バラ科オランダイチゴ属の多年草。いわゆるヘビイチゴとは別種で、山地の草地に生えている。匍匐枝を出して増えるという。葉は3小葉からなり、側脈が目立つ。果実は直径1cmほどで、赤く熟し、美味とある。花はよく見るのだが、熟した果実はまだ見たことがない。出会えたら是非食してみたいものだ。6月17日、戸隠奥社参道で撮影。
ゴマノハグサ科クワガタソウ属の多年草。花後、先の凹んだ扇形の果実が出来るが、これの形が鍬形に似るので付いた和名。鍬形とは戦国時代の兜の逆八の字の前立物のこと。太平洋側の山地の木陰に生えると図鑑にはある。戸隠はどちらかと言えば日本海にごく近いのだが咲いていた。6月17日、戸隠奥社参道で撮影。
サクラソウ科サクラソウ属の多年草。仏塔の上に付いている九輪に似ていると言う和名。言われてみればそのように見える事もあるが、別名の七階草の法が似つかわしいかも知れない。戸隠深林植物園ではミズバショウが終わってしまっており、何か寂しさも涌くが、このクリンソウがわずかだが咲き出しており、それを慰めてくれるという演出は大変いいのではないだろうか。6月17日、戸隠奥社参道で撮影。
イトトンボ科エゾイトトンボ属のイトトンボ。黒地に淡青色の斑模様が大変美しかった。これと大変良く似たものにオゼイトトンボがあるそうだが、色々図鑑などを見比べて、これはエゾイトトンボだと結論づけた。奥社の参拝も終わり、随神門まで戻ってから右折し、森林植物園を歩いた。その中にあるみどり池付近でこのトンボを見つけて撮ったもの。6月17日、戸隠森林植物園出撮影。
キク科ミヤマヨメナ属の多年草。山地の木陰に生えるので深山が付いた嫁菜。と言うことだろう。いわゆるヨメナは春に咲いて今では全く見られないが、このミヤマヨメナはこの写真を撮った6月に今盛りと咲いていた。花も大きく薄紫色で、結構美しい花だ。図鑑を見たら、園芸草花のミヤコワスレは、本種から育成されたものとあった。さもあらんと思う。6月17日、戸隠奥社参道で撮影。
アブラナ科タネツケバナ属の多年草。白い花を中国の崑崙山に積もった雪に例えた名前という説などあるが、詳細は不明。山地谷沿いの湿地に生える、と図鑑にあるが、戸隠奥社参道の側溝の脇の草地にたくさん咲いていた。6月17日、戸隠奥社参道で撮影。
キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草。花弁は無く萼片も早くに落ちてしまい、雄しべの花糸が花弁のように見える。それが唐松に似ていると言う和名。戸隠の奥社の参道沿いの草地にたくさん咲いていた。大変繊細な感じで美しい。
スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属の留鳥。名の由来を調べてみたが、稗を好むからともあるが、ヒヨドリは稗を食さない。よって、この説はこじつけと思われる。私見だが、これはその鳴き声から来ていると思う。ヒーヨ、ヒーヨと声高に鳴くそのままの名前だろう。鳴き声と言えば、ナッピーという呼び方がある。これは私が幼少の頃千葉県のとある町に住んでいたが、そこではヒヨドリのことをナッピーと呼んでいた。これも又その鳴き声そのものである。6月3日、千葉市内で撮影。
ドクダミ科ドクダミ属の多年草。毒や痛みに効くという和名。十薬(じゅうやく)という別名。白く花弁のように見えるのは総苞片で、4枚あるが、ごくまれに八重咲きと見えるものもあり、我が家にも八重咲きのドクダミが咲く。花は茎の上部に花穂を出して、小さな黄色い花を多数付けている。夕刻などに見るドクダミの花は、4枚の総苞片がくっきりと見えて、美しい。その独特の臭いも、嫌いな人は多いが、私は嫌いではなく、何となく学生時代の化学実験室を思い出して、好きな匂いだ。6月3日、千葉市内で撮影。