田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

ミックマック

2011年02月06日 16時43分05秒 | 日記

ジャン=ピエール・ジュネ監督の映画は、いつも独創的ですよね。私は「ロストチルドレン」なんかはわりと好きで楽しめたのですが、「アメリ」は、あれだけヒットしたにもかかわらず、そのよさが理解できませんでした。「なんなのだろう」ととまどったのを覚えています。

なので、今回も見ようかどうか迷ってました。ところが、田舎に降りて来たのですねぇ、時期をずらせて。これはもう、縁があったとしか言いようがありません。すべてのマイナー映画が降りてくるわけではないのですから。

結論から言うと、楽しめました。田舎とはいえ、結構人が入ってましたし、途中、大笑いする女性観客もいらっしゃったようです。

エキセントリックと言いながらも、説明を極力省いたその話の展開はすばらしいものですし、頭に銃弾が残ったまま生きてゆく、という設定は最近の映画でもあったように思いますし(ということは、結構あるのかな)、無理のある設定とは言いながらも、「パリ空港の人々」を思い出させる面々は、実際に「いるかもしれない」なんて思わせますし、無難に楽しめました。

でも、ヒトって、なにもなくても生きてゆけるものなんですね。がらくたを拾って工夫する姿を見て、そしてみんなで助け合う様子を見て、なんだか感心してしまいました。

もちろん、彼らのように一芸に秀でていないとできない話だとは思いますが。

よくあれだけのアイデアと行動力が出てきますよね。しかも資金を使わずに実行してしまう。ラスト近くの、イスラム圏に見せかけて実は裏の広場だった、という演出なんて考えられないです!素晴らしすぎる!!

実際は、兵器製造の会社や銃を作る会社をいためつけたくらいで、物事が解決するわけはないと思います。個人的な恨みをはらすことはできるでしょうが。

戦争やいがみあいはなくならないですよね、また次の会社も出てくるでしょうし。お金を産む産業なんて、すたれるわけないですし。

でも、それが、個人的に恨みをはらせて、しかも他の誰にも迷惑をかけないというのなら、こういう展開もアリかもしれませんね。

監督の次の作品が楽しみです。

コメント
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