■令和元年の秋から冬にかけ、地元群馬県で唯一の県域地方新聞(県紙)として、大手紙を上回る公称30万部の発行部数を誇る上毛新聞は、なぜか頻繁に渋川市議会の様子を報道しています。しかも正式な手続きなしに進められた歴史的価値のある巨石「硯石」の周辺整備にまつわる問題を面白おかしく報道するというものでした。
このほど毎日新聞で「硯石」報道がありました。なんとお騒がせの「硯石」周辺整備工事が森林法違反の可能性が出てきたという驚くべき報道です。大どんでん返しのこの報道を見ていきましょう。面白いぞ!大同スラグ問題発祥の地“困ったちゃん渋川市”。
↑正式な手続きなしで進められた「硯石」周辺整備付近の様子。青マークが「硯石」の場所だ。道路を挟んで一帯の1万8000平方メートルの賃貸借計画が渋川市に届けられていて、その内、森林法に抵触するため、硯石付近の8000平方メートルを除いた場所の賃貸借契約が渋川市と、ある市議関係者との間で成立されているという。今回除かれた8000平方メートルの内、またまた500平方メートルの賃貸借契約が新たに浮上してきたという。本当だろうか?「貸す?貸さない・また貸す?」後出しじゃんけんではないだろうか?また森林法で注意すべき点は、先に開発者がある場合、隣り合わせで開発すると、他人の計画とあわせて1万平方メートルを超すと県への届出が必要なことだ!道路の下に開発地があるが、ソーラー発電と隣接していて、かなり怪しい。↑
*****毎日新聞2020年3月12日 地方版
「硯石」整備行為、森林法違反では 渋川市議会で指摘 /群馬
渋川市議会の11日の一般質問で、同市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」の不適切整備問題について、加藤幸子氏(共産)が「硯石がある場所は、県の地域森林計画の対象内であり、県知事の許可が必要だったのではないか」と述べ、整備行為は森林法違反の疑いがあると市に指摘した。
県によると、森林法により地域森林計画の対象内の1万平方メートル以上の開発行為を行う際には、事前に知事の許可が必要という。加藤議員が開発の全計画は1万平方メートル超とするのに対し、市は「計画が変更され、問題の開発は500平方メートルに限定されていた。市への届け出で十分であり、2019年7月に届け出を受けている」と答弁した。【庄司哲也】
*****
また、迂闊にも見逃していましたが、2月の終わりにも「硯石」報道がありました。
*****毎日新聞2020年2月27日 地方版
特別委が審査報告へ 硯石不適切整備巡り 渋川市議会 /群馬
渋川市議会は26日の議会運営委員会で、同市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」の不適切整備問題に関する特別委員会が調査結果などをまとめた審査報告書を、28日の3月定例市議会本会議で報告することを決めた。
この問題を巡っては、市調査委員会が「市の財務規則上必要な手続きが省かれるなど複数の内規違反があった」と指摘していた。
特別委が20日にまとめた審査報告書では、この点について、整備を行った男性市議と市との間に市有地と岩の賃貸借契約は成立せず、「市財務規則上の手続きの必要はなかった」などと結論づけ、市調査委との食い違いをみせている。【庄司哲也】
*****
↑正式な手続きを経ないで行われた「硯石」整備の様子=市議提供。歴史的価値があるとされる「硯石」は無残にもボロボロだ!↑
なお、この硯石問題については、次のブログ記事も参照ください。
○2019年10月14日:「渋川市議がまたまた売名行為?」その後↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3051.html
○2019年11月23日:「渋川市議がまたまた売名行為?」その後(その2)↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3079.html
○2019年11月24日:「渋川市議がまたまた売名行為?」その後(その3)↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3080.html
○2019年12月7日:「渋川市議がまたまた売名行為?」その後(その4)↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3087.html
○2019年12月15日:「渋川市議がまたまた売名行為?」その後(その5)上毛新聞がまた偏向報道?↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3090.html
○2020年1月3日:令和元年末にまたまた「硯石」報道・・・悪いのは誰だ!↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3106.html
■今回も報道のポイントを整理していきましょう。
ポイント①この問題では、渋川市が設置した市調査委員会と渋川市議会が設置した特別委員会の二つの委員会があり、食い違いを見せていること。
ポイント②問題の市議が所属する市議会では賃貸借契約が議論され、契約がないので「硯石」整備が問題無しとなったこと。
ポイント③二転三転して、やはり賃貸借契約が成立しており、しかも森林法違反が指摘されたこと。
それではそれぞれのポイントについて検証してみましょう。
ポイント①
この問題では、渋川市が設置した市調査委員会と渋川市議会が設置した特別委員会の二つの委員会があり、食い違いを見せていること。
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」が市の正式な手続きなしに市議の男性によって整備された問題として大々的に報道された「硯石」問題ですが、渋川市に次の二つの委員会が設置されていました。
A 渋川市が設置した弁護士ら3人の外部委員による調査委員会
B 渋川市議会が設置した特別委員会(田辺寛治委員長)
このうちBの特別委員会が2019年10月7日、現場を視察し、岩の移動と作業時に付いたとみられる複数の傷があることを確認した写真が報道され話題になりました。
また当会に入った情報によると、「渋川市議会においてこの特別委員会での功績が多数の議員に認められた(?)のかどうか定かではないが、この田辺寛治委員長は、この3月より渋川市議会議長に就任が予定されている」ということです。
さて2月27日の毎日新聞の報道では、
・Aの渋川市調査委員会では「市の財務規則上必要な手続きが省かれるなど複数の内規違反があった」
・Bの渋川市議会特別委員会では、「整備を行った男性市議と市との間に市有地と岩の賃貸借契約は成立せず、『市財務規則上の手続きの必要はなかった』などと結論づけ」
として、「AとBの二つの調査委員会で食い違いをみせている」と報道されています。
ポイント②
問題の市議が所属する市議会では賃貸借契約が議論され、契約がないので「硯石」整備が問題無しとなったこと。
もともと硯石関連報道は「正式な手続きを経ないで行われた整備」と銘打って報道されています、正式な手続きを経ていないわけですから市有地の賃貸借契約などは行われているはずもなく、本来は賃貸借契約を結ぶべきはずであったのに、契約がないことが問題となるはずです。
この観点からすると、Aの渋川市調査委員会では「『手続きが省かれる』と問題有り」と当然の結論となっています。
しかしBの渋川市議会特別委員会の結論は、
契約がないから問題無し
という「無茶苦茶な結論づけ」という印象を皆様は持たれることでしょう。
ポイント③
二転三転して、やはり賃貸借契約が成立しており、しかも森林法違反が指摘されたこと。
2020年2月までの報道では、「硯石」整備に関して、賃貸借契約は成立していないと一貫して報道されています。しかし2020年3月に入り渋川市議会でこの「硯石」整備地域が「県の地域森林計画の対象内であり、県知事の許可が必要だったのではないか」と指摘されると、なんと一転して、「市への届け出で十分であり、2019年7月に届け出を受けている」となってきました。
「硯石」整備問題は、市の公共工事として公園工事などの手続きは行われていません。加えて森林法の関係で、「市への届け出がある」ということは、市から土地を借りて、市以外の者による開発行為をしていたということです。開発行為は土地の購入や賃貸借で始まります。
報道によると「『硯石』は市有地にあるので市有地の賃貸借が成立している」ことになります。つまり、「2020年2月までは土地の賃貸借契約が成立していない」となっていたのに、3月に入り「賃貸借契約が突然降ってわいたように成立していた」と、遡って賃貸借契約の存在を、なんと市役所のお役人様がほのめかし始めたのです。
このほか毎日新聞報道では、
「県によると、森林法により地域森林計画の対象内の1万平方メートル以上の開発行為を行う際には、事前に知事の許可が必要という。加藤議員が開発の全計画は1万平方メートル超とする」
と報道しています。
森林法違反を指摘した加藤議員が「開発の全計画は1万平方メートル超」と言明するにはそれなりの確証があってのことでしょう。
■ここで森林法を見ていきましょう。
*****森林法*****
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=326AC1000000249
(この法律の目的)
第一条 この法律は、森林計画、保安林その他の森林に関する基本的事項を定めて、森林の保続培養と森林生産力の増進とを図り、もつて国土の保全と国民経済の発展とに資することを目的とする。
**********
大同スラグ不法投棄問題の発祥地、渋川市では大量のスラグが県道の下などに投棄されたままとなっており、我が国の国土である県土がスラグに含まれている毒により汚染され続けています。
それに加えて今度は、不逞の輩により森林が破壊され、国土=県土の保全と国民経済の発展が阻害されようとしています。
本来その阻害防止の担い手の一人であるはずの渋川市役所関係者が、市有地の賃貸借契約が“ない”とか“ある”とか、自己保身のため後出しじゃんけんのような世界を繰り広げている現状が、まさに“困ったちゃん渋川市”の実態なのです。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
※参考資料:硯石をめぐる報道
**********上毛新聞2019年8月22日
北橘の「硯石」見に来て 整地や駐車場確保 巨石周辺を住民が力
↑整備後の硯石。車を止めて見学できるようになった。↑
↑整備前におはらいをする関係者。周囲に草木が茂っている。↑
地名の由来にもなった巨石「硯石(すずりいし)」を広く知ってもらおうと、群馬県渋川市北橘町赤城山の近隣住民らが周辺整備に動きだした。草木を伐採して整地し、駐車スペースを確保。将来、憩いの場になるようサクラの苗木も植えた。有志は「地域の宝を観光客らにも見てほしい」と話している。
硯石は赤城南麓広域農道(からっ風街道)沿いにある。地上に出ていた部分は高さ1.4メートルで、幅は2.2メートルほど。赤城山が噴火した際に押し流されてきたとされ、上のくぼみに常に水がたまっていることから硯(すずり)に見立てて呼ばれているという。親鸞がくぼみの水を使って墨をすり、一首詠んだとの伝承も残る。
**********毎日新聞2019年9月17日
親鸞上人伝説の岩「硯石」、地域おこしの目玉に 渋川市議が無償で整備 住民賛否「見えやすい」「あんなに傷」 /群馬
↑整備が終わり地中から掘り起こされた硯石=群馬県渋川市北橘町で8月24日↑
渋川市北橘町の岩「硯石(すずりいし)」を地域おこしの目玉にしようと、渋川市議の望月昭治氏(67)らが整備に入った。親鸞上人がこの地に立ち寄った際、岩のくぼみにたまった水で墨をすり歌を詠んだという伝説が残されている。市指定文化財ではないが「市の文化的財産」(市職員)といい、望月氏が整備を企画し実現した。
硯石は、通称「からっ風街道」と呼ばれる市道沿いの市有地にあり、岩の脇には市教育委員会が立てた説明書きの看板もあった。
望月氏らが整備に入ったのは7月下旬。土木建築会社の役員も務める望月氏が、会社の重機を使って岩を掘り返した。やぶも伐採し、桜の苗木を現地に植えた。望月氏は「硯石を世に出してやりたいと思った。今後は市の指定文化財になれればいい」と話す。
ただ、地元では賛否が分かれている。「硯石が見やすくなった」と歓迎の声がある一方、重機で掘り返した際に岩に傷が付いたことから、「あんなに傷つくとは思わなかった」「文句が無いわけではないが、ボランティアでやってくれたのだから仕方がない」などという意見もある。
市文化財保護課の担当者は「もう少し傷が付かないように強く要望すべきだった」と話している。【西銘研志郎】
**********毎日新聞2019年9月25日
硯石整備、正式許可なし 市議の要請、口頭のみ 渋川市 /群馬
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」を市議が「地域おこし」を名目に移動させた件で、この整備行為に市の正式な許可がなかったことが24日分かった。高木勉市長もこの整備行為を報道されるまで把握しておらず、毎日新聞の取材に対し、整備に必要な手続きを経ていないことを認めた。この整備で岩には傷が付いており、地元住民からは「誰がその責任を追うのかが分からない」との声も上がっている。【西銘研志郎】
硯石は「からっ風街道」と呼ばれる市道沿いにある。親鸞上人がこの地に立ち寄った際、岩のくぼみにたまった水で墨をすり歌を詠んだという伝説が残されており、市指定文化財ではないが、岩の脇には市教委が立てた説明書きの看板がある。7月下旬に、土木建築会社の役員を務める男性市議らが地域おこしの目玉にしようと、会社の重機を使って無償で硯石近辺を整備。その際に重機で岩に傷が付いた。
市関係者などによると、通常、地元からの要望で市が事業化する場合、地元自治会長が組織する連合会が市の行政センターに要望書を提出し、センターが市の関係部署に要望を届ける。その後に市役所内での検討を経て、予算案に計上し、議会の承認を得る。
だが今回の整備行為は男性市議が主導したもので、地元からの要望書は行政センターには提出されていなかった。市側は市議からの要請を受けて、「市議の善意」として受け取り、事業化するための起案書などを作成せず、市議と複数の関連部署の課長との間で話が進められた。担当課長の説明では「上司にも口頭では伝えた」というが、正式な書類は作成されず、決済などの手続きもされていなかった。
高木市長は毎日新聞の取材に対し「硯石の整備は新聞で報道されるまで知らなかった。もしこうしたことをするなら正式な手続きが必要だが、適正な処理ではなかった。行政として責任はある」と述べた。担当課長は「市議の善意として受け取ったので特に問題視はしなかった。結果的にこうなってしまったのは残念」と話している。
**********毎日新聞2019年9月27日
渋川市議会 硯石問題で特別委 掘り起こしの経緯調査
↑硯石の整備の様子=市議提供↑
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」が市の正式な手続きを経ずに市議の男性らによって整備された問題で、渋川市議会は26日、この問題を調査する特別委員会を設置することを決めた。設置理由は「硯石の掘り起こしに関する許可手続きと掘り起こしの経緯について市議会として調査が必要」としている。
硯石は市指定文化財ではないが、親鸞上人がかつてこの地に立ち寄った際に岩にたまった水で墨をすり歌を詠んだという伝説が残されており、そばには市教委の説明書きの看板も立てられている。長年、北橘地区の住民らに親しまれてきた。
今年7月下旬に土木建築会社の役員を務める男性市議が中心となってこの会社の重機を使い、硯石周辺を整備した。この際に、硯石を掘り起こし、岩に傷が付いた経緯がある。
この整備行為については、市の正式な手続きが一切とられておらず、起案書などの書面も作られていなかったため、問題視されている。【西銘研志郎】
**********毎日新聞2019年10月8日
「硯石」特別委が視察 複数の傷を確認 渋川市議会
↑硯石について傷跡を確認する市議=群馬県渋川市北橘町で↑
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」が市の正式な手続きなしに市議の男性によって整備された問題で、同市議会特別委員会(田辺寛治委員長)が7日、現場を視察し、岩の移動と作業時に付いたとみられる複数の傷があることを確認した。
視察したのは、委員8人と委員外の市議2人の計10人。岩には浄土真宗の宗祖・親鸞に関する伝説があり、視察した市議からは「移動によって文化的な価値が損なわれる」などの声が出た。田辺委員長は「事実関係を明らかにし、12月の定例市議会での報告を目指したい」と話した。委員会は今後、週1回開く予定で、必要があれば関係者の参考人招致も行うとしている。
一方、高木勉市長は同日の定例会見で、昨年6月に岩の移動・整備を持ち込んだ市議の男性に、担当外の水道部長(当時)が対応していたことを明らかにした。高木氏は「なぜ、水道部長が対応したのかは分からない」と話した。【庄司哲也】
**********上毛新聞2019年11月15日
硯石周辺整備の市議「市の了解得ている」
渋川市議会特別委
渋川市北橘町の市有地にある巨石「硯石」の周辺整備が市の正式な手続きを経ずに行われた問題で、同市議会の「歴史的価値のある硯石の掘り起こしに関する特別委員会」が14日、開かれた。
作業した市議が委員の質疑に応じ、作業前の地鎮祭の日時を高木勉市長に伝えていたとした上で、「市の了解を得ている」との認識を示した。
市議は、作業に関し議会事務局職員を通じて、石の説明板を掲示している市教委文化財保護課と市有地を管理する資産経営課に連絡をしたと説明。「市がくいを打ち、草を刈った場所に(作業)に入った。市長にも話しており、100パーセント市の了解を得ていると思っている」などと述べた。
高木市長は上毛新聞の取材に「からっ風街道の石を動かすからと日程の都合を聞かれたが、市有地にある石の作業とは聞いていなかった」と認識の違いを示し、「どこに問題があったのかを現在調べているところだ」と述べた。
**********毎日新聞2019年11月19日 地方版
「硯石」問題 外部委員による調査委が初会合 渋川市 /群馬
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」が市の正式な手続きなしに市議の男性らによって整備された問題で、渋川市が設置した弁護士ら3人の外部委員による調査委員会の初会合が18日、開かれ、委員からは「公文書がないことは問題」などの意見が寄せられた。
市が設置した調査委員会は、すでに関係職員から聞き取り調査を実施しており、外部委員の初会合は、この内容を基に非公開で話し合った。
委員からは「(整備は)まずは地元の要望として持ってくるべきで、それをどう扱ったか文書として残すべきだ」「市有地内であり、(整備の)必要性があるか市側が主体的に精査しなければならない」などの声が上がったという。【庄司哲也】
**********上毛新聞2019年11月23日
硯石周辺整備問題 報告遅れる可能性
渋川市議会特別委
渋川市北橘町の市有地にある巨石「硯石」の周辺整備が市の正式な手続きを経ずに行われた問題で、同市議会の「歴史的価値のある硯石の掘り起こしに関する特別委員会」が22日、開か
れた。 報告書の取りまとめ方を話し合った結果、当初の目標としていた市議会12月定例会での報告がずれ込む可能性が出てきた。
前回までに、関係する市職員や市議ら8人から話を聞いた。取りまとめに慎重を期すため、当初の目標時期にはこだわらないことで一致した。
「(作業前の)地鎮祭の日時を市長に伝えた」とする市議の発言と、報道による高木勉市長の見解に相違があることから、特別委として市長の認識について文書で回答を求めることも決めた。
**********毎日新聞2019年12月3日 地方版
硯石問題 「公式なものでない」 渋川市長、整備了解を否定 /群馬
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」が市の正式な手続きなしに市議の男性らによって整備された問題で、高木勉市長は11月29日の市議会特別委員会に出席し、当事者の市議が整備に関して「市側から口頭で了解を得て、市長も知っていた」などと主張していることについて反論、否定した。
特別委で、高木市長は「(硯石は)公有財産だ。変更があれば住民の要望などがあるはず。立ち話程度で公式なものとは受け止めていなかった」と説明した。
さらに問題が起きた背景について高木市長は「市議が人事に口をはさんだり、恫喝(どうかつ)めいた発言を受けたりした市職員もいる。仕事を円滑に進めるため、言うことに従うという意識が生まれ、事態を招いたのではないか」と話した。【庄司哲也】
**********
このほど毎日新聞で「硯石」報道がありました。なんとお騒がせの「硯石」周辺整備工事が森林法違反の可能性が出てきたという驚くべき報道です。大どんでん返しのこの報道を見ていきましょう。面白いぞ!大同スラグ問題発祥の地“困ったちゃん渋川市”。
↑正式な手続きなしで進められた「硯石」周辺整備付近の様子。青マークが「硯石」の場所だ。道路を挟んで一帯の1万8000平方メートルの賃貸借計画が渋川市に届けられていて、その内、森林法に抵触するため、硯石付近の8000平方メートルを除いた場所の賃貸借契約が渋川市と、ある市議関係者との間で成立されているという。今回除かれた8000平方メートルの内、またまた500平方メートルの賃貸借契約が新たに浮上してきたという。本当だろうか?「貸す?貸さない・また貸す?」後出しじゃんけんではないだろうか?また森林法で注意すべき点は、先に開発者がある場合、隣り合わせで開発すると、他人の計画とあわせて1万平方メートルを超すと県への届出が必要なことだ!道路の下に開発地があるが、ソーラー発電と隣接していて、かなり怪しい。↑
*****毎日新聞2020年3月12日 地方版
「硯石」整備行為、森林法違反では 渋川市議会で指摘 /群馬
渋川市議会の11日の一般質問で、同市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」の不適切整備問題について、加藤幸子氏(共産)が「硯石がある場所は、県の地域森林計画の対象内であり、県知事の許可が必要だったのではないか」と述べ、整備行為は森林法違反の疑いがあると市に指摘した。
県によると、森林法により地域森林計画の対象内の1万平方メートル以上の開発行為を行う際には、事前に知事の許可が必要という。加藤議員が開発の全計画は1万平方メートル超とするのに対し、市は「計画が変更され、問題の開発は500平方メートルに限定されていた。市への届け出で十分であり、2019年7月に届け出を受けている」と答弁した。【庄司哲也】
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また、迂闊にも見逃していましたが、2月の終わりにも「硯石」報道がありました。
*****毎日新聞2020年2月27日 地方版
特別委が審査報告へ 硯石不適切整備巡り 渋川市議会 /群馬
渋川市議会は26日の議会運営委員会で、同市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」の不適切整備問題に関する特別委員会が調査結果などをまとめた審査報告書を、28日の3月定例市議会本会議で報告することを決めた。
この問題を巡っては、市調査委員会が「市の財務規則上必要な手続きが省かれるなど複数の内規違反があった」と指摘していた。
特別委が20日にまとめた審査報告書では、この点について、整備を行った男性市議と市との間に市有地と岩の賃貸借契約は成立せず、「市財務規則上の手続きの必要はなかった」などと結論づけ、市調査委との食い違いをみせている。【庄司哲也】
*****
↑正式な手続きを経ないで行われた「硯石」整備の様子=市議提供。歴史的価値があるとされる「硯石」は無残にもボロボロだ!↑
なお、この硯石問題については、次のブログ記事も参照ください。
○2019年10月14日:「渋川市議がまたまた売名行為?」その後↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3051.html
○2019年11月23日:「渋川市議がまたまた売名行為?」その後(その2)↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3079.html
○2019年11月24日:「渋川市議がまたまた売名行為?」その後(その3)↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3080.html
○2019年12月7日:「渋川市議がまたまた売名行為?」その後(その4)↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3087.html
○2019年12月15日:「渋川市議がまたまた売名行為?」その後(その5)上毛新聞がまた偏向報道?↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3090.html
○2020年1月3日:令和元年末にまたまた「硯石」報道・・・悪いのは誰だ!↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3106.html
■今回も報道のポイントを整理していきましょう。
ポイント①この問題では、渋川市が設置した市調査委員会と渋川市議会が設置した特別委員会の二つの委員会があり、食い違いを見せていること。
ポイント②問題の市議が所属する市議会では賃貸借契約が議論され、契約がないので「硯石」整備が問題無しとなったこと。
ポイント③二転三転して、やはり賃貸借契約が成立しており、しかも森林法違反が指摘されたこと。
それではそれぞれのポイントについて検証してみましょう。
ポイント①
この問題では、渋川市が設置した市調査委員会と渋川市議会が設置した特別委員会の二つの委員会があり、食い違いを見せていること。
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」が市の正式な手続きなしに市議の男性によって整備された問題として大々的に報道された「硯石」問題ですが、渋川市に次の二つの委員会が設置されていました。
A 渋川市が設置した弁護士ら3人の外部委員による調査委員会
B 渋川市議会が設置した特別委員会(田辺寛治委員長)
このうちBの特別委員会が2019年10月7日、現場を視察し、岩の移動と作業時に付いたとみられる複数の傷があることを確認した写真が報道され話題になりました。
また当会に入った情報によると、「渋川市議会においてこの特別委員会での功績が多数の議員に認められた(?)のかどうか定かではないが、この田辺寛治委員長は、この3月より渋川市議会議長に就任が予定されている」ということです。
さて2月27日の毎日新聞の報道では、
・Aの渋川市調査委員会では「市の財務規則上必要な手続きが省かれるなど複数の内規違反があった」
・Bの渋川市議会特別委員会では、「整備を行った男性市議と市との間に市有地と岩の賃貸借契約は成立せず、『市財務規則上の手続きの必要はなかった』などと結論づけ」
として、「AとBの二つの調査委員会で食い違いをみせている」と報道されています。
ポイント②
問題の市議が所属する市議会では賃貸借契約が議論され、契約がないので「硯石」整備が問題無しとなったこと。
もともと硯石関連報道は「正式な手続きを経ないで行われた整備」と銘打って報道されています、正式な手続きを経ていないわけですから市有地の賃貸借契約などは行われているはずもなく、本来は賃貸借契約を結ぶべきはずであったのに、契約がないことが問題となるはずです。
この観点からすると、Aの渋川市調査委員会では「『手続きが省かれる』と問題有り」と当然の結論となっています。
しかしBの渋川市議会特別委員会の結論は、
契約がないから問題無し
という「無茶苦茶な結論づけ」という印象を皆様は持たれることでしょう。
ポイント③
二転三転して、やはり賃貸借契約が成立しており、しかも森林法違反が指摘されたこと。
2020年2月までの報道では、「硯石」整備に関して、賃貸借契約は成立していないと一貫して報道されています。しかし2020年3月に入り渋川市議会でこの「硯石」整備地域が「県の地域森林計画の対象内であり、県知事の許可が必要だったのではないか」と指摘されると、なんと一転して、「市への届け出で十分であり、2019年7月に届け出を受けている」となってきました。
「硯石」整備問題は、市の公共工事として公園工事などの手続きは行われていません。加えて森林法の関係で、「市への届け出がある」ということは、市から土地を借りて、市以外の者による開発行為をしていたということです。開発行為は土地の購入や賃貸借で始まります。
報道によると「『硯石』は市有地にあるので市有地の賃貸借が成立している」ことになります。つまり、「2020年2月までは土地の賃貸借契約が成立していない」となっていたのに、3月に入り「賃貸借契約が突然降ってわいたように成立していた」と、遡って賃貸借契約の存在を、なんと市役所のお役人様がほのめかし始めたのです。
このほか毎日新聞報道では、
「県によると、森林法により地域森林計画の対象内の1万平方メートル以上の開発行為を行う際には、事前に知事の許可が必要という。加藤議員が開発の全計画は1万平方メートル超とする」
と報道しています。
森林法違反を指摘した加藤議員が「開発の全計画は1万平方メートル超」と言明するにはそれなりの確証があってのことでしょう。
■ここで森林法を見ていきましょう。
*****森林法*****
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=326AC1000000249
(この法律の目的)
第一条 この法律は、森林計画、保安林その他の森林に関する基本的事項を定めて、森林の保続培養と森林生産力の増進とを図り、もつて国土の保全と国民経済の発展とに資することを目的とする。
**********
大同スラグ不法投棄問題の発祥地、渋川市では大量のスラグが県道の下などに投棄されたままとなっており、我が国の国土である県土がスラグに含まれている毒により汚染され続けています。
それに加えて今度は、不逞の輩により森林が破壊され、国土=県土の保全と国民経済の発展が阻害されようとしています。
本来その阻害防止の担い手の一人であるはずの渋川市役所関係者が、市有地の賃貸借契約が“ない”とか“ある”とか、自己保身のため後出しじゃんけんのような世界を繰り広げている現状が、まさに“困ったちゃん渋川市”の実態なのです。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
※参考資料:硯石をめぐる報道
**********上毛新聞2019年8月22日
北橘の「硯石」見に来て 整地や駐車場確保 巨石周辺を住民が力
↑整備後の硯石。車を止めて見学できるようになった。↑
↑整備前におはらいをする関係者。周囲に草木が茂っている。↑
地名の由来にもなった巨石「硯石(すずりいし)」を広く知ってもらおうと、群馬県渋川市北橘町赤城山の近隣住民らが周辺整備に動きだした。草木を伐採して整地し、駐車スペースを確保。将来、憩いの場になるようサクラの苗木も植えた。有志は「地域の宝を観光客らにも見てほしい」と話している。
硯石は赤城南麓広域農道(からっ風街道)沿いにある。地上に出ていた部分は高さ1.4メートルで、幅は2.2メートルほど。赤城山が噴火した際に押し流されてきたとされ、上のくぼみに常に水がたまっていることから硯(すずり)に見立てて呼ばれているという。親鸞がくぼみの水を使って墨をすり、一首詠んだとの伝承も残る。
**********毎日新聞2019年9月17日
親鸞上人伝説の岩「硯石」、地域おこしの目玉に 渋川市議が無償で整備 住民賛否「見えやすい」「あんなに傷」 /群馬
↑整備が終わり地中から掘り起こされた硯石=群馬県渋川市北橘町で8月24日↑
渋川市北橘町の岩「硯石(すずりいし)」を地域おこしの目玉にしようと、渋川市議の望月昭治氏(67)らが整備に入った。親鸞上人がこの地に立ち寄った際、岩のくぼみにたまった水で墨をすり歌を詠んだという伝説が残されている。市指定文化財ではないが「市の文化的財産」(市職員)といい、望月氏が整備を企画し実現した。
硯石は、通称「からっ風街道」と呼ばれる市道沿いの市有地にあり、岩の脇には市教育委員会が立てた説明書きの看板もあった。
望月氏らが整備に入ったのは7月下旬。土木建築会社の役員も務める望月氏が、会社の重機を使って岩を掘り返した。やぶも伐採し、桜の苗木を現地に植えた。望月氏は「硯石を世に出してやりたいと思った。今後は市の指定文化財になれればいい」と話す。
ただ、地元では賛否が分かれている。「硯石が見やすくなった」と歓迎の声がある一方、重機で掘り返した際に岩に傷が付いたことから、「あんなに傷つくとは思わなかった」「文句が無いわけではないが、ボランティアでやってくれたのだから仕方がない」などという意見もある。
市文化財保護課の担当者は「もう少し傷が付かないように強く要望すべきだった」と話している。【西銘研志郎】
**********毎日新聞2019年9月25日
硯石整備、正式許可なし 市議の要請、口頭のみ 渋川市 /群馬
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」を市議が「地域おこし」を名目に移動させた件で、この整備行為に市の正式な許可がなかったことが24日分かった。高木勉市長もこの整備行為を報道されるまで把握しておらず、毎日新聞の取材に対し、整備に必要な手続きを経ていないことを認めた。この整備で岩には傷が付いており、地元住民からは「誰がその責任を追うのかが分からない」との声も上がっている。【西銘研志郎】
硯石は「からっ風街道」と呼ばれる市道沿いにある。親鸞上人がこの地に立ち寄った際、岩のくぼみにたまった水で墨をすり歌を詠んだという伝説が残されており、市指定文化財ではないが、岩の脇には市教委が立てた説明書きの看板がある。7月下旬に、土木建築会社の役員を務める男性市議らが地域おこしの目玉にしようと、会社の重機を使って無償で硯石近辺を整備。その際に重機で岩に傷が付いた。
市関係者などによると、通常、地元からの要望で市が事業化する場合、地元自治会長が組織する連合会が市の行政センターに要望書を提出し、センターが市の関係部署に要望を届ける。その後に市役所内での検討を経て、予算案に計上し、議会の承認を得る。
だが今回の整備行為は男性市議が主導したもので、地元からの要望書は行政センターには提出されていなかった。市側は市議からの要請を受けて、「市議の善意」として受け取り、事業化するための起案書などを作成せず、市議と複数の関連部署の課長との間で話が進められた。担当課長の説明では「上司にも口頭では伝えた」というが、正式な書類は作成されず、決済などの手続きもされていなかった。
高木市長は毎日新聞の取材に対し「硯石の整備は新聞で報道されるまで知らなかった。もしこうしたことをするなら正式な手続きが必要だが、適正な処理ではなかった。行政として責任はある」と述べた。担当課長は「市議の善意として受け取ったので特に問題視はしなかった。結果的にこうなってしまったのは残念」と話している。
**********毎日新聞2019年9月27日
渋川市議会 硯石問題で特別委 掘り起こしの経緯調査
↑硯石の整備の様子=市議提供↑
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」が市の正式な手続きを経ずに市議の男性らによって整備された問題で、渋川市議会は26日、この問題を調査する特別委員会を設置することを決めた。設置理由は「硯石の掘り起こしに関する許可手続きと掘り起こしの経緯について市議会として調査が必要」としている。
硯石は市指定文化財ではないが、親鸞上人がかつてこの地に立ち寄った際に岩にたまった水で墨をすり歌を詠んだという伝説が残されており、そばには市教委の説明書きの看板も立てられている。長年、北橘地区の住民らに親しまれてきた。
今年7月下旬に土木建築会社の役員を務める男性市議が中心となってこの会社の重機を使い、硯石周辺を整備した。この際に、硯石を掘り起こし、岩に傷が付いた経緯がある。
この整備行為については、市の正式な手続きが一切とられておらず、起案書などの書面も作られていなかったため、問題視されている。【西銘研志郎】
**********毎日新聞2019年10月8日
「硯石」特別委が視察 複数の傷を確認 渋川市議会
↑硯石について傷跡を確認する市議=群馬県渋川市北橘町で↑
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」が市の正式な手続きなしに市議の男性によって整備された問題で、同市議会特別委員会(田辺寛治委員長)が7日、現場を視察し、岩の移動と作業時に付いたとみられる複数の傷があることを確認した。
視察したのは、委員8人と委員外の市議2人の計10人。岩には浄土真宗の宗祖・親鸞に関する伝説があり、視察した市議からは「移動によって文化的な価値が損なわれる」などの声が出た。田辺委員長は「事実関係を明らかにし、12月の定例市議会での報告を目指したい」と話した。委員会は今後、週1回開く予定で、必要があれば関係者の参考人招致も行うとしている。
一方、高木勉市長は同日の定例会見で、昨年6月に岩の移動・整備を持ち込んだ市議の男性に、担当外の水道部長(当時)が対応していたことを明らかにした。高木氏は「なぜ、水道部長が対応したのかは分からない」と話した。【庄司哲也】
**********上毛新聞2019年11月15日
硯石周辺整備の市議「市の了解得ている」
渋川市議会特別委
渋川市北橘町の市有地にある巨石「硯石」の周辺整備が市の正式な手続きを経ずに行われた問題で、同市議会の「歴史的価値のある硯石の掘り起こしに関する特別委員会」が14日、開かれた。
作業した市議が委員の質疑に応じ、作業前の地鎮祭の日時を高木勉市長に伝えていたとした上で、「市の了解を得ている」との認識を示した。
市議は、作業に関し議会事務局職員を通じて、石の説明板を掲示している市教委文化財保護課と市有地を管理する資産経営課に連絡をしたと説明。「市がくいを打ち、草を刈った場所に(作業)に入った。市長にも話しており、100パーセント市の了解を得ていると思っている」などと述べた。
高木市長は上毛新聞の取材に「からっ風街道の石を動かすからと日程の都合を聞かれたが、市有地にある石の作業とは聞いていなかった」と認識の違いを示し、「どこに問題があったのかを現在調べているところだ」と述べた。
**********毎日新聞2019年11月19日 地方版
「硯石」問題 外部委員による調査委が初会合 渋川市 /群馬
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」が市の正式な手続きなしに市議の男性らによって整備された問題で、渋川市が設置した弁護士ら3人の外部委員による調査委員会の初会合が18日、開かれ、委員からは「公文書がないことは問題」などの意見が寄せられた。
市が設置した調査委員会は、すでに関係職員から聞き取り調査を実施しており、外部委員の初会合は、この内容を基に非公開で話し合った。
委員からは「(整備は)まずは地元の要望として持ってくるべきで、それをどう扱ったか文書として残すべきだ」「市有地内であり、(整備の)必要性があるか市側が主体的に精査しなければならない」などの声が上がったという。【庄司哲也】
**********上毛新聞2019年11月23日
硯石周辺整備問題 報告遅れる可能性
渋川市議会特別委
渋川市北橘町の市有地にある巨石「硯石」の周辺整備が市の正式な手続きを経ずに行われた問題で、同市議会の「歴史的価値のある硯石の掘り起こしに関する特別委員会」が22日、開か
れた。 報告書の取りまとめ方を話し合った結果、当初の目標としていた市議会12月定例会での報告がずれ込む可能性が出てきた。
前回までに、関係する市職員や市議ら8人から話を聞いた。取りまとめに慎重を期すため、当初の目標時期にはこだわらないことで一致した。
「(作業前の)地鎮祭の日時を市長に伝えた」とする市議の発言と、報道による高木勉市長の見解に相違があることから、特別委として市長の認識について文書で回答を求めることも決めた。
**********毎日新聞2019年12月3日 地方版
硯石問題 「公式なものでない」 渋川市長、整備了解を否定 /群馬
渋川市北橘町の市有地にある岩「硯石(すずりいし)」が市の正式な手続きなしに市議の男性らによって整備された問題で、高木勉市長は11月29日の市議会特別委員会に出席し、当事者の市議が整備に関して「市側から口頭で了解を得て、市長も知っていた」などと主張していることについて反論、否定した。
特別委で、高木市長は「(硯石は)公有財産だ。変更があれば住民の要望などがあるはず。立ち話程度で公式なものとは受け止めていなかった」と説明した。
さらに問題が起きた背景について高木市長は「市議が人事に口をはさんだり、恫喝(どうかつ)めいた発言を受けたりした市職員もいる。仕事を円滑に進めるため、言うことに従うという意識が生まれ、事態を招いたのではないか」と話した。【庄司哲也】
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