今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

「マグマ地熱発電」を制する企業は世界を制覇する !

2011-09-28 22:06:34 | 環境劣化と人類延命の智慧
 地熱発電は、天候、季節、昼夜に関係なく発電できる。資源原価は無料
で、さらに無尽蔵で枯渇の心配がない。その地熱発電の中でも現実化して
いないのが「マグマ発電」である。その潜在資源量は60億KW(6000GW)にお
よぶと見積もられている。現在の日本の全電力需要の約3倍発電供給するこ
とができるという。まさに夢のエネルギーといえよう。

 しかし、マグマ発電は地熱発電の中で唯一実用化されていない。一説で
は実用化されるのに50年かかるのではないか、ともいわれている。しかし、
科学はまさに日進月歩で発展している。真剣に開発研究すれば、短期間に
実現できる可能性を否定することはできないのではなかろうか。ましてや
日本の技術力は世界でも抜群と思われる。

 地球にやさしい電気自動車なども実用化されている。さらに研究開発さ
れれば、雪道などや急勾配の走行、長時間の走行などを可能とする馬力の
面でも解決されるはずである。いずれにしても、現代人の生活レベルを落
とすことは考えずらい、というのが現実的な欲望であろう。すなわち電力
需要は増す一方である。今回の原発事故以来、原発に対する陰り、拒否反
応は世界的なものといえよう。これらの世界の現状を勘案すれば、マグマ
発電の実用化の研究開発は世界中で激化するものと思われる。

 したがって、一番最初にマグマ発電を実用化する企業は、日本をはじめ
世界各国に一斉にパテント申請すれば、世界を制覇することになる。「だ
ろう」ではなく、確実に世界を制覇することになる。それだけ技術開発は
困難だということである。しかし、日本の技術力をもって開発することが
できるはずである。日本政府も応援すべきである。

 実用化されれば、もしかしたら京単位の遷都費用に匹敵する代価をえら
れる可能性があるのではなかろうか。最大の問題点は、「マグマだまり」
から高熱を引き上げる管を差し入れることによって火山爆発を誘引するの
ではないかという問題だと思われる。超難解な課題には違いない。

素人判断で恐縮だが、例えば地底の洞窟にはエアーポケットの場所がある
はずである。その原理を利用して、エアーポケットを造り、そこから熱を
吸い上げることができないものであろうか。

世界をリードする気概で遷都を !

2011-09-24 00:23:40 | 環境劣化と人類延命の智慧
 本欄「遅れをとった未来都市構想と日本」(10.9,11)ですでに
紹介したように、UAE(アラブ首長国連邦)では未来都市「マスダ
ールシティ」の建設がすでに始まっている。脱炭酸ガスのクリー
ン都市を建設中である。日本の企業も巨大プロジェクトに参加し
ている。

 また、世界の首都はほとんど海岸に面している。巨大津波に襲
われたら、はたして首都機能を維持できるのだろうか、と世界中
が考えはじめているものと推察される。すなわち、世界の多くの
国が遷都を密かに検討し始めていると思われる。日本とて同じで
あろう。

 さらに欧州の金融危機やG20での論議を見てもわかるように、世
界中が経済的な閉塞感に陥っている。この状態を打開するには、
日本が率先して巨大プロジェクトを組んで経済的な刺激を世界中
に示す気概が必要ではなろうか。具体的には遷都である。日本が
遷都に取り組めば、海岸部に首都がある世界中の国々も遷都を真
剣に考えるようになるのではなかろうか。もしもそうなれば、世
界中に経済的な刺激を与え、景気回復と失業率の減少にもなると
思われる。その意味からしても、今回の東北地方が襲われた日本
の津波は、世界的な将来像を世界に示すモデルとするべきだと考
える。単なる災害と津波被害の復興から、今一歩踏み出した大き
な復興策は遷都しかない。

 そこで、大手のゼネコンに勤めている当北海寺の檀家さんに聞
いてみた。もしも遷都するとすれば、どのくらいの費用が必要な
のかと。答えは、兆を超えて京(けい)単位になるのではなかろう
か、ということである。実際にいくらかかるのかは、プラン次第
であろう。それらの点については、専門家に考えれてもらえばい
いだろう。たとえいくらかかっても、遷都は必要である。万一、
このままの東京が今回のような津波に襲われれば、国家の統制は
麻痺するばかりでなく、日本全体がどこかの国に併合される可能
性を否定できないのではなかろうか。そんなことは許されないこ
とである。

 地震、津波、原発事故の復興策は、チマチマとしたものではな
く、ドンとした巨大プロジェクトを中心にした構想に取り掛かる
べきではなかろうか。政治家の諸先生方は、坂本竜馬になったつ
もりで取り組んでいただきたい。

今後は「地熱発電」が主力 !

2011-09-17 11:52:38 | 環境劣化と人類延命の智慧
原子力発電は人類の絶滅を早めるだけである。これまでのような原
発の事故は、今後も日本を含めた世界のどこかで起こるだろう。長時
間にわたって環境破壊を振りまき、人類の健康を害するようなもので
ある。原発に変わるエネルギーは、地熱発電が主力となるだろう。

 地熱発電は、発電する時、化石燃料を燃焼させる必要がないので、
CO2の排出量が低く、ほとんど無害である。また、地熱という無尽蔵
の資源は無料で、半永久的なものであり、枯渇の心配もない。また、
日本列島そのものが火山帯の上にあるので、日本中どこにでも発電所
を設置できるという利点がある。風力発電は風のない時は発電できな
い。また、太陽光発電は日照時間が地区や季節によって左右されると
いう安定感に欠ける。小規模の地熱発電所はコンビニの広さの敷地に
設置できるというメリットもある。さらに、危険性がほとんどないこ
とから、無人の発電所もあり、遠隔地からリモートコントロールでき
るという優れものでもある。発電コストも現在7円/KWhと格安である。

(発電方式)                 
 ①ドライ・スチーム(蒸気発電する場合、蒸気井(せい)から得られた
  蒸気がほとんど熱水を含まれていなければ、簡単な湿分除去のみ
  で蒸気タービンに送って発電する方式である)
 ②フラッシュサイクル(蒸気に多くの熱水が含まれている場合、蒸気
  タービンに送る前に、蒸気のみを取り分ける必要がある。日本の
  地熱発電所では主流の方式である)
 ③バイナリーサイクル(地下の温度や圧力が低いため地熱発電が不可
  能で、熱水しか得られない場合でも、アンモニアやペンタン・フ
  ロンなど水より低沸点の媒体を、熱水で沸騰させタービンを回し
  て発電する方式)
   『温泉発電』(温泉水温度差発電)
   高温すぎる温泉(たとえば70~120℃)の熱を50℃程度の温度に
   下げる際、余剰の熱エネルギーを利用して発電する方法。コンビ
   ニ程度の敷地に設置でき、数百から数千の世帯の電力を賄えると
   いう。
 ④高温岩体発電(天然の熱水や蒸気が乏しくとも、地下に高温の岩体
  が存在する箇所を水圧破砕し、水を送り込んで蒸気や熱水をえて
  発電する方法)
 ⑤マグマ発電(将来の構想として、マグマだまり近辺の高熱を利用す
  るマグマ発電の検討が行われている。これが実現すると、日本の
  現在の発電量の3倍近くを賄われるだろうと云われている)

(日本と世界の地熱発電の現状)
 日本の地熱発電量は、53万キロワットで、福島第一原発の中型原子炉
の1基分にすぎない。世界第6位である。第一位は米国。第二位のフィリ
ピンは、国内に建設を進めていた2基の原発を運転直前に廃絶し、代わり
に同じ容量の地熱発電所を建設した。国内総発電量の4分の1を地熱で運
用している「地熱王国」である。

(問題点)
 ①火山性の自然災害に遭遇しやすいリスクがある。
 ②日本で地熱発電が積極的に推進されにくい理由は、国や地元自治体
  からの支援が原子力に比べて乏しいこと。
 ③発電所の候補地が、国立公園内であるため、環境省が反対の立場で
  あること。事実上、地熱発電所の新設が認められていないこと。
 ④国立公園以外の候補地も、近くに温泉観光地が存在している場合が
  多く、温泉の枯渇や景観を損なうとして地元の反対が根強い。

 しかし、事実上、温泉地の温泉が枯渇されることはない、と云われて
いる。発電に使用した後の蒸気や熱水は井戸を通じて地下に戻すことが
行われているからである。
 一方、日本の地熱発電の技術は高く、世界各国に輸出されている。原
発に陰りが見えてきたので、今後は世界各国とも地熱発電に向かうと思
われる。日本の企業では、富士電機、東芝、三菱重工が地熱発電で先ん
じている。優良株といえよう。他の大企業も地熱に熱中するようになる
であろう。
 日本の場合、今後のエネルギー政策は、地熱発電が主力となるはずで
ある。地熱は現在の電力各社が中心となって進むものと思われる。地熱
は風力や太陽光に比べれば、規模が大きいからである。他の民間会社は
太陽光、風力発電が中心になるのではなかろうか。

   インターネット(地熱発電ーウィキペディアーWikipedia)参照。

日蓮の四個(しか)の格言 - 彼岸によせて

2011-09-12 15:38:22 | 仏教
 ブッダは、当時、インドで説かれていた宇宙の創造主としての
梵天王(ブラフマン)を認めず、敢然として仏教を立ち上げた。宇
宙の発生を「自然の化生(けしよう)」(自然の法則によって発生し
たという意味)、自然法爾(じねんほうに・何の力を加わることな
く自ら然かあらんこと、という意味である)。ともに同じ意味であ
る。したがって仏教は無神論である。

 ところが、人間の苦悩を解消するためと称して、後世の仏弟子た
ちによって、いろんな仏が作られるようになった。病気で苦しむ人
たちには薬師如来、悪いことなどをした人には阿弥陀如来、さらに
仏だけでは足りず、菩薩まで作られた。いずれも架空の仏、菩薩で
ある。そればかりか、宇宙の創造主として大日如来まで作られたの
である。この流れは大乗仏教と呼ばれるものである。一方、南方仏
教(小乗仏教)は、ブッダ以外の仏は今でも認めていない。いわゆる
釈迦一仏である。


 これらの一連の仏教の流れに対して疑問をもった日蓮は、敢然と
して反駁したのが「四個(しか)の格言」である。真言亡国、禅天魔、
律国賊、念仏無間の四句を云う。これは各宗祖に対する反駁であっ
て、一般の檀信徒を対象としたものではないことを、先ずお断りし
ておきたい。

 「真言亡国」であるが、「大日」とは、もとは太陽の公照の意味
であったが、後に宇宙の根本としての仏の呼称となり、宇宙の根源
としての根本仏として大日如来となったものと思われる。いわゆる
宇宙の創造主と同じ意味となったのである。これは明らかに架空仏
で、ブッダが否定した「梵天王」と同じ概念である。これに対し、
日蓮は真言亡国と反駁したのである。いかに仏弟子が作った仏典と
はいえ、ブッダの教えに反しているのは明知のことである。小学生
でも分かることである。大日経の著者達は仏弟子とは云えない。

 「禅天魔」であるが、禅宗では、「以心伝心」、「教外別伝(き
ょうげべつでん)」、「不立文字(ふりゅうもんじ)」と説かれてい
る。概略すれば、ブッダの悟りの内容は、文字で表すことはできな
い。したがって、仏教経典は仏の真意をあらわしていない、という
経典否定の考え方である。これでは仏教という宗教そのものが成り
立たなくなってしまう。ブッダの遺言として、「私は表裏なくすべ
ての法(教え)を説いてきた。弟子に隠すような秘密の法はない」、
「自らをよりどころとし、法をよりどころとせよ」、というのがブ
ッダの遺言である。その経典に説かれているブッダの教えを否定す
るのであれば、天魔の所業であると日蓮は反駁したのである。天魔
とは、仏法を妨げる者、人が善事をなそうとするとき邪魔をする魔
王の意味である。ただし禅宗は、南無釈迦牟尼仏と唱えているので、
仏教といえないこともない。

 「律国賊」であるが、ブッダの説く戒律は、末法には合わないも
ので、民衆を惑わす教えだと日蓮は説いている。しかし、戒律はブ
ッダの説いたものである。日蓮が云いたかったのは、末法になると、
誰も戒律を守る人はいなくなる、ということを云わんとしたものだ
と思われる。

 「念仏無間」であるが、阿弥陀仏も明らかに架空仏である。歴史
上に存在した仏ではないからである。日蓮は「念仏無間地獄抄」の
中で、「父なる釈尊を捨つる故に五逆罪のものなり」、「此の仏を
捨てて、弥陀、薬師、大日等をたのみ奉る人は、二十逆罪の咎に依
って悪道に堕つべきなり」、「もし人、この経(法華経)を信ぜずし
て捨てて謗(そし)れば、その人命終して阿鼻地獄に入らん」、と説
かれている。

 これが四個(しか)の格言の意味である。いずれにしても、日蓮が
云いたかったのは、仏教の開祖であるブッダを捨てて、架空の仏を
勝手に作り、いかにもご利益があるかのように説く宗祖達に対する
日蓮の反駁と信念である。しかし、一般人の信仰を妨げるものでは
ないことをご理解いただきたい。









 

武器輸出三原則見直しは危険 !

2011-09-09 08:50:29 | 戦争と平和
 前原政調会長はいつ首相になったのであろうか。まるで自分の
個人的な考えが、すべて通るかのような独断行為である。野田政
権が発足して間もない今の時期に、武器輸出三原則を見直すとい
う結論を出す時間はなかったはずである。
政調会長とは、各種の政策を論議して方針を決定する機関の代表
である。政調会の内部ですら結論を出していないと思われる。

 武器輸出三原則とは、①共産圏諸国、②国連決議が輸出を禁止
した国、③国際紛争当事国には武器や技術を輸出しない、という
佐藤元首相の答弁をいう。さらに1976年に三木元首相は、上記の
国以外の国にも「武器の輸出を慎む」という見解を示した。事実
上、すべての武器と技術が輸出できなくなった。

 それが現在も続いているおかげで、諸外国やアラブ諸国などか
ら、日本は平和国家だと信頼を得ている最大の原因である。第一、
アラブ諸国から石油などを輸入できなければ、日本の経済はこれ
ほど発展しなかったであろう。もしも、その三原則を見直して武
器輸出国となると日本が表明すれば、日本に対する世界からの信
頼と信用を失うこととなるであろう。アメリカに行って大見得を
きる政調会長一人のために日本の存在を危うくするのは賢明とは
思えない。

 現在の世界状況は、いつ、何が起こるのか予測するのが困難な
時代である。特にアラブのアルカイダのような存在は危険極まり
ない。日本の中で自爆テロなどが起これば、大変なこととなる。

 日本が米国と信頼を深めるのに異論はない。しかし、日本とし
ての基本的な立場も守るべきである。かって小沢一郎氏は、国連
中心主義的な発言を繰り返したことがある。国際紛争が発生して、
日本の自衛隊が出動する場合、国連決議があることが、最低条件
だという主張のことである。たとえば、イラクがクエ-トに侵攻し
たことがある。その時、イラクを非難する国連決議がなされた。
この時は、自衛隊は派遣されなかったが、資金面で相当の負担を
日本はしている。当時は自民党政権だったが、右傾化していた議
員の多い自民党でさえ、慎重だったのである。

 ましてや民主党は慎重の上にも慎重を期さなければ、短命内閣
となるのではなかろうか。日本の安全と生命財産を守り、さらに
日本と直接関係のない国に自衛隊を派遣して、自衛隊員の生命を
危険にさらすべきではないと考える。米国との深化を図りつつ、
国連中心主義を守るべきではなかろうか。
 そのためにも、武器輸出三原則は現状通り、守るべきではなか
ろうか。







 
 
  

「展望なき『脱原発』と決別を」(読売)に反論する !

2011-09-07 13:15:05 | 幸福の追求
「展望なき『脱原発』と決別を」と題する社説が読売新聞(9月7日・朝刊)
に掲載された。これは国民の健康と環境汚染を無視した電力会社の代弁に過
ぎない。公器としての新聞の役割をわきまえない暴論である。

①「原発を再稼動しなければ、来春にはゼロとなる。・・・そうなれば電力
 不足は全国平均で9%になる」と説いている。本当であろうか。本欄で何度
 も紹介しているように、国際エネルギ-機関(IEA)は、「日本は原子力発電
 の不足分を補うだけの十分な石油火力発電による余剰能力を有している」、
 との見解を示している。世界から公認されている機関が嘘を云うはずがな
 い。また、テレビで原発がなくても、十分電力を供給できる」と堂々と主
 張するコメンテ-タ-もいる。したがって、IEAなどの見解が本当かどうか、
 まず検証する必要がある。

②「不足分を火力発電で補うために必要な燃料費は3兆円を超え、料金に転嫁
 すると家庭で約2割、産業では4割近く値上がりするとの試算もある」、と社
 説は主張している。一方IEAは、「60テラワット時の不足分すべてを石油火
 力発電で補った場合、日量約20万バレル増加する見通し」、と云っている。
 いずれにしても、この点も検証する必要がある。注(テラ=兆)

③「野田首相は就任記者会見で、原発新設を『現実的に困難』とし、寿命が
 きた原子炉は廃炉にすると述べた。これについて鉢呂経済産業相は、将来
 は基本的に『原発ゼロ』になるとの見通しを示した。・・・代替電源を
 確保する展望があるわけではないのに、原発新設の可能性を全否定するか
 のような見解を示すのは早すぎる」と社説は主張している。これは①の検
 証をすれば、どちらが正論なのか、おのずと答えは出るはずである。

④「ストレステスト(耐性検査)を着実に実施し、原発の運転再開を実現する
 ことが欠かせない」、と社説は云っている。しかし、ストレステストの具
 体的な内容が明確でない。今回の津波による事故は、格納容器に送るポン
 プが流されたのが第一の原因である。屋外にボルトとナットで止めただけ
 にしていたから流されたのである。コンリ-ト造りの頑丈な建物の中に設置
 しておけば、事故は防げたのである。また、電線は地中に埋設して建屋に
 引き、臨時の発電機を津波に負けないだけの頑丈なコンクリ-ト造りの建物
 の中に設置しておけば、今回の事故は防げたはずである。ストレステスト
 や高度の技術以前の怠慢以外の何ものでもない。


④「首相は脱原発を示唆する一方、新興国などに原発の輸出を続け、原子力
 技術を蓄積する必要性を強調している。だが、原発の建設をやめた国から
 原発を輸入する国があるとは思えない」、と論説は説いている。この主張
 は一理ある。しかし、首相は現時点の話をしているのであって、脱原発化
 が進めば、反比例するかのように、太陽光、風力、地熱などの発電技術が
 進めば、それらの技術を輸出することになるはずである。矛盾することで
 はないと考える。

⑤「蓄積した高い技術と原発事故の教訓を、より安全な原子炉の開発などに
 活用していくことこそ、日本の責務といえよう」、とも社説は主張してい
 る。しかし、除染は思うように行かず、汚染土をどこに、どう処分してい
 いのかも分からないような現状で、高い技術に達している、とは云えない。
 また、原発事故の教訓は何一つ得ていない。第一、東電をはじめとする電
 力会社は、今回の事故を真摯に反省しているような姿勢が見えない。反省し
 ているかのようなパフォ-マンスにしか見えない。

⑥「中国やインドなど新興国は原発の大幅な増設を計画している。日本が原
 発を輸出し、安全操業の技術も供与することは、原発事故のリスク低減に
 役立つはずだ」、と説いている。どこかの国のように、新幹線の高度の技
 術を提供しても、使用する国側の論理が優先され、国民の安全など眼中に
 ないかのようなお国柄である。原発事故を起こす可能性は大きいのではな
 かろうか。

⑦「日本は原子力の平和利用を通じて核拡散防止条約体制の強化に努め、核
 兵器の材料になり得るプルトニュ-ムの利用が認められている。こうした現
 状が、外交的には、潜在的な核抑止力として機能していることも事実だ」、
 とも社説は主張している。第一、原発が国策として利用されてきたのは、
 原爆を持ちたい、という自民党の一部の人たちの思惑があってのことであ
 ろう。現在のわが国は、「非核三原則」と「武器を輸出せず」、という平
 和主義に徹してきたから他国との戦争を避けられたのである。社説は、
 「日本は原水爆を持つべきだ」、と聞こえるような気がするのは野僧だけ
 であろうか。

⑧国民投票制度を法制化すべきである。脱原発、原発推進も国民投票制度で
 国民の意思を確認すべきである。すでに欧州では国民投票を実施している。
 日本も制度化すべき時期にきていると思われる。「原発難民」、「ホット
 スポット」、「除染問題」、「放射性物質による癌不安」、等々問題は山
 積している。第一、雷一つで福島第一原発が爆発しないとも限らない現状
 である。また、現在、外部から注水中の水を止めれば、何時間もたたない
 うちに爆発するであろう。もしもそうなれば、日本中どこにも避難する場
 所はなくなるであろう。高度な技術以前の問題と考える。

 問題の本質は、人類の幸福、平和を目的とするのか、利益追求を第一とす
る世界とするのかという根本問題である。野僧は、自分の子や孫を守ってや
りたいという一心で云っているだけである。宮沢賢治は云っている。「世界
全体が幸福にならなければ、個人の幸福はありえない」、と。


















鳩山神社

2011-09-06 10:27:07 | 環境劣化と人類延命の智慧
 元首相の鳩山由紀夫氏の曽祖父の鳩山和夫氏は、

 明治27年(1894)、農場の開墾を目的として国有地の払い下げを受
ける。

 明治28年(1895)、和夫氏らが栗山共同農場を開設・開拓。戸数46
戸、水田・畑、約220町歩(約2.2k㎡)だった。この地は、今でも
「鳩山」地区として正式名称として残っている。

 明治31年(1898)、地域の守り神として「紅葉神社」を建立。

 昭和21年(1946)、戦後の農地解放で鳩山農場は終焉する。

 昭和51年(1976)、同神社の老朽化にともなう改築を期に「鳩山神
社」と改称。この改称は、地元の人たちから鳩山一族が慕われてい
たからだと云われている。

 鳩山和夫氏は、明治時代の衆議院議長を務めた人物である。祖父
である元首相のの鳩山一郎氏は、青年時代に当地に滞在し、妻の薫
さんに、何通もラブレタ-を送った、と云われている。また、父の
威一郎氏は外務大臣を務めている。
 由紀夫氏がはじめて衆議院選挙に栗山町のある旧北海道4区から
自民党として出馬したとき、同神社で必勝祈願し、ハト30羽を空に
放ったという逸話が残っている。その後、小選挙区になった関係で
由紀夫氏は北海道9区に移り、4回当選している。
 最近は「幸運を呼ぶ神社」として参拝者が増加していると云われ
ている。
 
「鳩山神社」

(住所)北海道夕張郡栗山町鳩山

(交通)栗山町「朝日町3丁目・湯地」交差点(角にeneosのガソリンス
   タンドあり)の信号を右折(岩見沢・栗沢方面からは左折)し、
   道道30号線を三笠方面に約3km走ると左手に白い鳥居が見えて
   くる。その鳥居を入った突き当たりが鳩山神社である。

     (インタ-ネット。「鳩山神社」、「旅北・com」)参照。