今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

イスラム国との対立を避けよ!

2015-08-31 09:56:55 | 幸福の追求

 イスラム国との対立(戦闘)を避ける意味からも安保法案を

廃案とすべきである。

現在審議中の安保法案の大略は、

①    日本が他国から攻撃されたとき、米国が日本を支援する。

②    米国が世界中のいかなる所であってもする戦争や紛争に対し、

全面的に日本は協力し、自衛隊を派遣し支援する。

という内容である。しかし、日本の憲法では国際間の紛争に

対し、武力で解決することを禁じている。しかし、他国から武力

で攻められた時、日本にも自衛権があり、対戦する権利があるは

ずである。具体的には、日本が直接攻撃された時、もしくは攻撃

されそうになった時は、自衛隊が積極的に防衛せざるを得ない。

これが①の自衛権である。

 一方②の場合は、日本の自衛権から逸脱するので違憲である、と

いうのが大問題となっているのである。これをするのであれば、憲

法を改正しなければならない。日本国民の大多数の意思で憲法を改

正した後で②を遂行するのであれば何の問題もなくなる。しかし、

安倍内閣と云う一内閣が一方的に憲法解釈を変え、歪曲的に②をし

ようとするのは明らかに憲法違反であり認められない、ということ

である。安倍内閣や政権与党はもっと国民の心配を考慮すべきであ

る。

 先の大戦後、「自由と民主主義」というレジームが世界の潮流とな

っている。不当な戦争を防ぐ意味からも世界のレジームが期待され

ている。しかし、安倍内閣は「世界のレジームからの脱却」を掲げ、

世界平和という国際世論に対抗、否定するかのような発言を繰り返し

ている。その一方で首相は「積極的な平和主義」を唱え、自己矛盾に

気づいていないのは一種の恐怖に感じられる。

 さらに安保法案が可決された場合、イスラム国との国際紛争に巻き

込まれるのは避けられそうにない。必ず巻き込まれるであろう。米国

はイスラム国の一掃を当面の最大課題にしているようである。もしも

日本が巻き込まれれば、日本国内でテロなどが多発する可能性が高い。

さらに自衛隊はイスラム地方のどこかに動員され、生命の危険にさら

されることになるであろう。②の場面は極力避ける方が賢明である。

首相や与党は国民の安穏と平和を守ることに全力を尽くすべきだと考

える。大道を歩むべきではなかろうか。


今からでも遅くない簡単・安価な台風対策!

2015-08-26 17:40:08 | 幸福の追求

 台風15号が強襲した。今後も巨大な台風や竜巻さらには土砂災害など

の対策が必要である。その対策はそんなに難しいものではない。結論は簡

単である。窓のない場所(部屋)を作ることで解決する問題である。

①    一般家庭の家には風呂場とトイレがある。しかし、その風呂場とトイレ

に窓がある家が多い。その場合、その窓の外側を2~3cmの厚さの板

をびっしりと打ち付ければ良いだけである。

②    その浴室とトイレを緊急避難室として活用すれば良い。少なくとも命を

守ることができるであろう。台風の最盛期、竜巻の襲来、土砂災害の危

険性を認識した時は、迷わずその避難室に逃げ込めば良い。

③    マンションの中には風呂場とトイレに窓のない場合も多い。その場合は

その中に避難するべきである。

④    窓に打ち付ける板は、ホールセンターに行けば売っている。また板の幅

(長さ)に切ってもらえば簡単に手に入る(切り賃 一枚50円)。あと

は板を窓の外に金槌で釘を打ち付けるだけである。日曜大工でもできる。

また、自分でできない方は、大工さんにお願いしても大した金額にならな

いであろう。

 

このようにすれば、家族や自分の命を守ることができるはずである。ただ

し、家全体が崩壊する場合があるかもしれない。しかし、何もしないよりは良

いはずである。自分の命は自分で守る努力をすべきではなかろうか。


自己矛盾だらけの首相談話

2015-08-14 22:20:33 | 戦争と平和

 安倍首相は14日「首相談話」を発表した。第一印象としては、先の大戦は

世界の趨勢によるものであって日本だけが悪いのではない、という弁解である。

 第二に、日本兵や日本人も塗炭の苦しみを味わったという自己弁護である。

大被害を出した中国や朝鮮などへの真摯な反省は感じられない。

 第三に、「積極的平和主義」といいながら、現在参議院で審議中の安保法案を

出している。その内容は、米国のためなら世界の裏側までも自衛隊を出動させる、

というものである。「積極的な戦争主義」であり完全な自己矛盾である。

 第四に、歴代首相の談話を継承するといってはいるが、自分も同感だとは云っ

ていない。虎の威を借りた単なるポーズである。

 結論として、口先だけの釈明ではなく、安保法案を自ら廃案とすべきである。

さもなくば、安保法案を成立させるために首相談話をだしたのではないかと云

われるであろう。

 

 

 


核兵器も運べる超危険な安保法案!

2015-08-05 22:24:39 | 戦争と平和

 「核兵器も自衛隊は法文上運べる」、「毒ガス兵器も法文上運べる」と、

5日の平和安全法制特別委員会で、民主党の白議員の質問に対し、上記のよ

うに中谷防衛相は答えている。核兵器、毒ガス兵器やミサイルや、どんな弾

薬や兵器でも政府の判断で運べるということである。

 とんでもないことである。同盟国である米国が、どこかの国と戦争するこ

とになれば、自衛隊はどんな兵器や弾薬などを、地球の裏側や何万キロも離

れた場所に運ぶことになる。また、際限のない戦争に日本の自衛隊は参戦す

ることを意味しているからである。

 広島に原爆が落とされ何十万人の犠牲者を出した8月6日の前日に防衛相

がこのような発言をすること自体無神経であり、その犠牲者を侮辱している、

と云われても仕方のないことであろう。

 また、実際に米国のために核ミサイルなどを自衛隊が運ぶことになれば、

自衛隊は対戦国から一番に狙い撃ちされる可能性が大きくなる。そうなれば

自衛隊員のリスクはとてつもなく大となるであろう。「自衛隊員から犠牲者

が出るのは当たり前だ」、という意味のことを首相は繰り返し発言している

が、それは間違った考え方である。何万キロも離れた国や地で起こる米国の

戦争で自衛隊員が犠牲にならなければならない理由はない。

 一方現実的には、どこかの国と日本近海で起こるかもしれない戦闘行為と

いっても、小競り合い程度のものであろう。全面戦争になる可能性は0に近

い。ましてや自衛隊員の犠牲者は出ないであろう。たとえ出るとしても最小

限に留めるべく作戦を前もって考案すべきであろう。自衛隊員とて人間であ

る。消耗品ではない。愛する肉親や恋人もいるであろう。「自分の命はすべての人

にとって愛しいものである」、とブッダは説いている。

 自衛隊は日本国民から愛されている。戦後70年間、自衛隊は他国民や自国

民を一人も殺したことはない。戦死者も出していない。また、災害などが発

生すれば真っ先に自衛隊が出動され、その活躍はご存知のとおりである。そ

の自衛隊員の生命を危険に曝すような安保法案には賛成できない。

 日本はこれまでのように平和国家として世界に対するべきである。世界平

和のオピニオンリーダーを目指すべきである。

 憲法に違反し、危険極まりない安保法案は廃案とするべきである。