今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

温暖化・レッドラインまであと10年!

2019-10-29 10:14:51 | 幸福の追求

 台風19・21号で日本中が大騒ぎしている。こんなはずではなかったと

云うことであろう。そもそも温暖化による自然の猛威を軽視していたからで

あろう。温暖化による人類生存のレッドラインは2030年頃と云われてい

るので、あと10年しかないことになる。現在77才の野僧は恐らくその頃

にはこの世にいないであろう。

 レッドインを過ぎれば本格的な温暖化の脅威が本格化するだろう。自然災

害が序の口とか初期段階とか云われるのは、それからである。今はまだ序の

口にもなっていないのである。今後は水害に加えて風災が強大化するであろ

う。60m・70m以上の台風が普通になる時が来るであろう。木造や鉄骨

などの建築物は甚大な被害に見舞われる可能性が強く心配である。

 「命あっての物種」、「転ばぬ先の杖」という諺がある。地底都市の研究を

剣に取り組んでほしい。スペース・コロニーや他の惑星への移住は不可能

ある。また、大気の二酸化炭素の濃度も深刻となるはずである

 野僧は清廉潔白な仏教僧ではない。しかし、これまでの仏教界で誰も本格

的に取り上げなかった人間と自然界・宇宙の関係を仏典を根拠として取り組

んできただけである。一隅を照らした程度にすぎない。その根底には人類愛

というブッダの慈悲心がある。

 本欄を読む各位の慈愛に期待するしかない。 


16才のグレタさんの叫びに、科学界などは答えよ!

2019-10-05 08:36:37 | 幸福の追求

 16才の少女グレタ・トゥーンべりさんの国連演説が多くの人々に感銘を与えている。

「人々は困窮し、死にひんし、生態系は壊れる。私たちは絶滅を前にしている。なの に、あなたがたはお金と、永続的経済成長という『おとぎ話』を語っている。よくも そんなことが!」目に涙を浮かべ、怒りで小さな体を震わせる少女の叫びに、国連本 部の総会ホールは静まりかえった。(毎日新聞9月25日朝刊1面参照)

 温暖化と気候変動による人類の絶滅を前にした少女の訴えは壮絶である。地球人の 断末魔となる可能性を否定することはできないからである。「命あっての物だね」、 「われわれ子孫より、金儲けのほうが大事なのか」、という悲痛な叫びでもある。 グレタさんの訴えの具体的内容は、パリ協定の掲げる産業革命前からの地球の平均気 温を1.5度以内に抑えることにあるようだ。しかし、この努力目標を達成するために は、各国が掲げる温室効果ガスの削減目標を積み重ねても到底及ばないことをグレタ さんは分かっている。それだけに、叫びは悲痛にならざるを得ないのである。この点 を世界中の人々は真剣に考え、行動に結びつけなければならないと思われる。  さらに、米国はパリ協定の離脱を表明しており、絶望感が世界中の若者の心を蝕ん でいる。さらに、2050年には、温室効果ガスをゼロにするという目標も絶望的である。 第一、不可能なことを「できる」かのように仮定すること自体が妄想以外のなにもの でもない。温室効果ガスを止めることは絶対にできないことである。自動車、飛行機、 船などの排出ガスを止めることなど、できるはずがない。  したがって、若い人たちの命を守ることが本当にできるか、できないかの瀬戸際に 世界中の人々は立たされていることを自覚すべきである。  私は、2100年には約5%(3億人)ぐらいしか生き延びられないのではないかと推測 している。さらには大気の状態も延命にそぐわなくなるのではないかと推測している。 だからこそ地底都市以外に延命できる方策はないのではないかと心配している。少な くとも、今のような生活は困難になるのではないかと心配している。この点について も、科学的に検証して頂きたいと思っている。宇宙移住など不可能であろう。  科学界は、グレタさんたちのような救命の叫びに答える責任があるはずである。無 視することは許されないことではなかろうか?