「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」など、男女の心の機微を美しい風景描写とともに繊細に描き出すアニメーション作品を手がけ、国内外から注目を集める新海誠監督が、前作「言の葉の庭」から3年ぶりに送り出すオリジナル長編アニメ。「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などの作品で知られ、新海監督とはCMでタッグを組んだこともある田中将賀がキャラクターデザインを手がけ、「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」などスタジオジブリ作品に数多く携わってきた安藤雅司が作画監督。主題歌を含む音楽を、人気ロックバンドの「RADWIMPS」が担当した。1000年ぶりという彗星の接近が1カ月後に迫ったある日、山深い田舎町に暮らす女子高生の宮水三葉は、自分が東京の男子高校生になった夢を見る。日頃から田舎の小さな町に窮屈し、都会に憧れを抱いていた三葉は、夢の中で都会を満喫する。一方、東京で暮らす男子高校生の立花瀧も、行ったこともない山奥の町で自分が女子高生になっている夢を見ていた。心と身体が入れ替わる現象が続き、互いの存在を知った瀧と三葉だったが、やがて彼らは意外な真実を知ることになる。声の出演は瀧役に神木隆之介、三葉役に上白石萌音。その他、長澤まさみ、市原悦子らが出演。(映画.comより)
「こんな若い子の映画」と思っていたのですが、マイミクさんからの思わぬ推薦で、見てみることにしました。こんなおばさんでも楽しめるかしら(笑)。
絵が綺麗でした。最初、若い男女の心と体が入れ替わると聞いていたので、ずっとそうなのかと思っていたら、時々入れ替わるのね。これは、ある意味便利だけれど、最初は面食らいますよね。ここでまず「あ、そうなんだ!」と最初の打撃。しかもお互い相手になっている時の記憶がない。つまり、自分が相手になっている時、何をしでかしているのかわからないということ。これは怖いですね。こんなところに本性が出ちゃったりするのでしょうか(笑)。
それでも、徐々に事態を飲み込んでいった二人は、いろんな対策を講じます。それでも、わからないことはわからないのですが。
こんな、ある意味ありきたりな男女の恋愛物語に、避けられない天体現象と時系列を持ち込んだのが斬新だったのだと思います。物語の構成は複雑で、うまいと思いましたね。個人的には「イルマーレ」や「サード・パーソン」を想起しました。でも、私は「イルマーレ」の方が好きかな。キアヌのも良かったけれど、韓国のね。
これって、若い男女だからロマンチックな展開というかハッピーエンドになったけど、例えば「男と男」とか、「若い男性とおばさん」とか、「女と女」とか、そういう設定だったらどんな展開になったのかな、と個人的には思いました。そういう意味では、ありがちな恋愛オチではない、もっと斬新な物語になったのかもな、とも思うわけです。
あ、あと、やっぱり男性の方が積極的な行動に打って出るのがちょっと驚きでした。今の男子は草食系だとよく言われるので、そう描くのかと思っていました。世間で言われるほど、男性が消極的になっていることもないのかもしれませんね、現実には。
平日なのに、結構入ってました。さすがですね。