今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

人類の将来の住処(すみか)は、地球か火星か?

2017-04-22 16:02:53 | 幸福の追求

  将来の地球人(人類)の住処は、地球か火星か、という議論がある。

テレビ等のマスメディアを一見すると、火星に移住するという火星移

住説が大勢のようである。本当に火星に移住するとすれば、幾多の疑

問がある。一方、宇宙船へ移住する宇宙植民地説がある。さらには地

球に存続して生き残るという地球存続説もある。検証してみよう。

 

(前提)

  これらの前提として地球環境が悪化して、現状のままでは人類が存

続できない状態が前提として考えられる。したがって、地球から火星

や宇宙船に食料などを供給できない状態になることを前提としている。

供給できる状態であるならば、地球以外の星などに移住する必要がな

いからである。

 

(火星移住説)

(1)  火星に空気はない。真空状態である。したがって人間が建物の

          中にいるときは空調設備が必要である。外に出るときは、宇宙

          服を着ざるをえない。

(2)  火星を地球のように空気のある状態にすることができる、とい

          う説がある。しかし、そうなるまでに何百年もかかるであろう。

          また、そのために必要な資源や資材を火星で得られるか疑問で

          ある。

(3)  衣食住に必要な物資等を、どう作り出すのか疑問である。

(4)  火星に流星などが墜落した場合、どこまでもジャンプして飛ん

          でいく特性がある。したがって、地上にガラス張りの窓等をつ

          けた建築物を構築できないことになる。墜落物がガラスなどを

          破った場合、すべての中の物が真空中に吸い上げられるからで

         ある。したがって、火星に建築物を造る場合、地底に構築する

         以外に方法はないことになる。

(結論)

  以上の理由により、火星移住説は不可能と云わざるを得ない。

 

(宇宙植民地説)

(1)  宇宙空間に宇宙船を造り定住するという説であるが、流星等の

          物質が宇宙船に激突すれば、中の物はすべて真空の宇宙に放り

          出される可能性がある。現実的ではない思考方法と云わざるを

          得ない。

 

(地球存続説)

(1)  たとえいかに地球環境が悪化したとしても、人類はこの地球上に

          生き続ける方法をいう。やがて秒速100m以上の猛風が吹きま

          くる時代がくる可能性がある。たとえ鉄筋コンクリートの建築物

          でも破壊される可能性があると思われる。その時期は不明である。

          そのような自然状況を鑑みれば、人類は地下に地底都市を造らざ

          るを得ない状態となるであろう。

(2)  世界中の棚氷や氷河などがすべて溶ければ、海面が100m上昇

          するという説もある。したがって地底都市への出入口は海抜30

          0m以上にしなければならないだろう。地底または山をくり抜い

          て造らざるをえないと思われる。

(3)  地底都市のエネルギーは地熱発電、マグマ発電が主力となるだろ

          う。

(4)  衣食住の確保をどうするのか、今後の研究課題であろう。

(5)  地底都市となった場合、火星や宇宙船などに物資を供給するだけ

          の余力はなくなるであろう。

(6)  絶えず地表の気象条件などをモニタリングして、地表に出られる

          時は、外気を思う存分楽しむことができるかもしれない。

 (結論)

    結局、人類が生き延びる方法は、この地球で地底都市を造る以外に

      方法はないのではなかろうか。

 

    人類に残された時間はそう長くないと思わざるを得ない。時間がない、時

    間がない。日本だけでなく、世界中が真剣に考える時期にきているのでは

    なかろうか。


北朝鮮のミサイル発射の失敗、最後の一線越えたか?

2017-04-16 13:26:00 | 幸福の追求

  4月16日早朝、北朝鮮はミサイルを発射したが失敗した。その前日

には故金日成主席の生誕105周年を祝賀する軍事パレードで、米国

も射程に入ると伝えられる新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)な

どが含まれいた。その翌日のことである。米国の考える最後の一線を

越えたとすれば大変なことになるだろう。

この点については二つの見方が出来る。一つは、中国の説得を北朝鮮

が断ることである。それは中国の失敗を意味する。二つには、最後の機

会としてパレードとミサイルの発射実験をすることを米国に許容するよ

うに中国が説得した場合である。したがって一の場合は、全面戦争にな

る可能性が高い。二の場合には戦争にはならない、と思われる。

 一方、全面戦争になる場合は、韓国の同意が必要であるが、現在韓国

の大統領選挙のまっただ中であり主人公が不在の状況下にある。それは

米国の大統領の意のままになる可能性が高いと思われる。

 また、米国の空母カールビンソンが北朝鮮の方に移動中であるが、す

でに二艘の空母が北朝鮮の近辺に配置されており、三艘になれば全面戦

争になるだろう、という観測もある。

 軍事力では米国の方が圧倒的に強い。もしも戦争になれば北朝鮮はぼ

こぼこになるだろう。しかし、中国をも巻き込んだ戦争になれば、日本

とて安全のままとはならないのではなかろうか。

 物事を判断するとき、最悪のことを想定して対処すれば無難であろう。

いずれにしてもブッダの不殺生の教えによれば、殺し合う戦争はできる

かぎりしない方が良いのは云うまでもないことである。