パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ピーターラビット★★★

2018年05月31日 | アクション映画ーハ行

ビアトリクス・ポターによるイギリスの名作絵本「ピーターラビット」をハリウッドで初めて実写映画化。ビア役は「ANNIE アニー」「X-MEN:アポカリプス」のローズ・バーン、マグレガー役は「スター・ウォーズ」シリーズのドーナル・グリーソン。CGで描かれるピーターの声を「ワン チャンス」「イントゥ・ザ・ウッズ」のジェームズ・コーデンが担当し、デイジー・リドリー、マーゴット・ロビーら人気俳優が声の出演で参加。「ANNIE アニー」「ステイ・フレンズ」のウィル・グラッグ監督がメガホンをとった。

あらすじ:たくさんの仲間に囲まれ、画家のビアという優しい親友もいるウサギのピーター。ある日、ビアのお隣さんとして大都会のロンドンから潔癖症のマグレガーが引っ越してくる。マグレガーの登場により、ピーターの幸せな生活は一変。動物たちを追い払いたいマグレガーとピーターの争いは日に日にエスカレートしていき、ビアをめぐる恋心も絡んで事態は大騒動に発展していく。

<感想>世界一有名なウサギであるピーターラビットが、初の実写映画になった。今の映像技術が可能にした“リアル”なウサギのフサフサ感や、モフモフ感は違和感なく実写部分と融合しているのだ。まるで実写アニメーションとでも呼びたい精密さだった。

縦横無尽に走り回り、ウサギならではのスピード感はもちろんの事、キレッキレのダンス&歌まで披露するんですからね。表情豊かなピーターたちに恋をすること必至ですよ。

トレードマークの青いジャケットを着て、毎日仲間と大自然の中を走り回る野生のウサギ、ピーター。彼が亡き母の面影を重ねるように慕っているのは、心優しい人間の美女、ビアだった。ローズ・バーンが演じてとても良かった。

だが、大都会ロンドンからビアの隣へと引っ越して来たのは、動物嫌いのマグレガー、ドーナル・グリーソンが演じているが最初は意地悪な男と思っていた。

 

しかし、ビアと恋に落ちたことで、動物嫌いを克服するようになる。でも、ピーターVSマグレガーの壮絶なるアクションバトルは、観ていてここまでやるのかと、まるで動物虐待をしているような感じであまり心地よいものではなかった。

バトルアクションとラブロマンスをミュージカル仕立てにしたとあってか、アメリカ映画のお家芸へのアダプテーションには、さらに驚きましたね。

チャップリンとデイズニーを足して2で割ったような、スラップスティック・コメディのネタが次々と惜しみなく投入されている。

潔癖症の男と、心優しきウサギの理解者であるビアとのロマンスも。派手なドタバタ騒動を繰り広げて、それを丸く収める結末にサプライズはないが、周辺の動物キャラが面白くて最高。

映像ならではの情報量と色彩の豊かさ、声の演出による違和感はぬぐえないが、ピーターのいたずらっ子な気質がやんちゃなお調子者っぽくデフォルメされていて、絶妙にチャライ雰囲気がキャラクターデザインの目つきにも表れていたり、ご機嫌なエンタメになっていて笑えました。ウサギ同士の感情伝達“おでこ合わせ”の意味を始めて知りました。

おまけで、エンドロールの後に後日談があります、急いで帰らないように。

018年劇場鑑賞作品・・・98アクション・アドベンチャーランキング

 

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タクシー運転手 ~約束は海を越えて~★★★・8

2018年05月30日 | アクション映画ータ行

1980年5月に韓国で起きた歴史的な民主化運動での悲劇“光州事件”を背景に、厳しい取材規制の中で現地入りしたドイツ人記者と、彼を乗せることになった平凡なタクシー運転手の知られざる真実の物語を描いた感動ドラマ。主演は「殺人の追憶」「密偵」のソン・ガンホと「戦場のピアニスト」「ワルキューレ」のトーマス・クレッチマン。共演にユ・ヘジン、リュ・ジュンヨル。監督は「義兄弟 SECRET REUNION」「高地戦」のチャン・フン。

あらすじ:1980年、韓国のソウル。妻に先立たれ、幼い娘を抱えて経済的に余裕のない毎日を送る陽気なタクシー運転手のキム・マンソプ。その頃、光州では学生を中心に激しい民主化デモが発生していたが、戒厳令下で厳しい言論規制の中にいるマンソプには詳しい事情など知る由もなかった。そんな中、ドイツ・メディアの東京特派員ピーターが光州での極秘取材を敢行すべく韓国入りする。英語もろくに分からないマンソプだったが、“通行禁止時間までに光州に行ったら大金を支払う”というピーターの言葉に二つ返事で引き受ける。こうして現地の深刻さに気づかぬまま、ピーターを乗せて意気揚々と光州へ向かうマンソプだったが…。

感想>以前に「光州5・18」を観ました。光州事件は1980年5月18日、軍事独裁政権の復活を警戒した市民らが光州市内で10日間にわたり民主化を訴える大規模なデモなどを行い、空挺部隊が市民への発砲や暴行を行った事件。「5.18記念財団」に認定された死者は154人、行方不明者は70人、負傷者は1628人に上る。当時は報道規制が敷かれていたため、事件の真相は長く明らかにならなかったが、実情を世界に伝えるためドイツ人記者の故ユルゲン・ヒンツペーター氏が、タクシー運転手の故キム・サボク氏と光州に乗り込んだ。

私の大好きなソン・ガンホ主演であり、小市民の生活を朗らかに描くことで、彼らの目の前で起きている「光州事件」の残酷さを炙り出していた。冒頭での朝に、家の外に出て「今日はいい天気だ」と言い、「またいつか」と笑顔で別れの挨拶を交わすありふれた光景。そして、チョー・ヨンピルのヒット曲である「おかっぱ顔」で始まります。

それに娘とのエピソードをふまえつつ遺体に靴を履かせる時の主人公の優しさに、正義感に胸が痛くなります。もちろん、娘の土産に赤いリボンの付いた靴を買って、心がソウルへと焦ります。

監督のチャン・フンは、キム・ギドク組の助監督出身とは思えないほど、徹底的なエンターテイナーであります。テーマが北朝鮮であろうが、光州事件だろうと、スリルあり、笑いがありに仕立て上げていたのに感心しました。

光州事件を深刻に語らずに、笑いとハラハラの味付けで見せたこの脚本と演出。そうなると主役のソン・ガンホはまさに敵役であり熱演でした。政治などには無関心のこの運転手が、次第に事件に巻き込まれていき、最後には光州に引き返すかどうか迷ってしまう。

というのも、ドイツ人の東京特派員ピーターが光州での極秘取材をすると言うのを聞き込み、家賃も滞っている彼は、チャンスとばかりに英語も話せないのに気楽に光州まで乗せていく。途中の検問で通行止めをくらい、何やら不穏な空気を感じるのだが、村人に山間の回り道を聴いて無事に光州まで着くのだが。

そこで、事件に巻き込まれて、光州は軍部による庶民の弾圧が度を越した状態で、まるで戦場のようになっていた。ソウルで聞いているニュースの報道とのあまりの落差に驚く運転手。

ピーターらと行動を共にし、私服軍人に命を狙われながらも、現実を目の当たりにしたのだが、やはりソウルに残してきた娘が気になり、光州を後にしようとする。光州のタクシー運転手には「コンフィデンシャル 共助」のユ・ヘジンが、通訳を引き受けた歌手志望の学生にリュ・ジュンヨルが演じている。

ひょんなハプニングから1晩過ごすことになった光州のタクシー運転手のユ・ヘジンの自宅での光景では、温かい雰囲気に囲まれて食事を楽しんでいるピーターや、妻に対して「客をもてなすのに、たったこれだけか!?」と食事の品数の少なさに怒るユ・ヘジン、大学の歌謡祭への出演を目指すジェシクが熱唱する姿をとらえている。

そこからが、ピーターを乗せて、軍部の執拗な追跡も仲間のタクシー運転手らに助けられソウルに着く。この軍部の車とのカーチェイスも本当にあったのかどうかは、定かではないが無事にソウルに到着した時にはホットしましたね。

ラストで、ドイツ人記者のピーターが運転手の名前を聞き書き留めるも、後でお礼の手紙を書くも、運転手の名前と住所は違っていた。

エンゴロールで、ドイツ人記者のピーター本人が出てきて、運転手を探していますというところで終わるなんて、・・・新緑の如き清々しいそれらは、凄惨な事件にまったくそぐわない運転手役のソン・ガンホに、また惚れ直してしまいました。

 

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ゲティ家の身代金★★★・5

2018年05月29日 | アクション映画ーカ行

リドリー・スコット監督が1973年に世界中で大きな関心を集めた実在の誘拐事件の驚きの舞台裏を映画化した実録サスペンス・ドラマ。孫が誘拐されたにもかかわらず、身代金の支払いを拒否した大富豪ジャン・ポール・ゲティのお金への際限なき執着と、そんな男と誘拐犯の間で息子を救うために必死の戦いを繰り広げる母親の執念をスリリングに描き出す。主演はミシェル・ウィリアムズ、共演にマーク・ウォールバーグ。

あらすじ:ある日、世界一の大富豪として知られた石油王ジャン・ポール・ゲティの孫ポールが誘拐される。しかしゲティは犯人が要求する身代金1700万ドルの支払いを拒否する。ポールの母親ゲイルは離婚してゲティ家から離れた一般家庭の女性。到底自分で払えるわけもなく、ゲティだけが頼みの綱だった。そのゲティににべもなく拒絶され、途方に暮れるゲイル。一方、誘拐犯もゲティの予想外の態度に苛立ちを募らせていく。そんな中、元CIAのチェイスが交渉役として事件の解決に乗り出すが…。

<感想>犯罪史上に残る誘拐事件の実話を「オデッセイ」「グラディエーター」の鬼才リドリー・スコット監督が映像化した実録ドラマ。孫を誘拐された世界一の富豪が、約50億円の金を惜しんで身代金の支払いを拒否。息子を取り戻すため、離婚により一族を離れていた息子のポールの母親ゲイルが、血も涙もない義父の石油王ジャン・ポール・ゲティに立ち向かう! 

アカデミー賞常連女優ミシェル・ウィリアムズと当初ゲティ役を配役されていたケビン・スペイシーは、公開1カ月前にまさかの降板。急きょ登板したオスカー俳優クリストファー・プラマーが鬼気迫る怪演を披露し、オスカー候補に選出された。スクリーンに映る悪鬼のごとき“怪物ぶり”に、さすがに「人生はビギナーズ」でアカデミー賞に輝いた名優クリストファー・プラマーの演技に驚いた。巨匠リドリー・スコットが仕掛ける“勝ち目のない戦い”の衝撃の結末を、是非劇場で。

石油王ジャン・ポール・ゲティの総資産は、なんと50億ドル(約1.4兆円)! “世界一裕福な個人”として、ギネス認定もされた伝説の人物だ。生涯で5度も結婚し、石油を売るためにナチス・ドイツの高官と関係を築いてFBIにマークされるなど、“なんでもあり”なエピソードは枚挙にいとまがない。

税金対策もあり、美術品の熱心な収集家として知られる石油王ジャン・ポール・ゲティ。米ロサンゼルスの観光名所であるJ・ポール・ゲティ美術館は、彼の所蔵する美術品で構成される。劇中では、誘拐事件が緊迫するさなか、われ関せずと絵画を購入するシーンが登場。“人命より芸術”の異常な価値観は、我々には計り知れない。

ホテルでゲティに初対面したアビゲイルは、部屋中に干された洗濯物にあ然。クリーニング代もケチル倹約家。何故に、もう何年生きられるというのか、墓場までは、折角築いた財産も持っていけないのに。

ゲティの究極に自分本位な“拝金主義”は、自宅においても徹底されている。携帯電話が無い時代で、来客にはタダでは電話を貸さず、なんと“客用”の公衆電話を設置。執事には両替用の小銭を常備させるなど、そのこだわりは常軌を逸している。電話ボックスのそばには、財力を誇示するように高級絵画が飾られているのだ。

大金持ちにもかかわらず、ルームサービス代すら決して払いたがらないゲティからは、単なる“ケチ”とは一線を画す底知れない恐ろしさが漂ってくる。ゲティ一族には、呪いが付き纏っている。5人の息子のうち、1人はドラッグ中毒になり、残り2人は自殺と脳腫瘍でこの世を去った。身内にも一切容赦しないゲティは、わずか12歳で亡くなった末っ子には治療費はおろか、葬儀にも参列しなかったという。そんな男が、身代金を払うなんてことはないのだ。この莫大な財産を継ぐのは、誘拐された孫のポールだけなのに。何故に彼は、ここまでして富を築き上げることに固執するのだろうか?

離婚をしてゲティ家と距離を置いている母親アビゲイルが、金も権力もないし、あるのは息子への愛だけ。畳みかける逆境にも決してめげないで、無謀な戦いに挑んでいく勇敢な母親アビゲイルが、息子を救うため編み出した“秘策”とは?。思い出したくもない笑える話で、孫に与えたお宝の美術品を、母親アビゲイルが骨董屋に持っていくと、値打ちのない土産品だというのだ。ゲティの非情な決断に打ちのめされながらも、息子を救うために必死の行動に出るのですが、 “欲望の権化”と化した大富豪を、どう説得するのか? これは、1人の女性の壮絶な戦いの記録なのだ。

誘拐犯よりも厄介で、悪らつ。この男は、あなたの“常識”を震かんさせる。アビゲイルの“真の敵”ゲティは、犯人からの身代金1700万ドル(当時の価値で約50億円)の要求をはねつけ、集まった報道陣に向かって「孫の命には高すぎる」と言い放つなど傍若無人の姿勢を貫き、そのせいで交渉は遅々として進まず、事態は恐るべき展開を迎えてしまう。自分の血を受け継いだ孫を救うためなのに、ここまで冷酷非道な人間が実在したなんて。あなた自身の目で、真相を確かめていただきたいですね。

誘拐犯のリーダーであったチンクアンタが、なかなか支払われない身代金にしびれを切らした際に、誘拐したポールを前に「息子のためならお金を借金しても、盗んででも作る」という台詞があります。貧しいイタリア人であるチンクアンタは、マフィアの端くれです。演じていたのは、「彼は秘密の女ともだち」のロマン・デュリスであり、少なくとも彼には強い絆として家族(ファミリー)という価値観があり、そこで見せる人間味は魅力的な登場人物として光っています。警察にアジトを急襲されるとポールを連れて脱出。マフィアの元に逃げ込むわけ。そして、身代金の金額を下げるマフィア。人質のポールの耳を切りきざみ、それをゲティ家に送り届ける始末。

シェイクスピア劇を思わせるスリリングな愛憎劇を、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」、大ヒットミュージカル「グレイテスト・ショーマン」などで、4度のアカデミー賞にノミネートされている実力派ミシェル・ウィリアムズが、圧巻の存在感と魂の演技で魅せる。

二転三転する事態に、衝撃の結末なので、にわかには信じがたいが、これは本当にあった実話であります。実話とエンターテイメントの融合したストーリーに、誰もが満足するはずですよ!

 

018年劇場鑑賞作品・・・96アクション・アドベンチャーランキング

 

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のみとり侍★★・5

2018年05月28日 | アクション映画ーナ行

小松重男の同名短編を「後妻業の女」の鶴橋康夫監督が、主演に阿部寛を迎えて映画化した艶笑人情時代劇。藩主の逆鱗にふれ、“蚤とり”という奇妙な仕事を命じられた生真面目なエリート侍がたどる数奇な運命をユーモラスに綴る。共演は寺島しのぶ、豊川悦司、斎藤工、風間杜夫、大竹しのぶ、前田敦子、松重豊。

あらすじ:十代将軍・徳川家治の治世。老中・田沼意次の規制緩和によって賄賂も横行する一方、景気は上向き、人々は太平を謳歌していた。そんな中、長岡藩の真面目すぎるエリート藩士・小林寛之進は、ふとしたことから藩主の怒りを買い、江戸の貧乏長屋に左遷され、“蚤とり”というよく分からない商売をすることに。しかし猫の蚤とりは表向きで、実態は女性に愛を届ける“添寝業”だった。そんな寛之進の前に初めての客として現われた女・おみねは、なんと亡き妻・千鶴に瓜二つ。胸が高鳴る寛之進だったが、おみねからは“下手くそ!”と身もふたもない罵声を浴びてしまう。失意の寛之進は恐妻家の伊達男・清兵衛に教えを乞うのだったが…。

<感想>時代劇で阿部寛が主演で、面白そうなので鑑賞したが、こいうエロイ作品って「娼年」が現代版で、こちらが時代劇の「男娼」という物語。だが、全部そういうことでもないのですが、やっぱりどうしてもエロシーンが多い。

冒頭で、殿様の逆鱗に触れてしまい、市井の女性たちに性のご奉仕をする「蚤とり」商売を始めた堅物の侍、小林寛之進を中心に、浮気封じのために女房が男のアソコにうどん粉をまぶしつけられる商家の主人清兵衛。そして、貧乏にあえぎながらも父親が遺した刀を守ろうとする浪人らの悲哀こもごもが描かれている。

もちろん主人公堅物の侍、小林寛之進に、阿部寛が、そして商家の婿養子の主人清兵衛には豊川悦司、その妻に前田敦子。そして貧乏浪人で寺子屋をしている斎藤工。蚤とり屋の主人に風間杜夫と大竹しのぶが。

猫の「蚤とり」という仕事が、女性を悦ばす仕事で最初のお客の、老中・田沼意次のお妾さんである寺島しのぶに、「下手くそだ」と言われショックを受けて家に帰り、自分にはこういう仕事は向いてないと嘆くのだが。

しかし根が真面目だから殿の言われる通りの仕事をしないとダメと考えて、その商売の指南役の清兵衛に頼み、湯女との情交を寛之進に覗かせるんですね。

これまた抱腹絶倒で、阿部ちゃんが豊川の女とのカラミを覗くシーンでは、大真面目にテクニックの勉学に励むシーンが面白かった。

その後は、必死にその勤めを果たしながら、老中・田沼意次に桂文枝の囲われ女のしのぶと寛之進との関わりもどんどん濃厚になっていきます。

いやはや、浮気夫の防止にと、うどん粉をまぶしてという計画も、湯女と遊べばその後にまたうどん粉をまぶして帰ればいいと思うよね。でも敵もさるもの、うどん粉に塩を混ぜてあったとは、これまた頭がいい女房だ。妻役の前田敦子ちゃん、勝気な若い女房役が意外に上手かったです。

それにしても、貧乏浪人の斎藤工の役どころに不満でしたね。てっきり、阿部ちゃんと同じ役をしてるとばかり思っていたのに。

授業料も取らない寺子屋の貧乏浪人で、毎日食べる食事にも残飯をあさって食べ、そこで野良猫に腕を噛まれて、死にかける。それは毒が回って膿をもち高熱が出る。

清兵衛は近江屋の医者を連れてくると出ていったっきり戻らない。途中でお殿様の馬にぶつかってしまい記憶喪失になっていた。その殿様が、寛之進が仕えていた長岡藩のあの馬鹿殿。清兵衛は最後には記憶が戻る。

医者に見てもらう金もなしで、仕方なく斎藤工が大事にしていた、1000両の価値があると書かれていた刀を持って、医者のところへ頼みに行く寛之進。

だが、その刀は偽物で1000両の価値もない。医者の伊武雅刀が寛之進の気持ちにうたれて、浪人のところへと。この当時だとペニシリンでもあったのでしょうかね。

ですが、ラスト近くで、「蚤とり侍」をしていると、老中・田沼意次の失脚により寛之進は「蚤とり」の罪で捕まってしまい、見せしめのために一番重いノコギリ引きの刑にされる。この時はどうなることやらと思ってしまった。

それに、寛之進を「のみとり侍」にした殿様は、松重豊が扮していて、テンションの高いバカ殿様なのかと思えば、最後には忠義を果たす寛之進をを許して、郷里の長岡藩の仕事に就かせるといういいお話でした。

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ラブ×ドック★★

2018年05月26日 | アクション映画ーラ行

人気バラエティを数多く手がける放送作家で、「ハンサム★スーツ」「新宿スワン」など映画の脚本も手がける鈴木おさむの初の監督作品。鈴木のオリジナル脚本で描く大人のラブコメディで、主人公の飛鳥役で吉田羊が映画単独初主演作を務めた。

あらすじ:スイーツショップ「trad」を経営する40歳の郷田飛鳥は、店で一緒に働くひとまわり以上も年下のパティシエ・花田星矢から突然告白される。それをきっかけに、36歳の時にハマった不倫や、38歳の時に経験した、友人が思いを寄せる整体ジムのトレーナーとの恋など、かつてのつらい恋の思い出が去来する。恋も仕事もすべてが計算通りの人生のはずが、35歳を過ぎてから飛鳥の人生は徐々に計算が狂い始めていた。困り果てた飛鳥は「遺伝子検査をすれば恋にまつわることがすべてわかる」という不思議な診療所「ラブドック」を訪れる。飛鳥に思いを寄せる年下のパティシエに野村周平が扮するほか、篠原篤、吉田鋼太郎、玉木宏らが顔を揃える。

<感想>40過ぎての恋愛ものって興味深々で鑑賞した。主人公のアラフォーの郷田飛鳥には、現在売れっ子の吉田羊さんが演じて、年齢よりも5歳くらい若く見えました。始まりが映画の現在で、そこから過去二つの、恋のしくじりを遡る話法が上手い。

しかし、モノローグの多用と妄想ギャグには感心しません。主人公は妄想をむしろ拒絶するタイプだから、恋に奥手というわけでもなく、これはどう転がるか読めそうで読めない展開も良かった。

職場の上司との恋愛もいいけれど、年下の彼氏もいいですよね。3人目の年下の恋人野村(野村周平)とのエピソードを、もっと見たかったのにね。結婚をするなら、やっぱり年上の上司である吉田鋼太郎かなぁ。

大久保佳代子が恋をする整体ジムのトレーナーには、玉木宏が爽やかでカッコいいので、誰でもが恋をする。それを利用して、客を増やしているような玉木さん。一緒にジムに通ううち、飛鳥も玉木に恋をしてしまう。2人でデートをしているところを、親友の大久保に見つかり、大事な彼を取った、取られたと喧嘩になり、それからは絶縁状態になってしまう。

自己中の恋愛に走って千草を裏切った際の千草の言葉は、親友なるものの危ういさを見せてリアルでもある。実際の大久保もアラフォーで、恋愛に焦っているように見えるので

吉田羊と大久保佳代子、アラフォー二人の女の友情とその破綻という物語を、前面に押し出す手際が真摯で、ただし、そうなると前半が長すぎな気もする。友達の大久保佳代子が妊娠をしていて、相手となる男が出てこないので、シングルマザーなのかもしれない。

それに、主人公の飛鳥が恋愛の成否を、遺伝子で診断する“ラブドック“という設定はともかく、パティシエという仕事を持ちながら、地に足のつかぬ恋愛に走っては失敗を重ねる飛鳥と、大久保佳代子扮する独りで子育てをする親友の千種という組み合わせが物語を支えている。

しかしだ、吉田羊が非常識で猪突猛進型のエキセリントックなキャラというわけでもないので、コメディエンヌとしては弾けていないのが惜しい。男社会の歯車の中で、虚勢を張るだけにしか見えないのだ。

それに、広末医師が運営する不思議な診療所「ラブドック」へ行くも、そんなので恋愛がうまくいくとは限らない。最後にそれが詐欺師とわかり、支払ったお金は戻って来ないのだ。魅惑の女医という役の広末涼子は、短い出番でもったいない。

2時間弱のラブコメという段階で、凝った構成と演出がなければ持たないと思わせるが、大人達のドタバタ恋愛劇の設定はいいにしても、軽快な演出とは程遠くて先が読めてしまうのも残念でならなかった。

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サバービコン★★★

2018年05月25日 | アクション映画ーサ行

ジョージ・クルーニーの監督作で、1950年代に実際に起きた人種差別暴動をモチーフに、アメリカンドリームを絵に描いたような町サバービコンで巻き起こる奇妙な事件をサスペンスタッチに描いたドラマ。脚本をクルーニーとジョエル&イーサン・コーエン兄弟が共同で手がけ、クルーニーと親交の深いマット・デイモンが主演を務めた。

あらすじ:笑顔があふれる町サバービコンに暮らすロッジ家の生活は、ある時、強盗に入られたことで一変。一家の幼い息子ニッキーの運命は思いがけない方向へと転じていく。一方、時を同じくして町に引っ越してきた黒人一家の存在が、町の住人たちのどす黒い本性をあぶりだしていく。

<感想>何とも一風変わった味わいの犯罪映画でした。ジョエル&イーサンのコーエン兄弟が脚本を書いて、ジョージ・クルーニーが監督という豪華版、本人は出ていませんね。本当は保険調査員のクーパー役にジョージ・クルーニーだったのだが、年齢的に合わないと思いオスカー・アイザックにしたというのだ。その調査員も絡む、ある一家を襲った悲劇の物語と、白人だけの街に越して来た黒人一家を巡る物語が並行して描かれている。

クルーニー監督作品を振り返ってみるとロマコメが1本ある以外は、実は問題意識を持った硬派な作品ばかりなんですね。不正や不平等を憎む姿勢が根底にある。そこが彼の持ち味なのかもしれません。

一見、アメリカの理想を具現化したかのようなキラキラした街も、実際は偽善の塊だったってこと。人種差別問題だけではなく、どこにでもあるような幸せな一家にも向けられている。子供どうしでは、隣の家の子供と仲良くキャッチボールをして遊んでいるのに、親同士では、絶対にダメだと言われるのだ。

押し込み強盗によって母親を殺された、幼い息子の目を通して描かれる家族の悲劇は、ヒッチコック・スタイルでもありとてもスリリングでした。本当は、父親が殺し屋を頼んで、高額の保険金をかけた母親を殺そうと企んだこと。このあたりが、いかにもコーエン兄弟ふうで、残酷な場面もあって怖いのだけど、思わず笑ってしまうようなユーモアも忘れてはいない。

 

警察に捕まってしまう泥棒の2人。面透視をするガードナーだが、そこにはいないと証言するのに、息子が一番端っこにいるじゃないかと言う。父親はどうして息子を警察に連れてきたと怒る。

それに、事件の陰には様々な思惑を持った人々がいて、そんな悪党どもの欲望が絡み合って自滅への道を歩んでいく、というコーエン兄弟お得意のストーリーでもあります。

何といっても、家長のガードナーを演じるマット・デイモンの嫌な父親。とても「ジェイソン・ボーン」シリーズでクールなアクションヒーローを演じた人と同一人物とは思えません。体型もでっぷりと太っているし、表情も冴えないおっさん。人間のスケールの小ささが滲み出て来るような情けなさが可笑しい。

ラストでは息子の前で、マーガレットが息子を殺そうと思って作った、毒入りのジャムサンドを美味しそうにパクつく姿に、やったーと思いましたよ。

ジュリアン・ムーアは、母親のローズとマーガレットの双子の姉妹を演じ分けていて、さすがにオスカー女優だけあると、これもお見事でした。

中盤から登場してくる保険調査員にオスカー・アイザックは、若いころのジョージ・クルーニーが演じていたら、場をさらったこと確実の美味しい役でした。マーガレットが毒を入れたコーヒーを飲ませて殺してしまう。

それに、子役のノア・ジュープも凄かったです。前半では彼の視線が観客の目にもなる重要な役どころ。100人を超えるオーディションで選ばれたそうだけど、イギリス人なのにアメリカ訛りを完璧にこなしていた。実は彼がこの映画を支えているといってもいいんじゃないかと思っています。

映画の後半では、黒人一家の周りを高い塀で囲んでしまう人々の姿が描かれている。もちろんこれは「国境に壁を作ってしまおう」と主張する某国大統領に対する皮肉なわけでもあり、このあたりもクルーニー監督の姿勢は一貫としているようですね。

 

018年劇場鑑賞作品・・・93アクション・アドベンチャーランキング

 

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ランペイジ 巨獣大乱闘★★★★

2018年05月23日 | アクション映画ーラ行

往年の人気アーケードゲームを原作に、遺伝子実験の失敗で普通の動物たちが次々と巨大化、凶暴化して街中で大乱闘を繰り広げるさまをドウェイン・ジョンソン主演で描くアクション・アドベンチャー。共演はナオミ・ハリス、ジェフリー・ディーン・モーガン。マリン・アッカーマン、ジェイク・レイシー、ジョー・マンガニエロ、らが共演している。監督は「センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島」「カリフォルニア・ダウン」のブラッド・ペイトン。

あらすじ:宇宙空間で非合法に行われていた遺伝子実験でトラブルが発生し、動物たちを巨大化させるウイルスが地球に降り注ぐ。それを浴びた白いゴリラのジョージが突如巨大化し、彼と意思疎通できる霊長類学者デイビスは相棒の変貌に驚嘆する。一方、同じウイルスを浴びたオオカミとワニもみるみる巨大化し、大都会を舞台に問答無用の恐るべき破壊行為を繰り広げていくのだったが…。

<感想>期待せずに観に行ったら、バカみたいに面白いドでかい巨獣が出て来て大暴れする物語でした。DNAを急速に変化させるゲノム編集実験の影響で、普通の動物が巨大化し、そして凶暴化する現象が起こる。

動物が巨大化して大暴れするだけのネタに、実験の成果を軍事目的に利用し、金儲けをたくらむ悪徳企業によるものだったという、結構面白いストーリーをくっつけて、飛行機脱出シーンでド肝をぬいたあと、後半ではかなりレベルの高い怪獣映画になっていた。

物語はそんな利己主義の犠牲となった、白いゴリラのジョージと動物学者デイビスとの友情を軸に、怪物と化したジョージがオオカミ型やワニ型の巨獣たちと戦いを繰り広げていく。

主人公の動物学者デイビスに扮したドウェイン・ジョンソンの、いつもの怪力、ハイレベルのアクションを交えてと思ったら、とてつもなくドでかい怪獣たちにびっくりしました。

名前が付いているんですよ、それが白いゴリラのジョージ(全長12.1メートル 体重9.06トン)、オオカミのラルフ(高さ14メートル、全長26メートル、体重13.8トン)、ワニのリジー(高さ18.5メートル、全長68.5メートル、体重150トン)といった巨獣たちが都市をじゅうりんし、戦闘機にかぶりつき、人々をパニックに陥れるさまが迫力満点のスケールで描かれています。

ジョンソンは、「俺が戦うのは、サッカースタジアム級のワニ、高層ビル級のオオカミ、ジャンボジェット級のゴリラ」とスケール感をノリノリで説明している。

本作の巨獣たちは、サメの遺伝子やシロナガスクジラの成長率、カブトムシの強じんさ、チーターのスピード、トゲマウスの細胞修復能力などが掛け合わされ、独自の進化を遂げた怪獣と化しており、映像中には、ムササビのように空を滑空するラルフを目の当たりにした主人公(ジョンソン)が、「オオカミって飛んだ?」と途方に暮れるシーンや、巨獣同士の乱闘もありますから。

怪獣ものは、超現実な想像力を刺激するから、「パシフィック・リム」などを見ていて楽しいのですが、これは現実に存在する生物が商業主義目的な遺伝子実験の失敗によって巨大化する展開なので、観ていて残酷極まりないシーンも多々ある。

ですが、ゴリラ、オオカミ、ワニが巨大化するという選択は、登場する瞬間が映像的には面白くて、大都市シカゴが破壊され尽くすところが見せ場になっている。

物語もシンプルで、タフなロック様がユーモアと知性を備えて戦う姿には説得力があり面白かった。終盤でロック様と一緒に戦うのが誰かは、たぶん観客も予想通りだろうけれど、そんな彼を機関銃やロケットランチャーなどで撃ち続けるところでは、可哀そうにと死んでしまうだろうに。やはり胸が熱くなる。

悪役姉のマリン・アッカーマンが、解毒剤を持ってゴリラの巨大化した口の中へと入っていく笑える場面に拍手。そして、アホっぽい弟に扮したジェイク・レイシーのバカさ加減にも笑いがあってよろしい。

政府組織のカウボーイおっさん、ラッセル捜査官「ノー・エスケープ 自由への国境」に出演していたジェフリー・ディーン・モーガンのカッコ良さに痺れた。

そこへ、怪獣の集まるシカゴを空爆するために、イカロス戦闘機が秒速で飛んでくる。まだ、街中には、負傷して残された市民たちや、ロック様にゴリラのジョージも生きて残っているのに、ラッセル捜査官が軍の司令官に頼むのが遅かったら、シカゴの街並み諸共にみんな全滅してしまう。

そして、我らがドウェイン・ジョンソンが怪獣に挑む姿に惚れ惚れし、あの肉体に相応しいグレネードランチャーを持たせて、対戦車ヘリに乗せてチェーンガン、ロケット、ミサイルすべてをぶっ放させるセンスも悪くはない。

ですが、予算があれば、もっと多種多類の生物の巨大化を観たかったですね。

 

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新緑の季節 作並温泉「ゆづくしSalon一の坊」

2018年05月23日 | ほっこりゆったり温泉倶楽部

5月の母の日のプレゼントにと、娘が作並温泉「ゆづくしSalon一の坊」1泊の旅に行きました。昨年は確か、1月だったと思いますが、1年に1回くらいは、お気に入りの定宿の「ゆづくしSalon一の坊」へ行きたいと思っていたので、とても嬉しかったですね。

17年1月21日に行った想い出

「ゆづくしSalon一の坊」

15年 5月30日 娘が大奮発をした部屋風呂付の大きな部屋

ゆづくしSalon一の坊

16年2月18日冬の「松島一の坊」へ

 「松島一の坊」

新緑の季節で、作並は山形に近く山間に囲まれた温泉地。仙台駅から無料で送迎バスがあります。今日も、14時30分発の旅館の送迎バスにて作並へと。約、40分くらいで作並温泉「ゆづくしSalon一の坊」に到着。

お部屋は、普通のお部屋でこれで充分ですから。前には奮発してくれて大きな部屋に部屋風呂が付いている、お高い部屋を予約してくれて、それも嬉しかったですが、この旅館の素晴らしいところは、何といっても温泉の大浴場の「丸子の湯」のお湯が、私には丁度いい湯加減で体にもいいし大好きです。

温泉の効能:■泉質ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉(NaCa-SO4Cl)

低張性弱アルカリ性高温泉、無色透明 無味・無臭■効能神経痛・リウマチ・美肌効果・高血圧、動脈硬化、糖尿病、皮膚病、打撲、

筋肉痛、関節痛、不眠症、便秘 など。

ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉は硫酸イオンにより血管を拡張して、血液の流れをよくするので、高血圧症、動脈硬化などによいとされています。石膏泉には鎮静効果があり、硫酸カルシウムが腸や胃などから吸収されると、新陳代謝がよくなるので、便秘や肥満によいとされています。■源泉自家源泉

それに、露天風呂が3つもあるんですから。自然風呂

そして、鹿のぞきの湯へ。娘は広瀬川源流露天風呂へ行きました。

今回は、階段がきついので、一番下にある広瀬川源流露天風呂にはいきませんでしたが、写真ではこのような、川の傍にある露天風呂で、立ち湯とか、風流な感じの温泉です。

お待ちかねの夕食は、バイキングでした。いつものことながら、取り過ぎて残してしまうと失礼なので、今回は好きな物だけを取り、それでもお腹いっぱい満腹です。

 

その後は、1階のラウンジへ、全品無料でコーヒー、紅茶、アイス、それにお菓子、ビールなど飲み放題です。

全身マッサージ椅子があるので、必ずここではお茶をしながら、マッサージチェアで全身をもみほぐします。その後は、お部屋でくつろいで、寝る前にまたお風呂へと。

朝風呂は、自然風呂へと。

その後は朝食に、バイキングなのでこれも少しだけにと、でもついつい多めに取り過ぎてしまい、後悔しきりで反省です。

帰りは、仙台駅まで送迎バスで、11時30分発に乗り、仙台の家路に着きました。

今回も、お留守番の愛犬コロンが、玄関でお出迎えをしてくれ最高の母の日のプレゼントでしたね。娘に「ありがとう」と感謝です。

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狐狼の血★★★

2018年05月22日 | アクション映画ーカ行

人気作家・柚月裕子が東映やくざ映画の金字塔「仁義なき戦い」へのオマージュを込めつつ書き上げたベストセラー小説を「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」の白石和彌監督が豪華キャストの共演で映画化した衝撃作。暴力団同士の抗争が激化する広島のとある地方都市を舞台に、暴力団が絡む事件の解決に乗り出したマル暴刑事が己の信念のみに従って進める法律無視の過激な捜査の行方を壮絶なバイオレンス描写とともに描き出す。主演は役所広司、共演に松坂桃李、真木よう子、中村獅童、竹野内豊、ピエール瀧、石橋蓮司、江口洋介。

あらすじ:暴力団対策法成立直前の昭和63年。広島の地方都市、呉原。そこでは地場の暴力団“尾谷組”と、広島の巨大組織“五十子会”をバックに進出してきた新興組織“加古村組”が一触即発の状態で睨み合っていた。そんな中、呉原東署に赴任してきたエリート新人刑事の日岡秀一は、凄腕ながら暴力団との癒着など黒い噂が絶えないマル暴のベテラン刑事・大上章吾の下に配属される。すると赴任早々、加古村組系列のフロント企業の経理担当が失踪する事件が発生、暴力団絡みの殺人事件と睨んだ大上は、さっそく日岡を引き連れ捜査を開始するのだったが…。

<感想>原作は、まさに「仁義なき戦い」に触発されて書き上げたと言う、柚月裕子の同名小説。原作は読んでいませんが、女性とは思えない筆致による、そこに“東映イズム”を継承させたかのような物語だった。

冒頭での養豚場、一人の男がガラの悪い男たちに囲まれて、ブタの糞にまみれながらリンチを受け、そして、この物語の発端となる加古村組の金庫番の惨殺シーンである。いやぁ、もうエグくていきなりこんなシーンから始めるかと思ったら、このシーンが伏線となって、後半で主人公の役所広司演じる大上刑事が、まさにここで同じようにリンチを受けて殺され、海でドザエモンになって上げられるのだから。

主人公の大上は、ヤクザと警察の間で奔走する、ヤクザ以上にヤクザっぽいとも言えるダーティーな刑事ですが、それでも大上は一本筋の入ったかっこいい男なんです。

結果的に、汚い方法でしか正義を貫けなかっのが大上なんですが、どんな形であっても最初に抱いた正義感を貫きとおしたことにおいては、すごい男だなと。

その正義を継ぐ松坂桃李演じる日岡も、彼が大上のもとに配属されたのは、実はヤクザとの癒着が噂される大上を内偵するためであり、単なる相棒物語を超えた、そんなスリリングな関係性の中で、やがて“大上なりの正義=狐狼の血“が、若い日岡に継承されていくことになるのである。

他にも、初のヤクザ役で生一本な若頭を演じた江口洋介や、「仁義なき戦い」シリーズの“大友勝利”を彷彿とさせる粗暴のお化けの竹野内豊は、既存のイメージを覆して痛快だし、助平で滑稽な策士の会長役の石橋蓮司や、白石組には欠かせないピエール瀧はまさに適材適所であった。

女優陣にも、大上と因縁を持つクラブのママの真木よう子や、日岡といい仲になる女性薬剤師役の阿部純子が、何とも艶やかで、この一見、男だらけの写真の中で、しっかりとオンナの存在感を謳いあげているのも良かった。ここには映画を役者で観る“快感と悦びが満ち溢れている。

 

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アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル★★・5

2018年05月21日 | アクション映画ーア行

アメリカ人のフィギュアスケート女子選手として初めてトリプルアクセルに成功し、1992年アルベールビル、94年リレハンメルと2度の冬季五輪にも出場したトーニャ・ハーディングのスキャンダラスな半生を、「スーサイド・スクワッド」のハーレイ・クイン役で一躍世界的にブレイクしたマーゴット・ロビー主演で描いたドラマ。監督は「ラースと、その彼女」「ミリオンダラー・アーム」のクレイグ・ギレスピー。

あらすじ:貧しい家庭で厳しく育てられたトーニャは、努力と才能でフィギュアスケーターとして全米のトップ選手への上り詰めていく。92年アルベールビル五輪に続き、94年のリレハンメル五輪にも出場するが、92年に元夫のジェフ・ギルーリーが、トーニャのライバル選手を襲撃して負傷させた「ナンシー・ケリガン襲撃事件」を引き起こしたことから、トーニャのスケーター人生の転落は始まっていた。プロデューサーも兼ねてトーニャ役で主演したロビーは、スケートシーンにも挑戦。

<感想>弱冠23歳にして世界のヒールに転じたスケーターの波乱万丈の半生を描いている。アメリカ人のフィギュアスケート女子選手として初めてトリプルアクセルに成功し、1992年アルベールビル、94年リレハンメルと2度の冬季五輪にも出場したトーニャ・ハーディングのスキャンダラスなその真実。

1994年のリレハンメル五輪直前に起きた“ナンシー・ケリガン襲撃事件”で疑惑をかけられたトーニャ・ハーディング。全米選手権の会場で、優勝候補のナンシー・ケリガンが何者かに右膝を殴打されたのだ。結果、ライバルのトーニャが優勝を飾る。

しかし、事件発生から2週間後、トーニャの元夫らが逮捕され、彼女の関与も疑われてしまう。暴力夫なのに、何故に18歳で結婚をしたのか、彼女にしか分からない謎でもあります。瞬く間に世界的な嫌われ者となった、氷上のプリンセス。その生い立ちから歪んだ人間関係、事件や五輪競技中の靴紐問題にも迫ります。

最終的には、彼女が事件にかかわったのかどうかは観客の判断に委ねられる形になっているが、本作で明らかにされる彼女を取り巻く環境の複雑さにとにかく驚きました。

「スーサイド・スクワッド」のハーレイ・クイン役で一躍世界的にブレイクしたマーゴット・ロビー主が熱演。制作も務めた彼女は4か月に渡ってスケートを猛特訓して、氷上でのスケーターを見事に演じておりました。

幼いころから母親に連れられてフィギュアスケートを練習し、15歳で厳しい特訓の結果初めてトリプルアクセルに成功したという。6種類のジャンプの中で、唯一前向きに踏み切るため、高難度とされるトリプルアクセル。ちなみに「三回転半」と呼ばれるトリプルアクセルを公式戦で初めて成功させたのは、日本の伊藤みどりさんです。それほどの大技のトリプルアクセルを飛ぶシーンでは、視覚効果の力を借りているそうですよ。

でも、トーニャが頑張ってトリプルアクセルを飛んで、いい点数が取れるという訳でもなく、審査員には芸術点と技術点に問題があると指摘される。

例えば五輪代表に選ばれるほどの才能があったのに、貧しくて衣装は自分でミシンで縫っていたりする。それを審査員に趣味が悪いとけなされてしまう。男子も女子もフィギュアスケート選手は、お金で家族も自分も大変な苦労を強いられるのですね。有名になれば、スポンサーがついていくらかお金も入るのに。

また、何といっても最悪なのが母親であり、言葉と肉体への暴力でトーニャを支配し続けた母親ラヴォナ。まさに鬼のような存在なのですよ。オスカーで助演女優賞を受賞した母親役のアリソン・ジャネイが最高なのは、彼女を思い切り笑えるキャラとして演じていることですかね。

夫のジェフ役には「キャプテン・アメリカ」シリーズのセバスチャン・スタン。少女時代のトーニャに扮したのは、「ギフテッド」のマッケナ・グレイスちゃんが。脇役にも注目のキャストを揃えている。

それはこの映画の全編にも、トーニャを演じているマーゴット・ロビーの演技にも言えることで、彼女はリング以外では悲惨な人生を歩み続けるのだが、それを絶妙なバランスのコメディにすることで、奇跡的に誰もが楽しめる娯楽作品として成立させてしまっていることです。

トーニャが「真実なんてものはない。誰もが自分の真実を信じているから」と語るシーンがあるが、究極的に観客が思い知らされるのもそこなんですね。ただ一つだけ確かなことは、彼女は十分にその代償を払ったということだ。

あれだけの才能がありながら、スケート界から追放されたトーニャは、その後レスリング、ボクシング、オートレースなど試みたが、どのキャリアも成功しなかったのだ。現在の彼女はワシントンで再婚をして1児をもうけ、大工仕事などをして暮らしているという。世間を揺るがした事件ではあったが、本人はコミュニティサービスと言う形で償いもすませた。その意味では事実はどうであれ、本作品のように彼女に同情的な視点で作られた映画もあっても良いのではないかと思いますね。

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モリーズ・ゲーム★★★

2018年05月20日 | アクション映画ーマ行

「ソーシャル・ネットワーク」「スティーブ・ジョブズ」などで知られる気鋭脚本家アーロン・ソーキンが自ら初監督も務めて映画化した実録クライム・ドラマ。主演は「ゼロ・ダーク・サーティ」「女神の見えざる手」のジェシカ・チャステイン、共演にイドリス・エルバ、マイケル・セラ、ケヴィン・コスナー、クリス・オダウド。

あらすじ:女子モーグルのトップ選手として活躍していたモリー・ブルームは、五輪目前の大事な国内予選で転倒して重傷を負い、五輪どころか選手生命も絶たれてしまう。その後、LAで1年間の休暇をとることにしたモリーは、ひょんな成り行きからハリウッド・セレブやビジネス界の大物たちが高額を賭けて遊ぶ非合法のポーカー・ゲームでアシスタントをするようになる。そこで違法賭博のイロハを学んだモリーは、数年後には自ら地下カジノの運営に乗り出し、たちまち成功を収めるのだったが…。

<感想>オリンピック候補のトップアスリートから一転、わずか26歳でセレブ相手の高額闇ポーカーの経営者となるも、ついにはFBIに逮捕されてすべてを失った女性モリー・ブルームの驚きの実話。彼女はアドバイスに従い検事出身の潔白な弁護士チャーリー(イドリス・ジャフィー)を雇うのだが、・・・。

実際に逮捕されたモリー・ブルームのベストセラーとなった回顧録を、「ソーシャル・ネットワーク」の脚本家でアカデミー賞を受賞したアーロン・ソーキンが、彼女と会って回顧録に書かれなっかった部分も聞き出しつつ、三年にかけて脚本家し、自ら初監督に挑戦したもの。

主人公のモリーを演じるのは「女神の見えざる手」など話題作への出演が続くジェシカ・チャステインであり、強いヒロインを演じさせたらピカイチの女優。華やかでスタイリッシュなドレスの数々を凛々しく着こなすジェシカが、不屈の女性の生き方を輝かせていた。特に胸の開くドレスの谷間に、目がいってしょうがなかったのは、女性だけではないですよね。

 

その弁護士には「ダークアワー」のイドリス・エルバが扮している。監督は最初からジェシカをモリー役にキャスティングしたいと思っていたそうです。

共演は他にも、父親に「ドリーム」のケヴィン・コスナーが、プレイヤーXには、マイケル・セラが、映画スター役でディーンの主催するゲームの常連客に、モリーが独立した時にはモリー側についた。その他、ジェレミー・ストロング、クリス・オダウドなど。

2000年の冬季オリンピックの最終予選で、1本の松の枝のために転倒し、アスリート人生は終わってしまった。その後、ロサンジェルスで1年の休暇を取るモリーが、ウェイトレスのバイトで知り合ったディーン(ストロング)にスカウトされ、彼の主催するハリウッドスターや、大金持ちのセレブばかりが集まる参加費1万ドルのゲームという、法外な掛け金でポーカーに興じるアンダーグラウンドなポーカーゲームの運営アシスタントをすることになる。

2005年にディーンから解雇されたモリーだったが、プレイヤーXらを顧客に自らゲームを主催する。その後プレイヤーXと決裂してからはニューヨークへ進出する。

こういった高額ゲームの主催ではなく手数料を取るのが違法なのだ。掛け金がいくら多額だろうが、ゲームの主催自体は違法ではない。違法となるのはプレイヤーから、手数料を取ることであって、モリーはニューヨーク時代の最後の半年間だけ違法行為を染めていた。高額ゲームの顧客としてニュースで報じられたのは、レオナルド・ディカプリオ、マット・デーモン、ベン・アフレックといった映画スター、野球の選手のA・ロッドらであります。

2014年、モリーはFBIに逮捕されるが、弁護士チャーリーに依頼づるが、倫理に反する弁護はしないという彼は、事情をモリーに聞き、高潔なモリーの信条を知って弁護を引き受ける。

20代にして華麗なる転身を成功させて、栄光と挫折を味わった実在の人物のスキャンダルの裏側を映画化したもの。ポーカーゲームや裁判の頭脳戦をスピーディな展開で描きながら、権力に媚びない一人の女性の生き方を浮き彫りにしているのが良かった。

頭がいいのに、モリーがのめり込んでいったギャンブルの恐ろしさに気が付かなかったのだろうか。法的に問題があろうがなかろうが、所詮ギャンブルの元締めですよね。そこに共感はなかったです。しかし、モリーのへこたれないド根性を讃えるのが、いかにもアメリカ人ウケしそうなストーリーだったと思う。

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君の名前で僕を呼んで★★★・5

2018年05月18日 | アクション映画ーカ行

アンドレ・アシマンの同名小説を「日の名残り」「モーリス」の名匠ジェームズ・アイヴォリー監督が脚色し、「ミラノ、愛に生きる」「胸騒ぎのシチリア」のルカ・グァダニーノ監督で映画化した青春ラブ・ストーリー。北イタリアの避暑地を舞台に、17歳の男子高校生がアメリカからやって来た24歳の青年相手に生涯忘れることのできない情熱的な恋に落ちていく瑞々しくも切ないひと夏の出来事を、郷愁溢れる筆致で美しく繊細に綴っていく。主演は本作の演技でみごとアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた新星ティモシー・シャラメと「ソーシャル・ネットワーク」「J・エドガー」のアーミー・ハマー。共演にマイケル・スタールバーグ、アミラ・カサール。

あらすじ:1983年、夏の北イタリア。両親とともに毎年夏休みを過ごしている田舎のヴィラへとやって来た17歳のエリオ。彼はそこで、大学教授である父がインターンとして招いた24歳のアメリカ人大学院生オリヴァーと出会う。自信に溢れて自由奔放なオリヴァーに最初は苛立ちを覚え、つい反発してしまうエリオだったが…。

<感想>インディ映画ながらも今年のアカデミー賞では、4部門にノミネートされた作品。脚本を書いたジェームズ・アイヴォリーが見事にオスカーに輝いた物語で、17歳のエリオの初恋を描いたこの作品は、人の心を鷲づかみにするように、あまりにも切ないラブストーリーになっていた。

物語は、イタリアの美しい田舎街、避暑地であるロンバルディアが舞台であり、毎年そこで夏休みを過ごすエリオ一家の下に、大学教授である父親に招待された大学院生のオリヴァーが訪れることに始まる。

まず、何よりも少年エリオを演じたティモシー・シャラメの鮮烈なデビューを飾った演技が眩しすぎる。思春期の性と恋愛、その美しさと儚さを堪能するに限る。ティモシーが水着姿でピアノを奏でるシーンが好き。

中性的な美少年とインテリ美青年の恋なので、女性ならどちらに自分を投影しても楽しめるし、自分と自分の好きな相手を同一化するような倒錯感や、イタリアの夏ならではの上流階級なムードが、少女漫画的な世界観を醸し出している。

大学院生のアーミー・ハマーは、清潔感に溢れていて、若い少年が心を時めかせる相手としては及第点ですね。だから、男でも女でも、恋をすると相手が世界のすべてになってしまうこと。少年の通過儀礼的な同性愛に対する憧れが描かれている。聡明で芸術家肌の少年の恋は、美しくロマンティックであり青春の悲しみが心に沁みる。

しかし、エリオには同級生の女の子がいて、二人で愛し合うシーンなども描かれている。だから、決して同性愛者を好んでいるわけではないのだ。

父親が大学教授の裕福な一家の日常は、いかにも「モーリス」の名匠ジェームズ・アイヴォリー脚本らしい貴族的品格とユーモアに溢れている。少年は感情を抑えることができず、最高と最低の瞬間を行き来することなどを、怖れることなく心の脆さをあらわにした演技で、観客の胸に迫って来るのだ。

しかも、多くの初恋がそうであるように、おそらくこれにもいつか終わりが来るだろうということも感じられるからこそ、終始胸がチクチクと痛むのだろう。そして、こらえていた涙をこらえきれなくなる瞬間が訪れる。

最も忘れがたいシーンでは、終盤近くの父と子の対話であります。人世の岐路に立つ息子に、すべてを知っている父親の理解と慈愛に満ちた、知的な助言は感動的でした。

それにエリオの言葉にならない感情を見事に代弁した音楽や、80年代のファッションの再現も素晴らしく、初恋のあまりにピュアで、胸が張り裂けそうな、切なくて美しいさまが主人公のティモシー・シャラメによって昇華されているのも素晴らしかった。

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ハッピーエンド★★★

2018年05月16日 | アクション映画ーハ行

「白いリボン」「愛、アムール」の鬼才ミヒャエル・ハネケ監督がイザベル・ユペール、ジャン=ルイ・トランティニャン、マチュー・カソヴィッツはじめ実力派キャストを起用し、崩壊寸前のブルジョワ家族が織りなす愛憎模様を綴った群像ドラマ。3世代が暮らす豪邸を舞台に、心を閉ざした13歳の孫娘と死に取り憑かれた祖父との出会いをきっかけに、家族それぞれが抱える秘密や闇が次第にあぶり出されていくさまを、シニカルな筆致で描き出す。

あらすじ:フランス北部の港町カレー。風光明媚な海岸沿いの瀟洒な大邸宅に3世帯で暮らすロラン一家。隠居した家長のジョルジュはもっぱらどうすれば死ねるかを考える日々。一方、家業を継いだ娘のアンヌは精力的に仕事をこなしていた。アンヌの息子ピエールは専務職を任されていたがビジネスマンとしてはナイーヴ過ぎる面があった。アンヌの弟トマは医師として働き、若い妻と再婚していた。そんな中、トマの前妻が急死し、彼女と暮らしていた13歳の娘エヴがロラン家にやって来る。しかし冷め切った心で世の中を見つめるエヴは、父親にさえ心を開こうとしなかったが…。

<感想>ミヒャエル・ハネケ監督作品には、毎回驚かされる。本作品でも、日常の中の究極の哲学的メッセージを込め、人の心を震わせるそのマグニチュードは巨大であります。5年ぶりの新作ですが、パルムドール二冠の監督となれば、予算の確保など、どこ吹く風ではないかと第三者は考えがちだが、それがヨーロッパの共同プロデュ-サーが、大赤字が出るのではないかと大いに懸念をしたために5年のギャップが出来てしまったというのだ。それに、主人公の女性役が、体重が120キロもある肥満の女性ということで、相応しい女優が見つからなかったというのだ。

それに、物語の舞台がフランスのドーバー海峡に面したカレー。ここは世界に悪名をなす“ジャングル”という難民キャンプのあった街として知られる。ヨーロッパ大陸を横断し流れ着いた難民がイギリスに密航できずに出来上がった巨大なキャンプの町。撮影当時はあったそうで、現在は撤去されている。カレーは、難民問題の象徴のようなところなのだ。

監督は移民問題について描こうというわけではない。この屋敷で働く移民の人たち。我々の移民に対する姿勢として、その形で監督なりに移民問題に触れている。人々の無知や無関心について触れたのは、今回が初めてではないと言う。

それに、高齢で認知症の父親には、「愛、アムール」で親子を演じたジャン=ルイ・トランティニャンが演じているし、その娘のアンヌ・ロランをイザベル・ユペールにして、親子役で再共演。豊かな中産階級の家族を描くドラマに仕立て上げている。

 

そして「少女ファニーと運命の旅」で主人公の妹を演じたファンティーヌ・アルドゥアンが、重要な役割を担う13歳のエヴに抜てきされた。

家族を崩壊した医者のトマである弟には、マチュー・カソヴィッツが扮している。他にもアンヌの息子ピエールには、フランツ・ロゴフスキが。

「ハッピーエンド」という逆説的なタイトルの裏には、身勝手で無知蒙味な我々という中産階級に対する怒りが込められていると言うのだ。一代で財を成した富裕層一族に於いて、後継者として采配を振るうのがアンヌをイザベル・ユペールが演じている。知性をそなえた伝統的な金持ちの令嬢ではなく、野心的な単身成り上がりのキャリア女性でもなく、中産階級の知恵を蓄える女でもない。

ユペールの役どころが掘り下げられる作品ではないのだが、しらを切り続けることで、家族の運営をつつがなく見せかけることに長けたアンヌは、無関心によって水面下の惨劇を支えるオールドミスと言う役どころでもある。

一見平穏そうなスクリーンの雰囲気のせいで、その怒りは見逃されがちですが、工事現場で事故が起こるというシーンが間接的にそれを象徴している。(コンクリートの壁が崩れ落ちるというアクシデント)

タイトルの「ハッピーエンド」とは、もちろん一般的な意味での幸福なエンディングなど用意されていない。それどころか、観客を呆然とした境地に陥れたまま、映画はまるで何事もなかったかのように静寂の海と地平線を映し出して終わる。この「非情さ」がハネケ映画の特徴のひとつと言えるだろう。

本作の核となるのが、現代のSNS社会におけるディスコミニュニケーションであります。冒頭での洗面台で寝支度をする女性。無防備なその姿をスマートフォンの縦長の画面が捉えている。女性は撮られていることに気づいていない。夜の暗がりに身を潜める観察者の正体も定かではない。彼女の一連の行為、歯磨きにうがい。ブラッシング、排泄、消灯と、それは毎夜繰り返されているのだろう。そのことが、画面下に現れるバルーンメッセージで暗示されるからだ。

そこには彼女の行動が、一足早く書き込まれる。まるで先を読み、自分の予想を確認しているようだ。何のために?・・・もちろんエヴが母親を殺すために。これが映画の冒頭であります。視線は暴力を刺激する。いや視線こそ暴力なのだ。その暴力の行使を、その行使からもたらされる快楽を、観る者も共有せざるを得ないのだ。ですが、本作ではこれまでの犯罪映画とは違った感触がある。スマホの軽便さによるものなのか。それとも別の何かによるのか。

やがて、観察者の正体は幼い少女、エヴ(ファンティーヌ・アルドゥアン)であることが明らかとなる。しかしこの映画は、恐るべき子供の凶行を描こうとするものかといえば、そうではない。先に挙げた映画の犯罪者はいずれも性的欲望に支配されているが、エヴの透きとおるようなその視線は、その重苦しさとは無縁である。むしろ彼女自身も死に憑かれていることが、その後の自殺未遂の騒動で明らかとなるからだ。

彼女は祖父の家に迎え入れられことで、少しづつ変化が訪れる。最初の夕食の時に、彼(ジャン=ルイ)は孫娘の存在が「妙な気分だ」とこぼすのだ。エヴが母親を薬で殺したことに気が付く祖父。実は、自分も妻を殺しているからだ。

この老人は突然失踪したり、拳銃の調達を理髪師に頼んだりと、奇行を見せ始めるのだ。だが映画は、二人の決定的な対決を繰り延ばし、いくつかのプロットを・・・建設現場での事故や、強い母(イザベル・ユペール)によって抑圧された息子ピエール(フランツ・ロゴフスキ)の家庭劇などをたどっていく。

そして二人の経過は、自殺未遂騒動と、エヴの退院後にジョルジュの書斎で果たされる。長回しのよるワンシーン・ワンショットが多用される中、切り返しが効果的に駆使されている。

老人から少女へと、隔世遺伝のように継承されていく死の欲望。自らの深い淵を覗き込むように、あるいは鏡の虚像を見るように、彼らはお互いを見据える。無情とも言える静けさがあたりを支配するのだ。わたしたちを取り囲むこの世界も、そしてわたしたち自身も、その真ん中は、空っぽだ。

最後に、老人と少女は海へと向かう。終末後の世界に残された生存者のように。澄んだ海の青さの中で演じられるのは、当然ながら視線と死が交錯する遊戯でもある。老人は車いすごと海の中へと消えてゆく。少女はそれを止めることなく後ずさりをしながら眺めている。そこへ、慌てて駆けつける娘のアンヌ・ロランたち。映画はそこで終わってしまう。

この映画の中では、SNSが重要な役割を果たしています。エヴのSNSの投稿は、どこかで誰かに発見されるかもという思いがあるからだろう。

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修道士は沈黙する★★★

2018年05月14日 | アクション映画ーサ行

『ローマに消えた男』などのロベルト・アンドーが監督を務めたミステリードラマ。ある修道士がドイツの高級ホテルで開かれる財務大臣会議の夕食会に招かれ、事件に巻き込まれる。『グレート・ビューティー/追憶のローマ』などのトニ・セルヴィッロ、『隠された記憶』などのダニエル・オートゥイユ、『NINJA』などの伊川東吾らが出演。経済至上主義への批判を込めた物語が描かれる。

あらすじ:G8財務相会議の開催を明日に控えたドイツの高級リゾートホテルで、国際通貨基金の専務理事であるロシェ(ダニエル・オートゥイユ)の誕生日を祝う夕食会が開かれ、カルトジオ会の修道士サルス(トニ・セルヴィッロ)が招かれる。和やかな夕食会の後、サルスはロシェに呼び出されて告解をしたいと告げられる。その翌朝、ビニール袋をかぶって亡くなっているロシェが発見される。捜査が開始されサルスに疑いの目が向けられるが、彼は戒律に従ってロシェの告解の内容について話すことを頑なに拒む。

<感想>まずは冒頭から圧倒されますね。ドイツの高級リゾート地、ホテルの芝生で各国財務相が個別に座る、風除けのついた椅子が並んでいて、先進国G8の集合写真のような、ビジュアル的にも強烈に映りました。自由経済の権力者たちと、清貧の修道士、国際通貨基金の専務理事ロシェは自分の誕生祝いに絵本作家やロックスターなども招いて食事会を行う。

一筋縄ではゆかないストーリー展開だが、現代社会に経済の面で影響を与える重要なエコノミストたちの「罪と罰」が描かれてゆく。その会議にはおよそ世界経済とは無縁なロックスター、女性の絵本作家、そしてイタリアの戒律激しいカトリックの修道士が、なぜか加わる。主催したカリスマ的エコノミストの国際通貨基金の専務理事であるロシェが招待したらしい。

会議の日の朝、そのエコノミストの死体が発見される。夜に、告解のために部屋に呼ばれた修道士は、その職業的倫理から真実を語れない。主催者のエコノミストはなぜ死んだのか。ホテルが大きな密室となる。アガサ・クリスティの密室ミステリーの様相を呈していく。

専務理事であるロシェは、頭からビニール袋(コンビニのレジ袋のようなもの)をかぶって死んだ。窒息死である。どうして自殺をしたのか?・・・実は彼は末期がんに冒されていたからで、自分の死を自分の手で終わらせたかったのだろう。こんなことで人間は簡単に死ねるのだろうか。死ねる。前例があるから。ある人物が映画の中で、ビニール袋をかぶって自殺をした作家がいたからだ。

現在の権力とか、経済とかを見ると、富が再分配されることなく、裕福なものはより裕福になっています。この修道士は戒律の厳しいカルトジオ修道会に所属し、世界に300人くらいで祈りにも似た“沈黙”の中で清貧に生きています。その“沈黙”という名の言葉で彼は権力者たちに挑戦をしてゆくのです。

ロシェ役のダニエル・オートゥイユに、修道士のトニ・セルヴィッロの演技が秀悦でした。この2人は秘密というテーマにピったりでした。

そして窮地の主人公修道士を助ける女性絵本作家役のコニー・ニールセンが、部屋で彼女の手を修道士が持つところは親密さを感じさせ、修道士との関係の行方に興味が湧くわけで、愛着のあるシーンでしたね。

その他にもヴァレリア・ブルーニ・テデスキは人を驚かせる特質がありましたし、ドイツの大臣との浮気を楽しむカナダの女大臣とか、もう一人のアナ・ムグラリスはエロチックな存在でしたね。

それに鳥とか犬とかの動物の使い方も絶妙でした。大臣たちは感情とか、同情心とかとは無縁の人たちで、かたや動物たちの選択肢は自由ですから。特にあのドイツの大臣の犬に関しては、動物たちがなぜにそうか、は観客の解釈に任せているようだが、最後に犬が飼い主の横暴な大臣のところから離れて、修道士の後を付いて一緒に帰るところなどは、希望を暗示しているようなシーンで良かったです。

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ロンドン、人生はじめます★★★

2018年05月13日 | アクション映画ーラ行

ロンドン郊外の高級住宅地“ハムステッド”で実際にあった奇跡の物語をモチーフに、ダイアン・キートンとブレンダン・グリーソンの共演で贈るコメディ・ドラマ。高級マンションで悩み多き日々を送る未亡人が、ひょんなことから近所の森で掘っ立て小屋に暮らすホームレスの男性と出会い、彼の自由な生き方に影響されて自らの人生を見つめ直していく姿をユーモラスなタッチでさわやかに綴る。監督は「新しい人生のはじめかた」「ラブ・パンチ」のジョエル・ホプキンス。

あらすじ:ロンドン郊外のハムステッド。高級マンションでひとり暮らしの未亡人エミリー。今になって亡き夫の浮気や借金が発覚、お金のやりくりに、うわべばかりのご近所づきあいと気苦労が絶えない日々が続いていた。そんなある日、双眼鏡で屋根裏部屋から“ハムステッド・ヒース”という近所に広がる風光明媚な公園を眺めていて、謎めいた髭もじゃの男性に興味を抱く。彼はドナルドという名で森の中に建てた手作りの小屋に17年間暮らしていた。立ち退きを迫る不動産開発業者から嫌がらせを受けていたドナルドは、訪ねてきたエミリーにも警戒心を解こうとはしなかったが…。

<感想>久々に観た年を重ねたダイアン・キートンは、相変わらずとても魅力的です。実話ベースの映画とはいえ、こんなにも大人の心を掴んで離さない「本当にあった」ラブロマンスはそうそうない。表情や喋り方から滲み出る知性とユーモア。そしてファッションセンスも相変わらず素敵です。

まず初めは、ドナルドに食事に誘われたエミリーが、胸を高鳴らせながら気になっていた帽子を購入し、鏡の前に立つシーンや、友人宅を訪れる際のモノトーンを基調にした落ち着いた装い、ドナルドと出かけるシーンではジャケットを羽織ったトラッドなファッション、亡き夫の墓を訪れる際はガウンを着込むなど、シャツベースのフェミニンなスタイルが切り取られている。プライベートでも、ファッションアイコンとして長きに渡り支持を集めるキートンのセンスが光る作品となっている。

お相手は、ほぼホームレス風状態のドナルドに、「ハリー・ポッター」シリーズでお馴染みのブレンダン・グリーソンが。キートンがいつもキートンだとしたら、グリーソンは毎回別人だ。今回はヘンリー・ソローのような生活を送る偏屈ジジイで、森の世捨て人を見事に演じている。社会的なテーマが据えられてはいるが、どう考えても相性が良さそうには見えない二人が、近づいてゆくさまがこの作品の肝となっている。

人世に定年はないと、社会が高齢化するということは、現役としての第一線を退いたからといって、その中で生きるための問題からは逃れられないということなのだから。亡き夫の謝金の返済やら、これからの老後の生活費のことを考えて、住んでいる家を売らなければならなくなるとはね。会計士の彼が彼女に惚れているように見えたのだが、ジェイソン・ワトキンスが扮していて好印象であった。

ダイアン・キートンが演じる勝ち組のような未亡人しかり、自由の象徴であるかのように見えるホームレスのドナルドでさえ、彼並みの頑固な人柄でなければ、その生き方を貫くのが難しいのもまた事実である。

このドナルドを演じたブレンダン・グリーソンがいい。ダイアンよりも若いのにも関わらず、この老けぶり汚れぶりは、大人の恋を描いたロマンティック・コメディの主人公としては馴染めなかった。がしかしだ、手作りの小屋のクオリティは高いし、優雅なピクニックデートを見ているのも悪くはない。

役作りなのだろうが、ダイアン・キートンが彼に関心を持ち、同情がいつしか恋になっていく心理が余り伝わってこないのだ。

森の住人が土地の所有権争いに勝ち、獲得した裁判劇の実話に基づいてはいるが、ダイアン・キートン主演のラブコメに仕立て上げるのには、いささか苦しい筋立てであると思う。

人生の黄昏時の出会いがその後の余生を変える二人には、前に観た「恋愛適齢期」(07)でのジャック・ニコルソン相手の大人の恋愛をコミカルに描いていて大変良かった。

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