栄養学を学んでいると、「食品のカロリー」といういうものが
いかに意味のないものかわかります。
きょうはそのお話をしましょう。
多くの人は食品のカロリーを計算し、気にしながら食事を
しているのではないでしょうか。
「これはカロリーが高いから控えよう。」
「太りたくないからカロリーの低いものを食べよう。」
結論から言いますと、この計算は無意味です。
なぜなら、食品のカロリー値とは「そのものを燃やした時に生じる
熱量」を示しているからです。(本当に燃やして測定したそうです。)
よく燃えるもの、例えば脂肪はカロリーの値が高く、燃えにくいもの、
例えば穀物はカロリーの値は低くなります。
今までこのブログを読んでいただいた方には明白なことですが、
脂肪を食べても太りません。太るのは糖質です。
食べて太るかどうかはカロリー計算ではわからないのです。
よく 「食べたもののカロリーよりも運動したカロリーの方が
高ければ痩せる」ということを聞きますが、まったくの間違いです。
なぜ間違っているかというと、食品は体の中で燃えないからです。
食品は体の中で代謝されるのです。
タンパク質はアミノ酸に、脂肪は脂肪酸とグリセリンに、糖質は
ブドウ糖に代謝されます。
そして余ったブドウ糖が脂肪に代謝されて肥満になるのです。
よく「脂肪が燃焼する」という表現を聞きますが、体の中で脂肪は
燃えません。代謝されます。
ですから、燃やして計ったカロリー値は栄養を摂るうえで参考には
ならないのです。
カロリー計算の罠にハマらないようにしましょう。