今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

とうとう馬脚をあらわしたサミットの温暖化数値!

2015-06-11 22:21:34 | 幸福の追求

 今回のドイツ・サミット(主要7カ国首脳会議)のG7首脳宣言が

発表された。この中で、人類滅亡の極限数値が示されたのは注目

される。宣言の中で、「温室効果ガスを2050年までに10年比

で最大70%削減を視野に努力」とうたっている。これはIPCC

(国連の気候変動に関する政府間パネル)が、「産業革命前からの世界

全体の気温上昇を2度未満に抑えるには世界全体で10年比40~

70%削減が必要」との指摘に沿っている。(毎日新聞6月9日号・

一面、参照)

 これは重大な数値の変更を意味している。すなわち、人類存亡の

分水嶺としての地球の平均気温の数値を「2度未満」、とサミットで

確認したことを意味しているからである。これまでIPCCは「今世

紀末には平均気温は4.8度上昇する」、と云ってきた。4.8度上

昇しても人類の存亡に関係ない、人類はそれでも生存できると主張し

てきたのである。テレビ等に登場する関係者は、「平均気温の計算の

仕方は何種類もあり、4.8度でも大丈夫だ」、と云い続けてきたのであ

る。

 これに対し、野僧は「人類が生存できるのは産業革命から平均気温

の上昇範囲は1.5度まで」と主張してきた。良心的な科学者は1.5度と

云っていたからである。現在までの平均気温の上昇は約1.1度といわれ

ている。残された気温は0.4度しかないのが実情なのである。

 このような実情の中で、IPCCもサミットも2度と云いはじめたの

は、これ以上強弁できないと思っているからであろう。もっとハッキリ

云えば、これ以上地球人を騙し続けることはできないと思ったからでは

なかろうか。

 恐らく、2050年の東京の夏の気温は40度が常温となるであろう。さら

に2100年の東京の夏の気温は50度くらいになるであろう。平均気温が

4.8度も上がれば人間は焼け焦がれてしまうのではなかろうか。今年のイン

ドのように。


安保法案は日本のテロ化への道!

2015-06-01 15:56:51 | 幸福の追求

  現在国会で審議中の安保法案は、現憲法に違反するのは明白である。

安保法案は戦争をするための戦争法案そのものである。しかし、それ

は憲法9条の国際紛争の解決手段としての武力行使を放棄した内容に

反しているのは何人といえども否定できないものである。したがって、

国会で可決されたとしても違憲法であることに変わりはない。日本は法

治国家であり、憲法が最上位であるはずである。したがって安保法案が

可決されたとしても無効である。

 同法案が可決された場合の影響を考えてみよう。

①    友好国の米軍の傘下に日本の自衛隊が常にあると他国からみなされる。

後方支援とはいえ逆説的には一番攻撃しやすい自衛隊と、対戦国に判

断される可能性が強く、常に攻撃されやすい。隊員の犠牲者が多数出

る可能性があるのではなかろうか。また、日本をテロ攻撃すると国際

的な効果が大きいと判断されると大変なことになるのではないか。

②    米軍の対戦相手が中東の場合が多い。自爆テロの対象になりやすい。

③    そのテロは、日本国内でも多発する可能性もあるのではなかろうか。

④    これまでのような日本は、平和の国、戦争しない国というイメージが

くずれ、陰に陽に悪影響が国際的に出る可能性が強い。

⑤    特にアジア諸国から、日本は昔に戻るのではないか、という懐疑心を

生じさせる契機になるかも知れない。

⑥    日本人の国際旅行者や、海外のビジネス関係者がテロの対象になりや

すくなり、犠牲者などが増える可能性があるのではなかろうか。

 

これらの悪影響が心配である。自衛隊員が犠牲になってもしかたない、

という考え方は間違っている。一般日本国民の安全をも脅かすことになる

可能性も大きい。

 日本は憲法9条を堅守して、世界の平和の旗手として平和のオピニオン

リーダーの重役を担うべきではなかろうか。安保法制は撤回、否決すべき

であると考える。