小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

この国のかたち(今回も長いです)

2011-09-17 17:21:17 | 予防

ちょっと大それタイトルになりました。

               

「糖質制限」を勉強していくうちに日本という国の問題あるシステムに

気づいたのです。

            

糖質制限は歯科にとってとても有効な予防の手助けになります。

               

歯科だけではありません。医科においても有効になりえる疾患がたくさん

あります。

               

特に糖尿病がそれです。

                  

糖尿病なったら、そして糖尿病になる前から、糖質制限はとても有効です。 

            

糖尿病が増え続けている日本にとって、その患者さんや予備軍の患者さんが

糖質制限をすることは医療費の削減にも大いに貢献すると思われます。

                    

ところがテレビ、雑誌、などのメディアで糖質制限という言葉を目にすることは

ほとんどありません。

                       

糖質制限を推奨する医師が雑誌のコラムに投稿しているのを読んだことは

ありますが、糖質制限がメインの特集になることはありません。

                        

先日も大手雑誌が糖尿病の特集をしているので読んでみたら、糖質制限の

ことはまったく書いてありませんでした。新薬の宣伝が目的だったようです。

              

                  

さて、何故糖質制限は表に出てこないのでしょう。

                        

                    

はっきり言ってしまうと、スポンサーである糖質を扱う企業に遠慮して

メディアは糖質制限を主張できないということがあります。

                      

糖質制限の番組をつくって、CMに甘いジュースやチョコレートの宣伝が

流れたらおかしいですよね。

                     

砂糖を使用するお菓子メーカー、ジュースを作るメーカー、炭水化物を

使用した食材を作るメーカー、そしてそれらを販売する店舗にとって

糖質制限は営業妨害です。

                    

糖質という点では果物、お酒も関わってきます。

                     

糖質はダメということになるとこれらの商品は売り上げが落ちます。

               

                  

ここが第一点。

                  

                

ただし、最近「糖質0」や「糖質オフ」などを謳い文句にしている商品もでて

きているので、日本の企業が本腰を入れればすべての糖質を含んだ食品の

糖質は制限することができると思うのです。

                        

実際、ダイエットやメタボ対策としてそういう商品のニーズは高まっています。

                      

                 

しかし問題は糖尿病治療に関してなのです。

               

                         

どうも日本の糖尿病治療の現場は本気で糖尿病治療を治そうとしている

ようには思えません。

                       

もちろん血糖値を下げようとして医科の先生はあらゆる努力をしてくれます。

                  

でも、その努力はいかに患者さんにとって有効な治療薬を選択するか、

ということが主になっているようにみえるのです。

                      

保険治療のシステムが薬を用いて治すようにできているので、医者にとっては

当然の努力です。

                        

しかも保険治療には予防医療が認められていませんから、糖尿病に

なりそうでもデータ上は問題がない人には医者も手が出せません。

                        

糖質制限こそが糖尿病の最大の予防策だと思うのですが、それを指導して

くれる医者は現在のところ少ないです。

                        

認めていないのか、知らないのか、、、、あるいは糖尿病になった方が薬を

出せていいと思っているのか。

                           

医科の保険治療では病気でない人に予防指導しても点数がありません。

病気でなければ検査もできません。

                      

医者を悪者にしているわけではありません。

                         

医者の仲間もたくさんいて、本当に命がけで医療に取り組んでいる人を

たくさん知っていますし。

                   

                   

問題はこの国のシステムです。

                 

                 

これが第二点。

               

                    

病気があって治療をして初めて医療の報酬が発生する。

                 

その治療の主は薬です。

                     

世界で最高(だった)日本の医療は病気を治すことに主眼がおかれ、病気を

予防することには力を注ぐことはできませんでした。

                       

病気の予防にまで予算が出せないという理由もあったでしょうが、もう一つ、

製薬会社が力をもっていることも理由にあります。

                       

日本の製薬会社のレベルは高くすばらしい薬を生み出しています。

                       

治らなかった病気が治るようになったものもたくさんあります。

                  

しかし、生活習慣病に薬を使うべきではないのです。

                      

生活習慣病は生活習慣の改善によって治すべきなのです。

                         

糖尿病は生まれながらにインシュリンの分泌ができないⅠ型は別として、

Ⅱ型の糖尿病の多くが生活習慣病です。

                      

摂取している糖質が過多であることに早めに気づけば、それを制限する

ことによって糖尿病になるのを防ぐことができます。

                     

糖尿病になって薬を飲んでいても、糖質制限をして薬なしの生活に戻ることも

あるそうです。

                         

そして糖尿病が予防できたらそれに続く合併症も予防できること

になるのです。

                

網膜症

腎症

神経障害

動脈硬化症

心筋梗塞

脳梗塞

そして歯周病(歯医者だから強調します。)

                      

糖尿病が予防できたら、これらの疾患のうち糖尿病が原因の分がなくなるということです。

                       

医療費の削減に有効なのは言うまでもありません。

                  

どうも糖尿病に関わる利権が存在するとしか思えません。

                           

この国は本気で糖尿病をなくそうとしているとは思えません。

                     

家系に糖尿病の人がいる人、医者に糖尿病の予備軍といわれている人、

最近メタボになった自覚がある人は是非糖質制限について勉強してみて

ください。

                 

そして自分の身は自分で守る、生活習慣病は生活習慣の改善で治す、ことを

実践してください。

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