世界ヘビー級チャンピオンの黒人ボクサー、アポロ・クリード(カール・ウェザース)が話題作りのため、無名選手と戦うことを宣言した。指名されたのは、ボクシングだけでは生活できずに、高利貸しの取立バイトで日銭を稼いでいた三流ボクサーのロッキー・バルボア(シルヴェスター・スタローン)。かくして親友の妹にして恋人のエイドリアン(タリア・シャイア)やトレーナーたちに支えられながら、ロッキーの過酷なトレーニングが始まった。勝利するのは、チャンピオンか、それともロッキーか?!(午前10時の映画祭ウェブより)
言わずと知れた過去の名作。「5」しか見てない私は、「1」はこれが初鑑賞。映画ヲタクのくせに、いままで無視して来てしまってたバカ者です。なんかね、あまりにポピュラーすぎて、テーマソングも知ってるし、内容まで見たような気になってたのでした。
ロッキーは、下町に住むなんてことのない男です。でも、自分の分をわきまえていて、過ぎたことを望むでもなく、それ相応に生きれればいいと思っている男で、女性もゴージャスではない、地味目の女に好感を持っています。情にも厚く、このまま埋もれるにはもったいない男かもしれません。
そんな中、ボクシングジムのコーチがいつもきつく当たるので「どうしていつもそんななんだ」とスタローンが尋ねるシーンがあります。すると年輩のコーチは乱暴に言い放ちます。「才能があるのに、それがわからず浪費しているからだよ!」と。
それでも「今さら」と、一発奮起することもなく暮らしていると、チャンピオンのアポロから「対戦相手に」とお声がかかります。どうやら、負け犬っぽいのと「イタリアの種馬」という愛称が気に入ったようです。チャンピオンはチャリティのつもりだったようです。
最初は驚いたロッキーも、なんだかんだとやる気を出して、やがてがっつり鍛えて向かって行くと、油断していたチャンピオンと互角に戦えてしまった・・・そんなお話です。
みんなが何かの時に、どうして「エイドリア~ン」と叫ぶのか、やっと理解しました(笑)。
しかし「映画は生き物」ですから、やっぱり当時に見るとものすごく感動したんでしょうね。今だと、つい冷静に見てしまいます。例えば、例のテーマソングがかかって、走っていたロッキーが両手を突き上げるところ。今まで”勝ったから喜んでる”とばかり思っていたのですが、試合の前日じゃないですか。「な~んだ。まだ勝ったわけでもないのにその気になってたわけか」などと醒めた考えが頭をかすめてしまいました。失礼ですよね、私。
ともかく、やっぱり「映画は生き物」と再確認した次第です。いや、もちろん、映画は名作だと思いますけれどね。