田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

華氏119(Fahrenheit 11/9)

2018年12月14日 16時11分18秒 | 日記

「fahrenheit 11/9 poster」の画像検索結果

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 アメリカの銃社会に風穴を開けた「ボウリング・フォー・コロンバイン」や医療問題を取り上げた「シッコ」など、巨大な権力に対してもアポなし突撃取材を敢行するスタイルで知られるドキュメンタリー監督のマイケル・ムーアが、アメリカ合衆国第45代大統領ドナルド・トランプを題材に手がけたドキュメンタリー。タイトルの「華氏119(原題:Fahrenheit 11/9)」は、トランプの大統領当選が確定し、勝利宣言をした2016年11月9日に由来。ムーア監督の代表作であり、当時のジョージ・W・ブッシュ政権を痛烈に批判した「華氏911(Fahrenheit 9/11)」に呼応するものになっている。16年の大統領選の最中からトランプ当選の警告を発していたムーア監督は、トランプ大統領を取材するうちに、どんなスキャンダルが起こってもトランプが大統領の座から降りなくてもすむように仕組まれているということを確信し、トランプ大統領を「悪の天才」と称する。今作では、トランプ・ファミリー崩壊につながるというネタも暴露しながら、トランプを当選させたアメリカ社会にメスを入れる。(映画.comより)

 

 

 

 

 おもしろかった・・・。今まで、結構マイケル・ムーア監督って「ツメが甘いな」と思ってて、「だからって、どうなのよ」と思うことも多かったのです。なので、今回もあんまり期待してなかったのですが、田舎で上映されてたこともあり、機会を得て見てみると、これが結構おもしろかった!

 トランプさんが当選してきた過程をリアルタイムで知っている私たち。確かに、この映画でも描かれる通り、誰もがクリントン氏が当選すると思っていました。まさか、トランプさんが当選するなんて。私も例にもれず「戦う相手がトランプ氏だったクリントン氏は、なんてラッキーな人なんだろう」と本気で思っていました。しか~し!イギリスのブクレジットと同じで、ふたを開けてみると予想外の結果だったのです。ブクレジットは”私一人が反対しても結果は変わらないだろう”と考えた人が多かった結果、脱退派が勝ってしまった・・・と聞きました。誰よりイギリス人が一番驚いたとか。もちろん真偽のほどはわかりませんし、大統領選挙とEU脱退は根本的に違う問題です。でも、同じくらい驚いたなぁ。

 そして、トランプ氏の威を借りた政治家たちの癒着ぶり、傍若無人ぶりも描かれます。でも、ここはトランプ氏でなくてもあるんだろうと思いました。自分さえいい思いをすればそれでいい、という政治家は少なくないはずです。普通の大人だってまぁそうです。私も楽してお金がいっぱい欲しい(笑)。そして、今回の映画は、トランプ氏批判一辺倒ではなく、政治腐敗で汚染した水しか飲めなくなってしまった街を大々的に訪問したオバマ大前統領までが、水を飲む振りだけしてさっさと行ってしまう様子も描かれます。住民の落胆ぶりったらありません。何かが変わるはずと信じていたのに。そこの地域の子供たちは、みな病気になっています。飲料水が悪いとわかっているのなら引っ越せばいいじゃないか、というものかもしれませんが、賃貸に住んでいて、かつお金がある人はそうするでしょう。でも、お金に余裕がない人、家が売れない人などは、どうしようもありません。こんな映画、ありましたね。ジョン・トラボルタの「シビル・アクション」、ずいぶん古い映画ですが。確か当時から実話だと聞きました。「エリン・ブロコビッチ」だって、似たような話ですよね。人間の欲とは、これほどあさましいものなのかと失望します。

 マイケル・ムーア監督、見かけも歳取りましたね。でも、心意気は変わらず。世の中が、彼の批判や突撃取材で、良いほうに変わっていってるのか、どうなんでしょうか。そう願います。

コメント
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