アイスランド島のヘラク山の噴火で大混乱をきたしている。
注目すべきは、飛行機の運航なども大問題ではあるが、根本問
題はそんなレベルのことではない。大きく分けて三点ある。第
一点は噴火の期間であり、第二点は寒冷化への影響、第三点は
温暖化を加速する可能性である。何よりも、アイスランドはグ
リ-ンランドの南側に近接しているのが問題点でもある。
第一点の噴火の期間であるが、1612年の噴火では3日間
で終わったが、1821年の噴火では噴火と休止を繰り返し、
1年間もかかって終息した。今回はどのくらいで終息するのか
推測さえできない状況であると報じられている。噴火期間の長
短が注目される。短期間であれば、大した悪影響はないかも知
れない。長期間噴火が続けば大変な問題になる可能性がある。
第二点は寒冷化への影響である。大量の火山灰が大気中に飛
散すれば、太陽光線の地球への照射量が少なくなり、野菜など
に深刻な影響を与えることになる。それと同時に寒冷化に向か
う可能性が考えられる。
第三点は温暖化を加速する可能性がある。近接するグリ-ン
ランドに火山灰が降り積もれば、床氷の融解を促進することに
なる。すなわち、火山灰は融雪剤の効果をもたらすからである。
普通の灰でも、雪の上に撒けば太陽光線を集中させて融雪は早
まるものである。すでにヨ-ロッパばかりでなく、カナダまで
火山灰は達している。ましてや近接するグリ-ンランドには大
量の灰が堆積されることになる。現在でもすでにその状態であ
ろう。これは重大なことである。200年前の噴火の時と違い
現在は温暖化の時期である。さらなる温暖化を加速すれば大変
なことになる。グリ-ンランドの床氷が全部溶ければ、海面は
7m上昇するといわれている。さらに、アイスランドの氷河に
マグマが接触すれば氷河の水分を瞬時に蒸発させ、「マグマ水
蒸気爆発」を起こし、大量の細かい火山灰を作る特徴がある。
アイスランドの氷河が融解すれば、さらなる温暖化は進むこと
になる。
一方、ヨ-ロッパ北部を凍結から防いでいる熱のベルトコン
ベアをストップさせることを早めることになる。まさにアイス
ランドの近くで海底に沈み込み深層海流として駆け巡るベルト
コンベアがストップすれば、寒冷化どころか、地球の摂理は滅
茶苦茶になってしまう。塩分濃度の関係で、海底に沈み込むこ
とができなくなるからである。人体に例えれば、全血液が止ま
ってしまうようなものである。片や海面が上昇するという矛盾
した現象も起こる。温暖化と寒冷化が同時進行しているといわ
れる所以である。
アイスランドの噴火の状況から目が離せない。
(読売新聞、北海道新聞参照)
注目すべきは、飛行機の運航なども大問題ではあるが、根本問
題はそんなレベルのことではない。大きく分けて三点ある。第
一点は噴火の期間であり、第二点は寒冷化への影響、第三点は
温暖化を加速する可能性である。何よりも、アイスランドはグ
リ-ンランドの南側に近接しているのが問題点でもある。
第一点の噴火の期間であるが、1612年の噴火では3日間
で終わったが、1821年の噴火では噴火と休止を繰り返し、
1年間もかかって終息した。今回はどのくらいで終息するのか
推測さえできない状況であると報じられている。噴火期間の長
短が注目される。短期間であれば、大した悪影響はないかも知
れない。長期間噴火が続けば大変な問題になる可能性がある。
第二点は寒冷化への影響である。大量の火山灰が大気中に飛
散すれば、太陽光線の地球への照射量が少なくなり、野菜など
に深刻な影響を与えることになる。それと同時に寒冷化に向か
う可能性が考えられる。
第三点は温暖化を加速する可能性がある。近接するグリ-ン
ランドに火山灰が降り積もれば、床氷の融解を促進することに
なる。すなわち、火山灰は融雪剤の効果をもたらすからである。
普通の灰でも、雪の上に撒けば太陽光線を集中させて融雪は早
まるものである。すでにヨ-ロッパばかりでなく、カナダまで
火山灰は達している。ましてや近接するグリ-ンランドには大
量の灰が堆積されることになる。現在でもすでにその状態であ
ろう。これは重大なことである。200年前の噴火の時と違い
現在は温暖化の時期である。さらなる温暖化を加速すれば大変
なことになる。グリ-ンランドの床氷が全部溶ければ、海面は
7m上昇するといわれている。さらに、アイスランドの氷河に
マグマが接触すれば氷河の水分を瞬時に蒸発させ、「マグマ水
蒸気爆発」を起こし、大量の細かい火山灰を作る特徴がある。
アイスランドの氷河が融解すれば、さらなる温暖化は進むこと
になる。
一方、ヨ-ロッパ北部を凍結から防いでいる熱のベルトコン
ベアをストップさせることを早めることになる。まさにアイス
ランドの近くで海底に沈み込み深層海流として駆け巡るベルト
コンベアがストップすれば、寒冷化どころか、地球の摂理は滅
茶苦茶になってしまう。塩分濃度の関係で、海底に沈み込むこ
とができなくなるからである。人体に例えれば、全血液が止ま
ってしまうようなものである。片や海面が上昇するという矛盾
した現象も起こる。温暖化と寒冷化が同時進行しているといわ
れる所以である。
アイスランドの噴火の状況から目が離せない。
(読売新聞、北海道新聞参照)