6月28日、日本テレビ系列で「人類ゼロの未来」が放映された。
相変わらず、コミック調にゲストが受け止めていたのは残念である。
ことの重大さを何ら認識していないからである。
「人類ゼロの未来」は、人類消滅後の1億年先までを映像化したも
ので、世界中の権威ある科学者が検証したものだと謳っている。しか
し、重大な何点かが欠落している。
(1)人類が滅びる「原因」がアイマイである。環境破壊か原水爆の
戦争と指摘されているが、あまりにも漠然として説得力がない。現在
のところ、確実なのは環境破壊が人類滅亡の最大原因である。
(2)環境破壊によって滅亡するのは人類だけではない。哺乳類、
鳥類、魚類、爬虫類など、ほぼすべての動物が滅亡する。生化学では
大気中の二酸化炭素の濃度が3%になれば、人類は生きていかれない
という。現在、その濃度は0.036%であるが、約50年で10倍
になっているという。その計算からすれば、3%になるのは約100
年後となる。世界の科学者がそれを知らないはずがない。しかし、そ
れを公表すれば、世界中にパニックを引き起こすことになる。したが
って故意に公表を避けていると思われる。もしそうだとすれば、不告
知という重大な罪を科学界は犯していることになる。真実を知らせて
対策をすべく啓蒙するのが科学界の使命ではなかろうか。また、オゾ
ン層の破壊による強烈な紫外線や、酸性雨によってプランクトンが死
滅し、連鎖的に魚類も死滅することになる。絶滅危惧種は人類だけで
はない。
(3)人類絶滅後、25年で世界の都市は水没すると云っているが、
温暖化が進んで南極の氷や各地の氷河などが溶ければ、海面が膨張し
て上昇率が高くなる。恐らく100年以内に海岸近くに存在する都市
の大部分は水没すると思われる。
(4)5年後にトラ、ライオン、ゾウ、チンパンジーなどが都市を
徘徊する、といっているが説得力がない。それらも人類と一緒に滅亡
するからである。それらの動物は、動物園から逃げ出したものだ、と
いっているが、檻の錠をどうして壊すことができるのであろうか。
以上であるが、今回の放映の意義を読み解くべきである。「人類ゼ
ロ」という言葉自体が、人類滅亡の時期はマジカに迫っている、とい
う科学者のメッセージだと知るべきだと考える。コミカルに取り扱う
こと自体クレージーである。
人類は「神」に救いを求めても何の効果もない。また、人類が「神
」の意志に反しているから滅亡するのでもない。自然の法則、摂理に
人類は反しているから滅亡の危機に立たされているのである。そのこ
とを人類が理解するのは、まだまだ先のことであろう。人類はエゴと
いう選択肢を持ち続ける限り、滅亡から逃れる術はない。
相変わらず、コミック調にゲストが受け止めていたのは残念である。
ことの重大さを何ら認識していないからである。
「人類ゼロの未来」は、人類消滅後の1億年先までを映像化したも
ので、世界中の権威ある科学者が検証したものだと謳っている。しか
し、重大な何点かが欠落している。
(1)人類が滅びる「原因」がアイマイである。環境破壊か原水爆の
戦争と指摘されているが、あまりにも漠然として説得力がない。現在
のところ、確実なのは環境破壊が人類滅亡の最大原因である。
(2)環境破壊によって滅亡するのは人類だけではない。哺乳類、
鳥類、魚類、爬虫類など、ほぼすべての動物が滅亡する。生化学では
大気中の二酸化炭素の濃度が3%になれば、人類は生きていかれない
という。現在、その濃度は0.036%であるが、約50年で10倍
になっているという。その計算からすれば、3%になるのは約100
年後となる。世界の科学者がそれを知らないはずがない。しかし、そ
れを公表すれば、世界中にパニックを引き起こすことになる。したが
って故意に公表を避けていると思われる。もしそうだとすれば、不告
知という重大な罪を科学界は犯していることになる。真実を知らせて
対策をすべく啓蒙するのが科学界の使命ではなかろうか。また、オゾ
ン層の破壊による強烈な紫外線や、酸性雨によってプランクトンが死
滅し、連鎖的に魚類も死滅することになる。絶滅危惧種は人類だけで
はない。
(3)人類絶滅後、25年で世界の都市は水没すると云っているが、
温暖化が進んで南極の氷や各地の氷河などが溶ければ、海面が膨張し
て上昇率が高くなる。恐らく100年以内に海岸近くに存在する都市
の大部分は水没すると思われる。
(4)5年後にトラ、ライオン、ゾウ、チンパンジーなどが都市を
徘徊する、といっているが説得力がない。それらも人類と一緒に滅亡
するからである。それらの動物は、動物園から逃げ出したものだ、と
いっているが、檻の錠をどうして壊すことができるのであろうか。
以上であるが、今回の放映の意義を読み解くべきである。「人類ゼ
ロ」という言葉自体が、人類滅亡の時期はマジカに迫っている、とい
う科学者のメッセージだと知るべきだと考える。コミカルに取り扱う
こと自体クレージーである。
人類は「神」に救いを求めても何の効果もない。また、人類が「神
」の意志に反しているから滅亡するのでもない。自然の法則、摂理に
人類は反しているから滅亡の危機に立たされているのである。そのこ
とを人類が理解するのは、まだまだ先のことであろう。人類はエゴと
いう選択肢を持ち続ける限り、滅亡から逃れる術はない。