2001年の第1作から数えて22年、メガヒットシリーズへと成長した人気カーアクション「ワイルド・スピード」のシリーズ第10作。
あらすじ:パートナーのレティと息子ブライアンと3人で静かに暮らしていたドミニク。しかし、そんな彼の前に、かつてブラジルで倒した麻薬王レイエスの息子ダンテが現れる。家族も未来も奪われたダンテは、12年もの間、復讐の炎を燃やし続けていたのだ。ダンテの陰謀により、ドミニクと仲間たち“ファミリー”の仲は引き裂かれ、散り散りになってしまう。さらにダンテは、ドミニクからすべてを奪うため、彼の愛するものへと矛先を向ける。
「トランスポーター」シリーズのルイ・ルテリエ監督がメガホンを取り、ドミニク役のビン・ディーゼルをはじめ、ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソン、クリス・“リュダクリス”・ブリッジスらおなじみのキャストが集結。また、新たな顔ぶれとして、ファミリーを次々と襲うダンテを演じるジェイソン・モモアや、オスカー女優のブリー・ラーソンが参戦した。
<感想>シリーズ5作目「ワイルド・スピード MEGA MAX」に登場した悪役の息子が今回の敵なので、その説明映像では1回目から今までの映像が流れて、思い出しながら見られるので初めての方にも親切でしたね。ジャスティン・リンが製作にまわりましたが、今作の監督は「トランスポーター」などの監督だけあって、ローマでの狭い場所でのカーチェイスは、特にスリリングで良かった。
今回もあり得ない過激なアクション満載。ファミリーのメンバーが別々の場所にいるためか、各々の場所での様子に場面が切り替わります。ローマ、リオ、ロンドン、ポルトガルと、ロケ地も色々。
次から次へと様々なアクションが繰り広げられます。やはり、水上に伸びる一本道を、一台の車がチェーンで括り付けた鋼鉄の金庫を、振り回して敵をなぎ倒す姿は、カーアクションでありながら銀行の大型金庫をドミニクが車で引きづりながら突っ走る後景など、それと橋での派手なカーアクションでは、自分の息子を車に乗せて下の川へとダイビングする過激なシーンもありましたが、それにもまして今までの集大成らしく、ドミニクのこれぞとばかりのドライビング・テクニックが素晴らしかった。
今回は、にぎやかな見せ場とお祭り騒ぎに、麻薬王レイエスの息子ダンテにはジェイソン・モモアが新規に加わっており、彼の見せ場が好演でありよくぞ「ワイ・スピ」に参加したと、嬉しさ極まりなかった。それになんと、亡きポール・ウォーカーの娘メドウが、カメオ出演しているのも良かった。
やはり見どころはカーアクションですよね。さすがジャンル最前線を担うだけあって、気合がほとばしるのが感じられます。前作で宇宙へと飛び出したと思えば、その先の境地の脚本なんてあるのかと思っていたら、序盤のローマからもうテンションはMAXでした。
バチカンに向けて転がりゆく巨大な球体爆弾を止めようと奮闘するくだりなどは、ワイドに広がる地形を駆使した、あの手この手のアイディアが満載であり、スクリーンで見るにふさわしい濃密な場面に仕上がっていた。
それにクライマックスになると、ひたすら伸びゆく高速道路を駆使した圧巻の肉弾戦へとなだれ込み、相変わらずの見せ場では見応えがあり抜群の出来上がりでした。それと、スピンオフだったD・ジョンソン、J・ステイサムの続編も、シリーズとして今後も展開されるらしいので期待したいものですね。
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