パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ファイナル・カット★★★

2017年03月17日 | DVD作品ーな行、は行
人の一生の記憶が脳に埋め込まれた小さなチップに記録されている近未来の世界を舞台に描くSFスリラー。監督・脚本は、これが長編映画デビューとなるレバノン出身のオマール・ナイーム。弱冠26歳の無名の青年の脚本に惚れ込み、演出も任せたプロデューサーは、インディペンデント映画の先駆けとなった「セックスと嘘とビデオテープ」や「ラッグストア・カウボーイ」を世に送り出したニック・ウェクスラー。「グッド・ウィル・八ンティング/旅立ち」でアカデミー賞助演男優寅を獲得したロビン・ウィリアムズが、近年ハマり役の“どこか不気味な中年男”を絶妙に演じる。
あらすじ:少年のころアラン(ロビン・ウィリアムズ)は、両親と一緒にその町を訪れていたメガネをかけた少年ルイスと廃工場で遊んでいた。底の抜けた床にむき出しになった細い梁の上を歩くアラン。
臆病なルイスも渡ろうとするが、足を踏み外してしまう。アランが思わず目をつぶった瞬間、ルイスは深い床の底へと転落し、アランの手にはルイスのペンダントだけが残された。
大量の血を流して横たわるルイス。恐怖に襲われたアランは一目散に工場から走り出た。それから数十年後。アランはゾーイ・チップの編集者として働いていた。ゾーイ・チップとは、人の脳に移植して全生涯を記憶することができるチップ。死後、脳から取り出されたチップは編集者によって編集され、<追悼上映会-リメモリー>を行うのがセレブ階級の流行になっていた。
しかし同時に「人殺しを聖人にする行為」 他人の目の奥を透かし見るのは神のみに許されること、とするゾーイ反対運動も起こっていた。
アランはどんなに不道徳な人生も感情移入せずに直視できる性格から、“人間のくず"といわれている大物たちに重宝がられていた。
そんな彼のもとに、ゾーイ・チップを扱う大企業アイテック社の弁護士チャールス・バニスターの未亡人から編集の依頼がくる。アランはずっと少年時代の記憶に苛まれ、罪の意識が彼の性格に大きな影を落としていた。そして自分が死者の罪を引き受け、魂を清めて来世へ旅立たせるキリスト教の“罪食い人(シン・イーター) "であると信じ始めていた。

そんなアランが唯一心を許せる相手は、古書店を営んでいるディライラ(ミラ・ソルヴィノ)だけだった。しかし、数年前に恋人を亡くした彼女にとって、式典で上映される映像は虚像にすぎず、他人の人生を切り張りして都合のよい記憶を作り上げるアランの仕事が理解できなかった。アランは編集の準備のためにバニスターの未亡人と娘へのインタビューを行った。

バニスターのチップには娘へのおぞましい行為が映っていたが、未亡人はこれをカットするよう求める。同じ頃、かつて編集者だったフレッシャー(ジム・カヴィーゼル)がアランの前に現れ、バニスターのチップを譲るよう脅迫する。彼は仲間とともにアイテック社の不正を摘発しようとしていた。翌日、アランは映像の中に死んだはずのルイスとそっくりな男を見つけて激しく動揺する。アランはルイスのチップを探すために、編集者仲間の協力を得てアイテック社の資料部屋に侵入する。しかし、そこでアランが見つけたのは、亡くなった両親が彼の脳に埋め込むチップを購入していたという記録だった。自分のチップを取り出してあの忌まわしい記憶を見てみたい。真実を確かめたい。アランはもう自分の心を抑えることができなかった。(作品資料より)

<感想>故“ロビン・ウィリアムズ”の昔のDVDから鑑賞。この映画の特徴は、本人が生きている間はそこから記憶を取り出せない事になっている。死んだ後に専門の編集人にその数十万時間分の記憶を数十分に編集してもらい、関係者を招いて上映会を行います。
カットされた記憶は捨てられてしまう、確かに人間の生きている間の長い記憶が埋め込まれているので、これはいらないと思うものは残しておいてもね。
この人はいい人だったという部分だけ残せばいいのだから、上映会でも大変な量になってしまうに違いありませんから。
この追悼上映会のためだけに高い金を出してチップを埋める親の気も知れないが、チップが埋め込まれている事を知らされる、子供の気持ちにもなってみたら、これは余り良い感じはしないと思う。
例えば編集人(カッター)は、ゾーイを埋め込まれた人であってはならないのでは、等々。
主人公のロビン・ウイリアムスはこの編集人であり、これがこの映画の内容でもあるのでほとんど一人芝居。それは一個人の純然たる“記憶”データーなのであり、巧妙に手を加えられた鑑賞に堪える映像なのです。
これは恐ろしいことだ。記憶が個人のものではなくなるなんて、脚本と監督のオマール・ナイームは、新人ながらその才能は恐るべし。
世の中がもしこのようなら、さて人間はどのように行動するかという思考実験だとすれば、この映画は随分とややっこしい実験を試みたものです。
親が事故かなんかで子供を先に亡くして、葬儀の後に遺族を招いて上映会をするのはいいかもしれませんね。
しかし、現在では、ビデオとかカメラで写真で残したりして取ってあるのでそれを見ればいいのではないかしらね。設定が近未来なのに、編集に使うPCとかモニターがレトロチックなのが違和感がある。
そのためか映画そのものも中途半端で終わってしまって、SF的な未来のアイデアを十分生かしきれていません。
ロビン・ウィリアムズは生粋のコメディアンだが、こと映画に関してはお笑い抜きで、役者としての実力を発揮している。編集マシン“ギロチン”を駆使するアラン役がハマっていて、ロビン・ウイリアムスが久しぶりにいい味を出していただけに残念です。
他の役者さんミラ・ソルヴィノや、 ジム・カヴィーゼルの出番が少なくキャラが生かされていないのも残念ですね。
2017年DVD鑑賞作品・・・5映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング/

ペルシャ猫を誰も知らない★★★・5

2016年12月20日 | DVD作品ーな行、は行
『酔っぱらった馬の時間』などの作品で、クルド人が置かれている過酷な状況を描いてきたバフマン・ゴバディ監督。本作は、今までの作風とはガラリと趣を変え、大都市テヘランで音楽に生きる若者たちを描いたセミ・ドキュメンタリー風の作品。イランでは音楽や芸能は政府によって厳しく統制され、コンサートを開くにもCDを出すにも、検閲を受けなくてはならない。
主人公2人を狂言回しにテヘランの現在の音楽シーンを次々に見せてくれる本作だが、知れば知るほど、いかに自由がないか、とくに表現者にとって厳しい世界かを私たちは知る事になる。その姿は、イランで自由に映画が撮れないゴバディ監督の姿に重なる。実際、本作を最後に、監督はイランを後にしたという。
あらすじ:ネガル(ネガル・シャガギ)とボーイフレンドのアシュカン(アシュカン・クーシャンネジャード)は、テヘランでバンドを組んでいた。だが、音楽の自由のないイランでインディー・ロックを続けることに限界を感じていた二人は、ロンドンで演奏したいと夢見るようになる。何よりも国外に出るためにはアシュカンのパスポート取得が先決で……。(作品資料より)

<感想>謎めいたタイトルだが、その真意を知れば誰しも作り手の切羽詰まった表現者としての苦悩を理解するに違いない。その作り手とはイランとイラク国境のクルド出身のバフマン・ゴバディ。「酔っ払った馬の時間」、「亀も空を飛ぶ」で知られる監督である。
舞台は現代のテヘラン。クルドを描き続けた監督が次に選んだのは、当局の目をかいくぐって音楽活動を続ける若者たちの群像ドラマ。演奏許可が下りないテヘランを離れて、ロンドンで公演することを夢見る二人組のロッカーが、便利屋と手を組んで違法なパスポートやビザを手に入れるために、バイクに乗って街を走り回る。

そこから見えてくるのは、自由であるべきはずの音楽活動を禁じる政府の理不尽な圧力であり、それに果敢に抵抗するミュージシャンたちの悲痛な叫びである。興味深いのは、彼らの不自由な活動を逆手にとった強烈な風刺の姿勢。彼らが訪ねるラッパーは歌う。「この国では金が第一、第二に神と、・・・」政府が目をひんむくような台詞が続くが、その風刺も結局は悲劇的な結末になる虚しさに怒りが込み上げてくる。
一応フィクション仕立てだが、実質「テヘラン音楽」の活動を抑圧された世界でこそ、人間の中の“ロック”が目を覚ます。イランのアンダーグラウンドに、こんな多様で豊かな音楽シーンが広がっているとは知らなかった。

しかも文化規制があるため基本的に非合法なのだから。だが、若者たちは隠れてビートルズ、ジョイ・ディヴィジョンやストロークス(ポスターやTシャツが登場する)などに親しみ、ロックバンドを組む。牛小屋でメタルを演奏する連中もいれば、「ここはジャングル、食うか喰われるか」とフロウをぶちかますラッパーもいる。
そして独特のブルースを絶唱するミルザーってバンドのおっさんシンガーのド迫力さ。
これは単なる反対制ミュージシャンの記録ではない。ゴバデイ監督自身がテヘランでの、映画作りで遭遇した自らの体験を基に、その苦しい胸のうちをミュージシャンに託して、1本の映画にまとめたいという本物のパンク魂、ここにあり!
公安の目を盗んでゲリラ的に無許可撮影を続けた監督は、本作を最後に亡命。むろんイランでは映画も未公開です。
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ホームカミング★★★

2016年12月20日 | DVD作品ーな行、は行
仕事一筋に生きてきた男が定年退職後、かつては理想の町と呼ばれながら現在は老人街と化した町に活気を取り戻そうと、町おこしに奮闘する人情喜劇。高齢化するニュータウンを舞台に、セカンドライフを送る人々への応援歌を、「金曜日の妻たちへ」「理想の生活」の飯島敏宏監督が涙と笑いで描き出す。主演は、バラエティー番組などで活躍し本作で映画初主演を果たす高田純次。そのほか高橋惠子、竜雷太、黒部進らベテラン共演陣が脇を固める。
あらすじ:仕事一筋に生きてきた鴇田(高田純次)は、定年後は妻と共に第二の人生を過ごそうと張り切っていた。しかし、かつては理想の町と呼ばれ有名テレビドラマの舞台にもなった町は、今や平均年齢68歳の老人街と化していた。町に活気を取り戻すべく、鴇田は地元で出会った同世代の仲間たちと町おこしのお祭りを実現させようと奮闘するが……。(作品資料より)

<感想>これって2010年に劇場公開された作品なんですね。WOWOWで見ました。何だか同世代の主人公の生き方に、感動してしまって、と言うのも現在住んでいる町内会も高齢化が進んで、町内会の会合に参加する人達の顔ぶれも平均年齢70歳過ぎの方々ばかり。
その子供たちはというと、子供時代を過ごした故郷から離れて転勤をして行き、現在はついの棲み家としてその土地に新しい家を購入してそちらへ住んでいるのが現状です。
この作品の主人公は、定年退職後初めて町内会の会合に出て現実を知ったわけで、自分たちの手で何とか活性化させなくてはと、立ち上がったのですね。
主人公が高田純次さんなので、いつものイメージでいい加減でお笑いタレントだと思って見ていたら、結構真面目に演じて物語も人情ドラマのようになっています。

町おこしのためお祭りをすることがメインなのですが、そこに行きつくまでに誘拐事件とか、地域での細かい出来事に振り回され最後まで引っ張られていきます。
物語の展開はまるでサスペンス劇場のような、そんな雰囲気もありますが、しかし一戸建てに住んでいる方々の近所のお話で、地域の自治会などに参加したことがある人にとっては何となく気が付くはずです。
他愛もない日常の出来事を描いていく物語は、いつも見慣れているテレビドラマのようでもあり、でも本筋は町おこしのお祭りで、日本の懐かしい昭和の時代が戻ったようなノスタルジックな印象を受け、心がほっこりと温かくなるような感じがした。

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バンクラッシュ<未>★★★・5

2016年11月19日 | DVD作品ーな行、は行
白昼堂々、武装した強盗団に襲われるスペイン第3の都市バレンシアの銀行。その貸金庫にはある意外な秘密があって……。スペイン産のハードクライムサスペンスアクション。劇場未公開・WOWOWにて放映
スペイン映画界の一流どころが結集し、銀行強盗事件から始まって二転三転していく予測できない展開をスリリングに描いた娯楽編。犯罪のプロ集団VS捜査当局の戦いをスタイリッシュな映像を駆使し、テンポよく描いている。出演陣は「暴走車 ランナウェイ・カー」や映画版「マイアミ・バイス」に出演したL・トサル、「モーターサイクル・ダイアリーズ」のR・デ・ラ・セルナなど充実した顔ぶれ。監督は「インベーダー・ミッション」「ワイルド・ルーザー」の娯楽派D・カルパルソロ。

<感想>外は大雨で、出社をする銀行の女店長に社員たち。冒頭から銀行強盗が入るシーンがあり、警報設備が故障しているというのだ。強盗たちはショットガンとか持っているし、爆弾つきのベストを人質に着せるわけ。こいつらはガリシア陣とウルグアイ人で、人質や銀行の行員を殺しはしない。
貸金庫の方へ行き、バールで次から次へとこじ開けで、帰りの抜け道を貸金庫の真ん中の机の床下に、穴をあけて、用意周到であり、その下は地下下水道だ。前もって地図を見て地下下水道から貸金庫の下に、穴をあけるようにしていたというわけ。それが大雨なので下水道は水かさが増しており、胸まで浸かるのだ。これは想定外のこと。

そんな中、リストラ候補の女支店長が、腹いせに貸金庫の中に、政府の秘密のDVDがあると教える。その報酬に、ダイヤモンドを袋ごと貰うちゃっかり女。それにもう一人、人質で家を担保に金を借りた女が、期限が迫っていて支払いが滞っている。金を払わないと家を銀行に取られてしまうのだ。
強盗の中の男が、その女に一目惚れしてしまい、奪った札束2つをその女に上げてしまう。強盗のボスは、子分がそんなことをしているのに腹を立てている。しかし、行員が警察へのボタンを押したために、スワットやらCINが銀行の前に来て、スナイパーも配置されており、強盗のボスは表から逃げるつもりはないので、食料、水とか、ヘリとか逃げる算段を交渉人に話かける。

そうする内に、下水道の水が溢れて来て、とても地下水道からは逃げられないことが分かる。暫く、強盗と交渉人のCINやら警察とか、それに、大事な政府のスキャンダルが入ったハードディスクと、録画テープとか、犯人と交渉を続ける政府の役人たち。
強盗犯が、ハードディスクをPCで覗こうとしたら、たちまち削除のプログラムが入っていて、全部消去してしまうのだ。喧嘩をする犯人のボスと子分。
スペインのミステリー・アクションもので、物語の展開もよく、スムーズに進んでいくのだが、悪天候は計算外だったのか、右往左往して、その逃げ道に政府の高官から空気口から外へ出て隣のビルへ逃げれると聞き、実行するも、そこにはスワット部隊がおり撃って来るし、腕を撃たれる女支店長。
わらわらと、元のバレンシア銀行へ引き返す強盗たち。これには笑った。それに、悪天候のことも予知してなかったなんて、お笑いだよ。

しかし、人質と一緒に外へ出るとウソをつき、バスを用意させて、人質に混ざって逃げるみたいに、人質に強盗の服とマスクをさせ爆弾チョッキを着て、その男たちを捕まえる警察。しかし、その男たちは人質であって、爆弾チョキも偽物だった。
強盗犯たちは、仲間割れもすることなく5人で、自分たちは結局、下水道を泳いで逃げ切り、地下鉄の線路の近くで洋服を着替えて、地下鉄に乗り見事に逃げ切るのであった。犯人たちのしたり顔が、ニャっとして、それにヨクヨクみれば履いている靴がびしょびしょなのにね。車内では誰にも気づかれずに、地下鉄を降りて自分たちのアジトへと帰る。
見事な銀行強盗のおっさんたち、貸金庫の中に政府のスキャンダルな録画があるとは、まさかの事件。ですが、強盗たちの目的は、金品とダイヤ、札束が狙いであって、そのハードディスクとやらは、持ち逃げしても金になるには面倒なのだ。
この作品と良く似ているのが、「バンク・ジョブ」(2008)ジェイソン・ステイサムが銀行強盗をする役をしている。
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パッション ★

2016年08月16日 | DVD作品ーな行、は行
『007 慰めの報酬 』ジェームズ・ボンド役で絶大な人気を誇る、ダニエル・クレイグ主演未公開映画。本作でしか見られない、セクシーでワイルドな姿が満載!監督は『ノッティングヒルの恋人』のロジャー・ミッシェル。母子ほどに年の離れた 男と女の純愛をリアルに描く、センセーショナルなラブストーリー。
あらすじ:ロンドンの郊外に夫のトゥーツと二人で暮らすメイ。共に60歳を越えた二人は、すでに独立してロンドンで暮らす二人の子どもたちに会いに行く。久しぶりに一家団欒を満喫したメイとトゥーツ。ところがその夜、トゥーツの容態が急変し帰らぬ人に。行き場のない彼女を見かねた娘は、彼女を自分の家に住まわせる…。
<感想>ダニエル・グレイグが出るので借りて来た。タイトルからしてメル・ギブソン監督の「パッション」と間違われますね、キリストの受難とか。全然違うんです。なのに内容がエロいんです。
夫に先立たれた中年のオバサン、初めは息子の家に住むんだけど、嫁と折り合いが悪くて結局一人ものの娘の家へいそうろうする。娘はバツイチのシングルマザー、女の子がいてお婆ちゃんは孫のお守もすることはするのですが、若い素敵な男性に誘われて女に目覚めてしまうわけ。
60過ぎの叔母さんが主人公。息子の家の内装をしている男ダニエル・クレイグ。仕事はさぼってばかりの独身男なのだが、どうしようもない女好き。親子ほど歳の離れたダニエルと男女の関係になってしまうんです。
それもその男は息子の友達でもあり、娘のポーラの恋人なんですね。ちょっと呆れてしまいますから。娘の恋人寝取って、張り合っても自分はお腹の肉がダブダブしている中年おばさん。本人は化粧したり、洋服新しく買ったりして若作りしているようですが、やっぱり年には勝てないよね。
確かに相手がダニエルなら夢中になるのは分かるけどさ、年のこと考えたらって。男のポールも、お金貰えるし食事を作ってくれるしで利用しているんですよ。でも利用するっていってもね、仕事中におばさんとベットに入ったりして、頼まれた仕事がはかどらない。その内に、娘に知れて喧嘩になるしで、最後はその若いダニエルと旅行へ行こうとチケット買っておばさんは楽しそうです。何せ老後に困らないくらいのお金持ってるんですもんね。
どうなるのかって、オバサンは一人で旅行することになるのよ。ちなみに原題は「The Mother」って、こちらの方が良かったんじゃないの。


注:パッションっていう南国の果物 があるんですね。食べたことないけど、美味しいというので一度食べてみたいです。
ダニエル・クレイグの経歴

注:1968年、イギリス出身。幼少の頃は両親の別居により、リバプールで育つ。16歳の時にロンドンへ移り、ナショナル・ユース・シアターとギルドホール音楽演劇学校で演技を学ぶ。以降舞台で経験を積み、TV作品にも数多く出演。映画は1992年の「パワー・オブ・ワン」でデビュー。「愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像」(98)でエジンバラ国際映画祭ベスト・ブリティッシュ・パフォーマンス賞を受賞。
2000年には「Some Voices」(日本未公開)でブリティッシュ・インディペンデント・フィルム賞最優秀男優賞、「Jの悲劇」(04)でロンドン批評家協会賞最優秀英国男優賞に輝いた。そのほか小品から「トゥームレイダー」、「ロード・トゥ・パーディション」、「ミュンヘン」といったメジャー作品まで幅広く活躍。そして人気スパイ・アクション・シリーズの第21作「007/カジノ・ロワイヤル」で6代目ジェームズ・ボンドに抜擢され、歴代初の金髪ボンドとして一躍時の人となった。92年にスコットランドの元女優と結婚して女の子も誕生したが94年に離婚。女優のハイケ・マカッシュや女性プロデューサーの浮き世をながしていたが11年、レイチェル・ワイズと電撃結婚していた事が報道された。
最近の映画は、2015年12月4日に公開された「007 スペクター」
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フェーズ6 ★★

2016年08月05日 | DVD作品ーな行、は行
「スター・トレック」のクリス・パイン主演で贈るパニックスリラー。殺人ウィルスが蔓延した世界で、生き残りを賭けて人里離れた土地を目指す男女のグループ。やがて1人がウィルスに感染したことをきっかけに、内面に潜む本性を剥き出しにしていく。監督はスペインの新鋭アレックス・パストーとデヴィッド・パストーの兄弟。
あらすじ:治療薬もない致死率100%のウィルスが蔓延した世界。ほんのわずかの人間だけが生き残り、街はゴーストタウンと化していた。そんな状況の中で、ウィルスに感染せず生き残っていたお調子者のブライアン(クリス・パイン)と真面目で心優しい弟のダニー(ルー・テイラー・プッチ)の兄弟はあるルールを決める。“生き残るためには感染者と接触しないこと”。

そして、2人はブライアンの恋人ボビー(パイパー・ペラーボ)とダニーの女友達ケイト(エミリー・ヴァンキャンプ)を連れ、アメリカ南西部の砂漠を車で走っていた。目的地は、幼い頃に訪れたメキシコ湾岸の人里離れたサーファービーチ。最近は廃れて空き家だらけになっていたので、感染を逃れているかもしれないと考えたのだ。そこでウィルスが沈静化するまで暮らし、人類の生き残りとして新たな世界を築くつもりでいた。(作品資料より)

<感想>新型ウィルス感染の「コンテイジョン」と同時に出た未公開作品です。でもこの作品ではウィルスの感染経路とか、政府がワクチン開発に取り組むとかはまったくない。どちらかというと、人間がそういった時に遭遇した場合の自分の生き方とか、親族や友達、恋人、他人との接し方を問い正しているようなヒューマンドラマだ。
兄弟とその彼女たち4人で生き延びて、幼い頃行ったメキシコのサーファービーチへと旅をする。その途中で車のガソリンや水、食糧など補給しなければならず、車が停まっていたり、ガソリンスタンド、スーパーなど廃墟化しているところを探しては旅を続ける。

そんな中、1台の車に父親と娘が乗っている車を発見。しかし幼い娘はすでに感染していた。ガソリンを上げる代わりに娘を助けてくれと、途中に新薬があるという救急センターまで一緒に行くことになるのだが、途中でブライアンの恋人が娘と接触して感染してしまう。
車の後部座席の間にビニールで仕切りをしたのだが、娘が咳き込んで苦しそうなのでついビニールを開けて覗きこんだ隙に感染する。この娘と父親は置き去りですから。それに娘にうつされた彼女もここに残されます。

途中で汚染地区にさしかかり、「移民が病気を運んできた」と書いたプラカードとたくさんの死体。黒いビニール袋に包まれた有害遺体収容車が。ここは病院なのビニールテントがたくさんあり、隔離病棟だというのだが、医者と子供がいたがもうすでに感染していて顔の半分が変わっていて、耳と鼻から血を流している。ここにいる人間たちは薬で死なせるしかない。「生きるということは、死ぬことよりもずっと辛いことだ」という医者。
そして一軒屋を見つけ水とか食糧を求めて中へ、プールのある豪邸なのだが、プールの中には感染した人間の死体がプカプカ浮いていた。それでものんびりゴルフでもしようぜと兄弟がゴルフをする。この家にはなんと防護服を着た人間が大勢いたのですね。女を残せという彼ら、感染してないかボビーとケイトに服を脱いで裸になれというのだ。ボビーの体に斑点が感染していたのだ。すると防護服の男どもは、女二人を解放する。
車を走らせている途中、お墓を見つけここでボビーを降ろす。「置いて行かないで」と泣きすがる彼女を見捨ててひたすら走る。前から車が来る。

おばさん二人が怖い。銃をガンガンぶっ放してきたので、こちらも撃ちかえしておばさん二人は死ぬ。その時兄貴が足を撃たれていて、傷の薬を捜すため一軒家に入る。2階の窓が開いていたので人がいるのだろう。だが2階でその人間は銃を持って死んでいた。だが、そこには生き残っていた犬がいたのだ。その犬は死体を食べていた、薬を取る時犬が襲ってきて銃で犬を撃ち殺すのだが、その血を浴びてしまった兄貴。もうすでに感染していた兄貴。弟は感染している兄貴を置き去りにしようとするも、「生きたまま朽ち果てるのは嫌だ」と、弟は非常にも兄貴を撃ち殺してしまう。そして彼女と二人でメキシコの浜辺に到着するのだが、兄貴と遊んだ子供の頃が走馬灯のように脳裏に浮かび、唯一分かっているのは孤独だ。いつ死が訪れるか分らない。でそこから数十年たっても浜辺は美しいまま。人間は全滅したのでしょうかね。

弟だってその恋人も何時感染してもおかしくないのに、こう見ているとやはり防御策は、手洗い消毒とうがい、マスク使用は絶対に必要です。ゴム手袋なんかして、マスクも汚いしで、時々マスクも外すし手袋だっていつもしているわけではないのだ。消毒剤って漂白剤なの。これではいつ感染してもおかしくない。そんなこんなで、お決まりのゾンビとか狂人と化した殺人鬼とかの類は出てきません。防護服の集団もいませんでした。ちょっと期待したのに残念です。ホラーといえば道路に停車していた車の中で、感染者が息絶えている姿くらい。
やはり一番怖いのは、人間の心の中に潜んでいる悪魔、自分だけは何とかしても助かりたいと願うばかりに殺人まで犯してしまう。そんな厳しい状況下におかれたら自分だったらどうするかを、考えさせられる作品でもあります。まぁ、しかしそんな難しく考えなくてもいいかも。
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ハドソン・ホーク ★★★★

2016年08月05日 | DVD作品ーな行、は行
脚本も手がけたブルース・ウィリス主演のエンターテイメント・アクション。ダ・ビンチの秘宝をめぐり、大怪盗ハドソン・ホークが世界を駆け巡る。彼は数々のヒットナンバーの時間を覚えていて、その歌をうたいながら仕事をすることで、正確な時間の経過を知るという特技をもっている。歌って踊れる役者になりたかったというブルース・ウィルスの願望を丸ごと詰めこんだ作品であり、好みが分かれるところだが、ラズベリィー賞受賞という評価もあった。
個人的には、この映画の濃い部分をざくざく切り取ったのが『ダイハード』という印象がある。彼の嗜好だけでなく、その魅力もたっぷり詰まったブルース・ウィリスが、世紀の怪盗を演じた痛快アクション・アドベンチャー!
あらすじ:15世紀後半、ダ・ビンチは純金をうみ出すマシーンを発明してしまう。時代は現代、世紀の大怪盗ハドソン・ホーク(ブルース・ウィリス)こと、エディ・ホーキンスが出所した。親友のトミー(ダニー・アイエロ)の店でくつろぐホークの前にニュージャージーのマフィア、マリオ・ブラザース(フランク・スタローン)(カーマイン・ゾーラ)が現れた。

彼らに脅迫され渋々仕事を引き受けたホークはトミーと共に、オークション会場に侵入した。危うく捕まりそうになりながらも、<スフォルツア>を盗み出すことに成功し、マリオ・ブラザースに届けるが、翌朝の新聞には「オークション会場に侵入した2人組の泥棒、失敗に終わる」と報じられていた。
オークションが始まると、確かに昨夜盗んだはずの<スフォルツア>が出てきた。大金持ち風のジョージ&ダーウィンのメイフラワー夫妻(リチャード・E・グラント)(サンドラ・バーンハード)が、それをセリ落とそうとしていた。ホークが隣りに座った謎の美女アナ・バラグリ(アンディ・マクドウェル)に声をかけた瞬間、巨大な爆発音が起こり、落ちてきたペガサス像に激突、失神してしまう。目覚めた所は救急車。マリオ・ブラザースが乗っていた。なんとか逃げ出すが、運の悪いことにCIA捜査官ジョージ・キャプラン(ジェームズ・コバーン)とキャンディ・バーとハチあわせする。
逃げ出そうとしたが、結局捕まえられ、またもや失神した。次にホークが目覚めたのは、ローマ。そこでホークは、奇妙な夫婦メイフラワーが世界制覇を企んでいること、そのためにマリオやキャプランを使って自分を誘拐しようとしていたことを知る。彼らはある物を集めるために最高の怪盗を必要としていた。彼らはトミーを人質に、協力しなければ彼を殺すとホークに告げる。ホークは渋々承知する。

次の目標は、1世紀もの間バチカン博物館に眠るダ・ビンチ作のスケッチブック<コデックス>。ホークはそこでオークション会場で会ったアナに再会する。その夜、ホークは博物館に侵入。ホークは、アナと2人になるチャンスをつかむが<コデックス>を彼女に発見され、ホークは睡眠薬で眠らされてしまう。その隙にホークを見張っていたキャンディ・バーらは、アナや<コデックス>もろともホークを連れさるのだった。ホークが盗み出した<スフォルツア><コデックス>、そしてキャプランがパリのルーブル美術館から盗み出したヘリコプターの模型、これらは、すべてダ・ビンチの作品。メイフラワー夫妻の目的はこれらの中に隠されていたクリスタルだった。

<感想>WOWOWで鑑賞。やはりブルース・ウィリスのファンとしては劇場で見てなかったので、まだブルースの最盛期の頃の作品。この作品は、アドベンチャーに飛んでいて、明らかにB級狙いなんだけど、ブルース・ウィリスの飄々としたキャラクターが活きてい面白いと思います。
登場人物すべてが濃いキャラで、歌で時間を計りながらの~盗み!、都合のいい展開など、どれもこれもが楽しいし、アクションシーンもたっぷりで迫力満点!。 ブルースの相手役アンディとのコンビぶりも中々息が合って良かったです。10年間もの刑務所暮らし、大好きなカプチーノが飲みたかった。ただそれだけなのに、飲もうとすると邪魔が入る。これってお笑いのギャグネタですよ、本当に。 そうそう、私もカプチーノ大好きですから(笑)

リチャード・E・グラント演じる、悪の組織のボス、エキセントリックな悪役ダーウィン・メイフラワーを演じています。 ちょっと変態な写真とかも出てきちゃいますが、イギリスの俳優さんで二枚目なのに、こういうちょっと間抜けな悪役を演じて見なおしましたです。
それとメイフラワー夫妻の飼い犬バニーちゃんを殺しちゃうのは、絶対にダメですからね。信じられなかったのが、相棒のトミーが車ごと断崖から転落するも、生きてたんですからね、これもギャグにしてしまうんですから。テーマもいいし、キャストも最高、ハラハラ、
ドキドキしながらも安心して観ていられるので、ラストでもやっぱりと思いました。
メイフラワー夫人役のサンドラ・バーンハードって、スタイルいいし、可愛いですよね。悪役に徹して面白かったです。それにジェームス・コバーンが現役で頑張っちゃってるのも嬉しいですね。
今でこそダ・ビンチを主題にした映画がたくさんありますが、これもあのダ・ビンチが発明した純金を造るマシーンなんです。大掛かりなセットや、ロケ地もイタリアのローマ、バチカン市国とパリと観光気分で見るのもいいかも。
痛快ドタバタアクション大いに歓迎、たまにはこういうおバカの作品で笑わなくちゃね。
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PHASE7 フェーズ7 ★・5

2016年08月04日 | DVD作品ーな行、は行
2011年アルゼンチン作品。ウイルス感染の恐怖に狂った人々が殺し合うサバイバルパニックアクション。生存率0%のウィルス!感染の恐怖で狂い殺し合う人々!人類を滅ぼすのはどちらかー?
原題は「PHASE 7」脚本・監督:ニコラス・ゴールドバルト
出演:ダニエル・エンドレール、ジャスミン・スチュアート、イエイヨー・グリジ、フェデリコ・ルッピ、カルロス・ベルメホ、アビアン・バインシュテイン
あらすじ:妊娠7か月の妻と新しいマンションに引っ越してきたココは、まだこれから繰り広げられる惨劇を知る由もなかった。始まりは当局によるマンションの封鎖。原因不明のウィルスが蔓延しているというのだ。その封鎖されたマンションで、精神が追い詰められた住人たちが殺し合いを始めることに―。
そして気がつくと、マンションの中だけでなく、全世界がウィルスに侵されていたのだ!ココは、そして人類は生き延びることができるのか―!?

<感想>劇場未公開作品。本国アルゼンチンで大ヒットを記録し、各国の映画祭でも絶賛だったというのだが、これはB級レベルの感染パニック映画だ。「フェーズ7という同じタイトルでフランス版もあるらしいが、それとも別ものです。何しろ緊迫感がまるでなく、ブラックコメディ部類に入ると思う。DVDのジャケットだけ見ると、いかにもウイルスによるパンデミックなパニック映画だと想像してしまった。
ちなみに「フェーズ6」の続編かと思ったのですが、なんら関係ありませんから。
テレビだけの情報で、WHOの最高危機管理レベル“フェーズ6”を超える緊急事態が勃発と言われてもね、自分達が住んでいるマンションの中だけで展開するお話だとは、低予算のB級映画。
初めにスーパーに買い物に行く主人公夫婦が、たくさんの買いだめをする。まぁ、奥さんのピピが妊娠7カ月だから、1週間分くらい備蓄するのは当たり前でしょう。そこへ後ろにぞろぞろと、大勢の客が買い物に押し掛ける映像が入ってくる。
そしてテレビでのニュース、マンションの住民が外へ集まり政府機関の人が来てこのマンションから出ないように説明される。どうやらこのマンションの住人の中に感染者がいると言うのだ。水も電気もライフラインは大丈夫なのだが、何かあったら救急電話をしてと言いながら、奥さんがいくら掛けても録音の声ばかり。
それからが面白い、とにかく奥さんはのんびりムードで、夫のココは隣の住人のホラシオが防護服にガスマスクを着こんで、ココにも赤い同じ防護服と拳銃を渡す。どうやらマンションの中にいる住人に感染している危険人物がいるらしいのだ。この姿は滑稽だし、アパートの中で住民同士が銃撃戦なんて有り得ないでしょう。
自分たちの階に誰かが来ないようにと、廊下に感電するようにワナの針金を仕掛ける。その針金に引っ掛かるのがおバカなココなのだから、感電死はしないが痺れて動けなくなる様に笑いが込み上げる。それも2度もだよ。
それでも、感染していると思われるサヌット爺さんの部屋へ行くと、この爺さん射撃が上手くてショットガン片手に猛攻撃してくる。ここでかなりの住人が射殺される。その死体を駐車場に一カ所に集めて置いてあるのも、恐怖というよりスプラッタの人形みたいだ。
外へ出る防護服の二人が目にしたのは、荒廃とした街の様子で、車で襲うギャングらしい黒服の男たちがアパートの中へ入り込む。すかさず後を追い殺してしまう。
射撃の名人のサヌット爺さんも自分を守るためだと思うが、ショットガン片手に防護服を着ているホラシオを撃つし、ココも狙われてあわやと言う時に、中国人が助けてくれる。ホラシオの部屋には、幼い娘がいて食糧の備蓄がたくさんあり、それに銃器も完璧に揃っており、いつでもこのような事態にそなえていたわけ。
この作品は、感染者がゾンビのようになって襲ってくるわけでもなく、展開としてはアパート内でドタバタとコンビで喜劇を演じているのが笑える。だが、ラストはいかにも今風な落ちで、外の世界は生きている人間が少ないようで、ホラシオが言っていたが、コルトバへ行けばまだ感染者がいないというのだ。
駐車場から車を出し、ホラシオの娘と中国人家族に妊娠しているピピを乗せてコルトバへと向かう。ガソリン持つのかな?、みんな逃げおうせるのか分からないが、パニック状態なのに笑えるし、とにかく緊迫感もなく、最後は絶望的ではない終わり方で良かった。
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パープル・バタフライ ★★★

2016年07月20日 | DVD作品ーな行、は行
1930年代初頭の激動の上海を舞台に、歴史の波に翻弄される一組の男女の切ない運命を描いた本格的ラブ・サスペンス。2003年第56回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、高い評価を受けている。主演は超大作「SAYURI」が控える、アジアが誇る女優チャン・ツィイー。監督は「ふたりの人魚」でロッテルダム映画祭グランプリを獲得したロウ・イエ。
あらすじ:1928年、満州。日中関係の緊張が高まるなかで、彼女の兄は地下活動に身を投じていた。ついにシンシアが怖れていた日がやって来た。伊丹が日本軍に召集されたのだ。旅立つ駅のホームで、約束の時間になっても現れないシンシアを捜す伊丹。シンシアは行き交う人の影から、泣きながら伊丹を見送るのだった。そんな彼女にさらなる悲しみが襲いかかる。
目の前で、兄が日本の愛国主義者に暗殺されたのだ。1931年、上海。楽しい時を過ごす恋人たちの瞳には、何の翳りもなかった。まだ、この時は。永遠の愛を誓い合ったスードゥー(リィウ・イェ)とイーリン(リー・ビンビン)は、日本軍によって占領された街を席巻する激しい抗議運動よりも、2人の未来だけが気がかりだった。
ある日、イーリンは仕事で上海を離れていたスードゥーを迎えるために駅へ向かっていた。スードゥーが誤って、隣席の男の蝶のブローチが付いた上着を着てホームに降り立った時から、運命の歯車が狂い始めた。男はテロ組織“パープル・バタフライ"が、日本軍諜報機関の最高責任者・山本を暗殺するために雇った殺し屋だったのだ。(作品資料より)

<感想>1928年の満州、日本人の伊丹(仲村トオル)は、まだ少女のようなあどけなさが残る愛らしい顔立ちの女の名は、シンシア(チャン・ツィイー)。シンシアという中国人少女と恋に落ちるが、突如、東京に召還される。それから3年後の上海。シンシアは、兄を日本人の愛国主義者に殺され、“パープル・バタフライ”という反日組織のメンバーになっていた。一方、伊丹は、日本軍の諜報部員として上海に赴任する。そこで2人は再会するのですが・・・。

シンシアにチャン・ツィイー、伊丹に仲村トオル、反日組織の一員と間違われて婚約者を殺された男には、「山の郵便配達」のリィウ・イエ、彼の婚約者にリー・ビンビン。演技力と存在感のある4人が、愛と宿命と使命感、そしてどうしようもない感情の間で揺れ動きます。そこに、シンシアに想いを寄せる“パープル・バタフライ”のリーダーも絡め、さらに関係も感情も複雑に交錯していきます。
混沌とした時代のムード、そんな中でも恋人たちの熱い想いは誰も侵すことのできない領域にあり、余計に刹那さの情熱を昂めていきます。
激動の時代の波に翻弄される2組の恋人たちの悲しい運命を、ロマンチックなムードたっぷりに、中国の新鋭監督ロウ・イエが、甘く鋭く描き出していて・・・、 “ムード”の濃厚さで全てを包み込み、物語の切なさを、常に薄暗く、くすぶったような、雨に濡れた湿った映像に魅了させられます。  

それにしても長いカットシーンがあります。スードゥーの恋人が彼を迎えに長い駅のプラットフォームを歩いている、・・・向こうには、三人連れが自動車の前をゆっくりと歩いていくのが見えます、・・・そして画面はその三人連れに変わり、かれらがレールをまたぎ歩道橋を渡り、こちら側へ来る頃に列車がその下を潜って来る。三人は橋の階段を下りて列車を待つ人ごみの中にへと・・・、長い長いシーンがあります。
この長い長いシーンはやがて起こる事件を予感させており、この時代の中国に対する日本人の思い入れは強く、深いものです。この頃を題材にして日本人が作った映画は中国に対する罪悪感を甘い感傷で包んだものが多いのですが、この映画ほどその当時の本当の雰囲気をリアルに表現している作品はないと想います。
この映画は政治的なメッセージを意図しているのか、ひっきりなしに反日デモのシーンが出てきますが、当時の上海市中でこれ程までに過激な抗議が繰り返されていたことは知らなかった。特に最後の上海事変や南京虐殺の場面が実写で出てくると、その意図は?・・・何だったのだろう。私がこの作品での“上海”の持つイメージは、もっと甘く切ない“上海”のノスタルジックなイメージ?・・・だけだと想います。でも、やはり史実も忘れてはならないと伝えたかったのですね。
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フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い★★★

2016年07月20日 | DVD作品ーな行、は行
母親を殺された4人の兄弟が繰り広げるリベンジ・アクション・エンターテインメント。主演は『Planet of Apes 猿の惑星』のマーク・ウォルバーグ。
監督は『シャフト』『ワイルド・スピードX2』のジョン・シングルトンが、ド派手なガンアクションをスピーディに展開する。ユーモアも盛り込み、爽快な娯楽作に仕上がった全米ナンバーワンムービー。

<感想>いかにも本作は、人種の異なる養子の兄弟4人が陰謀によって殺された養母の復讐に立ち上がるというアクション映画です。ところでこの養母(フィオラ・フラナガンがいい味出してる)、多くの孤児を救った街の良心という設定だが、貸金庫にウッドストックの半券を大事に保管しているような元ヒッピー。つまり彼女は、あの時代の理想=博愛主義の具現者であり、4人の“兄弟”の親密さも、この理想のもとに築かれています。

マーク・ウォールバーグが主演していますが、彼も特別スターというわけでもないし、有名監督による作品というわけでもないです。ストーリーも特別面白いわけでもない。ミステリー仕立てにはなってはいますが、謎解きは話の進行役でしかなく、話は単純です。

義母を何者かに殺された4人の兄弟が、自ら真相究明に乗り出し、復讐に立ち上がるサスペンス・アクションです。主人公たちは決して善人ではない。法を無視して脅迫と暴力で証拠や証言を集め、警察に先駆けて自分たちだけで犯人に復讐しようとする。
でも、彼らなりのモラルがある。彼らなりの正義に基づいて、多少乱暴なやり方であることは承知の上で、母を殺した黒幕に復讐しようとする。彼らの敵は、ただただ暴力で人々を支配し、自分の言いなりにしようとする純粋な悪なのです。このあたりの対比が面白いと思います。頼りにならない警察より早く犯人を探し出し、自らの手で裁く。このあたりは、とにかく悪はぶち殺せという、アメリカ的なモノを感じます。

銃撃戦や雪道のカーチェイスは手に汗握る迫力でしたが、肝心の兄弟愛があんまり描かれていないような気がして 、一番納得がいかないのは兄弟を育ててくれたおばさんが、 自分の為に、敵討ちの為に人を殺す事をどう思うのか?・・・思ってくれるのは嬉しいでしょうが、人を殺す事を許すわけが無い。
フィオラ・フラナガンが、変な風にオバケチックな形で出てくるし、 優しいおばさんなら、「私の為に人殺しなんてしないで」って言うのが普通なんじゃないの。アクションシーンも、迫力あるもので、派手な動きこそないものの、銃撃戦はかなりのできで、それなりにリアルに見せてくれます。
この映画は、兄弟愛を期待して見たんですけど、どっちかっていうとギャング映画が前面に来てしまっているような気がする。 兄弟の愛が描かれるシーンも少ないですし、何より兄弟のジャックが 、大して見せ場も無く、オカマ呼ばわりされた挙句、ラストはあんな感じで終わってしまう・・・。 もうどうしようもないですね。マーク・ウォールバーグが光ってたので良かったけどね。

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ファインディング・ニモ ★★★・5

2016年07月17日 | DVD作品ーな行、は行
サンゴ礁の海を舞台に、“人間の世界”へさらわれた我が子を懸命に探す父親の大冒険を描いたファンタジー・アニメ。「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」を手掛けたピクサー社が、“リアルな水の表現”にこだわり、最新のCG技術を駆使して作り出したかつてない映像世界が展開する。全米ではアニメ史上最高となる驚異的な興収を記録する大ヒットとなった。
あらすじ:オーストラリア、グレートバリアリーフ。広大な海の中でカクレクマノミの400個の卵が孵化しようとしていた。しかし、無事に生まれたのは母親の命と引き換えに助かったたった1つだけ。父マーリンは、この子を“ニモ”と名付け、同じ悲劇を繰り返さないと誓い過保護なまでに大事に育てていく。そして6歳になったニモに、初めて学校へ行く日がやって来る。しかし、突然の悲劇がニモを襲う。彼は、人間のダイバーにさらわれてしまったのだ。打ちひしがれるマーリンだったが、陽気なナンヨウハギ、ドリーの助けを借りてニモを取り戻す旅へと出るのだった。

<感想>続編の「ファインディング・ドリー」を鑑賞する前にTVにて鑑賞したもの。この作品は、第76回アカデミー賞長編アニメーション部門を受賞した、ディズニーとピクサーによる映画です。海に暮らす魚の世界を舞台に、カクレクマノミの親子がそれぞれに冒険をして行きます。人間に捕まってしまった息子ニモを探すために、旅に出た父マーリンと、人間の元で逃げ出そうとするニモ。2匹は再び会うことができるのでしょうか。
吹き替え版なので、出演:マーリンに木梨憲武、ドリーには室井滋、ニモは宮谷恵多、ギルに山路和弘、ペリカンのナイジェルに後藤哲夫ほか。
サンゴ礁の海の中の映像美がとても綺麗でした。それに、王道ともいえる、父親が息子を探して大海原を泳いで、危険な目に遭ったりしながらも、奇跡的に息子に会えるという激的な展開にも驚かされましたね。

主人公の小さいカクレクマノミの子供ニモは、片方のヒレが小さくてうまく泳げないのですね。だから父親のマーリンはだんだんと過保護になっていき、学校に初登校の日もずっと着いてきて、ニモは父親の行動にうんざりしていました。そこで、ニモはわざとサンゴ礁を離れて泳いでいき、海の上に浮かんでいる人間の船まで肝試しみたいにいくのです。
すると船から降りてきた人間のダイバーに捕まってしまいます。慌てて追いかけるマーリンですが、ニモを連れた船に、どんどん離されてしまいました。

追いかけるマーリンのもとに、物忘れの激しいドリーという魚に出会います。おしゃべりで陽気な彼女は、人間の言葉が読めるんですね。落ちてきた人間のゴーグルを見て、そこに手がかりがあると信じてドリーに読んでもらおうと、マーリンは、シドニーと書かれていたゴーグルを持ちながら旅にでます。
途中でゴーグルを取り合いをして、落としてしまいます。それは深い海の中で、TVの画面も真っ暗闇の中を表しているのでしょう、しばらくの間は真っ暗な画面でした。
そして、深海近くまで落ちてしまったゴーグルを見つけたのですが、それは、一つの光が見えて、まさに深海魚のアンコウの前にぶら下がっている提灯だったのですね。そこでアンコウに食べられそうになりながら、ドリーは言葉を読み上げます。

それが我が子がさらわれた住所であるとわかった2匹は、一緒にシドニーめがけて泳ぎます。道中では、サメに出会い、食べられるのかと思いきや、サメたちは「魚は友達」を合言葉に、魚を食べない行動をするサメたち、それにイワシの群に遭遇して道を教えてもらいます。その他にも、クジラに出会い食べられ口の中へと入り、四苦八苦しながらなんとかそこから脱出しようとするも、ドリーがクジラ語が話せるとのんきな感じで喋ります。それでも、背中の潮吹きで表の海に出られるのですからね。
マーリンは、遠回りをしろと言われたピンクのカーテンを、ドリーをだまして進みます。しかし、それはクラゲの群でした。凄く綺麗でクラゲの上をポンポンと飛び大丈夫なんてドリーがはしゃぎます。しかし、クラゲの毒によって2匹は気絶してしまうんですね。

そのころシドニーの、人間に捕まったニモは、水槽の中にいました。ニモを捕まえたのは、歯医者のシャーマン医師で、彼の姪ダーラの誕生日プレゼントとして、ニモは捕まってしまったのです。
ですが、水槽の仲間達はその姪っ子ダーラは、プレゼントされた魚を振り回し、その日のうちに死なせてしまう子供と恐れられていました。そこで、ニモは仲間達と脱出の計画を立てるんですね。水槽を綺麗にするフィルターの道具を壊し、掃除をさせようとしますが、ニモが細いパイプの中へ入り危険極まりないのです。だから命の危険を感じながらも上手くいきません。
こちらのニモのパパとドーリーは、ウミガメの大群が来てくれ、クラゲの毒で気を失っていたドリーも元気になりカメの子供たちと遊びシドニーへの海流へと連れて行ってくれました。港についたマーリンとドリーは、ペリカンのナイジェルの口に入れてもらい、ニモのいる歯医者へと案内してもらいます。しかし、ペリカンの口の中へ入った2匹が歯医者に到着した時、ニモが脱出するためにトイレに流されていってしまいます。

そのシーンは、実に死ぬか生きるかの瀬戸際のような、危険な場面で、良く生きていたと思えるほど感慨深く拝見しました。ちょっと都合よく描かれていると思ったからです。「ちょうだい、ちょうだい」とうるさく騒ぐカモメたちによく食べられなかったと思いますね。
ペリカンに海におろしてもらったマーリンは、慰めようとするドリーに強く当たってしまいます。息子のニモが死んだのは自分のせいだ、と突き放しドリーを置いて行くのです。ですが、ニモは海に敷かれるパイプから出てくることができたんですね。海へ出たニモが帰り道を探しているとドリーに出会います。ドリーは、自分がなぜここにいるのか忘れてしまっていたのですが、ニモに会って思い出すことができ、父親のマーリンを追いかけます。

マーリンに追いついた瞬間、そこでニモとドリーは漁船の網にかかってしまうのです。一難去ってまた一難と、決して親子が出会えるようには展開しませんから。そこで、一緒に捕まった魚の群と共に網を突き破り、ようやく再会することができるのですね。
何処を見ても感動の親子の再会が待っているのに、なかなか進めない海の中で、運よく親子の対面ができるという幸運のカクレクマノミの親子の物語です。
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ファール・プレイ ★★★

2016年07月15日 | DVD作品ーな行、は行
1978年制作、監督は「ハロルドとモード/少年は虹を渡る」などの脚本家として知られているコリン・ヒギンズ。もちろん彼の代表作です。出演はゴールディ・ホーン、チェヴィー・チェイス。
あらすじは、図書館勤めのバツイチ女性グロリアは、車の故障で立ち往生していた男性を同乗させる。彼は彼女に煙草を預け、次の日映画館デートの約束をし、その時に煙草を持ってきて欲しいという。当日、ウキウキして映画館に向かったグロリアの前に瀕死の彼が現れ、“小人に気を付けろ”というメッセージを残してこときれる。大騒ぎするグロリアだが、何故か彼の死体は忽然と消え、誰からも信じてもらえない・・・。

<感想>ジャンルは巻き込まれ型のサスペンス・コメディ。ヒッチコック映画のパロディみたいなシーンが続々登場。そもそも巻き込まれ型サスペンスで、ヒロインがブロンドで、その武器がハサミじゃなくて編み棒で、舞台がサンフランシスコで、クライマックスがオペラの演奏会で.、「ハリーの災難」、「知りすぎていた男」、「ダイヤルMを廻せ!」、等々を思い起こさせる要素がいっぱいなんです。
だからといって、パロディに溢れている分けではなくて、ちゃんとサスペンスを積み上げ、笑わせてオリジナリティだって付け加えている。そのオリジナリティが、ヒロイン演じるゴールディ・ホーンの魅力と、彼女を取り巻くクセモノ役者たち。ゴールディはとにかく信じられないくらいに可愛くて強い。

ファッションもキュートで、レインコートの着こなしなんてびっくりするほど素敵なんです。彼女と恋に落ちる刑事役のチェヴィー・チェイスのドジっぷりや、ゴールディのアパート管理人のバージェス・メレディスの意外な腕っ節もいいが、やっぱり笑いをさらってしまうのはマヌケな男役のダドリー・ムーアには爆笑。

エロ好きなヘンタイオヤジとしてゴールディと絡むのだが、その登場タイミングも最後のオチも最高。ホーンのキュートなドタバタぶりが映えるコメディです。繰り返しギャグをもちいた典型的な手法だけれど、ムーアの個性とツボにハマった演出のおかげで見事スペシャルになっているのだ。
熟年男女のカンフー対決、なんといっても最後の無駄に派手なカーチェイスは見もので、これぞこの時代のアメリカ映画といえる、サービス精神がぎっしり詰まってます。
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ピアノ・レッスン ★★★★

2016年07月13日 | DVD作品ーな行、は行
ジェーン・カンピオン監督の『ピアノ・レッスン』は深く琴線に触れる作品であり、1993年に公開されると、その豊かで夢幻的な映像によって観客を魅了している。映画は力強くも夢のようなロジックに基づいており、ストーリー性すらあっさり否定してしまう。息をのむほど美しい恋愛映画であり、異彩を放つ演出家であるカンピオン監督が独特の手法で作り上げている。
カンヌ国際映画祭ではパルム・ドール賞を受賞し、さらにアカデミー賞ではホリー・ハンターとアンナ・パキンがオスカーを受賞して、カンピオン監督が脚本賞をそれぞれ受賞している。1993年、世界を魅了し、多数の映画賞を受賞した「ピアノ・レッスン」がインターポジからのニューテレシネで登場。19世紀、ひとりの女の愛と官能を丹念に、映像美豊かに描いた大傑作。
監督・脚本:ジェーン・カンピオン
撮影:スチュアート・ドライバラ
美術:アンドリュー・マッカルパイン
衣装:ジャネット・パターソン
音楽:マイケル・ナイマン
出演:ホリー・ハンター、ハーヴェイ・カイテル、サム・ニール、アンナ・パキンほか

<ストーリー>19世紀の半ば、夫と死別したエイダは、娘とともに再婚相手スチュアートの暮らすスコットランドからニュージーランドへと写真結婚で嫁ぐエイダ。旅のお供は娘のフロラと一台のピアノ。
エイダは6歳の時から口がきけなく、ピアノが彼女の言葉だった。そのピアノを夫のスチュアートは重すぎると浜辺に置き去りにし、原住民に同化している男ベインズの土地と交換してしまうが、ベインズはエイダに“ピアノ・レッスン”をしてくれればピアノを返すという。レッスン一回ごとに黒鍵をひとつずつ。エイダが奏でる甘い調べは、いつしか激しい愛とエロティシズムの炎を燃えあがらせてゆく……。

<感想>映画を観て欲しくなりVHSで購入したもの。久しぶりに観たくなり引っ張り出しました。美しい調べにのせて繰り広げられる、哀しくも熱い愛の物語。

さすがジェーン・カンピオン、映像と音楽が本当に素晴らしい。激しい心情を内に秘めたエイダ役を演じるホリー・ハンターと、そんな彼女の心の垣根を一枚一枚剥がしてゆくベインズ役、ハーヴェイ・カイテルとの“純愛”には、観るものの胸を打つものがあります。
不倫の物語ですが、エイダが口が利けず、 感情表現の手段がピアノだけだという設定がとても効いていて、 言葉にできない感情が、音楽に乗って見る者に迫ってきます。
海辺に届いたピアノ、・・・そして、 ピアノの鍵盤を1つずつ返してもらうために、 ベインズ(ハーヴェイ・カイテル)の元へピアノを教えに行く道すがらの気持ち…。
ピアノ・レッスンとは名ばかりの二人の交際だけれど、いつしかエイダとベインズの間には愛情が芽生えます。それはやはり体を重ねたからなのだろうか。それとも、旦那とは違う魅力に惹かれたのか。

最後に一度は、もう一つの自分ともいえるピアノとともに、死んでしまおうかと考えながらも、やはり生きていこうとするエイダの、それまでには見られなかったような生への、執着が感じられるところもよかった。
もう、これからのエイダにはピアノだけではない。ピアノもろとも海中に落ちてしまうまで、見事な映像と音楽。 そして、「新しい指」で弾くピアノ。

エンド・ロールを見ながら、生きるということについて、・・・ため息の出るような官能的な作品です。
音楽は勿論マイケル・ナイマン。この映画がこれだけ深味のある作品になったのも、彼の力が50%はあったんじゃないかと思える程、絶品です。
娘役のアンナ・パキンは可愛らしくも凄い演技を見せていたと思います。

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パッション・プレイ ★★★

2016年06月01日 | DVD作品ーな行、は行
「シン・シティ」「レスラー」のミッキー・ロークと「トランスフォーマー」のミーガン・フォックス、そしてビル・マーレイといった豪華キャスト陣でおくる、男と女の逃避行を映像美を交えて描く切なくも美しいハードボイルド作品。「リクルート」の脚本家、ミッチ・グレイザーが初監督した。
あらすじ:マフィアのドン、ハッピーの部下に殺されかけたネイトは、インディアンに助けられサーカス団に逃げ込む。そこで彼は、まるで天使のように羽根の生えた美しい娘リリーと出会う。
惹かれあった二人は、サーカス団から脱出し、逃避行を開始。だが、2人の恋路は強欲なハッピーに邪魔される。
<感想>本作はまさにミッキー・ロークのための映画。「レスラー」に続き、哀愁漂う中年男に扮したロークが、ミーガン・フォックスとの絡みを披露。撮影監督のクリストファー・ドイルによる濃厚な色彩の映像は、ファンタジー世界を鮮やかに映し出している。
主人公ネイトを演じ、有名なトランペット奏者だったが、妻を亡くして以来、気力を失い落ちぶれた中年男に、今はその日暮らしのプータロー。自分の音楽を貫こうとするあまり、クスリや酒に溺れ、借金を重ねて行く落ちぶれた中年の悲哀は、ロークこそ出せるもの。

80年代はセックスシンボル「ナインハーフ」や「欄の女」で、セックスシンボルとまで呼ばれただけに、中年になったからこそのただれた色気が若い女を迷わせる。
生まれつき背中に羽根が生えた美しい女性リリー。親に捨てられサーカス団で育てられる。もともとネイトのファンだった。親代わりのサム(リス・エバンス)から、化け物呼ばわりされ、一度も外の世界へ出たことがなく、サーカ団の巡業で各地を回っていた。整形手術で羽根を取り除こうとするリリーに「君は特別だ」とネイトが説得する。
ところが、自分の命を狙うハッピーに、何故か自ら接触を図ったネイトは、リリーの共同マネージメントを持ち掛ける。それはリリーを一生守る金を稼ぐための手段だったのだが。それに自分の命の保証もさせるとは、この中年オヤジの考えが甘いのよね。

最初は半信半疑だったハッピーだったが、リリーの美しさと背中の天使のような羽根に心を奪われ、彼女を独占したい欲望にかられる。ハッピーにはビル・マレイが扮して、裏社会を牛耳る冷酷無慈悲な男を快演している。
ハッピーの脅迫により、リリーはネイトの無事を条件に自らハッピーの元へ行く。そこでは豪華な衣装に贅沢な暮らし、ハッピーはリリーに高価な物を買い与えて愛人として囲う。
そこへリリーを奪い返そうとするネイト「俺たちは運命の二人だ、迎えに来たぞ」だが、彼女はそれを拒絶する。

「何で来たの、金も無いのに。どうせまた捕まって引き戻されるだけよ。前より環境はずっと良いし、カジノの鳥だけど、私がここにいる限り、彼を危険な目には遭わせないで」と、リリー泣かせるよね。
一方、リリーの居場所を突き止めたサムもハッピーの家に来る。
落ち目のミュージシャンや、マフィアのボスら男3人が、一人の美女リリーを奪い合うハードボイルドのドラマ。というよりラブストーリーかな。
ラストが妄想のようなシーンで、現実離れしているところもあり、二人が屋上に追い詰められ、リリーが羽根をばたつかせてネイトを抱きかかえ、大空へと飛びあがるシーン。それに、物語の初めの場所に戻り下を見ると自分がハッピーの手下に拳銃で撃たれるシーンが見えるという落ちです。これは、現実にはあり得ないし、ネイトの夢物語かもしれませんね。
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ビューテフル・デイズ ★★★

2016年05月25日 | DVD作品ーな行、は行
恋と友情のはざ間で揺れ動く17歳の高校生を描く、切なくもさわやかな純愛ストーリー。主演は本作のヒットでインドネシアの国民的な人気女優の仲間入りをしたディアン・サストロワルドヨ。メガフォンをとるのは、これが劇場用映画監督デビュー作となるルディ・スジャルウォ。すがすがしい気持ちにさせてくれる青春映画。
あらすじ:詩を書くのが大好きな高校生のチンタ(ディアン・サストロワルドヨ)。だが校内の作詩コンクールで優勝を飾ったのは、ちょっとクールで大人びた少年ランガ(ニコラス・サプトラ)だった。
以来、ランガが気になるチンタは、自分が所属する新聞部の取材でランガにインタビューを試みるが、あっさり断られてしまう。ランガに不躾な態度にチンタは怒り、最初は快く思わなかった二人だったが、インドネシアの国民的詩人ハイリル・アンワルについて書いた一冊の本を通じて、次第に心惹かれあうようになっていく。

生まれて初めての恋に、胸をときめかせるチンタ。しかしランガと親しくなればなるほど、それまで仲良く付き合ってきた親友たちとの関係がギクシャクしてしまう。
そんなある日、チンタは親友の一人アリアからの電話に嘘をついて、ランガとのデートへ出かけてしまう。デートから幸せいっぱいで家に帰ったチンタの元へ、思いもよらぬ悲しい知らせが届く。それは家庭内暴力に悩んでいたアリアが、自殺を図ったというものだった。
幸い命には別条はなかったものの、その一件でチンタと親友たちとの関係はさらに悪化してしまう。
自分が許せないチンタは、ランガと別れる決心をする。やがて親友たちとの仲は時が解決し、再び女友達との昔のままの学園生活を取り戻したチンタ。しかし、彼女のこころの奥ではランガへの想いがさらにつのっていたのである。(作品資料より)

<感想>2004年インドネシアの作品。人気者の少女チンタが少年と出会う。第一印象は最悪。だけど、何故か彼の事が気になる。顔を合わせれば憎まれ口ばかり。仲良くなればなったで、彼をとるか親友をとるかで悩むのだ。70年代~80年代の少女マンガで何十回と読まされてきたようなプロットが続く。
だが、ラブストーリーに限って言えば追体験が多ければ多いほど、かってに想いを馳せやすくウキウキするってものなの。主人公のチンタという名前は、インドネシア語で「愛」を意味するそうです。
少年ランガに扮するニコラス・サプトラは、物憂げでクールな初恋の相手として“ここで会ったが百年目”的な、ベスト・キャスティングと思うし、女の子たちのダサ可愛い今っぽさもいいですね。
純愛ときけば韓流のようなベッタリ、不健康な持ち味が主流のご時世にあって、インドネシアというお国がらか、作品のキレはどこまでも伸びやかで、見るだけでヘルシーになれそうな初恋物語になっています。

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