ティム・バートン監督が「不思議の国のアリス」をもとに描いた大ヒットファンタジー「アリス・イン・ワンダーランド」の続編。悲しい過去にとらわれたマッドハッターを救うため、時間をさかのぼる旅に出るアリスの姿を描く物語で、バートンはプロデューサーとして参加。「ザ・マペッツ」のジェームズ・ボビンが新たに監督を務めた。ミア・ワシコウスカ、ジョニー・デップ、アン・ハサウェイ、ヘレナ・ボナム・カーターら前作の豪華キャストが続投。2016年1月に他界した名優アラン・リックマンも前作から引き続き声の出演を果たしており、本作が遺作となった。(映画.comより)
これがアラン・リックマンの遺作かと思えば、冒頭からのナレーションも感慨深いです。本当に「いい声」でした。
さて、前作も鑑賞したものの、ストーリーをあんまり覚えてなくて(コラッ!)主演がミア・ワシコウスカだったなぁ、とか、旧シリーズ「バットマン」のアルフレッドが当時「蝶」の声をやってたなぁ、とか、枝葉なことばかり覚えていて、肝心のストーリーを思い出せないでいました。
お話は当然前作からつながっています。前作のラストでは、結婚話を完全に蹴ったアリスが、なんらかの事業を継いで、当時珍しかった「女社長」としてやっていくぞ、そんな感じで終わっていました。(友人に聞いておいた・笑)
冒頭は彼女が「船長」を務める船が、パイレーツに追われた上に大波と浅瀬にぶちあたるという絶体絶命の場面。しかし果敢な彼女はその危機を機転でしのぎ、無事にロンドンに戻ります。しかし、3年もの航海を成し遂げている間に状況は変わったのです。母と共に暮らすためには、住宅と引き替えに船を手放し、女性らしく事務職に就く、という条件。ここで船を手放さなかったら住みかも失います。どうする、アリス?
というところで、例のワンダーランドへトリップ。ファンタジーの世界が幕を開けます。今回のお題は「時間の旅」。かわいそうなマッドハッターのために、過去を書きかえることはできるのか?という古典的な問いかけです。我々、ちょっとした映画ファンなら、それは無理なことはわかってますねぇ。過去に散々問いかけられて来た「過去は書き換えられないんだよ」と言う結果をまたもや見せつけられることになります。ただ、その過程を目にも鮮やかな世界が彩っている・・・そんな感じです。
ただ、自分の過去を自分が見ると・・・という描写、そのへんは驚きでした。そうなんだ~って。
個人的には、「エンジェルウォーズ」ばりに、困った時にトリップできて自分の世界にこもれる人って、幸せだなぁと思いました。立ち直れるし(笑)。その才能が欲しかったな。