今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

100周年の祝典での習国家主席発言と温暖化!

2021-07-12 19:11:47 | 幸福の追求

 中国創建100周年の祝典で習近平国家主席は次のような趣旨の発言を

した。①忠告を抑圧しようとする外部勢力を絶対許さない。②貧困から脱

却し経済や国民生活に一定のゆとりができる「小康社会」を全面的に達成。

③世界一流の軍隊を実現し国家主権と安全を守る。④台湾統一は党の歴史

的任務。いかなる「台湾独立」のたくらみも粉砕する、等が基幹となって

いる。国家主席として当然の主張であろう。

その趣旨は部外者のわれわれも十分に理解できる。しかし、われわれ人

類の将来に大いなる障害がたちはだかっている。温暖化による諸現象がす

でに過激化している。それは全世界的規模の問題であり、中国とてその影

響を受ける喫緊な問題となるはずである。中国も温暖化による悪影響に手

こずるであろう。その点が抜けている気がしてならない。

(1)世界の高温化

世界中がすでに高温化している。6月29日、カナダのバンクー

バーで49.6°Cを記録した。北極圏の地でこれだけの高気温を記

録したのは始めてである。このため7月5日から5日間で486人

が突然死している。これまで2100年頃には50°Cになるのでは

ないかと心配されていたが予想外な高温化のスピードに驚いている。

ちなみに米国のカリフォルニアにあるデス・バレー(死の谷)で記録

した世界の最高気温は56.7°Cで1913年7月のことである。

高温化は台風の過激化、竜巻の多発化、南極や北極の氷の融解、海水

温の上昇、海水の膨張化、高潮(台風津波)の過激化、森林火災の多

発化、世界中の砂嵐の巨大化、高温障害の熱中症等、農産物の立ち枯

れと食料危機、食中毒の多発化、等々の障害を数え上げれば切りがな

い。特に次から次に発生する新種の難病・奇病は世界中を疲弊させる

であろう。コロナウイルスの次はモリウイルスの疫病がすでに心配さ

れている。温暖化による灼熱地獄の影響は次から次と世界中の人々を

襲うであろう。

(2)IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、2019年9月に

「IPCC海洋・雪氷報告書」を発表した。その中で、地球の平均気

温が4°C上昇すると22ケ国の海面が8m以上上昇すると指摘して

いる。その中に東京、上海、ニューヨークも含まれている。日本の日

比谷公園まで水没されることになるという。もしもそうなれば、東京

駅も水没することになるだろう。勿論、世界中の小島も水没すること

になるだろう。中国も重大な影響を受けざるを得ないであろう。これ

は世界的な大問題といえよう。21世紀中に恐怖の海面上昇に右往左往

することになる可能性が強いと推測される。自然の強烈なエネル

ギーの前に人類は頭を垂れざるを得なくなるであろう。

(3)人類も絶滅危惧種の一つ。

上記の温暖化による弊害を見ればすぐにも分かるように、現在の

地球には約50種の絶滅危惧種の動物がいる。人類とて地球上の

動物の一つである。絶滅危惧種の一つと云えなくもない。

 ブッダは約2500年も前に、人類が滅亡するときのメカニズ

ムを仏典の中で説いている。それによると1.病災。2.飢餓災。

3.刀災によって人類は滅亡すると説かれている。1の病災とは、

「(人間以外のもの)が毒をはくから病気が蔓延する。それに

遭えばたちまち命を落とす。治療して救うことは困難である。」(長

阿含経、倶舎論)と説かれている。2の飢餓災とは、五穀(米、麦、

アワ、キビ、豆)は実らず、ただ茎だけがある、と説いている。3

の刀災とは、生き残った人々が木の枝や石などで7日間にわたって

殺し合う、と説かれている。文化、文明が滅びて原始的な方法で殺

し合い、人類は滅亡すると説かれているのである。恐らく、病災と

飢餓災を何度繰もくり返して人類は絶滅するのであろう。

 このブッダの予言が実証されているがごとく幅広い分野の科学者

が科学的な資料を公表している。上記の温暖化による諸現象は人類

の絶滅に関するものばかりである。それにもかかわらず。まだ温暖

化を堂々と否定する一派がある。それには科学的な資料を無視した

それだけの思惑があるのであろう。大体の推測はついているが確証

がまだ薄いのでこれ以上は控えたい。いずれにしても人間界の経済

活動が宇宙(自然界)の反発を軽視している点が重大である。こ

ため、温暖化対策、環境浄化という面でいつも一歩も二歩も遅くな

るため現在のような危機的局面を迎える結果となっている。

 2050年にはCO2の排出を0にするという目標をかかげる人

もいるが、それを実現したとしても、大気中のCO2が〇となるわ

けではない。その後もCO2が増え続けるだけである。たとえば、

ツンドラ(永久凍土)がとければ、それだけでCO2が増えること

などを計算外に考えている。宇宙の猛威を軽視すればするほど大自

然界の脅威を思い知らされることになるだろう。しかし、来世紀を

迎えられるのは〇ではないと思っている。恐らく世界人口の5%は

生き延びられる者と予測している。また地球のCO2の濃度が3%

となれば人間は地球上に生きていけないと云われている。したがっ

て地底都市を造って人類は延命せざるを得ないであろう。月か火星

に移住しようとする計画もあるかのようであるが、その両者とも

地底に都市を造らざるを得ないのである。それなら地球で地下都

市を造る以外に方法はない。また、宇宙戦争云々という考えもあ

るようだが、現在のところ地球上の戦争に活用する最大限の手段

論のような気がする。生き残った5%の人々をすべて奴隷にした

としても何の意義もないのではなかろうか。第一、隣の宇宙人の

星に行くまで片道約100年もかかることを正しく認識すべきで

る。

一方、地球の平均気温が4°C上昇すれば海面は8m以上上昇す

ると云われている。東京、上海、ニューヨークなどの22ヶ国の重

要都市は水没するとも報じられている。さらに南極の氷が全部とけ

れば約70m、グリーンランドの氷がとければ7m、海面は上昇す

るだろうと予測されている。さらにアイスランドや世界中の氷河が

溶ければさらなる海面上昇となるだろう。また、温暖化の影響で海

水温の上昇が予測されている。そうすれば海水が膨張し、海面上昇

の一因になると報じられている。それらをトータルすれば地球の海

面は約100m上昇すると予測されている。

 ところで中国はこれまで台湾を自由にしてきた。中国が台湾を合

併しようと思えば、簡単であろう。国力が違うからである。しかし

中国は今までそれをしなかった。中国というのは何と奥の深い大人

の国なんだと感心してきた。それもまもなく合併されてしまうのか、

と思うと寂しくてならない。残念である。しかしそれも中国の自由

であろう。

 22世紀には、世界各国政府が地底都市を創造し、人類の延命を

図るものと信じている。中国はその中心となって人類の再生と地球

の回復力を増進してほしいと私は期待している。

 最後に、今まで私は中国を尊敬していた。台湾の問題に対してであ

る。中国ともあろう大国が台湾を自由にさせていたからである。台湾を

叩きつぶすのは中国にとって簡単であろう。それをしない中国人の奥深

さと謙虚さは他国の真似ができない大人のすることだと感服していたか

らである。それも今回で終わりかと思うと残念でならない。

 私としては将来の世界全体をリードしてほしいと中国に期待していた

のである。人類の経済活動によって温暖化を招くにいたった。それによ

って今や人類は終末を迎えようとしている。恐らく今世紀末には人類は

絶滅状態に至ると予測している。来世紀を迎えるのは恐らく5%ぐらい

の人々だけになるのではないかと思っている。

 そのとき、月か火星に移住すべしという人もいる。しかし、両者共に

地底生活することが条件となっている。月や火星で地球のような陸上

生活はできないのである。それならば、地球の地下に地底都市を造り、

人類は生き延びるべきではないかと考えている。それは世界各国が独自

で創造しなければならないだろう。反面的には理想世界を造る絶好の好

機ではなかろうかと考えることもできる。そのためには今から国連で真

剣に具体策を検討しなければ、人類延命はできなくなるのではないかと

考えている。中国の政治家にそれを理解し、納得することができない人

たちばかりではないと思わざるを得ない。台湾に関しては大変残念なこ

とである。


災害の際の水を使わないイ トイレ対策!

2021-07-05 13:14:23 | 幸福の追求

  7月3日に起こった熱海の土石流で2人死亡、147人が所在不明という大災害が発生した。今回の災害予測

は困難だったと推測される。いずれにしても安否のわからない方の救出が何より大切であろう。また犠牲者の方

のご冥福をお祈りいたします。

今年も災害の発生する時期となったので、水を使わない「緊急トイレ対策」をご紹介しよう。水を使わないので

高層階に住んでいる人々にとっては便利な方法といえよう。下記の方法を参考にしていただければ幸甚に存じま

す。

「水がなくてもトイレを使用できる方法」

  水がなくてもトイレを使用できる方法であるが、簡単な方法で解決できると思われる。ビニール袋と古新聞

紙があればできる。まずビニール袋(業務用・取っ手付きポリ袋・15ℓ用・厚さ0.022mm、よこ450

mm、たて550mm・半透明・100枚入り)を用意する。一枚の袋を(1)便器の上に広げる。(2)便座

の蓋でその袋を固定する。(3)その袋の中に新聞紙をちぎっ多少入れる。水分を吸収するためである。(4)

座って用をたす。(5)新聞紙をちぎって上にかぶせる。(6)トイレの凝固剤を入れる。(7)最後にポリ袋

を取り出して上部を縛る。

このようにすると、無臭のままとっておける。後日、ゴミ回収の時に出せば良い。もしもポリ袋に穴があいたりし

たら、もう一枚のポリ袋に重ねて入れておけば良い。

 何か参考になることがあれば幸甚である。

 

 

 

  


藤田スケールのすべて、と格子の奨め

2021-07-05 12:26:19 | 幸福の追求

 今年も自然災害の発生する時期となった。自分を守るのは自分しかあません。自

体などの救援活動は、二次的な救援・処置活動といえよう。普段から災害が起こっ

た場合、とのような災害に注意すべきか自分なりに予測し、その対策をとっておのが

大切だと考えます。その一つの計測予知のためにも「藤田・ピアソン・スケール」を

参考にするのも一考かと思われます。具体的な緊急対策の一つとして「水を使わない

トイレ対策」も重要かと思われます。

  「藤田スケール」には、最初の他に2種類の「改良藤田スケール」があり、計3種類

あることになる。野僧としては、最初のスケールを最重要視している。

 これまでの「藤田スケール」、「改良藤田スケール(EFスケール)」、「日本版藤

田スケール」を比較しやすいように、すべて掲載しよう。藤田スケールとは、シカゴ

大学の名誉教授だった藤田哲也氏とアメリカの国立暴風雨予報センターの局長だった

アレン・ピアソン氏とともに提唱されたものである。竜巻などの規模を表す比表である。

藤田氏は日本よりもアメリカで有名である。また、「藤田・ピアソン・スケール」とも

呼ばれている。

 ところで台風シーズンに入った。近年はスーパー台風が増えている。そこで気になっ

ていることがある。ご存じのように台風の風速の脅威は書くまでもなく恐怖と云えよう。

自分の命は自分で守るのが原則である。常時そのことを考えていたが、ステンレス製の

格子を窓に外付けすることをお薦めしたい。常識的には60m(秒速)以上の風が吹け

ば自宅の窓ガラスはほとんど壊れるものと思われる。その対策を記そう。

① 窓ガラスに防災フイルムを張ること。薄いのと厚いのとの二通りがあるが、業者と

  相談するといいでしょう。一つでいいのか、表裏の両面に張ったほうがいいのか聞

  くのが無難だと思われる。木って

② ステンレス製の格子を外付けする。

③ 格子と窓ガラスの空間に、マットレスのような物を出し入れできるように用意する

  こと。台風に強襲される時だけマットレスを入れる。それ以外は別納しておけば良

  い。マットレスの代わりに、風呂の蓋(ジャバラ)を入れるのも一考。ジャバラを

  適当な長さに切る場合、買ったホームセンターに頼むと切ってくれると思われる

  この場合は音がうるさいのが難点である。マットレスとジャバラの蓋の両方入れる

  のも一考であろう。さらにはマットレス、ジャバラの蓋、マットレスとを重ねて三

  つ入れれば強度が増すと思われる。場合によっては、土砂崩れをある程度講じられ

  るかもしれない。

 いずれにしても自分の命は自分で守る意外にない。下記のスケールを参考にして台風

 災策を講じてほしいと思っている。

 

「藤田スケール」

 

秒 速

想定される被害状況

F0

32m未満

被害は比較的軽微。木の枝が折れる。道路標識の損傷など。

F1

33~49m

中程度の被害。走行中の自動車は道から押し出される。

F2

50~69m

大きな被害。家の壁ごと屋根が飛ぶ。貨車は脱線したりする。

F3

70~92m

重大な被害。建て付けの良い家でも屋根と壁が吹き飛ぶ。

F4

93~116m

深刻な大被害。車はミサイルのように飛ぶ。家も飛ぶ。

F5

117~141m

あり得ないほどの甚大な被害。大型トラックが空から降ってくる。

F6

142~169m

皆無になるような被害。鉄筋コンクリートの建造物もひどい損害。

日本ではF4規模の竜巻がすでに発生している。

 

「改良藤田スケール(EFスケール)」

 

秒 速

想定される被害状況

EF0

29~38m

軽微な被害。竜巻のうち被害報告のないものはこの区分。

EF1

39~49m

中程度の被害。窓などのガラスが割れる。

EF2

50~60m

大きな被害。木造家屋は基礎から動く。

EF3

61~74m

重大な被害。商店街などの大きな建物も深刻な損害。

EF4

75~89m

壊滅的な被害。木造家屋は完全に破壊される。

EF5

90m以上

あり得ないほどの激甚な被害。高層建築物も構造など変形する。

 5以上は、日本では100mの竜巻がすでに発生している。米国では2007~2013年5月までに

9例確認されている。

 

「日本版藤田スケール」(平成28年度より実施)

 

秒速(3秒)

想定される被害状況

JEF0

25~38m

軽微な被害。目視でわかる程度の被害。

JEF1

39~52m

木造住宅の屋根がはく離する。普通自動車が横転する。

JEF2

53~66m

木造住宅の壁がはく離する。鉄道車両が転覆する。大きな被害。

JEF3

67~80m

木造住宅が変形したり倒壊する。アスファルトが飛散する。

JEF4

81~94m

広い範囲の屋根がはく離したり脱落する。

JEF5

95m以上

鉄骨系の建造物が変形したり、脱落、倒壊する。

 この日本の気象庁の新スケールは、軽微な被害を予測している。それが故意か、何を想定した

ものかは分からない。いずれにしても、温暖化の影響は激化しており、今後の被害と上記の藤田

スケールのいずれが正確なのか判断できるはずである。注視したい。