今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

復興特別法人税の廃止の意味するもの ?

2013-10-19 21:32:59 | 貨幣経済

  東日本大震災からの復興財源としての復興特別法人税(約9000億円)

が1年前倒しで廃止されようとしている。13年度末で廃止するという内容

である。結論は12月に出すらしい、とも報じられている。アベノミクスの経済

政策パッケージの一つである。

  廃止の目的は各種企業の雇用促進のためといっている。しかし、廃止の

真の目的は株損の補填が目的ではないかと推測している。安倍首相になっ

てから、アベノミクスという借金による経済政策とはいえ、外国のファンドな

どの投機筋からは絶好のチャンスと捉えられていたようである。事実約1500

兆円が日本に投資されて株高にし、最高値で売り逃げした海外ファント゛など

の利潤は約80兆円と報じられている。

ただし、マスコミ報道は断片的で、真正面からこの株損を報じた社などは

ない。その80兆円の損失の大部分は日本の個人投資家だと報じられている。

しかし、日本企業の社内留保金を株に投機していたはずである。あるいは退職

金などを投資に回す同業種の組合組織なども株に手を出したはずである。した

がって、それらの日本の投機筋も大損しているものと推測される。

  すなわち、それらの損出額は推測の域をでないが、損出金の補填を影の目

的として復興特別法人税を廃止しようとしているのではないか、という疑念を

否定できないのではなかろうか。

  マスコミは真実を報道すべきではなかろうか。


小泉元首相の「脱原発」の運動を広げよう !

2013-10-09 00:25:56 | 幸福の追求

 小泉元首相は最近脱原発を主張している。本気らしい。これは素晴らしい

ことである。さらに小沢一郎、菅元首相、みんなの党の渡辺代表も賛成して

いると報じられている。元来、政治家は国民の安寧と幸福を実現することを

本分としている。小泉氏の主張は、

①原発は事故が起これば人の健康や農産物、地域への影響が計り知れない。

②事故の賠償にこれからどれくらいかかのるか。原発のコストほど高いものは

 ない。

③政府・自民党がいま原発ゼロの方針を出せば、全野党が認める。一気に雰

 囲気が盛り上がる。

④放射性廃棄物の最終処分場がないのに原発を勧めるのは無責任だ。

⑤(原発は)本当に安全でコストが安いのかと疑問を感じ始めた。

 と報じられた。(北海道新聞、10月5日、朝刊5面参照)

 小泉氏の云うとおりである。野田前首相は「原発事故は終わった」という意味

の発言をしているが、強弁に過ぎなかった。第一、帰宅できない人々をどうする

のか。汚染水を浄化するといっても、すべての放射性物質を除去できないとい

われている。それを海に捨てるのか。20~25年後ぐらいから原発事故によるガ

ンが広範囲に多発するのは確実だといわれている。関東地区にまで及ぶだろう。

  汚染水といっても、メルトダウンした核燃料の融解した固まりは、どこにある

のか、どのように冷やしているのか、冷却水はどこから流入しているの、その排

水(汚染水)は、どうしているのか、など何ら明らかに公表していない。東電に処

理能力がないからであろう。全世界から対処法を伝授してもらいたいと安倍首

相が云っているが、世界中が正解を出せる段階にいたっていない。正解を出せ

るのであれば、汚染水を100%浄化できるはずである。

 野僧が一番心配しているのは、現在の10才ぐらいまでの子供が、20~25年

後にガンが大量発症するのではないか、と心配だからである。原発賛成派の

人々には子や孫はいないのであろうか。その時、痛烈に子孫から怨まれるだろ

う。そんな愚行をすべきでない、と考える。

 小泉元首相は名宰相といえよう。みんなで脱原発の方向に進むように運動す

べきではなかろうか。


消費税8%はアベノミクスのべストシナリオか ?

2013-10-02 23:07:28 | 幸福の追求

  安倍首相は来年4月から消費税8%とすることを決断した。これに対し、

マスコミは多角的に正論で論じている。しかし、一番肝心な点が欠落した

論評となっている。

  それは、自然災害が年々巨大化していることによって、災害復旧費も

年々巨大化している点である。かって10数年前に、当時の建設大臣(現在

の国交大臣)は、災害復旧費が建設予算の約15%になっており、今後の

災害復旧費の捻出が困難になる、とため息交じりにコメントしていたテレビ

のワンシーンを思い出したからである。当時から災害復旧費は重荷になっ

ていたのである。

  現在、すでに東北大震災と大津波と福島第一原発の大爆発、さらには

日本各地の大洪水、竜巻等による災害復旧費は、かってない国家負担と

なっている。8%になって5兆円の税収があっても焼け石に水の状態といえ

よう。今後、さらに年々災害は巨大化するのは間違いのないことである。安

倍のミクスの成否は疑問といえよう。

  一方、6月の株高の後の暴落によって約80兆円が海外に持っていかれ

たと報じられている。この間に日本に注入された金は約1500兆円とも報じ

られている。すでに安倍政権になってから80兆円、日本は損をしたことにな

る。

  また、現主要閣僚の「ナチス(ヒトラー)を学べ」という発言に対し、欧米か

ら激しく批判されている。このことは、世界の金融財閥等から反発される可

能性がある。またもや株高、売り逃げというマネーケームが延々と続く可能

性を否定できないのではなかろうか。

  安倍のミクスが順調に行くか、どうか疑問ではなかろうか。