートの人生は完全に行き詰っていた。結局は、スーパーの品出しバイトでしかない、そんな彼が見つけた一冊の自己啓発本。感銘を受けたアートは筆者に手紙を書き、カナダからアートのいるロンドンのアパートへと彼を招きいれる。
彼は人生のコーチとしてアートの家に泊り込み、まずは身近なところから見直そうという事で、アートに無関心の両親との関係を修復していこうと試みる・・・が、それでも両親は取り合わず、悩みを相談しようにも親友達はマイペースな変わり者ばかりで・・・。2010年11月DVD発売、劇場未公開作品。原題「HOW TO BE 」

<感想>「トワイライト」シリーズで今や世界中の女性から追いかけられる存在となったロバート・パティンスンだけど、本来の彼は気取りのないシャイ・ボーイなのね。本作品では、そんな彼の素顔により近いのではないかしら、・・・と思わせる日本未公開のロブ様主演映画です。
タイトルが「真夜中のギタリスト」なんて邦題つけられてますが、と言っても本格的なギタリストではなくて、友人たちとバンド活動をしているだけの素人ギタリスト。
そのギターさえ、本当に真剣に目指しているのかといぶかってしまう、モラトリアム青年アートを演じているのが、「トワイライト」でブレイク前のロブ様なのです。

ミュージシャンにはなりたいけれどパワー不足。両親は彼をほとんど無視しているし、恋人にも捨てられ、バイトも順調とはいえない。何にしても自分に自信のないアートが見つけたのが一冊の自己啓発本。彼はその著者をカナダからロンドンの自宅に招き入れ、人生のコーチをしてもらうことに。
でも彼の深~い悩みを両親も友人も真剣に取り合ってくれないし、元カノには新しい彼氏ができているし、何にも良いことなし!。本当にアートは幸せや生き甲斐を見つけることができるのだろうか?・・・。という青春ストーリーをオフビートな笑いで演出したのは、気鋭のオリヴァー・アーヴィング監督・兼脚本。
「トワイライト」のエドワードと同人物なの?と眼を疑っちゃうほどに、ダメダメのアート。それをどちらかというと、のんびり楽しんで演じているかのようなロオブ様。
肩の力が抜けている分、ダメダメのアートを演じているロブ様に、妙な親近感も湧いてしまうし、時折り見せる何気ない横顔に、隠せない美形ぶりにハッとさせられたりもする。
それにボーカル担当なので、ファンには有名な美声も冒頭やエンディングでたっぷり聞かせてくれるし、やっぱりロブ様ファンは絶対に見るべし!
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マノレテ/情熱のマタドール★★★

2016年05月11日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
『戦場のピアニスト』(主演男優賞)のエイドリアン・ブロディ、『それでも恋するバルセロナ』(助演女優賞)のペネロペ・クルス。アカデミー賞俳優競演による激情のトゥルーストーリー!!
監督は『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』<原案>、『マーシャル・ロー』<脚本>、『アドルフの画集』<監督・脚本>など幅広い作品を手がけるメノ・メイエス。
あらすじ:闘牛の家系に生まれ、十代で才能を開花させたマノレテ。天使のような壮麗な闘姿で大スターにのぼりつめ、恋人ルペとの激しい愛によって死への畏れを癒していた。
若手闘牛士が躍進するなか、31歳になったマノレテはもはや誰にも到達できない至高の技を極めていく。だが、ささいな気の迷いが突然の悲劇を招いてしまう…2008年の作品、劇場未公開作品(作品資料より)

<感想>一度はスペインに訪れて、競技場で闘牛士の華麗な姿を見てみたいと思っているが、果たして実現するだろうか。この作品は、生涯500回を超える競技で1590頭もの闘牛と対戦し、自らの芸術を頂点まで極めたマタドール、マヌエル・ロドリゲス・サンチェスの短い生涯を描いたものである。
冒頭では、モノクロ映像による彼の葬儀が盛大に行われた様子が映し出され、それと彼の闘牛士としての華やかな、まるで舞をみているかのようなムレータ(真っ赤なマント)を、右左とフレアスカートのように翻しながら、獰猛な牛を裁く姿が走馬灯のように映し出され、その本人の細身で長身の姿と顔がエイドリアンにそっくりなのに驚く。

ドキュメントというよりもヒューマン・ラブストリーに近いですね。エイドリアンが選ばれたのが分かるような気がする。本人の姿に生き映しのようなエイドリアン、恋人のルペには情熱的で妖艶なペネロペ・クルスも、その彼女にぴったりでさすがの演技。

物語では、ホテルで寝ているエイドリアン、女がベットにいない。洗面所の鏡に「ガキのような抱き方」と口紅で殴り書きして出て行ったのだ。怒ったエイドリアンはピストルを持って彼女の家へ行き、寝ている女目がけてピストルを向ける。撃つ気はないのだが、怒りが治まらないのだ。女に「帰って」と言われすごすごと帰るエイドリアン。それから、ペネロペが真っ赤なドレスで赤いハイヒールを履いてホテルへと急ぐ姿が。これもスタイル抜群のペネロペならでは、ドレスが映える。

これまでが序奏で、これからがわずか30歳で命を落とし、スペイン闘牛界の英雄として永遠に語り継がれることとなった愛称マノレテ(=牛の攻撃をかわす闘牛の技のこと)の生涯が描かれていく。彼の家は代々闘牛士だったが、破産していた。
とにかく飢えから逃れるために闘牛士になるわけだが、はるばるゴルドバから歩いて、ドン・エンリケの屋敷に着く。ここで闘牛士として訓練を受け、偉大な闘牛士が持つ資質を、彼の中に見出すマネージャーのペペ。
ペペ・カマラの法則:1、マネージャーのいうことを聞くこと。
2、試合の後にモルヒネを使わないこと。痛み止めの薬を使用。モルヒネは使い続けると依存症になる。
3、女は無しだ。性に執着するから。
この3つの規則を守ればコルドバで闘牛が出来る。いやマドリード、セビリア、バルセロナと、これから未来が開けるのだ。だが、彼の母親や親族たちが彼の金目当てに寄りついてくる。「寄生虫どもめが、たかりやがって」と苦々しい口調でいうペペ。
それから恋人ルペとの運命の出会いが、ホテルの回転扉で一目惚れ。ペペがあの女は娼婦だ、お前には不釣り合いだと言うのだが。
バーで彼女を口説くのだが、黒いドレスに豹柄の毛皮のペネロペが素敵です。じっと見つめて「美しい」と言う。それだけ、「偉大な闘牛士が退屈な男とはね」と言われても平気な男。前歯を金で縁取っている女、「闘牛は嫌い。無情な見世物だから、見たことないわ」、すると明日見に来ないかと誘う。「衣装を見に行くわ」確かにマタドールの衣装は金銀で刺繍して豪華である。
その衣装を見に来た彼女が「あなたは魅力的な醜い男ね」なんて嫌味を言う。本当は眩しいくらい素敵な彼を見て、彼女も惚れてしまったに違いない。
ラスベンタス闘牛場にて更なる栄誉を目指し、その唯一無二の才能は、真の闘牛士であることを示して、彼が左側でムレータを翻す。牛の角が彼の腿をかすめ右1回、2回とムレータで裁く、そしてまた2回と翻しゆっくりとムレータを背中へもっていく。その華麗な姿が浮かび上がり、昔の本人のモノクロ映像が映し出される。
鮮やかにムレータが翻る様は、まるで天使が舞っているような、観衆が総立ちになり、スペイン最高の闘牛士と称えられます。

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ロング・エンゲージメント★★★

2016年05月08日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
戦争で行方不明になった恋人を捜すヒロインを描いたファンタジックなミステリー。監督は「アメリ」のジャン=ピエール・ジュネ。脚本も「アメリ」のギョーム・ローラン。原作はセバスチャン・ジャプリゾの小説『長い日曜日』。
2005年セザール賞5部門など多数受賞。出演は「アメリ」「巴里の恋愛協奏曲」のオドレイ・トトゥ、「かげろう」のギャスパー・ウリエル、「アメリ」のドミニク・ピノン。
「赤ずきんの森」のドニ・ラヴァン、「アメリ」のジャン=ピエール・ベッケル、「アメリ」「レッド・サイレン」のドミニク・ベテンフェルド、「ブッシュ・ド・ノエル」のジャン=ピエール・ダルッサン、「ビッグ・フィッシュ」のマリオン・コティヤール、「スパイ・バウンド」のアンドレ・デュソリエ、「ルビー&カンタン」のティッキー・オルガドほか。2005年セザール賞5部門など多数受賞。
物語:第1次大戦下のフランス。戦場に旅立った婚約者マネク(ギャスパー・ウリエル)の身を案じていたマチルド(オドレイ・トトゥ)のもとに、悲報がもたらされる。軍法会議で死刑を宣告されたマネクが、ドイツ軍との前線に置き去りにされたというのだ。
マチルドは村からパリに出て、探偵ジェルマン・ピエール(ティッキー・オルガド)を雇い、マネクの捜索を始める。彼に何かあれば自分には分かるはずという直感を信じるマチルドだったが、・・・。
ある日、ピエール=マリー・ルーヴィエール弁護士(アンドレ・デュソリエ)からマネクの死を示唆され希望を失う。だがセレスタン・プー(アルベール・デュポンデル)の証言により、マネクが生きている可能性が示された。
そしてマネクと一緒に死刑宣告された兵士のうちの一人、ブノワ・ノートルダム(クロヴィス・コルニヤック)を見つけ出し、ついに決定的な証言を得る。マネクは戦場で瀕死になったものの、まだ生きていることが判明したのだ。彼は記憶を失くしていたが、無事マチルドとの穏やかな再会を果たすのだった。(作品資料より)

<感想>戦死したという恋人の生存をかたくなに信じ、直感だけを頼りに命の糸を手繰り寄せるマチルド。彼女は一途、ひたむきで、不思議ちゃんなの、あるいは頑固?、偏屈?、トンチンカン。こういうキャラクターは、「アメリ」以来すっかりオドレイ・トトゥの専売特許となったが、あのテイストが、今度は、第一次世界大戦下のフランスを舞台とするミステリーに投入されている。
おわかりであろう、つまり、この映画にジャンルとしてのいわゆる「ミステリー」を期待してはいけません。これは、ぶっ飛んだ女の子が神がかり的な力で恋人を探すという、理屈を超えた物語なのです。

そもそも彼女自身の思考回路が謎だらけなため、彼女の組み立てる倫理に基づいて推理するというのには無理があるというもの。謎解きを楽しむどころではありません。というわけで、思い切ってジュネ監督の映像世界に没頭してみるといいでしょう。
ジャン・ピエール・ジュネは器に凝る監督である。映像、美術、衣装・・・目に映るものすべてに意匠を凝らし、その物語の舞台を作り上げてしまう。
だから彼の映画は、たとえ現実の世界で展開しようとファンタジー色が強くなってしまい、映画を支えるキャラクターさえも架空の国の住人のように見えてくる。
この作品も例外ではないのだが、それゆえにヒロインのキャラクターが大きな問題を抱えることになった。

完璧に偏屈な、悪趣味と背中合わせの映像美で多くの驚きを提供してくれたジュネだが、今回は何しろ戦争が題材であるからして。ジュネが撮ると爆撃は、爆発は、銃撃戦はどうなる?・・・興味と期待は裏切られなかった。
壮絶な戦場と、戦火のなか人間性が破壊されていくさまが、落とした色彩で描かれている。
悲惨さを拡大して泣かせるわけではない。時に不遜なユーモアを用いて殺し合いをとらえる。
恋人の生還を信じて待ち続ける足の悪いヒロインは、愛する彼を捜すためにあらゆる手を尽くします。自分の面倒を見てくれる親戚夫婦に感謝を表わすこともなく、親の遺した財産にものをいわせて人を使いまくり、ワガママを言いまくる。

彼女が自ら行動をとるのは少しだけ。そういう印象しか残らない。愛と言う名のもとに傲慢さを発揮し、助けてくれる人たちの上に君臨しているかのごとくだ。
いや、ジュネは、愛に目がくらみ、優しささえ忘れた者を描こうとしたのだという人もいるだろう。だが、いつものファンタスティックな甘さが愛の深さ、狂おしさを半減させて、彼女の言動に宿るはずの執念が伝わってこない。
オドレイのポアンとしたルックスもマイナスとなり、その視点は成り立ち難いのだ。
恋人を知る兵士たちの証言&回想と現在を並べた構成は、登場人物の多さと覚えづらい名前ゆえに混乱を招きます。
凄みには欠けるかもしれないが、戦争映画にはこんなアプローチの方法もあったのだ。しっかりとジュネらしく、戦禍が描きだされている点に賛辞を贈りたいですね。

2016年DVD鑑賞作品・・・35映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング

Mr.タスク ★★

2016年04月20日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
「クラークス」「レッド・ステイト」のケヴィン・スミス監督が、人間をセイウチに改造することを夢見る謎の老人に捕まった男の恐怖を描く異色のホラー・コメディ。主演は「ダイ・ハード4.0」「スペル」のジャスティン・ロングと「キル・ビル」「ジャンゴ 繋がれざる者」のマイケル・パークス。共演にハーレイ・ジョエル・オスメント、ジェネシス・ロドリゲス。また、大物俳優が役名そのままの名義でサプライズ出演し、実の娘との初共演も果たしたことも話題に。

あらすじ:相棒のテディと共にポッドキャストを運営するウォレスは、ネタ取材のためにカナダを訪れるが空振りに終わる。落胆するウォレスだったが、偶然にも面白そうなネタが見つかり、元船乗りだという老人のもとへ取材に出向く。そしてハワード・ハウと名乗る老人に手厚くもてなされ、セイウチに助けられたという彼の冒険譚を聞き始める。そのさなか激しい眠気に襲われ、意識を失うウォレス。次に目覚めると彼は車椅子に縛りつけられ、片足を失っていた。やがてウォレスの異変を察した恋人のアリーとテディは、警察に紹介された奇妙な探偵ギー・ラポワンテと共にウォレスの行方を追うが…。 

<感想>いや~デブったジョエル・オスメント君とノンクレジットの“大スター”というジョニー・デップ見たさにレンタルしてきた。正直言って面白いかというと、笑えない残酷サイコ・ホラー映画であります。
ブラックコメディとして観ていたら洒落にならないくらいエグいし、どういう気持ちで観るべきか分からなくなってくるのだ。しかし、宣伝に名前が出ていない大物俳優が出ていることを知り、最後まで観ないと損だと思った。

で、その彼はジョニー・デップであり、いきなり重要な探偵ギー・ラポワンテの役で登場し、変なフランス語なまりの演技を披露し始めて、無事ブラックコメディに戻ってくる感じ。

別に意外でも何でもないことを、もったいつけて中々見せなかったりする演出が謎ですからね。それに、バネッサ譲りの小悪魔っぽさがたまらん16歳のジョニーの娘も出ているってよ。
主人公がジャスティン・ロングなんですけど、変態爺に、切って寄せる、セイウチ化整形手術と、その後の調教飼育はかなりグロイです。

チラッと見せる程度ですが、それをやらかすジジイの狂いっぷりもなかなかですし、セイウチに成りきり極めた男を、快活に演じているジャスティン・ロングも最高にいい。

ラックコメディでいきたいのか、どっちつかずの印象だ。両方いきたいのだろうが、何だか咬み合わさってないのが惜しい。つまり「ムカデ人間」のような。そうそう、体格が変わっても面影が残っているオスメント君がいい感じでした。

この映画も、この世におぞましい変身譚もまさしく「悪趣味映画」の一つと言えるのではないか。ケヴィン・スミス監督の特異な感覚は非凡だと思う。
ラストで明かされる変態ジジイのことは、何とか理解できても、セイウチに変身させられた主人公の醜悪で哀しげな顔は忘れらそうもない。どうみても、脳が人間だし、体も心臓も人間なんだから、元の人間に戻してあげてやることは出来ないものかと、考えてしまった。

2016年DVD鑑賞作品・・・30映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
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レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語★★★

2016年04月01日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
両親を火事で亡くした裕福な家のヴァイオレット(エミリー・ブラウニング)ら三姉妹弟が、遠縁のオラフ伯爵(ジム・キャリー)に引き取られることに。
しかし伯爵の狙いは両親の遺産にあることを知ったヴァイオレットたちはそこから逃走。それから、伯爵はその後も3人の後を追いかけ続け……。

<感想>謎の作家レモニー・スニケットの『世にも不幸な出来事』を『ムーンライト・マイル』のブラッド・シルヴァーリング監督のメガホンで映画化したファミリー映画。実質は三姉弟妹の冒険ファンタジーなのだが、悪役ジム・キャリーのアクの強さが際立ち、演出のバランスが崩れてしまっているのが難点です。
とはいえ、三姉弟妹の愛らしさがきちんと表現されているのは長所で、その冒険の旅はとても世にも不幸せとは思えないほどです。

メリル・ストリープなど大物スターの出演も素晴らしい。オープニングとエンドタイトルのアニメも必見です!。音楽がすごく良くて期待させながら始まります。最初と終わりにある影絵のような映像はつい見入ってしまう効果がありますよ。
お金持ちの子供であれば、さぞ幸福な生活が約束されていることと思いますが、両親が不審な火事でなくなった時、不幸せな物語の始まりとなります。
バイオレット(長女)は、発明家であり、工夫してその場で必要なものを作り出すことができる天才です。

クラウス(弟)は、読んだ本を1度で覚えることができる天才です。そして一番下の幼女は、噛み付くことがとりえです(これが又可愛いのよ)。
最初に3人の後見人となったオラフ伯爵は、3人の命を狙い、後見人の地位を失います。が、しかし3人の子供の後見人となった人を次々に殺すことで、再び、オラフ伯爵は3人の後見人に認定されてしまいます。

3人がそれどれの特技を活かして困難を克服するのかが、この映画の面白さであり、主人公が子供なのでファミリーで楽しめる作品になっています。
遅れて届いた両親からの手紙は、世の中には悪いことがあるが、それ以上にいいことがあり姉妹・弟の3人が一緒にいれば、そこには安らぎと幸せがあると言います。
不幸せの中に幸福を見い出すような知恵を、自分の子供にも伝えたいと思わせる映画ですね。
あとティム・バートンの作品かしらと見紛うような雰囲気は、意識したというよりも真似したという感じで、ところどころで何処かで見たことあるという映像や、ストーリーにはあまり感心しませんね。
キャストも豪華です、メリル・ストリープなんてよくもま~ぁ、あんな役を引き受けたもんです(笑)。ジュード・ロウはどこにも出てないんじゃないと、思ったらナレーションだったのですね。

子役の演技も中々良かったです。可愛いとかじゃなくて、でもやっぱり暗いんですよね。
まるでT・バートンが「ビートルジュース」でW・ライダーを主演にしたっていうのと同じ映像です。それでも映像美を楽しむだけでも、見て損はない映画だと思います。
あとエンドクレジットも中々見応えがあり、楽しいのでちゃんと最後まで見た方が良いとおもいますよ。
影絵タッチのアニメーションがクレジットの合間を流れます。逃げ回る子供たちと、それをどこまでも追い回すJ・キャリー!!。お子様とどうぞ。
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マイ・フレンド・フォーエバー ★★★

2016年03月25日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
HIV感染者の少年と、彼を助けるべく治療法探しに奔走する少年の友情を描いたヒューマン・ドラマ。『チルドレン・オブ・ザ・コーン』(V)「シングルス」などで俳優として活躍するかたわら、テレビドラマの演出を手掛けてきたピーター・ホートンの初監督作。脚本はロバート・クーン、製作はマーク・バーグとエリック・アイスナー。撮影はアンドリュー・ディンテンファス、美術はアーミン・ガンツ。音楽は「トッツィー」「ザ・ファーム法律事務所」のデーヴ・グルーシンが担当。主演は「依頼人」のブラッド・レンフロと「ジュラシック・パーク」「激流」のジョセフ・マゼロ。「最高の恋人」「蜘蛛女」のアナベラ・シオラと「サイコ3 怨霊の囁き」のダイアナ・スカーウィッドが少年たちの母親にふんするほか、やはりエイズを題材にした「ロングタイム・コンパニオン」のブルース・デイヴィソンが医師役で助演している。
あらすじ:12歳の夏休み、エリック(ブラッド・レンフロ)は隣に越してきた11歳のデクスター(ジョセフ・マゼロ)と親友になる。デクスターは幼児のころの輸血が元で、エイズに感染していた。エリックの母親ゲイル(ダイアナ・スカーウィッド)は生活に追われ、息子のことを全く顧みない。デクスターと母親のリンダ(アナベラ・シオラ)に夕食に招かれ、楽しい一時を過ごしたエリックは、親友のためにエイズの治療法を探そうと思いつく。
チョコレートを食べ続ける食餌療法に続いて、「ルイジアナの医師が植物からエイズの特効薬を発見した」という新聞記事から、植物の葉を煎じて飲む方法を試みる。ところがある晩、毒草を飲んだデクスターが病院に担ぎ込まれる事故が発生。幸い命は取り留めたが、エリックは母親から彼との交際を禁じられ、サマーキャンプ行きを命じられる。
エリックはデクスターを説得し、特効薬を分けてもらうためルイジアナの医師の元へ旅立つ。川を下り、2人の冒険旅行が始まった。川岸でテントを張って寝た晩、死の恐怖に怯える胸中を打ち明けたデクスターを、エリックは必死で勇気づける。彼の具合が悪くなっているのに気づき、途中で便乗した船から金を盗み、陸路に変更。たちまち船長たちに見つかって追いつめられた時、デクスターは自らを傷つけ「僕の血は毒だ」と迫って彼らを追い払った。
エリックは親友をバスに乗せて故郷ミネソタに戻り、デクスターはただちに病院に収容された。彼らは病院で看護婦や医師を相手にデクスターが死んだふりをする遊びを繰り返すが、ある日、いつものイタズラの最中に彼は二度と目を覚まさなかった。葬式の日、エリックは棺の中のデクスターの腕に自分のスニーカーを抱かせ、代わりにもらった彼の靴を川に流した。(作品資料より)

<感想>懐かしい映画と出会った。人気と才能に恵まれながら、相次ぐ不祥事でハリウッドの問題児となり、25歳の若さで亡くなったブラッド・レンフローと、天才子役とジョセフ・マッゼロの名演が泣かせる難病もので、ひと夏の友情ドラマである。
母親と暮らす12歳のレンフローが、隣に越してきたエイズ患者の11歳のマッゼロと親しくなり、シングルマザーのアナベラ・シオラにも歓迎される。2人は不治の病というエイズの治療法を探そうと子供の浅知恵でキャンディとか、雑草など試すが案の定、病院に担ぎ込まれる騒動になる。
ダブロイド紙に載った特効薬を発見した医者に会うために、こっそりと川下りの旅に出かける2人。

ミシシッピ川を筏で下る冒険は、まるで「ハックルベリー・フィン」のように楽しく、見上げる夜空は果てしなく、盗み見たエロ本の女はママとは大違いで、女の子のタトゥーのスペルミスを指摘したら嫌われてしまう。
それに、追って来た大人にナイフで手を切り「僕の血は毒だ」と威嚇するシーンは、あまりにも哀しく、病院で看護婦相手に死んだふりをする悪ふざけは、アホで無知なガキらしく、「僕がすぐ傍にいるよ」と抱かせるスニーカーには、涙が止まらなく頬を伝う。
役者出身の監督ピーター・ホートンは、過剰な台詞や音楽を排除して、抑えが効いた演出で、初監督作とは思えないほどセンスがとくて、気丈な母親が階段で声を押し殺して泣くのを、主人公が目撃してしまうシーンなど、印象的なシーンが今でも目に焼き付いている。
テレビ・シリーズ「ザ・パシフィック」に主演していて、今も健在なジョセフ・マッゼロと、2008年に自宅で死亡したブラッド・レンフロー。生きていれば、ハリウッド映画で顔を見られたものをと思うと残念でならない。

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モンスターズ 地球外生命体★★.5

2016年03月14日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
カンヌ国際映画祭で上映された途端世界中で話題となり、タランティーノ、ピーター・ジャクソン、リドリー・スコットらが絶賛したという本作は、地球外生命体の増殖による被害が甚大なメキシコを舞台に、“モンスター”と人間の死闘を描くパニック・ムービー。
監督は主にTVドキュメンタリーのVFXスタッフとして活躍していた新星ギャレス・エドワーズ。本作のほとんどの視覚効果は、自宅の地下室をスタジオ代わりにして完成させたのだという。総製作費は約130万円という超低予算で迫力の怪獣映画を作り上げたことは驚きだ。エドワーズ監督は新しいハリウッド版『ゴジラ』の監督に大抜擢され、一躍時の人として注目されている。
あらすじ:NASAは太陽系に地球外生命体の存在を確認し、探査機でサンプルを採取する。しかし、大気圏突入時にメキシコ上空で大破してしまう。その直後から突如出現し始めた地球外生命体が増殖したため、メキシコの半分を危険地帯として隔離する。
その6年後、カメラマンのコールダー(スクート・マクネイリー)は、モンスターたちの襲撃で大きな被害を受けているメキシコでスクープを狙っていた。そこで、怪我をした社長令嬢のサマンサ(ホイットニー・エイブル)を、アメリカの国境まで送り届けるように上司から命令される。

2日後にはアメリカ軍が国境を閉鎖してしまうというなか、コールダーとサマンサは、モンスターたちから襲撃を避けながら海岸に向かう。しかし、コールダーのミスでパスポートとチケットを盗まれ、2人は港に取り残されてしまう。2人は最後の手段で、危険区域を通る陸路を進むことにする。繁殖期を迎えたモンスターの襲撃とアメリカ軍の爆撃に怯えながら、国境を目指す2人が見たものとは? そして、2人は無事に危険区域を抜けることができるのか?(作品資料より)

<感想>確か劇場でも上映されたらしい。ですがネットで検索したが、みなつまらないという評価でレンタルにて鑑賞。主役の二人の存在も知らないし、エキストラも現地調達という。監督・脚本・撮影・美術・特殊効果等を自ら兼任し、超破格の製作費で作ったのが長編映画監督デビュー作となる本作。
確かに低予算だけあってエイリアンがセコイ!、これじゃまるで「第9地区」だ。でもそれよりもダサイなぁ~。メキシコ半分を危険地帯にしても、住民はそこから逃げ出せなく、国境を抜けるのは容易でない。それは北朝鮮人が脱国するかのように裏金で国境へと向かう。

カメラマンの男が怪我をしている社長令嬢を助けて、アメリカへと連れて帰るという話。
ロードムービーのようで、時折り蛸のエイリアンが出没!本当に安上がりな、どうみえても危険極まりないという恐ろしく凶暴というわけでもなく、人間がおとなしく何もしなければ襲って来ない。
ところがカメラマンの不手際から船便のチケットを盗まれてしまい、やむなく2人で危険地帯のルートを進むことになるわけ。どうして彼女はメキシコまで来たのか?、なんてのは考えないでと(苦笑)

お金がないので彼女の婚約指輪で船賃を、川を渡る船も高い金取るにはイマイチだし、途中でエイリアンの卵が木に植えつけられている風景とか、それでも、車でいってエイリアンに襲われるシーンは見せないし、襲われた後の死骸とか見せて恐怖を煽るようなそんな感じ。思わせぶりもここまでやられると恐怖というより笑うしかない。

メキシコとアメリカの国境って、高いコンクリート塀が万里の長城みたいにそびえている。そこへいくと簡単に通れるではないか。国境近辺までエイリアンの襲撃があったらしく、ここで襲われるじゃないかと心配したが、メキシコ側から来たエイリアンとアメリカ側のエイリアンの求愛交尾とかみせられ、なんだかなぁ~。
だからって言うわけではないのだが、危険な旅を続けるうちに反発し合っていた2人が、お決まりの好意を抱くようになるのは在り来たりだと思ったのだが。朝になってアメリカ軍の救援隊がきて助けられるが、お嬢様が「家へ帰りたくない」と、貧富の格差恋愛なんて深く考える作品でもないか。

2016年DVD鑑賞作品・・・18映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
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ミリオンダラー・アーム★★★

2016年02月16日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
野球未開の地・インドから初のメジャーリーガーを発掘したエージェントの奇想天外な実話を基にしたスポーツドラマ。キャリアのどん底にあったスポーツエージェントがインドのクリケット選手をスカウトすることを思い付き、さまざまなトラブルに遭いながらも、前代未聞の挑戦に挑む様子を描く。メガホンを取るのは『ラースと、その彼女』などのクレイグ・ギレスピー。『スラムドッグ$ミリオネア』などのA・R・ラフマーンが音楽を担当する。主演は、テレビシリーズ「MAD MEN マッドメン」などのジョン・ハム。二転三転する展開と、爽快なサクセスストーリーに驚きと感動が押し寄せる。
あらすじ:スポーツエージェントのJB・バーンスタイン(ジョン・ハム)はメジャーリーグの時代の流れについていけず、選手との契約も終了。そこでバーンスタインはインドのクリケット選手から逸材を発掘しようと、いちかばちかの賭けに出る。そして、地元のテレビ局と「ミリオンダラー・アーム」という番組を企画し、コンペティションに集まった数千人の中から2人の青年をアメリカに招くが……。

<感想>これって2008年の実話がモデルだそうです。ということは、メジャーリーグにインド人野球選手が入団したのはそれ以降のこと。最近なんですね。そういえば近年ではしばしばインドが話題に上るが、その大半は経済と映画関係で、スポーツの話なんて聞いたこともない。
このドラマのモデルで、大切な金の成る木との契約を横取りされ、財政不安を抱えたスポーツエージェントのJB・バーンスタインがインドへ行き、メジャーリーグで使える豪速球選手を発掘しようと思いつくわけ。
演じるジョン・ハムはテレビシリーズ「MAD MEN マッドメン」の主役でゴールデングローブ賞などを受賞した注目の人気俳優で、今回が映画初主演。それよりも気になるのが、まるでバートラン・カスターを彷彿とさせるタイプで、がっしりと逞しく、派手な美女をとっかえひっかえのチャラ男なのだ。お金があって傲慢なアメリカンである。そんな容姿の俳優の演じる男が、インドとの出会いでどう変化していくのかがミソ。脚本には人間味あふれる「扉とたたく人」(07)を撮った俳優出身で脚本家でもあるトム・マッカーシーをを得たクレイグ・ギレスピー監督。ライアン・ゴズリングが人形と恋におちる「ラースと、その彼女」で注目された監督であり、豊かな人情味と爽やかさが味わえるドラマを生み出した。

ムンバイの市街をセットではなく実写で生かした出だしから始まって、ロサンジェルスとインドの都市を交互に描写する内容に引き込まれてゆく。ユーモアたっぷりで、ディズニーはインドを軸とする異文化接触テーマを上手く映画に取りこみつつあるようですね。
それに、いきなり歌って踊るインド映画ではない、ハリウッド・テイストのインド映画であるのも見逃せません。
JB・バーンスタインは、クリケット王国のインドで野球なんて、と笑わば笑えよ、ボールを投げて打つのは同じゃないかと、考えたのですね。インドの人口は12億。彼らが野球に目覚めてグッズが売れたらどうなる?・・・。
そこでメジャー球団のアジア系オーナーを説得して、彼を後ろ盾にしムンバイに飛び、テレビで懸賞金10万ドルの“ミリオンダラー・アーム”というコンテスト形式のリアリティ・ショー番組を作って豪速球を投げる選手を発掘しようと、いうのであります。
英語が話せて野球が好きというお調子者のアミトをアシスタントに、いつも居眠りばかりだが選手の実力を見抜く力は抜群の、元スカウトマンである、レイ(アラン・アーキン)を協力者として、灼熱の土埃が舞うインドの各地を巡ります。

一生働いても得られない金の賞金だけに、応募者の数は限りなく多く、しかし使える者はほとんどいないという無残な結果に。現実は厳しい、それでも各地の予選を勝ち抜いた20人がムンバイの決勝大会で競いあい、独特の片足投法を見せたサウスポーのリンク・シン(スラージ・シャルマ)が優勝した。

130キロ台の快速球を投げて2位になったディネシュ・パテルと共に、賞金とメジャー球団の入団テストへの挑戦権を獲得して、ロサンゼルスへと向かったのだ。
後半では、慣れない外国へ来たインドの若者2人のカルチャーショックであり、彼らを自宅へ住まわせて知ることになるアメリカ男の異文化との出会いから生まれる驚きでしょう。
大家族の中で様々な習慣に縛られる、というよりも護られ依存して暮らしてきたインド人の、無垢な若者2人には、ビジネス優先のアメリカ人とは違う穏やかな時の流れがあり、人間関係があるのだ。
だから、そのことに気づかないJBには、まったく野球を知らない2人を半年で入団テストを受けられるまでにしなければならない焦りがあり、それが若者2人を苦しめていることに気づかないのだ。

そのことに気づいたのは、JBの裏庭の離れを借りている医学生のブレンダ(レイク・ベル)なのだ。優しい彼女は、2人の痛みを見ぬいて何くれとなく気配りをする。それに触れることで、女としての彼女のことなど眼中になかったJBの気持ちも変わっていくという。
そして、こんな仕組みになっているのかという入団テスト風景は興味をそそります。多くのメディアを集め、スカウトの数は24人。JBの知名度、レイの存在、しかし、何も知らないインド人の2人は困惑と不安で萎縮して本領を発揮できないのだ。
実話ベースだけに結末はわかっているとはいえ、出てくる人間はクセが弱くて、押し寄せる問題も小さ目で、なんともしがたいのだ。いっそのこと、インドに野球リーグを作るフィクションに変更した方がミリオン感は出たのじゃないかと思った。いくらメジャーリーグでも先が読めてしまう試合は退屈なように、メジャーの映画でも先の読めてしまう作品は退屈なものだ。
ですが、エンドロールが流れ始めると、二人の本物のインド人大リーガーが、画面に出てくるのを見て、★を一つ増やしました。

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やさしい嘘 ★★★

2016年01月30日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
小国グルジアを舞台に、愛する家族のためについた一つの嘘をめぐって、母娘三代が抱える葛藤と心の絆を優しく描いたドラマ。
主演は85歳で映画デビューを果たし90歳目前に出演した本作でも高い評価を受けた「めざめ」のエステル・ゴランタン。監督はこれが長編デビューのジュリー・ベルトゥチェリ。

<感想>あなたは愛する家族のために嘘をついたことがありますか~遠く離れたパリで暮らす、愛する息子オタールの死。エカおばあちゃんを悲しませないために、娘と孫はオタールのふりをして手紙を書き続けることを思いつく・・・。カンヌ映画祭批評家週間など、各国で絶賛され数々の映画賞を受賞した傑作!
ソ連の崩壊以来、いまだ困窮しているグルジアの首都。日本の約5分の1の面積しかない小さな国。ソビエト時代はワインやお茶などを産業とする農業国だったが、ソ連崩壊後は、行政が混乱し、断水や停電もしばしば起きることも映画の中で描かれている。貧しい国だが、物がないからこそ家族が肩を寄せ合って暮らす、人々の優しさと温かさが、この作品の一番の魅力でしょう。

カお婆ちゃんの一番の感心事は、パリに出稼ぎに行っている息子オタールのこと。一緒に暮らす娘マリーナとは、常に喧嘩が絶えない。それを仲裁するのが、オタールの手紙を読んで聞かせる孫娘のアダの役割なのだ。
そんなある日のこと、工事現場でオタールが事故死したと知らせが届く。マリーナとアダは、エカ婆ちゃんを哀しませないためにも、偽りの手紙を読み続けることになるのだが。この映画は、以前見た「グッバイ・レーニン!」に似ているような内容。
母と娘3代の愛情や葛藤の物語も、大切な人を哀しませないために、相手を思うあまり嘘をつき続ける話し自体にも、なんだかそこに目新しさが感じられない。しかし、実の母娘だからこそ衝突する姿、それでも互いへの愛情は強く、深いところで繋がれた絆に、本能が震える感覚を覚える。

きばつさをてらわない静かな演出も、3人のキャラを次第に浮き立たせて効果的に使われていると思う。エカ婆ちゃんを演じた女の人は、なんと85歳で女優デビューしたというから、驚いた。どおりで演技というよりも、そのままの自分を表現しているような、そんな感じがした。たとえば、マリーナに髪の毛をシャンプーしてもらうシーンでも、じゃけんにわざと大声で嫌がったりする。娘に甘えているのだろう、老人とはこういうもんだから。それにこの婆ちゃんは、タバコを楽しみ、フランス語に堪能でルソーを読み、行動力もあるのだから驚く。とにかく、ラストの、祖母の感情の変化や粋な切返し、それを受け止める二人の哀愁がたまらなくよく、ラストが秀逸です。
それと、同じような内容で認知症の妻を愛してやまない夫の物語でやさしい嘘と贈りものも大変良かったです。
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善き人に悪魔は訪れる★★.5

2016年01月16日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
逃亡中の凶悪犯を自宅に招き入れてしまった主婦が体験する恐怖を描いたサスペンススリラー。アトランタ郊外で、夫や2人の幼い子どもと暮らすテリー。ある嵐の夜、夫が留守中の自宅に、近所で自動車事故を起こしたという男コリンが電話を貸してほしいと訪ねてくる。親切心からコリンを迎え入れるテリーだったが、彼の正体は移送中に脱走を図った殺人犯だった。狂気の殺人鬼役に「パシフィック・リム」「マンデラ 自由への長い道」のイギリス人俳優イドリス・エルバ。子どもたちを守るため決死の戦いに挑む母親役に「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」のタラジ・P・ヘンソン。エルバが主演をつとめるテレビシリーズ「刑事ジョン・ルーサー」のサム・ミラー監督がメガホンをとった。

<感想>夜に夫も父親の誕生日だからと出かけていないし、子供たちといるところへ突然、雨の中怪我をした男がドアを叩くんです。私だったら、ドアは開けないですよ、絶対にね。それが、この妻はドアを開けてしまい、見知らぬ男を家の中へ招き入れてしまうんですから。怖いですよね、親切心が仇となって彼女を襲ってくるんですから。
何故、ドアを開けたかというと、その夜は女友達メグがお泊りに来てくれる約束をしていたんです。だから、その後に、その彼女が来て、ガレージでタバコを吸うと言って外へ出ると、その男がついて来て、「俺にもタバコを」と吸いながら、彼女の頭をスコップで殴り殺してしまうんです。可哀相に女友達の出番はそこで終りですからね。

その男は、6人を殺したために殺人罪で刑務所に入れら5年の服役の後、仮釈放申請を出したが、テネシー州に却下された。ところが、コリンは役所から刑務所に帰る途中に護衛と運転手を銃で撃って脱走したのです。
アトランタにある元婚約者のアレクシスに会うために、ところが彼女は浮気をしていて怒った彼は彼女を殺して、その浮気相手の家を訪ねて車を走らせて事故を起こしたわけなんですね。その浮気相手が実は、テリーの夫だったのですから。未知に迷って来たわけじゃない、初めっから、殺しにきたのだ。
もう、観ていてハラハラしますよ、子供たちといっても幼い女の子と赤ん坊の二人を抱えて、ですが、家のシャワーを浴びながら、テリーに筋肉美の裸を見せびらかしたりして、誘惑しているような態度も取ります。そのコリンと一緒に車に乗り、殺した婚約者の家へと車を走らせます。途中で、警官に捕まるも、その警官をも殺すコリン。本当に殺人者ですよね。

元婚約者のアレクシスの家へ着き、中へ入ると女は死んでおり、元検事のテリーは頭がいいから、何とかそこから逃げようと2階の窓からシーツをたらして、いかにも外へ逃げたと思わせて、犯人のコリンが外へ出た隙に、トイレに隠れていた彼女たちは子供を連れて逃げるのですが、素早く感づいて戻って来たコリンに捕まってしまう。
恐ろしいったらない、これでは自分も子供たちも殺されてしまう。そこへ、殺されていた元婚約者のケータイ電話が鳴り、出てみると自分の夫だったのですよ。呆れてしまうよね、夫は浮気していて、相手が自分の目の前で死んでいる女だったなんて。テリーもここでやっと真実が解り、一応警察へ連絡してと、夫に頼み、自分は極悪人のコリンと戦うのです。
映画ですからね、母は強しといっても、あんなにデカイ男を相手にその辺のものを投げつけたり、自分も投げ飛ばされたりして、犯人の持ていた拳銃を拾ったテリーは、すかさず撃ちまくります。
そこへ警察が駆け付けて来て、夫も駆け付けて来てくれ大丈夫かなんて、白々しいこといって、そりゃ私だって、夫を殴ってやりますよ。即離婚に決まってますからね。その後は、家を移り、新しく検事としてやり直すテリーの晴れ晴れしい顔が素敵です。

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