ぶらぶら人生

心の呟き

草花舎で (平坂常弘さんの日本画)

2009-02-02 | 草花舎の四季


 草花舎には、現在も、平坂常弘さんの大作が展示してある。
 一番大きな絵「風雲富士」は、見事である。(写真)

 日本人にとって、山といえば富士山ということになるのだろう。秀麗という言葉がぴったり当てはまる富士山は、画家にとっても、描きたくなる魅力的な山なのであろう。たくさんの画家による、個性的な作品が多い。
 平坂さんの富士は、風雲との取り合わせが印象的だ。富士山も渦巻く雲も壮大で、スケールの大きな絵だ。
 前回も、今日も、しばらくこの絵の前に佇んだ。

 ただ、添付の写真がお粗末である。壁にかけられた絵は、素人の私には撮影が難しかった。部屋の照明を消したり、フラッシュをたいたり、発光禁止を試みたりしたが、うまくゆかなかった。
 額のガラスに、余分なものが映って絵を台無しにしてしまう。
 Y さんにも試みてもらったが、成功しなかった。
 発光禁止にすると、絵の上に、窓枠などが重なってしまう。
 フラッシュをたくと、光が入ってしまう始末。
 修正法があるのだろうけれど、私にはその技術がない。
 写真を添える意味が乏しいけれど、<風雲>と<富士>の独特な描き方を留めるために添付した。

 その他、クロガネモチと日本海を同画面に描いた作品、縦長な額に収まったユキノシタの花など、特に印象深かった。
 
 私は、「春を待つ」という絵をいただくことにした。
 <作品展>を一巡したとき、私の心と、最も仲良く融合した作品である。
 (「春を待つ」は、以前のブログに写真を添えている。)
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2月の庭 (小梅の花咲く)

2009-02-02 | 草花舎の四季
 <春うらら>と言いたくなるような好天であった。今日は、外歩きにも、コートが要らない日。マフラーだけを首に巻いて出かけた。

 少し遠回りして、草花舎に向かった。
 心を空っぽにしていたくて、童謡を口ずさみながら、日差しの溢れる道を歩いた。春はまだ遠いのだが、「春がきた~ 春がきた~」と歌ってみる。

 と、先日、病院の待合室で久々に会った、知己のO さんに聞いた話を思い出した。
 高齢になると、思いがけない出会いは病院のことが多く、知人のうわさも病気の話になりがちである。
 私は、入院中だと聞いているJ さんの容態を尋ねた。
 O さんは、最近見舞ったときのことを話してくださった。
 誰が見舞ってくれているかは分かる様子であった、と。
 「一緒に歌を歌おうか」
 と、話しかけると、
 「彼はかすかな声で歌い始めた。童謡だったね。僕も一緒に歌ったよ」
 と。
 何の童謡であったかは尋ねなかった。
 私は、「春が来た」を歌って野道を歩きながら、ひとりでに涙ぐんでいた。
 病室のO さんとJ さんの様子を想像し、二人の童謡が聞こえてくるような気がしたのだ……。
 重篤の病床で歌える童謡は、なんだろう? と思う一方で、私の出会った人たちの、様々な人生の末路をも思い出していた。

 話がそれてしまったが、草花舎のお庭は、まだ蕭条としている。
 クリスマスローズが咲いていそうな気がして、その場所に行ってみた。が、まだ蕾の気配もなかった。
 小梅の古木は、枝々に小さな花をつけていた。(上の写真)
 庭のあちこちに、今咲いている花といえば、水仙である。
 




 入り口の花器にも、小梅の花や水仙が挿してあった。(下の写真)
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