最近、「他院で抜歯と言われたけど、本当に抜かなければならないのか
診てほしい。」という方が増えました。
本当に増えました。
その理由は想像できます。
ほとんどの場合、「抜いてインプラントにする。」と言われて不安になって
相談にいらしているのです。
しかも「抜いた後はインプラントしかない。」とも言われているのです。
これでは不安になるのは当たり前です。
何の前触れもなくインプラントの話になっているのですから。
本来は歯を抜いた後の治療には、ブリッジ、入れ歯、そして何もしない
という選択肢があります。
インプラントしかない、という表現はそれだけで間違っています。
こういう話(いきなり抜歯の話になること)は昔からありました。
以前は、「抜いてブリッジにする。」と言われていました。
そして、「本当にブリッジにしなくてはならないのか。」と相談にいらしていました。
ただ、ブリッジ治療にはインプラント治療に比べて抵抗感が少なかった
らしく、当時はあまり悩まずにブリッジにしている方が多かったです。
ですから、インプラントが一般的になることによって「治療内容をよく
検討しよう」と思う方が増えたことはいいことです。
本来は抜歯をする前に
抜いた後にどういう状態になるか
それに対してどういう治療方法があるか
それぞれの治療のメリット、デメリットは何か
それぞれの治療はどれくらいもつのか
それぞれの治療費はどれくらいか
を相談してから抜歯をするべきです。
さらにその前に
なぜその歯を抜かなければならないのか
治療方法はないのか
無理に残すとどういう悪影響があるのか
を検討する必要があります。
抜歯に限りませんが、治療を行う際にはきちんと説明を受け
納得してから行うことが大切です。