アメリカの食品産業の裏側に隠された衝撃の実態を暴き出し、アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた話題作。ひと握りの人々が莫大な利益を得る一方で下請けにあえぐ一般農家、さらに日本でも未だに表示義務のない遺伝子組換食品の問題など、農業や畜産業の巨大工業化が生み出した数々の弊害をあぶり出していく。「ファーストフード・ネイション」の原作者として知られるエリック・シュローサーが製作に参加。(映画.comより)
安価に生産される「食」が、いかに危険かを描いた作品。
日光も射さない養鶏舎で、身動きできないほどいっぱいいっぱいに飼育される鶏。彼らは従来の1/2の期間で2倍のサイズに成長するんだそうです。結果、体を支え切れず数歩も歩けなかったり、病気をしないために抗生物質を大量投与されていたり。
また、牧草よりお安いコーンの粉末をえさとして与えられた牛たちは、元来食べるものではないもののため、うまく消化できずO-157に感染してしまいます。
現在、アメリカの農地の30%はコーン畑。コーンはありとあらゆるものの原料となります。そしてそのコーンですら、大企業が遺伝子組み換えコーンの種子を独占販売し、契約していなかった農家の畑に種子が飛ぼうものなら、すぐさま訴訟です。恐ろしいですねぇ~~。
しかし、このような「食」に関する警鐘は、過去にいくつもなかったでしょうか。
ちょっと思いつくだけでも「いのちの食べ方」「キング・コーン」「ありあまるごちそう」、ちょっと違うかもしれないけど「スーパーサイズ・ミー」、邦画だけど「イートリップ」などなど。
これだけの人が警鐘を鳴らしても、やっぱり世界って変わってないのね。
しかし、歩けないほどのスピードで鶏を太らすって・・・儲けのためには、人ってここまでいやらしくなれるんですね。なんだか悲しい。
私は多分、今さら食生活は変わらないけど、ここまでしなくてはいけないんだったら、別にお肉は今ほど食べれなくても平気かな、って思う。思うのと実際は違うかもしれないけれど。
ともかく、人は傲慢になりすぎたかも。