今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

田中発言は「お笑い文化」の延長だ!

2012-11-09 22:03:59 | 政治家の資質

  田中文科相(文部科学相)の4年制大学の許可申請に対する

不認可発言は、お笑い芸人の感覚だ、といわれても仕方ないで

あろう。第一、許認可に対する国権のシステムを何ら理解してい

ない。官庁は原則として申請に対して認可するというのが原則と

なっている。但し、法に適合しないものは不認可というのも原則で

ある。

 たとえば、今回の3申請のうちの札幌保険医療大学申請の場合、

相当に厳しい行政指導がある。それに適合しない間は絶対に認可

されることはない。同大学の場合、文科省と札幌市の建設課と消防

等の行政指導を満たさなければならない。このため、あっちに行っ

たり、こっちに行ったり大変である。何十篇も足を運ばなければな

らない。その下打ち合わせの後で、ようやく建築許可が下りるので

ある。勿論、文科省も内諾していなければ、建設許可はおりない。

文科省でも、本気で申請しているのか、書面だけかを識別する必要

がある。したがって、施設の内容を文科省は点検、確認することは

絶対条件である。これらの長時間の作業が完了して、はじめて認可

されるのである。プランだけで認可されることは少ないのである。

 今回は、認可直前になって田中文科相の不認可発言が飛び出した、

というのが実情であろう。すなわち田中氏はその国権のシステムが

全然わかっていなかった、といわざるを得ない。また、岡田副総理も

認可されていないうちから、キャンパスを建築するのはおかしいでは

ないか、という意味の発言をしている。これもトンチンカンな発言であ

る。すなわち、国権の現実をしらない国会議員がいかに多いか、とい

う問題が表面化したといえよう。このような現実を知らない大臣や議

員が「仕分け」などできるはずがない。すなわち、自分で許可申請し

た経験がない議員諸侯が多いということであろう。

 田中真紀子氏は頭の良い人である。一を聞いて十を知るタイプであ

る。故田中角栄氏もそうであった。両氏の違いは、政治に対する真剣さ

である。角栄氏は法的に矛盾はないか、こう発言したら、どういう反応

があるか、ということを熟慮した上で発言し、行動した政治家だった。

法律にも詳しかった。真紀子氏は、国民受けすることが先行している気

がする。いわゆるお笑い芸人感覚が多すぎるのではなかろうか。石原

慎太郎前都知事が国会へ進出することを表明した時も、すかさず「暴走

老人」発言を発している。自分も68才の老人であることを忘れているよ

うな発言はいただけない。また、「不認可」から、「認可」へと変更した時、

「良い宣伝。4、5年はブームになるかも知れない」、と発言している。自

分の発言と行動をお笑いで帳消しにしようという感覚である。

  故田中角栄氏の思い出として一つだけある。角栄氏が靖国神社に

参拝したことがある。その時、野僧は「田中万歳、靖国反対」という電報

を田中事務所に実名で送ったことがある。そうしたら翌日、野僧の寺の

総代が飛んできた。田中事務所から電話があったらしい。そのぐらい反

応が早かったのである。それからまもなく、反靖国の人たちに対して、

角栄氏が激怒している姿がテレビで放映されるのを見た。効果があった

のか、なかったのか、わからないが。10年前まで野僧は新潟の寺の住

職だったが、隣町まで角栄氏の選挙区だったからである。その総代は、

角栄氏が衆議院選に最初に出た時からの幹部だったのである。最初の

頃は、リヤカーに角栄氏を乗せて選挙運動をしたという思い出話を聞い

たものである。

 田中真紀子氏は、もっと慎重な言動をすべきである。


「維新八策」の脱原発は支離滅裂

2012-07-31 12:15:21 | 政治家の資質

◎1012年2月  維新の会、「船中八策」を発表。「脱原発」は含まれず。

◎      5月  橋本大阪市長「大飯原発再稼動」に賛成の記者会見(5.31)

◎      7月  「維新八策」を発表。「脱原発」を掲げる。(7.6)

◎      7月  山口県知事選挙で飯田哲也候補(橋本大阪市長のブレーン)善戦。(7.29投票)

  上記の経過を見ればわかるように、橋本大阪市長は、最初は脱原発を掲げず、大飯原発再稼動に

賛成している。その後、大飯原発再稼動に反対するデモが首相官邸を取り囲むようになってから、臆面

も無く「脱原発」を掲げるようになった。さらに、山口県知事選挙に、ブレーンの一人である候補を送り込

み、「脱原発」を掲げて臨んだという心理が理解できない。それを受け入れる大衆心理とは、その程度

のものなのであろうか。子供や国民の将来を心配して毎週、遠くからも参加している善良な国民を茶化

しているように思えてならない。

  5月31日の橋本市長の記者会見では、「机上の空論だけではいかないのが政治だ」と云っている。

何よりもお気の毒なのは、関西広域連合の首長さんと関西圏の人々である。一連の橋本市長の動きは、

感心できるものではない。維新の会顧問の堺屋太一氏は、(脱原発派に対して)「机上の空論」とマスコ

ミに登場して堂々と非難している。 

  これらを見聞していると、維新の会の真実の姿を見定めるのは、はなはだ困難であり、時間がかかり

そうである。 

 


尖閣国有化は都知事にまかせよ !

2012-07-09 16:12:25 | 政治家の資質

  「尖閣諸島を東京都が買い取る」、というニュースを知った時、「あっ」、と息を呑む
思いだった。政界のエアーポケットの一つが開かれたと思ったからである。元々、尖
閣諸島は日本の領土である。それは国際的に認められていることでもある。当の中
国自体も、1953年に「人民日報」で、「尖閣諸島は日本の琉球群島の一部」と紹介
している。これらの事実から、島と岩礁からなる尖閣五島は日本の領土であることに
疑問はない。
 にもかかわらず、中国は国際的な既成事実を無視するがごとく、尖閣は中国の領
土であると主張するようになったのは1971年のことである。台湾も尖閣の領土であ
ると同年、主張するようになった。以後、中国は一般人を使って島に上陸させたりの
小競り合いが発生している。世界地図を見ても、現在の中国の国土は広大である。
まだ、領土がほしい、と息巻く中国は大人らしくない。その前に、侵略して中国領土と
したチベットを、チベット人に中国は返すべきである。
 石原慎太郎都知事が「尖閣を買う」、という発言を聞いた時、思わず耳を疑ったも
のである。なぜなら、石原氏は日本の政界で一番の右派の政治家だったからであ
る。「海上保安庁ではなく、自衛隊の艦艇を尖閣に出動させろ」、とでも、そのうちに
云うのかと思っていたからである。元来、尖閣諸島は日本の国土であるから、買う
必要のないものである。しかし、執拗な中国の挑戦に業を煮やした都知事は、中国
に尖閣をあきらめさせる決定打として「買う」といったものと思われる。

 それにしても「買う」という発想は、円熟した大政治家でなければできないものであ
る。第一、平和的な手法が素晴らしい。

 尖閣諸島を買いたい、という地権者に対する申し込みは中国人などからもきている、
と報じられている。しかし、地権者が中国人に売ることはないだろう。
 野田首相は尖閣諸島を国有化したい、という方針と8日の新聞各紙は報じている。
しかし、都知事は「人気取り」だろう、と冷淡にコメントしている。都には、11億円以上
の寄付金がよせられている、とも報じられている。尖閣買取は、都知事におまかせす
べきである。 


小沢G、最悪の結果を想定して行動を !

2012-06-29 20:30:07 | 政治家の資質

  小沢一郎グループは、いま稜線上にいる。滑落しないで頂上まで行けるのか、

左右の風で谷底まで転落するのかも分らない。マスコミ報道では、「消費税増税

反対」と「脱原発」を旗印にして、新党を立ち上げるかのようにも報じられている。

  「消費税増税」に対して、グループ自体、絶対反対と云っているわけではない。

公約違反は国民への裏切り行為だとして反対している。また、不況下の現状で

増税すれば、景気をさらに後退させることになる、という両面から反対しているの

である。一日も早く好景気にしてから消費税を上げる、といっているのである。こ

の点に関して云えば、小沢グループの主張に間違いはない。

 「脱原発」を旗印にしよう、という意向は最適である。「原発さえなければ」と叫ん

で自殺した人々も多くいる。「ここの仮説住宅に来て、寝泊りしてみて下さい。原発

に反対する我々避難者の気持ちがわかるでしょう」、という被災者の声は悲痛であ

る。東海地震や日本海側地震も予測されている。理由は何であれ、いま一度、原

発事故が起これば、ほぼ間違いなく日本は駄目になる。日本中、放射能汚染で、

住む場所もなく、安全な飲料水はなくなるであろう。米や野菜なども、放射能汚染

で、あっても食べられなくなるであろう。政府系の原発に対する審議機関も、でた

らめのし放題だったとも報じられている。この暴露記事のスクープは毎日新聞の

存在感を増す結果になっている。世論調査でも、脱原発志向である。

 もしも、小沢グループが新党を立ち上げるのであれば、脱原発派をどれだけ糾

合できるかが、鍵となるだろう。自治体の首長たちも、脱原発を叫び始めつつあ

る。しかし、具体的にどれだけ「票」に結びつくのか疑問な点もある。

 また、「消費税の増税反対に、小沢氏一人で奮闘している。評価したい」、という

国民の声も報じられている。しかし、これもどれだけ「票」に結びつくのかも定かで

ない。

 このような状況で右か左に決めざるを得ない時が、人生の中で、時々あるもので

ある。この場合、「最悪の結果を想定」し、それに耐えられるか、どうか、という一点

を想定して決めれば間違いはないはずである。「うまくいく」、という想定のもとに決

定すれば、大変なことになる。場合によっては、再起不能になりかねない。しかし、

最悪の結果でも耐えられる、という予測が出れば、決断すべきだと思われる。

  消費税は2014年から実施する予定のはずである。法案の採決は、来年の任

期満了の解散直前にしても、何ら差し支えないのではなかろうか。総理の顔も立

つのではなかろうか。


大飯原発再稼動、「暫定的」と云い出したのは誰か ?

2012-06-13 05:20:24 | 政治家の資質
大飯原発再稼動は「暫定的」、と云い出した首長は誰なのであろうか。
頭の良い人である。それにつられて同意した首長は単純細胞だと云わ
ざるを得ない。「暫定的」であるはずがない。中学生でも分ることだと思
われる。「騙されるのは頭が悪いからだ」、と云う功利主義者の首長が云
い出したのではなかろうか。もしも、そのような人が関西圏のリーダーと
なるのであれば、大いなる疑問が残る。なぜなら、「地域住民の健康」、
「地域の大地の安全」、「幸福」などを守ろうとする意思がないからであ
る。メリット追求しか、頭の中にない人に違いない。
 関西人は目を覚ますべきである。
 

民主代表選、政策で争え!

2011-08-24 15:30:06 | 政治家の資質
 「私は将来、結婚できるんですか?」、「将来、私は子供を産めるん
ですか?」という意味のことを小学生の女子が話しているテレビを見た。
女性キャスタ-は、「子供にこんなことを云わせてはいけない」、と涙
ぐんでいた。このような放射能汚染列島にしたのは誰なのであろうか。
誰の責任なのであろうか。いわずとしれた現内閣の責任である。「安全
だ」、「安全だ」と云い続けて対応を間違ったからである。今後、日本
人の健康などをどう守るのか、聞きたい。
また、今回のような地震と津波に東京が襲われた場合、どのように日
本を統治するつもりなのであろうか。その対策を聞きたい。
 さらに、地震と津波の復興をどういうプランでいくのか、お聞きした
い。
 子供手当や高速道路の無料化問題など、とるに足りない問題であるか
のように思えるほど、今回の震災と津波と原発事故は重大問題である。
真正面から自分のプランを主張して代表選に臨んでいただきたい。単な
る権力闘争気分でいるのであれば、民主党は国民の信頼を失うであろう。

首都機能移転と国家の借金問題

2010-12-19 09:03:47 | 政治家の資質
 首都機能移転が論議されたのは、東京の過密化問題の解決策の一つとして
である。決して温暖化対策によるものではなかった。その論議の終わりころ、
温暖化による環境劣化とからませて論議を提唱したのは野僧の「地球成仏」
である。当時の小泉首相は、今はそんな時ではない、という意味の発言をし
ていた。国家の借金返済が先だ、いうことであろう。本当にそうであろうか、
今一度、検討してみよう。野僧の云わんとするところは、巨大な借金を抱え
ながらも首都機能移転という両方を断行し、両問題を解決できる有能な政治
家はいるはずだ、という期待感からのものである。
(1)東京は過密すぎる。
(2)東京は経済中心の首都とする。
(3)立法、行政、司法の三権の施設を機能移転すべきである。
(4)首都機能移転をわかりやすく云えば、札幌市と同程度の新都市を作る
   ことを意味する。
(5)そのためには各種の技術開発が必要である。
(6)その開発した技術を、将来的な輸出品の眼目の一つとすべきである。
   世界が貨幣経済であるかぎり、やむを得ないことである
(7)東京は高潮、河川の氾濫、津波などの水害に遭いやすい場所である。
(8)将来的に東京は高温地となる可能性が高い。さらに自動車などの排ガ
   ス、エアコンの排熱などによるヒ-トアイランド現象などでさらなる
   高温地となる可能性が高い。東京南西の地も同じと思われる。
(9)移転地は東京よりも北東方向にすべきである。
(10)このまま首都水没すれば、大変な混乱と、国家統制機能が不全状態と
   なる。
(12)水没してから首都移転するとすれば、機能移転費用より2・3倍は必
   要である。必要書類などの再生作業などに不必要な費用と時間を必要
   とするからである。またパソコンのデ-タベ-スが侵害された場合、
   さらなる復旧費が必要となる。
(13)たとえ東京を現状復旧させたとしても、再び水害に遭う可能性が高い。
(14)国家の借金が862兆円あるのは知っている。しかし、その借金は、
   究極的には日本国民全員の責任である。借金行政を推し進めてきた政
   治家を選んだのは国民自身の責任だからである。議会制民主主義を無
   視するかのような論議は幼稚で無責任である。
(15)人間には智慧がある。その借金を抱えたままでも、首都機能移転を断
   行できる方策はあるはずである。それだけの有能な政治家は必ずいる
   はずである。
(16)首都機能移転プロジェクトが進めば、内需が増大し、企業は元気にな
   り、就職難も解決し、税収も増大し、国全体が活性化する。それがで
   きないというのであれば、政治の貧困といえよう。
(17)862兆円という借金があるからといって、黙って無為無策をなすの
   は国家の自殺行為に等しい。無能政治といえるであろう。それならば、
   現在の国会議員全員が辞職すべきである。都道府県議員、市町村議員
   の中から、有能な政治家が出るはずである。
(18)国民は、国家と一緒に自殺することを拒否するであろう。
(19)首都機能移転は、いかなる事情があろうとも、必要不可欠なことであ
   る。

 現状では有能な政治家の出現を待つしかない。必ず現れることを期待した
い。いずれにしても、この野僧の論議の提唱が評価されるのは、後日の歴史
であろう。さもなくば、自滅ということだけであろう。

米黒人大統領の誕生を喜ぶ

2008-11-13 12:24:16 | 政治家の資質
 米次期大統領にオバマ氏が当選した。47才という若さ
である。人種差別の厳しい米国社会の中でのこの黒人大
統領の誕生は米国史上新たな一頁を刻む画期的な出来事
といえよう。また、オバマ氏は「チェンジ」を主張し、
その理想の一つを実現したといえよう。それ以上に感銘
を受けるのは、人類の進化を米国人が実証したという事
実である。
 仏教の開祖であるブッダは、人間に貴賤の差別がある
とすれば、生まれや家柄や人種などではなく、その人の
行為・行動によって生ずると主張し実践した。当時のイ
ンドには四つの身分階級があった。今もそうである。そ
の差別をブッダは否定したのである。したがって仏教教
団の中では何の差別もなかった。その理想を実践したの
である。
 また、ブッダは「人間は生まれ変わりを際限なく繰り
返す」という輪廻観を主張した。すなわち、すべての人
間は輪廻し、同じ民族に生まれ変わることもあれば、違
う民族に生まれ変わることもある。同じ国に生まれ変わ
ることがあれば、他国に生まれ変わることもある。すな
わち、何処に、どのような状態で生まれ変わるかも知れ
ない、ということである。もっとはっきり云えば、白人
であっても、次に生まれ変わるとき、黒人となって生ま
れる可能性がある、ということである。現在戦争状態に
ある敵国の人間として生まれ変わる可能性がある、と主
張しているのである。さらには、戦争状態にある敵国の
兵士が、実は自分の祖父母や親族だったかもしれない、
ということである。
 どんな人種、民族、宗教の人であれ人間である以上、
互いに尊重しあうべきである。「殺すな、殺させるな」
というブッダの第一の主張は、人間の尊厳を尊重し、平
和な世界を造らなければならないという人類愛に元ずく
ものである。「自分が殺されたくないと思うように、他
人も殺されたくないと思っている。自分の気持ちを慮り、
他人を殺してはならない」とブッダは主張したのである。
 このような不殺生というブッダの思想的な主張のバッ
クボ-ンの一つに輪廻観があったものと思われる。
 「誰でもいいから人を殺したかった」という事件が最
近特に目に付く。とんでもない話である。そんな邪念を
達成しても何の意味や満足感があるのであろうか。冷た
い牢獄の不自由な生活が待っているだけである。また、
残されたのは遺族の悲痛な叫びが聞こえないのであろう
か。聞こえないふりをしているだけなのであろうか。
 話を元に戻そう。今回の米大統領選挙で黒人のオバマ
氏を選んだ米国民は、人間としての進化の一つといえよ
う。米国社会は奥が深いともいえよう。ただし、まだ理
想のワンステップを実現したに過ぎない。「オバマ氏は
(母方の)白人中流階級に育った生粋の米国人。黒人たら
しめているのはケニア人の父親の血だけだ」(読売新聞・
11月6日参照)と指摘するキング牧師の元側近でジョ-ジ
ア州アトランタ市長などを歴任した黒人のアンドリュ-・
ヤング氏の言葉に代表されるように、今後のオバマ氏の
政策遂行の内容が問題であろう。すなわち、米国経済の
再建策にしても金持ち救済を第一義にするのかどうか、
米国軍の海外派遣はこれまでと違う観点からするのか、
等々今後の手腕を注視したい。政治の世界は妥協の世界
という一面がある。したがって自分の信念を実現できる
だけの甘い世界ではない。ただ、オバマ氏の奥さんはス
ラム出身のどん底の貧困から這い上がり、弁護士になっ
た人物である。才媛を超えた人物のようである。奥さん
の意見を聞いてオバマ政治を推進するものと推測される。
 もしかしたらオバマ氏の次の大統領候補は奥さんにな
るのかも知れない。

埋蔵金を浪費するな!

2008-10-24 14:48:43 | 政治家の資質
 北海道新聞(10月24日・朝刊)の「混迷の世界経
済」シリーズ「2」に商船三井相談役の生田正治氏の『
「虚構の金融」が暴走』が掲載された。サブプライム問
題から派生した金融破綻を冷静的確に分析しているよ
うである。サブプライムローンの証券化や金融派生商品
は実体経済とは無縁の虚構の経済であると結論づけてい
る。未成熟ななまま、モラルなき経営者が増えたことも
混乱に拍車をかけた、と指摘している。今後に関しては、
海外要因に左右されない国内需要を創出することだと主
張している。生田氏の論調は経済関係者などがすでに指
摘しているが、簡潔にまとめられて解りやすい。
 その内需の創出に関して、忘れられないことがある。
小泉政権の時、たしか衆議院か参議院の首都機能移転審
議委員会に野僧は一度メールを送ったことがある。首都
機能移転は内需拡大に最適だから是非実現したほしい、
という要望である。その根拠として将来、洪水や高潮な
どで東京が水浸しになるのは確実と思われる。そうなれ
ば首都機能は不全となる可能性が高い。したがって、日
本を統治することがてきなくなる。標高約600mの那
須高原が最適地である。環境破壊は全地球的、全世界的
なものであるから、環境破壊に耐えうる総合的な施設や
設備を完備しなければならない。そのための研究開発も
必要となる。世界に範を示す新首都機能を建設できれば、
世界各国に輸出ばかりでなく技術指導などでも貢献でき
る、という概略内容である。三候補地が挙げられていた
が、那須地方には大規模な牧場が多数あるので、それら
を活用すれば森林破壊などは最小限ですむ。また那須の
御用邸もあり、環境的にも最適地である。当時、「東京
より西は移転地に適さない」と故金丸氏は云っていた。
環境状況を勘案すればその通りである。また、国会の首
都機能移転委員会で審議されていた内容の一部は、國が
すべて費用負担するのではなく民間の負担も分担化され
ていたのである。まさに國と民間が一体となった巨大プ
ロジェクトだったのである。民需活用も満たされるので
ある。
 これに対し、野僧に対する答えと思われることがあっ
た。当時の小泉首相は記者のぶら下がりで「今はそんな
時ではない」、という趣旨の発言をしいるのをたまたま
テレビで見た。また当時、首都圏機能移転に強く反対し
ていたのは石原都知事と扇建設大臣だった。自分の住ん
でいる東京かわいさのあまりの利己的な発言である。日
本と世界の将来を見通せない政治家といえよう。また、
野僧の著書「地球成仏」を栃木県庁の首都機能移転の
担当部局に送り自分なりの首都機能移転の必要性を訴
えていたのである。その担当者から移転の資料が多数送
られてきた。ところが、当時の知事さんが、「環境破壊
という観点から首都圏機能移転を考える必要はない」、
という発言をテレビで見た。その後の知事選でその知事
さんは落選してしまった。そうこうしているうちに、国
会の首都機能移転案件は店晒しとなり委員会も開店休業
状態になってしまった。今もそのままのはずである。
 これはまことに残念なことである。人類の未来に対す
る危機が叫ばれているが、できるだけの取り組みをする
べきではなかろうか。
 それにつけても、衆議院選が近づくにつれて永田町の
埋蔵金の存在がとりざたされている。一説には自民党は
その埋蔵金を大盤振る舞いするかのような報道もある。
民主党は道路財源や福祉関係などに流用しよとしている。
いずれも一時的な無駄遣いに等しいものと思われる。国
民受けのため、選挙に勝つのが目的である。これではド
ブに大金を捨てるようなものである。そうではなくて日
本の現代と将来に生かされる首都機能移転のために使う
べきである。それだけでも経済浮揚の効果は絶大なはず
である。
 また、世界の模範都市となるであろう。内外に与える
好影響は計り知れないものとなるだろう。与野党ともに
早急に首都機能移転と埋蔵金の有効活用を検討すべきで
ある。
 尚、東京は経済首都として引き続き重大な役割を持つ
ことに変わりはない。何の心配もいらない。

米下院、慰安婦問題で日本政府への謝罪要求決議と拉致問題

2007-07-31 18:16:34 | 政治家の資質
 7月30日(日本時間31日)、米下院本会議で
第二次世界大戦における日本軍の従軍慰安婦問題に
対し、日本政府は公式に謝罪するよう決議案を可決
した。さすがに民主主義を標榜する米国議会らしい
決議である。歴史上の事実関係を重視する米国の政
治家の資質が違う。
 日本の保守的な政治家は、歴史的事実を無視し、
故意に歴史を歪曲した解釈にこれまで終始してきた。
戦争をしたいという「夢よもう一度」という旧植民
地的な支配と侵略の意図が衣の下からチラチラ見え
る単純な低レベルのものだった。いわば前時代的な
亡霊にうなされていたようなものである。また、口
を開けば「二度と戦争をしないため」、「平和のた
め」というリップサービスで本心を隠してきた。こ
こに日米の政治家の資質の違いを見ることが出来る。
 また、一部の文化人やマスコミもそれに同調して
きた経緯がある。いわゆる日本の民主主義は欧米に
比べれば、リップサービス的な色彩の濃いものだっ
た。
 教科書の右傾化、九条の改憲論議、原爆所持論議
のすすめ、特に、広島・長崎への原爆投下肯定論(
長崎県選出の前防衛庁長官発言)など、常識外の発
言が相次いでいる。いよいよ本心を露わにしてきた
のか、という感がある。
 その中でも、吉田、池田、宮沢等の歴代総理大臣
は平和主義を標榜してきた。それが、せめてもの慰
めだった。保守的な政治家でも平和主義者は現在も
いる。加藤紘一自民党代議士もその一人ではなかろ
うか。その他にもいるはずである。そのような立派
な政治家がアウトサイダーとして阻害された立場に
追い遣られること自体、日本の民主主義は未熟であ
る。殺し合う戦争がそんなに好きなのであろうか。
人を殺すな、という仏心とは正反対の考え方である。
 一方、北朝鮮による日本人拉致事件の問題も残さ
れている。誰が見てもそれは否定されるべきもので
ある。しかし、慰安婦問題が完全に解消されていな
い現状とを対比すれば、米国からすれば、「目くそ
鼻くそを笑う」の類にしか見えないのかも知れない。

「他人の過失は見やすいけれども、自己の過失は見
がたい。人は他人の過失をもみがらのように吹き散
らす。しかし、自分の過失は隠してしまう。狡猾な
ギャンブラーが不利なさいの目をかくしてしまうよ
うに」(法句経)