日比谷公園水没(海面上昇)予測を防げるか?
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は2019年9月に「IPCC
海洋・雪氷報告書」を発表した。その中に「地球の平均気温が4°上昇すると海面
は8m以上上昇し、東京の日比谷公園まで水没する可能性があると記されている。
他にニューヨーク、上海などの都市名があげられている。もし日比谷公園まで水没
すると、東京駅も含まれることを意味するものである。一大事といえよう。
この話になると「まだ何十年も先のことだろうし、大きな壁を海岸沿いにつくる
のではないか」、という楽観論が出てくることが多い。しかし、よく考えれば東京湾
全体が対象になるのではなかろか。いずれにしても、例えば高さが10mか15mの
巨大な壁を造ったとしても、壁内の河川や雨水や生活排水などを海にどう放流する
のかという問題が出てくる。うまく放流できなければ、本土内が水浸しになり大被害
が出ることになる。河口からの放水と、海水浸入を同時に解決する方法は不可能に近
い問題である。それらを考えれば、単純に壁だけで解決できる問題ではないことに気
づくであろう。このように考えると、単に東京だけの問題ではなく、日本全体、世界
全体の大問題であることが理解できるはずである。
いずれにしても今世紀末には日比谷公園まで水没するだろうとの予測である。ただし
、これまで通りのCO2が排出されればという条件付きである。したがって、CO2
の排出量を人類の智慧で抑制できれば水没から免れると読み取るべきであろう。し
かしその実現は至難の術ではない。化石燃料の代わりに太陽光発電、風力発電等が
あるが、太陽光発電の太陽光パネルは風害に弱い。風速40m(秒)以上の風で飛散
物がパネルに突き刺さったり、風速で太陽光を受けるパネルが吹き飛ばされようになる
のは目に見えている。風力発電器は風速40m(秒)以上の風でプロベラが折れたり
、発電器そのものが倒壊したりする重大の脆弱性がある。簡単に脱化石燃料の代替品と
いってもきわめて困難性を含んでいるのである。
さらに、今回のコロナウイルス感染症は、実は2500年前から予測されていたので
ある。「長阿含経」には「(人間以外のもの)が毒を吐くから病気が蔓延する。そ
れに遭えばたちまち命を落とす。治療して救うのは困難である。」とブッダは説いてい
る。コロナ感染症は2021年5月28日現在、世界中の感染者は1億6897万人、
死者は3321万人である。今後さらに増える可能性を否定できない。その責任を日本
や世界中の為政者や官僚の責任だとして追及するのは妥当ではない。誰もが分からなか
ったことだったからである。ただし、私の粗書「地球成仏」(1998年出版)の中で
詳しく紹介し、今後、注意していただきたい、と明記している。しかし、私の主張
というより、仏典に明記していることを無視されて今日に至ったことは残念に思ってい
る。決して首相や諸大臣だけの責任ではないと考える。政治家諸侯全員の責任であろう。
この病災は今回で終わりではない。すでに次期の危険性ウイルスとして「モリウイリス」
の名前があがっており、対策を考慮すべきであろう。次から次と病災に悩まされるであ
ろう。
また、病災の次は「飢餓災」がくると説かれており、温暖化による高温化
によって農産物などが不作となり、食品不足による飢餓の時代がくる、とブ
ッダは説いている。暑さで農作物は実にまで育たないからである。灼熱地獄
を考えれば、身が縮む思いがする。その一例を紹介すれば、「アブ」という「
はえ科」の仲間で、刺されると猛烈な痛さをかんじる。それと同時にかゆさ
もある。いわゆる「痛がゆい」のである。子供の頃、昼寝をしているとアブ
に刺されて痛がゆかったことを思い出す。昨日の世界ニュースで、一頭の牛
がアブの大群に襲われて死亡するテレビ放映を見た。考えもしなかったこと
が現実になった場合、大変な事になると直感した。刺されるというが、実は
人間などの皮膚を食い破って血を吸うのが実体である。これはほんの一例で
ある。灼熱地獄は予想外の展開をするようで恐怖を感ずるものである。
さらにブラスチックゴミによって魚類が汚染されはじめた。プラスチック
が細分化され、そのマイクロプラスチックを飲み込んだ魚が増えている。こ
れらの現状から海産物も食べられない時代がすでにきているのかも知れない。
もっと学術的な研究が進めば、魚介類への影響がはっきり分かるようになり、
食の不安が今ひとつ増えることになるだろう。いずれにしても飢餓災は厳しい
ものとなる可能性が強い。人類は、これを食べると人体に悪いと知りながら、
飢餓に我慢できず、何でも食べざるを得ない時代になると思われる。
いずれにしても、病災と飢餓災を繰り返し、文化・文明は滅び、最終的には
そまつな草衣(草などであんだ衣服)をまとった人たちが、わずかの食物や草
衣を奪い合う戦いで人類は滅亡するとブッダは説いている。その時、手にする
武器は木の枝や石という原始的な殺し合いだという。このような人類による最
後の戦いを刀災という。
人類は病災と飢餓災を何回も繰り返し、最後には7日間にわたる原始的な戦い
(刀災)をして人類は滅亡することを「小の三災」とブッダは云っている。
その第一歩が病災なのである。コロナウイルスはコウモリに宿主し、さらに他の
動物に移って人間に感染する、とも聞いている。いずれにしても、コロナウイル
スは、ブッダの云う「病災」の第一歩ではないかとかんか得ざるを得ない。
オリンピックを開催すべきか否か、という論議がテレビを賑わせている。私な
りに考えれば、外国から来るオリンピック選手と役員専用の10%分の病床を
日本側が用意できるかどうかが、第一の問題点であろう。第二に、日本人の病床
をどのくらい確保できるのかが第二の問題点だと思っている。その両方に政府や
地方自治体に自信があるならば、オリンピックを開催してもかまわない、と思っ
ている。その自信がなければ、オリンピックは開催できないのではないか、と考
える。
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