田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

レポゼッション・メン

2010年08月28日 23時04分44秒 | 日記
ネタバレあり



単館上映の作品、田舎に降りてくる、の図です。

なんだかな~な作品でした。

舞台は近未来。巨大企業ユニオン社は人工臓器の会社です。今や、体のどこかが悪くなっても、移植を待つ必要はありません。すぐれた人工臓器を買えばいいのです。
誰かが死ぬのを待っている、というジレンマも解消され、人は幸せになったように見えます。しかし、この人工臓器がバカ高く、長~いローンを組むことになります。ここが怖いのです。
当然、途中で払えなくなる人が出てきます。そういうときは、まず警告、そして、いついつまでという最終期限を伝えて、それを守れなければ問答無用で臓器を回収してゆきます。

えぇ?!臓器を回収??そうです、当然血まみれになり死んでゆくことになります。

なかでもすぐれた回収人はジュード・ロウとフォレスト・ウィテカーのコンビです。
手際良く、次々と仕事を片付けてゆきます。当然、給料もよろしいのです。
ところが、このジュードの奥さんがクセモノで、レポメンなんかやってる夫を毛嫌いし「早く案内係に」と言って譲りません。
これが原因でジュードの人生が狂ってゆくんですねぇ。

まぁ確かに人の臓器を回収するなんて、気持ちのいい仕事ではありませんが、でももともとは払わない人が悪いのですし、仕事は仕事。そのおかげでそれなりの生活が送れてるし、案内係になると給料も激減。人それぞれ、向き不向きもありますし、一方的にそんな居丈高な態度をとるのはどうかと見ていて思いました。
だって、あんまり偉そうに言うんですもの。子供は当然自分のものにしてますし。

これって、ニコラス・ケイジの「ロード・オブ・ウォー」を見たときにも思いました。
あの映画も、ニコラスが武器商人だったがために、超リッチ生活を満喫していた奥さんが罵りの言葉を吐いて子供とともに出て行ってしまうのです。
あのときも「じゃ、なんでこれだけの生活ができてると思ってたのかな」と思ったものでした。

まぁ、人道的には正しい考えなのでしょうが・・・。

ともかく、いろんな理由で人生が狂ってしまったジュードは自身も人工臓器を入れられ、追われる身となります。それでも「回収される人々にも家族や人生があることを悟った」とかわけのわからない”いまさら”なせりふを吐いて、がんばる、がんばる。

で、「え~本当にこれでよかったのかしら」と思うような平和で理想的なラストまで来たところで、まさかの”夢オチ”。
いや、正確には夢ではないかもしれませんが、やっぱり一種の”夢オチ”だと思いますね。

力抜けるわ~~、結局なんだったのかな。考えようによっては「インセプション」にも通ずる??
コメント
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