パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

あなたへ   ★★★★

2012年08月30日 | あ行の映画
「駅 STATION」「鉄道員」など数々の名作を送り出してきた降旗康男監督と高倉健のタッグ20作目となるヒューマンドラマ。愛した妻の想いを知るため、妻との記憶を巡る旅に出る男の道のりを描く。共演は「春との旅」の田中裕子、「アンフェア the answer」の佐藤浩市、「ステキな金縛り」の草なぎ剛、「愛と誠」の余貴美子、「映画 ホタルノヒカリ」の綾瀬はるか。
あらすじ:北陸のある刑務所の指導技官・倉島英二(高倉健)のもとに、ある日、亡き妻・洋子が遺した絵手紙が届く。そこには“故郷の海を訪れ、散骨して欲しい”との想いが記されていた。妻の故郷を目指すなかで出会う多くの人々。彼らと心を通わせ、彼らの家族や夫婦の悩みや思いに触れていくうちに蘇る洋子との心温かくも何気ない日常の記憶の数々。様々な想いを胸に目的の地に辿り着いた英二は、遺言に従い散骨する。そのとき、彼に届いた妻の本当の想いとは……。(作品資料より)
<感想>『単騎、千里を走る。』以来、6年ぶりとなる名優・高倉健の主演作品。205本目だというが、ここしばらくスクリーンを遠ざかっていたので、健さんの顔を見るのは本当に久しぶりでした。
81歳という高齢でも、背筋をぴんと伸ばして立つ制服姿は、「鉄道員(ぽっぽや)」を思い出し懐かしくもあり感無量の気分でした。さすがに高齢を押しての出演、歩き方が少々揺れているように見えましたが、それでも台詞の言葉一つ一つに優しさが滲み出て、物語の中に溶け込み刑務所の指導技官、倉島役を難なくこなし、さすがに演技は衰えていないと実感しました。
いつもの健さんは、眼光鋭くちょっと怖いイメージのある俳優さんですが、本作では始終笑みを絶やさず、亡くなった奥さんの遺骨を故郷の長崎、平戸の海へ散骨して欲しいとの遺言。妻の真意を知るために、一期一会の旅に出るロードムービーでした。奥さん役には田中裕子が、奇麗な声で歌も「星めぐりの歌」を披露、上手いです。自然な演技で、田中裕子さんも久しぶりに見た感じです。
旅先で出会うビートたけしやイカ飯を販売して歩く佐藤浩市、草なぎ剛、そして故郷の長崎では余貴美子、綾瀬はるか、大滝秀治。長塚京三、原田美枝子、浅野忠信といった豪華な顔ぶれでした。
ワゴン車を改造して、本当は亡き妻と定年後に旅をしようと思っていたのに、先立たれてしまい念願敵わず、妻の亡きがらを抱いて長崎までの旅に出たのです。ビートたけしは、立派なキャンピングカーに乗っており、羽振りのいい感じで国語の教師だと言ってましたが、実は車泥棒だとは。警察官が取り押さえて、健さんも警察へ事情徴収に連れていかれましたが、「山頭火」の本を愛読していてまさかそんな役回りだとは思ってもいなかった。

佐藤浩市と草なぎ剛の二人には、始めスーパーの駐車場で草なぎ剛の車が故障して、それが縁でイカ飯の販売まで手伝わされ、イカを洗う健さんの前掛け姿に、「居酒屋兆治」の映画を思い出しましたね。
長崎での船の手配を佐藤浩市が親切に教えてくれて、長崎では食堂のおかみさんの余貴美子さん、健さんのメモを見て何か意味ありげに親切にしてくれるしで、それが最後に佐藤浩市さんとの繋がりになっていたのです。娘のウエディングドレスの写真、自分の夫は海で死んだと、その写真を海へ一緒に流してくれと言っていたのだが、倉島は佐藤浩市にその写真を渡す無言の事情。
夫婦とは、お互い好きで一緒になって、何十年一緒に暮らしていても、全て分かりあえるもんじゃない。知らないこともあってもいいのじゃないかしらね。それに、お互いの秘密を知っていても、知らないふりをして黙っている。それも夫婦が長続きする秘訣だと思う。

倉島も、亡き妻が夫のために、これからの人生を好きなように生き抜くようにと、奥さんにしても、今まで故郷を出てから帰ってないのでしょう。せめて最後くらいは、自分の生まれた故郷の海へ散骨して欲しいと願ったのでしょうね。骨壷から妻の遺骨を手に取り、海に静かに落とす仕草に優しさと愛しさが感じられ、そのシーンでは涙がこぼれましたね。
この映画は、確かに豪華な俳優さんたちの集結でしたが、私には高倉健という役者の人生を見届けるという意味でも、感慨深い映画となりました。高齢ですが、まだ、まだ、スクリーンで健さんの姿を拝見したいと願っています。
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きっと ここが帰る場所  ★★★

2012年08月29日 | か行の映画
引きこもりのロックスターが、父親の死を知り、代わりに元ナチス親衛隊の男を探してアメリカ横断の旅に出る。出演は「ツリー・オブ・ライフ」のショーン・ペン、「トランスフォーマー ダークサイド・ムーン」のフランシス・マクドーマンド。監督は「イル・ディーヴォ」でカンヌ国際映画祭審査員賞受賞のパオロ・ソレンティーノ。

あらすじ:人気絶頂の最中に表舞台を去り、アイルランドの首都ダブリンの広大な邸宅で妻とともに穏やかな日々を過ごしていたロックスターのシャイアン(ショーン・ペン)。付き合いがあるのは、近所のロック少女メアリー(イヴ・ヒューソン)などごく少数だった。そんな彼の元にある日、故郷アメリカから30年以上も会っていない父親が危篤との報せが届く。
飛行機嫌いのシャイアンは、船でニューヨークに戻ったものの、臨終には間に合わなかった。しかし、強制収容所を経験したユダヤ人の父が、当時ナチス親衛隊の一員だった男を探していたことを知ると、父に代わってその男を探す旅に出る……。(作品資料より)
<感想>だいぶ前に鑑賞。ショーン・ペンの女装姿、アフロヘアーみたいなモップ頭の中年男。あれってカツラかな、まっ白く塗りたくった顔に真っ赤な口紅と、アイシャドウまで入れて、ヨタヨタ歩きでこれはと思ったが、確かにロック界の元スーパースターという役どころという設定ではこういうの有りかもですね。

決してゲイ、オカマではない。れっきとした奥さん役のフランシス・マクドーマンドがいるのだ。元ロックスターとはいえ、落ちぶれた暮らしはしていない。株で儲けているからか豪邸暮らしで、この男は何を訴えたいのだろうか、最初のうちはまるで見当もつかないのだ。
全体像が見えてくるのは中盤にさしかかった頃で、30年以上も音信不通だった老父が危篤となり、その父に会うためにアイルランドからアメリカへの旅へとカメラは追っていく。

いわゆるロードムービーなのだが、その旅の目的はかなりシリアスなのだ。かつてアウシュビッツの強制収容所に入れられていたユダヤ人の父親が、そこを管理していたナチスの残党に復讐しようと画策、亡くなったその父に代わって息子が復讐の刃をむくという。
そこから明らかになる父と息子の確執、そして父親の秘密を知った息子の無念の思い。互いに心に深い傷を抱えた父子は、いかにして和解に至ったのか。
これは単なるナチスへの復讐譚では、もちろんないのだ。そこで描かれるのは、父と息子のいびつな関係の修復であり、互いに心の傷を乗り越えた新しい関係の絆でもある。
と同時に、それらの人間関係が、時の移り変わりと共に確実に変化していくことの恐ろしさ。つまり時間と歴史への深い眼差しに、このイタリア人の新鋭監督パオロ・ソレンティーノの、鋭い観察の目を見る思いがする。

監督の前作「イル・ディーヴォ」に惚れ込んだショーン・ペンが主演を務め、美しい映像と、滑らかな語り口、ショーン・ペンが奇抜な外見とは合わない、甲高い声で囁くように話し、落ち目のロッカー役で新たな魅力を発揮している。もちろんギター演奏も披露している。
そしてデーヴィッド・バーンの心に染み入る音楽に、それもこれもソレンティーノ監督の卓越した演出力あってこそなのだが。
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少年は残酷な弓を射る   評価★★★★

2012年08月28日 | さ行の映画
英国の女性作家ライオネル・シュライバーのベストセラーを「モーヴァン」のリン・ラムジー監督が映画化。母親に異常なまでの悪意と執着心を持つ息子と、彼に戸惑う母との関係を描く。出演は「ナルニア国物語 第3章:アスラン王と魔法の島」のティルダ・スウィントン、「おとなのけんか」のジョン・C・ライリー、『アナザー・ハッピー・デイ』のエズラ・ミラー。

あらすじ:自由奔放に生きてきた作家のエヴァ(ティルダ・スウィントン)はキャリアの途中で、夫フランクリン(ジョン・C・ライリー)との間に子供を授かった。ケヴィンと名付けられたその息子は、なぜか幼い頃から、母親であるエヴァにだけ反抗を繰り返し、心を開こうとしない。やがて美しく、賢い、完璧な息子へと成長したケヴィン(エズラ・ミラー)であったが、母への反抗心は少しも治まることはなかった。そしてこの悪魔のような息子は、遂にエヴァの全てを破壊するような事件を起こす……。(作品資料より)

<感想>映画化が困難と言われてきた英国女性作家文学賞の最高峰、オレンジ賞受賞のベストセラーを映画化したもの。悪魔のような息子によって、人生を崩壊させられた母親、ティルダ・スウィントンが演じているのだ。
自由奔放に生きてきた作家のエヴァ、妊娠を機にキャリアを捨てて子供を産む。母親のとまどいを察知したかのように、産まれてきた息子はどんどん悪魔のように育ってゆく。
息子が犯す最大の事件までを、現在と過去を交錯させて描き、見るものを恐怖のどん底へと陥れて行く。
苦悩する母親を演じたティルダ・スウィントン、彼女が登場するとその場が緊張感に包まれ威圧感を覚える。冷たい硬質な肌と空を見つめた目、少年の母親を演じたこの作品でも例外ではない。この作品では、自分が産んだ息子と日に日に意思の疎通ができなくなるという母という役どころ。なぜに彼は自分に懐かず反抗的になってゆくのか、少年の下に生まれた娘とは上手くいくのに。
美少年だが爬虫類のような目つきの冷淡な息子を演じた新星のエズラ・ミラーなど、キャストたちの凄まじい演技によって、このサスペンスは成り立っているのだ。子を持つ母親は、これを見たら恐怖を感じざるを得ない。

しかし思うに、幼少時代のケヴィンを演じた子役の演技が上手かった。赤ん坊のころは泣きやまず、3歳になっても言葉を発さず、6歳になってもオムツが取れないなんて、これは母親を困らせてやろうという、もう知恵が付いてもおかしくない年頃。母親に対して反抗心を剥き出しにする息子。手の施しようがないと諦めてはダメ。子育てって大変なんです。
息子が大事件を起こしてから、彼女は郊外の朽ち果てた家で暮らしている。外壁には赤いペンキがぶちまけられ、見知らぬ人からは罵倒されたり、息子が犯した事件で彼女はこの生活を強いられていた。

この物語の少年は、まだ未成年であるからして、学校で友達を無差別に弓矢で射って殺傷事件を起こし、家の庭では父親と妹も弓矢で射って殺してしまう。その前に、まだ幼い妹をケヴィンが台所の薬品で、意図的に妹の片方の目が失明するという事件なのに、両親とも息子を叱らないのだ。これは、人間を傷つけてはダメだという躾と教育がなってない。
人間の命の尊さを息子に教えていないのだ。道徳教育なのに、父親は息子に弓矢を与え練習させ、これが危険だということを教えていない。
母親が刑務所に面会に行き、息子に「何故?、どうして?」とため息をつきながら問う場面がある。自分の産んだ血の通った息子に対して聞きたいのだ。答えなどない。それは母親が一番知っていることだから。と私は思うのだが。
自分の子供が人道に外れたことをやってしまう。人を殺すということを息子は母親に対して「愛情の見せしめ」、「自分にもっと目を向けて欲しい」、「自分を愛して欲しい」と願う、利己主義的な偏った心情。それがたった一つだけ、自分を抱きしてめて欲しい。母親を独り占めしたいという願望なのかもしれない。だが、もしかして精神異常者なのかもしれないのだ。その判別は精神鑑定をしないと分からない。

それが分かるから、この息子が刑期を終えるまで自分は待っている。そしてそれからのことを考えよう。今結論を出さなくてもと、この母親は考えているのだろう。だって、自分の血を分けた子供とは一生縁を立ち切れないのだから。
本作の鑑賞後は、後味の悪さが残り、そこがこの映画のポイントなのだろう。それは息子ケヴィン役を演じたエズラ・ミラーや、その他の俳優たちの演技によるもので、目つきが本当に鋭く、見ている側としてもエヴァの気持ちのようになってしまう。スペインのトマト祭りの中のティルダ、家の外壁の赤、その他原色の赤色が上手く強調されていて、映像的に恐怖心を煽っているのが印象的でした。
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るろうに剣心  ★★★★★

2012年08月27日 | アクション映画ーラ行
人気コミック『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』を実写化した時代劇アクション。伝説の流浪人が実写映画になった。超絶チャンドラに大興奮!
あらすじ:幕末から明治になり、かつて「人斬(き)り抜刀斎」として恐れられた剣客・緋村剣心(佐藤健)は「不殺(ころさず)」の誓いのもと流浪人となっていた。流浪の旅の途中、剣心は神谷道場の師範代・薫(武井咲)を助けたことから、薫のところで居候することに。一方、街では「抜刀斎」を名乗る人物による人斬(き)り事件が発生しており……。(シネマトゥデイより)

<感想>90年代後半に「週刊少年ジャンプ」で連載され、現在も国内外で絶大な人気を誇る時代劇コミックが、NHK大河ドラマ「龍馬伝」などでしられる大友啓史が、原作のスピリットを引き継ぎながら、壮絶な斬り合いや武道家同士の肉弾戦などスリル満点のアクションを盛り込み、エンターテインメント大作に仕上げている。
主人公緋村剣心の刀は、刃と峰が逆向きに打たれているため人を斬れない刀なのだ。「逆刃刀」を携えた幕末期の伝説の剣客、緋村剣心が、自分の偽物が起こした事件とその裏に隠された陰謀に巻き込まれる中で、大切な人を守るために悪党たちに立ち向かう姿を、スピード感溢れる剣劇アクション満載にして描いている。
実写化するなら、アクションシーンはCGに頼るのではなく、生身で撮影してリアルなものにしたい、という原作者の希望と監督の意見が合致して、ノースタントで生身で撮ったド迫力のアクションシーンに圧倒されまくりました。

理想の剣心像を目指し、髪型や衣装にも徹底的にこだわったという佐藤健、優しい笑顔の剣心と眼光鋭い“抜刀斎”という、相反するふたつの顔を見事に演じきった佐藤健のほか、キャスト陣には、江口洋介、香川照之、吉川晃司、青木崇高、そして武井咲、蒼井優の女性陣といった実力派俳優が集結した。
神谷道場の師範代・薫の亡き父が説いた「人を活かす剣」と「人を守る剣」=これが「逆刃刀」に同じ心があると感じた剣心と薫は、互いに親しみを覚える。港を建設するために薫の道場をつぶそうと企む、観柳が送りこんできた手下たちを、剣心は軽々とやっつけてしまう。その様子を見ていた薫に素性を知られてしまう。

薫たちと道場で共同生活を続け、剣心は“帰るべき家”を見つける。我が家のように穏やかに暮らしはじめていると、そこへ観柳から逃げてきた恵も加わる。
そこへ、逃げた恵をあぶり出そうと、観柳の手下が道場近くの井戸に毒を盛る。町民たちが中毒を起こし、道場へ助けを求めてくる人々を、必死で看護する恵。罪悪感と感じたのだろう、恵は一人で決着をつけるため観柳の屋敷へと。
剣心は、そんな彼女を救おうと、ケンカ屋の左之助を連れて観柳の屋敷へ行く。

と、内容はこうなんですが、剣心が一度その気になるとまるでワイヤーアクションを使っているような、身軽にジャンプして敵を翻弄し、決して殺しはしないのだがスピード感あふれる身体の動きが目にも鮮やかに映る。それに助っ人の左之助は、バカでかい斬馬刀が武器で、ブンブンと振り回しながら、後はげんこつで勝負。飯を食いながら一休みして、また闘うという青木崇高さん、余裕の喧嘩の仕方が最高。
観柳を演じる香川照之は、新型阿片の密売に手を染める悪徳実業家で、おかっぱ髪型でいかにも悪そうな人相、それに屋敷に乗り込んだ剣心たちに向け、ガトリングガン(機関銃)で銃撃を浴びせるのも見せ場の一つ。それに元新撰組幹部だった警察官の江口洋介が頭脳で勝負といったところ。

だが、もう一人「偽抜刀斎」の名をかたる妖術使いの刃衛の、吉川晃司が尋常じゃない観柳の護衛役。目ん玉に黒いコンタクトを入れ、異様な雰囲気の吉川の剣さばきも凄い。剣心との一騎打ちでは、「逆刃刀」をバカにされ、力づくでねじ伏せられると剣心の身体に自分の刀の刃が当るのだ。
それでも、かつて「人斬(き)り抜刀斎」として恐れられた剣客・緋村剣心でござる。おろろなんて言ってばかりいても、やる時は本気モードで勝負。しかし、最後には薫の言葉に目が覚めて、刃衛に最後の刀を向けない優しさが最高でござる。
原作は未見でござるが、「龍馬伝」でやはり幕末の剣客として知られる岡田以蔵役を演じた佐藤健の魅力に惚れ惚れした。いや、時代劇でこんなにも胸がトキめいたのは未だかってない。それくらい興奮度マックスでござる。
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THE GREY 凍える太陽 ★★★

2012年08月22日 | アクション映画ーサ行
「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」のジョー・カーナハン監督とリーアム・ニーソンが再びタッグを組んだサバイバル・アクション。飛行機の墜落によって極寒のアラスカに放り出された7人の男たちが、狼の襲撃とも戦いながら、生き残りを懸けてサバイバルに挑む。-20℃の吹雪の中で撮影した迫真の映像も見どころ。

あらすじ:ならず者たちが集まる石油採掘現場。オットウェイ(リ―アム・ニーソン)は、野獣の攻撃から作業員たちを守るために雇われた射撃の名手である。最愛の妻が去った後、彼は流れるようにこの場所に辿り着いていた。ある晩、彼は、休暇で家族の元へ帰る作業員たちと共に飛行機に乗り込むが、凄まじい嵐に遭遇し、アラスカの山中に墜落してしまう。
放り出されたのは、激しい吹雪が荒れ狂い、全てが深い雪に覆われた想像を絶する極寒の地。目覚めたオットウェイが見つけたのはバラバラになった機体と、ディアス(フランク・グリロ)、タルゲット(ダーモット・マローニー)、ヘンリック(ダラス・ロバーツ)、フラナリー(ジョー・アンダーソン)、バーク(ノンソー・アノジー)、ウェンデル(ジェームズ・バッジ・デール)らの生存者たちだった。

残された少ない道具で火を起こし、わずかな暖を取っていた男たちは、やがて自分たちをじっと見つめ、暗闇に光るいくつもの眼に気付く。そこは野生のオオカミたちの縄張りだったのだ。オオカミの習性をよく知るオットウェイは、望みの薄い救助を待つよりも、この場所から移動することを提案。
生存者たちは確かな方角も定まらない中、生き残りを懸けて南を目指して歩き出した。しかし、まともに食料が手に入らない状況に加え、あまりにも過酷な大自然の猛威が彼らの行く手を阻む。ひとり、またひとりと減ってゆく生存者。諦めれば一瞬ですべてが終わってしまう絶望的な状況の中、どうすれば生き延びることができるのか。愛する人の元へ帰りたい、もう一度会いたい。その切なる願いを胸に“生きること”に執着する彼らの、生死を賭けた壮絶な闘い。その果てに待っているものは?(作品資料より)

<感想>「96時間」「アンノウン」など、近年はアクション映画が目立つリーアム・ニーソンが、還暦にしてまたも挑んだ大自然サバイバルもの。北極圏にある油田で働く男たちが都会での休暇を楽しもうと飛行機に乗り込むが、大雪原の真ん中に墜落してしまう。極寒の雪原に放りだされたクセのある男たち7人が、食糧もなく、武器もないまま、オオカミの襲撃を逃れながら脱出を図る。
最低気温がマイナス20℃にもなる、極寒のアラスカでの長期撮影が行われ、リーアム兄さんは、持ち前のアイルランド魂で氷点下の激流に、身を投じるなど身体を張って熱演。オオカミは訓練した本物と、アニマトロニクスを活用するなど、リアリズムを追求。
破損した機体には、寒さをしのぐ装備も食糧もわずか。オットウェイは機体から漏れ出す燃料を水筒に蓄え、枯れ枝を集めて火を起こし、仕留めた獣で腹を満たす。不慮の事故や自然の猛威への対応も、野営のノウハウも完璧だったのに。

夜、焚き火を囲んでいた彼らにオオカミの群れが襲いかかる。吹雪の向こうに森がかすかに見えるだけの雪原。通信も一切不可能。
しかし、リーダーシップを取る彼に、恐怖心を悟られまいと悪態をつく生存者の一人から、「口先野郎」とヤジを飛ばされるオットウェイ。見かけは穏やかな彼だが、和を乱し、仲間を危険にさらす者への実力行使はいとわない。屈強なならずものを腕一本であっという間に制圧。
オオカミの縄張りに足を踏み入れた男たち、執拗に襲ってくるオオカミとの知恵比べも手に汗握る。頭のいいオオカミたちは、一人づつ狙って襲いかかり、生存者はだんだんと少なくなっていく。
武器はナイフや松明、機体から持ち出した銃の火薬を木の棒の先に仕込んだ槍など。極め付きは、ガラス瓶の破片をテープで手の甲に巻きつけた即席“メリケン・サック”で、オオカミ相手に、まさかの近接戦を挑む迫力。殺すか殺されるかの瀬戸際だ。
一番の見所は、オオカミに喰われてたまるかとばかりに、断崖絶壁の向こうの森まで、ロープを身体に縛りジャンプする。かろうじて木にぶら下がりロープを撒きつけ、そのロープを頼りに断崖絶壁を渡るシーン。

しかし、その森にもオオカミはたくさんいるのだ。酷かったのは、一人の高所恐怖症の男が、ロープが切れてしまい、せっかく向こうの森の木まで来たのに、逆さまに落ち地面に頭から激突。そこへオオカミが襲ってきて喰われてしまう。それからが、過酷な道のりなのだ。行けども行けども銀世界。
一向に村とかは近くに見えない。足に怪我をした男が、自分の限界を知ったのか絶景の雪山が見える河原で、「俺の死に場所はここだ」と言いながら座り込む。「どうせ生きて帰ったてクソみたいな人生が待っている」と。決して無駄死にじゃなんかない、自分が決めたことだから。誰も止めることは出来ないのだ。
川に沿って歩く生き残り組も、オオカミが襲ってきて激流へ投げ出される。川の中の石に足を取られて息絶える友達。

最後にオットウェイ一人になるのだが、川から這い上がったそこはオオカミの巣屈だったのだ。彼は、冒頭で射撃の名手だったが、妻に死なれ自分もライフルを口に入れ、死のうとする場面がある。生きる希望を失っていた彼が、極限状態に追い込まれたことで、亡き父親の詩「最強の敵と戦うことが出来れば悔いは残らない」という言葉が、彼の心に生きる闘争心を起こさせ、信じていなかった神にもお願いするのだ。
そして、みんなから預かった財布を雪の地面に並べる。家族の写真を見つめて、自分の財布のそこへ置く。気力を取り戻しオオカミと最後の決死の姿は、名優リーアム・ニーソンならではの熱演だったのに。
しかしながら、彼が一人で戦ってもどうにもならないような最後のシーンには、何だか残念な結果で煮え切らない想いがした。
まさかの、エンドロールのお終いにおまけが付いているらしいです。自分は終わりだと思って席を立ってしまったので、見逃してしまいました。
この映画が最後だったのか、それともトム・クルーズの「トップガン2」を制作中だったという噂も聞いたが、19日ロサンゼルス市の橋から身を投げて、自殺したという報道に驚きました。亡くなったトニー・スコット監督のご冥福を祈ります。
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ワン・デイ 23年のラブストーリー  ★★★

2012年08月20日 | わ行の映画
お互いに惹かれ合いつつ友人でいることを選んだ男女の、23年に渡るある特定の日を切り取り二人の移り変わりを綴るラブストーリー。ヨーロッパを中心にベストセラーになっている同名小説を、原作者自ら脚本を担当し映画化。
監督は「17歳の肖像」が第82回アカデミー賞に3部門ノミネートされ脚光を浴びるロネ・シェルフィグ。「プラダを着た悪魔」「ラブ&ドラッグ」のアン・ハサウェイと「アクロス・ザ・ユニバース」「ラスベガスをぶっつぶせ」のジム・スタージェスが、男女の心の機微、時間の変遷を丹念に演じる。「サイダーハウス・ルール」のレイチェル・ポートマンによる音楽やエルヴィス・コステロによる主題歌が物語を彩る。

あらすじ:二人の出会いは1988年7月15日、大学の卒業式だった。真面目なエマ(アン・ハサウェイ)と自由奔放なデクスター(ジム・スタージェス)は、その日初めて言葉を交わした。意気投合した二人はお互い惹かれ合いながらも、そのまま恋愛に発展させることはなかった。エマは恋心を隠しつつ、デクスターとの友人関係を続けていく。
1989年には、エマはロンドンで暮らし始めていた。1990年、デクスターはパリを謳歌していた。1992年、二人きりで旅行に出かけた。1994年、家族とのトラブルに頭を悩ましたデクスターはエマに電話をするが、その時エマは別の人と会っていた。
1996年、久しぶりに会ったものの、思いがすれ違っていく。2000年、友人の結婚式で再会する二人。エマとデクスターは、すれ違いながらそれぞれの人生を歩んでいく。そして転機となる7月15日を二人は迎える――。(作品資料より)

<感想>友達以上、恋人未満――。男女の友情は永遠の命題である。一線を超えるか、愛しているからこそあえて友達で踏みとどまるか?・・・。人生には「もし」がないからこそ、その時々の選択にその後の運命が賭かっている。本作で描かれる男女の23年間を、あなたならどう見るのか?・・・。
妙にウマが合いながらも、恋人ではなく友達になることを選んだエマとデクスター。2人の23年という人生が、7月15日という1日だけを切り取って描かれていくのだが。もちろんラブストーリーです。

大きな瞳のハサウェイ、いつものコケティッシュで、スクール水着からチャイナドレス姿まで披露してくれる。裸で泳ぐシーンもあるが、「ラブ&ドラッグ」ほど全裸は見せない。
最終的には2人とも真実に辿り着くけれど、その行き方が異なります。それぞれの道を歩みながらも、常に互いの元へ戻って来る2人の関係は「愛の謎なのね」私にはこういう男女の関係には苛立ちさえ覚え、そのままずっと友達でいいのじゃないの、と思ってしまった。

だって、2人は恋人でも友人でもあって、お互いに大切な人なんだから。だから離れていても連絡をしあい、また逢いたくなれば戻って来る。何でもかんでも結婚という形で2人が一緒に暮らせば、また違った物語になると思う。
しかしながら本当は、エマはデクスターに友達宣言をされ、思いを封じこめることを決めたわけなのだが、心に痛みを抱えながらも、別れのない“絶対安定”を選んだその気持ちに共感する女子も多いのではないかしら。つまり強引に彼に会いに行き、自分から迫ってベットインするってこと。若いからね、それで一緒に住んでみて互いの性格の不一致とか、いろいろ問題があって別れることだってあるのだから。
しかし“友達”を隠れ蓑に、彼の全てを包み込むエマの愛の深さが、ラストの15分に衝撃と涙が待ち受けます。
最後がね、別々の人と結婚してもうまくいかない。やっぱり2人は愛していると確信して、離れたくないわけ。23年間ですよ、もうお互い45歳になっているのだから。充分年齢を重ねて人生の荒波も超えて(ということないか)。一緒になったからって、昔の2人とは違うと思うんだけどな。で、物語は悲しい結末で終わらせているのも、何だかピンとこないのよね。ハッピーエンドで終わらせないところが、いいのかもしれませんね。
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トータル・リコール  ★★★

2012年08月19日 | アクション映画ータ行
SF作家フィリップ・K・ディックの短編小説「トータル・リコール(旧題:追憶売ります)」を映画化した『トータル・リコール』。1990年に製作されたポール・バーホーベン監督版は、当時人気絶頂だったアーノルド・シュワルツェネッガーが主演し、大ヒットを記録した。そんな『トータル・リコール』が、更なる進化を遂げて甦った。記憶を操作され、自分自身をも信じることができない主人公ダグラス・クエイドを『マイアミ・バイス』『ヒットマンズ・レクイエム』のコリン・ファレルが、主人公の妻をケイト・ベッキンセール、主人公の記憶の鍵を握る女性をジェシカ・ビールが演じる。監督は、『ダイ・ハード4.0』のレン・ワイズマン。(作品資料より)

あらすじ:“記憶”が簡単に売買される近未来。世界は大きな戦争の果てに、正常な環境を失い、人々はわずかな土地で裕福なブリテン連邦と貧しいコロニーという二つの地域に分かれて暮らしていた。彼らは退屈な日常の中で、刺激を求めてリコール社の人工記憶を買いに行き、不満を解消していた。
コロニーに住む工場労働者のクエイドもその一人。工場で働く毎日にふと嫌気が差し人工記憶センター、リコール社を訪れる。だが、彼の記憶が書き換えられようとしたその時、なぜか突然、ブリテン連邦の連邦警察官の襲撃を受ける。そこで自分の知らぬ戦闘能力を知り、困惑する。
混乱の中、帰宅したクエイドは、今度は彼の妻ローリーに襲われる。「記憶を消され、新しい記憶を植えつけられただけ。ダグラス・クエイドなんて人間は、この世に存在しない」と話すローリーを振り切り逃げるクエイドは、その先に数々の謎メッセージと共にメリーナと出会う……。(作品資料より)

<感想>アーノルド・シュワルツェネッガー主演の90年度版の舞台は火星だったが、今回の舞台はブリテン連邦とコロニーという2大国家が支配する未来の地球。世界は表側と裏側に分断され、労働者の通勤には地球のコア(核)を貫く“ザ・フォール”と呼ばれる巨大エレベーターが使用されている。
90年版のダグの夢は、火星旅行。悪と戦うスパイとして火星に乗り込む記憶をリコール社で買ったのだが、シュワちゃんから本作では彼と似ても似つかないコリン・ファレルがダグ役に挑戦。普通の男がスーパーヒーローになっていく、そのファンタジーを満たしてくれるのが、この物語の魅力の一つ。普通の男が違うものに変化するその過程が興味深い。
もちろんシュワちゃんの主演作をリメイクしているので、当然のごとくオリジナル版へのオマージュがたっぷり。あの有名な顔が割れる“おばさん”もヒネった演出で再現され、思わずニヤリとした。しかし、オリジナル以上にオマージュを捧げられているのが「ブレードランナー」なのだ。

主人公が暮らす労働者地域のコロニーの、ダークで湿気が漂う街全体と、けばいネオンがきらめく歓楽街は、「ブレードランナー」をそのまま再現したかのよう。漢字が多用されたアジアンな雰囲気もそっくりだ。
監督が和洋折衷の近未来を創造。原作のコンセプトが気に入り監督を引き受けたワイズマンが、斬新な近未来を創造。コロニーは番傘や大仏さん、ブリテン連邦にはビッグベンといった旧世界の物が近未来的な物と混在する世界は独特ですね。
そんなダグの夢はスパイになること。記憶操作装置もスタイリッシュにモデルチェンジになっている。リコール社は労働者層の不満を解消するガス抜き的な役割で、彼らは好みの記憶を買って日頃の憂さを晴らしているのだ。

監督の妻、ケイト・ベッキンセールがローリー役で鬼嫁を演じている。もう一人のメリーナ役のジェシカ・ビールとの派手なキャットファイトやガン・アクションが凄い。ボクシングやマーシャル・アーツ、カポエイラなんてアクションも取り入れて、鬼嫁とのバトルが凄まじい。
もち、主人公のコリン・ファレルもトレーニングを重ね、スタントマンの下でバルクールの特訓も。だいぶマッチョな身体を見せてます。ダグは武器の扱いや戦い方には精通しているという設定だから、リコール社で武装警官たちを一人で叩きのめすシーンはスタントなし。
ここでの富裕地域「ブリテン連邦」の治安を守るのは、人間ではないロボット警官隊だが、こいつらの機能や動き方、隊列は絶対に「アイ・ロボット」を参考にしているなぁと確信。氾乱まで起こしたらパクリになったけど、そこはギリギリセーフだった。
過去の記憶を消されていた労働者階級の男が辿り着く衝撃の事実とは?・・・貧富の差が拡大した現実味のある未来の設定や、2億ドル近い制作費を投入して生み出された近未来世界のビジュアルなど、
そして、ディックの原作小説に描かれていたホバーカーがついに登場。90年度版では、車は地上の道路を走るだけだったが、新作では未来都市の空を自由に駆け回る。窮地のダグをメリーナが救った時に乗っていたのもこの車で、追っ手のホバーカーとのダイナミックなカーチェイスが展開される。
放射能汚染によってミュータント化した者たちを、人類が差別する火星社会が描かれた90年版に対して、少数の富を持つ者が多数の貧しい者を支配する構図で、格差社会のあつれきが描かれている。
そんな主人公の真実探しのミステリーが、宙を浮かんで猛然と疾走する車のチェイスや激烈なガン・バトルなど、圧倒的な迫力みなぎる見せ場と共にノンストップに展開する。やがて危機、また危機に見舞われる主人公の逃亡劇は、地球の命運を左右する壮大なる死闘へと発展していく。
ある日突然“自分を失う”恐怖と、すべてを懸けて“自分を取り戻す”極限のスリルを体感しよう。
とにかくコリンが、妻のケイトから追われる逃亡劇のスリルと、自分が最後は富裕層が貧しいコロニーを奪ってしまうという戦いに、果敢にも挑む姿がいい。シュワちゃんのとは比べものにはならないが、それなりに現代のCGを駆使した映像に満足。
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マダガスカル3 (3D吹替え)評価★★★★

2012年08月16日 | アクション映画ーマ行
ニューヨークの動物園で生まれ育った動物たちが脱走し冒険を繰り広げるドリーム・ワークス・アニメーション制作の「マダガスカル」シリーズ第3弾。今回はヨーロッパにたどり着き、警察に追われながらもサーカスの動物たちと友情を育む。声の出演は「ペントハウス」「ナイト ミュージアム」のベン・スティラー、「ロンゲスト・ヤード」「9デイズ」のクリス・ロックほか。また日本語吹替版では「聯合艦隊司令長官 山本五十六」の玉木宏、「僕らの方程式」の柳沢慎吾、「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」の高島礼子、「神様のカルテ」の岡田義徳らが担当。監督は「マダガスカル」のエリック・ダーネルと「モンスターVSエイリアン」のコンラッド・バーノン。

あらすじ:アフリカ大陸からニューヨークへ帰ることにしたアレックス(声:ベン・スティラー/日本語吹替版:玉木宏)らは、ペンギンズを探すためにモナコ・モンテカルロにあるカジノに潜入。
しかしそこで大騒動を起こしてしまい、動物管理局のデュボア警部に追われる。逃げまどうアレックスたちをサーカス一座の動物たちが匿い、彼らは難を逃れる。
新たな仲間となったダメダメサーカス一座の動物たちとともにニューヨーク公演を目指して練習を積む彼らだが、デュボア警部の捜査の手は間近に迫っていた……。(作品資料より)

<感想>動物園を飛び出した動物たちの冒険を描く人気シリーズ第3弾。NYの動物園からマダガスカルを経て、アフリカのサバンナに漂着した動物たちの新たな冒険を描いている。
子供向けのアニメなのだが、最初っから見ているので、彼らの行動を最後まで見極めねばならないのだ。NYセントラルパーク動物園の檻の中で育った彼ら、始めはシマウマのマーティが、未だ見ぬ野性の世界へ憧れを抱き、こっそりと動物園を抜けだしてしまう。それを追いかけるライオンのアレックスらがアフリカ行きの船に乗せられ、漂着したのがマダガスカルだった。
「マダガスカル2」は、NY動物園に戻る途中で、ふるさとのアフリカへと不時着。
それで今回は、またもやNYへ帰ろうとアフリカでペンギンズの乗る飛行機の帰りを待つのだが、ペンギンズは彼らのことをすっかり忘れて、モンテカルロのカジノで遊んでいたのだ。待ちかねたアレックスたちは、彼らのいるモンテカルロへと出発するのだが、そこで予期せぬ騒動に巻き込まれてしまう。
ペンギンズを探してモンテカルロのカジノに天井から吊り下がって潜入するも、人前に姿をさらしてしまい、大騒動を起こす。動物管理局のデュボア警部に追われることになるのですが、この警部まるで夏木まりさんみたいな女警部。お尋ねものの動物を剥製にして集めている。彼女からの追跡に逃れるため、サーカスの動物運送用列車に転がり込むアレックスたち。
登場人物はお調子者のシマウマ、マーティ。アレックスの親友でNYの動物園をでるきっかけをつくったのだが、サーカスでは大砲で打ち上げられる役。
元人気者のライオン、アレックス。スター扱いしてくれるNYの動物園に帰りたいと願っている。しかし、サーカスで出会ったジア(メスのジャガー)と恋に落ちる。
それに恋人同士のキリンとカバ、マダガスカルのリスザルの王キング・ジュリアンが、サーカスのクマに一目惚れして猛アタックする。
それからが大変。ロシアのボリショイサーカス団みたいな雰囲気なんですが、サーカス団長も興行成績が思わしくなくて廃業寸前なのだ。ボスとして君臨しているトラのビターリ、火の輪くぐりの芸で人気を博したトラだが、ある失敗が原因でトラウマとなる。
ペンギンズたちがカジノで荒稼ぎしたお金で、興行主に化けて、サーカスの買収を上手く交渉してくれ、そのままサーカスを始めるも公演は大不評。なんとかNYへ帰りたいアレックス。NY巡業を実現させたいために、新しい演目への挑戦を提案。
ところがアレックスのことをNYのサーカスのスターだと勘違いしているサーカス団の動物たち。彼を信じて再起するため、みんなが力を合わせて新しいサーカス、“シルク・ドゥ・ソレイユ”みたいな夢のあるサーカスを目指す。
トラの火の輪くぐりなんですが、ビビっていたトラが、アレックスのヒントから得たヘアーコンディショナーに変えて、見事に決め技を見せるシーンとか、アレックスとジアの空中ブランコも奇麗。
そこへあの女デュボア警部が、NYまで追いかけてくる。つまり人間なんだけど、爬虫類のような風貌。またもや最後はドタバタながら、みんな力合わせてサーカスを成功させ、女警部なんてなんのその。彼女は木箱に入って、マダガスカル行きの船の中ってね。これには笑った。
3作目にしてサーカス団との相性が良かったのか、NY公演のサーカスは3D効果抜群で、とても色彩が美しく奇麗で見応えありでした。シマウマのアフロヘアーを被って踊る、水玉、水玉アフロが楽しいですね。
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アベンジャーズ3D ★★★★★

2012年08月15日 | アクション映画ーア行
アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクなど、マーベル社のヒーローたちが集結し、壮大なバトルを繰り広げる。出演は「シャーロック・ホームズ」のロバート・ダウニーJr.、「幸せへのキセキ」のスカーレット・ヨハンソン、「愛する人」のサミュエル・L・ジャクソン、「キッズ・オールライト」のマーク・ラファロ。

あらすじ:長官ニック・フューリー(サミュエル・L. ジャクソン)率いる国際平和維持組織シールドの基地で、世界を破壊する力を持つ四次元キューブの極秘研究が行われていた。だが突然、制御不能に陥ったキューブが別世界への扉を開いてしまう。そこから現れたのは、神々の国アスガルドを追放され、地球支配を目論むロキ(トム・ヒドルストン)。
彼は、セルヴィグ博士(ステラン・スカルスガルド)やシールド最強のエージェント、クリント・バートン(ジェレミー・レナー)を操り、キューブを強奪して姿を消す。その野心を知ったフューリーは、最強ヒーローたちによる“アベンジャーズ”結成を決意し、女スパイのナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)やエージェントのフィル・コールソン(クラーク・グレッグ)とともに、ヒーローたちを招集する。

<感想>この作品の最大のポイントはアクションシーンですね。特にクライマックスの戦いは長尺で内容も申し分なし!の仕上がりになって嬉しい。でもね、前半のロキによるホークアイやセルヴィグ博士が、彼の手下となってしまう下りや、せっかくアイアンマンがロキを捕獲して、監禁したのに、兄のソーが現れてロキを逃がしてしまうのが残念。

アベンジャーズの仲間割れシーンも、本作の裏の見所。軽いノリのアイアンマンと真面目なキャプテン・アメリカは水と油の様に対立し、そこに人間ではないソーが加われば、豪快な大喧嘩に発展するのだ。それにハルクに変身するのを拒むブルースなど、それぞれの思惑が交錯してしまう。
そこへ、ロキを奪還しようとホークアイ率いる部隊が、上空を飛ぶシールド総司令部に突入。司令部内外でバトルが展開し、飛行自体が困難な事態になる。やっとブルースはハルクに変身し、ソーと地上に落下する混乱のなか、ロキが逃走。その際に起こった悲劇がきっかけで、ようやくアベンジャーズが結束するわけ。

地上部隊&指揮はキャプテン・アメリカにお任せあれ!・・・アベンジャーズで最も正義感が強く、リーダーシップを発揮している。個性派の「オレ様軍団」に役割分担して、団結力を高める姿はカッコいいですから。地上戦では持ち前のシャンプ力や筋力を駆使する上、何でも跳ね返す盾の威力でダメージを最小限に抑えている。演じているのはクリス・エヴァンス。

空中戦が激アツですね!・・・アベンジャーズのなかでも空中を自由に飛び回れるのは、アイアンマンだけ。総司令部が飛行中に破壊しても、空中で修復作業するし、仲間のピンチには腕からリパルサー光線を発射して敵を撃退する。最終決戦が空から敵が降ってくるので、彼の活躍がカギになるのがさすがに凄いパワーだ。演じているのはもち、ロバート・ダウニー・Jr.。アイアンマンスーツの着脱がカッコいいのだ。自社ビルの屋上に帰還したアイアンマンが、オフィスに向かって歩いている間に、パワードスーツを自動的に脱がしてもらえるのだ。NYの絶景をバックに、その装置が起動するシーンは、スーパークールですね。

そして紅一点、たぐいまれな運動神経と肉体の柔軟性&パワーで、男たちも顔負けの戦闘能力をみせつける、ブラック・ウィドウ。演じているのはスカーレット・ヨハンソン。敵に監禁されても、一瞬のスキを見つけて脱出するし、地上戦ではキャプテン・アメリカと共に闘い、彼のジャンプ力を借りて敵の浮遊する船に乗り込み、奪う。攻撃センスが素晴らしく、得意の演技力(お色気作戦)も効果的に使う。
多彩な弓の攻撃に惚れ惚れのホーク・アイを演じているのは、最近良く出てくるジェレミー・レナー。感情を表に出さず、クールな戦いを見せ、背負った矢筒から状況に適した矢を瞬時で選び、矢じりに小型爆弾を仕掛けるなど、コンパウンドボウで射る。ハイスピードで飛行する敵でも、その弱点となる部分をピンポイントで射抜く勇姿が圧巻だが、ロキに心を操られてしまうパートが切実なのだ。だからなのか、どうみてもあまり目立って活躍していないと思う。

もう2人、最強パワーを争うように、ソーとハルクがガチバトル!・・・シンプルな肉弾戦では当然、ハルクの方が有利だが、ソーもハンマー型の武器、ムジョルニアと雷を起こすパワーを使って善戦する。最後は二人で空から落下しながらの一騎打ち。重量級の戦いが3Dによって臨場感がアップ!・・・。

神の国アスガルドの王位継承権を持つ戦士、ソーを演じているのは、クリス・ヘムズワース。実験中にガンマ線を浴び、感情が高ぶると緑色のモンスターに変身する、ハルクを演じているのはマーク・ラファロ。

それにしてもソーの義弟ロキの存在感、この作品を盛り上げる役にピッタリのトム・ヒドルストン。ロキの武器であるスピア(槍)はその威力を増強。ピアを腕に刺された相手は、たちまち洗脳され、ロキの指示に従ってしまうのだ。シールドからキューブを強奪し、侵略者である宇宙人種族チタウリの地球攻撃を助ける。宇宙人種族チタウリは強大な軍隊を率い、地球の制服をもくろむ一派。
思わぬ場所(スタークビルの屋上)にあったキューブのパワーにより、上空の大気圏に穴が開けられ、地球外の軍隊が降りてきた。想像を超える軍隊がNYの街を破壊し始めるなか、正気に戻ったホークアイも加わって、アベンジャーズの決死の応戦。しかし6人のパワーが最大限に発揮されても、次々と現れる敵のビジュアルに圧倒される。まるで「トランスフオーマー」のような飛行物体に、ハイスピードで空中を飛ぶ戦士たちが加わり、敵の数は増えるばかり。
やはり敵の母船をやっつけねば、それはアイアンマンの活躍なのだが、かなり弱ってエネルギーも乏しい。だが政府が核ミサイルをNYに向かって発射、その戦闘機から発射されたミサイルを掴んだアイアンマンは、上空の穴に向かって飛んでいく。
やっぱり私の大好きなアイアンマンの活躍でありましたね。
来年5月公開の「アイアンマン3」今から楽しみ。
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プロメテウス3D    評価★★★★

2012年08月12日 | アクション映画ーハ行
『ブレードランナー』『グラディエイター』など、映画史に残る金字塔を打ち立ててきた巨匠リドリー・スコットが、人類の永遠なる疑問“人類の起源”に挑んだ壮大なミステリー。人類の起源にかかわる重大な手掛かりを発見した科学者チームが、謎を解明するために宇宙船プロメテウス号に乗り組み、未知の惑星に向かう─。自身のアイデアをベースとしたストーリー、惑星の異様な世界観など、監督のこだわりが随所に見られる。エンドロール後まで目が離せない瞬間が待ち受けている。『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』のマイケル・ファスベンダーやオスカー女優シャーリーズ・セロンをはじめ、ノオミ・ラパス、ガイ・ピアースら出演陣も豪華。

あらすじ:エジプトやマヤ、メソポタミアなどの古代遺跡の壁画から、共通するサインが見つかる。発展した時代も場所も異なるこれら古代遺跡で見つかったサインを、考古学者のエリザベス(ノオミ・ラパス)は人類を創造した知的生命体からの招待状ではないかと分析する。
人類の起源の謎を解くため、エリザベスや恋人ホロウェイ、女性監督官ヴィッカーズ(シャーリーズ・セロン)、精巧なアンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスベンダー)ら17名は巨大企業ウェイランド・コーポレーションが建造を手がけた宇宙船プロメテウス号に乗り込み、未踏の惑星を目指して出航する。2093年、目的の惑星にたどり着いた一行は、砂漠に広がる明らかに人の手により造られた遺跡を見つけ、その奥へと足を踏み入れる。しかしその惑星では地球の科学では計り知れない異常な出来事が次々と起こり、脅威となって彼らに襲いかかる。(作品資料より)

<感想>先行上映で鑑賞。冒頭に地球かどうかも分からない大地の果てに、巨大な滝があり、その上に謎めいたすっぽりとマントを纏った白い人影が見える。3D効果も美しいこのオープニング映像美に、すでに本作のテーマが凝縮されていたのですね。
リドリー・スコット監督が1982年の「ブレードランナー」以来、30年ぶりにSFジャンルに復帰を果たしたスペクタル。人類はどこから来たのか?・・・その謎を解くため、宇宙船プロメテウス号で彼方の異星へ飛んだクルーの運命と、衝撃的な真実を描いている。

人類創世のミステリーを入り口にしたドラマは、クルーのサバイバルへと発展し、後半、緊張の色を深めて行きます。ウェイランド・コーポレーションが実に一兆ドルの巨費を投じて、総師ピーターは「人類の起源への純粋な興味」が動機だと話すが、17名のクルーはみな秘密を抱えている。
洞窟や宇宙船内といった閉塞的な空間に、危険が待ち受ける展開は、スリリングそのものである。ド迫力のアクションはもちろん、親と子の葛藤など人間ドラマも濃密に綴られていて、圧巻なのは監督がこだわり抜いた、人類の未踏の異星の独創的映像美に驚いた。

異星探検での砂嵐や、地割れ、ドーム型の巨大遺跡がスケール感たっぷりに映し出され、人間の小ささと対をなして鮮烈な印象を与えている。それにホログラムで現れるピーターや、洞窟内を照らす赤いビーム、アンドロイドのデヴィッドが洞窟内の宇宙船を操作すると映し出される巨大な宇宙、これらが3Dフォージョン・カメラで捉えられ、立体感を伴って迫って来る。

さらに洞窟内では、「エイリアン」で登場した操縦席上の巨大有機体の死骸。通称スペースジョッキーだ。最後に“エンジニア”を襲うクリーチャーも、意外な形で出てくるし、「エイリアン」の頭が長くて黒いクリーチャーも出てくるのには、何だか親しみさえ覚えた。
それに中には無数の壺が並び、巨大な顔型の彫像が置かれた間、そして地球外生命体と思われる死骸が。それにクルーの一人に、デヴィッドが持ち帰ったあるものをこっそり混入させて飲ませる。そのクルーとエリザベスがその夜関係を持ち、その後エリザベスの体内にエイリアンが寄生する。エリザベスが自分で体内の寄生虫を出す手術をする勇敢さに拍手。


洞窟内に残ったクルー2人の前に、未知のクリーチャーが出現。彼らは次々と命を落とす。エリザベスはデヴィッドの案内で、ドームへ向かい、“エンジニア”の生き残りと会うが、エンジニアたちは人類を歓迎していたわけではなかったのだ。
巨大ドームが宇宙船となり、地球へと向かうのを阻止すべく、生き残ったクルーたちはプロメテウス号を体当たりさせる。大爆発が起こり、地殻の大変動が生じた異星を、たった一人生き残ったエリザベスが無事逃げることが出来たのか。結末は、劇場でご覧下さい。


主演のノオミ・ラパスをはじめ、マイケル・ファスベンダー、シャーリーズ・セロン、ガイ・ピアースら実力派スターが共演している。中でもアンドロイド役のファスベンダーが素晴らしい演技で味付けし、エリザベス役のノオミ・ラパスには、さすがにガッツのある演技に魅せられた。
リドリー・スコット監督流、SFの原点というべき「エイリアン」のファンを満足させる要素も充分発揮されていると思う。

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ブレイクアウト  ★★

2012年08月10日 | アクション映画ーハ行
「リービング・ラスベガス」のニコラス・ケイジと「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマン、2人のアカデミー賞俳優共演で贈るサスペンス・アクション。強盗に押し入られた富豪宅で、隠されたダイヤモンドを巡って、裏切りと嘘の駆け引きが繰り広げられる。監督は「オペラ座の怪人」のジョエル・シュマッカー。

あらすじ:ルイジアナ、ダイヤモンド・ディーラーとして巨万の富を築いたカイル(ケイジ)は、リッチな豪邸で妻のサラ(キッドマン)と反抗期の娘と何不自由ない生活を送っていた。
が、夫婦関係は疎遠で機能不全家族なのは一目瞭然。出張から戻って来たばかりのカイルは、主婦業にうんざりで孤独な妻サラをろくに相手せず「商談相手と会議だから」と家を出ようとする。その時、覆面をした4人組の強盗が押し入って来る。
<感想>オスカー俳優初共演の話題作にもかかわらず、全米で10館限定の公開で大コケした映画。1週間で上映打ち切りになり、10日後にはDVD発売の憂き目に遭った記録的B級作である。

だが、本作は「オペラ座の怪人」などの巨匠ジョエル・シューマカーがメガホンを取り、豪華な屋敷を舞台に描き出す密室劇となっている。「8mm」でニコラス・ケイジとコラボしたし、制作費3500万ドルだし、その三分の一はニコケイのギャラなのだろう。
それにしても脚本も微妙だし、普通の凡作ではないか。それに殆ど豪邸の中だけでの展開だし、ニコちゃんの本当に情けない親父の役だから、アクションは全然なくて活躍って言えば、最後の方で奥さんに惚れてしまった強盗の一人が、執拗に追いかけてくるのを必死で応戦する程度だし。違う意味で肩透かしをくらってしまった。

内容はというと、セキュリティー対策は万全のはずの自宅で、いきなり強盗団に襲われる家族の悲劇を臨場感たっぷりに映し出している。夫のカイルにはニコラス・ケイジが、妻のサラにはニコール・キッドマンがと申し分のない配役なのに、どうしてかというと強盗団の中に妻のサラと恋仲の男がいたのだ。
その男は、セキュリティー会社の人間で夫のいない間に自宅へ来ていた。そして勝手に豪邸の中のプールに入り、それが「バーレスク」に出ていた、たれ目の兄ちゃんカム・ジガンディなのだ。だから彼の計画でこの家にはダイヤと大金があると睨んで強盗に入ったわけ。

その強盗団も仲間割れするし、ニコケイは金庫を中々開けようとしないし。サラに乱暴しようと仲間がすると、カムが「俺の女に手出しするな」と言うし。これでは夫のカイルは疑心暗鬼になるよね。それに金庫を開けないのは、もしかして破産してダイヤも金も無いのだろうに、なんて勘繰ってしまった。それって本当だったの!
途中で展開が読めてきてつまらない。この強盗たちをどのようにしてカイルが自分の屋敷から追い出すのか、それとも戦って彼らを殺してしまうのかが見ものです。
そうそう年頃の我儘娘がいましたね。この娘は、意外に役だって頑張るんですよ、だから最後は家族3人そろって生き延びるわけ。
もちろんニコケイの活躍もあります。拳銃は持ってないので、屋敷を改築中だったので、その壁にヘソクリみたいに大金隠してあったのには、やるじゃないのと、それに妻のサラが浮気してた男のカムを、釘打ち銃でガンガンと足を床板に打ちつけ、ガソリンに火を付けて火だるまになるカム。浮気の代償は大きかったぞ。
絶対絶命のピンチを乗り越えて、家族が絆を取り戻すという凡庸なプロットのアクション・サスペンスだが、主役が途中からニコケイ一家ではなく、犯人グループに移行するあたりから物語が変になっていく。何しろ金庫の中は空っぽだし、貴金属だって偽物だし、犯人たちは焦って来るわよ。
結果的に犯人の独り相撲に過ぎない展開には、ニコケイの眼鏡が割れ額から汗と一緒に、見ているこっちも口あんぐり状態なのだ。当初はニコケイが犯人を演じる予定だったそうだが、確実にその方が面白くなっていたかもです。
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ダークナイト ライジング ★★★★★

2012年08月07日 | アクション映画ータ行
クリストファー・ノーラン監督による「バットマン ビギンズ」「ダークナイト」に続くシリーズ完結編。8年間平和を保ってきたゴッサム・シティを狙う新たな敵とバットマン(ダークナイト)との攻防を描く。出演は「ザ・ファイター」のクリスチャン・ベイル、「センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島」のマイケル・ケイン、「裏切りのサーカス」のゲイリー・オールドマン、トム・ハーディ。
あらすじ:ゴッサム・シティを襲撃したジョーカーを倒した後、トゥーフェイスことハービー・デント検事殺害の罪をかぶり、街を離れたブルース・ウェイン(クリスチャン・ベイル)。その8年後、再びゴッサム・シティに戻ってきた彼は、街の破壊をもくろむ新たな強敵ベイン(トム・ハーディ)を前に、バットマンとして対峙する……。

<感想>「ダークナイト」から4年、舞台は前作から8年後の平和を取り戻したゴッサム・シティ。バットマンとしての活動を止めていたブルースの前に、ゴッサムの破壊を目論むジョーカーを超える最悪最強の敵、ベインが登場。バットマンVSベインの肉弾戦や空中スタント、1万1000人のエキストラを投入した大群衆など、アクションの迫力はシリーズ随一。

ベインには「ブラック&ホワイト」のトム・ハーディが、体重を増やし筋肉隆々とした身体で、顔マスクには薬がしかけてあり、過去に負った怪我で常に痛みを抱えている悪役を熱演。刑務所から脱走させた囚人を率いて、アメフトのスタジアムや橋を爆破するなど、ゴッサムシティでテロ行為を繰り返す。
阻止しようとするバットマンのマスクを剥ぎ取り、ブルースの素顔を暴く。ベインによってマスクを剥ぎ取られたバットマン。さらにそのベインから「ゴッサムシティが灰と化したら死なせてやる」という台詞も。これはバットマンが自ら死を選ぶ可能性もあるってことなの。背骨を折られ、ボロボロのブルースは洞窟の牢獄の中へと。
その洞窟の中で身体を癒し、青い空が頭上に見える入口まで、ロッククライミングのようによじ登るが何度も落下する。しかし牢獄の中にいた子供が、上へ登るのに成功したというのだ。ブルースがその子供が誰か?、もしかしてベインが子供だったころではないかと疑う。

そしてノーラン監督の「インセプション」に出演していたお気に入り俳優さんが登場。ウェイン・エンタープライズの役員として、ブルースを支えるミランダ・テイト役には、マリオン・コティヤールが、キスシーンもあり、ベットシーンもありブルースとの関係は怪しさ満点。「バットマン・ビギンズ」の悪役ラーズ・アル・グールの娘では?・・・これは映画を見てのお楽しみに。

それに謎の女セリーナ=キャットウーマンも登場し、よりスリリングなドラマが展開する。アン・ハサウェイはキャットウーマンにぴったり、始めはセクシーな女強盗で、ブルース邸にメイドとして潜入。ブルースの母親のパールのネックレスを盗み、それを機に彼に惹かれブルースの依頼で、バットポッドを華麗なドライブテクで見事に操縦する。しなやかな身体に黒タイツが決まって、彼女のアクションに目が釘付け!

もちろんバットマンの良き理解者でもある執事のマイケル・ケインも出演、そしてゴッサムシティの警察署長のゲイリー・オールドマンと、若き警察官ジョンにジョゼフ・ゴードン=レヴィットが「インセプション」繋がりで、最後のジョンの行動がもしかしてロビンかもという後ろ姿にうっとり。
今回のバットマンの新ガジェットは、黒い戦闘飛行メカの「ザ・バット」高層ビルの隙間をぬうように飛ぶことも可能で、プロペラの風力は圧倒的。さらにパルスで電子機器を無力化する光線銃や、ipadそっくりの携帯型タブレットも登場する。

過去2作の登場人物、ラーズ・アル・グール役のリーアム・ニーソンが回想シーンで登場し、スケアクロウ役のキリアン・マーフィが思わぬ場面で出現、前2作で起きた様々な事柄に意味を持たせることで、3話合わせて一つの物語として完結させている。だから「ダークナイト」のみならず「バットマン・ビギンズ」とも大きく重なりあっている。過去作品を復習しておくとより面白みが湧くと思いますね。
最大の注目はやはり3部作が完結するクライマックスでしょう。余りにも壮絶で胸を締め付ける幕切れは、誰もが予想してなかったに違いない。伝説の結末を劇場でご覧下さい。
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クライムダウン★★★★

2012年08月06日 | DVD作品ーか行
もう山には登れない―。『マルホランド・ドライブ』、『30デイズ・ナイト』など、ホラー/サスペンス系の出演が多いメリッサ・ジョージが、山を舞台にしたクライム・サスペンスに挑戦。次々と仲間がターゲットになる中、崖を下り山を駆け少女を守る姿に、たくましさを感じる。
製作総指揮は、『英国王のスピーチ』のマーク・フォリーニョ!
監督:ジュリアン・ギルビー脚本:ジュリアン・ギルビー/ウィル・ギルビー
【STORY】スコットランド高地に入山した5人の登山者。登山2日目、メンバーの1人が地面から突き出た換気パイプを見つけ、そこから人の叫び声を聞く。5人が地面を掘り返すと、地面に埋められた箱の中から怯える1人の少女が・・・誘拐されたセルビアの少女だった。
そしてその子を保護した5人に、次々と殺人の魔の手が忍び寄る・・・・
【キャスト】
アリソン:メリッサ・ジョージ 『30デイズ・ナイト』、『トライアングル』
エド:エド・スペリーアス 『エラゴン 遺志を継ぐ者』
アンディー:イーモン・ウォーカー 『ロード・オブ・ウォー』、『アンブレイカブル』
ミスター・キッド:ショーン・ハリス 『ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド』
ロブ:アレック・ニューマン 『g:mt グリニッジ・ミーン・タイム』
アンナ:ホリー・ボイド    (Amazonより)

<感想>広大なスコットランドの山岳地帯を舞台に、息もつかせぬ殺人バトルが展開するサバイバル・スリラー。助けを呼べないところで突然何者かに命を狙われるなんて、・・・。とここまではよくあるパターンなのだが、ところが本作は、いったん恐怖の幕が切っておとされると、怒涛の勢いで襲ってくるのだ。
主人公たちにどう関係があるのか、見えない人物が次々と出現し、地獄の逃避行へと追い込んで行くのだから。
これは掘り出し物で、劇場で公開するべきでしたね。本当にハラハラ・ドキドキの連続で、生きて帰れるのが不思議なくらいです。
始めはロッククライミング、P.O.V.方式を織り込んだ登山シーンがあり、険しい崖を3人でよじ登る。その時下にいた男女のうち、男の方が足を滑らせ落下し逆さ吊り状態になりぎゃあぎゃあ恐怖で叫ぶ。上にいるベテランの男が降りてきて上手に引き上げ、3人は無事上まで上がることができた。その日は上にある山小屋に泊まる。

次の日、山小屋の夫婦と一緒に山越えしようということに、ところが途中で助けを呼ぶような叫び声のような妙な音が聞こえ、歩いて行くと地面に突き出たパイプ(空気穴)から声が聞こえるのだ。それも女の子の声が。急いで地面を掘ると木箱に閉じ込められた少女を助け、それからが大変なことに巻き込まれる。

つまり少女誘拐事件で、身代金を要求している犯人と、その少女に関係ある会社の者か身内の人たち。それに警察と。最初は2人の犯人と思われるスナイパーに狙われ、まるで人間ハンティングのような追跡劇があり、オールロケを敢行したリアルに怖い映像と、ジェットコスター的展開が、見る者の度肝を抜くのだ。
つまり物語の中盤で新たな3人組の男が登場するのだ。アリソンらにとって彼らは敵なのだろうか、それとも味方なのか?・・・真意が不明なまま、物語の視点はアリソンンたちと、スナイパーの2人、それに3人組の三者になる。
誘拐して人質にした少女を殺しても、600万ユーロの身代金だけはしっかりふんだくるという非常識な奴ら。スナイパーたちと3人組はどうやら密猟者で、何やら取引をする。だが、その密猟者たちもスナイパーの男に殺されるのだ。
少女を助けたばかりに事件に関わった男女たちは、山を降りることになるのだが、警察に助けを呼びにいくといって、崖を降りるベテランのアリソンと男が険しい崖をロープ一つで降りる時、上から石が落下してそれにロープがナイフで切断され男がまた一人崖下へと落下して死亡。アリソンは落石が頭に当たり落下するも運よく木にぶら下がりながら川の中へ。岩に上がるも気絶してしまう。見る夢はあの木箱に埋められる自分だ。悪夢だよね。アリソンのところへ少女と3人が来る。

今度は少女も連れて下流へ下ると言うのだ。そこへスナイパーの魔の手が、銃声の音、少女と2人の女が川の激流へ落ちる。アナという少女ともう一人の女が川で溺れたらしい。アリソンが川へ潜って助けようとするも、少女のアナだけ引き上げ人工呼吸をして助かった。もう大丈夫だよね。
ところがである。またもやスナイパーに狙われ銃弾の嵐。険しい崖を登る少女とアリソンの2人。上には男が2人助かっていたのだ。山の中でスナイパーの目を引くため、アレックスが少女に見せかけた人形を抱いて逃げる。するとスナイパーがそれを負い銃を発砲、彼は撃たれてしんでしまう。
こっちではエドが先に崖を降り、少女も降ろそうとするも怖がって中々降りようとしない。なだめながらもアリソンがなんとか下まで少女を下す。下には男のエドがいたのだが、どうやら足を怪我したらしい。エドが文句をいう、「間違っているよ、あのまま放って置けばよかったんだ」と。アリソンが、人間としてあのままにしてはおけなかったことを説得する。
大自然に囲まれた山では獲物のように銃弾を浴び、やっとの思いで街へ辿り着くと警察へ行くも、そこの保安官の様子が変でもうすぐ応援が来るから、と老保安官。その警察を出る時どこからかスナイパーが狙って撃ってきて保安官に命中して死亡。3人はそこからフェスティバルというか、お祭りの街では出口のなしの迷路を失踪する。3人のうち男のエドも撃たれる。
少女発見からラストまで、生死をさまよう危険の連続で、恐怖の逃亡劇は終盤に向かっても一向に治まらず、どんどん化過激になっていき、本当に助かったアリソンと少女の二人は、殺されてしまうのではと、まさに息詰まるハラハラの連続。
最後が本当にもうダメかと思うくらい壮絶、少女とアリソンが一軒づつ戸を叩き助けてと言っても開けてくれない。やっと一軒開けてくれたので強引に家の中へ入るも、その家の主人らしき男も撃たれて死ぬ。2人は2階へ逃げるも悪党は油を撒き火を付けるのだ。
火が2階まで、煙も凄い。2階まで上がって来た男と格闘するアリソン、女はいざという時は強いのだ。男を窓から突き落としてしまう。そして少女を窓から下の安全な草むらのような良く見えないが、何かクッションになる物があるところへ少女を落とす。そうかアリソンって、どこかで見た女優さんだと思ったら「トランアングル」の女だったのね、どうりで強いはずだわ。
消防が駆け付け、2階のアリソンが担架で運ばれその横に少女が付き添い助かったんだね、良かった。もうダメかと思ったわ。物語はこれで終わっていなかったのだ。そこから新たなバトルが勃発。犯人と誘拐された少女の父親がコソボの戦争の犯罪人と言う事と、刑事と森の中で話し合い、裸にされ1人穴に埋められ殺されるという。何だかエンドロールが流れるまで何が起こるかわからない複雑さ。こんな山、大金もらっても行きたくないね。山登りって疲れるし、好きじゃないし、行くことないから、・・・人助けしてこんなのないよね。
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ヘルタースケルター★★★

2012年08月02日 | は行の映画
第8回手塚治虫文化賞マンガ大賞に輝いた岡崎京子の伝説的熱狂コミック『ヘルタースケルター』(雑誌『FEEL YOUNG』で連載)を、「さくらん」の蜷川実花が約7年の歳月を重ね、待望の映画化。全身整形によるトップモデルへと上り詰めた女性・りりこを演じるのは「パッチギ!」の若手実力派女優沢尻エリカ。日本を代表する映画女優・寺島しのぶや、綾野剛、水原希子、窪塚洋介、桃井かおりなど脇を固める豪華な俳優人と共に、欲望で溢れた芸能界の世界をゴージャス、そしてスキャンダラスに描いていく。

あらすじ:トップモデルとして芸能界の頂点に君臨し、人々を魅了するりりこには、その美貌は全身整形によってもたらされたものという、究極の秘密があった。誰にも言えないその秘密を抱えながら、底なしの欲望渦巻く世界を疾走するりりこと、彼女が巻き起こす世間をひっくり返すような事件の真相とは……。(作品資料より)

<感想>映画が始まるやいなや、いきなりエリカと哀川翔との過激な濡れ場シーン、彼女にしては大サービスだ。最初の30分がこの映画の頂点でしよう。エリカが脱いでやりまくり、やったーと喜んでいるのもつかの間、この映画はそこから中々先に進まないのだ。
全身を美容整形したという秘密と、その代償を背負いスターにのし上がったりりこが、心身ともにボロボロになりながらも逞しく生き抜く姿を鮮烈に描き出している。
95~96年に連載されたコミックは未見ですが、本作が問いかけるのは、消費されるスターと消費する大衆の関係性や、美容整形、欲望と幸福、“美”とは何かという15年以上たった今でも切実なテーマなのですね。

その強烈なメッセージがビジュアルにこだわり抜いた蜷川ワールドと融合し、アナーキーなエンターテイメントに仕上がっている。実花さんの得意分野である写真アート、どぎつい原色使いの真っ赤な“巨大な唇”が目に焼きつく。本人も写真家として登場。
さらには主人公りりこの人気ぶりを短いカットで繋ぐ映像と音楽の大音量。真っ赤なドレスを着てステージに立つシーンは圧巻でした。観客のボルテージも上がったところで、ヒロインのりりこは、一体どこに向かおうとしているのか?・・・空っぽなしっちゃかめっちゃかな人間だから仕方ないの?・・・だからか中盤からは、物語がだんだんと停滞してゆくのが残念。

でも、沢尻エリカをスキャンダラスに魅せるという意味においては、見事に観客の期待を裏切らないイベント足り得ています。それに桃井かおりに原田美枝子と、70年代のツッパリ女優たちのサポートにもニンマリですね。桃井さんが演じた多田は、大金を投じて田舎での“りりこ”を作り上げた仕掛け人。妹が訪ねてきてりりこを困らせるのだが、最後に美容整形した妹が出てきた時には、想像していたのでがっかりでした。

それに美容整形の後遺症と痛み止めの常用で不安定になっていく「りりこ」は、金持ちの恋人の窪塚が、令嬢と婚約したことを知り動揺。マネージャーの羽田に命じてその令嬢に硫酸をかけさせ襲う。それに苛立つりりこに、自分の若い恋人を寝取られたり、自分も「りりこ」は私がいないと何もできないダメ人間だと自負して、母性本能を掻きたて「りりこ」にのめり込む。
可愛そうなのが羽田を演じた寺島しのぶでしょうか、彼女の演技力があまり発揮できていないようで、このキャスティングは他の女優さんでもよかったのでは、彼女のファンだけにしのぶさん勿体なかった。

「りりこ」の葛藤にもっと深く分け入ってくれたら、見終わった後のカタルシスもあったのに。「りりこ」が、美容整形の後遺症が出始め、若いタレントに自分の立場を奪われ、感情の起伏が激しく、最後の方では精神的なバランスを崩してしまい、自暴自棄になり自分の目をナイフで突き刺すシーン。こだわり抜かれた美術の赤い羽根が無数に空を舞う美しいシーン。これで終わればよかったのに、最後の香港だか上海だかの「りりこ」のその後の映像はいらないと思った。
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