COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)
が10月30日、英グラスゴーで開幕した。2030年までに
平均気温を1.5度に抑えるという目標を射程に入れることに
完全に失敗していると国連のグテイレス事務総長は指摘してい
る。
しかしこれは人類絶滅の危機を叫ぶ温暖化是認派の心配どお
りとなっている。コップ25でのIPCCは、平均気温が今世
紀末には4°以上になるとニューヨークや上海、東京などの海
面が8m以上上昇する可能性があると予測している。東京の日
比谷公園まで水没するという。この意味は、現在の海岸が8メ
ートル後退するという意味ではない。海抜8メートルの所まで
海岸が後退するという意味である。それにもかかわらず上記の
都市とうが水没の道を突っ走っていると国連は警告しているの
である。
これに対し、日本や世界などの青年はノンキなものである。
年から年中お祭り騒ぎである。自分たちが存続の危機に向かっ
ていることに気づいていない。それとも故意に知らない振りを
しているのだろうか。私は来年には80才になる。われわれ老
人にとっては実のところ切迫感はまだ薄い。現在30才以上の
世界の政治家や官僚などで2100年を迎える人はほとんどい
ない、といっても過言ではないだろう。2100年には109
才になるからである。だからその場しのぎの適当なことをいう
のである。それらの人々にとっては眼前の現実主義にならざる
を得ない。というよりも、どう温暖化の脅威に対処すべき政策
を立てていいのか分からない、というのが本心ではなかろうか。
現在でも、分かり易い温暖化対策として①太陽光発電、②風
力発電、③原子力発電などが挙げられている。しかし、太陽光
発電のパネルは台風などの時の風害に弱い欠点がある。パネル
が小石などの飛散物によつて破壊される可能性があり、どれだ
け正確に発電できるか疑問点の方が大きい。今後、毎年のよう
に強風になる可能性があり、太陽光発電は脆弱なもので終わる可
能性があり、期待できないままで終わる可能性が強いのではない
かと危惧される。風力発電も、発電機そのものが強風に弱いとい
う弱点がある。大分以前のことであるが、「鶏のかざみどり」を造
る名人の言葉を思い出す。その人の云うには、強力な風を真っ正面
から受け止めてかざみどりを造ろうとすると失敗すると云う。風を
受け流しながら耐えられるかざみどりを造らなければ失敗すると
云う。この場合、風速何十メートルまで耐えられるものにするの
であろうか。いずれにしても風速(秒速)が100メートル以上
になることを計算の内に入れておくべきであろう。
さらに、太陽光、風力の両発電がだめだから原子力発電に頼る
というのも困るものといえよう。いまだに原発の廃棄物や安全性
問題が解決されていないからである。このように考えると、太陽
光発電も風力発電も完全な発電方法等が確立されているとは云え
ない。
一方温暖化対策としてCO2問題も自動車などの化石燃料問題を
〇(ゼロ)にしたとしても、永久凍土が溶けただけでも温暖化の原
因の一つであるCO2の20倍のメタンガスが大気中に放出される
ので単純に安心できるものでもない。
さらに、台風や竜巻が巨大化するのも確実な問題である。このよ
うに考えると温暖化を克服することは不可能に近いと云えよう。
人類が安心できる見通しは現在のところ何一つないといえよう。